JP2002080818A - 樹脂ワニスの製造方法 - Google Patents

樹脂ワニスの製造方法

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JP2002080818A
JP2002080818A JP2000269294A JP2000269294A JP2002080818A JP 2002080818 A JP2002080818 A JP 2002080818A JP 2000269294 A JP2000269294 A JP 2000269294A JP 2000269294 A JP2000269294 A JP 2000269294A JP 2002080818 A JP2002080818 A JP 2002080818A
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Yasushi Sumi
泰志 墨
Yasuhiko Inui
靖彦 乾
Toshifumi Kojima
敏文 小嶋
Kazue Obayashi
和重 大林
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低沸点溶媒を使用した場合にも、効率良くフ
ィラーを良好に分散させることが可能な樹脂ワニスの製
造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の樹脂ワニスの製造方法は、常温
で液状の樹脂成分に、フィラー成分を非気密状態で分散
させて第1溶液を得る工程と、常温で固形の樹脂成分を
揮発性溶剤に溶解させて第2溶液を得る工程と、第1溶
液と第2溶液とを混合する工程とを含む。このような方
法によると、フィラーの分散状態が良好で、低沸点溶媒
を使用したフィルム化に適する樹脂ワニスを、効率良く
製造することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板用
の接着フィルム状の層間絶縁材、接着フィルム状の永久
レジスト、接着フィルム状のソルダーレジスト等を形成
するための樹脂ワニスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多層プリント配線基板は例えば公知のビ
ルドアップ法により製造することが可能で、層間膜とな
る樹脂組成物をコア基板にコーティングし、その上に公
知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルア
ディティブ法などにより導体層を形成することで多層化
される。従来、層間膜は樹脂ワニスを用い、カーテンコ
ーターやロールコーターによって塗布されていたが、近
年、樹脂ワニスをフィルム化した樹脂接着フィルム(ド
ライフィルム)をコア基板にラミネートし、製造プロセ
スを簡略化する手法が注目されている。この樹脂ワニス
のフィルム化は、揮発性溶剤に溶かした固形樹脂をキャ
スティングし、揮発性溶剤を揮発させることで製造され
る。また、層間膜に用いる樹脂ワニスには、一般にフィ
ラーが添加されており(例えば特公平5−7014
5)、樹脂接着フィルムへの添加も試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】層間膜として使用する
樹脂ワニスにフィラーを添加する場合、耐絶縁性を良好
なものとするために、粒径の小さいフィラーを十分に分
散させる必要がある。フィラーは、その粒径が小さくな
るに従いフィラー同士の凝集が大きくなり、分散し難く
なる傾向にある。そこで、良好な分散状態を得るため
に、ロールミルを使用する場合がある。ロールミルは非
密閉系(開放系)でフィラーを分散させる手法であるた
め、該ワニスに用いる溶剤には沸点が例えば100℃以
上の高沸点溶媒(不揮発性溶媒)を用いる必要がある。
【0004】一方、樹脂ワニスをフィルム化するため
に、該樹脂ワニスの溶剤は揮発しやすい沸点が例えば1
00℃未満の低沸点溶媒(揮発性溶媒、具体的にはME
K等)が一般に用いられる。このような低沸点溶媒を使
用した樹脂ワニスにおいて、フィラーを分散させるため
に3本ロールミルを用いると、その作業中に溶剤が揮発
してしまい良好なワニスが得られない場合がある。ま
た、揮発性溶媒の揮発を抑えながら分散させる方法とし
て、ボールミル等の密閉系(非開放系)分散機の使用が
考えられるが、これら機械では効率が悪く、良好な分散
状態にするまでに長時間を必要としてしまう場合があ
る。
【0005】本発明の課題は、上記のような低沸点溶媒
を使用した場合にも、効率良くフィラーを良好に分散さ
せることが可能な樹脂ワニスの製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の樹脂ワニスの製造方法は、
常温で固形の樹脂成分(固形樹脂成分)と、常温で液状
の樹脂成分(液状樹脂成分)と、フィラー成分と、揮発
性溶剤とを含む樹脂ワニスの製造方法であって、常温で
液状の樹脂成分に、フィラー成分を非気密状態で分散さ
せて第1溶液を得る第1溶液調製工程と、常温で固形の
樹脂成分を揮発性溶剤に溶解させて第2溶液を得る第2
溶液調製工程と、第1溶液調製工程にて得られた第1溶
液と第2溶液調製工程にて得られた第2溶液とを混合す
る混合溶液調製工程とを含むことを特徴とする。
【0007】このように、樹脂ワニスの樹脂成分として
液状樹脂成分と固形樹脂成分とを使用し、フィラー成分
を予め液状樹脂成分に非気密状態(開放状態)で分散さ
せる一方、固形樹脂成分を溶剤に溶解(溶剤に固形成分
が完全に溶解していない分散状態の場合もある)させ、
これらを例えば気密状態(密閉系)で混合することによ
り、フィラーの分散状態が良好で、低沸点溶媒を使用し
たフィルム化に適する樹脂ワニスが得られる。しかも、
ロールミル等を用いて非気密状態(開放状態)でフィラ
ーを分散させることが可能なため、ボールミル等の密閉
系分散機の使用と比較して、効率良く製造することが可
能である。
【0008】上記常温で液状の樹脂成分へのフィラー成
分の分散は、揮発性溶剤を添加していないために、良好
な分散が可能な任意の方法を用いることができ、具体的
にはロールミルを用いて行うことができる。ロールミル
は、2つのロールの接触部(近接部)において粒子を粉
砕、もしくは複数成分を混合ないし混錬する装置であっ
て、凝集したフィラーを十分に分散させることを可能と
する。特に3本ロールミル等、複数のロールミルを連結
した複数本ロールミルを用いると、凝集残りの極めて少
ない良好な分散液(第1溶液)が得られる。
【0009】ロールミルによる混練は、ロールの表面に
薄い樹脂の膜を形成させながら行われる。ここで、ワニ
スに揮発性の高い溶剤が含まれていると、ロール表面の
樹脂の膜から溶剤が揮発しやすく、溶剤の揮発に伴って
徐々にワニス粘度が上昇してしまう場合がある。本発明
では、揮発性溶剤を含まない組成でフィラーをロール掛
けすることで、この問題を解決している。
【0010】常温で固形の樹脂成分とは、いわゆる熱可
塑性高分子や、常温で固形の熱硬化性樹脂、光反応性樹
脂等を用いることができ、溶剤に溶解できるものが使用
される。熱可塑性高分子としては、例えばフェノキシ樹
脂系、ポリスルホン系、ポリアミド系樹脂等を用いるこ
とができる。常温で固形の熱硬化性樹脂としては、例え
ばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等を用
いることができる。このうち特に、常温で液状の樹脂成
分に対して相溶性が良いものの使用が望ましく、その場
合、製造される樹脂ワニスの安定性が良く、良好なフィ
ルムを得ることが可能である。
【0011】常温で液状の樹脂成分とは、いわゆる液状
熱硬化性樹脂や光反応性樹脂であり、例えば液状エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂等を使用することができる。この
うち特に、溶剤及び固形の樹脂成分に対して相溶性の良
いものの使用が望ましい。例えば、固形樹脂成分として
フェノキシ樹脂及び固形エポキシ樹脂を用い、液状樹脂
成分として液状エポキシ樹脂を用いることができる。
【0012】フィラー成分とは、膜の熱膨張の制御や、
膜の粗化性を向上させる成分である。例えば、シリカや
アルミナ等の無機フィラー、ゴムや硬化した樹脂等の有
機フィラー等を用いることができる。
【0013】揮発性溶剤成分とは、固形樹脂成分と液状
樹脂成分を溶解でき、かつ、そのワニスをキャスティン
グしてフィルム化する際に、揮発しやすいものが良い。
例えば、ケトン系、芳香族炭化水素系、エステル系、エ
ーテル系、N系溶剤、及びそれらの混合物が用いられ
る。特にメチルエチルケトン(MEK)、及びMEKと
他の溶剤との混合物が、揮発性、及び毒性の観点から望
ましい。本発明においては、フィラーを別途分散させた
後に溶剤成分を混合しているため、製造過程における溶
剤成分の揮発を大幅に抑制ないし防止することが可能と
なっている。
【0014】本発明の樹脂ワニスには必要に応じて、熱
硬化性樹脂の硬化剤、光反応性樹脂の光開始剤や増感剤
などを添加することができる。また、顔料、粘度調整
剤、消泡剤、レベリング剤等の微量添加剤などを添加す
ることもできる。これら添加物の内、顔料等のような粉
末状添加剤は、常温で液状の樹脂成分にフィラー成分を
分散させる際に同時に分散させるのが望ましい。
【0015】上記方法により製造される樹脂ワニスを、
例えば支持ベースフィルムにキャスティングした後、溶
剤成分を揮発させることで接着フィルムを製造すること
ができる。支持ベースフィルムには、PE,PVC,P
ET,PC等や、離型紙、銅箔なども用いることができ
る。これら支持ベースフィルムには、離型剤塗布(例え
ばシリコンを塗布)等による離型処理を施しても良い。
支持ベースフィルム上に形成した接着フィルムの上に
は、更に保護フィルムを積層してもよい。こうすること
で、フィルムをロール状に巻き取って保管することがで
きる。該保護フィルムには、PE,PVC,PET,P
C等や、離型紙などを用いることができる。これらには
離型処理を施してもよい。
【0016】このように樹脂ワニスからその溶剤成分を
揮発させて得る接着フィルムを、多層プリント配線基板
の層間膜として用いた場合、ラミネート時に基板の凹部
に樹脂が回り込むように、使用する樹脂の軟化点を制御
することが望ましい。本発明においては、固形樹脂成分
に液状樹脂成分を添加することで全体の樹脂の軟化点を
制御可能にしている。
【0017】本発明の製造方法において、常温で液状の
樹脂成分とフィラー成分とを分散させた後に、他の成分
を添加することで十分なフィラー分散性が得られる理由
は、以下のごとく推定される。樹脂にフィラーを分散さ
せる場合に最も困難なことは、フィラーの凝集を解し、
一次粒子の状態で分散させることである。フィラーの凝
集を解すためには、その凝集物自体に強い応力をかける
必要がある。いわゆるボールミルによる混練では、玉石
が凝集物にあたって粉砕を可能としている。つまり粉砕
は確率的に起こり、長時間稼動させない限り一次粒子の
状態まで粉砕することは困難である。なお、本明細書に
おいて、一次粒子とは凝集をほぼ起こしていない状態の
粒子をいう。
【0018】一方、ロールミルでは、ロール間をワニス
が通り抜けるときに発生する強い剪断応力によって凝集
が解れる。ロールミルの構造上、ワニスには確実に剪断
応力がかかるため、効率的に凝集を解すことが可能であ
る。いったん凝集を解した状態の液状樹脂成分とフィラ
ー成分とからなる液を、揮発性溶媒に溶解する際には、
液状樹脂が溶媒に溶解するに伴ってフィラーも溶媒中に
分散していく。したがって、この工程においては、ロー
ルミル等による高い剪断応力をかけなくてもフィラー成
分を十分に分散することができ、均一な樹脂ワニスを得
ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明によ
り製造した樹脂ワニスをフィルム化し、層間絶縁材、ソ
ルダーレジスト等として用いたプリント配線基板の一例
を示しており、図2はその断面構造を示している。プリ
ント配線基板1は、例えば約25mm角、板厚約1mm
であり、以下のような構造をなす。すなわち、耐熱性樹
脂板(例えばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、
繊維強化樹脂板(例えばガラス繊維強化エポキシ樹脂)
等で構成された板状のコア材2の両表面に、所定のパタ
ーンにコア配線パターン層3,13がそれぞれ形成され
る。これらコア配線パターン層3,13はコア材2の表
面の大部分を被覆するように形成され、電源層又は接地
層として用いられるものである。他方、コア材2には、
ドリル等により穿設されたスルーホール12が形成さ
れ、その内壁面にはコア配線パターン層3,13を互い
に導通させるスルーホール導体30が形成されている。
また、スルーホール12は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴
埋め材31により充填されている。
【0020】また、コア配線パターン層3,13の上層
には、エポキシ樹脂等の樹脂により第一樹脂ビルドアッ
プ層4,14がそれぞれ形成されている。さらに、その
表面にはそれぞれ第一配線パターン層5,15がCuメ
ッキにより形成されている。なお、コア配線パターン層
3,13と第一配線パターン層5,15とは、それぞれ
ビア導体32,33により層間接続がなされている。同
様に、第一配線パターン層5,15の上層には、エポキ
シ樹脂等の樹脂により第二樹脂ビルドアップ層6,16
がそれぞれ形成されている。その表面にはそれぞれ第二
配線パターン層7,17がCuメッキにより形成されて
いる。これら第一配線パターン層5,15と第二配線パ
ターン層7,17とも、それぞれビア導体34,35に
より層間接続がなされている。なお、コア配線パターン
3,13、第一配線パターン層5,15及び第二配線パ
ターン層7,17の各表面は、上層の樹脂層との密着強
度を上げるために表面粗化処理(例えば塩化第二銅とギ
酸を含むエッチング液を用いる。また、黒化処理やキレ
ートエッチング処理等の化学的な処理により行う等。)
が施されている。
【0021】次に、第二樹脂ビルドアップ層6上には、
金属目印層9が形成されている。金属目印層9は、例え
ば最表面部が金メッキ層(例えば厚さ0.04μm)と
して形成され、例えば、図1に示すように、チップ実装
時の基板へのチップ位置合わせ用に使用されるアライメ
ントマーク9aや、基板位置決め用に使用されるフィデ
ィシャルマーク9b等を含むものである。これらはいず
れも表面が平滑で、比較的強い金属光沢外観を示すもの
となっている。さらに、第二樹脂ビルドアップ層6上に
は、第二配線パターン層7と導通する下地導電性パッド
10が多数設けられている。これら下地導電性パッド1
0は、無電解Ni−Pメッキ及びAuメッキにより基板
のほぼ中央部分に正方形状に配列し、各々その上に形成
された半田バンプ11とともにチップ搭載部40を形成
している。
【0022】他方、第二配線パターン層7が形成されて
いる側、及び第二配線パターン層17が形成されている
側には、それら配線パターン層7,17を覆う樹脂ソル
ダーレジスト層8,18がそれぞれ形成されている。な
お、配線パターン層7側においては、金属目印層9は樹
脂ソルダーレジスト層8から露出している。このような
構造は、例えば金属目印層を一旦全て覆う形で樹脂ソル
ダーレジスト層を形成し、その後、その樹脂ソルダーレ
ジスト層の、金属目印層に対する被覆部分を除去すれば
得ることができる。
【0023】ここで、絶縁樹脂ビルドアップ層4,1
4,6,16、及び樹脂ソルダーレジスト層8,18
は、層の主体となる樹脂材料が、本発明の製造方法によ
り製造された樹脂ワニスをフィルム化した接着フィルム
で構成されている。具体的に樹脂ワニスは、図3に示す
ような手順により製造される。まず、常温で液体の液状
エポキシ樹脂にシリカフィラーを加えて混合し、図4に
模式的に示すような3本のロール50〜52を組み合わ
せた3本ロールミル55によって混練して第1溶液を調
整する。一方、常温で固形のフェノキシ樹脂及び固形エ
ポキシ樹脂をMEKで溶解して第2溶液を調製する。こ
れら第1溶液と第2溶液とを混合し、さらにエポキシ樹
脂の硬化剤等を添加し、攪拌器によって攪拌して樹脂ワ
ニスを得る。また、得られた樹脂ワニスをPETフィル
ム上に塗布し、70℃×30分の条件で乾燥させ、厚さ
50μmの接着フィルムを作製し、該接着フィルムを上
記絶縁樹脂ビルドアップ層4,14,6,16、及び樹
脂ソルダーレジスト層8,18として用いた。
【0024】なお、第1溶液を得るための工程において
は、3本ロールミル55により液状樹脂とフィラーを混
錬している。この3本ロールミル55は、2つのロール
50,51若しくは51,52の接触部ないし外接近部
において凝集したフィラーに応力を付与し、該フィラー
を液状樹脂成分に対して良好に分散させるための装置で
ある。また、この3本ロールミル55によるフィラー成
分の混錬は非密閉状態(開放状態)で行われ、各ロール
50,51,52の表面に薄い樹脂の膜を形成させなが
ら行われている。具体的に、この工程においては、各ロ
ールの回転速度が上流側の第1ロール50について25
〜50rpm程度、真ん中の第2ロール51について7
0〜90rpm程度、下流の第3ロール52については
160〜200rpm程度で混錬が行われている。これ
により混錬後のフィラーの粒径が0.5〜5μm程度と
なり、一層分散状態の優れた第1溶液を得ることが可能
とされている。例えば第1ロールの回転速度が25rp
m未満の場合、混錬に長時間を要してしまい非効率的で
あり、50rpmを超えると混錬の効率が低下する場合
がある。
【0025】また、第2溶液を得るための工程において
は、固形樹脂を例えば5mm以下の粒径に粉砕してから
溶媒に溶解させると、固形樹脂が速やかに溶解する。ま
た、第2溶液の濃度が20〜90重量%の範囲となるよ
うに調製するのがよい。20重量%未満の場合、溶媒を
多量に使用するためコストアップとなる他、希薄が故に
樹脂ワニスの扱いが困難になる場合があり、フィルム化
に長時間を要する場合がある。90重量%を超えると、
濃厚が故に樹脂ワニスの扱いが困難になる場合がある
他、形成するフィルムに膜厚ムラが生じる場合がある。
また、第2溶液の濃度を上記範囲内とすることで、該第
2溶液と第1溶液とが速やかに混ざり合い、製造効率が
向上する。第2溶液の濃度は、好ましくは30〜80重
量%とするのが良い。
【0026】
【実施例】(実施例1)液状エポキシ樹脂としてビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株):E82
8)40重量部に、シリカフィラー(アドマファイン
社:SO−C3)20重量部を加えて混合し、上述の3
本ロールミルによって混練した第1溶液を調整した。こ
の第1溶液に、フェノキシ樹脂(油化シェル(株):E
1256)をメチルエチルケトン(MEK)で固形分3
5重量%に溶解した溶液(第2溶液)57重量部、固形
エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシノボラ
ック樹脂(油化シェル(株):E157S70)をME
Kで固形分75重量%に溶解した溶液(第2溶液)53
重量部、エポキシ樹脂の硬化剤としてイミダゾール系硬
化剤(四国化成工業(株):2PHZ)2.5重量部を
それぞれ添加し、気密状態(密閉系)で攪拌器によって
攪拌して接着フィルムを形成するための樹脂ワニスを製
造した。
【0027】得られた樹脂ワニスをPETフィルム上に
塗布し、70℃×30分の条件で乾燥させ、厚さ50μ
mの接着フィルムを作製した。得られたフィルムを光学
顕微鏡にて観察したところ、フィラー凝集のない良好な
フィルムであることが確認された。
【0028】(比較例1)液状エポキシ樹脂としてビス
フェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株):E8
28)40重量部、シリカフィラー(アドマファイン
社:SO−C3)20重量部、フェノキシ樹脂(油化シ
ェル(株):E1256)をMEKで固形分35重量%
に溶解した溶液57重量部、固形エポキシ樹脂としてビ
スフェノールA型エポキシノボラック樹脂(油化シェル
(株):E157S70)をMEKで固形分75重量%
に溶解した溶液53重量部、エポキシ樹脂の硬化剤とし
てイミダゾール系硬化剤(四国化成工業(株):2PH
Z)2.5重量部をそれぞれ添加し、3本ロールミルに
よる混練を試みた。この場合、3本ロール混練中に揮発
性溶媒が揮発して正常なロール運転ができず、樹脂ワニ
スは製造できなかった。
【0029】(比較例2)液状エポキシ樹脂としてビス
フェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル(株):E8
28)40重量部、シリカフィラー(アドマファイン
社:SO−C3)20重量部、フェノキシ樹脂(油化シ
ェル(株):E1256)をMEKで固形分35重量%
に溶解した溶液57重量部、固形エポキシ樹脂としてビ
スフェノールA型エポキシノボラック樹脂(油化シェル
(株):E157S70)をMEKで固形分75重量%
に溶解した溶液53重量部、エポキシ樹脂の硬化剤とし
てイミダゾール系硬化剤(四国化成工業(株):2PH
Z)2.5重量部をそれぞれ添加し、ボールミルによっ
て1時間攪拌し、接着フィルムを形成するための樹脂ワ
ニスを製造した。得られた樹脂ワニスをPETフィルム
上に塗布し、70℃×30分の条件で乾燥させ、厚さ5
0μmの接着フィルムを作製した。得られたフィルムを
光学顕微鏡にて観察したところ、一部にフィラー凝集に
よる凹凸が発生しており、良好なフィルムは得られなか
った。
【0030】このように本発明の樹脂ワニスの製造方法
によると、フィラーを一次粒子まで分散させたワニス
を、容易な工程で製造することができる。また、それか
ら得られる接着フィルムは、高い信頼性を有し、MPU
用ICパッケージをはじめ、各種の情報通信用プリント
配線板の層間絶縁材料、永久レジスト、及びソルダーレ
ジストとして広く用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント配線基板の一実施例を示す平
面図。
【図2】その断面構造を模式的に示す図。
【図3】本発明の樹脂ワニスの製造方法の一実施例を示
すフロー。
【図4】本発明に製造方法に用いる3本ロールミルの一
実施例を示す模式図。
【符号の説明】
1 プリント配線基板 4,14 第一絶縁樹脂ビルドアップ層 6,16 第二絶縁樹脂ビルドアップ層 8,18 樹脂ソルダーレジスト層 55 3本ロールミル(ロールミル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 敏文 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 大林 和重 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA10 AA11 AA12 AA13 AA16 AB04 BA02 DB01 DB02 FA05 GA01 4J038 CG141 DA031 DB001 DF061 DH001 DK011 HA166 HA446 JA03 JA25 JA33 JA55 JB12 KA06 KA08 LA07 MA09 MA10 NA21 PA19 PB09 PC02 PC03 PC08 4J040 DF001 EB051 EC001 EE061 EG001 EJ031 HA136 HA306 HB03 HB14 HB18 HB31 HC00 JA02 JA09 KA23 KA42 NA20 QA02 QB04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固形の樹脂成分と、常温で液状の
    樹脂成分と、フィラー成分と、揮発性溶剤とを含む樹脂
    ワニスの製造方法であって、 前記常温で液状の樹脂成分に、前記フィラー成分を非気
    密状態で分散させて第1溶液を得る第1溶液調製工程
    と、 前記常温で固形の樹脂成分を前記揮発性溶剤に溶解させ
    て第2溶液を得る第2溶液調製工程と、 前記第1溶液調製工程にて得られた第1溶液と、前記第
    2溶液調製工程にて得られた第2溶液とを混合する混合
    溶液調製工程とを含むことを特徴とする樹脂ワニスの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記常温で液状の樹脂成分へのフィラー
    成分の分散は、ロールミルを用いて行われる請求項1記
    載の樹脂ワニスの製造方法。
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JP (1) JP2002080818A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167272A (ja) * 2011-01-28 2012-09-06 Ajinomoto Co Inc 樹脂ワニスの製造方法

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