JP2002080359A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2002080359A
JP2002080359A JP2000311754A JP2000311754A JP2002080359A JP 2002080359 A JP2002080359 A JP 2002080359A JP 2000311754 A JP2000311754 A JP 2000311754A JP 2000311754 A JP2000311754 A JP 2000311754A JP 2002080359 A JP2002080359 A JP 2002080359A
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acne
aspartic acid
acid
salt
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JP2000311754A
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Yuji Katsuta
雄治 勝田
Noritoshi Maeda
憲寿 前田
Yuzo Yoshida
雄三 吉田
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患部においてプラスミン(Plasmin)および
/またはプラスミノーゲンアクチベーター(Plasminoge
n activator:PA)などのセリンプロテアーゼの活性
変化が認められる皮膚疾患、例えば接触性皮膚炎、乾
癬、尋常性天疱瘡、先天性水疱瘡等の他、乾燥や洗浄剤
等によって惹起される肌荒れ、荒れ性に対して改善・予
防効果を有する皮膚外用剤、肌荒れ改善用皮膚外用剤、
プロテアーゼ阻害剤、抗プラスミン剤、およびニキビの
回復を促進すると共に、ニキビ・吹き出物に対して改善
・予防効果を有するニキビ改善・予防剤およびニキビ改
善用皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
その塩を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮膚外用剤に関し、
さらに詳しくは患部においてプラスミン(Plasmin)お
よび/またはプラスミノーゲンアクチベーター(Plasmi
nogen activator:PA)などのセリンプロテアーゼの
活性変化が認められる皮膚疾患、例えば接触性皮膚炎、
乾癬、尋常性天疱瘡、先天性水疱瘡等の他、乾燥や洗浄
剤等によって惹起される肌荒れ、荒れ性に対して改善・
予防効果を有する皮膚外用剤に関する。また本発明は、
ニキビの回復を促進すると共に、ニキビ・吹き出物に対
して改善・予防効果を有するニキビ改善・予防剤および
ニキビ改善用皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、皮膚疾患や肌荒れに対して改善・予防効果を有す
るものとして種々の治療薬、皮膚外用剤、化粧料等が知
られている。これら従来の薬剤や化粧料等における有効
成分としては、消炎剤や抗炎症作用を有するとされる動
植物の抽出エキス、保湿・保水作用の高いアミノ酸や多
糖、脂質、天然高分子等が、皮膚の炎症や角質層の水分
の消失を防ぐ能力に優れているために用いられてきた。
しかしながらいずれにおいてもその肌荒れ改善・予防効
果は必ずしも十分ではなく、より優れた薬効剤の開発が
期待されていた。
【0003】近年肌荒れや角化異常を伴う種々の皮膚疾
患の病像形成には、プロテアーゼ、特にプラスミンやプ
ラスミノーゲンアクチベーター(PA)といったセリン
プロテアーゼの活性変化が深く関与していることが明ら
かにされつつある。例えば炎症性異常角化性疾患の代表
である乾癬では、その患部表皮の錯角化部位に強いPA
活性が存在すること(Haustein:Arch.Klin.Exp.Dermato
l;234,1969)や、乾癬鱗屑から高濃度の塩溶液を用いて
PAを抽出したという報告(Fraki,Hopsu-Havu:Arch.De
rmatol.Res;256,1976)がなされている。PAはプラス
ミンの前駆体であるプラスミノーゲンに特異的に働い
て、それを活性なプラスミンに変換するプロテアーゼで
ある。またセリンプロテアーゼ阻害剤として知られる化
合物が、肌荒れを抑制したことを示した報告もある(Ke
nji kitamura:J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn;29(2),1995 )。
【0004】一方、ニキビは主として思春期に発現する
皮膚疾患で、その正式な名称を尋常性座瘡といい、臨床
的には毛嚢脂腺系を中心とした毛孔におこる慢性の炎症
変化と定義されている。その発症病理はいまだに不明な
点が多いが、一般には皮脂分泌過剰、毛嚢角化、毛嚢内
細菌が重要な役割を果たしつつ、種々の要因が複雑に絡
み合っている皮膚疾患であると考えられている。したが
って、ニキビ治療の外用剤としては、上記の各要因に対
応して、皮脂抑制・吸収成分、角質軟化・剥離成分、抗
菌・殺菌成分および抗炎症成分等を有効成分として配合
したクリーム、軟膏などが多く用いられている。
【0005】しかしながら、従来の有効成分のニキビに
対する改善・予防効果は必ずしも十分ではなく、既存の
ニキビ治療薬には種々の問題が報告されている。たとえ
ば、皮脂分泌抑制成分である女性ホルモンは、表皮の成
長を抑制し、皮脂の分泌を減少させるものであるが、こ
の種のホルモン剤が引き起こす副作用は思春期の男女に
とって好ましいものではない。また、角質軟化・剥離作
用の代表例である硫黄及び二硫化セレンなどの硫黄化合
物は、上記の女性ホルモンのような副作用はないが、連
用することによって皮膚刺激、皮膚のかさつきなどを起
こす場合がある。さらに、皮脂抑制作用を有する塩酸ピ
リドキシンやシャクヤクエキス、ゴボウエキスといった
生薬や、皮脂吸収作用を有するマイカイカなどは、単独
ではクリームや軟膏に配合しても十分な皮脂抑制吸収効
果はみられず、ニキビ治療の効果は必ずしも十分なもの
ではなかった。また、硫黄、ヒノキチオール、感光素2
01号およびベルベリンなどの抗菌・殺菌成分は、皮膚
常在菌であるプロピオニバクテリウムアクネスに対し
て、試験管内ではきわめて高い殺菌力を発揮しても、実
際にクリーム、軟膏に配合してニキビ治療に用いると期
待した治療効果を発揮しないものがほとんどである。
【0006】上述のような現況に鑑み、本発明者らはプ
ラスミンおよび/またはPA等のプロテアーゼ活性変化
を伴う種々の皮膚疾患、肌荒れ、荒れ性等の改善・予防
には、プロテアーゼ阻害作用を有する物質が有効である
と考え、広く種々の物質について当該作用を調べた結
果、アスパラギン酸−N,N−二酢酸およびその塩が優
れたプロテアーゼ阻害作用を有し、さらにこれらを配合
した皮膚外用剤が優れた肌荒れ改善・予防効果を有して
いることを見い出した。また、ニキビ治療・予防効果を
有する物質について研究した結果、アスパラギン酸−
N,N−二酢酸またはその塩が優れたニキビ改善・予防
効果を有するという新たな知見を見い出した。本発明者
らは上記知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アス
パラギン酸−N,N−二酢酸またはその塩を含有するこ
とを特徴とする皮膚外用剤である。また本発明によれ
ば、アスパラギン酸−N,N−二酢酸またはその塩を有
効成分とすることを特徴とする肌荒れ改善用皮膚外用
剤、プロテアーゼ阻害剤、抗プラスミン剤、ニキビ改善
用皮膚外用剤およびニキビ改善・予防剤が提供される。
【0008】本発明者らが知る限りにおいて、本発明に
用いられるアスパラギン酸−N,N−二酢酸およびその
塩が肌荒れ改善効果、抗炎症効果を有していることはこ
れまで知られておらず、またプロテアーゼ阻害効果、抗
プラスミン効果、ニキビ改善・防止効果を有することも
今回はじめて見出されたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明の皮膚外用剤は、アスパラギン酸−N,N−二酢
酸またはその塩を含有し、このアスパラギン酸−N,N
−二酢酸およびその塩は、肌荒れ改善効果、プロテアー
ゼ阻害効果、抗プラスミン効果およびニキビ改善・防止
効果を有する。本発明に用いられるアスパラギン酸−
N,N−二酢酸およびその塩は、アミノ酸誘導体であっ
て、生分解性を有するキレート剤であり、衣類等の洗浄
料(特開平9−263797号公報、特開2000−8
099号公報)や写真処理剤(特開平6−59422号
公報)として利用されているが、皮膚への適用はこれま
で報告がない。
【0010】本発明においてアスパラギン酸−N,N−
二酢酸またはその塩の配合量は、皮膚外用剤全量中、
0.001〜10重量%が好ましく、より好ましくは
0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では
本発明にいう効果が発揮され難く、10重量%を越える
と製剤化が難しい。
【0011】本発明の皮膚外用剤には、上記必須成分に
加えて、本発明の効果を損なわない範囲内で、通常化粧
品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、
保湿剤、酸化防止剤、油性成分、紫外線吸収剤、乳化
剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色
材、水性成分、水、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適
宜配合することができる。
【0012】さらに、エデト酸二ナトリウム、エデト酸
三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リンゴ酸等
の金属封鎖剤;カフェイン、タンニン、各種生薬、酢酸
トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体ま
たはその塩等の薬剤;ビタミンC、コウジ酸等の美白剤
なども適宜配合することができる。
【0013】また、本発明の皮膚外用剤は、外皮に適用
される化粧料、医薬品、医薬部外品、特に好適には化粧
料に広く適用することが可能であり、その剤型も、皮膚
に適用できるものであればいずれでもよく、溶液系、可
溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−
粉末三層系、軟膏、ゲル、エアゾール等、任意の剤型が
適用される。
【0014】また、その使用形態も任意であり、例えば
化粧水、クリーム、乳液、ローション、パック等の基礎
化粧料の他、ファンデーションや口紅等のメーキャップ
化粧料、芳香化粧料、浴用剤等に用いることができる。
なお、上記の剤型および使用形態に本発明の皮膚外用剤
がとり得る形態が限定されるものではない。
【0015】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の技術範囲はこれら実施例により何
ら限定されるものではない。なお、配合量はすべて重量
%である。実施例に先立ち、本発明に用いられるアスパ
ラギン酸−N,N−二酢酸類のプロテアーゼ阻害作用、
肌荒れ改善作用およびニキビ改善・防止作用に関する試
験方法及びその評価基準について説明する。
【0016】1.プロテアーゼ阻害作用試験 (1) 試料の調製 アスパラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム(以下、
ASDA・4Naと称する。)をイオン交換水に溶解
し、塩酸を用いてpHを7.5に調整し、濃度5%、2
%、1%の各溶液を作製した。これを用いてセリンプロ
テアーゼとして知られるプラスミン及びトリプシンに対
する阻害作用を、以下の方法を用いて評価した。
【0017】(2)プラスミン阻害作用の測定 フィブリン平板法にて阻害率%を求めた。すなわち1.
0%のプラスミノーゲン除去フィブリノーゲンを含むベ
ロナール緩衝液(0.125mol/L−NaOHを含
む25mmol/Lバルビタール酸ナトリウム水溶液,
pH7.4)6mLを9cmφシャーレに注ぎ、そこに
1.0mol/L−CaCl2を0.2mLと25U/
mLのトロンビン0.1mLを加えて静かに混和し、1
時間放置した。フィブリノーゲンがフィブリンに変化す
ることによって形成された平板上に、5U/mLのプラ
スミンと試料溶液を29:1の割合で混合した混合物
を、37℃で10分間保温した後20μL添加し、さら
に37℃で18時間放置した。対照として試料溶液の代
わりにイオン交換水を用いて同様の操作を行い、その
後、フィブリンが溶解して形成された溶解円の面積を測
定し、下記の数式1によりプラスミン阻害率を求めた。
結果を表1に示す。
【0018】
【数1】阻害率(%)=1−(被験試料の溶解円面積/
対照の溶解円面積)
【0019】(3)トリプシン阻害作用の測定 カゼインを基質として阻害率を求めた。すなわち、2m
Lのリン酸緩衝液にトリプシン20μgを溶かし、これ
に6.0%のカゼインを含む0.1Mリン酸緩衝液(p
H7.4)を0.9mLと、試料溶液0.1mLを加え
て37℃で10分間保温した。その後、5%のトリクロ
ロ酢酸3mLを添加して室温に1時間放置し、3,50
0rpmで15分間遠心した後、その上澄みの280n
mの吸光度を測定した。なお、以上の操作をTest
(T)、トリプシンの添加の順序をトリクロロ酢酸の後
に変えたものをControl(C)、被験試料の代わ
りにイオン交換水を添加したものをStandard
(S)、Standardのトリプシン添加の順序をト
リクロロ酢酸の後に変えたものをBlank(B)と
し、下記の数式2によりトリプシン阻害率を求めた。結
果を表1に示す。
【0020】
【数2】阻害率(%)=1−(T−C)/(S−B)
【0021】また、比較品として一般的なキレート剤で
あるEDTAをpH7.5に調整したものについても上
記と同様の試験を行った。その結果を併せて表1に示
す。
【0022】
【表1】 ────────────────────────────── 阻害率(%) 試料最終濃度 ───────────── プラスミン トリプシン ────────────────────────────── ASDA・4Na 0.5% 71.5 32.1 0.1% 27.0 11.3 EDTA 0.5% 2.9 0 0.1% 9.1 1.5 ──────────────────────────────
【0023】表1から明らかなように、本発明のASD
A・4Naは、比較品のEDTAに比べてプロテアーゼ
(プラスミン、トリプシン)阻害作用を有することがわ
かる。
【0024】2.肌荒れ改善効果試験 アスパラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム塩を含む
表2に示すような本発明のローションを用いて、人体パ
ネルで肌荒れに対する改善効果を評価した。なお、アス
パラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム塩は強アルカ
リであるため、塩酸で中性(pH7.5)に中和して使
用した。即ち、女性健常人の肌(顔面頬部)のレプリカ
をレプリカ剤を用いて採取し、皮膚表面形態を顕微鏡
(17倍)にて観察した。皮紋の状態及び角層の剥離状
態から以下に示す判定基準に基づいて肌荒れ評点1もし
くは2と判定された20名を肌荒れパネルとし、10名
ずつ2群に分け、1群ごとに各試料ローションを割り付
けた。顔面に1日2回、4週間試料ローションを塗布さ
せ、4週間後、再び上述のレプリカ法にしたがって肌の
状態を観察し、判定基準にしたがって評価した。その結
果を表3に示す。
【0025】<レプリカ判定基準> 1:皮溝、皮丘の消失、広範囲の角層のめくれが認めら
れる。 2:皮溝、皮丘が不鮮明、角層のめくれが認められる。 3:皮溝、皮丘は認められるが、平坦。 4:皮溝、皮丘が鮮明。 5:皮溝、皮丘が鮮明で整っている。
【0026】
【表2】 ────────────────────────────── 試料 本発明品 比較品 ────────────────────────────── アスパラギン酸−N,N −二酢酸四ナトリウム塩 1.0 − 塩酸 適量 − (pH7.5に中和) グリセリン 1.0 1.0 1,3−ブチレングリコール 4.0 4.0 エタノール 7.0 7.0 ポリオキシエチレン(20モル) オレイルアルコール 0.5 0.5 精製水 残余 残余 ──────────────────────────────
【0027】
【表3】 ────────────────── レプリカ評価 本発明品 比較品 ────────────────── 1 0名 2名 2 2 4 3 3 3 4 3 1 5 2 0 ──────────────────
【0028】表3から分かるように、本発明のローショ
ンは比較品のローションと比較して優れた肌荒れ改善効
果が認められた。
【0029】3.ニキビ改善・防止作用 次の表4に示した処方に基づきニキビ改善用皮膚外用剤
を常法により製造し、以下の実使用試験を行い、ニキビ
改善効果を測定した。なお、アスパラギン酸−N,N−
二酢酸四ナトリウムは強アルカリであるため、塩酸でp
Hを7.5に調整して使用した。結果を併せて表4に示
す。
【0030】 使用対象 16歳から35歳までのニキビに悩む男女40名(1群
20名)。 使用方法ならびに観察日 化粧石鹸を用いて顔面をよく洗浄した後、顔全体に各々
の皮膚外用剤を1日に2〜3回塗布して、4週間後に患
部の観察を行った。 全般改善度評価 使用前に比較して使用薬剤により症状が改善されたこと
を示す(a)、不変または悪化したことを示す(b)の
2段階に分けた。 有用性判定 ◎:全般改善度判定で20名中、(a)が15名以上。 ○:全般改善度判定で20名中、(a)が10〜14
名。 △:全般改善度判定で20名中、(a)が5〜9名。 ×:全般改善度判定で20名中、(a)が4名以下。
【0031】
【表4】 ────────────────────────────── 成分 本発明品 比較品 ────────────────────────────── アスパラギン酸−N,N −二酢酸四ナトリウム塩 5.0 − 塩酸 適量 − (pH7.5に中和) グリセリン 1.0 1.0 1,3ブチレングリコール 4.0 4.0 エタノール 7.0 7.0 クエン酸 0.15 0.15 ポリオキシエチレン(20モル) オレイルアルコール 0.5 0.5 精製水 残余 残余 ────────────────────────────── 有用性判定 ○ × ──────────────────────────────
【0032】表4から明らかなように、アスパラギン酸
−N,N−二酢酸の塩を配合した皮膚外用剤は、ニキビ
に対して優れた改善効果を示した。
【0033】以下に、本発明の皮膚外用剤の処方例を挙
げるが、いずれも優れた肌荒れ改善効果を有すると共
に、ニキビに対しても優れた改善効果を示した。
【0034】 (製法)イオン交換水にプロピレングリコール、アスパ
ラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム塩を加え溶解
し、加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し
加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を徐々
に加え、全部加え終わってからしばらくその温度に保ち
反応を起こさせる。その後、ホモミキサーで均一に乳化
し、よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0035】 (製法)イオン交換水にアスパラギン酸−N,N−二酢
酸四ナトリウム塩、亜硫酸水素ナトリウム、プロピレン
グリコールを加え、クエン酸を加えて中和し加熱して7
0℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して7
0℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行
い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜな
がら30℃まで冷却する。
【0036】 (製法)イオン交換水にアスパラギン酸−N,N−二酢
酸、クエン酸ナトリウム、石けん粉末と硼砂を加え、加
熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融
解して70℃に保つ(油相)。水相に油相をかきまぜな
がら徐々に加え反応を行う。その後、ホモミキサーで均
一に乳化し、よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0037】 実施例4 乳液 (処方) 重量% ステアリン酸 2.5 セチルアルコール 1.5 ワセリン 5.0 流動パラフィン 10.0 ポリオキシエチレン(10モル) モノオレイン酸エステル 2.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 トリエタノールアミン 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.05 (商品名:カーボポール941,B.F.Goodrich Chemical company) アスパラギン酸−N,N−二酢酸 0.05 クエン酸ナトリウム 0.05 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマ
ーを溶解する(A相)。残りのイオン交換水にポリエチ
レングリコール1500、トリエタノールアミン、アス
パラギン酸−N,N−二酢酸、クエン酸ナトリウムを加
え、加熱溶解した70℃に保つ(水相)。他の成分を混
合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を
加え予備乳化を行い、A相を加えホモミキサーで均一に
乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却す
る。
【0038】 (製法)エチルアルコールにメチルパラベンを加える
(A相)。また、その他の成分を混合する(B相)。A
相、B相を混合して攪拌する。
【0039】 実施例6 ゼリー (処方) 重量% 95%エチルアルコール 10.0 ジプロピレングリコール 15.0 ポリオキシエチレン(50モル) オレイルアルコールエーテル 2.0 カルボキシビニルポリマー 0.05 (商品名:カーボポール940,B.F.Goodrich Chemical company) 苛性ソーダ 0.15 L−アルギニン 0.1 アケビ30%エタノール抽出物 0.1 アスパラギン酸−N,N− 二酢酸四ナトリウム塩 0.05 クエン酸 0.1 イチヤクソウ抽出液 0.1 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適量 イオン交換水 残余 (製法)イオン交換水にカーボポール940を均一に溶
解し、一方、95%エタノールに植物抽出物、ポリオキ
シエチレン(50モル)オレイルアルコールエーテルを
溶解し、水相に添加する。次いで、その他の成分を加え
た後苛性ソーダ、L−アルギニンで中和させ増粘する。
【0040】 (製法)A相、B相をそれぞれ均一に溶解し、A相にB
相を加えて可溶化する。次いでC相をこれに加えた後充
填を行う。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の皮膚外用
剤は、患部においてプラスミン(Plasmin)および/ま
たはプラスミノーゲンアクチベーター(Plasminogen ac
tivator:PA)などのセリンプロテアーゼの活性変化
が認められる皮膚疾患、例えば接触性皮膚炎、乾癬、尋
常性天疱瘡、先天性水疱瘡等の他、乾燥や洗浄剤等によ
って惹起される肌荒れ、荒れ性に対して改善・予防効果
を有するものであると共に、ニキビの改善・予防効果に
も優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/16 A61P 17/16 (72)発明者 吉田 雄三 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 (72)発明者 難波 富幸 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA112 AA122 AB152 AB352 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC132 AC182 AC242 AC302 AC342 AC352 AC422 AC432 AC482 AC542 AC581 AC582 AD042 AD092 AD112 AD512 AD662 CC02 CC04 CC05 CC07 EE12 EE14 4C206 AA01 GA20 MA01 MA83 ZA89

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
    その塩を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
    その塩を有効成分とすることを特徴とする肌荒れ改善用
    皮膚外用剤
  3. 【請求項3】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
    その塩を有効成分とすることを特徴とするプロテアーゼ
    阻害剤。
  4. 【請求項4】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
    その塩を有効成分とすることを特徴とする抗プラスミン
    剤。
  5. 【請求項5】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
    その塩を有効成分とすることを特徴とするニキビ改善用
    皮膚外用剤。
  6. 【請求項6】 アスパラギン酸−N,N−二酢酸または
    その塩を有効成分とすることを特徴とするニキビ改善・
    予防剤。
JP2000311754A 2000-07-04 2000-10-12 皮膚外用剤 Withdrawn JP2002080359A (ja)

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