JP2002079837A - 装軌式運搬車 - Google Patents

装軌式運搬車

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JP2002079837A
JP2002079837A JP2000272617A JP2000272617A JP2002079837A JP 2002079837 A JP2002079837 A JP 2002079837A JP 2000272617 A JP2000272617 A JP 2000272617A JP 2000272617 A JP2000272617 A JP 2000272617A JP 2002079837 A JP2002079837 A JP 2002079837A
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tank
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JP2000272617A
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English (en)
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Seiji Tamura
誠二 田村
Morio Oshina
守雄 大科
Kiyoshi Hirasawa
喜義 平澤
Takeshi Takayama
剛 高山
Masataka Sendai
祥考 千代
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜地等においても動力源部を円滑に作動さ
せることができる。 【解決手段】 動力源部34を、その一部がキャブ33
の凹窪部33Fの下側に位置する状態で、荷台32とキ
ャブ33との間を左,右方向に延びる横置き状態に配置
し、熱交換部35を、動力源部34と左,右方向に対し
て直列に配置することにより、動力源部34と熱交換部
35とが左,右方向に延在する構成とする。これによ
り、動力源部34を、荷台32と干渉することなくほぼ
水平となる状態で車体フレーム7に設けることができ
る。これにより、動力源部34を車体フレーム7に取付
ける取付具を容易に製作することができ、また、例えば
山岳地等の勾配の大きな傾斜地で作業を行う場合でも、
潤滑油によってエンジン13を常時適正に潤滑でき、動
力源部34を円滑に作動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等を用いて掘削した土砂等を、所望の排土場所まで運
搬するのに用いて好適な装軌式運搬車に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば山岳地、不整地等におい
ては、油圧ショベル等を用いて掘削した土砂を運搬する
ため、左,右両側に履帯が設けられた走行体と、土砂等
の運搬物を積載する荷台を備えた装軌式運搬車が好適に
用いられる。
【0003】そこで、この種の従来技術による装軌式運
搬車について、図5ないし図8を参照しつつ説明する。
【0004】図中、1は従来技術による装軌式運搬車
で、該装軌式運搬車1は、後述する走行体2、車体フレ
ーム7、荷台8、キャブ10、動力源部12、熱交換部
15等により構成されている。
【0005】2は装軌式の走行体で、該走行体2は、ト
ラックフレーム3と、該トラックフレーム3の前端側に
設けられ走行モータ(図示せず)によって駆動される
左,右の駆動輪4,4と、トラックフレーム3の後端側
に回転可能に設けられた左,右の遊動輪5,5と、駆動
輪4と遊動輪5とに巻回して設けられた左,右の履帯
6,6とにより大略構成されている。そして、走行体2
は、駆動輪4によって履帯6を駆動することにより不整
地、泥濘地等を走行するものである。
【0006】7は走行体2上に設けられた車体フレーム
で、該車体フレーム7は、前,後方向に延びる左,右の
縦梁7A,7Aと、前,後方向に配置され左,右方向に
延びて各縦梁7A間を連結する複数の横梁(図示せず)
と、各縦梁7Aの前部側に設けられ、後述のキャブ1
0、エンジン13等を支持する枠形状の支持枠7Bとに
より強固な支持構造体をなしている。そして、車体フレ
ーム7は、走行体2のトラックフレーム3上に固定して
設けられ、履帯6に沿って前,後方向に延在している。
【0007】8は車体フレーム7の前,後方向の中間部
から後部側にかけて設けられた荷台で、該荷台8は上方
が開口した有底の箱状に形成されている。ここで、図7
に示すように、荷台8の底面をなす底板8Aの前端側に
は、後述する油圧ポンプ14の一部を収容するため一段
底上げされた上底部8Bが設けられている。また、荷台
8の底板8A下面側には、前,後方向に延びる荷台フレ
ーム8Cが設けられ、該荷台フレーム8Cの後端側は、
車体フレーム7を構成する縦梁7Aの後端側に回動可能
に連結され、荷台フレーム8Cと車体フレーム7の縦梁
7Aとの間には荷台昇降用シリンダ9が設けられてい
る。そして、荷台昇降用シリンダ9を伸縮させ、車体フ
レーム7に対して荷台8を傾斜させることにより、荷台
8に積載された土砂を排出する構成となっている。
【0008】10はキャブで、該キャブ10は、荷台8
の前側に位置して車体フレーム7を構成する支持枠7B
の左,右方向一側(左側)に設けられている。そして、
キャブ10は、前面部10A、後面部10B、左,右の
側面部10C,10D、上面部10Eによって囲まれた
箱状に形成されている。ここで、後面部10Bの下側は
前面部10A側に窪んだ凹窪部10Fとなり、該凹窪部
10Fと荷台8との間に後述の燃料タンク23が配置さ
れる構成となっている。そして、キャブ10内には、作
業者が着席する運転席11、走行レバー、荷台8を昇降
させる操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されて
いる。
【0009】12は車体フレーム7の前部側に位置して
左,右方向の中央部に設けられた動力源部で、該動力源
部12は、図6及び図7に示すように、エンジン13
と、該エンジン13によって駆動され走行体2の走行モ
ータ(図示せず)、荷台昇降用シリンダ9等に圧油を給
排する油圧ポンプ14とにより大略構成されている。な
お、13Aはエンジン13の吸気用エアクリーナであ
る。
【0010】15は動力源部12の前側に位置して車体
フレーム7に設けられた熱交換部で、該熱交換部15
は、エンジン13のファン13Bと対面して配置され、
該ファン13Bによる冷却風により冷却されるものであ
る。そして、熱交換部15は、エンジン13を冷却する
ラジエータ16と、油圧ポンプ14から吐出する圧油を
冷却するオイルクーラ17と、キャブ10内を空調する
冷媒を冷却するインタークーラ(図示せず)とにより大
略構成されている。
【0011】ここで、動力源部12と熱交換部15と
は、前,後方向に直列に並んだ状態で車体フレーム7に
設けられ、油圧ポンプ14の後端側は荷台8の下側まで
延在している。このため、図7に示すように、動力源部
12は、エンジン13のクランク軸中心X−Xが水平方
向に対して角度θだけ傾いた状態で車体フレーム7に取
付けられ、油圧ポンプ14の後端側が荷台8の上底部8
B下側に配置されることにより、油圧ポンプ14と荷台
8との干渉を避ける構成となっている。
【0012】18は荷台8の前側に設けられたエンジン
カバーで、該エンジンカバー18はエンジン13及び油
圧ポンプ14の一部を覆うものである。19はエンジン
カバー18の後側に設けられたポンプカバーで、該ポン
プカバー19は、荷台8の上底部8B下側に入込んだ油
圧ポンプ14の後端側を覆い、油圧ポンプ14、該油圧
ポンプ14に接続された油圧ホース(図示せず)等が荷
台8から落下した土砂等によって損傷するのを防止する
ものである。20はエンジンカバー18の前側に設けら
れた熱交換部カバーで、該熱交換部カバー20は熱交換
部15を覆うものである。
【0013】ここで、図6及び図8に示すように、エン
ジンカバー18及び熱交換部カバー20は、荷台8の前
側から車体フレーム7の前端部にかけて前,後方向に隣
接して設けられ、これらエンジンカバー18、熱交換部
カバー20の上面は、車体フレーム7から高さ寸法Hの
位置でほぼ同一平面を形成している。
【0014】21は荷台8の前側に位置して左,右方向
他側(右側)に設けられた作動油タンクで、該作動油タ
ンク21は、走行体2の走行モータ(図示せず)、荷台
昇降用シリンダ9等に給排される作動油を蓄えるもので
ある。
【0015】22は動力源部12及び熱交換部15と作
動油タンク21との間に位置して前,後方向に延びる仕
切板で、該仕切板22は、動力源部12及び熱交換部1
5と作動油タンク21との間を仕切り、動力源部12の
エンジン13、熱交換部15のラジエータ16等からの
熱が作動油タンク21に伝わるのを抑えるものである。
【0016】23はキャブ10と荷台8との間に位置し
て車体フレーム7に設けられた燃料タンクで、該燃料タ
ンク23は、その前部側がキャブ10に設けた凹窪部1
0Fの下側に位置する状態で配置され、エンジン13に
供給される燃料を蓄えるものである。
【0017】24は燃料タンク23の右側に位置して荷
台8とキャブ10との間に設けられた制御弁で、該制御
弁24は、油圧ポンプ14から走行体2の走行モータ
(図示せず)、荷台昇降用シリンダ9等への圧油の給排
を制御するものである。また、25は作動油タンク23
の前側に配設されたバッテリである。
【0018】従来技術による装軌式運搬車1は上述の如
き構成を有するもので、この装軌式運搬車1を用いて土
砂等の運搬作業を行うときには、作業者は、キャブ10
内に乗込んで運転席11に着席し、装軌式運搬車1を掘
削作業場所に向けて走行させる。
【0019】そして、油圧ショベル等によって掘削した
土砂を荷台8に積載した後、作業者は装軌式運搬車1を
所望の排土場所へと走行させ、荷台昇降用シリンダ9に
よって荷台8を車体フレーム7に対して傾斜させること
により、荷台8に積載した土砂を所望の排土場所に排出
する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術による装軌式運搬車1は、動力源部12と熱交換部
15とが、前,後方向に直列に並んだ状態で車体フレー
ム7に設けられているため、以下の如き問題があった。
【0021】まず、前,後方向に直列に並んだ熱交換部
15から動力源部12までの全長が大きく、動力源部1
2を構成する油圧ポンプ14の後端側が荷台8の下側ま
で延在しているため、この油圧ポンプ14の後端側と荷
台8との干渉を避ける必要上、動力源部12は、エンジ
ン13のクランク軸中心X−Xが水平方向に対して角度
θだけ傾斜した状態で車体フレーム7に設けられてい
る。
【0022】このため、動力源部12を傾斜した状態で
車体フレーム7に取付ける取付具(図示せず)の製作が
困難となり、装軌式運搬車1の製造コストが嵩むという
問題がある。
【0023】また、例えば装軌式運搬車1が傾斜地で作
業を行うことにより、動力源部12の傾斜角度θが増大
した場合には、エンジン13のオイルパン内に蓄えられ
た潤滑油が傾斜地の低い方向に大きく片寄ってしまい、
エンジン13を適切に潤滑することができなくなる虞れ
がある。このため、従来技術による装軌式運搬車1は、
適正に作業を行うことができる傾斜角度の許容範囲が狭
く、例えば山岳地等の勾配の大きな傾斜地では、エンジ
ン13の潤滑不足を招き易く、動力源部12の円滑な作
動が損なわれるという問題がある。
【0024】また、荷台8の底板8A前端側に、油圧ポ
ンプ14の後端側を収容する上底部8Bを設ける必要が
あり、この上底部8Bを設けた分だけ荷台8の容量が減
少してしまうという問題がある。
【0025】さらに、動力源部12を構成する油圧ポン
プ14の後端側が荷台8の下側まで延在しているため、
エンジン13等を覆うエンジンカバー18とは別個に、
荷台8の下側に入込んだ油圧ポンプ14の後端側を覆う
ポンプカバー19を設ける必要があり、装軌式運搬車1
の製造コストが嵩むという問題がある。
【0026】一方、装軌式運搬車1を走行させる場合、
キャブ10内の作業者は、装軌式運搬車1の周囲に障害
物や他の作業者等が存在しないことを確認しつつ、該装
軌式運搬車1を左折走行あるいは右折走行させる必要が
あるが、キャブ10の右側には、荷台8の前側から車体
フレーム7の前端部にかけて、エンジンカバー18及び
熱交換部カバー20が前,後方向に隣接して設けられ、
これらエンジンカバー18及び熱交換部カバー20は、
大きな高さ寸法Hをもって車体フレーム7上に突出して
いる。
【0027】これにより、例えば図8に示すように、キ
ャブ10内で運転席11に着席した作業者の眼の位置
(アイポイント)をAとし、このアイポイントAから装
軌式運搬車1の右側方を目視するときの作業者の視線を
Bとすると、作業者の視線Bがエンジンカバー18、熱
交換部カバー20等によって高い位置で遮られてしま
い、キャブ10内の作業者は、装軌式運搬車1の近傍位
置を目視することができない。このように、従来技術で
はキャブ10内からの作業者の視界が、高さ寸法の大き
なエンジンカバー18、熱交換部カバー20等によって
大きく遮られてしまい、作業者は、装軌式運搬車1の右
側方を充分に確認できないまま右折走行しなければなら
ず、この右折走行時の安全性が低下してしまうという問
題がある。
【0028】さらに、装軌式運搬車1を山岳地、林道等
で走行させる場合、キャブ10内の作業者は、履帯6の
前端部が山岳地の崖、あるいは林道の路肩に対してどの
位置にあるかを常に確認する必要があるが、図6に示す
ように、キャブ10の右側に設けられた熱交換部カバー
20は、その前端部20Aが履帯6の前端部6Aよりも
寸法dだけ前方に突出した位置に配置されている。
【0029】このため、キャブ10内の作業者は、熱交
換部カバー20に妨げられて履帯6の前端部6Aを目視
することができず、作業者は、履帯6の前端部6Aと地
面との位置関係を充分に確認できないまま装軌式運搬車
1を走行させなければならず、走行時の安全性が低下し
てしまうという問題がある。
【0030】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、傾斜地等においても動力源部を円滑に作
動させることができ、また、キャブ内からの作業者の視
界を広く確保することができるようにした装軌式運搬車
を提供することを目的としている。
【0031】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1の発明による装軌式運搬車は、左,右両
側に位置して前,後方向に延びる履帯が設けられた走行
体と、該走行体上に設けられた車体フレームと、該車体
フレームの後部側に設けられ運搬物を積載する荷台と、
該荷台の前側で左,右方向の一側に位置して車体フレー
ムに設けられ後部下側が窪んだ凹窪部となったキャブ
と、エンジンと油圧ポンプとからなり一部分が該キャブ
の凹窪部の下側に位置する状態で前記荷台とキャブとの
間に左,右方向に配置された動力源部と、前記荷台の前
側で左,右方向の他側に位置して該動力源部と左,右方
向に対して直列に配置された熱交換部とにより構成して
なる。
【0032】このように構成したことにより、熱交換部
と動力源部とを荷台とキャブとの間で左,右方向に直列
に配置することができるので、動力源部の一部を荷台の
下側に配置することなく、該動力源部を水平な状態に配
置することができる。
【0033】従って、動力源部の一部が荷台と干渉する
のを避けるために該動力源部を傾けて配置する必要がな
く、動力源部を車体フレームに取付ける取付具を容易に
製作することができる。
【0034】また、動力源部を水平方向に配置すること
ができるから、傾斜地で作業を行う場合に、動力源部を
構成するエンジンの潤滑油が傾斜地の低い方向に大きく
片寄るのを抑えることができ、該潤滑油によってエンジ
ンを適正に潤滑することができるので、例えば山岳地等
の勾配の大きな傾斜地においても動力源部を円滑に作動
させることができる。
【0035】また、荷台の下側に動力源部の一部を配置
する必要がないので、荷台に動力源部との干渉を避ける
ための上底部等を設ける必要がなくなり、この分、荷台
の容量を増大することができる。
【0036】さらに、動力源部の一部を荷台の下側に配
置する必要がないので、この荷台の下側に入込んだ動力
源部の一部を覆うカバー類を不要にすることができる。
【0037】請求項2の発明は、動力源部はエンジンと
油圧ポンプとを直列に配設し、油圧ポンプをキャブの凹
窪部側に設け、エンジンを熱交換部に対面して設ける構
成としたことにある。
【0038】このように構成したことにより、キャブの
凹窪部下側に、エンジンに比較して高さ寸法の低い油圧
ポンプが配置されるので、キャブ内の作業スペースを広
く確保することができる。
【0039】請求項3の発明は、車体フレームには、動
力源部及び熱交換部の前側で左,右方向の他側に位置し
て作動油タンクと燃料タンクとからなるタンク部を設け
る構成としたことにある。
【0040】このように構成したことにより、動力源部
及び熱交換部の前側に形成された大きなスペースを利用
して、作動油タンク、燃料タンクを余裕をもって配置す
ることができる。
【0041】請求項4の発明は、タンク部の高さ寸法
は、動力源部及び熱交換部を覆うカバーの高さ寸法より
も小さく設定する構成としたことにある。
【0042】このように構成したことにより、キャブと
荷台との間に配置される動力源部及び熱交換部を覆うカ
バーの高さ寸法に比較して、キャブの側方に配置される
タンク部の高さ寸法が小さくなるので、作業者がキャブ
内から左,右方向を確認する場合に、この作業者の視界
がタンク部によって大きく遮られるのを抑えることがで
き、キャブ内からの作業者の視界を大きく確保すること
ができる。
【0043】請求項5の発明は、タンク部は、その前端
部が走行体に設けられた履帯の前端部よりも後退した位
置で前記車体フレームに設ける構成としたことにある。
【0044】このように構成したことにより、履帯の前
端部が、タンク部の前端部よりも前方に位置することに
なるので、作業者は、タンク部によって妨げられること
なく履帯の前端部の位置を目視することができる。これ
により、作業者は、履帯の前端部と地面との位置関係を
確認しつつ走行体を走行させることができる。
【0045】請求項6の発明は、車体フレームには、タ
ンク部の前側に位置して動力源部を整備するときの足場
となる通路部材を設ける構成としたことにある。
【0046】このように構成したことにより、動力源部
に対する点検、整備作業を行うときに、作業者は通路部
材を足場とする広い作業スペースを確保することができ
る。
【0047】請求項7の発明は、通路部材は、キャブ内
の作業者が履帯の前端部を透視可能な構造としたことに
ある。
【0048】このように構成したことにより、キャブ内
の作業者が履帯の前端部を目視しようとしたときに、こ
の作業者の視界が通路部材によって妨げられることがな
く、作業者は履帯の前端部を確実に目視することができ
る。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る装軌式運搬車
の実施の形態を図1ないし図4を参照しつつ詳細に説明
する。なお、本実施の形態では、上述した従来技術と同
一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0050】図中、31は本実施の形態による装軌式運
搬車で、該装軌式運搬車31は、従来技術によるものと
ほぼ同様に、走行体2、車体フレーム7、後述する荷台
32、キャブ33、動力源部34、熱交換部35等によ
り構成されている。
【0051】32は車体フレーム7の前,後方向の中間
部から後部側にかけて設けられた荷台で、該荷台32
は、従来技術による荷台8に代えて本実施の形態に用い
られるものである。ここで、荷台32は、従来技術によ
る荷台8とほぼ同様に上方が開口した有底の箱状に形成
されているものの、荷台32の底面をなす底板32A
は、従来技術による上底部8Bの如き底上げされた部位
がなく、その前端側から後端側にかけてほぼ同一平面を
形成し、荷台32は、従来技術による荷台8よりも容量
が増加した構成となっている。
【0052】そして、荷台32の底板32A下面側に
は、前,後方向に延びる荷台フレーム32Bが設けら
れ、該荷台フレーム32Bの後端側は、車体フレーム7
を構成する縦梁7Aの後端側に回動可能に連結され、荷
台フレーム32Bと車体フレーム7の縦梁7Aとの間に
は荷台昇降用シリンダ9が設けられている。
【0053】33は従来技術によるキャブ10に代えて
本実施の形態に用いたキャブで、該キャブ33は、荷台
32の前側で左,右方向の一側(左側)に位置して車体
フレーム7の支持枠7Bに設けられている。ここで、キ
ャブ33は、前面部33A、後面部33B、左,右の側
面部33C,33D、上面部33Eによって囲まれた箱
状に形成され、後面部33Bの下側は、前面部33A側
に窪んだ凹窪部33Fとなっている。そして、キャブ3
3内には、作業者が着席する運転席11、走行レバー、
荷台32を昇降させる操作レバー等(いずれも図示せ
ず)が配設されている。
【0054】34は荷台32とキャブ33との間に位置
して車体フレーム7に設けられた動力源部で、該動力源
部34は、従来技術による動力源部12と同様にエンジ
ン13と油圧ポンプ14とからなるものの、動力源部3
4は、エンジン13と油圧ポンプ14とが直列に配置さ
れ、油圧ポンプ14がキャブ33の凹窪部33Fの下側
に位置し、エンジン13が後述する熱交換部35と対面
する状態で、荷台32とキャブ33との間を左,右方向
に水平に延びる横置き状態に配置されている。
【0055】35は荷台32の前側で左,右方向の他側
(右側)に位置して車体フレーム7に設けられた熱交換
部で、該熱交換部35は、従来技術による熱交換部15
と同様にラジエータ16、オイルクーラ17、インター
クーラ(図示せず)等により構成されているものの、熱
交換部35は、動力源部34と左,右方向に対して直列
に配置されている。
【0056】このように、動力源部34と熱交換部35
とは、荷台32の前側を左,右方向に延び、車体フレー
ム7の左,右の幅寸法内に収まる状態で該車体フレーム
7に設けられている。
【0057】これにより、動力源部34を構成する油圧
ポンプ14等を荷台32の下側に配置する必要がなく、
動力源部34は、ほぼ水平となる状態で車体フレーム7
に設けられている。このため、傾斜地においてエンジン
13のオイルパン内に蓄えられた潤滑油が低い方向に大
きく片寄るのを抑えることができ、該潤滑油によってエ
ンジン13を適正に潤滑することにより、例えば山岳地
等の勾配の大きな傾斜地においても、動力源部34を常
に円滑に作動させることができる構成となっている。
【0058】また、キャブ33の凹窪部33F下側に、
エンジン13に比較して高さ寸法の低い油圧ポンプ14
が配置することにより、キャブ33内の作業スペースを
広く確保することができる構成となっている。
【0059】36は荷台32の前側に設けられたエンジ
ンカバーで、該エンジンカバー36は、車体フレーム7
の左側端部からキャブ33の凹窪部33F下側を通じて
左,右方向に延在し、動力源部34を構成するエンジン
13、油圧ポンプ14等を一体に覆っている。これによ
り、例えば従来技術の如き油圧ポンプ14のみを覆うポ
ンプカバー19を別個に設ける必要がなく、このポンプ
カバー19を不要とした分、装軌式運搬車31の製造コ
ストを低減できる構成となっている。
【0060】37はエンジンカバー36に隣接して荷台
8の前側に設けられた熱交換部カバーで、該熱交換部カ
バー37は、熱交換部35を構成するラジエータ16、
オイルクーラ17等を覆っている。そして、エンジンカ
バー36及び熱交換部カバー37の上面は、車体フレー
ム7から高さ寸法Hの位置でほぼ同一平面を形成してい
る。
【0061】38は動力源部34、熱交換部35の前側
で左,右方向の他側(右側)に位置して車体フレーム7
に設けられたタンク部で、該タンク部38は、キャブ3
3の右側に隣接して配置された作動油タンク39と、該
作動油タンク39の右側に隣接して配置された燃料タン
ク40とにより構成されている。
【0062】ここで、タンク部38を構成する作動油タ
ンク39及び燃料タンク40の上面は、車体フレーム7
から高さ寸法hの位置でほぼ同一平面を形成し、このタ
ンク部38の高さ寸法hは、エンジンカバー36及び熱
交換部カバー37の上面の高さ寸法Hよりも低く(h<
H)設定されている。また、燃料タンク40の上面右端
側には、斜め下向きに傾斜する面取り部40Aが形成さ
れている。
【0063】これにより、図4に示すように、キャブ3
3内で運転席11に着席した作業者の眼の位置(アイポ
イント)をAとし、このアイポイントAから右側方を目
視するときの作業者の視線をB′とすると、この視線
B′が燃料タンク40によって遮られる位置を低くする
ことができる。このため、燃料タンク40の高さ寸法h
を低くした分、また、燃料タンク40に面取り部40A
を設けた分、作業者の視界を大きく確保することができ
る構成となっている。
【0064】また、図2に示すように、タンク部38を
構成する燃料タンク40の前端部40Bは、履帯6の前
端部6Aよりも寸法Dだけ後退した位置で車体フレーム
7に設けられている。これにより、キャブ33内の作業
者が、タンク部38(燃料タンク40)に妨げられるこ
となく履帯6の前端部6Aを目視することができる構成
となっている。
【0065】41は動力源部34及び熱交換部35とタ
ンク部38との間に位置して左,右方向に延びる仕切板
で、該仕切板41は、動力源部34及び熱交換部35と
タンク部38との間を仕切り、動力源部34のエンジン
13、熱交換部35のラジエータ16等からの熱が作動
油タンク39、燃料タンク40に伝わるのを抑えるもの
である。
【0066】42は油圧ポンプ14の近傍に位置して荷
台32とキャブ33との間に設けられた制御弁で、該制
御弁42は、油圧ポンプ14から走行体2の走行モータ
(図示せず)、荷台昇降用シリンダ9等への圧油の給排
を制御するものである。また、43は作動油タンク39
の前側に位置してキャブ33と燃料タンク40との間に
設けられたバッテリである。
【0067】44はタンク部38の前側に位置して車体
フレーム7に設けられた通路部材で、該通路部材44
は、車体フレーム7に溶接等によって固着され、左,右
方向に延在している。そして、通路部材44は、動力源
部34のエンジン13、油圧ポンプ14等に対する点
検、整備を行うときの作業者の足場となるものである。
【0068】ここで、通路部材44は、車体フレーム7
に固着された長方形の枠体44Aと、該枠体44Aの内
側に左,右方向に一定の間隔をもって簀状に設けられた
複数の中板44Bとにより構成されている。これによ
り、通路部材44は、キャブ33内の作業者が、各中板
44B間の隙間を通じて履帯6の前端部6Aを透視する
ことができる構造となっている。
【0069】本実施の形態による装軌式運搬車31は上
述の如き構成を有するもので、この装軌式運搬車31を
用いて土砂等の運搬作業を行うときには、作業者は、キ
ャブ33内に乗込んで運転席11に着席し、装軌式運搬
車1を掘削作業場所に向けて走行させる。
【0070】そして、油圧ショベル等によって掘削した
土砂を荷台32に積載した後、作業者は装軌式運搬車1
を所望の排土場所へと走行させ、荷台昇降用シリンダ9
によって荷台32を車体フレーム7に対して傾斜させる
ことにより、荷台32に積載した土砂を所望の排土場所
に排出する。
【0071】ここで、本実施の形態による装軌式運搬車
31は、エンジン13と油圧ポンプ14とが直列とな
り、油圧ポンプ14がキャブ33の凹窪部33Fの下側
に位置し、エンジン13が熱交換部35と対面する状態
で、動力源部34を、荷台32とキャブ33との間を
左,右方向に水平に延びる横置き状態に配置している。
また、熱交換部35を動力源部34と左,右方向に対し
て直列に配置することにより、動力源部34と熱交換部
35とが、車体フレーム7の左,右の幅寸法内に収まる
状態で左,右方向に延在する構成となっている。
【0072】これにより、荷台32と油圧ポンプ14と
の干渉を避けるために動力源部34を水平方向に対して
傾斜させる必要がなく、動力源部34をほぼ水平となる
状態で車体フレーム7に設けることができる。
【0073】このため、動力源部34を車体フレーム7
に取付ける取付具(図示せず)を容易に製作することが
でき、装軌式運搬車31の製造コストを低減することが
できる。
【0074】また、動力源部34を水平方向に配置する
ことができるから、装軌式運搬車31が傾斜地で作業を
行う場合に、エンジン13のオイルパン内に蓄えられた
潤滑油が傾斜地の低い方向に大きく片寄るのを抑えるこ
とができ、該潤滑油によってエンジン13を常時適正に
潤滑することができる。これにより、例えば山岳地等の
勾配の大きな傾斜地においても動力源部34を円滑に作
動させることができ、装軌式運搬車31の稼動範囲を広
げることができる。
【0075】また、荷台32の下側に油圧ポンプ14等
を配置する必要がないので、荷台32に油圧ポンプ14
との干渉を避けるための上底部等を設ける必要がなく、
荷台32の容量を増大することができる上に、荷台32
の製作が容易となり、製造コストの低減にも寄与するこ
とができる。
【0076】また、動力源部34は、荷台32とキャブ
33との間を左,右方向に延びる横置き状態に配置され
るので、動力源部34を構成するエンジン13、油圧ポ
ンプ14をエンジンカバー36によって一体に覆うこと
ができる。このため、例えば従来技術の如き油圧ポンプ
14のみを覆うポンプカバー19を別個に設ける必要が
なく、このポンプカバー19を不要とした分、装軌式運
搬車31の製造コストを低減することができる。
【0077】また、動力源部34のエンジン13、油圧
ポンプ14を直列に配設し、キャブ33の凹窪部33F
下側に、エンジン13に比較して高さ寸法の低い油圧ポ
ンプ14を配置する構成としたので、キャブ33内の作
業スペースを広く確保することができる。
【0078】さらに、動力源部34、熱交換部35を荷
台32の前側で左,右方向に直列に配置することによ
り、これら動力源部34、熱交換部35の前側には、キ
ャブ33の右側に位置して大きなスペースを確保するこ
とができる。このため、このキャブ33の右側に確保さ
れたスペース内に作動油タンク39、燃料タンク40を
余裕を持って配置することができる。
【0079】一方、装軌式運搬車31を走行させる場
合、キャブ33内の作業者は、装軌式運搬車31の周囲
に障害物や他の作業者等が存在しないことを確認しつ
つ、該装軌式運搬車31を左折走行あるいは右折走行さ
せる必要がある。
【0080】この場合、本実施の形態では、動力源部3
4及び熱交換部35の前側でキャブ33の右側に位置し
て、作動油タンク39、燃料タンク40からなるタンク
部38を設け、このタンク部38の高さ寸法hを、エン
ジンカバー36及び熱交換部カバー37の上面の高さ寸
法Hよりも低く(h<H)設定し、かつ、燃料タンク4
0の上面右端側には、斜め下向きに傾斜する面取り部4
0Aを設けている。
【0081】これにより、図4に示すように、キャブ3
3内で運転席11に着席した作業者が右側方を目視する
ときの視線をB′とすると、この作業者の視線B′が燃
料タンク40によって遮られる位置を、燃料タンク40
の高さ寸法hを小さくした分、また、燃料タンク40に
面取り部40Aを設けた分だけ低くすることができる。
このため、作業者は、キャブ33内から装軌式運搬車3
1の近傍位置までを目視できるようになり、キャブ33
内からの作業者の視界を大きく確保することができる。
従って、作業者は、装軌式運搬車31の周囲を広い範囲
に亘って確認しつつ該装軌式運搬車31を右折走行させ
ることができ、このときの安全性を高めることができ
る。
【0082】また、装軌式運搬車31を山岳地、林道等
で走行させる場合、キャブ33内の作業者は、履帯6の
前端部6Aが山岳地の崖、あるいは林道の路肩に対して
どの位置にあるかを常に確認する必要がある。
【0083】この場合、本実施の形態では、タンク部3
8を構成する燃料タンク40は、その前端部40Bが履
帯6の前端部6Aよりも寸法Dだけ後退した位置で車体
フレーム7に設けられている。
【0084】これにより、キャブ33内の作業者は、タ
ンク部38に妨げられることなく履帯6の前端部6Aを
目視することができ、山岳地の崖、あるいは林道の路肩
と履帯6の前端部6Aとの位置関係を確認しつつ、旋回
型装軌式運搬車31を安全に走行させることができる。
【0085】さらに、車体フレーム7には、タンク部3
8の前側に位置して左,右方向に延在する通路部材44
を設けたので、動力源部34のエンジン13、油圧ポン
プ14等に対する点検、整備作業を行うときに、作業者
は通路部材44を足場とする広い作業スペースを確保す
ることができ、この点検、整備作業の作業性を向上させ
ることができる。
【0086】しかも、通路部材44は、車体フレーム7
に固着された枠体44Aと、該枠体44Aの内側に左,
右方向に一定の間隔をもって簀状に設けられた複数の中
板44Bとにより構成したので、キャブ33内の作業者
は、各中板44B間の隙間を通じて履帯6の前端部6A
を透視することができ、履帯6の前端部6Aの位置を確
認しつつ、装軌式運搬車31を安全に走行させることが
できる。
【0087】なお、上述した実施の形態では、キャブ3
3を荷台32の前側で車体フレーム7の左側に設けた場
合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、
例えば荷台32の前側で車体フレーム7の右側にキャブ
33を設ける構成としてもよい。
【0088】また、上述した実施の形態では、タンク部
38を構成する作動油タンク39をキャブ33の右側に
配置し、該作動油タンク39の右側に燃料タンク40を
配置した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、
例えばキャブ33の右側に燃料タンク40を配置し、該
燃料タンク40の右側に作動油タンク39を配置する構
成としてもよい。
【0089】さらに、上述した実施の形態では、通路部
材44を、枠体44Aと複数の中板44Bとにより簀状
に形成した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば格子状、網状に構成してもよい。
【0090】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、後部下側が窪んだ凹窪部となったキャブと荷台
との間に、一部分が該キャブの凹窪部の下側に位置する
状態で動力源部を左,右方向に配置し、該動力源部と
左,右方向に対して直列に熱交換部を配置する構成とし
たので、動力源部の一部が荷台と干渉するのを避けるた
めに該動力源部を傾けて配置する必要がなく、動力源部
を水平な状態に配置することができる。
【0091】このため、動力源部を車体フレームに取付
ける取付具を容易に製作することができ、製造コストを
低減することができる。
【0092】また、傾斜地で作業を行う場合に、動力源
部を構成するエンジンの潤滑油が傾斜地の低い方向に大
きく片寄るのを抑え、該潤滑油によってエンジンを適正
に潤滑することができる。これにより、例えば山岳地等
の勾配の大きな傾斜地においても動力源部を円滑に作動
させることができ、装軌式運搬車の稼動範囲を広げるこ
とができる。
【0093】また、荷台の下側に動力源部の一部を配置
する必要がないので、荷台に動力源部との干渉を避ける
ための上底部等を設ける必要がなくなる。このため、荷
台の容量を増大することができる上に、荷台の製作が容
易となり、製造コストの低減にも寄与することができ
る。
【0094】さらに、動力源部の一部を荷台の下側に配
置する必要がないので、この荷台の下側に入込んだ動力
源部の一部を覆うカバー類を不要にすることができ、製
造コストを一層低減することができる。
【0095】また、請求項2の発明によれば、動力源部
はエンジンと油圧ポンプとを直列に配設し、油圧ポンプ
をキャブの凹窪部側に設け、エンジンを熱交換部に対面
して設ける構成としたので、キャブの凹窪部下側に、エ
ンジンに比較して高さ寸法の低い油圧ポンプを配置する
ことができ、キャブ内の作業スペースを広く確保するこ
とができる。
【0096】また、請求項3の発明によれば、車体フレ
ームには、動力源部及び熱交換部の前側で左,右方向の
他側に位置して作動油タンクと燃料タンクとからなるタ
ンク部を設ける構成としたので、動力源部及び熱交換部
の前側に形成された大きなスペースを利用して、作動油
タンク、燃料タンクを余裕をもって配置することができ
る。
【0097】また、請求項4の発明によれば、タンク部
の高さ寸法を、動力源部及び熱交換部を覆うカバーの高
さ寸法よりも小さく設定したので、キャブと荷台との間
に配置される動力源部及び熱交換部を覆うカバーの高さ
寸法に比較して、キャブの側方に配置されるタンク部の
高さ寸法が小さくなり、作業者がキャブ内から左,右方
向を確認する場合に、この作業者の視界がタンク部によ
って大きく遮られるのを抑えることができる。これによ
り、キャブ内からの作業者の視界を大きく確保すること
ができ、作業者は、装軌式運搬車の周囲を広い範囲に亘
って確認しつつ該装軌式運搬車を安全に走行させること
ができる。
【0098】また、請求項5の発明によれば、タンク部
は、その前端部が走行体に設けられた履帯の前端部より
も後退した位置で車体フレームに設ける構成としたの
で、キャブ内の作業者は、タンク部によって妨げられる
ことなく履帯の前端部の位置を目視することができる。
これにより、作業者は、履帯の前端部と地面との位置関
係を常に確認しつつ装軌式運搬車を走行させることがで
き、走行時の安全性を向上させることができる。
【0099】また、請求項6の発明によれば、車体フレ
ームには、タンク部の前側に位置して動力源部を整備す
るときの足場となる通路部材を設ける構成としたので、
作業者は、通路部材を足場とする広い作業スペースをも
って動力源部に対する点検、整備作業を行うことがで
き、この点検、整備作業の作業性を高めることができ
る。
【0100】さらに、請求項7の発明によれば、通路部
材は、キャブ内の作業者が履帯の前端部を透視可能な構
造としたので、キャブ内の作業者が履帯の前端部を目視
しようとしたときに、この作業者の視界が通路部材によ
って妨げられることがなく、作業者は履帯の前端部を確
実に目視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による装軌式運搬車を示す
正面図である。
【図2】装軌式運搬車を図1中の矢示II−II方向からみ
た平面図である。
【図3】装軌式運搬車を背面側からみた背面図である。
【図4】装軌式運搬車を左側方からみた左側面図であ
る。
【図5】従来技術による装軌式運搬車を示す正面図であ
る。
【図6】従来技術による装軌式運搬車を図5中の矢示VI
−VI方向からみた平面図である。
【図7】従来技術による装軌式運搬車を背面側からみた
背面図である。
【図8】従来技術による装軌式運搬車を左側方からみた
左側面図である。
【符号の説明】
2 走行体 6 履帯 7 車体フレーム 13 エンジン 14 油圧ポンプ 32 荷台 33 キャブ 33F 凹窪部 34 動力源部 35 熱交換部 38 タンク部 39 作動油タンク 40 燃料タンク 40B 前端部 44 通路部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平澤 喜義 山形県東根市大字若木字七窪5600−1 山 形日立建機株式会社内 (72)発明者 高山 剛 山形県東根市大字若木字七窪5600−1 山 形日立建機株式会社内 (72)発明者 千代 祥考 山形県東根市大字若木字七窪5600−1 山 形日立建機株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA15 AA18 BB14 CA01 CA09 CA20 DA02 DA07 3D035 CA00 CA11 CA27 3D038 AA10 AC03 CA12 CB09 CD18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左,右両側に位置して前,後方向に延び
    る履帯が設けられた走行体と、該走行体上に設けられた
    車体フレームと、該車体フレームの後部側に設けられ運
    搬物を積載する荷台と、該荷台の前側で左,右方向の一
    側に位置して車体フレームに設けられ後部下側が窪んだ
    凹窪部となったキャブと、エンジンと油圧ポンプとから
    なり一部分が該キャブの凹窪部の下側に位置する状態で
    前記荷台とキャブとの間に左,右方向に配置された動力
    源部と、前記荷台の前側で左,右方向の他側に位置して
    該動力源部と左,右方向に対して直列に配置された熱交
    換部とにより構成してなる装軌式運搬車。
  2. 【請求項2】 前記動力源部はエンジンと油圧ポンプと
    を直列に配設し、前記油圧ポンプを前記キャブの凹窪部
    側に設け、前記エンジンを前記熱交換部に対面して設け
    る構成としてなる請求項1に記載の装軌式運搬車。
  3. 【請求項3】 前記車体フレームには、前記動力源部及
    び熱交換部の前側で左,右方向の他側に位置して作動油
    タンクと燃料タンクとからなるタンク部を設ける構成と
    してなる請求項1または2に記載の装軌式運搬車。
  4. 【請求項4】 前記タンク部の高さ寸法は、前記動力源
    部及び熱交換部を覆うカバーの高さ寸法よりも小さく設
    定する構成としてなる請求項3に記載の装軌式運搬車。
  5. 【請求項5】 前記タンク部は、その前端部が前記走行
    体に設けられた履帯の前端部よりも後退した位置で前記
    車体フレームに設ける構成としてなる請求項3または4
    に記載の装軌式運搬車。
  6. 【請求項6】 前記車体フレームには、前記タンク部の
    前側に位置して前記動力源部を整備するときの足場とな
    る通路部材を設ける構成としてなる請求項3,4または
    5に記載の装軌式運搬車。
  7. 【請求項7】 前記通路部材は、前記キャブ内の作業者
    が前記履帯の前端部を透視可能な構造としてなる請求項
    6に記載の装軌式運搬車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011207302A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Shinmaywa Industries Ltd ダンプカー
JP2013035397A (ja) 2011-08-08 2013-02-21 Komatsu Ltd ホイールローダ
JP2016147551A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 日立建機株式会社 旋回型運搬車両

Cited By (4)

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