JP2002079815A - インテリジェントタイヤシステム及び発電装置及びタイヤホイール - Google Patents

インテリジェントタイヤシステム及び発電装置及びタイヤホイール

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JP2002079815A
JP2002079815A JP2000269331A JP2000269331A JP2002079815A JP 2002079815 A JP2002079815 A JP 2002079815A JP 2000269331 A JP2000269331 A JP 2000269331A JP 2000269331 A JP2000269331 A JP 2000269331A JP 2002079815 A JP2002079815 A JP 2002079815A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたってタイヤ内圧を含むタイヤ接地
状態を安定して推定し、タイヤの接地状態に応じてタイ
ヤ特性を制御することが可能なインテリジェントタイヤ
システムを提供する。 【解決手段】 タイヤホイール13のリム14の外周側
に、ホイール13の振動を検出する振動センサ21を配
設するとともに、ホイールディスク15に、上記振動セ
ンサ21の出力に基づいてタイヤの接地状態を推定する
接地状態推定手段22と、上記推定されたタイヤの接地
状態のデータを車体100側に設けられた車両制御手段
25に送信する送信機23と、インテリジェントタイヤ
10の転動により発電し、上記接地状態推定手段22と
送信機23とに電力を供給するための発電手段24とを
装着し、上記推定されたタイヤの接地状態に応じて車両
の走行状態を制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤの歪状態や
振動状態を検出してタイヤの接地状態を推定する手段
と、上記接地状態推定手段を稼動するための発電手段と
を備え、走行中のタイヤの接地状態を推定して制御する
インテリジェントタイヤシステムと、このインテリジェ
ントタイヤシステムに用いられる発電装置とタイヤホイ
ールとに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の安全走行にとって最も重要
な因子であるタイヤと路面の関係、詳しくは、タイヤと
路面間の摩擦係数(路面摩擦係数)に代表されるタイヤ
の接地状態を把握して車両の走行状態を制御する技術の
開発が盛んに行われている。従来、上記路面摩擦係数を
推定する方法としては、車輪の回転速度の変動を表わす
物理量であるタイヤのユニフォミティレベルが、路面摩
擦係数の大きさによって変化することを利用して推定す
る方法(特開2000−55790号公報)や、前輪と
車体とを連結するロアアームに加速度計を取付けて、ト
ー角がついているタイヤの横振動を検出し、その振動レ
ベルが路面摩擦係数によって変化することを利用して推
定する方法(特開平6−258196号公報)などが提
案されている。
【0003】しかしながら、上記タイヤのユニフォミテ
ィレベルから路面摩擦係数を推定する方法では、タイヤ
にフラットスポットが生じてユニフォミティが悪化し、
これが回復していく過程では、正確な推定が困難であっ
た。一方、上記トー角がついている前輪の横振動から路
面摩擦係数を推定する方法では、タイヤのスリップ角が
完全にゼロになった場合や、大きなスリップ角がついた
場合などでの測定精度が低いといった問題点があった。
【0004】そこで、転動中のタイヤトレッドの歪状態
や振動状態などを検出することで、タイヤが路面と接し
ているトレッド部の状態を推定し、これに基づいて路面
状態あるいは路面摩擦係数を推定する技術が検討されて
いる。本出願人は、転動中のタイヤトレッドの歪や振動
そのものを検出したり、タイヤトレッドの振動によって
励起されるタイヤホイールの振動を検出して、路面状態
あるいは路面摩擦係数を精度良く推定する方法を提案し
ている(特願2000−182034号、特願2000
−190231号など)。これは、走行時のタイヤトレ
ッドの歪状態や振動状態、あるいは車両バネ下部の2点
間の振動伝達レベルが路面状態(路面摩擦係数μ)によ
って大きく異なることから、タイヤトレッド内面側に歪
センサあるいは振動センサを配設して、上記タイヤトレ
ッドの歪状態や振動状態を測定したり、ホイールリムと
サスペンション・アーム上などのように、緩衝部材を介
した車両バネ下部の少なくとも2点に振動センサを配設
して、上記2点間の振動伝達レベルを測定したりするこ
とにより、路面状態や路面摩擦係数μの値を推定するも
のである。
【0005】一方、タイヤ内圧もまたタイヤの接地状態
の重要な要素であり、具体的には、タイヤ転動中の歪状
態や振動レベルから路面状況(タイヤの接地状態)を正
確に推定し、湿潤・氷雪路面などタイヤのグリップが低
下する場合や凹凸路を走行時には、タイヤ内圧を下げる
などして接地面積を増加させてグリップを向上させた
り、タイヤ剛性を低下させることで乗り心地を改良し、
逆に、高速走行時やハイドロプレーニング現象が発生し
た場合は、タイヤ内圧を増加させるなどして走行燃費の
改善や操縦性の回復を促す必要がある。このように、タ
イヤから得られた情報を車両やドライバーに供給するだ
けでなく、上記情報を、タイヤそのものに対するアクシ
ョン、詳しくはタイヤ内圧制御に代表される接地状態制
御へ結びつけ、タイヤの接地状態に応じてタイヤ特性を
制御し、より安全な、あるいは、より快適な走行状態を
提供するためのインテリジェントタイヤシステムの開発
が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タイヤ
転動中の歪状態や振動レベルを測定するための接地状態
検出手段であるセンサのみをタイヤトレッド内面あるい
はタイヤホイールに設置するだけではS/N比が十分に
とれなかったり、センサによっては駆動電源を必要とす
るものもあるため、上記センサの出力を増幅するアンプ
や、上記アンプあるいはセンサに電力を供給してやる必
要がある。更には、上記接地状態検出手段の出力に基づ
いて、タイヤの接地状態を推定したり制御する装置や、
上記アンプまたはセンサあるいはタイヤ接地状態推定装
置等の出力信号を車体側に伝達するための無線機をタイ
ヤに搭載するような場合にも、上記推定装置や制御装置
及び無線機への電力供給が必要であった。言うまでもな
く、回転体であるタイヤへの電力供給は、例えばスリッ
プリングを用いても可能であるし、車体とタイヤ間の相
対移動を利用した電磁誘導による起電力を用いることも
可能である。ところが、これらの電力供給手段では車体
構造の変更が必要となり、車両価格の大幅な増加をもた
らすことが明白であり、インテリジェントタイヤの実用
化に向けて大きな障壁となっている。
【0007】また、交換を前提とした電池を装備するこ
とが現時点では最も安易な方法であると言えるが、交換
の煩わしさや電池寿命という決定的な問題が残されてい
る。例えば、電力残量が残り少なくなった場合はタイヤ
に装着された電子機器が正常に作動しなくなり、本来の
機能を消失するだけでなく危険な状況を引き起こす可能
性もある。つまり、十分な電力が供給されているか否
か、言い換えるならば、インテリジェントタイヤシステ
ムが有効に機能しているか否かを常に確認できることが
重要であるにも関わらず、電力残量を警告する機能を持
つ装置は見られない。これは、電力残量の警告機能その
ものが、若干ながら電力を消費することから、電池の使
用がいっそう現実的ではないためと考えられる。更に、
電池寿命を延ばすためには電力消費量を極力抑えること
が有効であるが、上述の接地状態制御を行なう為には比
較的大きな電力が必要であり、寿命の限られる電池を用
いたシステムでは、全く実用性が得られない。逆に言う
と、電池の寿命によってシステムに組み込む機能が制限
されてしまい、本来の必要とされる機能をインテリジェ
ントタイヤシステムに導入できないという事態に陥って
いる。
【0008】本発明は、従来の問題点に鑑みてなされた
もので、長期にわたってタイヤ内圧を含むタイヤ接地状
態を安定して推定し、タイヤの接地状態に応じてタイヤ
特性を制御することが可能なインテリジェントタイヤシ
ステムと、このインテリジェントタイヤシステムに用い
られる発電装置及びタイヤホイールを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のインテリジェントタイヤシステムは、タイヤトレッド
またはタイヤホイールに取り付けられた、タイヤの歪状
態,振動状態及び空気圧の少なくとも1つを検出する接
地状態検出手段を備え、上記接地状態検出手段の出力に
基づいて、タイヤの接地状態を推定する接地状態推定手
段と、タイヤの転動により発電し、上記接地状態推定手
段に電力を供給する発電手段とを備えたもので、これに
より、車体構造を変更することなく、タイヤの接地状態
を長期にわたって推定することができるので、タイヤの
接地状態を安定して制御することが可能となる。
【0010】請求項2に記載のインテリジェントタイヤ
システムは、上記接地状態推定手段で推定されたタイヤ
の接地状態に基づいて車両の走行状態を制御する車両制
御手段を備えたもので、これにより、上記接地状態に基
づいて、車輪のロック状態や各車輪のブレーキ装置を個
別に制御するなどして、車両の走行状態を制御すること
が可能となる。
【0011】請求項3に記載のタイヤインテリジェント
タイヤシステムは、タイヤ内の空気量を調整する空気量
調整手段を備えるとともに、上記発電手段により稼動
し、上記接地状態推定手段で推定された接地状態に基づ
いて上記空気量調整手段を制御して、タイヤ内圧を所定
の範囲内に調整する内圧制御手段をタイヤに装着したも
ので、これにより、タイヤ内圧を長期にわたって安定し
て制御することが可能となる。
【0012】請求項4に記載のタイヤインテリジェント
システムは、タイヤに、上記発電手段により稼動し、上
記接地状態推定手段の出力を車体側に送信するための送
信機を装着したもので、これにより、車体との配線ケー
ブルを省略して、接地状態推定手段等の組付けを容易に
することが可能となる。
【0013】請求項5に記載のインテリジェントタイヤ
システムは、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のイ
ンテリジェントタイヤシステムに、タイヤの転動により
回転する着磁されたロータと、このロータに隣接する高
透磁率材から成るステータと、上記ロータ及びステータ
を含む磁気回路内に設けられた発電コイルとを備えた発
電手段を設けたもので、これにより、上記接地状態推定
手段などへの電力供給が半永久的に可能となり、インテ
リジェントタイヤシステムの機能を長期にわたって維持
することが可能となる。
【0014】請求項6に記載のインテリジェントタイヤ
システムは、上記発電手段に、上記発電コイルに発生し
た起電力を蓄える蓄電手段を設けたもので、これによ
り、車両の走行状態によらず、安定した電力供給が可能
となる。
【0015】請求項7に記載のインテリジェントタイヤ
システムは、上記蓄電手段に蓄電された電力残量を監視
して、上記電力残量が所定の値まで低下した場合には警
告を発する警告手段を設けたもので、これにより、タイ
ヤに装着された各装置の機能が有効に作動しているか否
かの判定を容易に行なうことが可能となる。
【0016】請求項8に記載のインテリジェントタイヤ
システムは、回転錘の重心が回転軸と偏心したアンバラ
ンスウエイトをタイヤの転動により回転させ、直接にあ
るいは動力伝達手段を介して、上記ロータを回転させる
ようにしたものである。
【0017】請求項9に記載のインテリジェントタイヤ
システムは、タイヤの転動時に生じる空気流を上記発電
手段まで導入し、上記導入された空気流により、上記ロ
ータを回転させるようにしたものである。
【0018】請求項10に記載のインテリジェントタイ
ヤシステムは、より多くの電力消費量に対応可能なよう
に、発電手段を複数個搭載したものである。
【0019】請求項11に記載のインテリジェントタイ
ヤシステムは、タイヤホイールに、上記発電手段により
稼動する電飾を装着したものである。
【0020】また、請求項12に記載の発電装置は、タ
イヤの転動により回転する着磁されたロータと、このロ
ータに隣接する高透磁率材から成るステータと、上記ロ
ータ及びステータを含む磁気回路内に設けられた発電コ
イルとを備え、タイヤの転動により生じる回転エネルギ
ーにより上記着磁されたロータを回転させて、上記発電
コイルに起電力を発生させて発電するようにしたもので
ある。
【0021】請求項13に記載の発電装置は、上記発電
コイルに発生した起電力を蓄える蓄電手段を設けたもの
である。
【0022】請求項14に記載の発電装置は、タイヤの
転動時に生じる空気流を導入し、上記導入された空気流
により上記ロータを回転させるようにしたものである。
【0023】請求項15に記載の発電装置は、上記導入
された空気流の流路における発電装置側の断面積を上記
空気流の導入側の断面積よりも小さくし、エアーの流速
を高めるようにしたもので、これにより、発電効率を向
上させることが可能となる。
【0024】また、請求項16に記載のタイヤホイール
は、タイヤの転動により回転する着磁されたロータと、
このロータに隣接する高透磁率材から成るステータと、
上記ロータ及びステータを含む磁気回路内に設けられた
発電コイルとを備えた発電装置を装着したものである。
【0025】請求項17に記載のタイヤホイールは、上
記発電装置に、上記発電コイルに発生した起電力を蓄え
る蓄電手段を設けたものである。
【0026】請求項18に記載のタイヤホイールは、回
転錘の重心が回転軸と偏心したアンバランスウエイトを
タイヤの転動により回転させて、上記ロータを回転させ
るようにしたものである。
【0027】請求項19に記載のタイヤホイールは、タ
イヤの転動時に生じる空気流を導入し、上記導入された
空気流により、上記ロータを回転させるようにしたもの
である。
【0028】請求項20に記載のタイヤホイールは、上
記発電装置を、タイヤホイールのスポーク部に配設した
ものである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき説明する。 実施の形態1.図1は、本実施の形態1に係わるインテ
リジェントタイヤ10を備えたインテリジェントタイヤ
システムの構成を示す模式図である。同図において、1
1は路面に接して回転するトレッド12を備えたタイヤ
本体、13はリム14とホイールディスク15とから成
るタイヤホイール(以下、ホイールと略す)で、リム1
4の外周側には、ホイール13の振動を検出する接地状
態検出手段である振動センサ21が配設されており、ホ
イールディスク15には、上記振動センサ21の出力に
基づいてタイヤ踏面の情報、すなわちタイヤの接地状態
を推定する接地状態推定手段22と、上記推定されたタ
イヤの接地状態のデータを車体100側に設けられた車
両制御手段25に送信する送信機23と、インテリジェ
ントタイヤ10の転動により発電し、上記振動センサ2
1の図示しないアンプと、接地状態推定手段22と送信
機23とに電力を供給するための発電手段24とが装着
されている。
【0030】図2は、本発明におけるインテリジェント
タイヤシステムの稼動原理を示す概念図で、同図におい
て、1はタイヤの転動によって得られる回転エネルギー
を供給するエネルギー供給源、2は上記エネルギー供給
源1からの回転エネルギーを伝達する動力伝達手段、3
は上記動力伝達手段2から伝達された回転エネルギーに
より中心軸のまわりに回転する、複数の磁極に着磁され
たロータ、4は上記ロータ3を囲むように、互いに対向
して設けられたコア4a,4bと、このコア4a,4b
のロータ3とは反対側の端部同士を連結するコの字型の
ヨーク4cから成るステータで、上記コア4a,4b及
びヨーク4cはともに高透磁率材から構成され、ロータ
3とステータ4とにより上記ロータ3の磁極を起磁力と
する磁気回路を形成している。また、5は上記ヨーク4
cに巻かれた発電コイル、6は整流回路、7は上記発電
コイル5の両端に発生した起電力により発生し、上記整
流回路6を通って流れる誘導電流を蓄電する蓄電手段で
あるキャパシタで、上記エネルギー供給源1,動力伝達
手段2,ロータ3,ステータ4,発電コイル5,整流回
路6及びキャパシタ7とにより、振動センサ21を含む
接地状態推定手段22と送信機23とに電力を供給する
ための発電手段24を構成する。
【0031】次に、動作について説明する。発電手段2
4では、エネルギー供給源1により、タイヤの転動から
回転エネルギーを引き出して動力伝達手段2に送り、上
記伝達された回転エネルギーにより、着磁されたロータ
3を回転させる。なお、上記エネルギー供給源1及び動
力伝達手段2の具体的な構成については、後述する。上
記ロータ3が回転すると、このロータ3を囲むように設
けられた高透磁率材から成るステータ4内を流れる磁束
密度が交番的に変化し、発電コイル5の両端側に起電力
が発生する。この起電力により、発電コイル5,整流回
路5及びキャパシタ7を含む回路に誘導電流が流れる。
そして、この誘導電流が整流回路5によって整流される
ことにより、キャパシタ7に電荷が蓄積される。したが
って、上記キャパシタ7に蓄えられた電力を用いて、接
地状態推定手段22及び送信機23に電力を供給するこ
とが可能となる。なお、発電コイル5は、上述のごと
く、ステータ4のヨーク4cに直接巻かれていても良い
し、ステータ4に磁気的に連結された図示しない鉄芯な
どに巻かれていても良い。
【0032】接地状態推定手段22は、振動センサ21
の出力に基づいてタイヤの接地状態を推定し、この情報
を、送信機23を介して、車体100側の車両制御手段
25に送信する。車両制御手段25は、上記推定された
タイヤの接地状態の情報に基づいて、車両の走行状態を
制御する。図3は、接地状態推定手段22の一構成例を
示すブロック図である。なお、ここでは、説明を分かり
易くするため、振動センサ21をトレッド12の内面1
2A側に配設した。接地状態推定手段22では、まず、
振動センサ21により、走行中のトレッド12の振動レ
ベルを検出し、振動波形検出手段22aにより、上記検
出された振動レベルを時系列に配列した振動波形を求
め、振動分布演算手段22bにおいて、図4に示すよう
な、上記波形の時間軸に振動検出位置を対応させた振動
レベル分布を示すカーブ(以下、振動レベル分布と略
す)を作成する。トレッド12には、はじめに、踏面手
前の踏込み部において、トレッド12が路面Lに接触
する際の打撃による振動が発生する。トレッド12が路
面Lに接触している踏面内(接地部)では、トレッド
12は路面Lに拘束されるため振動はほとんど発生しな
い。その後、蹴り出し部でトレッド12が路面Lから
離れた瞬間に、上記拘束が解放されることによって再び
振動が発生する。なお、上記踏込み部,接地部,蹴
り出し部部の位置は、例えば、図示しない車輪に設け
られた回転センサの出力パルスに基づき検出する。上記
トレッド12の振動レベルは、主に、車両が走行してい
る路面状態に依存するので、路面状態を、例えば、
(1)高μ路(μ≧0.6),(2)中μ路(0.3≦
μ<0.6),(3)低μ路(μ<0.3)ように3つ以
上の推定路面状態にランク分けし、それぞれの路面状態
でのトレッド12の振動レベル分布を予め求め、この振
動レベル分布を、路面状態を推定するためマスターカー
ブとして振動レベル記憶手段22cに記憶し、路面状態
推定手段22dにより、上記振動レベル分布演算手段2
2bで得られたトレッド12の振動レベル分布と、上記
マスターカーブとを比較することにより、路面状態を推
定することができる。なお、上記振動レベルを周波数変
換した振動レベルの周波数スペクトルを求め、この周波
数スペクトルの所定の周波数帯域内での振動レベルを、
予め求めた各路面状態での振動レベルと比較して路面状
態を推定するようにしてもよい。
【0033】上記車両制御手段25は、例えば、路面が
低μ路である場合には、ABSのように車輪のロック状
態を制御したり、あるいは各車輪のブレーキ装置を個別
に制御して車両の姿勢を制御するなどして、車両の制動
距離を短縮するような制御を行うことにより、車両の走
行状態を制御する。あるいは、推定されたタイヤの接地
状態に基づいて、ブレーキ装置あるいはエンジン回転数
などを制御して車輪空転状態の制御を行うことによって
も、低μ路での制動距離を短縮するなどの車両の走行状
態を制御することができる。
【0034】図5は、本実施の形態1に係わる発電手段
24Aの構成を示す図で、この発電手段24Aは、図6
に示すように、ホイール13の回転軸16上に配設され
る。図5において、30は上述したエネルギー供給源1
に相当するアンバランスウェイトで、歯車31とこの歯
車31の回転軸31aに回転可能に取り付けられた略半
円形状の回転錘32とから成る。このアンバランスウェ
イト30は、回転錘32の重心が歯車31の回転軸31
aに対して大きく偏心しているので、タイヤの転動に伴
って発電手段24Aにかかる加速度が変化すると、上記
アンバランスウェイト30に回転モーメントが発生す
る。これにより、回転軸31a周りの回転エネルギーを
得ることができ、回転錘32と同軸に連結された歯車3
1を回転させることができる。上記歯車31の回転は、
動力伝達手段2に相当する中間増速ギア33を介して、
ロータ3に同軸に連結された歯車3a伝達され、着磁さ
れたロータ3が回転する。このとき、中間増速ギア33
を使用することにより、歯車31の回転速度を大幅に増
幅してロータ3を回転させることができる。なお、ロー
タ3としては、上記中間増速ギア33の回転に連動して
回転する構成であればよく、例えば、軸上の一部に歯車
を形成したり、予めロータ3を、隣接する歯が互いに異
なる磁極になる着磁された歯車状としてもよい。これに
より、タイヤの転動から回転エネルギーを引き出し、着
磁されたロータ3を回転させて、キャパシタ7を蓄電
し、上記キャパシタ7に蓄えられた電力を用いて、接地
状態推定手段22及び送信機23に電力を供給すること
ができる。
【0035】このように、本実施の形態1では、アンバ
ランスウエイト30をタイヤの転動により回転させ、こ
の回転エネルギーを着磁されたロータ3に伝達して上記
ロータ3を回転させ、ロータ3及びステータ4を含む磁
気回路に設けられた発電コイル5に発生した起電力をキ
ャパシタ7に蓄積する発電手段24をタイヤ内に装着
し、ホイール13に取り付けられた振動センサ21の出
力に基づいてタイヤの接地状態を推定する接地状態推定
手段22と、上記推定されたタイヤの接地状態のデータ
を車体100側の車両制御装置25に送信する送信機2
3とに電力を供給するようにしたので、車体構造を変更
することなく、タイヤの接地状態を長期にわたって推定
して、タイヤの接地状態すなわち車両の走行状態を安定
して制御することが可能なインテリジェントタイヤシス
テムを得ることができる。
【0036】なお、上記実施の形態1では、接地状態検
出手段として、ホイール13の振動を検出する振動セン
サ21を用いた場合について説明したが、これにに限る
ものではなく、検出するタイヤの接地状態に応じて、歪
ゲージや非接触変位センサ、圧力センサあるいは加速度
センサなどの他の検出手段を用いてももよい。また、設
置個所もリム14の外周側に限定されるものではなく、
タイヤ接地状態検出手段の種類に応じて、タイヤトレッ
ド12またはホイール13の適当な場所に設置するよう
にすればよい。また、接地状態推定手段22の設置個所
は、上記ホイールディスク15上に限るものではなく、
例えば、上記タイヤ10の外部に設けるようにしてもよ
い。但し、この場合には、振動センサ21の出力は、送
信機23を介して、上記接地状態推定手段22に送るよ
うにする。
【0037】図7(a)は、歪ゲージ21Sをタイヤト
レッド12の主溝位置12Bの内面側に設置し、走行時
のタイヤトレッド12内面の歪状態を検出する例を示す
図である。タイヤ踏面内においてトレッド溝12Bが収
縮する際には、タイヤトレッド内面12Aに引っ張り歪
が生じるので、上記歪ゲージ21Sにより、図7(b)
に示すような、タイヤ内面2Bの歪の時間変化を計測す
ることにより、路面状態を精度よく推定することができ
る。図7(c)は、このときの接地状態推定手段22A
の構成を示す図で、まず、歪ゲージ21Sにより、タイ
ヤ周方向の内面歪を連続的に計測する。上記計測された
周方向の内面歪は、順次、歪変位量算出手段22eに送
られる。歪変位量算出手段22eでは、タイヤ踏面内で
のタイヤ内面歪と、タイヤ踏面以外でのタイヤ内面歪と
の差をとってこれを歪変位量とし、最大歪変位量算出手
段22fに送り、上記算出された歪変位量の最大値を算
出する。路面状態推定手段22hでは、上記歪変位量の
最大値と、歪変位量記憶手段22gから送られた、予め
作成された歪変位量の最大値と路面状態との関係を示す
マップとを用いて、路面状態を推定する。
【0038】また、図8(a)に示すように、リム14
とサスペンション・アーム19上などのように、緩衝部
材を介した車両バネ下部の少なくとも2点に第1及び第
2の振動センサ21P、21Qを配設して、上記2点間
の振動伝達レベルを測定することにより、タイヤの接地
状態を推定するようにしてもよい。上記振動センサ21
Qが設置されるサスペンション・アーム19は、根元の
ゴムブッシュ19Aを介してハブ部19Bと接続されて
いるので、これにより、2つの振動センサ21P,21
Qは緩衝部材を介して配置されていることになる。例え
ば、氷盤上や水膜上での振動伝達レベルは、通常の乾燥
アスファルト路面上での振動伝達レベルと比較して、5
00Hz〜2kHzの周波数帯域で著しくが高くなって
いる。これは、トレッド12の踏面内振動によってタイ
ヤを含む足回りが加振されるともに、路面μが低いため
にトレッド12の路面からの拘束が小さいため、タイヤ
−ホイール間、サスペンション−ホイール間の振動が伝
達されやすい状態となり、上記帯域での振動伝達レベル
が高くなることによる。したがって、上記帯域の振動伝
達レベルを監視することにより、路面状態を推定するこ
とが可能となる。図8(b)は、このときの接地状態推
定手段22Bの一構成例を示す図で、上記第1及び第2
の振動センサ21P,21Qと、この振動センサ21
P,21Qの出力レベルから上記2点間における振動伝
達関数を演算する伝達関数演算手段22mと上記伝達関
数の周波数特性から所定の周波数帯域内での振動レベル
を演算する振動伝達レベル演算手段22nと、上記演算
された振動伝達レベルを、振動レベル記憶手段22xに
記憶されている、上記予め求められた振動伝達レベルと
路面状態との関係を示すG−μマップを用いて、路面状
態を推定する路面状態推定手段22yとを備え、得られ
た周波数スペクトルとG−μマップとにより、路面状態
を推定する。
【0039】また、上記例では、発電ユニット24Aを
ホイール13の回転軸16上に配設したが、発電ユニッ
ト24Aの装着場所は必ずしもホイール13の軸上に限
るものではなく、ホイール13のスポーク部17上ある
いはリム底(リム14の外周側で、タイヤ内部の空間)
などに装着してもよい。更には、タイヤの転動によりア
ンバランスウエイト30が効率よく回転できる場所であ
れば、ブレーキディスクや車軸などのタイヤ10の外部
に装着してもよい。また、発電ユニット24Aは、必要
に応じて複数個設けてもよい。
【0040】実施の形態2.上記実施の形態1では、タ
イヤの転動から回転エネルギーを取り出すエネルギー供
給源1として、アンバランスウェイト30を用いた発電
ユニット24Aについて説明したが、エネルギー供給源
1の構成はこれに限るものではなく、例えば、タイヤの
転動によって生じるエアーフローを、プロペラや水車型
の回転子を用いて回転エネルギーに変換する構成も可能
である。図9は、本実施の形態2に係わる発電手段24
Bの構成を示す図で、エネルギー供給源1として、ホイ
ール13のスポーク部17に、上記スポーク部17をタ
イヤ周方向に貫通するエアー流入路18を設け、このエ
アー流入路18に歯車41とこの歯車41の回転軸41
aに回転可能に取り付けられた複数のプロペラ形状の翼
部42とを有する回転子40を配置したものである。上
記回転子40は翼部42の回転面が、上記エアー流入路
18のエアー導入路18Aから導入されエアー排出路1
8Bから排出されるエアーフローの方向に略直角になる
ように取り付けられる。なお、43は動力伝達手段2に
相当する中間増速ギア、3は着磁されたロータ、4はス
テータ、5は発電コイルである。なお、整流回路及びキ
ャパシタについては省略した。
【0041】次に、動作について説明する。タイヤの転
動、すなわちホイール13の回転に伴い、リム14に沿
って発生するエアーの流れ(同図の矢印K)が、エアー
導入路18Aからエネルギー供給源1である回転子40
に導かれ、回転子40の翼部42が回転する。これによ
り、回転軸41a周りの回転エネルギーを得ることがで
き、歯車41を回転させることができる。上記回転エネ
ルギーは、中間増速ギア43を介して、ロータ3に伝達
され、ロータ3が回転する。これにより、上記実施の形
態1と同様に、タイヤの転動から回転エネルギーを引き
出して、ロータ3を回転させて、キャパシタ7を蓄電
し、上記キャパシタ7に蓄えられた電力を用いて、接地
状態推定手段22及び送信機23に電力を供給すること
ができる。
【0042】なお、上記実施の形態2では、プロペラ形
状の翼部42とを有する回転子40を用いた発電手段2
4Bについて説明したが、図10に示すように、水車型
の翼部47を有する回転子45を用いてよい。なお、こ
の場合には、回転子45の回転軸45aをスポーク部1
7のホイール13の回転軸16側に設置するとともに、
翼部47の外周部(半径の約1/3程度)がエアー導入
路18A内に突出するようにする。また、エアー排出路
18Bの口径をエアー導入路18Aの口径よりも細くす
るという構成を採用して、エアー導入路18A内のエア
ーの流速を高めるようにすれば、発電効率を更に向上さ
せることができる。
【0043】実施の形態3.図11は、本実施の形態3
に係わるインテリジェントタイヤ50の構成を示す模式
図で、51はタイヤの内圧を測定するための圧力セン
サ、52は図示しないエアー供給源の空気圧を測定する
ための圧力センサ、53は上記エアー供給源とタイヤ本
体11間に設けられた空気調整弁、54は上記圧力セン
サ51,52で検出された圧力値に基づいてタイヤの接
地状態を推定するとともに、上記推定されたタイヤの接
地状態に基づいて上記空気調整弁53を制御してタイヤ
内圧を所定の範囲に調整する内圧制御手段、55はタイ
ヤ10の転動により発電し、上記圧力センサ51,5
2,空気調整弁53及び内圧制御手段54に電力を供給
する発電手段である。ここで、発電手段55としては、
例えば、上述した発電手段24A,24B,24Cなど
が使用可能である。また、上記空気調整弁53は、エア
ー通路15Sを通ってタイヤ本体11にエアーを供給し
たり、逆にタイヤ本体11からエアーを排出する機能を
有するものとし、エアー供給源は、回転継手の使用を前
提として車体に搭載されていても良いし、ホイール13
内に装備されていても良い。
【0044】上記構成のインテリジェントタイヤ50で
は、発電手段55により、内圧制御手段54等を稼動し
て、圧力センサ51,52で検出された圧力値に基づい
て走行中のタイヤ内圧を判定し、空気調整弁53を制御
してタイヤ内圧を所定の範囲内に調整することができる
ので、タイヤ内圧を長期に亘って安定して制御すること
が可能となる。また、車体側に上記実施の形態1と同様
の車両制御手段を設けるとともに、上記インテリジェン
トタイヤ50に、発電手段55で稼動する送信機を設け
るようにすれば、内圧制御手段54で判定されたタイヤ
の接地状態のデータであるタイヤ内圧のデータを車体側
に送信し、これに基づいて車両の走行状態を制御するこ
とも可能である。また、本実施の形態3では、内圧制御
手段54が接地状態推定手段の機能を有しているが、更
に、上記実施の形態1の接地状態推定手段22を別途設
けることにより、この接地状態推定手段22で推定され
たタイヤの接地状態に基づいて、タイヤ内圧を調整する
ような制御を行うようにしてもよい。なお、タイヤ内圧
が低下すると、タイヤ接地長が長くなるので、歪ゲージ
などの接地状態検出手段によってトレッド12の歪状態
を検出してタイヤ内圧を推定することも可能であるが、
タイヤ内圧のみを制御するような場合には、圧力センサ
51,52を採用することが望ましい。
【0045】また、上記構成に加えて、図12(a)に
示すように、キャパシタに7蓄電された電力残量を監視
する監視装置62と、上記電力残量が所定の値まで低下
した場合に警告を発する警告発生装置63とを備えた警
告装置61を設けてもよい。上記警告発生装置63は、
図12(b)に示すように、各色の発光ダイオード63
Dを用いた電飾をホイール13に装着して警告を発する
もので、これにより、タイヤに装着された各装置の機能
が有効に作動しているか否かの判定を容易に行なうこと
が可能となる。また、送信機を設けて車両側にに情報送
信を行ない、車両に搭載された表示装置にて警告を行な
うことも可能である。なお、警告機能としては、上記形
状に限定されるものではなく、各種のインジケーターが
使用できる。また、応用例として、電力残量表示に限ら
ずインテリジェントタイヤに搭載される各装置の稼動状
況や検出状況を、上記各色の発光ダイオード63Dを用
いた電飾を用いて表示することも容易である。また、ホ
イール13に電飾を装着するとともに、上記電飾を上記
発電手段24から供給される電力により稼動させて、イ
ンテリジェントタイヤシステムにファッション性という
付加価値を持たせることも可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
タイヤの歪状態,振動状態及び空気圧の少なくとも1つ
を検出する接地状態検出手段を備え、上記接地状態検出
手段の出力に基づいて、タイヤの接地状態を推定する接
地状態推定手段と、タイヤの転動により発電し、上記接
地状態推定手段に電力を供給する発電手段とをタイヤホ
イールに装着し、上記推定された接地状態に基づいてタ
イヤの接地状態を制御するようにしたので、車体構造を
変更することなく、タイヤの接地状態を長期にわたって
推定して、タイヤの接地状態を安定して制御することが
可能なインテリジェントタイヤシステムを得ることがで
きる。また、上記発電手段により稼動し、上記接地状態
推定手段で推定された接地状態に基づいて、タイヤ内の
空気量を調整する空気量調整手段を制御してタイヤ内圧
を所定の範囲内に調整する内圧制御手段をタイヤに装着
するようにしたので、タイヤ内圧を長期にわたって制御
することができ、車両の走行性を安定させることができ
る。また、タイヤに、上記発電手段により稼動し、上記
接地状態推定手段の出力を車体側に送信するための送信
機を装着したので、車体との配線ケーブルを省略するこ
とができるとともに、接地状態推定手段等のタイヤへの
組付けを容易にすることができる。
【0047】また、本発明によれば、上記発電手段を、
タイヤの転動により回転する着磁されたロータと、この
ロータに隣接する高透磁率材から成るステータと、上記
ロータ及びステータを含む磁気回路内に設けられた発電
コイルと、この発電コイルに発生した起電力を蓄えるキ
ャパシタとから構成したので、タイヤの転動のエネルギ
ーにより、電力供給が半永久的に可能となるので、イン
テリジェントタイヤシステムの機能を長期にわたって安
定に維持することができる。また、回転錘の重心が回転
軸と偏心したアンバランスウエイトをタイヤの転動によ
り回転させることにより、上記ロータを回転させるよう
にしたので、タイヤの転動エネルギーを効率的に電力へ
変換することができる。また、タイヤの転動時に生じる
空気流を上記発電手段内に導入し、上記導入された空気
流により、上記ロータを回転させるようにしたので、発
電手段の効率を向上せせることができる。また、上記発
電手段を複数個搭載したので、より多くの電力消費量に
対応することができる。更にまた、上記キャパシタに蓄
電された電力残量を監視して、上記電力残量が所定の値
まで低下した場合には警告を発する警告装置を備えたの
で、タイヤに装着された各装置の機能が有効に作動して
いるか否かの判定を容易に行なうことができる。また、
タイヤホイールに、上記発電手段により稼動する電飾を
装着したので、ファッション性という付加価値を併せ持
つインテリジェントタイヤシステムを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わるインテリジェ
ントタイヤシステムの構成を示す模式図である。
【図2】 本発明におけるインテリジェントタイヤシス
テムの稼動原理を示す概念図である。
【図3】 接地状態推定手段の一構成例を示すブロック
図である。
【図4】 タイヤの振動レベルの時間的変化を示す図で
ある。
【図5】 本実施の形態1に係わる発電手段の構成を示
す図である。
【図6】 発電手段の装着位置を示す図である。
【図7】 接地状態推定手段の他の例を示す図である。
【図8】 接地状態推定手段の他の例を示す図である。
【図9】 本実施の形態2に係わる発電手段の構成を示
す図である。
【図10】 発電手段の他の構成を示す図である。
【図11】 本実施の形態3に係わるインテリジェント
タイヤシステムの構成を示す模式図である。
【図12】 警報装置を備えたインテリジェントタイヤ
システムの構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 エネルギー供給源、2 動力伝達手段、3 ロー
タ、3a ロータに連結された歯車、4 ステータ、5
発電コイル、6 整流回路、7 キャパシタ、10,
50 インテリジェントタイヤ、11 タイヤ本体、1
2 トレッド、13 タイヤホイール、14 リム、1
5 ホイールディスク、16 ホイールの回転軸、17
スポーク部、18 エアー流入路、18A エアー導
入路、18B エアー排出路、19 サスペンション・
アーム、21 振動センサ、22,22A,22B 接
地状態推定手段、23 送信機、24,24A,24
B、24C 発電手段、25 車両制御手段、30 ア
ンバランスウェイト、31,41 歯車、32 回転
錘、33,43 中間増速ギア、40,45 回転子、
51,52 圧力センサ、53 空気調整弁、54 内
圧制御手段、55 発電手段、61 警告手段、62
監視装置、63 警告発生装置、63D 発光ダイオー
ド、100 車体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横田 英俊 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン技術センター内 Fターム(参考) 5H590 AA01 CA23 CC01 CE05 EB02 FA06 FB01 GA05 HA02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤトレッドまたはタイヤホイールに
    取り付けられた、タイヤの歪状態,振動状態及び空気圧
    の少なくとも1つを検出する接地状態検出手段を備え、
    上記接地状態検出手段の出力に基づいて、タイヤの接地
    状態を推定する接地状態推定手段と、タイヤの転動によ
    り発電し、上記接地状態推定手段に電力を供給する発電
    手段とを備えたことを特徴とするインテリジェントタイ
    ヤシステム。
  2. 【請求項2】 上記接地状態推定手段で推定されたタイ
    ヤの接地状態に基づいて、車両の走行状態を制御する車
    両制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    インテリジェントタイヤシステム。
  3. 【請求項3】 タイヤ内の空気量を調整する空気量調整
    手段と、上記発電手段により稼動し、上記接地状態推定
    手段で推定された接地状態に基づいて上記空気量調整手
    段を制御して、タイヤ内圧を所定の範囲内に調整する内
    圧制御手段とを設けるとともに、上記内圧制御手段をタ
    イヤに装着したことを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載のインテリジェントタイヤシステム。
  4. 【請求項4】 タイヤに、上記発電手段により稼動し、
    上記接地状態推定手段の出力を車体側に送信するための
    送信機を装着したことを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載のインテリジェントタイヤシステム。
  5. 【請求項5】 上記発電手段は、タイヤの転動により回
    転する着磁されたロータと、このロータに隣接する高透
    磁率材から成るステータと、上記ロータ及びステータを
    含む磁気回路内に設けられた発電コイルとを備えたこと
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のイ
    ンテリジェントタイヤシステム。
  6. 【請求項6】 上記発電手段に、上記発電コイルに発生
    した起電力を蓄える蓄電手段を設けたことを特徴とする
    請求項5に記載のインテリジェントタイヤシステム。
  7. 【請求項7】 上記蓄電手段に蓄電された電力残量を監
    視して、上記電力残量が所定の値まで低下した場合には
    警告を発する警告手段を設けたことを特徴とする請求項
    6に記載のインテリジェントタイヤシステム。
  8. 【請求項8】 回転錘の重心が回転軸と偏心したアンバ
    ランスウエイトをタイヤの転動により回転させることに
    より、上記ロータを回転させるようにしたことを特徴と
    する請求項5〜請求項7のいずれかに記載のインテリジ
    ェントタイヤシステム。
  9. 【請求項9】 タイヤの転動時に生じる空気流を上記発
    電手段まで導入し、上記導入された空気流により、上記
    ロータを回転させるようにしたことを特徴とする請求項
    5〜請求項7のいずれかに記載のインテリジェントタイ
    ヤシステム。
  10. 【請求項10】 発電手段を複数個搭載したことを特徴
    とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のインテリ
    ジェントタイヤシステム。
  11. 【請求項11】 タイヤホイールに、上記発電手段によ
    り稼動する電飾を装着したことを特徴とする請求項1〜
    請求項10のいずれかに記載のインテリジェントタイヤ
    システム。
  12. 【請求項12】 タイヤの転動により回転する着磁され
    たロータと、このロータに隣接する高透磁率材から成る
    ステータと、上記ロータ及びステータを含む磁気回路内
    に設けられた発電コイルとを備えたことを特徴とする発
    電装置。
  13. 【請求項13】 上記発電コイルに発生した起電力を蓄
    える蓄電手段を設けたことを特徴とする請求項12に記
    載の発電装置。
  14. 【請求項14】 タイヤの転動時に生じる空気流を導入
    し、上記導入された空気流により、上記ロータを回転さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項12または請求
    項13に記載の発電装置。
  15. 【請求項15】 上記導入された空気流の流路における
    発電装置側の断面積を、上記空気流の導入側の断面積よ
    りも小さくしたことを特徴とする請求項14に記載の発
    電装置。
  16. 【請求項16】 タイヤの転動により回転する着磁され
    たロータと、このロータに隣接する高透磁率材から成る
    ステータと、上記ロータ及びステータを含む磁気回路内
    に設けられた発電コイルとを備えた発電装置を装着した
    ことを特徴とするタイヤホイール。
  17. 【請求項17】 上記発電装置に、上記発電コイルに発
    生した起電力を蓄える蓄電手段を設けたことを特徴とす
    る請求項16に記載のタイヤホイール。
  18. 【請求項18】 回転錘の重心が回転軸と偏心したアン
    バランスウエイトをタイヤの転動により回転させて、上
    記ロータを回転させるようにしたことを特徴とする請求
    項16または請求項17に記載のタイヤホイール。
  19. 【請求項19】 タイヤの転動時に生じる空気流を導入
    し、上記導入された空気流により、上記ロータを回転さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項16または請求
    項17に記載のタイヤホイール。
  20. 【請求項20】 上記発電装置を、タイヤホイールのス
    ポーク部に配設したことを特徴とする請求項16〜請求
    項19のいずれかに記載のタイヤホイール。
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