JP2002077537A - 原稿撮像装置 - Google Patents

原稿撮像装置

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JP2002077537A
JP2002077537A JP2000256199A JP2000256199A JP2002077537A JP 2002077537 A JP2002077537 A JP 2002077537A JP 2000256199 A JP2000256199 A JP 2000256199A JP 2000256199 A JP2000256199 A JP 2000256199A JP 2002077537 A JP2002077537 A JP 2002077537A
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JP2000256199A
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Koichi Shimada
宏一 島田
Hiromi Yoshida
博巳 吉田
Yuji Yokota
勇二 横田
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Canon Electronics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系の省スペース化、低コスト化等を図り
ながら、調光精度が高く、撮像画像が美しい原稿撮像装
置を提供する。 【解決手段】 イメージセンサ2を有し、原稿の画像情
報を読み取る読取手段と、イメージセンサの主走査方向
と直交する方向に前記イメージセンサと原稿画像との相
対位置を所定の速度で変える副走査手段22と、副走査
手段を通過する原稿の画像面に対向位置し、当該画像面
を照明する照明手段24と、副走査手段を通過する原稿
の背面に対向位置し、照明手段からの光を反射させて、
画像面を原稿の背面から照明する背面照明手段25と、
イメージセンサの感度調整を行うための調光手段とを備
え、調光手段は、背面照明手段による照明光に基づいて
イメージセンサ2の感度調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿撮像装置に関
し、詳しくは、原稿を自動で搬送しながら当該原稿の画
像を読み取って、読み取り後の画像情報からビデオ信号
を生成して、プロジェクタ、CRT、液晶ディスプレイ
等の外部装置に出力するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば学会や各種イベントに
おけるプレゼンテーションの場では、スライドやオーバ
ーヘッドプロジェクタ(OHP)などを用いて説明者等
によるプレゼンテーションが行われてきた。
【0003】これに対して、近年、パーソナルコンピュ
ータの急速な普及とともに、パーソナルコンピュータと
液晶プロジェクタとの組み合わせによるプレゼンテーシ
ョンが行われるようになってきている。この場合でも、
補助資料等の印刷物や手書きの資料を使用してプレゼン
テーションを行いたいという要求が高く、液晶プロジェ
クタと組み合わせて使用する原稿撮像装置が求められて
いる。
【0004】このような要求に応えるものとして、CC
Dなどのエリアイメージセンサを使用したビデオカメラ
を用いて原稿台上の原稿等の画像情報を読み取り、イメ
ージデータをビデオ信号として出力する原稿撮像装置、
いわゆる書画カメラがあるが、その一例を図32に示
す。
【0005】図32において、133はエリアイメージ
センサを使用したビデオカメラ、134はOHP等の透
過原稿用の背面照明装置を備えている原稿台、135は
原稿台134上の原稿を照らす照明装置である。図32
に示すこのような原稿撮像装置は、表示装置としての液
晶プロジェクタと接続してプレゼンテーションを行うた
めの装置、或いはテレビ会議装置に接続して画像入力を
行う装置として製品化されている。
【0006】しかしながら、エリアイメージセンサを用
いた原稿撮像装置は、もともと動画の撮影用に開発され
たビデオカメラを用いた装置であるため、液晶プロジェ
クタと接続してプレゼンテーションを行う装置として使
用する場合、一般に、1画面の原稿が瞬時に取り込める
という特徴がある一方で、以下のような欠点がある。
【0007】(1) 一般に、エリアイメージセンサ
は、比較的解像度が低く、文書原稿などの文字を読み取
り出力するための充分な解像度が得られ難い。
【0008】(2) 出力のビデオ信号として一般のカ
ラーテレビ等で用いられるNTSC信号やS信号等が用
いられているため、伝送経路として液晶プロジェクタな
ど高画質の表示装置を用いた場合にその特性が生かされ
ない。
【0009】(3) 光路が面であるため、多段にわた
りミラーなどの反射により光路を屈折して装置を小型化
する方法が取り難いため、装置のサイズが動作時及び格
納時共に大きくなってしまう。
【0010】このような理由から、エリアイメージセン
サに替わり、これよりも高解像度が期待されるリニアイ
メージセンサを用いた原稿撮像装置が提案されている。
【0011】その一例のブロック構成を図33に示す。
図33はリニアイメージセンサを用いた従来の原稿撮像
装置237のブロック回路図を示しており、202はリ
ニアイメージセンサ、205はリニアイメージセンサ2
02からの画像情報をデジタルデータに変換するA/D
コンバータ、208はA/Dコンバータ205からのデ
ータを記憶する表示メモリ、209はビデオ信号発生
器、211は装置全体の動作を制御するCPU、212
はCPU211の制御プログラムを格納するROM、2
14は動作方法指定用スイッチ、215は液晶ディスプ
レイなどの表示装置、216は本装置で読み取る原稿、
238は副走査位置検出器、239は副走査駆動機構で
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図33
で示すリニアイメージセンサを用いた従来の原稿撮像装
置237では、以下のような欠点があった。
【0013】(1) 原稿撮像装置237では、読み込
んだ原稿のデータを直接的に表示メモリ208に書き込
んでいるため、表示中は原稿の読み取りが行えない。従
って、表示中の画面の説明が終了して画面切替えの要求
を出した後に次の原稿の読取動作が行われることにな
り、読み取りから表示に至るまでの時間がすべて待ち時
間となってしまう。
【0014】(2) 表示時間短縮のために表示メモリ
208を複数画面分実装する場合には、事前に複数原稿
を取り込んでおくことが可能である。ところがこの場
合、前準備としての原稿読取に長時間を要し、また、多
くの原稿を使用するためには原稿の枚数に応じた表示メ
モリの容量が必要であり、大容量のメモリを実装する必
要が生じる。
【0015】(3) リニアイメージセンサ202は比
較的解像度は高いが、表示装置215は解像度が低いた
め、原稿216から読み取ったデータは表示メモリ20
8に転送される段階で間引かれてしまう。そのため、表
示後に画面の回転変換等が必要になった場合、読み取っ
た元データではなく間引かれたデータから変換を行うこ
とになり、変換する毎に画像が劣化してしまう。
【0016】(4) 表示メモリ208は、その回路構
成によりデータの構造が決まってしまうため、任意の圧
縮を施した画像などを扱うことができず、保存効率が悪
い。
【0017】(5) リニアイメージセンサ208を含
む光学系を駆動させて固定された原稿を読み取る方式で
は、装置が大型化し、運搬移動の容易さや設置場所の選
択の自由度がない等の問題がある。
【0018】(6) パーソナルコンピュータとの接続
が必要な原稿撮像装置では、撮像してから表示するまで
の操作性が悪く、設置した状態で電源をオンにしておく
ことが多くなり、消費電力が多くなってしまう。
【0019】(7) 携帯性のある装置は、衝撃等によ
りどうしても事故の確率が高く、故障の発生率が高くな
る。
【0020】本発明の目的は、原稿を照明して撮像する
光学系における省スペース化、低コスト化等を図りなが
ら、調光精度が高く、撮像画像が美しい原稿撮像装置を
提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る原稿撮像装
置の第1の構成は、イメージセンサを有し、原稿の画像
情報を読み取る読取手段と、イメージセンサの主走査方
向と直交する方向にイメージセンサと原稿画像との相対
位置を所定の速度で変える副走査手段と、副走査手段を
通過する原稿の画像面に対向位置し、当該画像面を照明
する照明手段と、副走査手段を通過する原稿の背面に対
向位置し、照明手段からの光を反射させて、画像面を原
稿の背面から照明する背面照明手段と、イメージセンサ
の感度調整を行うための調光手段とを備え、調光手段
は、背面照明手段による反射光に基づいてイメージセン
サの感度調整を行うことを特徴とする。
【0022】第1の構成においては、照明手段が読取手
段側に配置され、背面照明手段が読取手段側とは反対側
に配置され、背面照明手段の反射光に基づいてイメージ
センサの感度調整が行われるので、紙の原稿やOHPシ
ート等の透過原稿を撮像する照明手段が1 つの光源ラン
プで構成でき、イメージセンサの感度調整を行うための
CCDラインセンサ等を別に設ける必要もなく、調光精
度の高い、撮像画像が美しい原稿撮像装置を提供でき
る。
【0023】本発明に係る原稿撮像装置の第2の構成
は、第1の構成において、副走査手段は、イメージセン
サの主走査方向と直交する方向に原稿を駆動することを
特徴とする。
【0024】第2の構成においては、副走査手段が原稿
を駆動させるので、装置全体を、原稿の面積よりも小さ
い面積形状に小型化することが可能となる。
【0025】本発明に係る原稿撮像装置の第3の構成
は、第1又は第2の構成において、背面照明手段は、板
状の弾性部材であり、原稿への対向面が白色であること
を特徴とする。
【0026】第3の構成においては、背面照明手段は、
板状の弾性部材であり、原稿への対向面が白色であるの
で、透過原稿を撮像する場合に一般に用いられる背面光
源ランプや光拡散板を用いることなく、これらと同等の
機能を奏することから、背面照明部における省スペー
ス、小型かつ低コスト化を図ることが可能となる。
【0027】本発明に係る原稿撮像装置の第4の構成
は、第1乃至第3のいずれか1の構成において、副走査
手段を通過する原稿と照明手段との間に透明部材が配置
され、背面照明手段は、原稿が副走査手段を通過する際
に、原稿と摺接するとともに、原稿を透明部材に押し付
けるように付勢することを特徴とする。
【0028】第4の構成においては、背面照明手段は、
原稿が副走査手段を通過する際に、原稿と照明手段の間
に位置する透明部材へ原稿を押し付けるので、原稿を原
稿ガラス等の透明部材へ圧着させる圧着機構が不要とな
り、簡素な機構の原稿撮像装置を提供できる。
【0029】本発明に係る原稿撮像装置の第5の構成
は、第4の構成において、透明部材は、該透明部材の原
稿側表面が副走査手段を通過する原稿の画像面に対して
略平行に配置され、背面照明手段は、該背面照明手段の
原稿側表面が透明部材の原稿側表面に対して非平行とな
るように配置されたことを特徴とする。
【0030】第5の構成においては、透明部材の原稿側
表面が副走査手段を通過する原稿の画像面に対して略平
行に配置され、背面照明手段の原稿当接面が透明部材の
原稿側表面に対して非平行となるように配置されている
ので、原稿を撮像する部位における透明部材と原稿との
接触、摺動、摩擦を無くして原稿ガラスの撮像光路の汚
れやキズを少なくでき、耐久性に優れた原稿撮像装置を
提供できる。
【0031】本発明に係る原稿撮像装置の第6の構成
は、第5の構成において、背面照明手段は、該背面照明
手段の原稿側表面と透明部材の原稿側表面とによって形
成される隙間が、原稿移動方向上流側の方が広くなるよ
う配置されたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照しながら詳細に説明する。
【0033】まず、図1及び図15を参照して、本発明
を適用した原稿撮像装置1の概要について説明する。図
1は、原稿撮像装置1を用いて構成した画像表示システ
ムの概略を示す外観斜視図である。本発明を適用した原
稿撮像装置1は、原稿を1枚ずつ自動で搬送しながら当
該原稿の画像を読み取って、読み取り後の画像情報をプ
ロジェクタ、CRT、液晶ディスプレイ等の外部装置に
出力するための装置であり、この実施の形態では、図1
に示すように、プロジェクタである表示装置15、及
び、電源供給装置としてのAC/DC変換器201と接
続して使用される。
【0034】具体的には、原稿撮像装置1は、装置本体
Cに配置された表示装置接続用コネクタ32に対して表
示器通信ケーブル200が接続されることにより表示装
置15と接続され、表示装置15に対して各種信号の送
受信を行う。
【0035】また、原稿撮像装置1は、装置本体Cに配
置された電源コネクタ34に対してAC/DC変換器2
01からのプラグが差し込まれることにより、AC/D
C変換器201から直流電源を入力する。なお、装置本
体Cの表示装置接続用コネクタ32と電源コネクタ34
との間の位置にはRS232Cコネクタ33が設けら
れ、パーソナルコンピュータ等と接続できるようになっ
ている。
【0036】図1に示すように、実施の形態の原稿撮像
装置1は、小型で持ち運びに便利な携帯型のサイズ及び
外形となっている。なお、図1では原稿撮像装置1の使
用前の状態を示しており、この状態では、詳細を後述す
る原稿トレイ18,118が装置本体Cに収納され外装
カバーとして機能している。
【0037】原稿撮像装置1の使用にあたっては、図1
5に示すように、原稿トレイ18,118を開き、この
原稿トレイ18,118の上に原稿を画像面を上向きに
してセットする。ここで、原稿撮像装置1の使用の際に
は、装置本体Cの上面部に配置された操作ボタン75を
押し込むことにより、原稿トレイ18,118が図15
ように開かれた状態となるとともに、この操作ボタン7
5が装置本体Cの上面部より上方に突出する。なお、原
稿トレイ18,118及び操作ボタン75等についての
詳細な構成及び動作についての説明は後述する。
【0038】そして、原稿撮像装置1の操作について
は、リモートコントローラ(リモコンスイッチ79)を
用いて遠隔操作できるようになっており、図15に示す
ように、リモコンスイッチ79から出力される無線信号
を、装置本体Cの上面から突出した操作ボタン75に対
して照射することによって、詳細を後述する原稿撮像装
置1の各部が動作し、原稿トレイ18,118にセット
された原稿が装置本体Cの内部に送り込まれながら当該
原稿の画像が読み取られ、読み取り後の画像情報が表示
装置15に供給されるようになっている。そして、この
原稿の画像を表示装置15で表示することにより、各種
イベント等におけるプレゼンテーションが行われること
になる。なお、原稿撮像装置1で使用可能な原稿として
は、紙等の不透明のシートのみならず、OHP等に用い
られる透明シート、半透明シート等も使用できるように
なっており、この詳細については後述する。
【0039】次に、図2のブロック図を参照して、実施
の形態の原稿撮像装置1の回路構成を説明する。原稿撮
像装置1は、図2に示すように、原稿の画像を読み取る
読取手段としてのリニアイメージセンサ2と、原稿の位
置を検出する原稿位置検出器3と、原稿の給送、副走査
駆動、排出の各動作を行うための原稿駆動機構4と、リ
ニアイメージセンサ2の出力信号をA/D変換するA/
Dコンバータ5と、A/Dコンバータ5の出力信号を一
時的に記憶する第1のバッファメモリ6と、第1のバッ
ファメモリ6の後段に配置され、表示中及び表示後のデ
ータを圧縮して格納しておくための第2のバッファメモ
リ7と、第1のバッファメモリ6及び第2のバッファメ
モリ7の後段に配置された表示メモリ8と、表示メモリ
8の出力信号から上述の表示装置15に出力するビデオ
信号を生成するためのビデオ信号発生器9と、表示装置
15から出力される情報を読み出すための表示装置情報
読み出し器10と、原稿撮像装置1全体の制御を行うC
PU11と、CPU11が使用する制御プログラムや制
御データを格納するROM12と、表示性能指定用スイ
ッチ13と、動作方法指定用スイッチ14と、を備えて
いる。
【0040】リニアイメージセンサ2は、CCDやコンタ
クトセンサ等からなる所謂ライン型の読み取りセンサで
ある。
【0041】原稿位置検出器3は、原稿駆動機構4の動
作切替のため、通過する原稿の先端及び後端を検知し
て、検知信号をCPU11に供給するものである。
【0042】原稿駆動機構4は、原稿給送機構と副走査
駆動機構と原稿排出機構を備えており、詳細を後述する
原稿トレイ18,118に保持された多数枚の原稿束1
7が原稿給送機構によって1枚に分離して送り出され、
1枚に分離された原稿16が副走査駆動機構によってリ
ニアイメージセンサ2に対して相対的に移動させられ、
このときに原稿16の画像がリニアイメージセンサ2で
読み取られ、続いて原稿排出機構によってこの原稿16
が機外に排出されるようになっている。なお、原稿駆動
機構4の各機構の具体的な構成及び動作については後述
する。
【0043】原稿撮像装置1では、リニアイメージセン
サ2で読み取られた原稿16の画像の情報が、アナログ
信号でA/Dコンバータ5に供給され、A/Dコンバー
タ5によってデジタルデータに変換された後に、まず第
1のバッファメモリ6内に一旦格納される。
【0044】ここで、第1のバッファメモリ6内に格納
されたデジタルデータは、CPU11及び表示メモリ8
を介してビデオ信号発生器9に供給されるとともに、C
PU11によって圧縮処理がなされ、圧縮データの形態
で第2のバッファメモリ7内に格納される。
【0045】そして、ビデオ信号発生器9に供給された
表示メモリ8からのデジタルデータは、ビデオ信号発生
器9によって逐次ビデオ信号に変換して表示装置15に
出力される。
【0046】一方、第2のバッファメモリ7内に格納さ
れた圧縮データは、ユーザ等の必要に応じて、CPU1
1による伸長処理及び表示メモリ8を経て、ビデオ信号
発生器9に供給され、ビデオ信号への変換後に表示装置
15に出力される。
【0047】すなわち、この原稿撮像装置1では、CP
U11は、第1のバッファメモリ6に貯えられているデ
ータには圧縮伸長の処理を行わず、第2のバッファメモ
リ7に貯えられているデータにのみ圧縮伸長の処理を行
うこととしている。
【0048】第1のバッファメモリ6及び第2のバッフ
ァメモリ7は、本実施の形態では半導体メモリを用いて
いるが、ハードディスクなどの不揮発性のメモリ装置な
どを併用してもよい。
【0049】第1のバッファメモリ6の容量について
は、原稿1枚分の容量より多くても少なくてもよい。こ
こで、第1のバッファメモリ6に原稿1枚分以上のデー
タの蓄積がある場合には、実際の読込動作を伴わずに表
示画面の切替えができるため、上述したエリアイメージ
センサを用いた従来装置と同等の切替時間を実現でき
る。また、第1のバッファメモリ6へのデータの蓄積が
原稿1枚分に満たない場合でも蓄積量に応じて表示まで
の時間を短縮することができるが、この実施の形態では
原稿1枚分の容量よりも大きい容量のものを実装してい
る。
【0050】一方、第2のバッファメモリ7の容量は、
原稿1枚分の容量よりも多いこととすればよいが、本実
施の形態の原稿撮像装置1では、原稿2枚分の容量より
も大きい容量を実装することとし、図29のステップS
61で後述するCPU11による空き容量の判定を行う
際に、この空き容量が、転送する原稿1枚分の容量に満
たないときには、空きが無い(第2のバッファメモリ7
がフル)との判定を行うようにしている。
【0051】CPU11は、この原稿撮像装置1の各部
の制御を司っており、また、A/Dコンバータ5から第
1のバッファメモリ6へデータを転送する第1の転送手
段、第1のバッファメモリ6から第2のバッファメモリ
7へデータを転送する第2の転送手段、第1のバッファ
メモリ6又は第2のバッファメモリ7から表示メモリ8
へデータを所定の表示形式に変換して転送する第3の転
送手段としての機能も有している。
【0052】動作方法指定スイッチ14は、具体的に
は、後述の原稿セット検知器19と、赤外線により遠隔
操作を行うための図15に示すリモコンスイッチ79と
で構成される。リモコンスイッチ79は、ユーザにより
各種のボタンが押圧操作されることにより、赤外線によ
る操作信号を原稿撮像装置1に出力して、原稿撮像装置
1の各部の動作を指定するものである。また、リモコン
スイッチ79は、所定ボタンの押圧操作により、図28
及び図29で後述する新規原稿表示、図30で後述する
回転表示、図31で後述する再表示などの動作の指示を
行うことができるものである。
【0053】次に、原稿撮像装置1の機械的構成につい
て、図3乃至図5等を参照して説明する。ここで、図
3、図4は本実施の形態の原稿撮像装置1の機械的構造
を示す断面図である。また、図5は原稿駆動機構4の平
面図である。
【0054】原稿撮像装置1の装置本体Cは、図3に示
すように、筐体の上面側を形成する部材である上ケース
97、上ケース97に接続される中ケース98、筐体の
下面側を形成する部材である下ケース99等を有してい
る。
【0055】原稿撮像装置1では、後述する操作ボタン
75が上ケース97に対して上下方向に往復移動可能に
取り付けられ、また、原稿トレイ18,118が中ケー
ス98と下ケース99との間の位置に開閉可能に設けら
れる。
【0056】装置本体Cの内部上方には、メイン制御基
板31が配置される。このメイン制御基板31は、図2
で説明したA/Dコンバータ5、第1のバッファメモリ
6、第2のバッファメモリ7、表示メモリ8、ビデオ信
号発生器9、表示装置情報読み出し器10、CPU1
1、ROM12等の主要制御回路や、操作ボタン75の
内部面と対向位置する後述の受光素子77を搭載してい
る。また、図4に示すように、メイン制御基板31の下
面側には、上述した表示装置接続用コネクタ32、RS
232Cコネクタ33、電源コネクタ34が接続され、
これら各コネクタが装置本体Cの側面部に形成されたそ
れぞれの開口部を介して取り付けられている。
【0057】図3に示すように、原稿撮像装置1では、
メイン制御基板31の下方に板金44が配置され、この
板金44から下方に形成された空間部内に、第1ミラー
26、第2ミラー27、第3ミラー28、第4ミラー2
9、赤外線カットガラス35、レンズ30等の、光学系
を構成する各部材が配置され、レンズ30の後段にはリ
ニアイメージセンサ2が配置されている。
【0058】また、装置本体Cの内部下方には、図2の
原稿駆動機構4の構成部材として、分離ローラ21、給
送ローラ20、メインローラ22、排出ローラ23が、
上流側からこの順で配置される。そして、原稿駆動機構
4は、これら各ローラを駆動するための構成部材とし
て、図4及び図5に示すように、駆動源としての駆動モ
ータ100と、駆動モータ100の駆動力が伝達される
歯車101,102,103,104,105,10
6,107,108,109,110,111,114
が配置される。なお、この実施の形態では、駆動モータ
100としてステッピングモータを用いている。
【0059】ここで、歯車101が駆動モータ100の
出力軸と一体的に構成されたモータ歯車であり、以下、
図4に示すように、各伝達歯車102,103,10
4,105,106がこの順で相互に噛み合い、伝達歯
車106に対して共通形状の2つの伝達歯車107,1
13がそれぞれ噛み合い、伝達歯車113に対しては、
排出ローラ23と同軸上にある排出駆動歯車114が噛
み合っている。一方、伝達歯車107に対しては、メイ
ンローラ22と同軸上にあるメイン駆動歯車108が噛
み合い、このメイン駆動歯車108に対して、伝達歯車
109,伝達歯車110、及び給送ローラ20と同軸上
にある給送駆動歯車111がこの順で噛み合っている。
【0060】これら各歯車及び各軸の一端側は、図22
に示すブロック状のメイン軸受け部69、及び、メイン
軸受け部69に接続された図5及び図22に示すギヤ地
板119に対して、回転可能に取り付けられている。こ
こで、メイン軸受け部69は、給送ローラ軸47、メイ
ンローラ22、排出ローラ23の各軸に対する軸受けと
なっている。なお、メイン軸受け部69には、詳細を後
述するランプ基台41のフック部41bが架かるアンダ
ーカット部69aが設けられている。
【0061】また、図22に示すように、各歯車のうち
の、伝達歯車102,104,105,106,11
0、メイン駆動歯車108、給送駆動歯車111、及
び、排出駆動歯車114は、メイン軸受け部69及びギ
ヤ地板119に取り付けられたギヤ押え板120によっ
て押さえられている。
【0062】ギヤ押え板120は、上述の各歯車をギヤ
地板119との間に回転可能に保持し、メインローラ2
2や排出ローラ23の回転摺動ガタや軸スラストガタを
ガタ寄せする機能を有している。具体的には、このギヤ
押え板120は、ばね性を有する板状部材であり、伝達
歯車102,104,105,106,110を脱落し
ないように押さえている。また、ギヤ押え板120は、
給送駆動歯車111を介して給送ローラ軸47を、メイ
ン駆動歯車108を介してメインローラ22の軸部を、
排出駆動歯車114を介して排出ローラ23の軸部を、
それぞれ軸スラスト方向にばね圧で押さえている。さら
に、ギヤ押え板120は、図22に示すように、排出駆
動歯車114が取り付けられた排出ローラ23の軸部を
ラジアル方向に付勢する付勢部120aを有しており、
排出ローラ23に対しては、ラジアル方向にもばね圧が
かかるように設定して、排出ローラ23の軸部が支持さ
れるギヤ地板119の図示しない摺動嵌合穴との嵌合ガ
タについてのガタ寄せを行なっている。
【0063】本実施の形態では、このようなガタ寄せ部
材としてのギヤ押え板120を備えることにより、駆動
モータ100の駆動力に対応したガタ寄せが行われるこ
ととなり、各歯車の噛み合い部やギヤ地板119の軸穴
の嵌合摺動部等に生ずるガタ振動を押さえ、原稿駆動機
構4における静粛な動作が実現される。特に、本実施の
形態のように、駆動モータ100として、ステッピング
モータのような振動を伴う駆動源とした場合には、ステ
ッピングモータの振動による駆動源自体の振動、及び駆
動源から装置本体C等へ伝わる振動を低減させ、騒音の
発生を防止し、静粛な原稿駆動が確保されるので、その
効果が大きい。
【0064】図8では、原稿駆動機構4等の機構につい
て、搬送される原稿16を境にした上側の部材を抽出し
て、原稿16下側から表している。図8からも分かるよ
うに、本実施の形態では、駆動モータ100の駆動力を
伝達して駆動するギヤ等の原稿駆動機構4と、原稿の有
無や位置を検知するための検知手段(原稿位置検出器3
及び原稿セット検知器19)は、全て、原稿16を境に
して片側(上側)に集中させて構成し、原稿の分離や副
走査駆動を行なうための補助的部材や機構をその反対側
(下側)に集中させて構成している。
【0065】原稿駆動機構4等をこのような構成とする
ことにより、後述のように、駆動補助機構を容易に取り
外せる構成にすることが可能となり、さらに原稿駆動機
構4側についても清掃やメンテナンスを容易にできるよ
うになる。また、原稿駆動機構4等をこのような構成と
することにより、後述する原稿ガラス40や原稿照明部
の取り外しも容易にでき、光源ランプ24等の照明部材
が壊れた場合でも分解等の作業をすることなく、容易に
交換等ができるようになる。
【0066】なお、原稿駆動機構4の他の構成部材及び
動作等の詳細については後述する。
【0067】図3に示すように、装置本体Cの内部下方
には、分離ローラ21に対向するように配置された一次
分離パッド61、一次分離パッド61の下流側に配置さ
れ給送ローラ20と対向位置する二次分離パッド62、
メインローラ22に対向位置し、メインローラ22と対
で原稿16を駆動するメイン補助ローラ65、排出ロー
ラ23に対向位置し、排出ローラ23と対で原稿16を
排出する排出補助ローラ66、メイン補助ローラ65と
排出補助ローラ66とをそれぞれ上方に付勢する補助ロ
ーラばね37、光学系の構成部材であり、原稿について
の背面照明手段とリニアイメージセンサ2の調光手段と
しても機能する白色板25、補助ローラばね37と白色
板25との間に配置された補強はり38、等の部材が配
置される。なお、これら各部材は、補助ローラ基台ユニ
ットU1として装置本体Cに対して着脱可能に構成され
ており、この補助ローラ基台ユニットU1の詳細な構成
については図16乃至図18等を参照して後述する。
【0068】また、装置本体Cの内部下方には、メイン
ローラ22と排出ローラ23との間の位置に、発光によ
り原稿を照らす照明手段としての光源ランプ24、この
光源ランプ24の下方に配置された原稿ガラス40、光
源ランプ24及び原稿ガラス40が取り付けられるラン
プ基台41を有し、これら各部材がランプ基台ユニット
U2として装置本体Cに対して着脱可能に構成されてい
る。ランプ基台ユニットU2の着脱については図19乃
至図21等を参照して後述する。
【0069】なお、図3及び図4は、原稿16が搬送さ
れながら読み取られている状態を示しており、これら各
図から分かるように、原稿撮像装置1では、メイン制御
基板31、リニアイメージセンサ2、原稿位置検出器
3、原稿駆動機構4、第1ミラー26〜第4ミラー2
9、レンズ30、表示装置接続用コネクタ32、電源コ
ネクタ34、駆動モータ100、操作ボタン75等は、
読み取り中の原稿16を境にして片側(上側)になるよ
うに配置される。
【0070】次に、原稿撮像装置1における光学系の詳
細について説明する。図3に示す光学系において、P1
は原稿16〜第1ミラー26の光路と第4ミラー29〜
レンズ30の光路との交差部、P2は第1ミラー26〜
第2ミラー27の光路と第4ミラー29〜レンズ30の
光路との交差部、P3は第1ミラー26〜第2ミラー2
7の光路と第3ミラー28〜第4ミラー29の光路との
交差部を示している。
【0071】すなわち、本実施の形態では、原稿16〜
レンズ30の光路中において4つのミラー26,27,
28,29と3つの交差部P1,P2,P3を有してお
り、(交差部の数)=(ミラーの数)−1 の関係とな
っている。
【0072】また、原稿16〜第1ミラー26の光路は
原稿ガラス40の板面に対して略直交し、原稿16〜第
1ミラー26の光路と第4ミラー29〜レンズ30の光
路とが略直交する。
【0073】原稿撮像装置1では、白色板25と原稿ガ
ラス40との間を通過した原稿について、光源ランプ2
4が照明し、この照明による原稿の反射光を、第1ミラ
ー26で反射して第2ミラー27へと導き、以下、第3
ミラー28、第4ミラー29と順次反射させて、赤外線
カットガラス及びレンズ30を通過させた後に、リニア
イメージセンサ2で受光されるようになっている。
【0074】この際に、白色板25は、光源ランプ24
からの光を反射させた反射光をリニアイメージセンサ2
に与えるため、原稿が無いときにはその反射光をリニア
イメージセンサ2が受光する。そして、この際に、白色
板25の反射光に基づいて、CPU11によるリニアイ
メージセンサ2の感度調整が行われる。また、上述した
OHP用シート等の透過原稿の読み取り時には光源ラン
プ24から発した光が透過原稿を通過して白色板25で
反射し再び透過原稿を通過してリニアイメージセンサ2
に受光されるので、白色板25が背面照明手段となる。
なお、この実施の形態では、光源ランプ24として直管
蛍光灯が用いられる。
【0075】赤外線カットガラス35は、リニアイメー
ジセンサ2が赤外線の影響を受けるのを防止するもので
あり、レンズ30と第4ミラー29との間の光路中に配
置され、この光路中の光成分から赤外線を除去する赤外
線除去手段としての機能を有している。
【0076】本実施の形態の赤外線カットガラス35
は、赤外線を除去するために、第4ミラー29に対向す
る面に赤外線を反射する膜がコーティングされている。
なお、赤外線を除去するための他の構成としては、例え
ば、燐酸ガラス等の赤外線吸収ガラスを用いたり、レン
ズ30に直に赤外線反射コーティングを施したり、レン
ズ30自体を燐酸ガラス等で構成してもよい。
【0077】原稿ガラス40は、リニアイメージセンサ
2の光路中の原稿16が当接し摺動させるためのもので
ある。原稿ガラス40は、光を均一に透過する透明部材
であればよく、また原稿16が摺動するので、耐磨耗
性、摺動性、強度が必要十分であれば、特にガラスでな
くてもポリカーボネイト等の透明樹脂で構成したり、ポ
リカーボネイト等の透明樹脂の表面に耐磨耗化、摺動
化、強化コーティング等の処理を施して置き換えてもよ
い。
【0078】図24には、光学系における原稿が通過す
る箇所を抽出して示している。この図24では、各部の
状態を分かりやすく示すため、横の拡大率に対して縦の
拡大率を3倍にした縦方向に歪んだ図となっている。
【0079】ランプ基台ユニットU2は、図24に示す
ように、光学部材としての光源ランプ24及び原稿ガラ
ス40と、原稿ガラス40を所定位置に保持するための
ガラス押え部材68と、これら各部材が取り付けられる
ベース部材としてのランプ基台41を有している。
【0080】ランプ基台ユニットU2では、直管蛍光灯
である光源ランプ24がランプ基台41内に組み込ま
れ、原稿ガラス40がガラス押え部材68を介してラン
プ基台41に取り付けられることにより、光源ランプ2
4が原稿ガラス40で封入されるような構成となってい
る。ガラス押え部材68は、先端側に原稿ガラス40を
支持するガラス押え部68aを有し、基端側がランプ基
台41に取り付けられている。
【0081】光源ランプ24は、ランプ基台41に構成
されたフック爪部に挟まれるようにして、ランプ基台4
1の内部に嵌め込み式で組み込まれる。また、原稿ガラ
ス40は、光源ランプ24を覆うようにランプ基台41
に嵌め込まれる。さらに、ガラス押え部材68は、原稿
ガラス40を抱え込むようにしてランプ基台41に嵌め
込まれ、基端側に形成された後述の穴部68eがランプ
基台41に係合することで、抜けが防止される。
【0082】一方、補助ローラ基台ユニットU1側の部
材である白色板25は、弾性を有するシート状の部材で
構成されており、その一端側が補助ローラ基台39の斜
面部39aに粘着テープ等で固定されている。ここで、
原稿ガラス40の下面(原稿との接触面)と斜面部39
aとは平行ではなく、斜面部39aが略10°の斜面と
なっている。また、白色板25は、図24に示すよう
に、断面略山状に反った状態でセットされ、自由端側の
上面(原稿との接触面)と、原稿ガラス40の下面(原
稿との接触面)との成す角度が0°にならないβ°に設
定されている。
【0083】このような構成とすることにより、白色板
25とガラス押え部材68のガラス押え部68aとの干
渉が防止され、また、原稿ガラス40と白色板25との
間に楔状の隙間が形成されることにより、原稿16が図
24の右側から左側に搬送される際に、この楔状の隙間
を通過するようになっている。
【0084】また、ガラス押え部材68のガラス押え部
68aが上流側に配置されることによって、原稿16が
搬送される際には、ガラス押え部材68のガラス押え部
68aによって、図の一点鎖線で示す光路中心部で、原
稿16と原稿ガラス40との接触、摺動、摩擦を起こさ
ないようになっている。
【0085】次に、原稿撮像装置1における原稿駆動機
構4の詳細について、図3乃至図8、及び図22を参照
して説明する。ここでは、図4が原稿駆動機構4を図3
の反対側から表した断面図であり、図5が原稿駆動機構
4を上側から表した外観平面図であり、図6及び図7が
原稿駆動機構4の動作を説明する図であり、図8及び図
22が原稿駆動機構4を下側から表した外観斜視図であ
る。
【0086】原稿撮像装置1の原稿駆動機構4は、図3
に示すように、原稿給送機構の構成部材として分離ロー
ラ21及び給送ローラ20を有し、給送ローラ20の下
流側に副走査駆動機構の構成部材としてメインローラ2
2を有し、さらにメインローラ22の下流側に副走査駆
動機構及び原稿排出機構の構成部材として排出ローラ2
3を有している。なお、排出ローラ23は、原稿駆動機
構4における副走査駆動機構と原稿排出機構とを兼ねた
部材となっている。
【0087】給送ローラ20と分離ローラ21は、原稿
トレイ18に貯えられた原稿束17の内、1枚の原稿1
6を他から分離して原稿トレイ18から原稿読取部まで
給送するための分離給送手段として機能する駆動ローラ
である。一方、メインローラ22と排出ローラ23は、
原稿16をリニアイメージセンサ2に対して相対的に動
かす副走査を行うための駆動ローラである。これら各ロ
ーラ20,21,22,23は、図4及び図5に示す駆
動モータ100の駆動力が伝達されることで回転するよ
うになっている。
【0088】ここで、原稿駆動機構4では、前記原稿給
送機構と前記副走査駆動機構とが独立して駆動される必
要があるが、本実施の形態では、動力源である駆動モー
タ100の回転方向の切替えと、ばねクラッチ等のワン
ウェイクラッチや摩擦クラッチ機構を組み合わせた構成
とすることにより、1つの動力源でこれら2つの機構を
独立して駆動できるようになっている。
【0089】また、原稿駆動機構4の動作にあたって
は、図3,図6,図7,図8に示す原稿セット検知器1
9及び原稿位置検出器3の出力信号に基づいて、CPU
11が駆動モータ100の回転方向及び回転速度を制御
することで、原稿駆動機構4の各動作が行われる。
【0090】ここで、原稿セット検知器19は、分離ロ
ーラ21の近傍に配置され、詳細を後述する原稿トレイ
18,118に原稿がセットされた場合にこれを検知す
るものである。一方、原稿位置検出器3は、搬送時にお
ける原稿の先端及び後端の位置を検出するものであり、
原稿の搬送時に給送ローラ20とメインローラ22との
間の所定位置に原稿の先端又は後端が通過すると、出力
信号が変化するようになっている。
【0091】次に、各ローラ20〜23の取付部等につ
いて説明する。
【0092】原稿駆動機構4の上流側の分離ローラ21
は、原稿トレイ18,118上の定位置に複数枚の原稿
(原稿束17)が置かれた場合に、最上位の1枚の原稿
を分離して給送ローラ20へ突き当てるためのローラで
あり、分離ローラ軸48に対して取り付けられている。
【0093】この分離ローラ軸48には、図5及び図8
に示すように、原稿位置決め用の位置決めレバー45
と、位置決めレバー45を図5の左側に押圧する位置決
めレバー押しばね58と、位置決めレバー45と摺接す
る位置決めレバー摩擦板59とが取り付けられている。
【0094】位置決めレバー45は、原稿駆動機構4の
動作時における原稿トレイ18,118上の原稿束17
を所定位置で待機させるためのレバーであり、原稿束1
7の分離開始時及び給送時には、回動して上方に待避す
ることにより、原稿16を通過させ、次の副走査動作時
には、逆方向に回動することにより、副走査動作中の原
稿を適度に押し付けるとともに、原稿束17の引き込み
を防止するようになっており、この動作については後述
する。
【0095】また、図5及び図8に示すように、分離ロ
ーラ軸48は、歯付きタイミングベルトである伝達ベル
ト53により後述する給送ローラ47と同期して回転す
るようになっており、この伝達ベルト53を掛け渡すた
めの分離プーリ52が取り付けられている。
【0096】分離ローラ21の下方には、図5乃至図8
に示すように、一次分離パッド61及び二次分離パッド
62が配置される。一次分離パッド61は、分離ローラ
21を中心にして原稿幅方向の左右に等間隔で2箇所配
置される。二次分離パッド62は、一次分離パッド61
の下流側から給送ローラ20の下側にかけて1箇所配置
され、図6及び図7に示すように、二次分離レバー63
により保持され、さらにこの二次分離レバー63が分離
レバーばね64によって上側に付勢されることにより、
給送ローラ20に押しつけられるようになっている。
【0097】給送ローラ20は、原稿をメインローラ2
2へ送り込み突き当てるためのローラであり、図5及び
図22に示す給送ローラ軸47に対して取り付けられて
いる。この給送ローラ軸47には、上述した伝達ベルト
53を掛け渡すための給送プーリ51と、給送ローラ2
0を一方向のみに回転駆動するためのワンウェイクラッ
チ機構54と、ストップレバー46と、ストップレバー
46を図5の左側方向に押圧するストップレバー押しば
ね55と、ストップレバー46と摺接するストップレバ
ー摩擦板56と、伝達筒57とが取り付けられている。
ストップレバー46は、分離ローラ軸48に取り付けら
れた位置決めレバー45を特定位置で保持するためのレ
バーであり、この保持の動作については後述する。
【0098】また、給送ローラ軸47の一端側には、ト
ルクリミッタ112を介して給送駆動歯車111が取り
付けられている。トルクリミッタ112は、一定トルク
以上のトルク負荷がかかるとすべり始めることで、給送
駆動歯車111と給送ローラ軸47の間の負荷を吸収す
るようになっている。
【0099】メインローラ22は、図5及び図8に示す
ように、その軸部に対して3個取り付けられており、当
該軸部の一端側には、ワンウェイクラッチ108aと一
体となったメイン駆動歯車108が取り付けられてい
る。このワンウェイクラッチ108aにより、メインロ
ーラ22は、図6及び図7の反時計回り方向の回転駆動
力のみ伝達されるようになっている。
【0100】また、排出ローラ23も同様に、その軸部
に対して3個取り付けられており、当該軸部の一端側に
は、ワンウェイクラッチ114aと一体となった排出駆
動歯車114が取り付けられている。このワンウェイク
ラッチ114aにより、排出ローラ23も、図6及び図
7の反時計回り方向の回転駆動力のみ伝達されるように
なっている。また、メインローラ22と排出ローラ23
は、相互に同一の部材で構成され、同期して回転するよ
うになっている。
【0101】次に、主に図6及び図7を参照して、原稿
駆動機構4における原稿の給送動作、副走査駆動動作、
排出動作について説明する。ここで、図6及び図7は原
稿の給送動作を説明するための図であり、図6(a)に
は原稿が規定位置に置かれた状態を、図6(b)には原
稿がメインローラ22に突き当たった状態を、図7
(a)には副走査駆動中の状態を、図7(b)には排出
動作状態を、それぞれ示す。
【0102】原稿が挿入される前では、原稿駆動機構4
において、分離ローラ21と位置決めレバー45を支持
する分離ローラ軸48は、図6(a)に実線で示す状態
にある。この状態では、位置決めレバー45が分離ロー
ラ軸48の下降を抑止し、補助ローラ基台39と分離ロ
ーラ21との間に原稿が挿入可能なスペースを確保して
いる。また、原稿が挿入される前では、原稿セット検知
器19は、図6(a)に破線で示す状態にある。
【0103】ここで、原稿束17が左方から挿入されて
くると、図6(a)に示すように、位置決めレバー45
の突き当て部が原稿束17の先端に突き当てられて、原
稿先端の規定以上の挿入を阻止する。このとき、図6
(a)に示すように、ストップレバー46が位置決めレ
バー45に当接していて、位置決めレバー45の回転を
阻止しているため、OHPシート等の腰の強いシートが
勢い良く挿入され強い力で位置決めレバー45に突き当
てられても、位置決めレバー45が分離ローラ軸48の
まわりに回動して逃げるようなことが無く、原稿の挿入
位置は常に一定に保たれる。
【0104】また、原稿の挿入位置が定位置に挿入され
ると、原稿セット検知器19の腕部が図6(a)の破線
で示す位置から反時計回り方向に回動することにより、
この原稿セット検知器19が作動して、原稿が定位置に
セットされたことが検知される。
【0105】図4、図5において、駆動モータ100が
原稿の給送動作方向(図4の左回転すなわち反時計回り
方向)の回転力を、歯車101(図4の左回転),歯車
102(同右回転),歯車103(左回転),歯車10
4(右回転),歯車105(左回転),歯車106(右
回転),歯車107(左回転),歯車108(右回
転),歯車109(左回転),歯車110(右回転)を
介して、給送駆動歯車111(左回転)に伝達すると、
駆動力はトルクリミッタ112の規定トルク以下の駆動
力を給送ローラ軸47に伝達する。
【0106】そして、給送ローラ軸47に伝達された駆
動力によって、図6(b)に示すように、給送ローラ軸
47は反時計回り方向に回転し、給送ローラ20も図5
のワンウェイクラッチ機構54を介して反時計回り方向
に回転する。さらに、上述したストップレバー46も、
ストップレバー押しばね55、摩擦板56、伝達筒57
等で構成される摩擦クラッチ機構によって反時計回り方
向に回転することにより位置決めレバー45との当接が
解除される。これにより、位置決めレバー45の回動が
可能になる。
【0107】なお、図4から分かるように、給送動作時
には歯車106が時計回り方向に回転(右回転)し、伝
達歯車107を介してメイン駆動歯車108が、また、
伝達歯車113を介して排出駆動歯車114がそれぞれ
時計回り方向に回転(右回転)するが、この際には、メ
イン駆動歯車108と一体的に構成されたワンウェイク
ラッチ機構108a、及び排出駆動歯車114と一体的
に構成されたワンウェイクラッチ機構114aがともに
作動するため、ワンウェイクラッチ機構108aを介し
てメイン駆動歯車108に連接しているメインローラ2
2及び、ワンウェイクラッチ機構114aを介して排出
駆動歯車114に連接している排出ローラ23は、とも
に回転しない。
【0108】また、給送ローラ軸47に伝達された駆動
力によって、給送ローラ軸47は反時計回り方向に回転
し、給送プーリ51、伝達ベルト53、分離プーリ52
へと駆動力を伝達し、分離プーリ52に伝達された駆動
力は分離プーリ52と一体的に回転するように構成され
た分離ローラ21に伝達され、分離ローラ21は図6
(b)の反時計回り方向に回転する。
【0109】さらに、分離ローラ21の駆動力は、位置
決めレバー押しばね58、摩擦板59等で構成される摩
擦クラッチ機構によって位置決めレバー45が図6
(b)の反時計回り方向に回動し、原稿先端の抑止と軸
48の下降の抑止を解除し、軸47の回りに回動可能に
構成された軸48が反時計回り方向に回動し、軸48に
支持された分離ローラ21も反時計回り方向に回動し、
分離ローラ21が原稿束17の1枚に当接し、原稿の給
送を開始する。
【0110】原稿の給送が開始されると、分離ローラ2
1と当接している原稿16'が図6における右方向に移
動する。
【0111】ここで、分離ローラ21と原稿16'との
間に働く摩擦力が原稿束17と原稿16'との間の摩擦
力よりも大きく、かつ原稿束17と原稿束17が当接し
ている部材との摩擦力が原稿束17と原稿16'との間
の摩擦力よりも大きいことを条件に、分離ローラ21に
よって適正に、原稿16'が原稿束17から分離され
る。分離ローラ21により分離された原稿16'は、原
稿束17を引きずりながら一次分離パッド61に当接
し、一次分離パッド61の傾斜に沿って進行しながら、
先端が先行して送られる。
【0112】原稿16' の先端は、給送ローラ20に当
接し、二次分離パッド62との間に挟み込まれて、さら
に図6の右方向に送られる。続いて、原稿16' の先端
は、原稿位置検出器3の腕部に突き当たり、図6(b)
に示すように、この腕部が反時計回り方向に回動するこ
とにより、原稿位置検出器3を作動させる。これによ
り、原稿位置検出器3により原稿先端が検知され、この
実施の形態では、原稿位置検出器3により原稿先端が検
知されると、一定時間経過後に駆動モータ100が逆方
向に回転するようにCPU11によって回転方向が切り
替えられる。
【0113】そして、原稿16' の先端は、静止状態に
あるメインローラ22に当接し、メインローラ22とメ
イン補助ローラ65との間に挟まれて、右方向への送り
が抑止される(図6(b)参照)。
【0114】続いて、上述のように駆動モータ100の
回転方向が切り替えられることにより、駆動モータ10
0が原稿の給送動作方向とは逆方向の回転(図4の右回
転すなわち時計回り方向の回転)になり、駆動モータ1
00の回転力を歯車101,102,103,104,
105,106,107,108,109,110を介
して、給送駆動歯車111に伝達すると、駆動力はトル
クリミッタ112の規定トルク以下の力で給送ローラ軸
47に伝達される。
【0115】また、このときには歯車106が図4の反
時計回り方向に回転(左回転)し、伝達歯車107を介
してメイン駆動歯車108が、また、伝達歯車113を
介して排出駆動歯車114がそれぞれ反時計回り方向に
回転(左回転)する。そして、ここでは、メイン駆動歯
車108と一体的に構成されたワンウェイクラッチ機構
108a、及び排出駆動歯車114と一体的に構成され
たワンウェイクラッチ機構114aがともに作動せず、
メインローラ22及び排出ローラ23はともに図4及び
図7(a)の反時計回り方向に回転し、これにともなっ
てメイン補助ローラ65及び排出補助ローラ66が時計
方向に従動回転する。このときに、原稿16' の先端
は、メインローラ22の回転駆動力とメイン補助ローラ
65のメインローラ22への押し付け力とによって巻き
込まれて図7(a)の右方向に送られる。そして、原稿
駆動機構4においては、CPU11の制御に基づいて、
原稿16'の先端がメインローラ22とメイン補助ロー
ラ65とに巻き込まれてから速やかに一定距離だけ図7
(a)の右方向に原稿先端を送った後に、必要な速度で
原稿の副走査動作が開始される。
【0116】分離給送動作中の駆動モータ100の回転
速度は任意であるが、本実施の形態では、CPU11
が、原稿の分離、給送、反転、給送、副走査の各工程に
おいて、それぞれ異なる適正な回転速度となるように駆
動モータ100を制御している。
【0117】続いて、原稿撮像装置1では原稿の副走査
動作に移行するが、以下は分かりやすくするため、原稿
16'について、副走査動作に移行した時点から原稿1
6として説明する。
【0118】伝達歯車106,113を介して排出駆動
歯車114に伝達された駆動モータ100の駆動力は、
排出駆動歯車114と一体的に構成されたワンウェイク
ラッチ機構114aによって、排出駆動歯車114に連
接している排出ローラ23を図7(a)に示すように反
時計回り方向に回転させ、同時に、排出補助ローラ66
が時計回り方向に従動回転する。
【0119】ここで、図4からも分かるように、伝達歯
車106からメイン駆動歯車108への伝達経路と伝達
歯車106から排出駆動歯車114への伝達経路は同じ
回転方向に設定してあり、また、メイン駆動歯車108
と排出駆動歯車114、メインローラ22と排出ローラ
23は共通部品にて構成しているので、メインローラ2
2と排出ローラ23は同じ方向に同期して回転する。
【0120】原稿駆動機構4では、メイン駆動歯車10
8から伝達歯車109,110を介して給送駆動歯車1
11に駆動モータ100の駆動力が伝達され、給送駆動
歯車111に伝達された駆動力は、さらに、上述のトル
クリミッタ112と、不図示のノックピンを介して給送
ローラ軸47に伝達されるようになっている。そして、
本実施の形態では、給送ローラ軸47への伝達経路中に
介在するノックピンのガタによって、給送ローラ軸47
が必ずメインローラ22に遅れて回転を始めように設定
してあるため、図6(b)及び図7(a)において、原
稿16' の先端がメインローラ22とメイン補助ローラ
65との間に充分巻き込まれてから給送ローラ軸47の
回転が始まるようになっている。
【0121】そして、給送ローラ軸47に伝達された駆
動力によって、給送ローラ軸47は、図7(a)の時計
回り方向に回転する。これに対して、給送ローラ20
は、ワンウェイクラッチ機構54を介して駆動力を遮断
された状態となり、原稿16'(原稿16)が右方へ移動
する摩擦力を受けて、図7(a)に示すように、反時計
回り方向に従動回転する。一方、給送ローラ軸47に取
り付けられたストップレバー46は、ストップレバー押
しばね55、摩擦板56、伝達筒57等で構成される摩
擦クラッチ機構によって、図7(a)に示すように、反
時計回り方向への回動を開始し、原稿16'に当接する
と、この時計回り方向の回動が抑止される。
【0122】また、給送ローラ軸47が時計回り方向に
回転すると、給送プーリ51、伝達ベルト53、分離プ
ーリ52へと駆動力が伝達される。
【0123】ここで、分離プーリ52に伝達された駆動
力は、分離プーリ52と一体的に回転するように構成さ
れた分離ローラ21に伝達され、図7(a)に示すよう
に、分離ローラ21は時計回り方向に回転する。さら
に、分離ローラ21の駆動力が、位置決めレバー押しば
ね58、摩擦板59等で構成される摩擦クラッチ機構を
介して位置決めレバー45に伝達されることによって、
図7(a)に示すように、位置決めレバー45が時計回
り方向への回動を開始する。
【0124】そして、位置決めレバー45は、副走査動
作中の原稿16 に当接すると、これ以後は前記摩擦ク
ラッチ機構により時計回り方向の回動が抑止され、原稿
16を適度な力で下方に押し付ける。ここで、位置決め
レバー45により、一次分離パッド61と二次分離パッ
ド62を支点とした中間部で適度に原稿16を押し付け
ていることから、副走査動作中においても原稿束17を
下流側に引き込むことが無い。
【0125】また、給送ローラ軸47に伝達された駆動
力によって、給送ローラ軸47の回りに回動可能に構成
された分離ローラ軸48が時計回り方向に回動し、分離
ローラ21が原稿16との当接を解除されるので、上述
のように分離ローラ21が時計回り方向の回転をしてい
ても、原稿16を送り方向から引き戻す力とはならな
い。
【0126】図7(a)に示すように、排出ローラ23
から原稿16の先端が排出される際には、原稿16の先
端は下ケース99に設けられた突出部99tに沿って、
既に排出され蓄積された原稿側へ移動していき、排出側
に蓄積された読み取り済みの原稿の端を原稿16の先端
が突き押さないようになっている。
【0127】下ケース99の突出部99tは、排出側に
蓄積された原稿の反り量を押さえ、排出ローラ23の出
口に対して突出し、排出口から右側へ傾斜を有し、突出
量のピークは排出側に蓄積可能な原稿面上範囲に設けら
れている。よって、排出されてくる原稿16の先端が排
出側に蓄積された原稿の端部を突き押すことなく、排出
側に原稿が蓄積される。
【0128】そして、図7(b)に示すように、原稿1
6の後端が位置決めレバー45との当接部及びストップ
レバー46との当接部を通過してしまうと、原稿16に
よって時計回り方向の回動が抑止されていた位置決めレ
バー45とストップレバー46は、順次時計回り方向へ
の回動を開始する。ここで、位置決めレバー45は、一
次分離パッド61の傾斜の途中にせり上がっていた原稿
束17の先端を規定位置まで戻す。一方、ストップレバ
ー46は、位置決めレバー45の反時計回り方向の回動
を抑止する位置に戻る。そして、原稿16の排出後に駆
動モータ100が停止することにより、位置決めレバー
45とストップレバー46は、図6(a)の状態に戻
る。
【0129】このように、実施の形態の原稿撮像装置1
では、原稿を搬送駆動する各ローラ20〜23につい
て、1つの駆動モータ100を駆動源として、この駆動
モータ100の正逆転と回転速度が制御されることによ
り、原稿の分離給送、副走査、排出といった一連の原稿
駆動を行なうので、装置の省エネルギー化及び小型化が
図られる。
【0130】また、原稿撮像装置1では、原稿の分離給
送、副走査、排出の各動作で駆動モータ100の回転速
度を異ならせるように制御しているので、例えば原稿の
副走査時よりも原稿の排出時の駆動モータ100の回転
速度を早く設定することにより、必要な送り速度で副走
査を行った後に、原稿を速やかに排出することが可能と
なる。
【0131】さらには、原稿撮像装置1では、原稿の分
離給送動作時と原稿の副走査時とで、駆動モータ100
の回転方向及び回転速度が異なることから、1つの駆動
源により、原稿を速やかに分離給送した後に、必要送り
速度にて副走査を行なうことができる。
【0132】また、原稿撮像装置1では、上述のよう
に、原稿の分離給送動作から副走査動作に移行する際
に、駆動モータ100の回転方向が反転した後の駆動力
を、副走査駆動手段であるメインローラ22及び排出ロ
ーラ23へ先行して伝達し、メインローラ22の回転開
始後に、分離給送手段である分離ローラ21及び給送ロ
ーラ20に伝達するようになっており、1つの駆動モー
タ100及びこの駆動モータ100の駆動力を伝達する
駆動力伝達機構のみで各ローラ20〜23の駆動タイミ
ングを制御でき、簡易な機構でありながら原稿の搬送動
作がスムースに行われる。
【0133】さらに、原稿撮像装置1では、上述のよう
に、各ローラ20〜23が、駆動モータ100の駆動力
が、その出力軸から歯車列101〜111,113,1
14、及び歯付きタイミングベルトである伝達ベルト5
3によって伝達されるので、簡易機構によって駆動モー
タ100の駆動力を確実に伝達でき、かつ、駆動モータ
100の正逆転の変換の際に、分離給送手段である分離
ローラ21及び給送ローラ20と、副走査駆動手段であ
るメインローラ22及び排出ローラ23との駆動タイミ
ングをずらすことが可能となる。
【0134】次に、原稿トレイ18,118の構成につ
いて、詳細に説明する。
【0135】図9、図10は本実施の形態の原稿ガイド
手段である原稿トレイ18,118の開閉動作を説明す
るための平面図であり、図9(a)、図10(a)は上
面図、図9(b)、図10(b)は下面図を表す。そし
て、図9は原稿トレイ18,118の収納状態、図10
は本実施の形態の原稿トレイ18,118の使用時の状
態を示している。これら各図に示すように、原稿トレイ
18,118は、それぞれ外形略扇状の平面形状を有
し、支軸部18b,118bを中心として下ケース99
に対して回動可能に構成されている。
【0136】図9(a)において、49は原稿トレイ1
8を反時計回り方向(トレイ開方向)に付勢するトレイ
ばね、50は原稿トレイ118を時計回り方向(トレイ
開方向)に付勢するトレイばねであり、それぞれねじり
力により付勢するトーションばねとなっている。
【0137】原稿トレイ18は、略円柱状の支軸部18
bと、この支軸部18bと同軸上の穴部(図9(b),
図10(b)参照)とを回動中心として有しており、下
側の穴部が下ケース99に設けられた不図示のダボに対
して回動可能に嵌め込まれ、支軸部18bが後述する光
学箱カバー42に設けられた不図示の穴部に対して回動
可能に嵌め込まれることにより、装置本体Cに対して回
動可能に支持されている。
【0138】同様に、トレイ118は、略円柱状の支軸
部118bと、この支軸部118bと同軸上の穴部(図
9(b),図10(b)参照)とを回動中心として有し
ており、下側の穴部が下ケース99に設けられた不図示
のダボに対して回動可能に嵌め込まれ、支軸部118b
が後述する光学箱カバー42に設けられた不図示の穴部
に対して回動可能に嵌め込まれることにより、装置本体
Cに対して回動可能に支持されている。
【0139】図9(b)及び図10(b)に示すよう
に、原稿トレイ18,118における円弧状の側面部
は、それぞれギヤ歯が形成されたラック部18r,11
8rとなっている。そして、この2つの原稿トレイ1
8,118は、ラック部18r,118rのギヤ歯と噛
み合う2つの噛合歯車60,60'を介して装置本体C
に対して相互に連動して回動するようになっている。噛
合歯車60,60'は、それぞれ相互に噛み合ってお
り、また、下ケース99により回転可能に支持されてい
る。
【0140】原稿トレイ18は、図9(a),(b)に
示す装置本体C内の収納状態(閉状態)において、トレ
イばね49のねじり方向の付勢力により開方向に付勢さ
れているが、原稿トレイ18側に形成されたダボ18d
に対して、詳細を後述するロック爪70が係合すること
により、装置本体C内の収納状態が維持される。一方、
原稿トレイ118は、装置本体C内の収納状態におい
て、トレイばね50により開方向に付勢されているが、
前述の噛合歯車60',60と原稿トレイ18との連接
関係によって、収納状態が維持される。
【0141】各原稿トレイ18,118が装置本体C内
に収納された状態では、図1に示すように、各原稿トレ
イ18,118が装置本体Cの一部となり、外装カバー
として機能することになる。これにより、原稿の搬送路
に、原稿の駆動や搬送を阻害するようなゴミ等の異物が
入り込むのを防止したり、装置本体C内部の各機構の破
損を防止することが可能となる。
【0142】また、各原稿トレイ18,118が装置本
体C内に収納されることにより、この原稿撮像装置1を
使用しない場合に装置全体の占有面積及び体積を小さく
することができ、持ち運びが容易になる。
【0143】図9(a)において、後述の解除動作によ
って原稿トレイ18とロック爪70との係合が解除する
と、原稿トレイ18,118は、トレイばね49,50
の付勢力によって略同時に開かれ、図10の使用時の状
態に保持される。
【0144】光学箱カバー42は、図10(a)に示す
ように、原稿トレイ18,118の作動域を規制するた
めの規制部42a,42a' を有し、原稿トレイ18,
118の当接部18a,118a と当接して、原稿ト
レイ18,118の開方向への作動域を規制する。
【0145】また、原稿トレイ18,118の各ラック
部18r,118rは、その一端側(内部基端側)のギ
ヤ歯端部18c,118cが、噛合歯車60,60'の
回転を抑止するように、ギヤ歯が肉盛りした形状となっ
ている。
【0146】さらに、本実施の形態では、原稿トレイ1
8,118の各ラック部18r,118rのギヤ歯のピ
ッチ円中心と、原稿トレイ18,118の回動中心とな
る支軸部18b,118b及び穴部とを微妙にずらした
設定となっており(図10(b)参照)、回動時におけ
る図9の閉状態から図10の開状態へ移行する際には、
徐々に各ギヤ歯と噛合歯車60,60'間の噛み合いガ
タ(遊び)が少なくなるようにして、原稿トレイ18,
118が開く際にブレーキ効果が出るようにしている。
【0147】なお、本実施の形態では、各原稿トレイ1
8,118について、2つの噛合歯車60,60'を介
して連動させる構成としたが、噛合歯車の数はこれに限
定されず、例えば原稿トレイ18,118の扇状の平面
形状を小さくして、噛合歯車60と噛合歯車60'との
間に他の噛合歯車を2倍数個加えることとしても良く、
これにより各原稿トレイ18,118の回動中心となる
支軸部18b,118b及び穴部の位置を移動させるこ
とが可能となる。一方、各原稿トレイ18,118の扇
状の平面形状を大きくする場合には、噛合歯車60,6
0'を設けずに、各原稿トレイ18,118のラック部
18r,118rのギヤ歯同士を噛み合わせる構成とし
てもよい。
【0148】このように、各原稿トレイ18,118を
連動させる構成として2倍数個の歯車を用いることによ
り、少ないスペースの中で自由に2つの原稿トレイ1
8,118を配置することができ、2つの原稿トレイ1
8,118の同期をとり、しかも簡単な構造での連動が
実現できる。
【0149】原稿トレイ18,118は、本実施の形態
では、光を透過及び反射する所謂クリスタル調の材料で
構成されており、装置本体Cの内部に配置された原稿撮
像用の光源ランプ24の照明時に、この照明光を透過及
び反射することにより、照明光を装置本体Cの外部に導
く光誘導機能を有するとともに、光源ランプ24の照明
時に原稿トレイ18,118自体が発光する発光機能を
有している。
【0150】原稿トレイ18,118をこのような構成
とすることにより、ユーザは、電源のオンオフの確認
や、暗い部屋等での原稿セット等の作業を容易に行うこ
とが可能となる。
【0151】すなわち、本実施の形態では、原稿トレイ
18,118の使用状態(開いた状態)でのみ光源ラン
プ24が発光する設定にしてあるので、原稿が挿入でき
る状態にならないと原稿撮像用の光源ランプ24が発光
せず、省エネ効果も大きい。
【0152】また、プレゼンテーションの行われるよう
な薄暗い部屋などでは、光源ランプ24の光が反射した
り、原稿トレイ18,118の発光機能によって原稿ト
レイ18,118が美しく光ることにより、原稿をセッ
トする場所が容易に識別できる効果がある。
【0153】なお、本実施の形態では、原稿トレイ1
8,118の材質について、光透過性及び光反射性を有
するものとしたが、これに限定されず、光源ランプ24
が発光した場合に、この照明光を装置本体Cの外部に導
くことが可能で、かつ、原稿のセット位置が分かるよう
な材質であれば良い。従って、原稿トレイ18,118
の材質について、光反射性を有し、光透過性を有しない
材料とした場合でも良く、この場合でも光源ランプ24
が発光するとトレイ表面に光が反射するため、原稿をセ
ットする場所が容易に識別できる。
【0154】なお、後述のスイッチ78や電源ON表示
である電源ランプを設けない場合であっても、例えば電
源がONになると原稿トレイ18,118が閉じた状態
でも光源ランプ24を発光させる設定とすることによっ
て、電源がONになると原稿トレイ18,118が光る
ことから、電源ON状態であることをユーザが容易に認
識できるようにすることも可能である。
【0155】本実施の形態では、原稿トレイ18,11
8は、操作ボタン75が押し込まれることで開くように
なっている。以下、この構成及び動作について、図11
乃至図14、及び図23を参照して説明する。
【0156】ここで、図11及び図12は原稿トレイ1
8側に構成されたロック手段及びロック解除手段の動作
を説明するための側面図であり、図11(a)はロック
位置、図11(b)は動作途中位置 、図12(a)は
動作途中位置 、図12(b)はロック解除位置での状
態を、それぞれ表している。
【0157】また、図13は、原稿トレイ18,118
の収納状態におけるロック手段等の配置を示す切欠斜視
図、図23は、原稿トレイ18,118の使用時の状態
におけるロック手段等の配置を示す切欠斜視図である。
なお、各部の状態を明確にするため、図13及び図23
では上ケース97と下ケース99の間の中ケース98を
除いた状態で表しているが、実際には図15に示すよう
に、中ケース98が装着された状態で使用されることに
なる。
【0158】原稿トレイ18は、図11及び図12に示
すように、切り欠き穴としてのダボ18dが形成されて
おり、閉状態ではこのダボ18dに対してロック爪70
が係合することによって、この原稿トレイ18と原稿ト
レイ18に連動する原稿トレイ118がトレイばね4
9,50の付勢力によって開かれるのが防止される。
【0159】ロック爪70は、板状のロックばね71の
先端側に一体に取り付けられ、原稿トレイ18のダボ1
8dから抜けないように、ロックばね71によって下方
向に付勢される。
【0160】ロックばね71は、所定のばね性を有して
おり、その基端側が、上下方向にスライド移動可能なス
ライド72に一体的に固着されている。
【0161】スライド72は、光学箱カバー42及びメ
イン制御基板31との間に固定配置されたスライドガイ
ド73に対して上下移動可能に支持されており、上方向
にスライド移動することによって、ロック爪70と原稿
トレイ18のダボ18dとの係合を解除させるロック解
除手段としての機能を有している。また、スライド72
は、装置本体Cの上ケース97の開口孔部に対して上下
移動可能に取り付けられた操作ボタン75と接続され、
操作ボタン75と一体に移動するようになっている。
【0162】スライドガイド73は、スライド72の上
下移動のためのガイド機能と、不図示のカム溝によって
スライド72の移動位置を上下の2箇所で保持する機能
を有している。スライドガイド73とスライド72との
間には、スライド72及び操作ボタン75を一方向(上
方向)に付勢するスライドばね74が配置されている。
【0163】本実施の形態では、操作ボタン75は、リ
モコンスイッチ79の赤外線による操作信号を透過可能
な部材で構成されている。また、図11及び図12に示
すように、操作ボタン75の内部上面には、光及び赤外
線を反射可能な略円錐形状の反射鏡76が取り付けられ
ている。また、この反射鏡76に対向するメイン制御基
板31上の位置には、リモコンスイッチ79の赤外線に
よる操作信号を受信して光電変換する受光素子77が、
当該メイン制御基板31上に装着されている。さらに、
メイン制御基板31の端部下面には、スライド72の当
接部72sとの当接によりオンオフを切り替えられるス
イッチ78が装着されている。
【0164】図11(a)ではトレイ18が収納された
状態を示しており、このときスライド72は、スライド
ばね74により上方へ付勢力を与えられているが、スラ
イドガイド73に彫り込まれた不図示の三次元カムとス
ライド72に組み込まれたピンとの係合により、上方へ
の移動を抑止されている。
【0165】ロックばね71は、スライド72に形成さ
れたダボ72dと当接している場合には規定のばねチャ
ージ状態にあり、図11(a)のトレイ収納状態では、
さらにばねチャージされた状態でロック爪70を原稿ト
レイ18に押し付けている。そして、ここでは、ロック
爪70は、ロックばね71の付勢力により原稿トレイ1
8のダボ18dに係合して押し付けられることにより、
上述したトレイばね49により図11の右方向(開方
向)に付勢力を受けている原稿トレイ18の開方向への
回動を阻止する。
【0166】さらに、衝撃等でトレイ18(ダボ18
d)が図11の右方向に移動しようとした際には、ロッ
ク爪70は反時計回り方向のモーメントを受けてそのエ
ッジ部70eがダボ18dに食いつこうとするので、こ
のような場合でも原稿トレイ18を回動を確実に阻止す
る効果がある。
【0167】次に、図11(a)の状態から、ユーザが
操作ボタン75を図11(b)の二点鎖線で示す位置ま
で押し込むと、スライドガイド73に彫り込まれた三次
元カムとスライド72に組み込まれたピンとの係合によ
り、スライド72に組み込まれたピンが抑止を解除さ
れ、スライド72は、スライドばね74の付勢力によっ
て上昇する。
【0168】この上昇の過程で、ロックばね71は、そ
の基端側が上昇しながらも、自身のばね性により先端側
のロック爪70と原稿トレイ18のダボ18dとの係合
を維持する方向に弾性変形するが、図11(b)に実線
で示すように、スライド72のダボ72dと当接するこ
とで弾性変形が一定限度で抑止され、図12(a),
(b)に示すように、ロック爪70の取り付けられた先
端側が下側になるように少し傾斜した状態を保持しなが
ら、スライド72と一体に上昇する。
【0169】この動作により、ロックばね71の先端側
に取り付けられたロック爪70が上昇して原稿トレイ1
8のダボ18dから外れ、このときに、上述したトレイ
ばね49,50の付勢力によって原稿トレイ18,11
8が回動し、図23に示すような開状態となる。
【0170】また、スライド72とともに、操作ボタン
75も一体に上昇することにより、操作ボタン75が装
置本体Cの上カバー97よりも突出した状態となる。こ
れにより、図12(b)に示すように、リモコンスイッ
チ79からの赤外線信号を、操作ボタン75及び反射鏡
76を介して、受光素子77により受信可能な状態とな
る。
【0171】本実施の形態では、ロック爪70の上昇の
際のロックばね71の弾性変形により、ロック爪70の
エッジ部70eが原稿トレイ18のダボ18dから逃げ
る方向に移動するので、ダボ18dに対するロック爪7
0の接触面積が少なくなった状態で上昇し、ロック爪7
0がダボ18dからスムースに抜けていく。すなわち、
図12(a)に示すように、ロック爪70の上昇の際に
は、ダボ18dとロック爪70との当接面のなす角が所
定角度αとなり、ロック爪70の当接面の掛かり量が長
いほど、原稿トレイ18の閉状態の保持と抜けやすさと
を高める効果がある。
【0172】また、本実施の形態では、図12(b)に
示すように、ロック爪70が原稿トレイ18のダボ18
dを抜けて、スライド72が完全に上昇して停止する際
に、スライド72の当接部72sがスイッチ78に当接
して押圧し、スイッチ78が電気的にオンとなり、原稿
について撮像可能状態になる。
【0173】ここで、スイッチ78は、本実施の形態で
は、原稿を照らす光源ランプ24のオンオフ切り替え用
として設定しているが、装置全体の電源のオンオフ切り
替え用として設定しても良いし、制御用電気回路の一部
の制御機能の切り替え用として設定するなど、設定につ
いては任意である。
【0174】このように、実施の形態の原稿撮像装置1
では、操作ボタン75が押し込まれることで、原稿トレ
イ18,118のロック解除と、スイッチ78のオンオ
フ切り替えと、リモコンスイッチ79からの信号受信に
ついての受信ロック解除と、の複数の動作が行われるの
で、非常に操作性に優れたものとなっている。
【0175】なお、不慮の事故で原稿トレイ18,11
8のロックが解除されず、例えば図12(a)の状態以
前でスライド72の上昇が止まってしまった場合には、
スイッチ78は切り替わらない。
【0176】従って、例えばスイッチ78を電源オンオ
フの切り替え用として設定した場合には、原稿トレイ1
8,118が収納状態にあれば、電源がオフであること
を示すことになるので、電源オンのランプ等の表示器を
設けなくても電源オフであることを確認できる。また、
電源ランプの表示器を設けた場合には電源オフの状態を
明るい部屋等では電源ランプより遠方にて確認できる。
【0177】本実施の形態では、原稿トレイ18,11
8が開いた状態(使用状態)では、暗闇や薄暗い場所に
おいても光源ランプ24の光が見える状態になる。従っ
て、光が見えなければ電源オフの状態であることが明ら
かである。本実施の形態では、少なくとも、原稿トレイ
18,118が開いていない状態では電源はオフ状態に
あり、原稿トレイ18,118が開いていればオンまた
はオフ状態であることを示唆するものであり、電源オン
状態の可能性を示してユーザに注意を促すことができ
る。
【0178】また、例えばスイッチ78が受光素子77
のオンオフ切り替え用として設定された場合には、図1
1(a)のトレイ収納状態において、受光素子77は、
オフ状態となって、リモコンスイッチ79からの信号を
受信することはない。なお、例えばスイッチ78が他の
設定とされ、受光素子77が受信可能なオン状態にあっ
ても、図11(a)のトレイ収納状態においては、上カ
バー97や反射鏡76によって赤外線が遮断されるた
め、リモコンスイッチ79からの赤外線信号は受信でき
ない。
【0179】スイッチ78が受光素子77のオンオフ切
り替え用として設定した場合には、図12(b)の原稿
トレイ18が開いた状態(使用状態)において、受光素
子77は、受信可能なオン状態となり、リモコンスイッ
チ79からの赤外線信号を反射鏡76を介して、または
操作ボタン75を通して受信可能となる。
【0180】本実施の形態では、操作ボタン75内の反
射鏡76が略円錐形状となっているので、図12(b)
及び図15に示すように、操作ボタン75が上カバー9
7より突出している状態では、反射鏡76を介して、ま
たは操作ボタン75を通して、およそ水平面方向の全方
位からのリモコンスイッチ79からの赤外線信号が受信
可能である。スイッチ78が他の設定とされ、受光素子
77が受信可能なオン状態にあっても、図12(b)及
び図15に示す状態であれば、同様に赤外線信号が受信
可能である。
【0181】なお、操作ボタン75の突出方向(上方
向)から送信されるリモコンスイッチ79からの赤外線
信号の受信を可能にしたい場合には、略円錐形状の反射
鏡76の軸芯方向に貫通穴を設ければよい。
【0182】図14は、トレイばね49,50の構成及
び作用を説明するための、各原稿トレイ18,118の
開状態における部分拡大図であり、図14(a)は原稿
トレイ118側のトレイばね50を、図14(b)は原
稿トレイ18側のトレイばね49を説明するための部分
拡大図である。
【0183】図14(a)に示すように、トレイばね5
0は、そのコイル部が、原稿トレイ118の支軸部11
8bに挿入され、この支軸部118bの周囲に設けられ
た溝状のばねスペース118eに配置される。また、ト
レイばね50は、コイル部から連続する一方の腕部50
fが原稿トレイ118の壁部118fに係止され、他方
の腕部50hが下ケース99のダボ99fにばねチャー
ジ状態で固定するように係止されている。
【0184】そして、ユーザが原稿トレイ118を図1
4(a)の反時計回り方向に回動させて、収納状態まで
閉じられる過程で、二点鎖線で示すように、トレイばね
50の一方の腕部50fの先端部50gが下ケース99
の壁部99gに突き当たり、この状態からさらに原稿ト
レイ118が収納位置まで回動することにより、トレイ
ばね50のばね力がチャージされ、原稿トレイ118を
図14(a)の時計回り方向に付勢する力を増し、さら
に一方の腕部50fの先端部50gが、下ケース99の
壁部99gと原稿トレイ118の壁部118fとの当接
点を支点としてたわみを生じ、たわみが戻ろうとする力
は原稿トレイ118を時計回り方向に付勢する力とな
る。
【0185】本実施の形態では、このようにトレイばね
50の自由端側の腕部50fをたわませる構成とするこ
とにより、各原稿トレイ18,118における開き始め
の負荷があっても、スムースに開くようになる。
【0186】なお、トレイばね50における腕部50f
の先端部50gの効果を高めるには、この一方の腕部5
0fの先端部50gを折り返して二重三重にすれば、た
わみ力を倍増させることができる。
【0187】通常、物体が静止状態から動き始めるとき
には、動き出してから動作を続けるために要する力より
も大きな力を必要とするので、本実施の形態のように、
原稿トレイ118の収納の際にトレイばね50の一方の
腕部50fをたわませるような構成とすることによっ
て、原稿トレイ118を効率的に作動させることができ
る。
【0188】同様に、図14(b)に示すように、トレ
イばね49は、そのコイル部が、原稿トレイ18の支軸
部18bに挿入され、この支軸部18bの周囲に設けら
れた溝状のばねスペース18eに配置される。また、ト
レイばね49は、コイル部から連続する一方の腕部49
fが原稿トレイ18の壁部18fに係止され、他方の腕
部49hが下ケース99のダボ99hにばねチャージ状
態で固定するように係止されている。
【0189】そして、ユーザが原稿トレイ18を図14
(b)の時計回り方向に回動させて、収納状態まで閉じ
られる過程で、二点鎖線で示すように、トレイばね49
の一方の腕部49fの先端部49gが下ケース99の壁
部99iに突き当たり、この状態からさらに原稿トレイ
18が収納位置まで回動することにより、トレイばね4
9のばね力がチャージされ、原稿トレイ118を図14
(b)の反時計回り方向に付勢する力を増し、さらに一
方の腕部49fの先端部49gが、下ケース99の壁部
99iと原稿トレイ18の壁部18fとの当接点を支点
としてたわみを生じ、たわみが戻ろうとする力は原稿ト
レイ18を反時計回り方向に付勢する力となる。
【0190】本実施の形態では、このようにトレイばね
49の自由端側の腕部49fをたわませる構成とするこ
とにより、各原稿トレイ18,118における開き始め
の負荷があっても、スムースに開くようになる。
【0191】なお、トレイばね49における腕部49f
の先端部49gの効果を高めるには、この一方の腕部4
9fの先端部49gを折り返して二重三重にすれば、た
わみ力を倍増させることができる。
【0192】通常、物体が静止状態から動き始めるとき
には、動き出してから動作を続けるために要する力より
も大きな力を必要とするので、本実施の形態のように、
原稿トレイ18の収納の際にトレイばね49の一方の腕
部49fをたわませるような構成とすることによって、
原稿トレイ18を効率的に作動させることができる。
【0193】本実施の形態では、上述のように、各トレ
イばね49,50が、各原稿トレイ18,118の支軸
部18b,118bに取り付けられることにより、各原
稿トレイ18,118構造内に保持されているので、各
原稿トレイ18,118の組込みや解体についての作業
を簡素化することが可能となる。
【0194】なお、本実施の形態では、各原稿トレイ1
8,118が連動するように構成していることから、原
稿トレイ18側のトレイばね49と原稿トレイ118側
のトレイばね50とのどちらか一方を削除することも可
能である。
【0195】また、トレイばね49,50と同様の構成
を有するばねを追加してもよく、追加するばねの断面積
の設定により、ばね力を任意に設定できる。
【0196】本実施の形態では、原稿トレイ18,11
8を閉じる場合には、ユーザが操作ボタン75を図11
(a)の位置まで押し下げてから、トレイばね49,5
0の付勢力に抗して原稿トレイ18,118を同時に閉
めることにより、図11(a)に示すように、上述した
ロック爪70と原稿トレイ18のダボ18dとが係合
し、上述した操作ボタン75の押し込み操作が行われる
までこの状態が維持される。
【0197】次に、図16乃至図18を参照して、装置
本体Cに対する補助ローラ基台ユニットU1の着脱につ
いて説明する。ここで、図16は、図8にて説明した前
記駆動補助機構が組み込まれた補助ローラ基台ユニット
U1を取り外した状態を下方向から示す外観斜視図であ
る。また、図17及び図18は、補助ローラ基台ユニッ
トU1と装置本体Cの下ケース99との接続部を抽出し
て示した拡大断面図である。
【0198】補助ローラ基台ユニットU1は、メイン補
助ローラ65、排出補助ローラ66、補助ローラ軸受け
67、補助ローラばね37、補強はり38、一次分離パ
ッド61、二次分離レバー63、分離レバーばね64等
の補助駆動機構と、上述の白色板25と、これらを組み
込む補助ローラ基台39とを有しており、これら各部材
を一体として装置本体Cから容易に取り外すことが出来
るようになっている。
【0199】具体的には、補助ローラ基台ユニットU1
の組込みは、装置本体Cの下ケース99に形成されたダ
ボ(アンダーカット部)99hとダボ(アンダーカット
部)99iに対して、それぞれ補助ローラ基台39の突
出部39hと突出部39iを引掛けて、図17の破線の
位置から実線の位置に倒し込む。これにより、図18の
実線で示すように、下ケース99の爪部99jと99k
に対して、それぞれ補助ローラ基台39のフック部39
jと39kが挿入され、この際にフック部39jと39
kが爪部99jと99kに食い付くことによって、装置
本体Cの下ケース99に対して組み込まれる。
【0200】補助ローラ基台ユニットU1の取り外し
は、補助ローラ基台39のフック部39jとフック部3
9kを図17の破線で示す位置まで指で撓ませて、下ケ
ース99の爪部99jと99kに対する食い付きを解除
しながら、このフック部39jと39kを装置本体Cの
下ケース99から引き剥がすことによって行なう。
【0201】このように、実施の形態の原稿撮像装置1
では、装置本体Cの下ケース99に対する補助ローラ基
台ユニットU1の着脱を、道具を使用せずに容易に行う
ことが可能であり、補助ローラ基台ユニットU1を取り
外すことによって、原稿ガラス40や白色板25やロー
ラ部やその他摺動部等の清掃を容易に行なうことが可能
となる。
【0202】次に、図19乃至図21、図24等を参照
して、装置本体Cに対するランプ基台ユニットU2の着
脱について説明する。ここで、図19は、補助ローラ基
台ユニットU1を下ケース99から取り外した図16の
状態から、さらにランプ基台ユニットU2を下ケース9
9から外した状態を示す下面側からの外観斜視図であ
る。また、図20、図21は、ランプ基台ユニットU2
の取り付け部を抽出して示した拡大断面図である。
【0203】このランプ基台ユニットU2は、図24で
上述したように、光学部材としての光源ランプ24及び
原稿ガラス40と、原稿ガラス40を所定位置に保持す
るためのガラス押え部材68と、これら各部材が取り付
けられるベース部材としてのランプ基台41を有し、光
源ランプ24、原稿ガラス40、ガラス押え部材68
が、それぞれランプ基台41に対して嵌め込み式で組み
込まれるようになっている。ガラス押え部材68の嵌め
込みの際には、図19に示すように、ガラス押え部材6
8の基端側に形成された穴部68eがランプ基台41に
形成された突起部41eに引っ掛かかることにより、抜
け止めが防止される。
【0204】このように、ランプ基台ユニットU2は、
ランプ基台41に対して各部品が嵌め込み式で組み込ま
れるようになっているため、分解等も容易であり、全て
の構成部品の交換が可能で、交換やメインテナンス時に
おける分解組立てを容易に行うことが可能である。さら
に、このランプ基台ユニットU2は、これら各部材を一
体として装置本体Cに対して容易に着脱できるようにな
っている。
【0205】具体的には、装置本体Cに対するランプ基
台ユニットU2の組み込みは、ランプ基台41の複数箇
所に形成された凹部41cを、この凹部41cに対応し
て光学箱カバー42に設けられた突出部42cに引掛け
て、図20の破線の位置から実線の位置に倒し込む。こ
れにより、光学箱43に形成されたアンダーカット部4
3aと上述のメイン軸受け部69に形成されたアンダー
カット部69a(図22参照)に対して、ランプ基台4
1に設けられたフック部41a,41bがそれぞれ挿入
され、この際にフック部41a,41bが各アンダーカ
ット部43a,69aに食い付くことによって(図21
参照)、光学箱カバー42、光学箱43及びメイン軸受
け部69に対して組み込まれる。
【0206】ランプ基台ユニットU2の取り外しは、ラ
ンプ基台41のフック部41a,41bを指で撓ませて
(図21参照)アンダーカット部69aに対する食い付
きを解除しながら、このフック部41a,41bを光学
箱43から引き剥がすことによって行なう。
【0207】このように、実施の形態の原稿撮像装置1
では、光学箱カバー42、光学箱43及びメイン軸受け
部69に対するランプ基台ユニットU2の着脱を、道具
を使用せずに容易に行うことが可能であり、例えば光源
ランプ24が突然切れた場合であっても、代替えのラン
プ基台ユニットU2を準備しておくことにより、その場
で容易に交換ができる。
【0208】図25は、本実施の形態における原稿撮像
装置1の起動後の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0209】まず、CPU11は、内部の変数や上述し
た各機構の初期化を行い(ステップS1乃至ステップS
6)、その後に、リモコンスイッチ79と原稿セット検
知器19とからなる動作方法指定用スイッチ14の指示
待ちのループ処理に入る(ステップS7乃至ステップS
12)。
【0210】すなわち、原稿撮像装置1の起動時には、
CPU11は、第1のバッファメモリ6及び第2のバッ
ファメモリ7を初期化し(ステップS1,ステップS
2)、CPU11内部の再表示カウンタ及び再表示ポイ
ンタを0にリセットし(ステップS3,ステップS
4)、表示メモリ8の初期化(ステップS5)を行った
後に、図27で後述する原稿排出の処理(ステップS
6)を経て、ステップS7乃至ステップS12のループ
処理に入る。
【0211】ステップS3における再表示カウンタは、
第2のバッファメモリ7に貯えられている原稿情報の個
数を示す変数である。また、ステップS4における再表
示ポインタは、第2のバッファメモリ7に貯えられてい
る原稿情報のうち、どの原稿情報を表示メモリ8に転送
しているかを示す変数であり、再表示ポインタが0のと
きには最後に読み込まれた原稿情報であることを示し、
1増える毎に、順により古い原稿の情報であることを示
す。
【0212】なお、ステップS5における表示メモリ8
の初期化にあたっては、CPU11は、全面黒や全面白
のデータではなく、原稿撮像装置1と表示装置15との
接続及び原稿撮像装置1の作動が確認でき、かつ、画面
の大きさや画質などを調整することができるデータをR
OM12から読み出すことによって、又はCPU11自
身の演算したデータを用いて、初期化を行う。
【0213】次に、CPU11は、リモコンスイッチ7
9及び原稿セット検知器19の出力信号を監視する。そ
して、CPU11は、リモコンスイッチ79からの新規
原稿表示、回転表示、再表示などの動作の指示がなく
(ステップS7,ステップS8,ステップS9)、か
つ、ステップS10の判定で原稿トレイ18,118に
原稿がセットされていることが原稿セット検知器19に
よって検出されたと判定した場合には、第1のバッファ
メモリ6の容量を確認して(ステップS11)、第1の
バッファメモリ6に空きがなくなるまで、または原稿ト
レイ18に貯えられている原稿束17がなくなるまで、
連続して原稿の読み取り(ステップS12)を行う。
【0214】一方、このループ処理中に、リモコンスイ
ッチ79のボタンが押下され、新規原稿表示(ステップ
S7)、回転表示(ステップS8)、再表示(ステップ
S9)などの動作の指示がなされた場合には、CPU
は、当該指示の内容に応じて、図28及び図29で後述
する新規原稿表示(ステップS7’)、図30で後述す
る回転表示(ステップS8’)、図31で後述する再表
示(ステップS9’)などの、各処理についての制御を
行う。
【0215】なお、新規原稿表示とは、原稿トレイ18
上の原稿について新たに読み込んで表示装置15で表示
するための処理であり、回転表示とは、表示装置15で
表示中の原稿画像を所定角度で回転して表示させるため
の処理であり、再表示とは、前に表示したことのある原
稿画像を再び表示装置15で表示させるための処理であ
る。
【0216】本実施の形態では、原稿セット検知器19
によって原稿トレイ18上に貯えられている原稿束17
が検出され(ステップS10)、ステップS11で第1
のバッファメモリ6に空きがあると判定した場合には、
ステップS12に移行して直ちに原稿束17の読み取り
を開始するように構成したが、これに限られず、例えば
リモコンスイッチ79から新規原稿表示の指示がされた
(ステップS7)ことによって、ステップS11の判定
を行わずに原稿トレイ18上に貯えられている原稿束1
7の連続読み取りを開始するように構成してもよい。
【0217】図26は、図25のステップS12のサブ
ルーチンであり、原稿の給送及び画像読み取りの処理手
順を示すフローチャートである。
【0218】ここでは、CPU11は、まず光源ランプ
24を点灯させ(ステップS21)、分離給送用の給送
ローラ20及び分離ローラ21を駆動するように駆動モ
ータ100を回転させる制御(ステップS22)を行
う。これにより、原稿トレイ18に貯えられている原稿
束17のうちの1枚の原稿16'が分離給送される。次
に、CPU11は、原稿位置検出器3の出力を監視し
(ステップS23)、原稿16'が原稿位置検出器3に
達したタイミングを基準として、当該原稿がメインロー
ラ22に達するタイミングになるまで駆動モータ100
の回転を続行する(ステップS24)。
【0219】そして、CPU11は、原稿16'がメイ
ンローラ22に達するタイミングになると、駆動モータ
100の回転を副走査方向(逆回転方向)に切り替える
制御を行う(ステップS25)。これにより、給送ロー
ラ20及び分離ローラ21の駆動が停止すると共に、副
走査用のメインローラ22及び排出ローラ23の駆動が
開始する。
【0220】次に、CPU11は、原稿16'(16)
が白色板25上の原稿読み取り可能位置まで達した段階
で(ステップS26)、CPU11は、A/Dコンバー
タ5から第1のバッファメモリ6へのデータ転送を開始
し(ステップS27)、続くステップS28で原稿1枚
分のデータが転送されたと判定すると、第1のバッファ
メモリ6へのデータ転送を終了させ(ステップS2
9)、光源ランプ24を消灯し(ステップS30)、図
27で後述する原稿排出処理(ステップS31)の各制
御を行う。
【0221】ここで、原稿画像の読み取り動作について
詳述する。原稿16'(16)が白色板25上の読み取
り可能位置に達すると、光源ランプ24より発せられた
光は、原稿16の画像情報に応じて、紙等の非透過原稿
の場合には原稿16の表面で、OHP用シート等の透過
原稿の場合には原稿16の表面及び白色板25の板面
で、それぞれ反射し、図3に示すように、第1ミラー2
6、第2ミラー27、第3ミラー28、第4ミラー2
9、赤外線カットガラス35及びレンズ30を経由し
て、リニアイメージセンサ2で読み取られる。
【0222】この際に、CPU11は、原稿16の後端
が原稿位置検出器3を通過したタイミングから換算して
原稿16が白色板25上の読み取り可能位置から外れる
タイミングを検知し、原稿16の読み取りが終了したこ
とを認知する。リニアイメージセンサ2で読み取られた
原稿16の画像情報は、A/Dコンバータ5でデジタル
データに変換され、必要に応じてCPU11で階調変
換、エッジ強調等の画像処理を行い、第1のバッファメ
モリ6に格納される。
【0223】図27は、図25のステップS6及び図2
6のステップS31のサブルーチン、すなわち、原稿撮
像装置1の原稿排出の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【0224】原稿排出処理においては、CPU11は、
まず副走査用のメインローラ22及び排出ローラ23を
駆動するように、駆動モータ100を副走査方向に回転
させる制御を行い(ステップS51)、原稿位置検出器
3の出力を監視する(ステップS52)。そして、原稿
位置検出器3が原稿16を検出している間は、まだ原稿
16の後端が原稿位置検出器3の位置を通過していない
ものとして、原稿16の後端が原稿位置検出器3を通過
するまで待機する。そして、CPU11は、原稿位置検
出器3の出力の変化による原稿16の後端が原稿位置検
出器3を通過したタイミングを基準として、原稿16が
確実に排出ローラ23から外れるタイミングになるまで
駆動モータ100の駆動制御を行い(ステップS5
3)、排出ローラ23から外れた段階で、駆動モータ1
00を停止させる制御を行う(ステップS54)。
【0225】なお、ステップS52の判定で原稿位置検
出器3が原稿16を検出できなかったときには(ステッ
プS52)、CPU11は、原稿16の後端が原稿位置
検出器3を通過した直後であると仮定して、このタイミ
ングから換算して原稿16が確実に排出ローラ23から
外れるまで駆動モータ100を駆動し(ステップS5
3)、外れた段階で駆動モータ100が停止するように
制御を行う(ステップS54)。
【0226】図28及び図29は、図25のステップS
7’のサブルーチン、すなわち、原稿撮像装置1の原稿
の新規表示の処理手順を示すフローチャートである。
【0227】この処理においては、CPU11は、ま
ず、第1のバッファメモリ6にデータが格納されている
か否かを確認し(ステップS41)、データがある場合
には第1のバッファメモリ6内のデータを読み出して、
圧縮処理後に第2のバッファメモリ7へデータを転送す
る(ステップS44)。一方、第1のバッファメモリ6
にデータが無い場合には、CPU11は、原稿セット検
知器19の出力信号に基づいて、原稿トレイ18に貯え
られている原稿があるか否かを確認し(ステップS4
2)、ある場合には図26のステップS21乃至ステッ
プS31で説明した原稿の読み込み動作を行い(ステッ
プS43)、新たに第1のバッファメモリ6内に格納さ
れたデータを使用して第2のバッファメモリ7へデータ
をセットする(ステップS44)。一方、CPUは、ス
テップS42で原稿トレイ18に貯えられている原稿束
17が無いと判定した場合には、ステップS44の処理
を行わずに、新規原稿表示の指示を無視する。
【0228】次に、図29のフローチャートを参照し
て、図28のステップS44のサブルーチンとしての、
第2のバッファメモリ7へのデータ転送と、表示メモリ
8へのデータ転送の処理手順を説明する。
【0229】CPU11は、第2のバッファメモリ7に
データ転送できるだけの空き容量があるか否かを確認し
(ステップS61)、空き容量が無いフル状態の場合に
は、第2のバッファメモリ7内の最も古いデータを第2
のバッファメモリ7から削除し(ステップS68)、前
述の再表示カウンタをデクリメントし(ステップS6
9)、再度、第2のバッファメモリ7に空き容量がある
かどうかを確認するステップS61の処理に戻る。これ
は、第2のバッファメモリ7内のデータが圧縮されてい
るため、1枚分の圧縮データを削除しても別の1枚分の
データを格納できるか不明であるためである。
【0230】CPU11は、このステップS61〜ステ
ップS68〜ステップS69のループ処理を経て、第2
のバッファメモリ7に空き容量が確保された段階で、前
述の再表示ポインタとCPU11内の回転カウンタを0
にリセットする(ステップS62,ステップS63)。
ここで、回転カウンタは、表示メモリ8内の画像が第2
のバッファメモリ7内の元データに対して何度回転して
いるかを示す変数であり、回転カウンタの値がnのとき
には90°×n回転していることを示し、nは0乃至3
の整数値をとる。従って、ステップS62,ステップS
63の各処理を行うことによって、これから表示メモリ
8内に転送される画像データは、第2のバッファメモリ
7内の最も新しいデータであり、回転は行われておらず
元データと同じ向きであることを示している。
【0231】続いて、CPU11は、第1のバッファメ
モリ6内に格納されている最も古いデータについて、必
要に応じて解像度変換、階調変換、エッジ強調等の画像
処理を行った後に、表示メモリ8に転送する(ステップ
S64)。次に、CPU11は、当該第1のバッファメ
モリ6内の最も古いデータについて、圧縮処理を施した
後に第2のバッファメモリ7の空き領域に転送し(ステ
ップS65)、前述の再表示カウンタをインクリメント
して(ステップS66)、第1のバッファメモリ6内の
最も古いデータを第1のバッファメモリ6から削除する
(ステップS67)。なお、ステップS64で第2のバ
ッファメモリ7ではなく第1のバッファメモリ6のデー
タを表示メモリ8に転送することとしたのは、第2のバ
ッファメモリ7から表示メモリ8への転送の際にはデー
タの伸長処理を行必要があることから、データの余計な
伸長処理を行わないようにするためである。
【0232】表示メモリ8に転送されたデータは、ビデ
オ信号発生器9でビデオ信号に変換されて、表示装置接
続用コネクタ32を経由して、逐次、表示装置15に供
給され、表示装置15が動作することによって、原稿の
画像がパネル等に表示されることになる。ビデオ信号発
生器9が発生するビデオ信号は、本実施の形態ではパー
ソナルコンピュータで使用されるアナログRGB信号が
使用されているが、表示装置15に直接接続でき、表示
メモリ8のデータの変更を表示装置15に対してリアル
タイムで通知でき、表示装置15の表示内容に反映でき
るものであれば、例えばDFP(Digital Flat Panel S
tandard )やIEEE1394で規定されているような
デジタル信号で伝送する方式のものであってもよい。
【0233】図30は、図25のステップS8’のサブ
ルーチン、すなわち、原稿撮像装置1の表示中の原稿画
面の回転表示の処理手順を示すフローチャートである。
【0234】この処理においては、CPU11は、ま
ず、再表示カウンタの値が0であるかどうかを確認する
(ステップS71)。再表示カウンタの値が0である場
合には、第2のバッファメモリ7にデータが無く、原稿
読み取りデータの表示がまだ行われていないことを示し
ているため、この場合、CPU11は、ステップS71
〜ステップS80の処理を行うことなく、回転表示の指
示を無視する。
【0235】再表示カウンタの値が0以外である場合に
は、第2のバッファメモリ7にデータがあるため、CP
U11は、回転カウンタをインクリメントした後にモジ
ュロ4(MOD4)の演算を行い(ステップS72)、
今回回転すべき角度の回転カウンタの値を求める。この
モジュロ演算を行うことにより、360°の指示を0°
の指示に戻すことができる。
【0236】続いて、CPU11は、第2のバッファメ
モリ7内のデータのうち、再表示ポインタで示すデータ
を読み出して(ステップS73)、読み出した当該デー
タについての伸長処理を行い(ステップS74)、回転
カウンタの値を確認して(ステップS75,ステップS
76)、この回転カウンタの値に応じた回転変換を行い
(ステップS77,ステップS78,ステップS7
9)、必要に応じて解像度変換、階調変換、エッジ強調
等の画像処理を行った後に、表示メモリ8に転送する
(ステップS80)。これにより、表示装置15によっ
て表示される原稿の画像が、パネル等で回転して表示さ
れることになる。
【0237】図31は、図25のステップS8’のサブ
ルーチン、すなわち、表示済み原稿の再表示の処理手順
を示すフローチャートである。
【0238】この処理において、CPU11は、まず、
再表示カウンタの値が1以下であるかどうかを確認する
(ステップS81)。再表示カウンタの値が1以下であ
る場合には、第2のバッファメモリ7にデータがない
(0の場合)か、または、1枚しかなく(1の場合)、
原稿読み取りデータの表示がまだ行われていないか、ま
たは、現在表示メモリ8に転送されて表示中のデータの
みが第2のバッファメモリ7に格納されていることを示
しているため、この場合には、CPU11は、以下のス
テップS82乃至ステップS86の処理を行わずに、リ
モコンスイッチ79による再表示の指示を無視する。
【0239】再表示カウンタの値が2以上である場合に
は、CPU11は、再表示ポインタをインクリメントし
た後、再表示カウンタの値でモジュロ演算を行い(ステ
ップS82)、今回表示すべき第2のバッファメモリ7
内のデータの回転カウンタの値を求める。このモジュロ
演算を行うことにより、最も古いデータの次の再表示の
順番を最も新しいデータとすることができる。
【0240】続いて、CPU11は、回転カウンタの値
を0にリセットし(ステップS83)、第2のバッファ
メモリ7内のデータを読み出して(ステップS84)、
このデータのうち再表示ポインタで示すデータの伸長を
行い(ステップS85)、必要に応じて解像度変換、階
調変換・エッジ強調等の画像処理を行って表示メモリ8
に転送する(ステップS86)。
【0241】このように、実施の形態の原稿撮像装置1
では、画像読取手段としてリニアイメージセンサ2を用
いるとともに、原稿の画像をリニアイメージセンサ2で
読み取り、読み取ったデータを第1のバッファメモリ6
に転送するまでの処理と、表示メモリ8のデータをビデ
オ信号発生器9から出力する処理とを独立して行うこと
としている。これにより、表示装置15が高画質の場合
にその特性を生かしながら、文書原稿などの文字を読み
取り出力するための充分な解像度を持ち、表示装置15
が表示した表示画面の説明中に、次の原稿の読み取りを
行うことができ、表示の切替え時間が短く、さらには表
示の前準備が不要で、多くの原稿を一括して扱うことの
できる小型で安価な原稿撮像装置が実現する。
【0242】上述した実施の形態では、図2のように、
原稿撮像装置1を、表示装置15と接続して使用する独
立した別装置として構成したが、これに限られず、表示
装置15の筐体内に原稿撮像装置1をサブユニットとし
て内蔵した一体型の原稿撮像表示装置として構成しても
よい。
【0243】なお、各実施の形態において説明した原稿
撮像装置1の機能を実現するように、各種のデバイスを
動作させるためのプログラムコード自体及びそのプログ
ラムコードをCPU11に供給するための手段、例え
ば、かかるプログラムコードを格納した記憶媒体を、C
PU11の外部記憶手段として設ける構成としても良
い。
【0244】また、各実施の形態において説明した原稿
撮像方法を実現するように、例えば図25のステップS
1乃至ステップS12の各処理、図26のステップS2
1乃至ステップS31の各処理、図27のステップS5
1乃至ステップS54の各処理、図28のステップS4
1乃至ステップS44の各処理、図29のステップS6
1乃至ステップS69の各処理、図30のステップS7
1乃至ステップS80の各処理、図31のステップS8
1乃至ステップS86の各処理をCPU11に実行させ
るためのプログラムコード自体及びそのプログラムコー
ドをCPU11に供給するための手段、例えば、かかる
プログラムコードを格納した記憶媒体を、CPU11の
外部記憶手段として別に設ける構成としても良い。
【0245】このように、CPU11の外部記憶手段を
設ける場合には、所定の記憶再生装置を用いて、記憶媒
体に格納されているプログラムコードを読み出して、C
PU11に供給することにより、CPU11が動作する
構成とする。このようなプログラムコードを記憶する記
憶媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディス
ク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、C
D−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、R
OM等を用いることができる。
【0246】また、供給されたプログラムコードをCP
U11が実行することにより、実施の形態の各機能が実
現されるだけでなく、そのプログラムコードがCPU1
1において稼働しているOS(オペレーティングシステ
ム)或いは他のプログラムと共同して実施の形態の各機
能が実現されるようにしても良い。
【0247】さらに、供給されたプログラムコードが本
撮像装置の機能拡張ボードや本撮像装置に接続された機
能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプ
ログラムコードの指示に基づいてCPU11が実際の処
理の一部または全部を行い、その処理によって実施の形
態の各機能が実現される構成としても良い。
【0248】また、リニア出力装置を有し、画像情報を
出力する出力手段と、前記リニア出力装置の主走査方向
と直交する方向に前記リニア出力装置と出力媒体(コピ
ー用紙等)との相対位置を所定の速度で変える副走査手
段と、出力媒体を所定の位置にセットする媒体ガイド手
段と、前記媒体ガイド手段を収納状態に保持するための
ロック手段と、媒体ガイド手段を規定の位置に移動せし
め、保持する移動保持手段と、前記ロック手段を解除す
る解除手段と、赤外線リモコン信号を受信可能とする受
信手段とを有しているイメージスキャナ等の出力装置に
も応用は容易である。
【0249】また、リニア出力装置を有し、画像情報を
出力する出力手段と、前記リニア出力装置の主走査方向
と直交する方向に前記リニア出力装置と出力媒体との相
対位置を所定の速度で変える副走査手段と、出力媒体を
所定の位置にセットする2つの媒体ガイド手段と、前記
2つの媒体ガイド手段を連動させる連動手段と、前記媒
体ガイド手段を収納状態に保持するためのロック手段
と、前記媒体ガイド手段を規定の位置に移動せしめ、保
持する移動保持手段と、前記ロック手段を解除する解除
手段と、赤外線リモコン信号を受信可能とする受信手段
とを有している出力装置にも応用は容易である。
【0250】上述のように、本実施の形態によれば、
原稿の画像情報を表示装置15に表示し、その原稿につ
いて説明をしている間に、次の原稿の画像情報をバッフ
ァメモリに取り込んでおくことができるため、リニアイ
メージセンサを使用しながら高速に画面切替のできる原
稿撮像装置を提供することができる。
【0251】また、表示済みの原稿の画像情報を表示装
置15に再表示する場合でも、再読み込みすることなく
高速に画面を切り替えることができ、また、例えば回転
など同じの画像に対して繰り返し変換処理を施す場合に
も、繰り返しによる画像劣化の増加のない高画質な原稿
撮像装置を提供することができる。
【0252】また、少ないバッファメモリ容量において
も、多くの枚数の原稿を一度にセットして、連続して読
み込み表示できる原稿撮像装置を提供することができ
る。また、少ないバッファメモリ容量においても、多数
枚の原稿の情報を格納でき、読み直ししなければならな
い確率が低い、高速な原稿撮像装置を提供することがで
きる。
【0253】さらには、実施の形態の原稿撮像装置1に
よれば、説明者以外に専任の原稿の乗せ替えを行なう者
を必要とすることもなく、また、プレゼンテーションの
説明者が任意のタイミングで容易に表示画面の切り替
え、変換を行うことができるため、説明の流れを崩さず
スムーズでより効果的なプレゼンテーションを行うこと
が可能となる。
【0254】また、原稿撮像装置1によれば、別々の機
構を1つの動力源で駆動しているため、小型軽量で廉価
な原稿撮像装置を提供することができる。
【0255】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、原稿を照明して撮像する光学系における省スペー
ス化、低コスト化等を図りながら、調光精度が高く、撮
像画像が美しい原稿撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した原稿撮像装置を用いて構成し
た画像表示システムの概略を示す外観斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における原稿撮像装置の回
路構成を説明するためのブロック回路図である。
【図3】前記原稿撮像装置の機械的構造を示す断面図で
ある。
【図4】前記原稿撮像装置の機械的構造を示す断面図で
ある。
【図5】前記原稿撮像装置の原稿駆動部を示す平面図で
ある。
【図6】前記原稿駆動機構における原稿の分離給送動作
を説明するための図であり、(a)が原稿束がセットさ
れた状態を、(b)が分離給送動作の開始時の状態を、
それぞれ示す。
【図7】駆動モータが逆方向に切り替えられた後の原稿
駆動機構における副走査動作を説明するための図であ
る。
【図8】原稿駆動機構において、搬送される原稿を境に
した上側の部材を抽出して、下方から表した外観斜視図
である。
【図9】原稿撮像装置の原稿トレイの収納状態を示す部
分平面図であり、(a)が上方から示す図、(b)が下
方から示す図である。
【図10】本発明の実施の形態における原稿撮像装置の
原稿トレイの使用時の状態を示す部分平面図であり、
(a)が上方から示す図、(b)が下方から示す図であ
る。
【図11】本発明の実施の形態における原稿撮像装置の
ロック手段及びロック解除手段の動作を説明するための
側断面図であり、(a)にロック位置での状態を、
(b)に動作途中位置での状態を、それぞれ表してい
る。
【図12】本発明の実施の形態における原稿撮像装置の
ロック手段及びロック解除手段の動作を説明するための
側断面図であり、(a)に動作途中位置での状態を、
(b)にロック解除位置での状態を、それぞれ表してい
る。
【図13】原稿トレイの収納状態及びロック手段及びロ
ック解除手段等の構成を説明するため、中ケースを取り
外した状態で表した切欠斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態における原稿撮像装置の
トレイに組み込まれた、トレイばねの構成及び作用を説
明するための部分拡大図である。
【図15】原稿撮像装置の使用時の状態について説明す
る図であり、操作ボタンに向けてリモコンスイッチの無
線信号を照射する場合について示す外観斜視図である。
【図16】補助ローラ基台ユニットを装置本体から取り
外した状態を示す下面側からの斜視図である。
【図17】補助ローラ基台ユニットと装置本体との接続
部を抽出して示した拡大断面図であり、補助ローラ基台
ユニットの補助ローラ基台が装置本体の下ケースに取り
付けられた状態を実線で示し、補助ローラ基台ユニット
の着脱の際の状態を破線で示す。
【図18】補助ローラ基台ユニットと装置本体との接続
部を抽出して示した拡大断面図であり、補助ローラ基台
ユニットの補助ローラ基台が装置本体の下ケースに取り
付けられた状態を実線で示し、補助ローラ基台ユニット
の着脱の際の状態を破線で示す。
【図19】ランプ基台ユニットを装置本体から取り外し
た状態を示す下面側からの外観斜視図である。
【図20】ランプ基台ユニットと光学箱カバーとの接続
部を抽出して示した拡大断面図であり、ランプ基台が光
学箱カバーに取り付けられた状態を実線で示し、ランプ
基台の着脱の際の状態を破線で示す。
【図21】ランプ基台ユニットと光学箱との接続部を抽
出して示した拡大断面図であり、ランプ基台が光学箱に
取り付けられた状態を実線で示し、ランプ基台の着脱の
際の状態を破線で示す。
【図22】メイン軸受け部の構成を説明するための、下
面側方向から表した外観斜視図である。
【図23】原稿トレイの使用時の状態及びロック手段及
び解除手段等の構成を説明するため、中ケースを取り外
した状態で表した切欠斜視図である。
【図24】原稿撮像装置において原稿が通過する光学系
の箇所を抽出して示す断面拡大図である。
【図25】原稿撮像装置の起動後の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図26】原稿撮像装置の原稿給送及び読み取りの処理
手順を示すフローチャートである。
【図27】原稿撮像装置の原稿排出の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図28】原稿撮像装置の原稿の新規表示の処理手順を
示すフローチャートである。
【図29】原稿撮像装置の原稿の新規表示の処理手順を
示すフローチャートであり、第2のバッファメモリヘの
データ転送と表示メモリヘのデータ転送の際の処理手順
を示す。
【図30】原稿撮像装置の回転表示の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図31】原稿撮像装置の表示済み原稿の再表示の処理
手順を示すフローチャートである。
【図32】従来のエリアイメージセンサを用いた原稿撮
像装置の構造を示す図である。
【図33】従来のリニアイメージセンサを用いた原稿撮
像装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 原稿撮像装置 C 装置本体 2 リニアイメージセンサ(読取手段) 3 原稿位置検出器 4 原稿駆動機構(副走査手段) 5 A/Dコンバータ 6 第1のバッファメモリ 7 第2のバッファメモリ 8 表示メモリ 9 ビデオ信号発生器 10 表示装置情報読み出し器 11 CPU(調光手段) 12 ROM 13 表示性能指定用スイッチ 14 動作方法指定用スイッチ 15 表示装置 16,16' 原稿 17 原稿束 18,118 原稿トレイ 18a,118a 当接部 18b,118b 支軸部 18c,118c ギヤ歯端部 18d ダボ 18e,118e ばねスペース 18f,118f 壁部 18r,118r ラック部 19 原稿セット検知器 20 給送ローラ 21 分離ローラ 22 メインローラ 23 排出ローラ 24 光源ランプ(照明手段) 25 白色板 (背面照明手段) 26 第1ミラー 27 第2ミラー 28 第3ミラー 29 第4ミラー 30 レンズ 31 メイン制御基板 32 表示装置接続用コネクタ 33 RS232Cコネクタ 34 電源コネクタ 35 赤外線カットガラス 37 補助ローラばね 38 補強はり U1 補助ローラ基台ユニット 39 補助ローラ基台 39a 斜面部 39h,39i 突出部 39j,39k フック部 40 原稿ガラス(透明部材) U2 ランプ基台ユニット 41 ランプ基台 41a,41b フック部 41c 凹部 41e 突起部 42 光学箱カバー 42a,42a' 規制部 42c 突出部 43 光学箱 43aアンダーカット部 44 板金 45 位置決めレバー 46 ストップレバー 47 給送ローラ軸 48 分離ローラ軸 49,50 トレイばね 49f,50f 腕部 49g,50g 先端部 51 給送プーリ 52 分離プーリ 53 伝達ベルト 54 ワンウェイクラッチ機構 55 ストップレバー押しばね 56 ストップレバー摩擦板 57 伝達筒 58 位置決めレバー押しばね 59 位置決めレバー摩擦板 60,60' 噛合歯車 61 一次分離パッド 62 二次分離パッド 63 二次分離レバー 64 分離レバーばね 65 メイン補助ローラ 66 排出補助ローラ 67 補助ローラ軸受け 68 ガラス押え部材 68a ガラス押え部 68e 穴部 69 メイン軸受け部 69a アンダーカット部 70 ロック爪 70e エッジ部 71 ロックばね 72 スライド 73 スライドガイド 74 スライドばね 75 操作ボタン 76 反射鏡 77 受光素子 78 スイッチ 79 リモコンスイッチ 97 上ケース 98 中ケース 99 下ケース 99f ダボ 99g 壁部 99h,99i ダボ 99j,99k 爪部 99t 突出部 100 駆動モータ 101 モータ歯車 102,103,104,105,106,107,1
09,110,113伝達歯車 108 メイン駆動歯車 111 給送駆動歯車 112 トルクリミッタ 114 排出駆動歯車 119 ギヤ地板 120 ギヤ押え板 200 表示器通信ケーブル 201 AC/DC変換器 P1,P2,P3 交差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/10 H04N 1/12 Z 1/107 (72)発明者 横田 勇二 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 Fターム(参考) 5B047 AA01 BA01 BC04 BC12 BC18 CA07 DA01 5C072 AA01 BA01 CA04 DA04 DA21 NA01 UA05 UA06 XA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージセンサを有し、原稿の画像情報
    を読み取る読取手段と、 前記イメージセンサの主走査方向と直交する方向に前記
    イメージセンサと原稿画像との相対位置を所定の速度で
    変える副走査手段と、 前記副走査手段を通過する原稿の画像面に対向位置し、
    当該画像面を照明する照明手段と、 前記副走査手段を通過する原稿の背面に対向位置し、前
    記照明手段からの光を反射させて、前記画像面を原稿の
    背面から照明する背面照明手段と、 イメージセンサの感度調整を行うための調光手段とを備
    え、 前記調光手段は、前記背面照明手段による反射光に基づ
    いて前記イメージセンサの感度調整を行うことを特徴と
    する原稿撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記副走査手段は、前記イメージセンサ
    の主走査方向と直交する方向に原稿を駆動することを特
    徴とする請求項1記載の原稿撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記背面照明手段は、板状の弾性部材で
    あり、原稿への対向面が白色であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の原稿撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記副走査手段を通過する原稿と前記照
    明手段との間に透明部材が配置され、 前記背面照明手段は、原稿が前記副走査手段を通過する
    際に、当該原稿と摺接するとともに、当該原稿を前記透
    明部材に押し付けるように付勢することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載の原稿撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記透明部材は、該透明部材の原稿側表
    面が前記副走査手段を通過する原稿の画像面に対して略
    平行に配置され、 前記背面照明手段は、該背面照明手段の原稿側表面が前
    記透明部材の原稿側表面に対して非平行となるように配
    置されたことを特徴とする請求項4記載の原稿撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 前記背面照明手段は、該背面照明手段の
    原稿側表面と前記透明部材の原稿側表面とによって形成
    される隙間が、原稿移動方向上流側の方が広くなるよう
    配置された請求項5記載の原稿撮像装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013042293A (ja) * 2011-08-12 2013-02-28 Ricoh Co Ltd 画像読み取り装置、画像形成装置

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