JP2002077223A - メディア変換サービス提供方法 - Google Patents

メディア変換サービス提供方法

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JP2002077223A
JP2002077223A JP2000259834A JP2000259834A JP2002077223A JP 2002077223 A JP2002077223 A JP 2002077223A JP 2000259834 A JP2000259834 A JP 2000259834A JP 2000259834 A JP2000259834 A JP 2000259834A JP 2002077223 A JP2002077223 A JP 2002077223A
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卓也 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のメディア変換型情報通信システムを拡
張したシステムの構築を可能にし、かつ端末利用者(発
信者及び着信者)に一層利便性の高いメディア変換サー
ビスを提供する。 【解決手段】 メディア変換サービス提供方法は、特定
の通信プロトコルのフレームにおける自由使用可能領域
または空き領域を利用して着信メディア変換種別及び着
信端末種別の指定情報の登録を通信網上の情報通信処理
装置に対して可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異なる種別の端末間
の通信において発信者から任意の情報表現メディアで送
られてくる情報を着信者の希望する情報表現メディアに
より着信可能とするメディア変換型情報通信システムに
関し、特に着信メディア変換の種別及び着信端末の種別
指定を特定の通信プロトコルの使用によって可能にする
メディア変換サービス提供方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータや通信機器、インタ
ーネット技術の発展により、音声、画像、テキストを問
わず、様々な情報表現メディア(以下、単にメディアと
記載することもある)を用いた通信サービスが、キャリ
アまたはISP(Internet Service Provider)によっ
て提供されている。それぞれの通信サービスは異なる通
信システム、プロトコル、メディアを用いて実現されて
いるため、それぞれのメディア、プロトコルを変換する
装置を通信システムに組み込まない限り、相互に通信を
行うことができなかった。
【0003】しかし、最近では、あるメディアを異なる
メディアに変換して送信する通信システムも出現し始め
ている。例えば、電子メールで受信した情報をファクシ
ミリ(FAX)の情報に変換して送信するサービスや、
サーバに蓄積されている電子メールの情報を電話回線を
用いて音声で取り出せるサービスが実際に提供されてい
る。
【0004】音声認識によるテキスト化、テキストの読
み上げによる音声化、FAXなどの画像データのテキス
トデータ化(OCR:Optical Character Reading、光
学文字読み取り)などのメディア変換技術の発展によ
り、複数の異なるメディアを相互に変換するコミュニケ
ーションサービスは実現可能な段階に来ており、また個
人(一人の加入者または端末利用者)で複数種の端末を
保持するようになってきているため、通信データを一元
管理したいという市場要求も大きいため、今後急速に発
展して行くものと考えられる。
【0005】あらゆるメディアを統合して変換を行うメ
ディア変換サービスは実現されていないが、その手法に
ついては既に提案されている。例えば、特開平11−1
7806号公報記載のシステムでは、発信側からの通信
情報を受けた際に、着信側の登録情報に従って必要に応
じてメディア変換を行った後、通信情報を着信側に送信
している。
【0006】さらに、通信サービスを一層利便性の高い
ものとすべく、様々な手法が提案されている。例えば、
特開平9−200250号公報記載のシステムでは、緊
急を要する電子メールが到着した際に、電子メールが読
まれたかどうかを常に監視し、ある一定時間読まれない
場合は、代替通信手段を選択してメールの到着あるいは
メールの内容を着信側に送信している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平11−17
806号公報記載のメディア変換型情報通信システムに
おいては、中継器と端末間の具体的な情報伝達手段につ
いて述べられていないだけでなく、緊急時における連絡
方法が考えられていない。
【0008】また、特開平9−200250号公報記載
のシステムでは、電子メールを送信できない環境からは
メディアを変換して統合的に緊急の連絡を行う方法がな
い。上記2つの公報記載のシステムを統合しても、電話
や携帯電話などで通信を行っている最中には、緊急の場
合であってもメッセージを伝達することができないた
め、他のメディアに変換されて送信され、結果として着
信者が望む種別の端末へ情報が伝わらないことがある。
【0009】さらに、これまでのシステムでは、網側の
装置においてメディアの変換、送信先の変更を行った場
合、その変換方法及び送信先を発信者に知らせるすべが
なかった。加えて、携帯電話、パーソナルコンピュータ
(PC)など着信者の保持する端末に電源が入っていな
い場合は、メッセージを伝達する手法が全くなかった。
【0010】緊急を要するメッセージを受信した場合で
も、単にその旨を通信可能な端末に送信するだけであ
り、実際に緊急の旨が着信側に伝わらないこともあっ
た。電話サービスでは一般的になっている「迷惑電話お
ことわりサービス」のような特定の発信者に対する処理
を行うことができなかった。
【0011】これらシステム上の問題に加え、利用者に
対するインタフェースにも問題があった。これは操作が
複雑であるため、メディア変換型情報通信システムの対
応するメディアが増加した場合、全てのメディアに対し
て設定を行わなければならないという点である。
【0012】今後、情報通信サービスは種類及び利用者
数が増大していくと考えられるが、従来技術を組み合わ
せてシステムを構築しても、端末利用者(加入者)の要
求にあったサービスの提供は難しい。
【0013】本発明の課題は、従来のメディア変換型情
報通信システムを拡張したシステムの構築を可能にし、
かつ端末利用者(発信者及び着信者)に一層利便性の高
いメディア変換サービスを提供する方法を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、特定の通信プロトコルのフ
レームにおける自由使用可能領域または空き領域を利用
して着信メディア変換種別及び着信端末種別の指定情報
の登録を通信網上の情報通信処理装置に対して可能にす
る。
【0015】多くの通信プロトコルでは、端末利用者
(ユーザ)が自由に使用できる領域が定義されている。
また、自由に使用できる領域が定義されていなくとも、
通信を行う上で利用されていない空き領域があるため、
そこを独自プロトコルとして定義し直すことにより、同
じ結果を得られる。
【0016】着信者の希望するメディア種別及び着信端
末種別の指定を行うための情報を網側配置の情報通信処
理装置(メディア変換サービス提供装置)に登録するた
めにその領域を用いることにより、メディア変換型情報
通信システムを現実に構築することが可能となる。ある
サービスや機能を、既存の通信プロトコル上で提供する
ことが可能であり、新たに別のプロトコル仕様を策定し
なくて済むという利点がある。
【0017】本発明の第2の特徴は、既存の通信プロト
コルUUIのフレームにおける自由使用可能なシグナリ
ング情報の伝送領域を利用して着信メディア変換種別及
び着信端末種別の指定情報の登録を通信網上の情報通信
処理装置に対して可能にする。
【0018】ISDNや携帯電話、PHSそして今後サ
ービスの提供が始まる次世代移動通信システムIMT2
000(W−CDMA/cdma2000)では、ユー
ザ網インタフェース(ITU−TのQ.931など)に
おいて、UUI(User UserInformation)というユーザ
が自由に扱える128バイトの帯域が規定されている。
【0019】この帯域は、現在のところ保守用メッセー
ジのやりとりや、簡単なメッセージ送信(http://www.t
tc.or.jp/j/ucg/ucg2/contents/apl/wg1spec.pdf参
照)、メールサーバへのメールの到着を利用者に通知す
る(http://www.biglobe.ne.jp/info/uuiex/参照)ため
に用いられている。
【0020】着信者の希望するメディア、着信端末の指
定を行うための情報を情報通信処理装置に登録するため
にUUIを用いることにより、メディア変換型情報通信
システムを現実に構築することが可能となる。
【0021】また、日本においてはUUIの使用料は
0.4円/回、米国においては無料の地域もあるため、
従来料金(一般的に10円/回)より安価に情報のやり
とりを行うことができる。さらに、UUIはシグナリン
グ情報であり実際の通信部分と異なる帯域を用いて送信
されるため、端末が通信中であっても情報のやりとりが
できるという利点がある。
【0022】本発明の第3の特徴は、既存の通信プロト
コルPPPのフレームにおける制御領域の値を可変コー
ド値とする拡張PPPを利用して着信メディア変換種別
及び着信端末種別の指定情報の登録を通信網上の情報通
信処理装置に対して可能にする。
【0023】アナログ電話、ADSL(Asymmetric Dig
ital Subscriber Line)に代表されるxDSLなどを用
いてインターネットにダイヤルアップ接続する端末は、
IP(Internet Protocol)を伝送路上に流すためにP
PP(Point to Point Protocol:IETFのRFC1
661にて規定)を用いている。
【0024】PPPは1本の回線上に1つのPPPコネ
クションしか張ることができないが、特願平11−25
7452号(平成11年9月10日出願)記載の拡張P
PP技術を用いることにより、複数のコネクションを張
ることが可能となる。この拡張PPP技術は、PPPフ
レームにおけるアドレス領域及び制御領域の値を可変コ
ード値とする拡張PPPフレームを利用するものであ
る。
【0025】本発明のメディア変換サービス提供方法で
は、この拡張PPPを用いて、通常のデータ通信を行っ
ているPPP回線とは別のPPP回線を確立し、その論
理回線を用いて着信者の希望するメディア種別及び着信
端末種別に関する情報を網側の情報通信処理装置に登録
する。
【0026】これにより、メディア変換型情報通信シス
テムを現実に構築することが可能となる。通常のデータ
通信を妨げることがないため、端末が通信中であっても
情報のやりとりができるという利点がある。
【0027】本発明の第4の特徴は、メディア変換サー
ビスにおいて、着信者がどのメディアでどの端末に受信
したかを発信者に通知する。
【0028】このメディア変換サービス提供方法におい
ては、網側でメディア変換、送信先変更を行った場合に
は、発信者に対してその情報を提供し、着信者のみなら
ず発信者の利便性をも向上させる。
【0029】本発明の第5の特徴は、メディア変換サー
ビスにおいて、発信者が緊急を要する場合に、着信者の
登録した指定情報を無視し、可能な全てのメディア及び
着信端末を用いて通信情報を送信する。
【0030】緊急の通信情報が着信端末宛に送信されて
きた場合、網側の情報通信処理装置は着信者の登録した
設定を無視し、登録されている全ての宛先に対してそれ
ぞれの方法で通信情報を送信する。着信側から応答があ
るまで繰り返して通信情報を送信することも可能とす
る。
【0031】この場合、着信側が緊急の通信情報を受け
取った場合には、UUIもしくは拡張PPPなどの通信
プロトコルを用い、それ以上通信情報を送信しないよう
に情報通信処理装置に通知する。その通知を受信した情
報通信処理装置は通信情報の送信を停止する。これによ
り、従来より確実に発信者の連絡が着信者に届くように
なる。
【0032】本発明の第6の特徴は、メディア変換サー
ビスにおいて、特定の発信者に関する情報を着信者が登
録しておくことにより、特定の処理を行う。
【0033】近年、いたずら電話、チェーンメール(ch
ain mail)またはスパムメール(spam mail)など、着
信者側が受信したくない情報があることが問題となって
いるが、このメディア変換サービス提供方法では、それ
らの情報が着信者宛に送信されてきた場合に、情報通信
処理装置にその発信者情報を登録しておくことにより、
通常の処理とは別の処理を行う。
【0034】例えば、発信者に対して受信不可のメッセ
ージを送り返したり、情報を破棄するだけでなく、国や
民間の被害届出センターのような機関に対してあらゆる
メディアを使用して直接転送することもでき、利用者の
利便性が向上する。
【0035】本発明の第7の特徴は、メディア変換サー
ビスにおいて、着信メディア変換種別及び着信端末種別
を複数の宛先に対して登録することにより、マルチキャ
スト通信を可能にする。
【0036】着信者に対してあるメディアで情報が送ら
れてきた場合、通常は登録情報に基づき必要であればメ
ディア変換を行い、ある1つの端末に対して情報を送信
するが、宛先を複数登録し、送信することにしておくこ
とにより、ある1人の利用者の持つ複数の端末、あるい
は複数の利用者の持つ端末に対して通信情報を送信する
ことが可能となり、利用者の利便性が向上する。
【0037】本発明の第8の特徴は、メディア変換サー
ビスにおいて、情報通信処理装置と、ある利用者の保有
する全ての端末とが同じ設定情報を共有し、設定のされ
ていない端末に対しては情報の複製を送信する。
【0038】利用者が新しい端末を購入した場合、これ
までは全ての設定をその端末に対して行う必要があった
が、情報通信処理装置ならびに全ての端末が同じ設定情
報を共有することにより、設定のされていない端末に対
しては情報通信処理装置から情報を複製してくることに
より、設定が簡略化され、利用者の利便性が向上する。
【0039】本発明の第9の特徴は、メディア変換サー
ビスにおいて、各端末での受信条件を一括して設定す
る。
【0040】着信者が着信メディア変換種別及び着信端
末種別を設定する際に、受信可能な全てのメディアを1
つのメディアに変換し、1つの着信端末で着信する一括
設定を可能にする。これにより、複雑な設定無しに着信
者が全てのメディアに対して設定を行うことが可能とな
り、利用者の利便性が向上する。
【0041】本発明の第10の特徴は、メディア変換サ
ービスにおいて、着信端末の電源が投入されていない場
合に、常時電源が投入されている装置と連動して着信端
末の電源を投入し、通信情報を伝送する。
【0042】端末がTA、SOHOルータなどを介して
ISDN回線と接続されている場合や、DSU(Digita
l Service Unit:回線終端装置)などを介して、xDS
L回線などに接続されている場合、通常TA、SOHO
ルータ、DSUなどには常時電源が投入されている。
【0043】このメディア変換サービス提供方法では、
着信端末の電源が投入されていない場合に、情報通信処
理装置はTA、SOHOルータ、DSUなどに対して端
末の電源を投入を指示し、端末を通信網に接続させ、そ
の後情報通信処理装置から端末へ情報を送信する。従来
のリモート制御と異なり、発信者は何も操作をしなくて
良いことや、情報を強制的に送りつけられることが利点
として挙げられる。
【0044】端末に電源投入を指示する方法は多く考え
られる。例えば、PPPコールバック(IETF draft-iet
f-pppext-callback-ds-02.txtにて規定)を用いても良
い。PPPコールバックは、発信側と着信側との間で、
着側がかけ直す電話番号についてネゴシエーションを行
うものであり、ネゴシエーション完了後、一度回線を切
断し、ネゴシエーションした番号にかけ直す。
【0045】このメディア変換サービス提供方法では、
PPPコールバックの要求をもって電源投入の指示と判
断し、ネゴシエーションした番号に発呼する前に端末の
電源を投入する。端末にはあらかじめ自動でダイヤルア
ップを行うよう設定をしておくことにより、通信網と接
続が行われ、その後通信情報が端末に届けられる。
【0046】その他、上記UUIを用いて電源投入を指
示したり、情報通信処理装置の特定の電話番号をTA、
SOHOルータ、DSUなどに設定しておき、その番号
から発信されたものについては電源投入の指示と受け取
るようにすることも可能とする。
【0047】端末への電源の投入方法は多く考えられる
が、ここでは端末の電源をTA、SOHOルータ、DS
Uから取るようにしておくことにより、TA、SOHO
ルータ、DSUの判断で端末の電源を投入できるように
する。
【0048】上記の方法により、特に緊急時において、
従来より確実に着信者に情報が届くようになる。
【0049】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0050】〔メディア変換型情報通信システムの構
成〕本発明の一実施の形態におけるメディア変換型情報
通信システムの構成を示す図1を参照すると、このシス
テムは、各種端末(電話機、携帯電話機、PHS、IS
DN電話機、ISDN用TA/(または)SOHOルー
タ、FWA/無線LAN/xDSL/CATVなどのD
SU(回線終端装置)、PC,ファクシミリ端末FA
X,ゲーム機など)と、それぞれの端末に対応する網側
装置(サーバ、交換機、ルータなど)と、各種の網(電
話網、移動通信網、インターネットなど)とから構成さ
れている。
【0051】それぞれの端末はそれぞれの回線/プロト
コルを用いた網を経由して網側の情報通信処理装置(メ
ディア変換サービス提供装置)1に接続され、さらに電
話網8、インターネット9、及び電話網・インターネッ
ト接続装置10の少なくとも1つを経由して別の端末に
接続される。
【0052】移動端末の場合は、あるエリアに設置され
たアンテナを経由して移動体交換機2に接続されてい
る。ISDN電話機やFAX、SOHOルータ7などは
電話回線を経由してISDN用交換機3に接続されてい
る。アナログ電話機と、アナログ電話回線直結PC及び
FAXのモデムカードとは電話回線を経由して電話用交
換機4に接続されている。
【0053】FWAや無線LANの場合は、電柱などに
取り付けられたアンテナを経由してデータ交換用のルー
タ/スイッチ5などに接続されている。XDSLの場合
は、電話回線を経由して電話網の交換機に入らず、デー
タ交換用のルータ/スイッチ5などに接続されている。
CATVは、独自のCATVケーブルを経由して、CA
TV事業者のデータ交換用ルータ/スイッチ5などに接
続されている。
【0054】このメディア変換型情報通信システムで
は、異なる回線/プロトコルを扱う網側装置を統合して
1つの情報通信処理装置1とするか、もしくは複数の網
側装置をサーバ6を介して接続し、相互に情報のやりと
りを行うことで情報通信処理装置1を構築する。それぞ
れの交換機2,3,4やルータ5などを統合的に管理
し、そこに接続されるユーザの情報も統合管理するため
に、論理的に1つのサーバ6を用意する。物理的には、
負荷を分散させるために複数のサーバ6を各地に用意
し、同じデータを共有するような仕組みをとる。
【0055】交換機と一言で言ってもISDN用や電話
用、移動用などがある。ルータ5の場合は、バックボー
ンのネットワークがATM網であったり、IP網であっ
たり、フレームリレー網やパケット交換網である場合も
あるため、各種の接続機能を情報通信処理装置1が持つ
必要がある。
【0056】〔情報通信処理装置の処理メディア及び機
能〕通信網上の情報通信処理装置1の処理する情報表現
メディアと具備する機能を図2に示す。発信者から情報
通信処理装置1を経由して着信者に送信される情報の情
報表現メディアとしては、移動系を含む電話、音声情報
がIPパケットに載せられたIP電話、電子メール、T
TCのUCGにて標準化されているUUIメール(htt
p://www.ttc.or.jp/j/ucg/ucg2/contents/apl/wg1spec.
pdf参照)、NTT DoCoMoやJ−Phoneな
どの移動系キャリアが提供する独自方式のメール、IP
アドレスを指定することで直接相手端末にメッセージを
送信する各種メッセージアプリケーションによるメッセ
ージ、FAXなどがある。
【0057】これらのメディアを中継する情報通信処理
装置1は、音声をエンコードして音声データへの変化を
行ったり、逆に音声データをデコードして音声に変換し
たり、音声データとテキストデータとの相互変換を行っ
たり、FAXデータとテキストデータとの相互変換など
を行う。
【0058】情報通信処理装置1は、各種の情報を端末
に送信するために、それぞれの端末がサポートする通信
形態で送信を行う必要がある。そのため情報通信処理装
置1は、アナログ電話機に対しては電話、移動端末に対
しては電話、UUIメール、各キャリア独自の方式によ
るメールに情報を送信する機能を持つ。また、ISDN
電話機に対しては電話及びUUIメール、PCに対して
はIP電話,電子メール,IP上の各種メッセージアプ
リケーションによるメッセージ、かつFAXに対しては
FAXデータを送信する機能を持つ。
【0059】〔データベース構成〕情報通信処理装置1
が上記各機能を実現するためには、情報通信処理装置1
及び端末は、図5、図12、図25、図28に示すデー
タベースとしてのテーブルを持つことが必要となる。
【0060】後の動作説明において詳述するが、テーブ
ルは、各ユーザごとに用意され、ユーザ名、パスワード
を持ち、認証を行うことで他人がテーブルを変更できな
いようにする。また、最終更新日時のキーを持つことに
より、常に最新の情報を情報通信処理装置1と各端末と
で共有することが可能となる。
【0061】さらに、変換元メディアと変換先メディア
との情報や、その情報の送付先を持つことにより、メデ
ィア変換を実現する。その他、特定の相手からの情報に
ついて特定の処理を行うことを実現するために、特定の
相手及び処理を登録しておくキーも持つ。各テーブルは
ユーザの要求によって逐次更新される。
【0062】〔メディア変換型情報通信システムの動作
概要〕情報通信処理装置1が上記機能を実現するために
は、図15に示す動作を行う必要がある。音声と音声デ
ータ、FAXデータと音声データを変換する動作以外
は、情報を運ぶフォーマットを変更するだけである。
【0063】情報通信処理装置1の動作は、図13及び
図14に示すフローとなる。通常は待機状態にあり、端
末への発信か端末からの着信かを監視している。端末へ
発信する場合には、発信者が緊急通信を求めているかど
うかを判別し、緊急の場合は緊急処理を、緊急でない場
合は特定相手であるかどうかを判別した後、通信を行
う。端末からの着信の場合は登録情報の変更を希望して
いれば、変更を行った後、通信を行う。
【0064】また、端末の動作は、図6に示すフローと
なる。通常は帯域状態にあり、発信か着信かを監視して
いる。ユーザにより端末の登録変更が行われていた場合
は、それを発信時/着信時に情報通信処理装置1に通知
し、データベースとしてのテーブルを更新する。発信の
場合は、その後通信を行い、着信の場合は、自身に繋が
っている装置に電源が入っていない場合の処理を行った
後、通信を行う。
【0065】〔第1の動作例:着信者宛にかかってきた
電話をUUIメールで着信する場合〕図3に示すシステ
ム構成図、図4に示す端末設定画面、図5に示す端末の
保持するテーブル、図6に示す着信端末の動作フロー、
図7及び図8に示す情報通信処理装置1への発信シーケ
ンス(ISDN/移動の場合)、図9〜図11に示すU
UI構成図、図12に示す情報通信処理装置1の保持す
るテーブル、図13及び図14に示す情報通信処理装置
1の動作フロー、図15に示す情報通信処理装置1のメ
ディア変換動作表、図16及び図17に示す端末への発
信シーケンス(ISDN/移動の場合)、図18に示す
情報通信処理装置1の機能ブロック図に従って第1の動
作例を説明する。
【0066】メディア変換型情報通信システムにおいて
は、図3に示すように、発信者の発信者端末(電話機)
と情報通信処理装置1とが電話網を介して接続され、情
報通信処理装置1と着信者の着信者端末(PHS)とが
PHS網経由で接続できるようになっている。
【0067】着信者は電話網経由で接続された電話機な
らびにPCを着信者宅に所有している。発信者は着信者
に電話(宛先:044−777−xxxx)をかけよう
としている。着信者は着信者宅に存在し、全ての連絡を
電子メール(宛先:zz@nifty.ne.xx)で
受けていたが、外出するため、全ての連絡をPHSで受
信するように登録を変更しようとしている。ところが、
PHSは購入したばかりであり、本サービスに関する設
定は何も行われていない。
【0068】そこでまず、情報通信処理装置1に登録さ
れているデータをPHSにコピーする。情報通信処理装
置1ならびにあるユーザの全ての端末が同じ情報を保持
することにより、まだ設定されていない端末に対して設
定をコピーすることで、設定が簡略化される他、ある端
末で他の端末の着信条件を変更することが可能となる。
【0069】但し、情報通信処理装置1は通過する情報
の着信者を特定するために、図12のテーブルのように
着信者の持つ端末を識別する情報(電話番号、メールア
ドレス、IPアドレス)も併せて保持する。この情報は
端末からの情報で自動的に変更されるため、ユーザは設
定できない。
【0070】図5のPHS端末保持テーブルに示すよう
に、初期状態では何の情報も登録されていない。図4に
示すように、まずPHSのメニューから「登録情報変
更」を選択する。PHSは図6の着信端末のフローに従
って動作する。テーブルが空の状態であるので、フラグ
(flag)は「1」にセットされている。登録情報変
更メニューが選択され、かつflagが「1」であるた
め、図9〜図11のフォーマットに従ってUUIに空の
テーブルが設定される。
【0071】その後、図7及び図8のシーケンスに従っ
て、情報通信処理装置1に発信が行われる。端末からの
SETUPメッセージを受けた情報通信処理装置1は、
図13及び図14のフローに従って動作する。図18の
ブロック図と併せて説明すると、まずPHS網を扱う通
信処理部101に端末からのSETUPメッセージが到
着する。
【0072】UUIにテーブル情報が設定されているこ
とから、制御部100はその情報をUUI処理部104
に渡す。UUI処理部104はテーブル情報からユーザ
名、パスワード、最終更新日時、設定情報を取り出し、
発信者情報記憶部106に保存する。
【0073】次に、登録テーブル管理部108は保存さ
れた情報と登録テーブル109の内容とを比較する。ま
ず、登録テーブル109に該当ユーザのテーブルがある
かどうかを調べるため、ユーザ名を検索する。該当テー
ブルを検出後、パスワードを照合することで認証を行
い、本人からの依頼であることを確認する。
【0074】次に、最終更新日時のチェックを行うが、
初期状態のPHSのテーブルの最終更新日時は、図5に
示すように、最大値「99991231235959」
となっているため、必ず次の処理が行われることにな
る。
【0075】UUIに設定されていたテーブルが空であ
ることから、登録テーブル109に保存されている情報
をそのままUUIに設定し、端末に送り返すことを指示
する。指示を受けたUUI処理部104は登録テーブル
109の情報を図9〜図11のUUIフォーマットに従
った形で形成し、通信処理部101に渡す。
【0076】通信処理部101は図7及び図8のシーケ
ンスに従いUUIをALEARTメッセージに載せて送
信する。このケースでは、登録情報更新以上の通信は行
わないため、CONNメッセージを出さずにDISCメ
ッセージを送信し回線を切断する。
【0077】次に、UUIメールでの着信ができるよう
にPHSに設定を行う。図4のように、メニューから
「受信モード設定」→「一括設定」→「追加設定」→
「UUIメール」を選択する。本サービスをサポートす
る端末には、着信者に届けられる複数メディアの情報に
対して変換するメディア、着信する端末を全て設定する
「詳細設定」と全ての情報をあるメディアによってある
端末で受信する設定を行う「一括設定」とを持つ。
【0078】「UUIメール」を選択すると、設定を入
力しているPHS自体に割り当てられた電話番号が設定
される。他の電話番号を指定すれば、ユーザの保持して
いない端末に対してUUIメールを転送することが可能
である。さらに、複数の電話番号への送信を有効にして
おくことにより、同じ内容のメッセージを複数の端末で
受信することが可能である。さらに、複数の端末から応
答があった場合、複数の端末間で相互に情報のやりとり
を行ってもよい。
【0079】PHSに設定した情報を情報通信処理装置
1へ反映するため、図4のように、メニューから「登録
情報変更」を選択する。図6に従い、上記の変更を行っ
た時点でflagは「1」になっていることから、図9
〜図11のフォーマットに従って、UUIに更新したテ
ーブルを設定し、図7及び図8のシーケンスで情報通信
処理装置1に発信する。
【0080】情報通信処理装置1は、図13及び図14
のフローに従って動作する。図18のPHS網に接続さ
れた通信処理部101のいずれかは、UUIにテーブル
が設定されていることからUUI処理部104にその情
報を渡す。UUI処理部104はユーザ名、パスワー
ド、最終更新日時、設定情報を取り出し、発信者情報記
憶部106に保存する。
【0081】登録テーブル管理部108は登録テーブル
109から該当ユーザのテーブルを探し出し、パスワー
ドの整合性と最終更新日時が登録テーブル109のもの
より新しいものであるかを検査する。パスワードが一致
し、最終更新日時が登録テーブル109のものより新し
い場合には、登録テーブル109の更新であると判断
し、図12のように更新を行う。
【0082】その後、発信者からの電話が着信者宛(0
44−777−xxxx)にかかってくる。中継点にあ
る情報通信処理装置1は、図13及び図14の動作フロ
ーに従って動作を行う。緊急通信ではないため、図18
の通信処理部101で発信者情報(この場合、電話番
号)と宛先情報とを発信者情報記憶部106に保存す
る。登録テーブル管理部108は宛先電話番号を持つユ
ーザのテーブルを検索する。
【0083】図12の該当情報があることを確認した
後、電話を何のメディアに変換するかを検査する。特定
処理テーブルに設定がないため、通常処理のテーブルに
従う。さきほどのPHSからの登録により、電話で受け
たものはUUIメールに変換して、070−8888−
xxxxに送ることが分かる。変換結果通知部102
は、UUIメールに変換することと、宛先の電話番号を
発信者のメディアに合わせて作成し(この場合は音
声)、通知を行う。
【0084】その後は、図15の変換動作に従い処理を
行う。まず、メディア変換部112は、発信者からの音
声をある間隔ごとにテキスト化し、メッセージ記憶部1
07に保存する。メディア固有フォーマット作成部11
0はそのテキストデータをUUIメールフォーマットに
変換し、通信処理部101に渡す。
【0085】通信処理部101は発呼を行い、UUIを
含めたSETUPメッセージを図16及び図17のシー
ケンスに従って着信端末に対して送信する。発信者が電
話であるため、電子メールのように一度メッセージを送
信して終了ではなく、発信者が通信を終了するまで、逐
次メディアの変換を行う必要がある。
【0086】ここでは、着信端末に対して回線の接続を
行った後、UUIメールを送信したが、着信端末が別の
通信を行っていた場合であっても、UUIフレームを送
受信することは可能であり、図17のように発信を行わ
ずに直接UUIメールを送信すればよい。一度のUUI
フレーム送信で全ての情報を送りきれない場合は、図9
〜図11の構成図に示す分割識別子とシーケンス番号と
を用いて分割ならびに復元を行うことが行われる。
【0087】着信端末は図6の動作フローに従って動作
する。UUIメールを受け取り、着信者がその返信を入
力し返信した場合は、情報通信処理装置1に対してUU
Iメールを返信する。情報通信処理装置1はUUIメー
ルを受信して電話に変換する場合の動作を行い、発信者
に対して音声を送信することで相互の通信が可能とな
る。
【0088】UUIメールを受け取る前にPHSの登録
情報の変更が行われており、かつまだ情報通信処理装置
1に対して更新依頼を行っていない場合、図6における
flagが「1」になっているため、UUIメールのや
りとりを行いつつ、この動作例の最初に示した方法で登
録情報の更新も行われる。
【0089】〔第2の動作例:着信者宛に届いた電子メ
ールをIP電話で着信する場合〕図19に示すシステム
構成図、図6に示す着信端末の動作フロー、図20及び
図21に示す情報通信処理装置1への発信シーケンス
(PPPの場合)、図22〜図24に示すPPP構成
図、図25に示す情報通信処理装置1の保持するテーブ
ル、図13及び図14に示す情報通信処理装置1の動作
フロー、図15に示す情報通信処理装置1のメディア変
換動作表、図26に示す端末への発信シーケンス(PP
Pの場合)、図18に示す情報通信処理装置1の機能ブ
ロック図に従って第2の動作例を説明する。
【0090】メディア変換型情報通信システムにおいて
は、図19に示すように、発信者端末であるPCと情報
通信処理装置1とがインターネット9を介して接続さ
れ、情報通信処理装置1と着信者保有のPCとはSOH
Oルータ7を介してISDN用交換機3で接続されてい
る。しかし、現在、着信者のPCの電源は投入されてい
ない。
【0091】発信者は着信者に電子メール(宛先:yy
@nifty.ne.xx)を送信しようとしている。
着信者は全ての連絡をIP電話(宛先:133.16
1.252.xxx)で受信するように、情報通信処理
装置1に登録しようとしている。PC上の本サービスに
関するアプリケーションのメニューから「受信モード設
定」を選択し、上記情報を設定した後、「登録情報更
新」を選択する。
【0092】図6に従い、上記の変更を行った時点でf
lagは「1」になっていることから、図22〜図24
のフォーマットに従って拡張PPPに更新したテーブル
が設定され、図20及び図21のシーケンスで情報通信
処理装置1に発信される。
【0093】拡張PPPにより、通常使用するPPPと
は別のPPP論理回線を使用するため、もし着信者端末
が通信中であってもPPPを着信した情報通信処理装置
1は、図13及び図14の動作フローに従って動作す
る。
【0094】図18の電話網上のPPPフレームを扱う
通信処理部101は、拡張PPPにテーブルが設定され
ていることからPPP処理部103にその情報を渡す。
PPP処理部103はユーザ名、パスワード、最終更新
日時、設定情報を取り出し、発信者情報記憶部106に
保存する。登録テーブル管理部108は登録テーブル1
09から該当ユーザのテーブルを探し出し、パスワード
のチェックを行い、最終更新日時が登録テーブル109
のものより新しいものであることを確認する。パスワー
ドが一致し、最終更新日時が新しい場合には、登録テー
ブル109の更新であると判断し、図25のように更新
を行う。
【0095】発信者からの電子メールが着信者宛(yy
@nifty.ne.xx)に送信されてくる。中継点
にある情報通信処理装置1は、図13及び図14の動作
フローに従って動作を行う。緊急通信ではないため、メ
ディア固有フォーマット識別・削除部111で電子メー
ルであることを確認し、発信者情報(この場合、電子メ
ールアドレス:xx@fujitsu.co.xx)と
宛先情報とを発信者情報記憶部106に保存する。
【0096】登録テーブル管理部108は宛先の電子メ
ールアドレスを持つユーザのテーブルを検索する。図2
5のテーブルがあることを確認した後、電子メールを何
のメディアに変換するかを検査する。
【0097】特定処理テーブルには、「xx@fuji
tsu.co.xx」に関する設定がないため、通常処
理のテーブルに従う。もし特定処理テーブルにある「z
z@xx.com」からの電子メールであれば、電子メ
ールの内容を破棄し、以降の処理を行わない。この他、
発信者(zz@xx.com)に対して情報を受け付け
られない旨をメッセージ応答部105が作成して送り返
すこともできるし、さらにサイバーポリスのような国も
しくは民間の苦情センターに直接情報を転送することも
可能である。
【0098】通常処理のテーブルに従い、電子メールで
受けたものはIP電話に変換して「133.161.2
52.xxx」に送ることが分かる。変換結果通知部1
02は、IP電話に変換することと、宛先のIPアドレ
スを発信者のメディアに合わせて作成し(この場合電子
メール)、送信を行う。
【0099】その後は、図15の変換動作に従い処理を
行う。まず、「133.161.252.xxx」に対
してコネクションを張ることを試みるが、PCに電源が
入っていないため失敗する。そこで、登録テーブル10
9に設定されたIPアドレスに対応する電話番号を見
て、図26のシーケンスに従って、通信処理部101が
着信端末に対して発呼を行う。
【0100】PPPのネゴシエーション開始を受けたS
OHOルータ7は、PCの電源が入っていないことか
ら、通常の接続要求に対しては、Configure−
Rejectを送信しネゴシエーションを失敗させる。
一度Configure−Rejectを受けた情報通
信処理装置1は、端末の電源が入っていないと判断し、
再度着信端末に対して発呼を行う。今度はConfig
ure−Requestの中で端末の電源投入を指示す
る意味でコールバックを行うことを要求する。
【0101】PPPコールバックの仕様に従い、ネゴシ
エーション終了後、一度回線を切断する。SOHOルー
タ7はコールバックを電源投入の指示と判断し、SOH
Oルータ7のPCに接続された電源コンセントのスイッ
チを入れ、そこに接続されたPCに電源を投入する。こ
こでは、PPPを用いた端末への指示のためPPPコー
ルバックを電源投入の指示と判断しているが、UUIを
使用する場合には、図9〜図11のフォーマットに示す
ように、UUIを用いて指示を行ったり、あるいはPP
P/UUIを使用する場合、情報通信処理装置1が発信
者番号として設定された呼を着信した時点で、その番号
をあらかじめSOHOルータ7などに登録しておくこと
により、電源投入の指示と判断しても良い。
【0102】SOHOルータ7はPPPコールバックの
仕様に従い、情報通信処理装置1にダイヤルアップ接続
を行う。一定時間経過後、情報通信処理装置1は再度I
P電話アプリケーションで「133.161.252.
xxx」に接続を試み、コネクションが確立する。
【0103】情報通信処理装置1のメディア固有フォー
マット識別・削除部111は、電子メールからテキスト
データを抽出しメッセージ記憶部107に保存する。メ
ディア変換部112はそのテキストデータを読み上げて
音声データ化する。通信処理部101は音声データをI
Pパケット化して端末に送信する。着信者はPC上のI
P電話アプリケーションを介して音声を聞くことにな
る。
【0104】IP電話の情報を受け取る前に端末の登録
情報の変更が行われており、かつまだ情報通信処理装置
1に対して更新依頼を行っていない場合、図6における
flagが「1」になっているため、IP電話で情報を
やりとりしつつ、この動作例の最初に示した方法で登録
情報の更新も行われる。
【0105】〔第3の動作例:発信者から緊急の電話を
受けた場合〕図27に示すシステム構成図、図6に示す
着信端末の動作フロー、図9〜図11に示すUUI構成
図、図22〜図24に示すPPP構成図、図28に示す
情報通信処理装置1の保持するテーブル、図13及び図
14に示す情報通信処理装置1の動作フロー、図15に
示す情報通信処理装置1のメディア変換動作表、図16
及び図17に示す端末への発信シーケンス(ISDN/
移動の場合)、図26に示す端末への発信シーケンス
(PPPの場合)、図18に示す情報通信処理装置1の
機能ブロック図に従って第3の動作例を説明する。
【0106】メディア変換型情報通信システムにおいて
は、図27に示すように、発信者の発信者端末と情報通
信処理装置1とは電話網8を介して接続され、情報通信
処理装置1とPHSとはPHS網で接続できる状態にあ
り、情報通信処理装置1と着信者宅のPCとはSOHO
ルータ7を介してISDN用交換機3で、かつ情報通信
処理装置1と着信者の所属する会社のFAXとは電話用
交換機4で接続されている。
【0107】発信者は着信者に緊急の電話(宛先:04
4−999−xxxx)をかけようとしている。着信者
は着信条件を図28のように、全てのメディアをUUI
メールで着信するよう登録している。発信者からの電話
が発呼されると、中継点にある情報通信処理装置1は、
図13及び図14の動作フローに従って動作を行う。
【0108】発信者側の緊急通信である旨を通知するた
めには様々な方法があるが、ここでは擬似的に「044
−999−xxxx」宛の電話を着信した情報通信処理
装置1に対してPB信号で「9999」を送信すること
により、図18の電話網に接続された通信処理部101
のいずれかが緊急であることを識別するものとする。
【0109】緊急であることを識別した情報通信処理装
置1において、登録テーブル管理部108は宛先の電話
番号を持つユーザのテーブルを検索する。ここで、発信
者が特定処理テーブルに該当する場合は、その処理に従
う。この例では、図28のような特定処理の設定がない
テーブルが確認され、その後テーブルに登録された端末
に対して順番に情報を伝達する。
【0110】まず、テーブルの最初の行にあるメディア
の電話で送信を行う。「044−999−xxxx」宛
の電話を情報通信処理装置1が擬似的に着信しているた
め、再度情報通信処理装置1が「044−999−xx
xx」宛に電話をかけ、接続できれば擬似的に着信して
いる呼と接続を行い、通信させる。接続が行われた場
合、緊急通信処理は停止する。
【0111】ここでは、電話がつながらないのでテーブ
ルの次の行のメディアのIP電話で送信を試みる。手順
は上記第2の動作例と同じである。PPPコールバック
により、PCの電源が入り、IP電話アプリケーション
が起動するが、誰も応答せず、緊急通信停止指示も返っ
てこない。次に、電子メールを送信する。しかし、サー
バ6に蓄積されるのみであり、着信者はそのメールを見
ることができない。
【0112】次に、PHSに対してUUIメールを送信
する。手順は上記第1の動作例と同様であり、図15の
変換動作に従い、メディア変換部112でメディアを変
換した後、UUIメールフォーマットに載せ、図16及
び図17のシーケンスで端末に発信する。
【0113】着信者は情報を受信でき、すぐに図9〜図
11の緊急通信停止指示を情報通信処理装置1に送り返
して、緊急通信を停止させると共に、発信者と通信を行
う。PHSではなく、着信者宅のPCで情報を受信した
場合には、図22〜図24のPPPフレームフォーマッ
トに従って緊急通信停止指示を送信する。
【0114】もし、PHSの電源が入っていない場合に
は、テーブルの最終行にあるメディアのFAXで送信を
行うことになる。図15の変換動作に従い、応答部は音
声メッセージの入力を発信者に通知し、音声をメッセー
ジ記憶部107に録音する。メディア変換部112は音
声をテキスト化する。メディア固有フォーマット作成部
110はテキストデータをFAXデータのフォーマット
にして通信処理部101に渡す。
【0115】通信処理部101はその情報を「045−
111−xxxx」に送信する。FAX送信後も着信者
から緊急停止指示が送信されてくるまでは、情報通信処
理装置1はテーブルの最初の行のメディアに戻って送信
を繰り返しても良い。
【0116】〔付記〕 (付記1) 特定の通信プロトコルのフレームにおける
自由使用可能領域または空き領域を利用して着信メディ
ア変換種別及び着信端末種別の指定情報の登録を通信網
上の情報通信処理装置に対して可能にするメディア変換
サービス提供方法。
【0117】(付記2) 既存の通信プロトコルUUI
のフレームにおける自由使用可能なシグナリング情報の
伝送領域を利用して着信メディア変換種別及び着信端末
種別の指定情報の登録を通信網上の情報通信処理装置に
対して可能にするメディア変換サービス提供方法。
【0118】(付記3) 既存の通信プロトコルPPP
のフレームにおける制御領域の値を可変コード値とする
拡張PPPを利用して着信メディア変換種別及び着信端
末種別の指定情報の登録を通信網上の情報通信処理装置
に対して可能にするメディア変換サービス提供方法。
【0119】(付記4) 着信者の登録した前記指定情
報に基づき変換されたメディア種別及び着信端末種別の
情報を発信者に対して通知する付記1,2または3記載
のメディア変換サービス提供方法。
【0120】(付記5) 緊急の通信情報が着信者宛に
送信されてきた場合、着信者の登録した前記指定情報を
無視し、可能な全てのメディア及び着信端末を用いて着
信者に通信情報を送信する付記1,2または3記載のメ
ディア変換サービス提供方法。
【0121】(付記6) 前記情報通信処理装置が緊急
の通信情報を受け取った場合、着信者の登録した宛先に
繰り返して前記通信情報を送信し、着信者から前記通信
プロトコルに則って緊急通信停止指示を受信したときに
は、前記通信情報の送信を中止する付記5記載のメディ
ア変換サービス提供方法。
【0122】(付記7) 着信者が着信を望まない発信
者の情報を前記情報通信処理装置に対して登録し、該当
発信者からの通信情報を受信した場合は特定の処理を行
う付記1,2または3記載のメディア変換サービス提供
方法。
【0123】(付記8) 前記特定の処理として、着信
を拒否する旨を発信者に返信するまたは前記通信情報自
体を破棄する付記7記載のメディア変換サービス提供方
法。
【0124】(付記9) 発信者からの前記通信情報を
選択したメディアにより他の着信端末に転送する付記7
記載のメディア変換サービス提供方法。
【0125】(付記10) 複数の着信端末に対する送
信を有効しておき、一利用者の持つ複数の端末あるいは
複数の利用者の持つ端末に対して通信情報を送信する付
記1,2または3記載のメディア変換サービス提供方
法。
【0126】(付記11) サービスの設定を行ってい
ない端末に対して、前記指定情報の登録テーブルの複製
を送信する付記1,2または3記載のメディア変換サー
ビス提供方法。
【0127】(付記12) 着信メディア変換種別及び
着信端末種別を登録するための前記指定情報を着信端末
に設定する際に、1つのメディア及び1つの端末を指定
することにより、前記情報通信処理装置を経由して着信
端末群が受信可能な全てのメディアを1つのメディアに
変換し、1つの着信端末で着信することを設定する付記
1,2または3記載のメディア変換サービス提供方法。
【0128】(付記13) ある利用者対応の全ての着
信端末及び前記情報通信処理装置が同一の前記指定情報
の登録テーブルを保持する付記1,2または3記載のメ
ディア変換サービス提供方法。
【0129】(付記14) 着信端末の電源が投入され
ていない場合、前記情報通信処理装置から電源投入指示
を送信し、この指示を受信した着信端末に接続される網
終端装置が着信端末の電源を投入し、通信可能な状態に
した後、前記情報通信処理装置が通信情報を送信する付
記1,2または3記載のメディア変換サービス提供方
法。
【0130】(付記15) 発信者電話番号を用いて前
記情報通信処理装置から着信端末に電源投入を指示する
付記14記載のメディア変換サービス提供方法。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
数多くの種類の端末が共存している現在の社会におい
て、メディアに依存せず、端末利用者(加入者)に対し
て利便性の高い電子通信を簡単な設定、システムの拡張
により提供することができ、情報通信分野の発展に寄与
するところが大きい。
【0132】特に、本発明によれば、・確実に緊急情報
を通知するシステムの構築/サービスの提供、・端末の
電源投入の仕組みを導入したシステムの構築/サービス
の提供、・あらゆるメディアを中継点において複製し、
複数の端末にマルチキャスト通信できるシステムの構築
/サービスの提供、という点で従来のメディア変換型情
報通信システムに比べて大幅に利便性が高まっている。
【0133】また、本発明によれば、汎用性の高い既存
の通信プロトコルUUI/PPPを基本としたシステム
となっているため、小規模の拡張を行うことで実現が可
能という利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態のメディア変換型情報
通信システムの構成を示すブロック図。
【図2】 通信網上の情報通信処理装置の処理するメデ
ィアと具備する機能を説明するための図。
【図3】 第1の動作例のシステム構成図。
【図4】 第1の動作例の端末設定画面。
【図5】 第1の動作例の端末の保持するテーブル。
【図6】 着信端末の動作フローチャート。
【図7】 情報通信処理装置への発信シーケンスチャー
ト(ISDN/移動の場合)。
【図8】 情報通信処理装置への発信シーケンスチャー
ト(ISDN/移動の場合)。
【図9】 UUIフレーム構成図。
【図10】 UUIフレーム構成図。
【図11】 UUIフレーム構成図。
【図12】 第1の動作例の情報通信処理装置の保持す
るテーブル。
【図13】 情報通信処理装置の動作フローチャート。
【図14】 情報通信処理装置の動作フローチャート。
【図15】 情報通信処理装置のメディア変換動作表。
【図16】 端末への発信シーケンスチャート(ISD
N/移動の場合)。
【図17】 端末への発信シーケンスチャート(ISD
N/移動の場合)。
【図18】 情報通信処理装置の機能ブロック図。
【図19】 第2の動作例のシステム構成図。
【図20】 情報通信処理装置への発信シーケンスチャ
ート(PPPの場合)。
【図21】 情報通信処理装置への発信シーケンスチャ
ート(PPPの場合)。
【図22】 PPPフレーム構成図。
【図23】 PPPフレーム構成図。
【図24】 PPPフレーム構成図。
【図25】 第2の動作例の情報通信処理装置の保持す
るテーブル。
【図26】 端末への発信シーケンスチャート(PPP
の場合)。
【図27】 第3の動作例のシステム構成図。
【図28】 第3の動作例の情報通信処理装置の保持す
るテーブル。
【符号の説明】
1 情報通信処理装置 2 移動体交換機 3 ISDN用交換機 4 電話用交換機 5 データ交換用のルータ/スイッチ 6 サーバ 7 SOHOルータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B089 HB03 HB10 JB24 KA04 KF05 KF06 5K030 GA16 HA11 HC02 JT01 JT02 JT03 LB13 5K034 AA17 AA20 EE12 HH01 HH63 KK28 5K101 TT01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の通信プロトコルのフレームにおけ
    る自由使用可能領域または空き領域を利用して着信メデ
    ィア変換種別及び着信端末種別の指定情報の登録を通信
    網上の情報通信処理装置に対して可能にするメディア変
    換サービス提供方法。
  2. 【請求項2】 既存の通信プロトコルUUIのフレーム
    における自由使用可能なシグナリング情報の伝送領域を
    利用して着信メディア変換種別及び着信端末種別の指定
    情報の登録を通信網上の情報通信処理装置に対して可能
    にするメディア変換サービス提供方法。
  3. 【請求項3】 既存の通信プロトコルPPPのフレーム
    における制御領域の値を可変コード値とする拡張PPP
    を利用して着信メディア変換種別及び着信端末種別の指
    定情報の登録を通信網上の情報通信処理装置に対して可
    能にするメディア変換サービス提供方法。
  4. 【請求項4】 緊急の通信情報が着信者宛に送信されて
    きた場合、着信者の登録した前記指定情報を無視し、可
    能な全てのメディア及び着信端末を用いて着信者に通信
    情報を送信する請求項1,2または3記載のメディア変
    換サービス提供方法。
  5. 【請求項5】 着信端末の電源が投入されていない場
    合、前記情報通信処理装置から電源投入指示を送信し、
    この指示を受信した着信端末に接続される網終端装置が
    着信端末の電源を投入し、通信可能な状態にした後、前
    記情報通信処理装置が通信情報を送信する請求項1,2
    または3記載のメディア変換サービス提供方法。
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