JP2002076684A - 電子装置 - Google Patents

電子装置

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JP2002076684A
JP2002076684A JP2000261748A JP2000261748A JP2002076684A JP 2002076684 A JP2002076684 A JP 2002076684A JP 2000261748 A JP2000261748 A JP 2000261748A JP 2000261748 A JP2000261748 A JP 2000261748A JP 2002076684 A JP2002076684 A JP 2002076684A
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shield case
metal
electronic component
electronic device
metal lid
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JP2000261748A
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Michihiro Ishimoto
道宏 石本
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Kyocera Corp
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シールドケースを所定位置に確実に溶融接合で
きる電子装置を提供する。 【解決手段】収納体21と金属蓋23とからなる容器内
部に電子部品素子22を収容した電子部品2を基板1上
に搭載するとともに、金属蓋23に溶融接合された金属
製シールドケース4で被覆してなる電子装置であって、
金属製シールドケース4に、金属蓋23を取り囲むよう
に位置決め凹部44が形成されていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製シールドケ
ースを有する電子装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、金属製シールドケースを有する電子
装置としては、例えば、携帯用通信機器に用いられる温
度補償型水晶発振器、電圧制御型発振器などが広く知ら
れている。
【0003】このような電子装置である、例えば温度補
償型水晶発振器は、気密容器を有する水晶振動子部、サ
ーミスタ、抵抗、コンデンサからなる温度補償回路部、
抵抗とコンデンサ、トランジスタからなるバッファ回路
部、主に可変容量ダイオードからなる周波数電圧制御回
路部により構成されている。
【0004】例えば、電子装置は、セラミックやガラス
エポキシなどの実装基板上に、水晶振動子を含む上述の
各回路を構成する電子部品が搭載され、これら電子部品
が金属製シールドケースに覆われている。
【0005】このようなシールドケースは、底面が開口
した筐体状を成し、少なくとも表面が半田接合可能な金
属材料から成っている。
【0006】そして、シールドケースの底面開口近傍の
一部が実装基板の側面や表面周囲に形成したアース電位
の電極パターンと半田を介して接合されて、実装基板と
シールドケースとが電気的、機械的に接合されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなシールドケ
ースを実装基板に接合するためには、上述のように実装
基板の側面や表面周囲にアース電位の電極パターンを形
成しなくてはならず、基板に形成する配線パターンの引
回しに制約が発生してしまい、シールドケースを有する
電子装置全体が大型化してしまう。同時に、シールドケ
ースの半田付けの際、溶融した半田がアース電位以外の
配線パターンに接触し、電気的ショートを引き起こし、
他の電子部品を破壊したり、溶融した半田が不要な部
分、例えば基板の底面側にまで広がってしまい、電子部
品をプリント配線基板上に実装する際の支障となった
り、完成品外形寸法等が要求寸法から外れたりすること
がある。
【0008】また、シールドケースを実装基板の所定位
置に配置するために、基板の一部とシールドケースの一
部が互いに嵌合しあう構造を設けて、仮保持される必要
があり、実装基板の加工、シールドケースの加工が難し
く、高価なものとなる。
【0009】さらに、シールドケースと実装基板とを半
田を用いて接合するため、糸半田を用いる場合には、そ
の接合作業が煩雑となり、また、クリーム半田などを用
いる場合には、実装基板上に搭載した電子部品素子に熱
履歴回数が増加して、電子部品素子自身の特性が不安定
となってしまう。
【0010】さらに、シールドケースは実装基板上に搭
載された電子部品の上面とシールドケースの天井面との
最小間隔が150μm以上に保たれていたため、通信機
器等などの小型の要求に充分に応えることができない構
造であった。
【0011】これは、電子部品とシールドケースの近接
部分は、シールドケースがアース電位と接続する部分
(シールドケースの底面開口周囲の一部)から離れた部
分となってしまうため、電子部品とシールドケースとの
間で浮遊容量成分が発生し易くなっている。この浮遊容
量成分の影響を抑えるため、電子部品の上面とシールド
ケースの天井面との最小間隔が150μm以上に保たれ
ていた。
【0012】このような問題を解決するため、金属蓋を
有する容器を被覆するように金属製シールドケースを設
け、この金属製シールドケースを金属蓋に溶融接合した
電子装置が開発されている。
【0013】このような電子装置では、シールドケース
の接合工程が非常に簡略化され、且つ小型・軽量の電子
部品を得ることができる。
【0014】しかしながら、上記したシールドケース
は、パーツフィーダー等で整列させ、ピックアンドプレ
ースにて収納容器の金属蓋上に載置し、溶融接合される
が、上記した電子装置では、シールドケースがずれて載
置されたり、あるいは、載置したシールドケースが何ら
かの原因でずれたりした場合に、シールドケースが所定
位置に載置されたかの確認ができず、シールドケースが
ずれて収納容器の金属蓋に溶融接合される虞があった。
そして、この場合には、搭載部品の電極とシールドケー
スがショートする虞があった。
【0015】本発明は、シールドケースを所定位置に確
実に溶融接合できる電子装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の電子装置は、収
納体と金属蓋とからなる容器内部に電子部品素子を収容
した電子部品を基板上に搭載するとともに、前記金属蓋
に溶融接合された金属製シールドケースで被覆してなる
電子装置であって、前記金属製シールドケースに、前記
金属蓋を取り囲むように位置決め凹部が形成されている
ことを特徴とする。
【0017】このような電子部品では、金属製シールド
ケースに金属蓋を取り囲むように位置決め凹部を形成し
たので、シールドケースを、ピックアンドプレースにて
容器の金属蓋上の所定位置に確実に載置できるととも
に、載置したシールドケースのずれを確実に防止でき、
シールドケースがずれて金属蓋に溶融接合されることが
ない。これにより、搭載部品の電極とシールドケースの
ショートを防止できる。
【0018】また、容器の金属蓋を取り囲むように形成
された位置決め凹部の内側領域において、例えば、金属
製シールドケースを容器の金属蓋にスポット溶接して溶
融接合することにより、シールドケースを容器の金属蓋
の所定位置に確実に溶融接合できる。
【0019】さらに、シールドケースは、基板に搭載さ
れた容器の金属蓋に溶融接合されているため、シールド
ケースを、基板に半田接合する必要がないため、上記し
た半田接合による種々の問題点を一掃できる。
【0020】例えば、構造的には、基板にシールドケー
スと接合する電極パターンを形成する必要がなくなり、
基板上の配線パターンの引回し自由度が向上し、電子装
置全体の小型化が可能となる。
【0021】また、シールドケースの半田付けの際、溶
融した半田による配線パターンとの短絡が一切なくなる
ため、特性の信頼性の高い電子装置となる。また、電子
装置をプリント配線基板上に実装する際の支障が発生し
たりすることがなく、外形寸法が非常に安定化する。
【0022】また、半田接合による困難な作業がなくな
り、シールドケースの接合作業が容易になったり、電子
部品素子への熱履歴回数が減少して特性が安定する。
【0023】シールドケースや基板の構造が簡素化し、
基板の加工、シールドケースの加工が容易となる。
【0024】基板上に搭載される電子部品の素子のうち
シールドケースと溶融接合する電子部品が搭載高さが最
も高い場合には、電子部品とシールドケースとの間隔を
実質的に皆無とすることができるため、非常に低背化の
電子部品となる。
【0025】同時に、他の電子部品とシールドケースと
の間が近接しても、この電子部品の容器をアース電位に
しておけば、溶融接合された部位がアース電位に接続す
る部位となるため、他の電子部品とシールドケースとの
間の浮遊容量成分の発生を有効に抑えることができるた
め、特性的に安定した電子部品となる。
【0026】また、本発明では、位置決め凹部は環状に
連続して形成されていることが望ましい。これによりシ
ールドケースの剛性を向上できるため、溶融接合時にシ
ールドケースが高温となったとしても、その変形を抑制
できる。本発明では、複数の位置決め凹部が、所定間隔
をおいて形成されていても良い。
【0027】さらに、本発明では、容器の金属蓋の上方
における金属製シールドケースに接合用凹部が設けら
れ、該接合用凹部において、前記金属製シールドケース
が前記金属蓋に溶融接合されていることが望ましい。一
般的にシールドケース上面がフラットな場合、金属蓋と
の間に隙間が発生し、スポット溶接する際、シールドケ
ース焦げを発生させ、接合強度を著しく劣化させる虞が
あるが、本発明では、金属製シールドケースに接合用凹
部を設けたため、この接合用凹部において金属蓋と点接
触し、スポット溶接する部分の密着性を向上でき、接合
強度を向上できる。
【0028】また、スポット溶接される搭載部品に金属
製シールドケースが搭載されると、接合位置が見えなく
なり、例えば、水晶発振器の場合を例にとると、搭載部
品である水晶振動子の上面の金属蓋にスポット溶接する
際、誤って水晶リッド周辺のシーム溶接部にスポット溶
接する場合があり、この場合には水晶振動子の気密性や
溶飛等の問題により信頼性を著しく損なうことがありえ
るが、本発明では、接合用凹部によりスポット照射位置
が明確になり、水晶振動子の金属蓋の所定位置に確実に
スポット溶接できる。
【0029】また、本発明では、容器の金属蓋の上方に
おける金属製シールドケースに、補強用凹部を形成する
ことが望ましい。例えば、絞り加工を施しケース上面に
対して垂直面が多用された構造をもつことにより、構造
的に応力によるケースのねじれ、反り等の発生を抑えら
れる。また構造的に強度を上げることによりケースの材
質硬度を下げることができ、これに伴いケース加工性が
向上し、寸法精度の向上、曲げ加工部のクラック発生回
避が可能となる。
【0030】具体的には従来の構造でビッカース硬度H
Vが300〜400必要だったものが、絞り加工構造に
することにより強度を確保しつつビッカース硬度HV1
50〜200に下げることが可能である。またHV硬度
を下げることことによりケースと基板との接続方法とし
てスポット溶接を用いる場合、基板上に搭載されたスポ
ット溶接可能な容器の金属蓋が、同基板上に搭載された
他の部品より搭載高さが低い場合でも、スポット溶接可
能な容器の金属蓋の位置する部分に絞り加工を施すこと
により接続が可能となる。
【0031】尚、電子部品素子の収容体、金属蓋は、ア
ース電位となっていることが望ましい。また、上述の溶
融接合は、シールドケースと電子部品素子とが密接して
いる状態で、この密接部分にスポット的にエネルギービ
ーム、例えばレーザーを照射して、少なくともシールド
ケースの材料が溶融する程度の高温にして、両者を接合
するものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子装置を図面に
基づいて説明する。
【0033】図1は、本発明の電子装置の外観斜視図で
あり、図2はその断面図である。
【0034】ここで、本発明の電子装置とは、1つの基
板(実装基板)に、コンデンサ、抵抗トランジスタ、I
C素子、水晶振動子、SAWフィルタなどの電子部品を
搭載して、所定動作を行わせる部品(モジール)を言
う。
【0035】尚、以下の説明では、電子装置として温度
補償型水晶発振器を例にして説明する。即ち、電子部品
とは、温度補償型水晶発振器を構成する水晶振動子、コ
ンデンサ、抵抗、サーミスタ、トランジスタとなる。
【0036】図1、2において、符号10は温度補償型
水晶発振器(電子装置)であり、1は実装基板、2、3
は、水晶振動子、コンデンサ、抵抗、サーミスタ、トラ
ンジスタなどの電子部品、4はシールドケースである。
【0037】実装基板1は、単板構造、内部に所定配線
導体が形成された多層構造のセラミク基板、ガラスエポ
キシ基板などの基板11と、少なくとも基板11の表面
に形成され、所定回路を構成する配線パターン12と、
基板11の底面や側面に形成され、配線パターン12に
接続された端子電極13とから構成されている。
【0038】このような実装基板1は、公知の多層配線
基板、厚膜回路基板、ガラスエポキシ基板の製造方法に
よって作成される。
【0039】電子部品2、3は、温度補償型水晶発振器
の概略回路構成、即ち、水晶振動子部、温度補償回路
部、周波数調整回路部、発振・増幅回路部を構成する各
種電子部品素子となる。例えば、水晶振動子部にあって
は、金属製気密容器や、金属蓋を有する容器に水晶振動
片を収容した水晶振動子が例示でき、温度補償回路部に
あっては、コンデンサ、抵抗、サーミスタが例示でき、
周波数調整回路部にあっては、コンデンサが例示でき、
発振・増幅回路部にあっては、トランジスタ、コンデン
サ、抵抗、インダクタンス素子などが例示できる。
【0040】これらの電子部品2、3のうち、特に重要
な電子部品は、容器の一部がアース電位にして使用され
る電子部品2であり、上述の例示では水晶振動子であ
る。尚、その他の電子部品は、その周囲が絶縁材料で保
護被覆されているものが多く、これらを電子部品3とい
う。
【0041】ここで、水晶振動子からなる接合用電子部
品2について説明すると、水晶振動子の収納容器の種類
も様々存在する。図では、実装基板1上に表面実装され
るSMDパッケージを有する水晶振動子が用いられてい
る。
【0042】接合用電子部品2は、図3に示すように、
底面から平板状セラミック層、水晶振動片載置用枠状セ
ラミック層、水晶振動片収納空間用枠状セラミック層が
積層された筺体状の収納体21と、水晶振動片からなる
電子部品素子22、Fe−Ni合金(コバール)などの
金属蓋23とから構成されている。即ち、筺体状の収納
体21と金属蓋23とで、電子部品素子22が気密的に
封止されている。
【0043】筺体状の収納体21の底面には、実装基板
1の配線パターン12と半田接合される出力電極24が
形成されている。また、収納体21の上面には、金属蓋
23をシーム溶接するための封止用導体膜、溶接金属リ
ング25が配置されている。尚、金属蓋23と溶接金属
リング25とのシーム溶接を行う作業性を考慮して、導
体膜、溶接金属リング25はアース電位にされるように
なっている。封止用導体膜、溶接金属リング25は、収
納体21の表面から側面及び底面に導出されたシーム溶
接電流接点電極を有している。
【0044】そして、接合用電子部品2を実装基板1に
搭載する際、封止用導体膜、溶接金属リング25から導
出されたシーム溶接電流接点電極を、実装基板1のアー
ス電位の配線パターン12に半田接合することにより、
金属蓋23はアース電位となり、接合用電子部品2は、
アース電位となった金属蓋23を容器の一部に有する電
子部品となる。
【0045】また、図には示していないが、円形、角形
のステム、円形、角形の金属キャップからなる容器内に
円板状、短冊状の水晶振動片を収納した水晶振動子もあ
るが、この場合、実装基板1に搭載する際、封止用導体
膜、溶接金属リング25から導出されたシーム溶接電流
接点電極を、実装基板1のアース電位の配線パターン1
2と金属キャップとを電気的に接続することにより、ア
ース電位となった金属蓋23を容器の一部に有する電子
部品素子2となる。
【0046】ここで、実装基板1上に搭載される電子部
品の高さを比較すると、抵抗、コンデンサ、トランジス
タなどの電子部品3は、0.9mm程度であり、接合用
電子部品2の高さは、1.0mm程度と若干高くなって
いる。
【0047】シールドケース4は、少なくとも電子部品
2、3を覆うような形状、例えば、底面側から開口して
筺体状となっており、SUS304をプレス成型して形
成される。即ち、シールドケース4は、天井面41、4
つの側面42を有する形状であり、その厚みは80μm
程度となっている。また、4つの側面42の高さ方向の
寸法は、接合用電子部品2の搭載高さに比較して若干短
い寸法となっている。
【0048】この厚み80μmは、例えば、電子装置を
組み込む移動体通信機器の軽量、小型化に応えるもので
あり、例えば、従来は、150μm程度のシールドケー
スが使用されていた。また、厚み80μmという薄さ
は、後述のシールドケースと接合用電子部品2との溶融
接合時、熱の拡散を防止し、熱容量を小さくして、レー
ザーなどのエネルギービームを照射した時、瞬時に少な
くともシールドケース4の材料であるSUS304が溶
融する約1250℃〜1300℃にまで昇温できるよう
するためである。
【0049】尚、シールドケース4は、その表面がカー
ボン(C)などの黒色顔料を有するメッキ槽でNiメッ
キされ、表面のみが黒色化されている。
【0050】そして、本発明の電子装置では、図1およ
び図2に示すように、金属製シールドケース4の天井面
41には、金属蓋23を取り囲むように位置決め凹部4
4が形成されている。この位置決め凹部44は環状に連
続して形成されている。
【0051】次に、上述の実装基板1、接合用電子部品
2、電子部品3、シールドケース4を用いた温度補償型
水晶発振器の組立方法及びシールドケース4の接合構造
を説明する。
【0052】まず、公知の厚膜回路基板の製法で作成さ
れた実装基板1に、電子部品2、3が搭載される配線パ
ターン12上にクリーム半田を塗布する。
【0053】次に、クリーム半田が塗布された部分に、
所定電子部品2及び接合用電子部品2を搭載し、リフロ
ー処理によって接合する。尚、ここで、接合用電子部品
3は、実装基板1の中央部付近に配置することが望まし
い。この結果、実装基板1上に、接合用電子部品2が、
他の電子部品3に比較してその上面が突出して搭載され
る。
【0054】次に、接合用電子部品2、他の電子部品3
を搭載して、実装基板1の上面から、接合用電子部品
2、他の電子部品3を被覆するように、かつ環状の位置
決め凹部44内に電子部品2の金属蓋23を収容するよ
うに筺体状シールドケース4を載置する。この状態で、
筺体状シールドケース4の天井面41が接合用電子部品
2の上面、即ち、金属蓋23に載置された状態で保持さ
れることになる。
【0055】次に、筺体状シールドケース4の位置決め
凹部44で囲まれた範囲内の所定表面、即ち、接合用電
子部品2の上面と接触している領域内に、4箇所にYA
Gレーザーなどのエネルギービームをスポット的に照射
して、筺体状シールドケース4の天井面41と接合用電
子部品2の金属蓋23とを溶融接合する。この溶融接合
した部分をXで示す。
【0056】これは、筺体状シールドケース4にエネル
ギービームをスポット的に照射することにより、シール
ドケース4が局地的に昇温し、例えば、SUS304の
溶融温度である約1250℃以上となると、シールドケ
ース4が溶融し、その結果、接合用電子部品2のFe−
Ni合金からなる金属蓋23と溶融接合することにな
る。
【0057】これにより、シールドケース4は、接合用
電子部品2の上面に強固に溶融接合して、実装基板1に
搭載された電子部品2、3を被覆することができる。し
かも、上述したように、シールドケース4が接合する接
合用電子部品素子2の金属蓋23は、アース電位となっ
ているため、シールドケース4全体がアース電位とな
り、シールド効果を持たせることができる。
【0058】上述のように電子装置10において、構造
的には、シールドケース4を従来の約150μmから約
80μm程度にまで薄くなっている。しかも、実装基板
1上で最も搭載高さの高い接合用電子部品2とシールド
ケース4とが密着している。さらに、シールドケース4
の接合が、従来のようにシールドケースと基板との間で
半田を介して行っていないため、シールドケース接合用
の半田に相当する厚みを減少させることができる。
【0059】以上の点から、電子装置10の全体の厚み
を非常に薄くできることになり、電子装置10を実装す
る例えば移動体通信機器の小型化・軽量化に対応できる
ようになる。また、実装基板1の周囲にシールドケース
を半田接合させるためのアース電位の配線パターンを形
成する必要がなくなるため、実装基板上の配線パターン
12の引き回しの自由度が向上する。また、シールドケ
ースを接合する半田の溶融により発生していた所定信号
配線パターンとの短絡が一切発生せず、動作信頼性の高
い電子装置となる。以上の点から、電子装置全体が非常
に簡素化されて、外形寸法が非常に安定化し、且つ小型
化となる。
【0060】また、接合作業としては、手作業を強いら
れる糸半田接合作業がなくなり、また、リフローによる
シールドケースの接合の場合に比較して、実装基板1に
搭載される電子部品2、3にかかる熱処理回数が減少し
て、電子部品2、3自身の特性が安定する。
【0061】シールドケース4は、その天井面41の中
央付近で接地されることになるため、他の電子部品3と
シールドケース4との間の間隔が、従来の電子装置に比
較して狭くなったとしても、逆に浮遊容量成分の発生を
有効に抑えることができるため、電子装置の所定動作が
安定化する。
【0062】そして、本発明の電子装置では、金属製シ
ールドケース4に、金属蓋23を取り囲むように位置決
め凹部44を形成したので、シールドケース4を、ピッ
クアンドプレースにて容器の金属蓋23上の所定位置に
確実に載置できるとともに、載置したシールドケース4
のずれを確実に防止でき、シールドケース4がずれて金
属蓋23に溶融接合されることがない。これにより、搭
載部品の電極とシールドケース4のショートを防止でき
る。
【0063】また、金属蓋23を取り囲むように形成さ
れた位置決め凹部44の内側領域において、例えば、金
属製シールドケース4を容器の金属蓋23にスポット溶
接して溶融接合することにより、シールドケース4を金
属蓋23の所定位置に確実に溶融接合できる。
【0064】尚、上述の構造では、シールドケース4の
天井面41は、実質的に平面状態であり、この平面部分
で接合用電子部品2のアース電位の金属蓋23と溶融接
合している。これに対して、図4に示すように、金属蓋
の上方における金属製シールドケース4の天井面41
に、即ち環状に形成された位置決め用凹部44の領域内
に接合用凹部46を設け、この接合用凹部46におい
て、金属製シールドケース4を金属蓋23に溶融接合す
ることが望ましい。
【0065】このように接合用凹部46を形成すること
により、この接合用凹部46において金属蓋23と点接
触し、スポット溶接する部分の密着性を向上でき、接合
部分の隙間の発生を抑制し、接合強度を向上できる。ま
た、金属蓋23の所定位置に確実に接合することができ
る。
【0066】このような接合用凹部46は、図5(a)
に示すように、直線状の接合用凹部46aを平行に形成
しても良く、また、(b)に示すように、4つの円形状
の接合用凹部46bを形成しても良い。
【0067】図6は、収納容器21の金属蓋23の上方
における金属製シールドケース4に、X字状の補強用凹
部47を形成し、この補強用凹部47の任意の位置を溶
融接合した例である。
【0068】レーザーなどのエネルギービームの照射
を、複数の箇所に同時に照射して溶融接合することが望
ましいが、設備などの制約から複数の箇所を順次に照射
して溶融接合しなくてはならない。ここで、最初の箇所
で行う溶融接合時、昇温された熱によって、シールドケ
ース4に20μm程度でうねりが生じてしまうことがあ
る。見掛け上、シールドケース4の天井面41が平面状
であったとしても、2番目の箇所の溶融接合部分が、シ
ールドケース4の天井面41と接合用電子部品2の金属
蓋23とが接触していない場合もあり、また、シールド
ケース4の加工精度によってもシールドケース4の天井
面41と接合用電子部品2の金属蓋体23とが接触して
いない場合もある。
【0069】このような場合、上記した位置決め凹部4
4によって、うねりの発生を抑制することができるが、
シールドケース4が接合用電子部品2の金属蓋23と接
触する領域内に、例えば20μm以上の接合用凹部46
を形成することにより、溶融接合する箇所をシールドケ
ース4と接合用電子部品2の金属蓋23と安定して接触
させておくことができるため、溶融接合の信頼性が向上
する。また、上記した補強用凹部47により、うねり自
体も抑制できる。
【0070】実装基板1上に搭載する電子部品2、3の
うち、接合用電子部品2が最も搭載高さが高い電子部品
とはかぎらない。例えば、温度補償型水晶発振器におい
て、周波数調整回路にトリマコンデンサを用いた場合
に、電子部品3であるトリマコンデンサが、接合用電子
部品2である水晶振動子よりも搭載高さが高くなること
がある。
【0071】このような場合には、図7に示すように、
電子部品3の位置に該当するシールドケース4の天井面
41を、電子部品2の位置に該当するシールドケース4
の天井面41よりも一段高くすることにより対応でき
る。
【0072】尚、本発明では、金属製シールドケース4
1の天井面41には、図8(a)に示すように、4つの
直線状の位置決め凹部48、または、(b)に示すよう
に円形状の8つの位置決め凹部48を、金属蓋23を取
り囲むように所定間隔をおいて形成しても良い。
【0073】尚、電子部品2としては、例えば、円板状
水晶振動片を用いて水晶振動子や圧電単結晶基板の表面
弾性波を用いて動作する電子部品(SAWデバイス)で
あっても良い。
【0074】
【発明の効果】以上、本発明によれば、金属製シールド
ケースに、金属蓋を取り囲むように位置決め凹部を形成
したので、シールドケースを、ピックアンドプレースに
て金属蓋上の所定位置に確実に載置できるとともに、載
置したシールドケースのずれを確実に防止でき、シール
ドケースがずれて金属蓋に溶融接合されることがない。
これにより、搭載部品の電極とシールドケースのショー
トを防止できる。
【0075】また、金属蓋を取り囲むように形成された
位置決め凹部の内側領域において、例えば、金属製シー
ルドケースを金属蓋にスポット溶接して溶融接合するこ
とにより、シールドケースを金属蓋の所定位置に確実に
溶融接合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子装置の一例である温度補償型水晶
発振器の外観斜視図である。
【図2】本発明の電子装置の一例である温度補償型水晶
発振器を示すもので、(a)は断面図、(b)は概略断
面図である。
【図3】本発明の電子装置の一例である温度補償型水晶
発振器に用いる接合用電子部品の構造を示す断面図であ
る。
【図4】シールドケースに接合用凹部を形成した状態を
示す概略断面図である。
【図5】(a)は直線状の接合用凹部を、(b)は円形
状の接合用凹部を形成した状態を示す斜視図である。
【図6】シールドケースに補強用凹部を形成した状態を
示す斜視図である。
【図7】本発明の電子装置の他の例を示す概略断面図で
ある。
【図8】本発明の電子装置のさらに他の例を示す斜視図
である。
【符号の説明】 1・・・・実装基板 2・・・・電子部品 4・・・・シールドケース 21・・・収納体 23・・・金属蓋 44、48・・・位置決め凹部 46、46a、46b・・・接合用凹部 47・・・補強用凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収納体と金属蓋とからなる容器内部に電子
    部品素子を収容した電子部品を基板上に搭載するととも
    に、前記金属蓋に溶融接合された金属製シールドケース
    で被覆してなる電子装置であって、前記金属製シールド
    ケースに、前記金属蓋を取り囲むように位置決め凹部が
    形成されていることを特徴とする電子装置。
  2. 【請求項2】位置決め凹部は環状に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の電子装置。
  3. 【請求項3】複数の位置決め凹部が所定間隔をおいて形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の電子装
    置。
  4. 【請求項4】金属蓋の上方における金属製シールドケー
    スに接合用凹部が設けられ、該接合用凹部において、前
    記金属製シールドケースが前記金属蓋に溶融接合されて
    いることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに
    記載の電子装置。
  5. 【請求項5】金属蓋の上方における金属製シールドケー
    スに補強用凹部が形成されていることを特徴とする請求
    項1乃至4のうちいずれかに記載の電子装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005118539A (ja) * 2003-09-22 2005-05-12 Aruze Corp 遊技機

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