JP2002076324A - トランジスタ - Google Patents

トランジスタ

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JP2002076324A JP2000263943A JP2000263943A JP2002076324A JP 2002076324 A JP2002076324 A JP 2002076324A JP 2000263943 A JP2000263943 A JP 2000263943A JP 2000263943 A JP2000263943 A JP 2000263943A JP 2002076324 A JP2002076324 A JP 2002076324A
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10S977/84Manufacture, treatment, or detection of nanostructure
    • Y10S977/842Manufacture, treatment, or detection of nanostructure for carbon nanotubes or fullerenes

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体素子にカーボンナノチューブを用いる
ことで、高速動作が可能で、室温で動作するナノメータ
ーサイズのトランジスタを提供すること。 【解決手段】 半導体特性を有するカーボンナノチュー
ブリング16,17を半導体材料として、あるいは、導
電性または半導体特性を有するカーボンナノチューブリ
ング18,19を電極材として、用いることを特徴とす
るトランジスタである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子素子に適用で
きるトランジスタに関し、詳しくは、室温で動作するナ
ノメーターサイズのトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラーレンやカーボンナノチュー
ブが発見されるに至って、それまで知られていたグラフ
ァイト、アモルファスカーボン、ダイヤモンドとは異な
る新しい炭素物質として、注目されるようになった。そ
の理由は、フラーレンやカーボンナノチューブが、それ
までの炭素物質とは異なる特異な電子物性を示すためで
ある。
【0003】例えば、C60やC70に代表されるフラーレ
ンは、多数の炭素原子が球状の籠型に配置して一つの分
子を構成し、ベンゼン等の有機溶媒にも溶ける。フラー
レンは、C60やC70以外にも多数の種類を有し、超伝導
体や半導体としての性質を示す。また、フラーレンは、
光官能効果が高く、電子写真感光材料としての応用も考
えられている。さらに、フラーレンには、内部に異種の
元素を閉じ込めたり、外部に多種の化学官能基を付与さ
せることで、機能性材料として有効な物性を発現させる
こともできる。
【0004】カーボンナノチューブは、フラーレンと同
様、炭素のみを構成元素とした新しい材料であるが、電
子放出源、半導体材料、水素貯蔵材料等の機能が発見さ
れている。特に、わずかに原子配列の仕方(カイラリテ
ィ)が変化することで、半導体にも、導体にもなりうる
ことから、ナノメーターサイズのスイッチング素子とし
て電子工業の各分野における活用が期待されている。
【0005】一方、電子素子の主力であるシリコンデバ
イスは、高度な微細加工技術の進展で、電界効果トラン
ジスター(FET)のゲート電極幅も約0.1μmにま
で小型化され、集積度の向上から、動作速度が1Gbi
t程度のメモリーも試作されている。シリコンデバイス
の最も有利な点は、酸化シリコンを絶縁体として用いた
場合、シリコンと酸化シリコンとの間の界面準位が著し
く低く、酸化MOS(金属酸化物半導体)トランジスタ
ーを容易に構成できる点にある。占有面積が小さく、消
費電力の低い当該MOSトランジスターを論理回路に用
いることで、素子の高集積化が可能になった。また、材
料であるシリコンは、ハロゲンプロセスにより、極めて
高純度なものが得られ、結晶成長法もチョコラルスキー
法により、口径30cm以上の半導体ウエハーが生産で
きるため、素子の生産性も極めて高い。
【0006】ただし、シリコンはキャリア移動度が低
く、スイッチング速度に限界がある。その点を解決した
のが、GaAs電界効果トランジスタ(GaAs−FE
T)やGeSiバイポーラトランジスタである。GaA
sのキャリア移動度はシリコンより高く、GaAs−F
ETはSiトランジスタよりはるかに高い動作速度を有
している。また、GeSiバイポーラトランジスタは、
動作速度がGaAs−FETと同等ながら、デバイス単
価が安いので、携帯端末等に多用化されつつある。
【0007】さらに、数10GHzのスイッチング速度
を実現するために考案されたのが、電子やホールを二次
元に閉じ込めた二次元電子ガスによるHEMT(高移動
度トランジスタ)である。現在、これらのデバイスは、
移動体通信を含め、数GHz以上の高周波通信には、欠
くことのできない電子デバイスとなっている。
【0008】現在、さらなる動作速度を期待されている
のが、量子細線や量子ドットのような低次元構造構造を
もつ電子デバイスである。電子やホールを1次元(線)
もしくは0次元(ドット)に閉じ込めることで、超高速
動作が可能になると考えられている。こうした半導体素
子の低次元構造は、デバイスサイズの限界を打破するだ
けではなく、スイッチングデバイスの超高速動作を実現
する上で重要な技術と期待されている。
【0009】特に、カーボンナノチューブは、直径が数
nmなので、その電気伝導機構は一次元に等しく、低次
元電導物質として注目されている。そして、単一壁カー
ボンナノチューブは、半導体特性を示すものもあるの
で、カーボンナノチューブによるナノメーターサイズの
トランジスタを構成できる潜在能力を持っている。現
在、常温でカーボンナノチューブの整流特性が確認され
ており、さらに、室温での一次元量子状態(ラッティン
ジャー液体状態)も実験的に示唆されている。したがっ
て、常温におけるバリスティック伝導機構を応用するこ
とで、数THzの動作速度をもつカーボンナノチューブ
のスイッチングデバイスが実現可能であると考えられて
いる。
【0010】また、シリコンデバイスの加工プロセス
は、これ以上の微細化を行うにあたって多く問題を抱え
ており、技術的限界に近づいている。特に、露光技術に
おいて、光学限界である線幅0.1μm以下の技術は、
2レーザー露光法や電子線ビーム露光法等が提案され
ているものの、酸化膜形成等の課題が多い。現在、0.
1μm以下のサイズで動作するデバイスを実現する技術
は様々なものが考案され、開発されているものの、製造
技術として課題が多い。
【0011】したがって、カーボンナノチューブによる
電子デバイスの製造技術が提供されれば、高速動作のみ
ならず、現在、限界に近づいているシリコンデバイスの
加工プロセスに代替可能なデバイスを提案できると期待
されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
放電法、レーザーアブレーション法等で得られたカーボ
ンナノチューブは、太さはほぼ一定でも、その長さが様
々で、数10nmから数mmの広範囲に渡り、しかも、
その長さの制御が困難で、素子を構成する際に必要なサ
イズのカーボンナノチューブを得る技術は、現在までの
ところない。従来の技術では、偶発的に得られたサイズ
のカーボンナノチューブを用いているに過ぎず、カーボ
ンナノチューブを実験室的に利用することができても、
工業的に電子デバイス材料として利用することは困難で
あった。
【0013】また、カーボンナノチューブと金属製の電
極を接続する場合、接触抵抗が高く、高速の動作には不
利であった。
【0014】そこで、本発明の目的は、半導体素子にカ
ーボンナノチューブを用いることで、高速動作が可能
で、室温で動作するナノメーターサイズのトランジスタ
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】単一壁カーボンナノチュ
ーブを超音波で処理すると、微小なリング、すなわち本
発明に言うカーボンナノチューブリングを形成すること
が知られている。本発明では、このカーボンナノチュー
ブリングを用いて電子デバイスとしてのトランジスタを
構成することを特徴とするものである。
【0016】上記目的は、以下の本発明により達成され
る。すなわち本発明は、 <1> 半導体特性を有するカーボンナノチューブリン
グを半導体材料として用いることを特徴とするトランジ
スタである。 <2> 前記カーボンナノチューブリングに2つの電極
を接続し、該カーボンナノチューブリングの近傍かつ離
間された位置に制御電極を設けてなることを特徴とする
<1>に記載のトランジスタである。
【0017】<3> 前記カーボンナノチューブリング
に接続される2つの電極の電極材料として、導電性を有
するカーボンナノチューブを用いること特徴とする<2
>に記載のトランジスタである。 <4> 前記導電性を有するカーボンナノチューブの直
径が、1nm以上1μm以下であることを特徴とする<
3>に記載のトランジスタである。
【0018】<5> <2>〜<4>のいずれか1に記
載のトランジスタであって、前記カーボンナノチューブ
リングが、絶縁性薄膜表面に、リング面が当接するよう
に載置され、前記制御電極が、前記絶縁性薄膜の前記カ
ーボンナノチューブリングが載置された面の背面側に設
けられてなる、ことを特徴とするトランジスタである。
【0019】<6> <2>〜<4>のいずれか1に記
載のトランジスタであって、前記カーボンナノチューブ
リングが、絶縁性基板表面に、リング面が当接するよう
に載置され、前記制御電極が、前記絶縁性基板表面の前
記カーボンナノチューブリングの近傍かつ離間された位
置に設けられてなる、ことを特徴とするトランジスタで
ある。
【0020】<7> <2>〜<4>のいずれか1に記
載のトランジスタであって、前記カーボンナノチューブ
リングが、絶縁性基板表面に、リング面が当接するよう
に載置され、制御電極が、前記絶縁性基板表面に載置さ
れた前記カーボンナノチューブリングのさらに上部に設
けられてなる、ことを特徴とするトランジスタである。
【0021】<8> 導電性または半導体特性を有する
カーボンナノチューブリングを電極材として用いること
を特徴とするトランジスタである。 <9> <8>に記載のトランジスタであって、前記カ
ーボンナノチューブリングが、半導体基板表面に、リン
グ面が当接するように載置され、制御電極を構成し、前
記半導体基板表面の、前記カーボンナノチューブリング
の開口部から表出する部位に、1の電極を設け、さら
に、前記半導体基板表面の、前記カーボンナノチューブ
リングの近傍かつ離間された位置に他の電極を設けてな
る、ことを特徴とするトランジスタである。
【0022】<10> 制御電極としてのカーボンナノ
チューブリングに、接続配線を介して端子を設けてなる
<9>に記載のトランジスタであって、前記接続配線と
して、導電性のカーボンナノチューブを用いること特徴
とするトランジスタである。 <11> 前記導電性を有するカーボンナノチューブの
直径が、1nm以上1μm以下であることを特徴とする
<10>に記載のトランジスタである。 <12> 前記半導体基板表面に設けられる、前記1の
電極および/または他の電極と、前記半導体基板表面
と、の接合抵抗が、1mΩ以上100kΩ以下であるこ
とを特徴とする<9>〜<11>のいずれか1に記載の
トランジスタである。
【0023】<13> <9>〜<12>のいずれか1
に記載のトランジスタであって、半導体基板がシリコン
基板であり、該シリコン基板の表面のダングリングボン
ドが水素末端処理されていることを特徴とするトランジ
スタである。 <14> 前記半導体特性もしくは導電性を有するカー
ボンナノチューブリングが、単一壁のカーボンナノチュ
ーブリング、もしくはその集合体であることを特徴とす
る<1>〜<13>のいずれか1に記載のトランジスタ
である。
【0024】<15> 前記半導体特性もしくは導電性
を有するカーボンナノチューブリングのリング外径が、
10nm以上10μm以下であることを特徴とする<1
>〜<14>のいずれか1に記載のトランジスタであ
る。 <16> 前記半導体特性もしくは導電性を有するカー
ボンナノチューブリングのチューブ部位の太さが、1n
m以上1μm以下であることを特徴とする<1>〜<1
5>のいずれか1に記載のトランジスタである。
【0025】本発明では、カーボンナノチューブがリン
グ状に形成されたカーボンナノチューブリングを用いる
ことで、安定した品質のトランジスタを形成することに
成功している。これは、カーボンナノチューブからカー
ボンナノチューブリングを作製した際、得られるカーボ
ンナノチューブリングの大きさ(リング外径)のばらつ
きが少なく、さらに得られたカーボンナノチューブリン
グを大きさごとに分別することが可能であり、安定した
大きさのカーボンナノチューブリングを半導体材料ある
いは電極材として用いることができるためである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のトランジスタとしては、
半導体特性を有するカーボンナノチューブリングを半導
体材料として用いること特徴とするものと、導電性また
は半導体特性を有するカーボンナノチューブリングを電
極材として用いること特徴とするものとの2つの形態が
ある。
【0027】前者は、例えば制御電極(ゲート電極)と
してのn型半導体基板等の基板と、p型の半導体特性を
有するカーボンナノチューブリングと、がリング面が当
接するように電気的に絶縁された状態で配置され、前記
カーボンナノチューブリングに2つの電極を接続し、当
該電極をソース電極およびドレイン電極とすることで、
ソース電極とドレイン電極に流れる電流、もしくはソー
ス電極とドレイン電極に印加される電圧をゲート電極電
位で変化させて制御し、能動的電子素子として機能す
る。なお、制御電極(ゲート電極)は、n型半導体基板
等の基板に限らず、前記カーボンナノチューブリングの
近傍かつ離間された位置に配されたものであれば、本発
明において問題ない。また、基板としてn型半導体基板
を用いる場合、具体的な材料としては、単結晶シリコ
ン、ガリウム砒素、インジウム燐、窒化ガリウム、ダイ
ヤモンド等が挙げられる。
【0028】後者は、例えばn型半導体基板と、導電性
またはp型半導体特性を有するカーボンナノチューブリ
ングと、がリング面が当接するようにショットキー接続
された状態で配置され制御電極(ゲート電極)として機
能し、前記半導体基板表面の、前記カーボンナノチュー
ブリングの開口部から表出する部位に、1の電極(ドレ
イン電極またはソース電極)がオーム性接続され、さら
に、前記半導体基板表面の、前記カーボンナノチューブ
リングの近傍かつ離間された位置に他の電極(ドレイン
電極またはソース電極であって、前記1の電極と異なる
もの)がオーム性接続されたものである。ゲート電極と
してのカーボンナノチューブリングは、該カーボンナノ
チューブリングの開口部内に配された1の電極と電気的
に独立であり、当該1の電極と、前記カーボンナノチュ
ーブリングの近傍かつ離間された位置に配された他の電
極との間に流れる電流、もしくは両電極間に印加される
電圧を、ゲート電極電位で変化させることで制御し、能
動的電子素子として機能する。
【0029】一般的にカーボンナノチューブの基本構造
は、炭素の6員環より構成され、通常のグラファイトが
閉じて中空の管になった構造をしている。カーボンナノ
チューブは、単一壁と多重壁の二種類に大別され、単一
壁カーボンナノチューブは、一般にその太さ(直径)が
1nmから10nmである。一方、多重壁カーボンナノ
チューブはその太さ(直径)も様々で、数100nmに
達するものもある。前述のように、単一壁カーボンナノ
チューブは半導体特性と示すものと導電性を示すものの
二種類が存在し、半導体特性と有するものは、p型であ
ると推定されている。後述の実施例1においては、半導
体特性を有する単一壁カーボンナノチューブがp型であ
ることが証明されている。
【0030】前記カーボンナノチューブは、原料である
単一壁カーボンナノチューブから以下のようにして製造
することができる。まず、原料である単一壁カーボンナ
ノチューブをアーク放電法もしくは化学気相法で作製す
る。その後、得られた単一壁カーボンナノチューブをメ
タノール中で超音波処理する。このとき、メタノール中
に適当な界面活性剤を数%の濃度で混ぜることで、分散
特性が向上する。次に、超音波中でカーボンナノチュー
ブは断裂するとともに、環状に変形し、カーボンナノチ
ューブリングが形成される。遠心分離法により、このカ
ーボンナノチューブリングを単離する。得られたカーボ
ンナノチューブリングは、それ自体単独で存在するか、
2ないし10本程度のバンドル(束)より構成されてい
る(後者をカーボンナノチューブリングの「集合体」と
称する)。また、個々の単一壁カーボンナノチューブは
通常、半導体特性を示すならp型と推定されており、半
導体特性と導電性とを決定する要因は、カーボンナノチ
ューブのカイラル構造(ねじれ構造)の変化によるとい
う解釈と、カーボンナノチューブの欠陥に起因している
という解釈があるが、詳細は現時点でも不明である。
【0031】なお、カーボンナノチューブの製造方法に
ついては、Journal ofPhysical C
hemistry B(volume103,Numb
er36,September 9,1999,p.7
551−7556,R.Martel,H.R.Her
a and P.Avourisの文献において、p.
7552、左13行から右7行まで)等に詳細に記載さ
れており、本発明において、かかる方法をそのまま適用
することができる。本発明ではさらに、カーボンナノチ
ューブリングの大きさを分別するために、R.Mart
elとは異なり、分散液として硫酸・過酸化水素水溶液
を用いず、界面活性剤メタノール溶液を用い、超音波処
理の時間と遠心分離条件とを最適化させることが望まし
い。処理条件によって、20nmから50nmの範囲
で、大きさが均等なカーボンナノチューブリングを得る
ことができる。
【0032】以下、本発明を、好ましい実施形態を挙げ
て詳細に説明する。 <第1の実施形態>図1は、本発明のトランジスタの第
1の実施形態を示す模式斜視図である。本実施形態は、
半導体特性を有するカーボンナノチューブリングを半導
体材料として用いた例である。図1に示すように本実施
形態のトランジスタは、ゲート電極(制御電極)として
のn型シリコン基板11の一方の表面に、数十nmの厚
さの酸化シリコン膜(絶縁性薄膜)12が、他の表面
に、Au等の金属電極によるゲート電極端子15が、そ
れぞれ形成されており、酸化シリコン膜12の表面に
は、カーボンナノチューブリング17が、リング面が当
接するように(すなわち、図1に示すように、リングが
寝た状態で;以下同様)載置されている。カーボンナノ
チューブリング17には、その両端に多重壁カーボンナ
ノチューブ16,16’が接続され、ソース電極および
ドレイン電極として機能する。このとき、多重壁カーボ
ンナノチューブ16,16’を形成する操作は、走査型
プローブ顕微鏡をマニュピレーターとして用いることが
望ましい。多重壁カーボンナノチューブ16,16’
の、カーボンナノチューブリング17に接続された側と
反対側のそれぞれの端部は、ソース電極端子13および
ドレイン電極端子14と接続されている。
【0033】本実施形態のトランジスタでは、ソース電
極端子13とドレイン電極端子14との間に流れる電流
もしくは電圧を、ゲート電極端子15の電位を変化させ
て制御することが可能になる。すなわち、高速動作が可
能で、室温で動作するナノメーターサイズのトランジス
タとなる。
【0034】カーボンナノチューブリング17に接続さ
れる2つの電極の電極材料としては、通常の金属を用い
てもよいが、導電性を有するカーボンナノチューブ、特
に本実施形態のように多重壁カーボンナノチューブ1
6,16’を用いることで、カーボンナノチューブリン
グ17とのトンネル接合により、低接触抵抗の電極配線
を実現することができる。
【0035】このときのカーボンナノチューブリング1
7と多重壁カーボンナノチューブ16,16’との接触
抵抗としては、0mΩ以上1MΩ以下であることが好ま
しく、高速動作に望ましい1Ω以上100kΩ以下であ
ることがより好ましい。多重壁カーボンナノチューブ1
6,16’の直径としては、1nm以上1μm以下であ
ることが好ましく、5nm以上100nm以下であるこ
とがより好ましい。
【0036】カーボンナノチューブリング17として
は、単一壁のカーボンナノチューブリング、もしくはそ
の集合体であることが望ましく、そのリング外径として
は、10nm以上10μm以下であることが好ましく、
15nm以上1μm以下であることがより好ましく、2
0nm以上100nm以下であることがさらに好まし
い。
【0037】また、カーボンナノチューブリング17と
しては、そのチューブ部位の太さ(カーボンナノチュー
ブ自体の直径)が、1nm以上1μm以下であることが
好ましく、5nm以上100nm以下であることがより
好ましい。
【0038】本実施形態において、ゲート電極(制御電
極)は、n型シリコン基板11を用いているが、導電性
あるいはn型の半導体特性を有する材料であれば、如何
なる材料をも用いることができる。すなわち、カーボン
ナノチューブリング17の近傍かつ離間された位置にゲ
ート電極(制御電極)15が配されるようにすれば、問
題ない。また、n型の半導体特性を有する材料を用いる
場合、n型シリコン基板11の代わりに、ガリウム砒
素、インジウム燐、窒化ガリウム、ダイヤモンド等の基
板を用いることも可能である。
【0039】カーボンナノチューブリング17とゲート
電極(制御電極)との間に配される絶縁性薄膜として
は、本実施形態では酸化シリコン膜12を用いている
が、勿論本発明においてはこれに限定されず、絶縁性を
有する膜であれば、如何なる材料をも採用することがで
きる。本実施形態のように、n型シリコン基板11を下
地基板として用いた場合には、その形成が容易である点
で、酸化シリコン膜とすることが望ましい。絶縁性薄膜
の厚みとしては、所望とするトランジスタの特性にもよ
るが、一般的には数十nmであり、具体的には5〜20
nmとすることが望ましい。
【0040】<第2の実施形態>図2は、本発明のトラ
ンジスタの第2の実施形態を示す模式斜視図である。本
実施形態は、導電性または半導体特性を有するカーボン
ナノチューブリングを電極材として用いた例である。
【0041】図2に示すように本実施形態のトランジス
タは、下地としてのn型半導体基板21の一方の表面
に、n+領域を示すn型不純物層28が形成され、さら
にその上にp型半導体特性を有するカーボンナノチュー
ブリング27が、リング面が当接するように載置され、
ゲート電極(制御電極)を構成する。カーボンナノチュ
ーブリング27には、導電性を有する多重壁カーボンナ
ノチューブ26の一端が接続され、他端は、Au等の金
属材料からなるゲート電極端子25と接続されている。
また、n型半導体基板21表面の、カーボンナノチュー
ブリング27の開口部から表出する部位に、多重壁カー
ボンナノチューブ29の一端がオーム性接続され、ソー
ス電極(1の電極)22を構成し、他端は、カーボンナ
ノチューブリング27をまたいで、ソース電極端子23
と接続されている(ソース電極端子23とn型半導体基
板21とは絶縁されている)。さらに、n型半導体基板
21の、カーボンナノチューブリング27の近傍かつ離
間された位置にドレイン電極(他の電極)24が、オー
ム性接続されている。
【0042】基板としては、カーボンナノチューブリン
グ27としてp型半導体特性を有するものを用いている
ため、本実施形態ではn型半導体基板を用いるのが望ま
しい。基板として最も適しているのはシリコン基板であ
るが、その他のガリウム砒素、インジウム燐、窒化ガリ
ウム、ダイヤモンド等を使用することも可能である。シ
リコン基板を用いた場合、大気中で取り扱うには、シリ
コン基板表面を安定化させる必要がある。フッ化水素水
溶液でシリコン基板を処理すると、シリコン基板表面の
ダングリングボンド(相手をもたない結合)がH(水
素)と結合する。シリコン基板の自然酸化膜厚は約1n
m弱なので、例えばリング外径50nm程度のカーボン
ナノチューブリングを用いるに際しては、こうした下地
基板の表面を安定化させることは効果的である。シリコ
ン基板表面をHで安定化させることで、酸化物の影響を
低減させ、カーボンナノチューブリングと下地基板の安
定なショットキー接続を実現することが可能になる。
【0043】n型半導体基板21表面にAu等の金属材
料からなるドレイン電極24を形成するが、当該ドレイ
ン電極24は、n型半導体基板21とオーム性接続させ
る必要がある。オーム性接続を可能にするには、n型半
導体基板表面にn+領域を形成することが望ましい。n+
領域を形成しn型不純物層28を形成するには、通常、
イオン注入法で行うが、このときn型半導体基板21表
面近傍に高濃度の不純物濃度を維持するために、注入イ
オン種としてはAsが望ましい。また、このイオン注入
量としては、カーボンナノチューブリング27をゲート
電極として用いる本実施形態の場合においては、平均濃
度として、1018cm-3以上のn型不純物濃度が望まれ
る。
【0044】不純物濃度を向上させるためには、メカノ
ケミカルポリッシング法(研磨剤グランゾックス)等の
公知の方法で、n型不純物層28が形成されたn型半導
体基板21表面を研磨することが望ましい。このとき研
磨量としては、表面を100nm〜2μm程度研磨する
ことが望ましく、200〜500nm程度研磨すること
がより望ましい。
【0045】ドレイン電極24とn型半導体基板21と
の接合抵抗としては、1mΩ以上100kΩ以下である
ことが望ましく、1Ω以上50kΩ以下であることがよ
り望ましく、100Ω以上10Ω以下であることがさら
に望ましい。
【0046】ドレイン電極24の近傍かつ離間された位
置に、電気的に独立したカーボンナノチューブリング2
7が固定され(載置され)、ゲート電極を構成するが、
カーボンナノチューブリング27としては、本実施形態
のようにp型半導体特性を有するものとすることが望ま
しいが、導電性を有するものであってもよい。
【0047】カーボンナノチューブリング27とドレイ
ン電極24とは、近傍であって、かつ離間されることが
必須であるが、具体的な両者の間隙としては、1nm〜
50μm程度であることが望ましく、5〜200nm程
度であることがより望ましい。
【0048】ゲート電極である当該カーボンナノチュー
ブリング27には、既述の如く多重壁カーボンナノチュ
ーブ26の一端が接続され、他端はゲート電極端子25
と接続されている。なお、本実施形態において、カーボ
ンナノチューブリング27とゲート電極端子25との間
の配線に導電性を有する多重壁カーボンナノチューブを
用いているが、金等の金属配線を用いてもよい。ただ
し、本実施形態のように多重壁カーボンナノチューブを
用いることで、カーボンナノチューブリング27とのト
ンネル接合により、低接触抵抗の電極配線を実現するこ
とができる。
【0049】既述の如く、多重壁カーボンナノチューブ
29の一端が、n型半導体基板21表面の、カーボンナ
ノチューブリング27の開口部から表出する部位にオー
ム性接続され、ソース電極22を構成し、他端は、ソー
ス電極端子23と接続されている。なお、本実施形態に
おいて、ソース電極22とソース電極端子23との配線
(接続配線)に導電性を有する多重壁カーボンナノチュ
ーブを用いているが、金等の金属配線を用いてもよい。
【0050】また、ソース電極22とn型半導体基板2
1との接合抵抗としては、1mΩ以上100kΩ以下で
あることが望ましく、1Ω以上50kΩ以下であること
がより望ましく、100Ω以上10Ω以下であることが
さらに望ましい。
【0051】本実施形態のトランジスタでは、ソース電
極端子23とドレイン電極24との間に流れる電流もし
くは電圧を、ゲート電極であるカーボンナノチューブリ
ング27にかける電位を変化させることで、制御するこ
とが可能になる。すなわち、高速動作が可能で、室温で
動作するナノメーターサイズのトランジスタとなる。
【0052】本実施形態において用いるカーボンナノチ
ューブリング27および多重壁カーボンナノチューブ2
6,29の好ましい態様(大きさ、両者が接続される場
合の接触抵抗等)は、第1の実施形態で説明したカーボ
ンナノチューブリング17および多重壁カーボンナノチ
ューブ16,16’と同様であるため、その詳細な説明
は省略する。
【0053】なお、本実施形態のトランジスタの態様
で、下地基板として、シリコンと酸化シリコンより構成
されるSOI(Semiconductor on i
nsulator)基板を用いることは、さらに望まし
い。このとき、ケミカルメカノポリッシング法とエッチ
ングを併用させることで、表面の半導体層の厚さを約5
0nmにまで加工することが好ましい。さらに、酸化シ
リコン基板表面に化学気層法等で多結晶シリコン層を形
成させ、n型不純物を導入した基板を用いることも可能
である。このとき、アニール法等により多結晶シリコン
層の結晶粒径をカーボンナノチューブリングのリング外
径より大きな1μm以上に再成長させることで、移動度
の低下を防ぐことが可能になる。
【0054】<第3の実施形態>図3は、本発明のトラ
ンジスタの第3の実施形態を示す模式斜視図である。本
実施形態は、半導体特性を有するカーボンナノチューブ
リングを半導体材料として用いた例である。
【0055】図3に示すように本実施形態のトランジス
タは、ゲート電極(制御電極)18が、酸化シリコン膜
(絶縁性薄膜)12表面のカーボンナノチューブリング
17の近傍かつ離間された位置に設けられている態様で
ある。その他、n型シリコン基板11、酸化シリコン膜
12、ソース電極端子13、ドレイン電極端子14、多
重壁カーボンナノチューブ16,16’、カーボンナノ
チューブリング17は、第1の実施形態と同様の構成で
あり、同様に配置される。
【0056】すなわち、本実施形態のトランジスタは、
ゲート電極がn型シリコン基板11の背面ではなく、酸
化シリコン膜(絶縁性薄膜)12表面のカーボンナノチ
ューブリング17の近傍かつ離間された位置に設けられ
ていることを除き、その好ましい態様を含め第1の実施
形態と同様であり、図3において、第1の実施形態と同
一の機能を有する部材には図1と同一の符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0057】カーボンナノチューブリング17とゲート
電極18とは、近傍であって、かつ離間されることが必
須であるが、具体的な両者の間隙としては、1nm〜5
0μm程度であることが望ましく、5〜200nm程度
であることがより望ましく、10nm前後であることが
特に望ましい。
【0058】ゲート電極18は、金属配線でも導電性を
有するカーボンナノチューブ(例えば多重壁カーボンナ
ノチューブ)でも構わない。ゲート電極18には、接続
配線19の一端が接続され、接続配線19の他端は、金
等の金属材料からなるゲート電極端子30に接続され
る。接続配線19も、金属配線および導電性を有するカ
ーボンナノチューブのいずれでも構わないが、ゲート電
極18と同一の材料を用いることが望ましい。
【0059】本実施形態のトランジスタでは、ソース電
極端子13とドレイン電極端子14との間に流れる電流
もしくは電圧を、ゲート電極18の電位を変化させて制
御することが可能になる。すなわち、高速動作が可能
で、室温で動作するナノメーターサイズのトランジスタ
となる。
【0060】なお、本実施形態では、基板として第1の
実施形態と同様、n型シリコン基板11に絶縁性の酸化
シリコン膜12を形成したものを用いたが、カーボンナ
ノチューブリング17が載置される面が絶縁性を有する
ものであれば、如何なる材料を用いることもできる(後
述の第4の実施形態においても同様)。すなわち、基板
そのものが絶縁性を有するものであってもよいし、本実
施形態のように絶縁性、導電性を問わず任意の基体に、
絶縁性薄膜を設けたものであってもよく、本発明におい
て、これらの基板全てが「絶縁性基板」の概念に含まれ
る。
【0061】<第4の実施形態>図4は、本発明のトラ
ンジスタの第4の実施形態を示す模式斜視図である。本
実施形態は、半導体特性を有するカーボンナノチューブ
リングを半導体材料として用いた例である。
【0062】図4に示すように本実施形態のトランジス
タは、ゲート電極(制御電極)31が、酸化シリコン膜
(絶縁性薄膜)12表面に載置されたカーボンナノチュ
ーブリング17のさらに上部に設けられている態様であ
る。なお、ここでいう「上部」とは、地表面を基準とし
た上下関係を表すものではなく、酸化シリコン膜(絶縁
性薄膜)12を基準にした場合におけるカーボンナノチ
ューブリング17のさらに上部を意味するものとし、地
表面を基準とした上下関係が逆転等していても全く問題
ない。
【0063】その他、n型シリコン基板11、酸化シリ
コン膜12、ソース電極端子13、ドレイン電極端子1
4、多重壁カーボンナノチューブ16,16’、カーボ
ンナノチューブリング17は、第1の実施形態と同様の
構成であり、同様に配置される。
【0064】カーボンナノチューブリング17のさらに
上部に設けられるゲート電極31としては、数nm幅の
貴金属極細線(AuやPt等)を適用することも可能で
あるが、導電性を有するカーボンナノチューブを用いる
のが好ましい。導電性を有するカーボンナノチューブと
しては、単一壁カーボンナノチューブおよび多重壁カー
ボンナノチューブの両者が適用可能である。
【0065】ゲート電極31には、接続配線32の一端
が接続され、接続配線32の他端は、金等の金属材料か
らなるゲート電極端子33に接続される。接続配線32
も、金属配線および導電性を有するカーボンナノチュー
ブのいずれでも構わないが、ゲート電極31と同一の材
料を用いることが望ましい。
【0066】本実施形態のトランジスタでは、ソース電
極端子13とドレイン電極端子14との間に流れる電流
もしくは電圧を、ゲート電極31の電位を変化させて制
御することが可能になる。すなわち、高速動作が可能
で、室温で動作するナノメーターサイズのトランジスタ
となる。
【0067】ゲート電極31として導電性を有するカー
ボンナノチューブを用いた場合、ゲート電極31と、半
導体特性を有するカーボンナノチューブリング17との
接続は、ショットキー接続になり、この場合、ショット
キー型電界効果トランジスターを形成することができ
る。
【0068】以上、本発明のトランジスタを4つの実施
形態を挙げて詳細に説明したが、本発明はこれらに限定
されるものではなく、既述の本発明の原理が応用され得
る構成であれば、如何なる構成をも採用することができ
る。
【0069】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらの例に制限されるものではない。 (実施例1)アーク放電法で作製した単一壁カーボンナ
ノチューブを超音波処理することで、カーボンナノチュ
ーブリングを作製した。具体的には、界面活性剤(和光
純薬製、塩化ベンザルコニウム)のメタノール溶液(界
面活性剤濃度5%)100mlに単一壁カーボンナノチ
ューブを50mg分散させ、超音波処理(周波数20k
Hz、出力50w)を約1時間行った。その後、遠心分
離法で約30分間、遠心分離処理した。液中に分散され
ているカーボンナノチューブリングをフィルターで回収
後、フィルター上でメタノールとアセトンにより洗浄し
た。得られたカーボンナノチューブリングのリング外径
は約20nmから50nm、チューブ部位の太さは2n
mから30nmであった。なお、本実施例では、リング
外径約50nm、チューブ部位の太さ5nmのp型半導
体特性を有するものを用いた。
【0070】得られたカーボンナノチューブリングを用
いて、以下のようにして図1に示すトランジスタを作製
した。下地基板としては、(111)面のn型シリコン
基板11を用いた。まず、表面を洗剤洗浄後、純水でリ
ンスし、イソプロピルアルコール蒸気で処理し、乾燥さ
せた。その後、n型シリコン基板11の片面(裏面)に
Auを蒸着し、ゲート電極端子15を配置した。さら
に、プラズマCVD法で50nmの酸化シリコン膜12
を成長させ、その上に、減圧CVD法で多結晶シリコン
層を形成させた。次に、n型シリコン基板11の表面に
イオン注入法でAsをドープ(イオン注入加速エネルギ
ー40keV、イオン注入量約2×1015cm-2)し、
ラピッドアニーリング法(ピーク温度約1200℃)で
結晶回復させた。次に、表面の酸化膜除去と表面を安定
させるために、HFで処理し、n型シリコン基板11表
面のダングリングボンドをHで末端処理した。一般に、
Si(111)面をH末端処理すると、安定なSi―H
2が形成されるので、大気中でも、シリコン基板表面が
酸化されにくくなる。
【0071】この状態で、n型シリコン基板11表面の
酸化シリコン膜12の上に、メタノールに分散された前
記カーボンナノチューブリングをスピンコート法で展開
し、カーボンナノチューブリング17を載置した。次い
で、カーボンナノチューブリング17の両端に、多重壁
カーボンナノチューブ16,16’(直径約15nm)
を接続し、かつ多重壁カーボンナノチューブ16,1
6’の他端がソース電極端子13およびドレイン電極端
子14と接続するように配線した。多重壁カーボンナノ
チューブ16,16’の配線には、2つのピエゾアクチ
ュエータをもつ走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用
い、プローブとして多重壁カーボンナノチューブを用い
た。
【0072】このようにして得られた実施例1のトラン
ジスタについて、n型シリコン基板11より構成される
ゲート電極の電位を変化させることで、カーボンナノチ
ューブリング17のソース電極およびドレイン電極間の
電流電圧特性に変化が現れることを確認した。すなわ
ち、ゲート電極端子15の電位(Vg)を0V〜5Vの
間1V刻みで変化させて、ソース電極端子13とドレイ
ン電極端子14との間の電流電圧特性を、KEITHL
EY社製エレクトロメーター6514を用いることによ
り測定した。なお、測定は室温(23℃)中で行った。
その結果を図5に示す。
【0073】(実施例2)実施例1において得られたカ
ーボンナノチューブリングを用いて、以下のようにして
図2に示すトランジスタを作製した。実施例1と同様の
(111)面のn型半導体基板21を用意し、表面にイ
オン注入法でAsを注入し、n+領域のn型不純物層2
8を形成した。As濃度を表面で最も高くするために、
メカノケミカルポリッシング法(研磨剤グランゾック
ス)で、表面を300nm程度研磨した。
【0074】次に、表面にスパッタリング法でAuを部
分的に蒸着し、オーム性接続されたドレイン電極24電
極を形成した。さらに、実施例1と同様に、n型半導体
基板21表面をH末端処理処理することで安定化させ
た。
【0075】この状態で、n型シリコン基板11表面の
n型不純物層28の上に、メタノールに分散された前記
カーボンナノチューブリングをスピンコート法で展開
し、カーボンナノチューブリング27を載置した。この
ときのカーボンナノチューブリング27は、リング外径
約50nm、チューブ部位の太さ8nmの導電性を有す
るものを用いた。
【0076】実施例1と同様に、2つのピエゾアクチュ
エータをもつ走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用い、
プローブとして多重壁カーボンナノチューブ(直径約1
5nm)を使用し、配線した。まず、カーボンナノチュ
ーブリング27およびゲート電極端子25に、SPMの
第一プローブで多重壁カーボンナノチューブ26を接続
し、次に、第二プローブで多重壁カーボンナノチューブ
29をカーボンナノチューブリング27の開口部から表
出する部位のn型半導体基板21の表面、および、ソー
ス電極端子23に接続した。このようにして、実施例2
のトランジスタを作製した。
【0077】このようにして得られた実施例2のトラン
ジスタについて、カーボンナノチューブリング27より
構成されるゲート電極の電位を変化させることで、ソー
ス電極22およびドレイン電極24間の電流電圧特性に
変化が現れることを確認した。すなわち、ゲート電極端
子25の電位(Vg)を0V〜5Vの間1V刻みで変化
させて、ソース電極端子23とドレイン電極24との間
の電流電圧特性を、KEITHLEY社製エレクトロメ
ーター6514を用いることにより測定した。その結果
を図6に示す。
【0078】
【発明の効果】本発明のトランジスタによれば、カーボ
ンカーボンナノチューブを利用したナノメーターサイズ
の微小で高速動作可能な室温で動作するスイッチング素
子を実現でき、工業的有用性は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトランジスタの第1の実施形態を示
す模式斜視図である。
【図2】 本発明のトランジスタの第2の実施形態を示
す模式斜視図である。
【図3】 本発明のトランジスタの第3の実施形態を示
す模式斜視図である。
【図4】 本発明のトランジスタの第4の実施形態を示
す模式斜視図である。
【図5】 本発明の実施例のトランジスタにおけるソー
ス電極およびドレイン電極間の電流電圧特性である。
【図6】 本発明の他の実施例のトランジスタにおける
ソース電極およびドレイン電極間の電流電圧特性であ
る。
【符号の説明】
11 n型シリコン基板 12 酸化シリコン膜 13、23 ソース電極端子 14 ドレイン電極端子 15、25、30、33 ゲート電極端子 16,16’、26、29 多重壁カーボンナノチュー
ブ 17、27 カーボンナノチューブリング 18、31 ゲート電極 19 接続配線 21 n型半導体基板 22 ソース電極 24 ドレイン電極 28 n型不純物層 32 接続配線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 618B 21/338 622 29/812 29/80 B 21/337 C 29/808 (72)発明者 真鍋 力 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 4M104 AA01 AA04 AA05 AA10 BB01 BB36 CC01 CC03 CC05 FF13 GG09 GG12 5F040 DC01 EC04 EC16 EC19 EC26 EE01 EF01 EH02 5F102 FB10 GB01 GC01 GD01 GD04 GJ03 GJ05 GL02 GL10 GR01 GS03 GS07 GT01 HC01 HC11 5F110 AA01 CC10 DD05 DD13 EE01 EE22 EE36 GG01 GG22 GG23

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体特性を有するカーボンナノチュー
    ブリングを半導体材料として用いることを特徴とするト
    ランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記カーボンナノチューブリングに2つ
    の電極を接続し、該カーボンナノチューブリングの近傍
    かつ離間された位置に制御電極を設けてなることを特徴
    とする請求項1に記載のトランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記カーボンナノチューブリングに接続
    される2つの電極の電極材料として、導電性を有するカ
    ーボンナノチューブを用いること特徴とする請求項2に
    記載のトランジスタ。
  4. 【請求項4】 前記導電性を有するカーボンナノチュー
    ブの直径が、1nm以上1μm以下であることを特徴と
    する請求項3に記載のトランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1に記載のトラ
    ンジスタであって、前記カーボンナノチューブリング
    が、絶縁性薄膜表面に、リング面が当接するように載置
    され、 前記制御電極が、前記絶縁性薄膜の前記カーボンナノチ
    ューブリングが載置された面の背面側に設けられてな
    る、ことを特徴とするトランジスタ。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4のいずれか1に記載のトラ
    ンジスタであって、前記カーボンナノチューブリング
    が、絶縁性基板表面に、リング面が当接するように載置
    され、 前記制御電極が、前記絶縁性基板表面の前記カーボンナ
    ノチューブリングの近傍かつ離間された位置に設けられ
    てなる、ことを特徴とするトランジスタ。
  7. 【請求項7】 請求項2〜4のいずれか1に記載のトラ
    ンジスタであって、 前記カーボンナノチューブリングが、絶縁性基板表面
    に、リング面が当接するように載置され、 制御電極が、前記絶縁性基板表面に載置された前記カー
    ボンナノチューブリングのさらに上部に設けられてな
    る、ことを特徴とするトランジスタ。
  8. 【請求項8】 導電性または半導体特性を有するカーボ
    ンナノチューブリングを電極材として用いることを特徴
    とするトランジスタ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のトランジスタであっ
    て、 前記カーボンナノチューブリングが、半導体基板表面
    に、リング面が当接するように載置され、制御電極を構
    成し、 前記半導体基板表面の、前記カーボンナノチューブリン
    グの開口部から表出する部位に、1の電極を設け、 さらに、前記半導体基板表面の、前記カーボンナノチュ
    ーブリングの近傍かつ離間された位置に他の電極を設け
    てなる、ことを特徴とするトランジスタ。
  10. 【請求項10】 制御電極としてのカーボンナノチュー
    ブリングに、接続配線を介して端子を設けてなる請求項
    9に記載のトランジスタであって、前記接続配線とし
    て、導電性のカーボンナノチューブを用いること特徴と
    するトランジスタ。
  11. 【請求項11】 前記導電性を有するカーボンナノチュ
    ーブの直径が、1nm以上1μm以下であることを特徴
    とする請求項10に記載のトランジスタ。
  12. 【請求項12】 前記半導体基板表面に設けられる、前
    記1の電極および/または他の電極と、前記半導体基板
    表面と、の接合抵抗が、1mΩ以上100kΩ以下であ
    ることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1に記載
    のトランジスタ。
  13. 【請求項13】 請求項9〜12のいずれか1に記載の
    トランジスタであって、半導体基板がシリコン基板であ
    り、該シリコン基板の表面のダングリングボンドが水素
    末端処理されていることを特徴とするトランジスタ。
  14. 【請求項14】 前記半導体特性もしくは導電性を有す
    るカーボンナノチューブリングが、単一壁のカーボンナ
    ノチューブリング、もしくはその集合体であることを特
    徴とする請求項1〜13のいずれか1に記載のトランジ
    スタ。
  15. 【請求項15】 前記半導体特性もしくは導電性を有す
    るカーボンナノチューブリングのリング外径が、10n
    m以上10μm以下であることを特徴とする請求項1〜
    14のいずれか1に記載のトランジスタ。
  16. 【請求項16】 前記半導体特性もしくは導電性を有す
    るカーボンナノチューブリングのチューブ部位の太さ
    が、1nm以上1μm以下であることを特徴とする請求
    項1〜15のいずれか1に記載のトランジスタ。
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