JP2002074086A

JP2002074086A - インターネットを用いた家電機器の模擬実演販売方法

Info

Publication number: JP2002074086A
Application number: JP2000258284A
Authority: JP
Inventors: Hirofumi Takubo; 博典田窪
Original assignee: Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
Current assignee: Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
Priority date: 2000-08-29
Filing date: 2000-08-29
Publication date: 2002-03-12

Abstract

(57)【要約】【課題】インターネットを用いてホームページ上で家
電機器の販売を行う際に、コンピュータによる模擬操作
及び表示の機会を需要者に与えることにより、需要者の
便宜を図る。【解決手段】インターネットに接続されたＷＷＷサー
バ上に家電機器販売用のホームページを開設し、ホーム
ページにアクセスする需要者に家電機器の情報と購入手
段を提供するインターネット販売において、ホームペー
ジ上で家電機器の展示を行い、需要者が選択（ステップ
＃１０１）した家電機器の操作部を模擬表示し（ステッ
プ＃１０３）、模擬表示された操作部を需要者が模擬操
作（ステップ＃１０４）するのに応答して、家電機器の
あらかじめ定められた動作及び状態の模擬表示をホーム
ページ上で行う（ステップ＃１０５〜＃１０９）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インターネットに
接続されたＷＷＷサーバ上に家電機器販売用のホームペ
ージを開設し、ホームページにアクセスする需要者に家
電機器の情報と購入手段を提供するインターネット販売
において、家電機器の模擬実演を行う販売方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術と解決すべき課題】近年のインターネット
の普及に伴い、インターネットを利用して商品の販売を
行うインターネット販売（イーコマースともいう）が普
及してきている。インターネット販売の基本的な形態
は、従来からあった通信販売あるいはカタログ販売の延
長線上にあるといえる。例えばカタログ販売では、販売
者は商品の写真や仕様等が掲載されたカタログ雑誌を商
品購入希望者（需要者）に送付し、需要者は、カタログ
雑誌に表示された商品群の中から、希望する商品を選択
し、電話、ファックス等の手段を用いて販売会社に注文
を行う。

【０００３】インターネット販売では、販売者はインタ
ーネットに接続されたＷＷＷサーバ上にいわゆるホーム
ページを開設し、このホームページをいわばカタログ雑
誌として商品の表示（展示）を行う。需要者は、パーソ
ナルコンピュータ等のインターネット接続端末を用いて
販売者のホームページにアクセスし、ホームページ上に
展示された商品の外観写真、仕様等を参考にして購入希
望商品を決定する。その後、注文のための所定の入力処
理をホームページ上で行う。代金の支払方法はクレジッ
トカード、銀行振込、代金引換配達等によって行われ
る。

【０００４】家電機器の中でも、特に多くの押ボタン等
のスイッチ類が並んでいる商品は、煩雑な操作を嫌う需
要者にとって購買の決定を躊躇する要因となる場合があ
る。逆に、それらのスイッチ類を操作してみて、表示器
の表示変化等をチェックした上で購買を決定する需要者
もいる。いずれにしても、商品の購入決定前に商品の操
作を行い、その動作をある程度確認してから購入するこ
とを希望する需要者は少なくない。まだ一般に普及して
いない新しい機能を有する商品の場合はその傾向が強い
といえる。

【０００５】上記のように、商品の購入前に実機で操作
を体験したい需要者は、購入希望商品を展示している商
店や展示場へ足を運ぶ必要がある。ところが、遠隔地に
居住している需要者の場合や展示用商品が不足している
場合のように、そのような実機での操作が不可能な場合
もある。

【０００６】ところで、インターネット関連技術の進歩
により、ホームページ上で動画を表示し、又は簡単なプ
ログラムを走らせることが比較的たやすく行われるよう
になってきている。例えばＰｅｒｌ等のインタープリタ
言語で記述したＣＧＩスクリプトをホームページの表示
データに埋め込むことにより、ホームページ上で簡単な
プログラムを実行させることができる。これにより、ホ
ームページ閲覧者の入力操作に応じて表示内容を変える
といったことが可能になる。

【０００７】そこで、本発明は、昨今のインターネット
技術を用いてホームページ上で家電機器の販売を行う際
に、実機操作に代えてコンピュータによる模擬操作及び
表示の機会を需要者に与えることにより、需要者の便宜
を図ることができる模擬実演販売方法を提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明によるインターネ
ットを用いた家電機器の模擬実演販売方法は、インター
ネットに接続されたＷＷＷサーバ上に家電機器販売用の
ホームページを開設し、ホームページにアクセスする需
要者に家電機器の情報と購入手段を提供するインターネ
ット販売において、ホームページ上で家電機器の展示を
行い、需要者が選択した家電機器の操作部をホームペー
ジ上に模擬表示し、模擬表示された操作部を需要者が模
擬操作するのに応答して、家電機器のあらかじめ定めら
れた動作及び状態の模擬表示をホームページ上で行うこ
とを特徴とする。

【０００９】このような構成によれば、家電機器の購入
を希望する需要者はホームページ上に展示された商品群
の中から任意の家電機器を選択してその操作を模擬的に
行うことにより、その機器の動作、表示、発生する音等
を模擬的に体験することができる。

【００１０】家電機器が比較的大きい動作音を発する機
器である場合に、その動作音を評価できるように、あら
かじめ実機で録音した家電機器の動作音をホームページ
上で模擬的に発生することが好ましい。これにより、需
要者は家電機器の購入を決定する前にその動作音を聴い
て評価することができるので、購入後に予想外の気にな
る動作音に不満を持つといったことが少なくなる。

【００１１】また、家電機器が精米度合の設定可能な電
気精米機であり、需要者が前記操作部の操作によって設
定した精米度合に応答して、精米後の米粒の拡大写真を
含む精米結果をホームページ上に模擬表示することが好
ましい。電気精米機のように、現在のところさほど一般
家庭に普及していない家電機器の場合は特に、本発明の
模擬実演販売方法が需要者の便宜と販売促進に寄与する
と期待される。電気精米機では通常、精米度合の設定を
することができる。つまり、玄米を白米まで精米するの
ではなく、いわゆる７分つき、５分つきといった分つき
米で止める設定である。そこで、精米度合に応じた精米
後の米粒の拡大写真を含む精米結果を表示することによ
り、精米後の色や形状を模擬的に目視で確認することが
できる。これにより、家庭用の電気精米機を購入する需
要者の増加に寄与することが期待できる。

【００１２】また、家電機器が電気炊飯器の場合は、電
気炊飯器の操作部を用いて設定する設定情報とは別に、
米の種類、炊飯量、水量等の複数のパラメータを需要者
がホームページ上で選択可能であり、選択されたパラメ
ータに応答して、あらかじめ実機で求めた典型的な炊き
上がり結果をホームページ上に模擬表示することが好ま
しい。電気炊飯器のように普及率の高い家電機器であっ
ても、マイクロコンピュータの搭載等によって多機能化
し、多くの操作スイッチ類と豊富な表示内容を有する機
器の場合は、本発明の模擬実演販売方法が需要者の便宜
と販売促進に寄与すると期待される。特に、おいしいご
飯又は好みのご飯の炊き上がり結果にこだわる需要者に
とって、米の種類、炊飯量、水量等の条件を変えた場合
の操作及び炊き上がり結果をホームページ上で簡単に模
擬体験できる魅力は大きいと考えられる。

【００１３】同様に、家電機器がおこげ炊飯可能な電気
炊飯器であり、需要者のおこげ選択に応答して、おこげ
のでき上がり結果をあらかじめ撮影した典型的な写真に
よって前記ホームページ上に模擬表示することも好まし
い。実際のおこげのでき上がり状態の鮮明な写真表示に
よって、おこげにこだわる需要者の購買促進に寄与し得
ると考えられる。

【００１４】また、家電機器の取扱説明書のうち少なく
とも使用上の注意点を含む部分をホームページ上に画像
を用いて表示し、需要者の内容確認を促し、需要者が内
容確認の入力を行った後に、購入処理のための画面を表
示することも好ましい。これにより、家電機器の誤った
使用や操作による被害の防止に寄与することができる。
また、購入前に使用上の注意点を含む説明書を需要者が
確認することにより、ＰＬ法（製造物責任法）の遵守に
も沿うことになる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。

【００１６】図１は、本発明の実施形態に係るインター
ネットを用いた家電機器の模擬実演を含む販売方法を実
現するための基本的なシステム構成を示している。家電
機器の販売者（製造会社及び販売会社を含む家電機器の
供給者）は、インターネット２に接続されたＷＷＷ（ワ
ールド・ワイド・ウェブ）サーバ１上に家電機器販売用
のホームページを開設する。

【００１７】ＷＷＷサーバ１は、販売者が所有するもの
に限らず、例えばインターネット・サービス・プロバイ
ダ（ＩＳＰ）が所有するものであってもよい。近年、多
くのＩＳＰが、ＷＷＷサーバ上にホームページを開設す
るサービスを契約者に提供している。更に、ＣＧＩ（コ
モン・ゲートウェイ・インターフェイス）を用いてホー
ムページ上でプログラムを動作させるサービスを提供し
ている。これにより、需要者がＷＷＷブラウザを用いて
例えばパーソナルコンピュータからの操作をＷＷＷサー
バと連動させることが可能になる。このようなＣＧＩス
クリプトを含む販売者のホームページのコンテンツは、
記憶装置１ａに格納されている。

【００１８】需要者は、インターネット２に接続可能な
パーソナルコンピュータ等の端末（以下、ＰＣと略記す
る）３からＷＷＷブラウザを用いて販売者のホームペー
ジにアクセスすることができる。販売者のホームページ
には、インターネットを介して販売可能な商品である家
電機器の外観写真、仕様、価格等の情報が開示されてい
る。需要者は、ＷＷＷブラウザを用いて購入希望の家電
機器、型番、色等を選択し、発注入力を行う。通常、代
金の支払いは、クレジットカード、銀行振込、代金引換
配達等の中から選択することができる。

【００１９】本実施形態のインターネットを用いた家電
機器の販売方法では、需要者が選択した家電機器の模擬
操作とそれによる動作及び状態の模擬表示をホームペー
ジ上で行う。これにより、需要者は実際の家電機器を展
示している商店や展示場に足を運ばなくても、その商品
の操作と動作について購入前にある程度疑似体験するこ
とができる。

【００２０】図２は、本発明の実施形態に係るインター
ネットを用いた家電機器の模擬実演（模擬操作及び表
示）の概略処理を示すフローチャートである。

【００２１】ＰＣとＷＷＷブラウザを用いて販売者のホ
ームページにアクセスした需要者は、ステップ＃１０１
で家電機器を選択し、ステップ＃１０２でその模擬実演
を選択する。これらの選択は、例えば、ホームページ上
に表示されたアイコン又はリンク表示をマウスでクリッ
クすることにより行われる。

【００２２】ホームページのプログラム（ホームページ
に埋め込まれたＣＧＩスクリプト）は、需要者の選択操
作に応答して、その家電機器の操作部及び表示部の模擬
表示データをＰＣのＷＷＷブラウザに渡し、これらの表
示がＰＣの画面上で実行される（ステップ＃１０３）。

【００２３】需要者はステップ＃１０４において、実際
の家電機器の操作部を操作するように、ＰＣの画面上に
表示された操作部を操作する。例えば押ボタンスイッチ
をマウスのクリックによって押下し、スライドスイッチ
をマウスのドラッグ操作によって模擬的に操作する。

【００２４】ホームページのプログラムは、需要者の模
擬操作に応じて表示部の表示内容を変更する（ステップ
＃１０５）。例えば需要者が操作部から各種設定を行う
際に、その設定内容を表示部に表示させるといった具合
に、実際の家電機器の表示部の動作を真似ることにな
る。

【００２５】ステップ＃１０６において、需要者が例え
ば操作部のスタートボタンを押下して家電機器の動作開
始を指示すると、ホームページのプログラムは、家電機
器の動作状態のアニメーション表示を行う（ステップ＃
１０７）。必要に応じて、家電機器の内部の様子を模擬
的に表示する。また、動作音の模擬出力を行うことによ
り臨場感を付与すると共に、モーターの回転音のような
動作音が気にならないか否かの評価ができるようにす
る。

【００２６】所定の動作が完了し、あるいは時間を早め
て動作を終了すると（ステップ＃１０８）、プログラム
はあらかじめ用意している結果（写真、評価値等）をＷ
ＷＷブラウザに渡し、ＰＣ上に表示させる（ステップ＃
１０９）。需要者は所望の結果が得られたかどうかをＰ
Ｃの画面上で評価する。

【００２７】以下に、具体的な家電機器として、電気精
米機を例にとって模擬実演方法の説明を加える。

【００２８】図３〜５は、電気精米機の模擬実演をホー
ムページ上で行う場合にＷＷＷブラウザで表示させる内
容の例を示している。家庭用電気精米機は比較的簡単な
電気機器であるが、現在のところ一般家庭にはさほど普
及していないので、このような模擬実演によって需要者
が電気精米機の動作の概略を把握することができる。ま
た販売者にとっては、インターネット販売の促進に寄与
することが期待できる。

【００２９】図３（Ａ）において、ホームページ上の表
示枠１１内に家電機器商品である電気精米機の外観写真
１２が品番、標準価格等の情報と共に表示されている。
例えば、電気精米機の一覧表の表示から所望の型番等を
選択することにより、この表示が現れる。表示枠１１の
下部には、ＰＣのマウスでクリック操作可能な二つのボ
タンが表示されており、このうちの「使ってみる」ボタ
ンをマウスでクリックすると図３（Ｂ）以降の模擬実演
が開始する。「戻る」ボタンをクリックした場合は、１
つ前の表示に戻る。以下の表示においても同様である。

【００３０】図３（Ｂ）の表示では、お米の選択を使用
者（需要者）に促す。使用者が、希望の米のボタンをマ
ウスでクリックして選択した後、表示枠の下部の「次
へ」ボタンをクリックすると、図３（Ｃ）の表示に変わ
る。

【００３１】図３（Ｃ）の表示では、精米量の設定が使
用者に促される。この際、表示枠１１内に電気精米機の
操作部１３が模擬表示されると共に、精米量の設定操作
に用いられる押ボタンスイッチ「設定」が矢印１４で示
される。使用者がこの押ボタンスイッチを押すと、７セ
グメント表示器１５の模擬表示がインクリメントされ
る。押ボタンスイッチを１回押すたびに精米量の合数を
表す数字が１ずつ増加する。所望の精米量（合数）を設
定した後、使用者が表示枠の下部の「次へ」ボタンをク
リックすると、図４（Ａ）の表示に変わる。

【００３２】図４（Ａ）の表示では、分つき設定、すな
わち精米度合の設定が使用者に促される。使用者は、模
擬表示されたスライドスイッチのつまみ１６をマウスで
左右にドラッグすることにより、実際にスライドスイッ
チのつまみを操作するように左右に移動し、所望の精米
度合を設定する。この後、使用者が表示枠の下部の「次
へ」ボタンをクリックすると、図４（Ｂ）の表示に変わ
る。

【００３３】図４（Ｂ）の表示では、精米開始操作が使
用者に促される。矢印１４で示されたスタートスイッチ
を使用者がマウスでクリックすると、図４（Ｃ）の表示
に変わる。

【００３４】図４（Ｃ）の表示では、精米動作中の電気
精米機内部の様子がアニメーション１７で表示される。
このアニメーション１７はあらかじめ例えばＧＩＦファ
イルとして作成されている。この動作中のアニメーショ
ン表示に合わせて、前述のように動作音がＰＣから模擬
出力される。この動作音は実機を用いてあらかじめ録音
されたものが例えばＷＡＶファイルとしてホームページ
に埋めこまれており、ＣＧＩスクリプトによってＷＷＷ
ブラウザに渡され、ＰＣのスピーカーから出力される。
アニメーション表示１７の下には、経過時間を示すバー
表示１８が設けられている。ただし、実際の動作時間を
早めて、数秒間のアニメーション表示を行った後、図５
（Ａ）の表示に移る。

【００３５】図５（Ａ）の表示では、精米の完了が使用
者に知らされる。模擬精米した米の精米度合（分つき
数）及び量（合数）が表示されると共に、あらかじめ実
機での精米結果を撮影した精米後の米の写真が表示され
る。全体写真１９と共に米粒の拡大写真２０も表示され
る。これにより、分つき米と白米との違いを画面上で目
視確認することができる。

【００３６】これらの精米結果を示す写真１９，２０
は、米の種類、精米量設定、及び分つき設定の全部の組
み合わせ、又は代表的な組み合わせについてあらかじめ
撮影され、画像ファイルとしてホームページに用意され
ている。これで精米の模擬実演は終わりであるが、使用
者が表示枠の下部の「次へ」ボタンをクリックすると、
図５（Ｂ）の表示に変わり、手入れ方法を模擬体験する
こともできる。

【００３７】図５（Ｂ）の表示では、模擬体験したい手
入れ方法が複数表示されており、使用者はマウスのクリ
ックによっていずれかを選択した後、表示枠の下部の
「次へ」ボタンをクリックする。この後は、あらかじめ
用意されたそれぞれの手入れ方法のアニメーション又は
簡易動画映像が表示される。

【００３８】つぎに、別の例として、インターネットを
用いた電気炊飯器の模擬実演方法について説明する。

【００３９】図６〜９は、電気炊飯器の模擬実演をホー
ムページ上で行う場合にＷＷＷブラウザで表示させる内
容の例を示している。

【００４０】図６（Ａ）において、ホームページ上の表
示枠２１内に家電機器商品である電気炊飯器の外観写真
２２が品番、標準価格等の情報と共に表示されている。
例えば、電気炊飯器の一覧表の表示から所望の型番等を
選択することにより、この表示が現れる。表示枠２１の
下部には、ＰＣのマウスでクリック操作可能な二つのボ
タンが表示されており、このうちの「使ってみる」ボタ
ンをマウスでクリックすると図６（Ｂ）以降の模擬実演
が開始する。「戻る」ボタンをクリックした場合は、１
つ前の表示に戻る。以下の表示においても同様である。

【００４１】図６（Ｂ）の表示では、お米の選択を使用
者（需要者）に促す。使用者が、希望の米のボタンをマ
ウスでクリックして選択した後、表示枠の下部の「次
へ」ボタンをクリックすると、図６（Ｃ）の表示に変わ
る。

【００４２】図６（Ｃ）の表示では、炊飯量の選択が使
用者に促される。この際、１合から５合までの炊飯量選
択用ボタンと共に、白米、分つき米、玄米の選択用ボタ
ンも表示される。使用者が、ＰＣのマウスを用いてこれ
らの選択を行った後、表示枠の下部の「次へ」ボタンを
クリックすると、図７（Ａ）の表示に変わる。

【００４３】図７（Ａ）の表示では炊飯の準備として必
須である研米（洗米）のアニメーション又は簡易動画２
３が表示される。この表示は電気炊飯器の操作及び動作
には直接の関係が無いので省略することもできるが、炊
飯の経験がない需要者の場合は需要な情報となる。使用
者が表示枠の下部の「次へ」ボタンをクリックすると、
図７（Ｂ）の表示に変わる。

【００４４】図７（Ｂ）の表示では、水量の調整（設
定）が使用者に促される。やわらかめ、ふつう、かため
の設定の他に、玄米やおこわの設定も可能である。これ
らの設定は、次のステップで電気炊飯器の操作部を用い
て行う設定と連動している。使用者が表示枠の下部の
「次へ」ボタンをクリックすると、図７（Ｃ）の表示に
変わる。

【００４５】図７（Ｃ）の表示では、炊飯メニューの設
定が使用者に促される。この際、電気炊飯器の操作部
（表示部を含む）の模擬表示２４が行われ、使用者は模
擬表示された操作部２４の押ボタンをマウスでクリック
することにより、炊飯メニューを設定する。白米、おこ
わ、玄米等の炊飯メニューを設定することができる。前
述の電気精米機の例と同様に、操作すべき押ボタンが矢
印２５によって示される。また、操作部の擬似表示２４
に含まれる表示部の表示内容が使用者の操作に応答して
変化する。模擬表示された操作部２４を用いて炊飯予約
等の他の設定、操作を行うことも可能である。使用者が
表示枠の下部の「次へ」ボタンをクリックすると、図８
（Ａ）の表示に変わる。

【００４６】図８（Ａ）の表示では、炊飯開始操作が使
用者に促される。すなわち、炊飯開始を指令する押ボタ
ン（炊飯スイッチ）が矢印２５によって示され、この押
ボタンを使用者がマウスのクリックによって押下する
と、図８（Ｂ）の表示に変わる。

【００４７】図８（Ｂ）の表示では、炊飯動作中の電気
炊飯器の内釜内部の様子がアニメーション２６で表示さ
れる。つまり、炊飯の初期段階において内釜内部で水の
沸騰と米粒を含む対流が起こっている様子や、水の減少
に伴って対流が終わり米粒の移動が無くなる様子等がア
ニメーション２６で表示される。このアニメーション２
６は、あらかじめ例えばＧＩＦファイルとして作成さ
れ、ホームページの表示データに埋め込まれている。

【００４８】このアニメーション表示に合わせて、前述
のように動作音がＰＣから模擬出力される。この動作音
は実機を用いてあらかじめ録音されたものが例えばＷＡ
Ｖファイルとしてホームページに埋めこまれており、Ｃ
ＧＩスクリプトによってＷＷＷブラウザに渡され、ＰＣ
のスピーカーから出力される。電気炊飯器の場合は、大
きな動作音は特に発生しないが、ＩＨ方式（誘導加熱方
式）の電気炊飯器では若干の振動音が発生する。アニメ
ーション表示２６の下には、経過時間を示すバー表示が
設けられている。ただし、実際の動作時間を早めて、数
十秒程度のアニメーション表示を行った後、図８（Ｃ）
の表示に移る。

【００４９】図８（Ｃ）の表示では、炊飯の完了が使用
者に知らされる。模擬炊飯した米の量（合数）及び水加
減（かため、やわらかめ等）が表示されると共に、あら
かじめ実機での炊飯結果を撮影した写真（全体写真）２
７が表示される。全体写真２７の下には、詳細データ及
びおこげの写真を見るためのボタンが表示されている。
これらのボタンをマウスでクリックすると、図９（Ａ）
又は（Ｂ）の表示に移行し、詳細データ又はおこげの写
真を画面上で見ることができる。

【００５０】図９（Ａ）の表示では、米粒の拡大写真２
８が表示されると共に、米粒の膨潤状態を示す断面図２
９が表示される。元の米粒と膨潤後の米粒との断面を比
較できるように表示される。これらの表示の下には、水
分率や還元糖値の典型数値が表示される。

【００５１】図９（Ｂ）の表示では、底面から見たおこ
げの写真３０が表示される。通常は、電気炊飯器の底部
ヒータの形状にしたがって、ややドーナツ状のおこげが
底面にできる。詳細データやおこげの写真等の炊飯結果
は、米の種類、炊飯量、水量調整、炊飯メニュー等の設
定の全ての組み合わせ、又は代表的な組み合わせについ
てあらかじめ撮影及び測定され、結果データファイルと
してホームページに用意されている。

【００５２】つぎに、本発明の別の実施形態を図１０の
フローチャートに沿って説明する。本実施形態はホーム
ページ上での家電機器の模擬実演に加えて、使用上の注
意事項を表示し、これを需要者が確認した後に購入処理
が可能になるようにしている。

【００５３】図１０において、需要者がステップ＃２０
１で購入希望商品である家電機器を選択し、ステップ＃
２０２で既述の模擬実演を体験した後、ステップ＃２０
３で購入を希望すると、すぐに購入処理画面に移行しな
いで、使用上の注意事項が画面に表示される（ステップ
＃２０４）。使用上の注意事項は、家電機器を安全に使
用するために使用者が注意すべき事項を記載したもので
あり、通常は家電機器の取扱説明書に表示されている。
しかし、この使用上の注意事項を含む取扱説明書は必ず
しもすべての使用者が読むとは限らない。読まずにすぐ
に家電機器を使用する使用者も多いと考えられる。

【００５４】そこで、本実施形態では、インターネット
による家電機器の販売に際して、使用上の注意事項をホ
ームページ上に画像を用いて分かりやすく表示し（ステ
ップ＃２０４）、購入希望の需要者に了承するか否かの
選択を促す（ステップ＃２０５）。そして、需要者が使
用上の注意事項を了承する場合のみ購入処理の画面に移
行する（ステップ＃２０６）。

【００５５】この使用上の注意事項の表示と共に、音声
でその内容を読み上げるようにしてもよい。あるいは、
アニメーション表示を用いて、してはならない使用形態
等を表示してもよい。

【００５６】なお、上記の実施形態で説明した処理のフ
ローチャートや画面表示は一例である。本発明のインタ
ーネットを用いた家電機器の模擬実演販売方法は、電気
精米機や電気炊飯器に限らず、種々の家電機器のインタ
ーネット販売に適用することができる。

【００５７】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、家電機器の購入を希望する需要者はホームページ上
に展示された商品群の中から任意の家電機器を選択して
その操作を模擬的に行うことにより、その機器の動作、
表示、発生する音等を模擬的に体験することができる。
したがって、実機を操作することなく操作や動作、結果
に関するある程度の情報を取得することができるので、
外観写真や仕様等の情報のみで判断する場合に比べて、
より確実に所望の家電機器をインターネットで購買する
ことができる。また、販売者にとっても、販売促進効果
を期待することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係るインターネットを用い
た家電機器の模擬実演を含む販売方法を実現するための
基本的なシステム構成を示す図である。

【図２】本発明の実施形態に係るインターネットを用い
た家電機器の模擬実演方法の概略処理を示すフローチャ
ートである。

【図３】電気精米機の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図４】電気精米機の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図５】電気精米機の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図６】電気炊飯器の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図７】電気炊飯器の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図８】電気炊飯器の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図９】電気炊飯器の模擬実演をホームページ上で行う
場合にＷＷＷブラウザで表示させる内容の例を示す図で
ある。

【図１０】本発明の別の実施形態に係るインターネット
を用いた家電機器の販売方法の概略処理を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１ＷＷＷサーバ２インターネット３需要者のインターネット接続用端末１３，２４操作部の模擬表示１７〜２０，２６〜３０動作及び状態の模擬表示

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インターネットに接続されたＷＷＷサーバ
上に家電機器販売用のホームページを開設し、前記ホー
ムページにアクセスする需要者に家電機器の情報と購入
手段を提供するインターネット販売において、前記ホームページ上で家電機器の展示を行い、前記需要者が選択した家電機器の操作部を模擬表示し、前記模擬表示された操作部を前記需要者が模擬操作する
のに応答して、前記家電機器のあらかじめ定められた動
作及び状態の模擬表示を前記ホームページ上で行うこと
を特徴とするインターネットを用いた家電機器の模擬実
演販売方法。
【請求項２】前記家電機器が比較的大きい動作音を発す
る機器であり、前記動作音を評価できるように、あらか
じめ実機で録音した前記家電機器の動作音を前記ホーム
ページ上で模擬的に発生することを特徴とする請求項１
記載のインターネットを用いた家電機器の模擬実演販売
方法。
【請求項３】前記家電機器が精米度合の設定可能な電気
精米機であり、前記需要者が前記操作部の操作によって
設定した精米度合に応答して、精米後の米粒の拡大写真
を含む精米結果を前記ホームページ上に模擬表示するこ
とを特徴とする請求項１記載のインターネットを用いた
家電機器の模擬実演販売方法。
【請求項４】前記家電機器が電気炊飯器であり、該電気
炊飯器の操作部を用いて設定する設定情報とは別に、米
の種類、炊飯量、水量等の複数のパラメータを前記需要
者が前記ホームページ上で選択可能であり、選択された
パラメータに応答して、あらかじめ実機で求めた典型的
な炊き上がり結果を前記ホームページ上に模擬表示する
ことを特徴とする請求項１記載のインターネットを用い
た家電機器の模擬実演販売方法。
【請求項５】前記家電機器がおこげ炊飯可能な電気炊飯
器であり、需要者のおこげ選択に応答して、おこげので
き上がり結果をあらかじめ撮影した典型的な写真によっ
て前記ホームページ上に模擬表示することを特徴とする
請求項１記載のインターネットを用いた家電機器の模擬
実演販売方法。
【請求項６】前記家電機器の取扱説明書のうち少なくと
も使用上の注意点を含む部分を前記ホームページ上に画
像を用いて表示し、需要者の内容確認を促し、前記需要
者が内容確認の入力を行った後に、購入処理のための画
面を表示することを特徴とする請求項１記載のインター
ネットを用いた家電機器の模擬実演販売方法。