JP2002072769A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP2002072769A
JP2002072769A JP2000261847A JP2000261847A JP2002072769A JP 2002072769 A JP2002072769 A JP 2002072769A JP 2000261847 A JP2000261847 A JP 2000261847A JP 2000261847 A JP2000261847 A JP 2000261847A JP 2002072769 A JP2002072769 A JP 2002072769A
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JP
Japan
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belt
conductive layer
layer
photoreceptor
electrophotographic apparatus
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Application number
JP2000261847A
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English (en)
Inventor
Hideo Nakamori
英雄 中森
Shinji Nosho
伸二 納所
Kiyoshi Taniguchi
淑 谷口
Toshiyuki Kahata
利幸 加幡
Naohiro Toda
直博 戸田
Katsuichi Ota
勝一 大田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 検知穴や反射マーク無しに精度良くシームベ
ルト感光体の接合部を検知でき、画像形成領域の位置決
めができる電子写真装置の提供。 【解決手段】少なくともシームベルト感光体と2つ以上
の感光体接地手段とを有する電子写真装置において、該
感光体が、感光層を設けた導電性シート状支持体の両端
を接合して無端ベルト状に形成され、ベルト一周の間に
少なくとも一つの画像領域を有し、画像形成面のベルト
端部に接地のための導電層がベルト一周にわたって設け
られ、更に該導電層上の一部に絶縁部24が設けられた
ものであって、該導電層上の絶縁部を接地電流の変化で
検出することにより、画像形成領域の位置決め制御が行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシームベルト感光体
を用い、ベルト接合部検知による画像形成領域の位置制
御を行う電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真方法としては、カールソン
プロセスやその種々の変形プロセスなどが知られてお
り、複写機やプリンターなどに広く使用されている。こ
の様な電子写真方法に用いられる電子写真感光体には有
機系の感光材料を用いたものと無機系の感光材料を用い
たものとがある。
【0003】一方、電子写真感光体の形態としては金属
性中空ドラム上に感光層を形成したドラム状感光体、シ
ームレスベルト感光体、シームベルト感光体等があり、
コスト、設計形態等の点でそれぞれに様々な利点がある
ため、現在では開発する電子写真装置の特性に合わせて
その形状が使い分けられている。
【0004】シームベルト感光体は、例えば支持体とし
てアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(PE
T)シートを用い、支持体上に感光層を連続的に塗布し
て感光体塗布シートとし、これを所望の大きさに裁断
し、打抜きをし、得られたシート状感光体の両端を、例
えば超音波接合等の方法で融着することによりベルト状
の感光体としたものである。
【0005】このシームベルト感光体は上記のようにシ
ーム部分(融着接合部分)を有し、当該シーム部分は感
光体として機能しない為、画像形成領域をシーム部分以
外で形成しなければならず、電子写真装置内で使用する
には出力用紙長以上の周長のベルトを用いる必要があ
る。即ち、例えばA3サイズの電子写真装置の場合、シ
ームベルト感光体の周長は最低でも42cm以上必要で
あり、これはドラム径に換算するとφ130mm以上の
大口径のドラムに相当する大きな物であって、一般の白
黒用電子写真装置では大きな設計上の制約となる為、あ
まり利用されなくなっていた。
【0006】ところが、近年、電子写真装置のカラー化
が進み、高画質化、低コスト化、高速化等が要求される
ようになってきた。そのような流れの中で、シームベル
ト感光体は、(1)ベルト外形は大きいものの、その柔
軟性により所望の形態で使用できること、(2)感光層
の塗布がノズル塗工でよく大量生産が可能である上に、
塗布液のロスも少なく、かつコストが安いこと、(3)
4色の現像機を対向させるのに都合の良い形態に設計で
きること等の利点があるため、カラー電子写真装置用と
して見直されつつある。
【0007】しかし、前記のようにシームベルト感光体
はシーム部分が画像形成に使用できず、シーム部分が画
像形成領域外になるようにベルト駆動を制御する必要が
ある。そのために従来は、画像形成領域外のベルト端部
に検知センサーを付けることによってシーム部分の検知
を行っていた。検知の方法としては、検知穴をあけ、穴
部に光を通過させたときの光のパターンの変化を透過型
センサーもしくは反射型センサーにて検知する方法や、
反射マークを付け反射率変化を測定する方法が挙げられ
るが、検知穴をあける方式においては、画像形成の際に
検知穴部から感光層の剥がれが発生するという問題があ
り、さらには、検知穴の精度が要求されるため加工が困
難であること、加工時にあけた穴部の打ち抜き片が感光
層にキズを付けることなどの問題も有していた。また反
射マークの反射率を検知する方法においては、長期に亘
る使用の際に画像形成装置内で反射マーク部の汚れ等が
発生し、反射率が変化して誤動作を起こすなどの問題が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するためになされたものであって、検
知穴や反射マーク無しに精度良くシームベルト感光体の
接合部を検知でき、画像形成領域の位置決めができる電
子写真装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次
の1)〜5)の発明(以下、本発明という)によって解
決される。 1) 少なくともシームベルト感光体と2つ以上の感光
体接地手段とを有する電子写真装置において、該感光体
が、感光層を設けた導電性シート状支持体の両端を接合
して無端ベルト状に形成され、ベルト一周の間に少なく
とも一つの画像領域を有し、画像形成面のベルト端部に
接地のための導電層がベルト一周にわたって設けられ、
更に該導電層上の一部に絶縁部が設けられたものであっ
て、該導電層上の絶縁部を接地電流の変化で検出するこ
とにより、画像形成領域の位置決め制御が行われること
を特徴とする電子写真装置。 2) 少なくともシームベルト感光体と1つ以上の感光
体接地手段とを有する電子写真装置において、該感光体
が感光層を設けた導電性シート状支持体の両端を接合し
て無端ベルト状に形成され、ベルト一周の間に少なくと
も一つの画像領域を有し、画像形成面のベルト端部に接
地のための導電層がベルト一周にわたって設けられ、更
に該導電層上の一部に絶縁部が設けられたものであっ
て、該導電層に1つ以上の導電性部材を当接し、該導電
層上の絶縁部を、前記接地手段と該導電性部材間または
2つの該導電層部材間の電気抵抗もしくは電流変化で検
出することにより、画像形成領域の位置決め制御が行わ
れることを特徴とする電子写真装置。 3) 前記導電層上の一部に設けられた絶縁部が樹脂層
からなる1)または2)記載の電子写真装置。 4) 前記導電層上の一部に設けられた絶縁部と前記シ
ームベルト感光体の接合部とが樹脂層からなる1)また
は2)記載の電子写真装置。 5) 前記樹脂層の幅が2mmよりも広く、かつ、膜厚
が3〜20μmである3)または4)記載の電子写真装
置。
【0010】以下、本発明について詳しく説明する。図
1に一般的なシームベルト感光体の断面図を示す。この
シームベルト感光体は次のようにして作製する。まず、
厚さ100μmのPET基体19上にアルミニウム電極
18を0.1μmの厚みで蒸着して感光体用支持体と
し、その上に1μmの下引き層17、0.2μmの電荷
発生層16、20μmの電荷輸送層15をノズルコート
により形成してシート状感光体を作製する。次いで、こ
のシート状感光体を裁断し、金型にて所望の大きさ、形
状に打抜き(形状は長方形シート又は平行四辺形シート
が一般的)、打抜いたシートの対向する端面を0.5〜
1mm程度重ね合わせ、その重ね合わせ部分を超音波ホ
ーンにより融着接合すればでき上がる。さらに、接触帯
電器による異常放電の発生を防ぐため、接合部分に樹脂
層を設けてもよい。
【0011】図2に従来から用いられている検知マーク
を有するシームベルト感光体を示す。図中の23は、ベ
ルト端部の感光層の無いアルミニウム蒸着層上に形成し
た膜厚5μmの接地用導電層である。この接地用導電層
は、通常、感光体の画像形成面の片側の端に形成する
が、両端に形成してもよい。検知穴20は、通常、金型
による打抜きの際に、シームベルト感光体端部の画像形
成領域外に形成されるが、感光層形成前や重ね合わせ後
にあけてもよい。穴の形状は、円形、楕円形、正方形、
長方形など如何なるものでも構わず、大きさも検知が可
能な範囲であれば特に制限はないが、例えば円形なら直
径1〜10mm程度が好ましい。また、図2の検知穴2
0に相当する位置に反射率の高い金属蒸着フィルム等を
設けたものも知られている。
【0012】次に図3(a)として、本発明に係る、検
知穴、反射マーク等を持たず、接合部検知のための絶縁
部24のみを持つシームベルト感光体の一例を示す。絶
縁部24を形成する材料としては、樹脂、セラミック、
ゴムなど絶縁性を有するものならば特に制限は無いが、
製造の簡便さ、剥がれにくさなどから樹脂が好ましく用
いられる。また、図3(b)には、本発明に係る、検知
穴、反射マーク等を持たず、接合部樹脂層25のみを持
つシームベルト感光体の一例を示す。この例において
は、接合部樹脂層の端部の導電層上の部分が接合部検知
のための絶縁部の機能を果たす。
【0013】本発明1では、感光体ベルトの片側に、そ
の上の一部に絶縁層を有する導電層を設け、該導電層に
例えば2つの導電性ブラシを当接して接地し、一方のみ
の設置電流をモニターして接合部を検知する。本発明2
では、感光体ベルトの両端に導電層を設け、一方の導電
層を接地専用とし、例えば導電性ブラシを当接する。そ
して、もう一方の導電層の一部に絶縁層を設けて、例え
ば導電性ブラシを2つ当接させ、ブラシ間の導通によっ
て接合部を検知する。
【0014】接合部樹脂層および/または接合部検知の
ための絶縁部を形成する樹脂層に用いられるバインダー
用樹脂としては、ポリカーボネート(ビスフェノ−ルA
タイプ、ビスフェノ−ルZタイプなど)、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
リデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカ
ルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマ
ール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェノ
キシ樹脂などが挙げられる。これらのバインダー用樹脂
は、単独または2種以上の混合物として用いることが出
来る。
【0015】樹脂層には上述のバインダー用樹脂の他
に、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)な
どの滑剤用樹脂粒子を含有させて表面摩擦係数を低下さ
せることや無機顔料(酸化チタン等)を分散含有させて
摩耗量を減らし耐久性を向上させることも可能である。
【0016】樹脂層の膜厚は3〜20μmが好ましい。
膜厚が3μm未満であると、耐久性が不十分となり、樹
脂層に対する摺擦物、例えば、ブレード、ブラシ、シー
ル材、ローラー部材等により削られ、樹脂層の摩耗によ
る絶縁性の低下や樹脂層の剥離が発生し易くなる。膜厚
が20μmを超えると、樹脂層端部の樹脂層の有る部分
と樹脂層の無い部分との境界において、境界を境に全層
の膜厚が著しく異なるようになり、感光体を屈曲して使
用する場合に境界部分で感光層または導電層のクラック
が生じ、場合によっては感光層および導電層の剥離を誘
発するので好ましくない。接合部の樹脂層を機能分離さ
れた2層で構成する場合には、2層を併せた膜厚を3〜
20μmの範囲とすることが好ましい。
【0017】また、樹脂層の幅は好ましくは2mm以上
である。2mm以上にすることにより、電流または電気
抵抗検知手段における時間的な接合部電位検知の精度を
更に高めることができ、誤検知を防止することができ
る。幅の上限は特にないが、広くすればそれだけ画像形
成領域が減るのでなるべく狭い方が好ましい。接合部お
よび/または接合部検知のための絶縁部に樹脂層を設け
る方法としては、例えば、前記のポリカーボネート樹脂
などを適当な溶剤に溶解し、この樹脂溶液をシームベル
ト感光体の接合部の上に、ノズル又はハケ塗り等の方法
で塗布すればよい。
【0018】本発明の電子写真装置に用いられる感光体
においては、接合部樹脂層および接合部検知のための絶
縁部以外の支持体、感光層等の構成は従来公知の技術が
利用出来る。支持体としては、体積抵抗1×10Ωc
m以下の導電性を示すもの、例えば酸化スズ、酸化イン
ジウムなどの金属酸化物を蒸着又はスパッタリングによ
りフィルム上に製膜したもの、あるいはアルミニウムを
蒸着したポリエチレンテレフタレートシート等が挙げら
れる。
【0019】感光層は、電荷発生剤及び1種以上の電荷
輸送剤を同一の層に含有する単層型の感光層、あるいは
電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含
有する電荷輸送層を積層した積層型の感光層のいずれで
もよい。さらに、本発明における電子写真感光体には、
耐環境性の改善のため、とりわけ、感度の低下、残留電
位の上昇を防止する目的で酸化防止剤を添加することが
できる。酸化防止剤は有機物を含む層ならばいずれの層
に添加してもよいが、電荷輸送物質を含む層に添加する
ことにより特に良好な効果を得ることができる。
【0020】図4に本発明に係る電子写真装置のプロセ
ス形態、配置の一例を示すが、本発明はこれに限定され
るものではない。本発明の電子写真装置は、少なくとも
接地用導電層の一部に絶縁部を設けたシームベルト感光
体1と1つ以上の感光体接地手段とを有する電子写真装
置において、ベルト感光体一周の間に少なくとも一つの
画像領域を有し、感光体の接合部を接地電流変化また
は、接地手段間の電気抵抗もしくは電流変化で検出し画
像形成領域の位置決め制御を行うことを特徴とする電子
写真装置である。
【0021】図4には示していないが、接地手段及び導
電性部材は、取り付け可能ならば電子写真プロセスのど
こに位置しても良い。接地手段及び導電性部材の形態と
しては、導電性の柔らかい部材であることが望ましく、
導電性ブラシ、導電性スポンジ等が好ましい。シームベ
ルト感光体の接地用導電層がベルトの片側にしか無い場
合には、接地用導電層上に絶縁部があるため、感光体を
接地用として、2つの接地手段を異なる位置に設ける。
そして、感光体帯電時に流れる接地電流を1つの接地手
段でモニターすれば絶縁部樹脂層の位置を検知でき、絶
縁部樹脂層は感光体接合部と一定の関係にある位置に設
けてあるので、感光体接合部の位置が検知できることに
なる。この検知手段によって、各電子写真プロセスのタ
イミングを調整すれば、感光体接合部を避けて画像形成
を行うことが可能になる。
【0022】また、別の構成として、接地手段を3つ設
けて、1つの接地手段と残り2つの接地手段のうち一方
との電気抵抗または電流変化により、接地用導電層上の
絶縁部を検知することもできる。また、更に別の構成と
して、シームベルト感光体の接地用導電層がベルトの両
側にある場合には、片側の導電層に接地専用の接地手段
を当接し、反対側の導電層のみに絶縁部を一部設けて2
つの導電性部材を当接し、この導電性部材間の電気抵
抗、電流の変化から、絶縁部の位置を検知することがで
きる。もちろん前述の通り、本発明の構成としては、上
記のようなプロセス条件・配置を有すると共に、感光体
導電層の絶縁部として樹脂層を用い、その膜厚を3〜2
0μmとし、幅を2mmよりも広くすることが好まし
い。
【0023】本発明の画像形成方法において、感光体上
に静電荷像を形成する工程は、静電潜像を形成するため
の公知の露光システムを採用することができ、現像によ
り可視画像を形成する工程は、潜像を可視化する公知の
現像プロセスを採用することができる。さらに、現像さ
れた可視像を印刷媒体に転写する転写工程、必要に応じ
て静電潜像を初期化する除電工程、感光体表面への付着
物を除去するクリーニング工程を設けてもよい。これら
の各工程は一般的な電子写真プロセスとして認知されて
いる各種の公知技術を採用することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるもので
はない。下記実施例において各層を塗布するに際して
は、打抜き後の幅が340mmで両端に幅が10mmの
接地用導電層を有する感光体ベルトを作製するため、下
引き層、電荷発生層、電荷輸送層各塗工液の塗布ノズル
の幅を320mmに設定して順に塗布を行った。そし
て、電荷輸送層塗工液の塗布段階では、電荷輸送層塗工
液塗布ノズルの両端に接地用導電層塗工液塗布ノズルを
配置し、PETシートからみれば先に電荷輸送層塗工液
が塗布され、やや遅れて接地用導電層塗工液が電荷輸送
層の両端に塗布されるように両ノズルの位置を前後に数
cmずらして配置した(図5参照)。
【0025】実施例1 酸化チタン(CR−EL:石原産業製)28重量部、ア
ルコール可溶性ポリアミド(CM−8000:東レ社
製)12重量部、メタノール/n−ブタノール=8/2
(容量比)の混合溶媒200重量部からなる混合物をボ
ールミルで72時間分散混合して下引き層用塗工液を作
製した。この塗工液を厚さ75μm、幅500mm、長
さ500mmのアルミニウム蒸着PETシート上に塗布
し、130℃で20分間乾燥して膜厚1μmの下引き層
を形成した。次に、下記の構造式〔化1〕を有するトリ
スアゾ顔料10重量部を、シクロヘキサノン150重量
部にポリビニルブチラール樹脂(BM−2:積水化学工
業社製)4重量部を溶解した樹脂溶液に添加し、ボール
ミルで72時間分散混合した。その後、さらにシクロヘ
キサノン210重量部を加えて3時間分散混合を行い、
電荷発生層用塗工液を作製した。
【0026】
【化1】
【0027】この塗工液を前記下引き層上に塗布し、1
30℃で10分間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層
を形成した。次に、下記の構造式〔化2〕を有する化合
物7重量部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ20
0:三菱ガス化学社製)10重量部、シリコーンオイル
(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部を
テトラヒドロフラン100重量部に溶解し、電荷輸送層
用塗工液を作製した。
【0028】
【化2】
【0029】この塗工液を前記電荷発生層上に塗布し、
同時に接地用導電層塗工液(日本黒鉛工業社製)をアル
ミニウム蒸着PET上に塗布し、130℃で20分間乾
燥して平均膜厚20μmの電荷輸送層と平均膜厚5μm
の接地用導電層を形成し、電子写真用感光体シートを得
た。この電子写真用感光体シートを裁断後、幅340m
m、長さ421mmの長方形に打抜き、感光層が表面側
に来るように長方形の短辺同士を約1mm重ね合わせ、
接合速度20mm/s、ホーンギャップ80μm、ホー
ン荷重1000gの条件で超音波融着を行い、周長42
0mm、長さ(幅方向長さ)340mmのシームベルト
感光体を作製した。
【0030】以上のようにして得られたシームベルト感
光体の接地用導電層上にポリウレタン樹脂N−2302
(日本ポリウレタン工業株式会社製)16重量部をテト
ラヒドロフラン84部に溶解した樹脂溶液をノズル塗工
し、絶縁部としての樹脂層を設けた。樹脂層の乾燥後の
厚みは10μm、塗布幅は5mmであった。得られたシ
ームベルト感光体を取り付け、さらに接地手段として感
光体導電層に当接する導電性ブラシを2つ異なる位置に
取り付けて、一方の接地電流を検知できるように改良を
加えた画像形成装置(株式会社リコー製SP−10PS
改造機)を用いて、ハーフトーン画像の50000枚連
続出力を実施した。
【0031】比較例1 感光体シートを打抜く際に、画像形成領域外のベルト端
部に相当する位置に直径3mmの円形穴を同時に打ち抜
いたこと、及び接合部に樹脂層を設けなかったこと以外
は、実施例1と同様にしてシームベルト感光体を作製し
た。得られたシームベルト感光体、及びシーム検知用透
過型センサーが装着できるように改良を加えた画像形成
装置(株式会社リコー製SP−10PS改造機)を用い
て、ハーフトーン画像の50000枚連続出力を実施し
た。
【0032】比較例2 画像形成領域外の感光体ベルト端部に直径3mmの円形
の反射マークを張り合わせたこと及び接合部に樹脂層を
設けなかったこと以外は、実施例1と同様にしてシーム
ベルト感光体を作製し、得られたシームベルト感光体、
及びシーム検知用反射型センサーが装着できるように改
良を加えた画像形成装置(株式会社リコー製SP−10
PS改造機)を用いて、ハーフトーン画像の50000
枚連続出力を実施した。
【0033】上記50000枚の連続出力(繰り返し画
像出し)により、検知部(検知穴、または導電層上の樹
脂層)からの感光層剥離発生枚数の確認、及び接合部検
知が良好に機能するかどうかの評価を行った。表1に実
施例1及び比較例1〜2の装置構成と評価結果を示し
た。表1から分かるように、実施例1の電子写真装置に
おいては、導電層上の絶縁部樹脂層の剥離も接合部の誤
検知も全く発生せず、高信頼性が維持できる優れた電子
写真装置であることが確認できた。一方、比較例1では
検知穴からの感光層剥離が連続画像出し32500枚で
発生し、比較例2では、感光層剥離は発生しなかったも
のの、汚れによる反射マークの反射率低下のため、31
200枚以上で接合部の誤検知が多発した。
【0034】実施例2 シームベルトの両端に接地用導電層を設け、片側の導電
層のみに絶縁部である樹脂層を設けたこと以外は、実施
例1と同様にしてシームベルト感光体を作製した。この
シームベルト感光体の絶縁部の無い導電層側に導電性ブ
ラシを当接して接地し、絶縁部を設けた導電層側に2つ
の導電性ブラシを当接して該ブラシ間の電流値変化を検
知できるように改良を加えた画像形成装置(株式会社リ
コー製SP−10PS改造機)に、得られたシームベル
ト感光体を取り付け、ハーフトーン画像の50000枚
連続出力を実施した。表1に示した結果から分かるよう
に、実施例1と同じく、実施例2の電子写真装置も、5
0000枚以上の画像出しに対し、導電層上の樹脂層剥
離も誤検知も全く発生せず、高信頼性が維持できる優れ
た電子写真装置であることが確認できた。
【0035】実施例3 シームベルト感光体の接合部上に膜厚10μm、幅5m
mの樹脂層を設け、この樹脂層が導電層上にもあること
以外は、実施例1と同様にしてシームベルト感光体を作
製した。得られたシームベルト感光体を取り付け、さら
に、接地手段として感光体導電層に当接する導電性ブラ
シを2つ異なる位置に取り付けて、一方の接地電流を検
知できるように改良を加えた画像形成装置(株式会社リ
コー製SP−10PS改造機)を用いて、ハーフトーン
画像の50000枚連続出力を実施した。この電子写真
装置も、表1に示した結果から分かるように、5000
0枚以上の画像出しに対し、導電層上の樹脂層剥離も誤
検知も全く発生せず、高信頼性が維持できる優れた電子
写真装置であることが確認できた。
【0036】実施例4〜7 絶縁部としての樹脂層を表1に示す膜厚としたこと以外
は、実施例1と同様にしてシームベルト感光体を作製
し、画像形成装置を用いて評価した。評価結果を表1に
示す。
【0037】実施例8〜11 絶縁部としての樹脂層を表1に示す幅としたこと以外
は、実施例1と同様にしてシームベルト感光体を作製
し、画像形成装置を用いて評価した。評価結果を表1に
示す。
【表1】
【0038】以上、要するに、シームベルト感光体接地
用導電層上に絶縁部としての樹脂層を設けることによ
り、検知部の剥離に対する耐久性、接合部検知に対する
信頼性は向上するが、やや効果が不十分なケースもある
ことが分かる。しかしながら、絶縁部としての樹脂層の
膜厚や幅を適切に選択すれば、導電層上の樹脂層の剥離
も接合部の誤検知も全く発生せず、高信頼性を維持でき
る優れた電子写真装置が得られることが分かる。
【0039】
【発明の効果】本発明1および2によれば、感光体端部
に接合部検知のための検知穴や反射マークを持たないた
め、ベルトに穴あけ加工や反射マークの取り付けを施す
必要がない上に、画像形成の際に検知穴部からの膜剥が
れの発生や反射マークの反射率変化による接合部誤検知
のない電子写真装置が得られる。本発明3によれば、接
合部検知のための絶縁部を樹脂層とすることにより、剥
がれにくい絶縁部を簡便に形成することができる。本発
明4によれば、感光体の接合部に樹脂層を設けているた
め、帯電手段から接合部への異常放電の発生を防ぎ、か
つ、接合部からの感光層剥離を防止でき、長期に亘り良
好な画像を形成できる電子写真装置が得られる。本発明
5によれば、絶縁部樹脂層の膜厚、幅を規定することに
よって、耐久性および接合部検知精度が高く、長期に亘
り良好な画像を形成できる電子写真装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なシームベルト感光体の断面図である。
【図2】従来から用いられている検知穴を有するシーム
ベルト感光体を示す斜視図である。
【図3】(a)検知穴、反射マーク等を持たず、導電層
上に接合部検知のための絶縁部のみを持つシームベルト
感光体の一例を示す図である。 (b)検知穴、反射マーク等を持たず、導電層上の接合
部検知のための絶縁部を兼ねた接合部樹脂層のみを持つ
シームベルト感光体の一例を示す図である。
【図4】本発明に係る電子写真装置のプロセス形態、配
置の一例を示す図である。
【図5】各層を塗布する際のノズルの配置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 シームベルト感光体 2 帯電チャージャー 3 露光部 4 現像部 5 給紙手段 6 レジストローラー 7 転写部 8 定着部 9 クリーニング 10 除電部 11 駆動ローラ 12 従動ローラ 13 テンションローラ 14 電位検知器 15 電荷輸送層 16 電荷発生層 17 下引き層 18 アルミニウム電極 19 ポリエチレンテレフタレート(PET)基体 20 検知穴 21 接合部 22 感光層 23 接地用導電層 24 導電層上に設けられた接合部検知のための絶縁部 25 接合部樹脂層 26 電荷輸送層液塗布ノズル 27 接地用導電層液塗布ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 淑 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 加幡 利幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 戸田 直博 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大田 勝一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H027 DA01 DA22 DE04 DE10 ED01 EE04 EE05 2H035 CA05 CB06 CF01 CG01 CZ01 2H068 AA52 AA55 BB24 BB29 EA17 EA43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともシームベルト感光体と2つ以
    上の感光体接地手段とを有する電子写真装置において、
    該感光体が、感光層を設けた導電性シート状支持体の両
    端を接合して無端ベルト状に形成され、ベルト一周の間
    に少なくとも一つの画像領域を有し、画像形成面のベル
    ト端部に接地のための導電層がベルト一周にわたって設
    けられ、更に該導電層上の一部に絶縁部が設けられたも
    のであって、該導電層上の絶縁部を接地電流の変化で検
    出することにより、画像形成領域の位置決め制御が行わ
    れることを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 少なくともシームベルト感光体と1つ以
    上の感光体接地手段とを有する電子写真装置において、
    該感光体が感光層を設けた導電性シート状支持体の両端
    を接合して無端ベルト状に形成され、ベルト一周の間に
    少なくとも一つの画像領域を有し、画像形成面のベルト
    端部に接地のための導電層がベルト一周にわたって設け
    られ、更に該導電層上の一部に絶縁部が設けられたもの
    であって、該導電層に1つ以上の導電性部材を当接し、
    該導電層上の絶縁部を、前記接地手段と該導電性部材間
    または2つの該導電層部材間の電気抵抗もしくは電流変
    化で検出することにより、画像形成領域の位置決め制御
    が行われることを特徴とする電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記導電層上の一部に設けられた絶縁部
    が樹脂層からなる請求項1または2記載の電子写真装
    置。
  4. 【請求項4】 前記導電層上の一部に設けられた絶縁部
    と前記シームベルト感光体の接合部とが樹脂層からなる
    請求項1または2記載の電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記樹脂層の幅が2mmよりも広く、か
    つ、膜厚が3〜20μmである請求項3または4記載の
    電子写真装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003330207A (ja) * 2002-05-09 2003-11-19 Ricoh Co Ltd 超音波接合によるエンドレスベルト状電子写真感光体の製造方法、エンドレスベルト状電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
US7558507B2 (en) 2002-03-26 2009-07-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus, and pressure fogging prevention

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