JP2002072109A - 空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置 - Google Patents

空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置

Info

Publication number
JP2002072109A
JP2002072109A JP2000259263A JP2000259263A JP2002072109A JP 2002072109 A JP2002072109 A JP 2002072109A JP 2000259263 A JP2000259263 A JP 2000259263A JP 2000259263 A JP2000259263 A JP 2000259263A JP 2002072109 A JP2002072109 A JP 2002072109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
wall
light guide
actuator
spatial light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000259263A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3911980B2 (ja
Inventor
Taisuke Yamauchi
泰介 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000259263A priority Critical patent/JP3911980B2/ja
Publication of JP2002072109A publication Critical patent/JP2002072109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3911980B2 publication Critical patent/JP3911980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の利用効率の高い空間光変調装置の製造方
法を提供する。 【解決手段】 光スイッチング素子10がアレイ状に配
列された周りに設けた壁30により上方の光ガイド41
を支持する空間光変調装置50の製造方法であって、全
反射面41aのうち、光学素子3の抽出面3aと接する
領域41bが、壁30の上面31に接触する面41cよ
り基板20の側に突き出た段差Lが形成された光ガイド
41を採用することにより、光学素子3の抽出面3aと
壁30の上面31のレベルを揃えることができるので、
これらの面を一括してCMPなどにより平坦化すること
が可能であり、抽出面3aの面精度を上げ、光の利用効
率の高い空間光変調装置50を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細構造体である
光スイッチングデバイスに光ガイドが装着された空間光
変調装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロジェクタなどの映像表示装置のライ
トバルブとして光をオンオフ制御できる映像表示デバイ
スとしては、液晶を用いたものが知られている。しかし
ながら、この液晶を用いた映像表示デバイスは、高速応
答特性が悪く、たかだか数ミリ秒程度の応答速度でしか
動作しない。このため、高速応答を要求されるような高
解像度の映像を表示する装置、さらには、光通信、光演
算、ホログラムメモリー等の光記録装置、光プリンター
は、液晶を用いたスイッチングデバイスで実現するのは
難しい。
【0003】そこで、上記のような用途に対応できる高
速動作可能なスイッチングデバイスあるいは映像表示デ
バイスが求められており、ミクロンオーダあるいはさら
に小さなサブミクロンオーダの微細構造(マイクロスト
ラクチャ)を備えたスイッチングデバイスの開発が鋭意
進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図12に、本願出願人
が開発を進めているエバンセント波(エバネセント光)
を利用して光を変調する映像表示装置に用いる空間光変
調装置90の概要を示してある。この空間光変調装置9
0は、複数の光スイッチング素子10が2次元に配列さ
れたデバイス(光スイッチングデバイス)55を有し、
さらに、この光スイッチングデバイス55に、導入した
光2を全反射して伝達可能なほぼ平坦な全反射面1aを
備えた導光板(光ガイド)1が装着されている。これら
の個々の光スイッチング素子10は、上方の光ガイド1
に接近および離反して光を変調可能な光学素子3と、こ
の光学素子部3を駆動するアクチュエータ6とを備えて
いる。そして、光学素子(マイクロ光学素子)およびア
クチュエータ(マイクロアクチュエータ)をミクロンオ
ーダあるいはサブミクロンオーダで製造し、これらを2
次元にアレイ状に配置すると共に、これら光学素子3の
層およびアクチュエータ6の層をアクチュエータを駆動
する駆動回路およびデジタル記憶回路(記憶ユニット)
が作りこまれた半導体基板20の上に積層することによ
り、1つの映像表示デバイスをチップサイズに集積化さ
れたものを提供することができる。
【0005】エバネセント光を利用した本例の空間光変
調装置90についてさらに詳しく説明しておく。図12
の左側に示した光スイッチング素子10aはオン状態で
あり、右側に示した光スイッチング素子10bがオフ状
態である。光学素子3は、導波路としての機能を果たす
透明部材である光ガイド1の面(全反射面)1aに密着
する面(接触面または抽出面)3aと、この面3aが全
反射面1aに密着したときに漏れ出たエバネセント波を
抽出して内部で光ガイド1に対し、ほぼ垂直な方向に反
射するV字型の反射プリズム(マイクロプリズム)4
と、このV字型のプリズム4を支持するサポート構造5
とを備えている。
【0006】アクチュエータ6は、光学素子3を静電駆
動できるようになっており、光学素子3のサポート構造
5が機械的に連結された上電極7と、この上電極7と対
峙した下電極8とを備えている。そして、下電極8と、
上電極7のアンカープレート9は半導体基板20の最上
面に積層されている。上電極7はアンカープレート9か
ら上方に伸びたポスト11により支持されており、下電
極8と上電極7との間に空間が形成されている。したが
って、たとえば、アンカープレート9を介して上電極7
を接地し、下電極8に対し駆動ユニット21から電位あ
るいは電荷を加えると上電極7が下方に動き、これに連
動して光学素子部3が光ガイド1から離れる(第2の位
置)。一方、上電極7は弾性部材としての機能を部分的
に備えており、下電極8に記憶ユニット21から加えら
れていた電位あるいは電荷が除去されると、下電極8か
ら上電極7が離れ、上電極7の弾性により光学素子部3
が光ガイド1に密着する(第1の位置)。
【0007】図12に示したように、光ガイド1には光
源から照明光2が全反射面1aで全反射する角度で供給
されており、その内部の全ての界面、すなわち、光学素
子部(光スイッチング部)3に面した側1aと、上方の
面(出射面)において光が繰り返し全反射し、光ガイド
1の内部が光線で満たされる。したがって、この状態で
巨視的には照明光2は光ガイド1の内部に閉じ込めら
れ、その中を損失なく伝播している。一方、微視的に
は、光ガイド1の全反射している面1aの付近では、光
ガイド1から光の波長程度のごく僅かな距離だけ、照明
光2が一度漏出し、進路を変えて再び光ガイド1の内部
に戻るという現象が起きている。このように面1aから
漏出したエバネッセント波は、全反射面1aに光の波長
程度またはそれ以下の距離で他の光学部材を接近させる
ことにより取り出すことができる。本例の光スイッチン
グ素子10は、この現象を利用して光ガイド1を伝達す
る光を高速で変調、すなわち、スイッチング(オンオ
フ)する。
【0008】例えば、光スイッチング素子10aでは、
光学素子3が光ガイド1の全反射面1aに接触した第1
の位置にあるので、光学素子3の面3aによりエバネセ
ント波を抽出することができる。このため、光学素子3
のマイクロプリズム4で抽出した光2は角度が変えられ
て出射光2aとなる。一方、光スイッチング素子10b
では、駆動ユニット21により上下電極7および8に極
性の異なる電圧が印加され、これらの電極7および8の
間に働く静電力により光学素子3が光ガイド1から離れ
た第2の位置に動かされる。したがって、光学素子3に
よってエバネセント波は抽出されず、光2は光ガイド1
の内部から出ない。
【0009】さらに、この光スイッチングデバイス55
では、駆動回路などが作りこまれた半導体集積基板20
にアレイ状に配置されたアクチュエータ6および光学素
子3が積層された構成の映像表示デバイス55を1チッ
プで提供することが可能である。すなわち、半導体基板
20の上にアクチュエータ6および光学素子3といった
マイクロストラクチャが構築されたマイクロマシンある
いは集積化デバイスである光スイッチングデバイス55
と光ガイド1とを組み立てることにより空間光変調装置
90を供給できる。さらに、これを、光ガイドに映像を
形成するための光を入出力する手段に組み込むことによ
り動作速度が速く高解像で、さらに、高コントラストの
映像を表示できるプロジェクタや直視型の映像表示装置
を提供できる。
【0010】図13に、エバネセント光によるスイッチ
ングを行う空間変調装置(画像表示デバイス)90を用
いたプロジェクタ110の概略を示してある。このプロ
ジェクタ110は、白色光源111と、この白色光源1
11からの光を3原色に分解して光ガイド1に入射させ
る回転色フィルタ112と、各色の光を変調して出射す
る画像表示ユニットである空間変調装置90と、出射さ
れた光115を投映する投写用レンズ116とを備えて
いる。そして、各色毎の変調された光115がスクリー
ン119に投写され、時間的に混色されることにより多
諧調マルチカラーの画像が出力される。プロジェクタ1
10は、さらに、空間変調装置90および回転色フィル
タ112のモータ113を制御してカラー画像を表示す
る制御回路114を備えており、カラー画像を表示する
ためのデータφが画像表示ユニットである空間変調装置
90に供給される。
【0011】なお、アクチュエータ6は、図12の上下
1対の電極を備えたものに限定されず、上電極7および
下電極8に加え、これらの間で動く中間電極を備えたも
の、さらに、電極対を使用した静電アクチュエータの代
わりに、ピエゾ素子などの他の電気信号により駆動力を
供給可能な機構を用いてアクチュエータを構成すること
も可能でありアクチュエータとしてはいくつかのものが
考えられている。したがって、以下、本明細書では、簡
単のため上下電極の静電駆動タイプのアクチュエータに
基づき説明するが、アクチュエータの構成はこれに限定
されるものではない。
【0012】エバネセント光を利用した空間光変調装置
90、さらにこれを用いた映像表示装置は、上述したよ
うに多数の光学素子3をアクチュエータ6で駆動するタ
イプであり、光ガイドの全反射面に対し、サブミクロン
オーダあるいはそれ以下の動きにより光をオンオフす
る。したがって、高速化が容易である反面、寸法精度の
高いマイクロ光学素子が要求される。さらに、エバネセ
ント光をオンオフする光スイッチング素子10では、光
学素子3(マイクロプリズム4)が、第1の位置で光ガ
イド1の底側の全反射面1aに接することにより、光ガ
イド1から出射させる光2の方向を変える。このため、
光学素子3の光ガイド1への押し付け力を十分に確保す
ることが重要である。すなわち、オンとなる第1の位置
で、光学素子3の抽出面3aと、光ガイド1の全反射面
1aが確実に密着させることが要求される。
【0013】したがって、図14の製造方法に示したよ
うに、製造途中で光学素子3(マイクロプリズム4)と
それを囲む壁80との間に段差Lを作り込み、この段差
Lにより、オン状態となる第1の位置における光ガイド
1(全反射面1a)への密着、押し付け力を強めるよう
にしている。すなわち、先ず、図14(a)に示すよう
に、フォトリソ技術を用いて、基板上にアクチュエータ
層6を形成する。この工程により、下電極8および弾性
部材としての機能を部分的に備えた上電極7、さらに、
光学素子3と接続するための支柱11が形成される。こ
のアクチュエータ層6の上に犠牲層101を重ね、光学
素子3のサポート部5を形成する部分をパターニングす
る。
【0014】次に、図14(b)に示すように、このア
クチュエータ層6の上に、樹脂を型転写して、光学素子
3のマイクロプリズム4を支持するV字型のサポート構
造5を形成し、このサポート構造5の表面に沿って、ア
ルミニウムなどの反射膜46をスパッタリングなどによ
り成膜する。それと同時に、後に光ガイド1を支持する
壁80となる部分を形成する。
【0015】次に、図14(c)に示すように、樹脂を
V型の溝に充填し、プリズム4を形成する。この際に、
プリズム4の上面、すなわち、抽出面3aを、周囲の壁
80の上面81より高く、基板20から離れたレベルに
形成し、抽出面3aと上面81との間に段差Lを形成す
る。
【0016】そして、図14(d)に示すように、光ス
イッチング素子10の単位になるように画素分離し、ま
た、壁80を分離する。その後、図14(e)に示すよ
うに、犠牲層101を除去する。このような製造方法に
より、光学素子3の上面(抽出面)3aと、壁80の上
面81と間に所望の厚みの段差Lが形成された光スイッ
チングデバイス55を製造できる。
【0017】この光スイッチングデバイス55に、さら
に、図14(f)に示すように、ガラスなどにより形成
された平坦な全反射面1aを備えた光ガイド1を、壁8
0の上面81に装着する。これにより、図12に示した
空間光変調装置90を製造することができる。そして、
光ガイド1を装着する前は、抽出面3aが壁80の上面
81より段差Lの分だけ上方に突き出た状態になってい
るものを、光ガイド1を装着することにより同じ高さに
揃えているので、上電極7は下、すなわち基板20の側
に圧迫され、変位された状態となり、光学素子3の抽出
面3aは全反射面1aに加圧される。したがって、この
空間光変調装置90においては、光学素子3の抽出面3
aと光ガイド1の全反射面1aとの密着を高めることが
でき、光利用効率の高い空間光変調装置90を提供する
ことができる。
【0018】しかしながら、この製造方法では、転写を
用いているため、型を転写する際に加圧して、1ウェハ
(1基板)あたりでの光学素子3の膜厚を均一に制御す
ることが難しい。また、転写型を剥離する際の治具ある
いは応力などによって、光学素子3の表面が荒れること
がある。したがって、CMP法などにより光学素子3の
表面を研磨して平坦な抽出面3aを製造することが望ま
しいが、壁の上面81との間に段差Lがあり、それを無
くすことができないので全面をフラットにできず、研磨
により平坦度をだすことは現実的に不可能である。この
ため、密着するような平坦度の高い抽出面3aを製造す
ることが難しく光のロスが発生しやすい。また、映像を
形成する単位である画素となる光スイッチング素子10
を分離する際に、予め段差Lのある状況で、レジストを
塗布しなければならず、1つのウエハー内で、均一にレ
ジストを塗布することが難しいという面もある。
【0019】さらに、壁の上面81よりも抽出面3aが
上方に突き出た状態にして段差Lを確保するために、図
12に示したように、V字形のマイクロプリズム4の頂
点4aと抽出面3aとは高さが合致せず、図12の左側
の光スイッチング素子10aに示すように、光学素子3
の端3bへ到達した光2は、反射膜46では反射され
ず、光ガイド1の方へ出力しない迷光2Lとなり損失と
なる。したがって、光の利用効率が低下する要因とな
る。このようなロスを無くすためには、マイクロプリズ
ム4の頂点4aと抽出面3aとのレベルを一致させるこ
とが望ましいが、上記の製造方法では、段差Lが確保で
きず、抽出面3aを全反射面1aに圧迫できないので、
逆に光の利用効率が低下してしまう。
【0020】そこで、本発明においては、抽出面3aを
平坦に製造でき、また、その面を十分な圧力で全反射面
1aに押し付けることが可能であると共に、光学素子3
の側面からの光のロスも低減することができる空間光変
調装置の製造方法を提供することを目的としている。そ
して、光ガイドの全反射面に、光学素子の抽出面を密着
させることができ、光の抽出効率の高い空間光変調装置
の製造方法を提供することを目的としている。さらに、
このような空間光変調装置を用いて、コントラストの高
い、明るく綺麗な高画質な映像表示装置を提供すること
ができるようにすることを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
光ガイドの側に段差を設けるか、あるいは壁の上面を後
で加工して段差を設けることにより、光学素子の抽出面
と壁の上面とを同じレベル、すなわち、基板に対し同じ
高さで製造できるようにすることで、これらの面を平坦
に研磨できる工程を設けるようにしている。そして、抽
出面の平坦度を上げて密着度を上げると共に、光ガイド
に対し抽出面を押し付け力を確保して密着性を高め、さ
らに、プリズムの頂点と抽出面との段差を無くして光の
利用効率を向上できるようにしている。
【0022】すなわち、本発明は、基板と、この基板上
に配置された少なくとも1つの駆動用のアクチュエータ
と、このアクチュエータにより駆動される光学素子と、
入射した光を伝達する全反射面を備えた光ガイドとを有
し、この光ガイドの全反射面に対し、アクチュエータに
より光学素子の抽出面が密着する位置と離れた位置に駆
動され、さらに、アクチュエータおよび光学素子を囲む
ように配置された壁であって、光ガイドを基板に対し支
持する壁を有する空間光変調装置の製造方法であって、
光学素子の抽出面および壁の上面が基板に対し同じ高さ
となるように製造する工程と、抽出面に接触する全反射
面が壁に接触する面より基板側に突き出た光ガイドを、
壁の上面に装着する工程とを有している。
【0023】この製造方法によると、光ガイドの側に、
抽出面に接触する部分が基板側に凸となった段差を設け
てある。このため、光ガイドを装着することにより、ア
クチュエータを撓ませて光学素子の抽出面が全反射面と
密着するような関係にできる。したがって、製造する過
程では、光学素子の抽出面と、壁の上面との間に段差を
設けることは不要となり、光学素子の抽出面と壁の上面
を同じレベルで平面となるように製造できる。したがっ
て、これら抽出面と壁の上面が平面になった工程で、抽
出面をCMPなどにより研磨することにより容易に平坦
度を上げることができる。すなわち、1ウェハ当たり
で、光学素子を形成する膜厚の均一性を高めることがで
きる。このため、抽出面の面精度を向上でき、同時に光
ガイドの側に設けられた段差により抽出面を押し付ける
力を確保することができる。したがって、光学素子の抽
出面と、光ガイドの全反射面との密着性が高く、光の利
用効率の高い空間光変調装置を提供できる。
【0024】また、抽出面を壁の上面よりも突き出た段
差を形成して抽出面を全反射面に押し付ける圧力を得る
代わりに、抽出面に対して壁の上面を一段下がったレベ
ルに形成することによっても段差を作ることができ、こ
の製造方法であると、いったん、抽出面と壁の上面とが
平面になる工程を設けることができる。すなわち、光学
素子の抽出面および壁の上面が基板に対し同じ高さとな
るように製造する工程と、抽出面に対し壁の上面が基板
の側に低くなり段差が形成されるように壁の上面を加工
する工程と、抽出面に接触する全反射面と壁に接触する
面が同一平面となった光ガイドを壁の上面に装着する工
程とを有する空間光変調装置の製造方法も本発明に含ま
れる。この製造方法でも、光学素子の抽出面と壁の上面
を同じレベルで形成する過程があるので、この段階でこ
れらの面を均一に研磨することが可能であり、上記の製
造方法と同様に抽出面の平坦度を高めることができる。
そして、その後、段差を形成することにより抽出面を全
反射面に押し付けるための圧力を得ることができるの
で、抽出面と全反射面の密着度が高く、光の利用効率の
高い空間光変調装置を提供できる。
【0025】さらに、抽出面と壁の上面とを同じレベ
ル、すなわち,基板に対して同じ高さとなるように製造
する工程を設けられるので、転写型を用いて型成形しな
くても良く、簡単に平坦度の高い層を形成することがで
きるスピンコートやCVDを用いて光学素子の層を形成
することができる。すなわち、上記の面を同じレベルで
製造する工程では、アクチュエータの上部に光学素子の
上面を形成する層をスピンコートまたは化学蒸着法(C
VD)で形成することができ、平坦度の高い抽出面が形
成できる。そして、このスピンコートまたはCVDで層
を形成する第1の工程に続いて、全体が平面になってい
るので、その層の表面をCMP法により表面処理する第
2の工程を設けることができる。したがって、層の表面
を研磨することにより、さらに面精度の高い抽出面を形
成できる。そして、このような技術を用いることで、樹
脂などの有機物質に限らず、転写型を用いた製造方法で
は使用できない酸化シリコンなどの無機物質を採用し
て、精度良く光学素子の層を形成することができ、さら
に、これらの表面を容易に平坦化できる。したがって、
面精度の高い光学素子を形成できる。また、特別な真空
装置を用いずに、樹脂をスピンコータ装置のみで光学素
子となる層(膜)を形成することが可能であり、低コス
トで空間光変調装置を製造できるというメリットもあ
る。
【0026】また、CVDにより光学素子を無機物質に
より形成することで、空間光変調装置全体を無機物質の
みで構成することが可能であり、長期間に渡る強い光の
照射に対して耐久性を向上できる。さらに、空間光変調
装置を組み立てた後に、装置内から有機系ガスの放出を
防止できる。
【0027】このように、本発明の製造方法によると、
マイクロストラクチャである空間光変調装置(光学素
子)を、型転写に限ることなく、上記のような製造方法
で形成できるので、光学素子として用いる材料も樹脂な
どの有機物質に限定されることなく、様々な材料を使う
ことができる。このため、製造方法による材料の制限が
なくなり、あるいは少なくなり、無機物も含めた材料の
中からエバネセント光を用いたスイッチング素子の最適
な性質の材料を選択することができるようになる。
【0028】さらに、本発明の製造方法では、光学素子
の抽出面を壁の上面から突き出して形成する必要がなく
なるので、抽出された光を前面に反射するためのマイク
ロプリズムの頂点が抽出面とほぼ一致するように形成で
きる。したがって、抽出された光が光学素子を透過して
損失となることのない光学素子を提供することが可能と
なり、さらに、光利用効率の高い空間光変調装置を提供
することができる。
【0029】そして、本発明により光の利用効率の高い
空間光変調装置を提供できるので、この空間光変調装置
の光ガイドへ映像を形成するための光を入出力する手段
と組み合わせることにより、コントラストの高い映像を
表示することができる映像表示装置を提供できる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら、本発
明についてさらに説明する。図1は本発明により製造さ
れた空間光変調装置50である。この空間光変調装置5
0も、図12に基づき説明した空間光変調装置と同様に
エバネセント光を用いた光スイッチング素子10がアレ
イ状に配置されたものであり、スイッチングの原理は共
通する。
【0031】図1に示した空間光変調装置50は、基板
20の表面に複数の光スイッチング素子10がアレイ状
に配列されたスイッチングデバイス55を備えており、
これら光スイッチング素子10の回りには壁30が設け
てある。そして、光ガイド(光導入プリズム)41を、
基板20に対し垂直に延びた壁30の上面31に装着
し、空間光変調装置50を形成している。したがって、
スイッチング素子10bに示すように、光学素子3がア
クチュエータ6によって下方の第2の位置に移動してい
る時には、光学素子3の上面3aが光ガイド41の下面
41aから離れ、これらの面に間隔が生じるので、全反
射面41aに入射した光線2は光ガイド41の下面41
aで全反射される。一方、スイッチング素子10aに示
すように、光学素子3がアクチュエータ6によって上方
に移動し、光学素子3の上面3aが光ガイド41の下面
41aに密着した第1の位置になると、光ガイド41の
下面41aに斜入射した光線2は、光学素子3の上面3
aを透過し、光学素子3のプリズム4の反射膜46によ
って反射され出射光線2aとなり上方に出射する。
【0032】図2〜図7を参照しながら、この空間光変
調装置50の製造方法を説明する。図2に示すように、
半導体基板20の上に光学素子3を動かす為のアクチュ
エータ構造6をフォトリソ工程を用いて作成する。すな
わち、フォトリソ工程により、犠牲層101をパターニ
ングしながら下電極8、ばね性を備えた上電極7および
支柱11を形成する。それと共に、光学素子3のサポー
ト部5を形成するために、アクチュエータ層6の上に犠
牲層101を重ねてパターニングする。
【0033】次に、図3に示すように、光学素子3を構
成する層65を酸化シリコンを化学蒸着法(CVD)す
ることにより製造する。同時に、後に、光学素子3を囲
む壁30となる部分も形成する。さらに、光学素子3の
サポート部5のV形の形状を成形するために、グレイマ
スクなどを用いてエッチングする。そして、サポート構
造5の形状に沿って、反射膜46となる金属、たとえ
ば、Al−Ndなどをスパッタリングなどの方法により
付着し成膜する。さらに、これらサポート構造5および
反射膜46の上に、光学素子3のマイクロプロズム4と
なる層60を、酸化シリコンを用いてCVDにより製膜
する(第1の工程)。
【0034】そして、図4に示すように、CVDにより
作成された壁30となる部分を含めた層65の表面65
aと、プリズムとなる層60の表面60aとをCMP法
により研磨して、平坦化する(第2の工程)。研磨する
ことにより、これらの面60aおよび65aが若干うね
った状態であっても、CMPによりチップ全体を平坦に
することができるので、これらの面60aおよび65a
を同時に高い精度で平坦化することができる。したがっ
て、この段階で、光学素子3の抽出面3aとなる面60
aと、壁30の上面31になる面65aを一括して平坦
化することができる。また、このとき、壁30の上面3
1となる層65の上面65aに対し、マイクロプリズム
4の上面、すなわち抽出面3aとなる層60の上面60
aを同じレベルで製造することができる。そして、層6
5の上面65aのレベルがマイクロプリズム4の頂点4
aとなるので、頂点4aのレベルを抽出面3aにほぼ一
致させることができる。
【0035】次に、図5に示すように、光スイッチング
素子10の単位にエッチングにより画素分離する。この
際、壁30もスイッチング素子10から独立させる。そ
の後、フッ酸によるウエットエッチングするなどの方法
によって犠牲層101を除去すると、図6に示すよう
に、アクチュエータ6と光学素子3とを有する光スイッ
チング素子10がアレイ状に配置され、その周囲に壁3
を備えた光スイッチングデバイス55が製造される。
【0036】この光スイッチングデバイス55に、図7
に示すように、光ガイド41を壁30の上面31に装着
する。本例の光ガイド41は、全反射面となる下面41
aのうち、光学素子3の抽出面3aに接触する部分ある
いは領域41bが、壁30の上面31に接触する面41
cより基板20の側に突き出た形状、すなわち、基板2
0の側に凸に形成されており、光ガイド41が段差Lを
備えている。したがって、この光ガイド41を光スイッ
チグデバイス55に重ねて空間光変調装置50を組み立
てることにより、壁30の上面31に接した面41cよ
り、抽出面3aと接触する面41bが基板20の側に突
出するので、アクチュエータ6の上電極7が撓み、抽出
面3aは平衡な位置である壁30の上面31のレベルが
低く、基板20に近い位置、すなわち、壁の上面31に
対し段差Lだけ変位した位置で全反射面41aに接触す
る。このため、抽出面3aが全反射面41aに接触した
状態で弾性部材としての機能も備えた上電極7が変位し
ているので、光学素子3を光ガイド1に押し付ける方向
に弾性力が働き、抽出面3aは全反射面41aに強く押
し付けられる。したがって、本例の空間光変調装置50
は、光学素子3の抽出面3aの平坦度が高く、さらに、
十分な力で全反射面41aに押し付けられるので、オン
の位置で、光学素子3の抽出面3aと光ガイド41の全
反射面41aが密着する。このため、効率良くエバネセ
ント光を抽出することができる空間光変調装置50を提
供することができる。
【0037】さらに、このような製造方法により光学素
子3と壁30とを製造することにより、図4に基づき説
明したようにプリズム4の頂点4aと、光学素子3の上
面3aのレベルを一致させることができ、V形状の反射
層46の頂点の上に高さを持たないプリズムを形成でき
る。したがって、図1に示すように、光学素子3の端部
3bにおいても、プリズムの頂点4aと抽出面3aの高
さが一致するので、ここから光学素子3の外部に光が漏
れ出ることを防止できる。したがって、この点でも光の
利用効率の高い空間光変調装置50を提供することがで
きる。
【0038】このように、本例の空間光変調装置50
は、アレイ状に配置された光スイッチング素子10の外
側に壁30を配置することにより、全反射面41aと光
学素子3の抽出面3aとのギャップを精度良く確保でき
る構成になっている共に、光ガイド40の全反射面41
aの側に段差Lを設けることに抽出面3aが全反射面4
1aに加圧されるようにしている。したがって、光学素
子3の抽出面3aおよび壁30の上面31とを同じレベ
ルで製造する工程を設けることができ、図4に示したよ
うに、光学素子3を形成する層60と、壁30を形成す
る層65の双方の上面を同レベルで研磨することが可能
となり、チップあるいはワークの全面を均一にフラット
に研磨することにより容易に平坦度の高い面を製造する
ことができる。また、所望の厚みの層を形成することも
容易となるので、光学素子3の層を薄型化することがで
き、光スイッチングデバイス55および空間光変調装置
50もさらに薄くコンパクトにすることができる。
【0039】また、この製造方法では、チップの全面を
平坦化することにより光学素子3の抽出面3aを精度良
く成形できるので、従来のように型転写でプリズム4を
成形する必要がない。さらに、サポート層5のV字形状
もグレーマスクを用いてエッチングすることにより形成
することができる。したがって、本例のように、光学素
子3を酸化シリコン(SiO2)などの型成形には向か
ない無機物質により形成することができる。光学素子3
を無機質の材料で製造することにより、基板20および
アクチュエータ6を含めて、空間光変調装置50を全体
的に無機物質のみで構成することが可能であり、長期間
にわたる強い光の照射に対して耐久性の高い空間光変調
装置50を提供できる。また、空間光変調装置50を組
み立てた後に、この装置内から有機系ガスが放出される
のも防止でき、これらのガスによってアクチュエータ6
や光学素子3の動きが阻害され、映像表示デバイスなど
としての空間光変調装置50の性能が劣化したり、変化
したりしてしまうのを未然に防止することができる。
【0040】また、本例の製造方法においては、画素分
離する前、すなわち、図4の段階でデバイスの表面65
aおよび60aが平面になるので、画素分離用のレジス
トを塗布するのが非常に簡単になる。すなわち、この段
階で壁などとの間に段差があると、スピンコートあるい
はフレキソ印刷などの膜厚を一様にできる塗布方法が使
用できない、これに対し、本例では、レジストを塗布す
る段階では障害となる段差がないので、スピンコートあ
るいはフレキソ印刷などの方法により均一なレジスト塗
布が可能となり、画素分離の精度も向上する。
【0041】さらに、上記の製造方法では、光ガイド4
1の下面41aに予め段差Lを設けて光学素子3を加圧
するための変位を確保しているが、全体を平坦に製造し
た後に、壁30の上面31を低くすることによっても段
差Lを設けることができる。そして、上記と同様に全体
が平坦化された工程を備えたメリットを得ることができ
る。図8に、このような方法で製造された空間光変調装
置50の例を示してある。本例の空間光変調装置50で
は、光ガイド1としては、図12に示した空間光変調装
置90と同様の、全反射面1aが全体的に平坦なものが
採用されている。したがって、構成はほぼ同様である
が、光学素子3の側面3bに示したように、この光学素
子3においても上記の例と同様にマイクロプリズム4の
頂点4aが抽出面3aとほぼ一致する。したがって、こ
の部分からの光の漏れを無くすことができ、光利用効率
の高い空間光変調装置となっている。そして、本例の空
間光変調装置50も、いったん、全面をフラットにする
工程を備えているので、上記の空間光変調装置と同様に
抽出面3aの面精度を従来のものに対して飛躍的に向上
することができる。
【0042】この空間光変調装置50の製造方法をさら
に詳しく説明する。この空間光変調装置50の製造方法
は、先に図2〜図4にて説明したように、光学素子3お
よび壁30を構成する酸化シリコンの層60および65
を用いてCVDにより形成し、さらに、これらの層60
および65の表面60aおよび65aをCMP法により
平坦化する工程までは同様に行うことができる。したが
って、図4に基づき説明したように、光学素子3の抽出
面3aおよび壁30の上面31とを同じレベルで製造す
ることができ、これらの面全体を研磨して平坦化するこ
とにより、壁30の上面31も含めて光学素子3の抽出
面3aを簡単に平坦化でき、高い面精度を得ることがで
きる。また、プリズム4の頂点4aが抽出面3aと一致
するように光学素子3を製造することもできる。
【0043】本例においては、この平坦化のプロセスの
後に、図9に示すように、画素単位となるスイッチング
素子10を画素分離すると同時に、図9の左側に破線で
示すように、壁30の表面31を、さらに一段下がった
レベルに、すなわち、抽出面3aに対し、壁30の表面
31が基板20の側に低くなり、抽出面3aと壁30の
上面31との間に段差Lが形成されるようにエッチング
などにより壁30を加工する。
【0044】その後、図10に示すように、犠牲層10
1を除去することにより、光スイッチングデバイス55
が完成し、図11に示すように、この光スイッチングデ
バイス55に、全反射面1aが平坦な光ガイド1を、壁
30の表面31に合わせて装着することにより本例の空
間光変調装置50を製造することができる。本例の空間
光変調装置50においても、図11に示したように、壁
30の上面31と抽出面3aとの間に段差Lがあるの
で、アクチュエータ6の上電極7が撓んで、光学素子3
を全反射面1aに押し付ける力が得られる。そして、上
述したように抽出面3aの平坦度が高いので、全反射面
1aに光学素子3の抽出面3aを密着させることがで
き、光利用効率の高い空間光変調装置50を提供でき
る。また、プリズム4の頂点4aを抽出面3aと一致さ
せることができることにより光の利用効率が向上するこ
とも上記と同様である。そして、本例の空間光変調装置
50では、抽出面3aと接触する面と壁30に接触する
面あるいは領域1bと、壁の上面31と接触する領域1
cとが同一平面1aの光ガイド1を壁の上面31に搭載
することにより空間光変調装置50が製造できる。した
がって、光ガイド1を装着する際に、アライメントが容
易となるというメリットがある。
【0045】なお、上記で説明した製造方法では、光学
素子3の層60および65を成膜するためにCVDを採
用し、無機物質である酸化シリコンでこれらの層を製造
しているが、CVD(プラズマCVD)に限らず、蒸着
あるいはスパッタリングなどの方法で層を形成すること
もできる。さらに、無機物質に限らず、スピンコートあ
るいはフレキソ印刷といった方法により樹脂などの有機
物質を用いて均質な層を簡単に成膜することも可能であ
る。すなわち、特別な真空装置を用いずに、スピンコー
タなどの装置のみで光学素子3の層60および65を形
成できる。たとえば、フッ化水素酸(BHF)に耐性の
ある塩化ビニール系、ABS系、ポリエチレン系、エポ
キシ系などの樹脂を滴下してスピンコートし、全面に均
一に塗布することにより光学素子の層60および65を
成形し、それらの表面を上記と同様に、あるいは適当な
硬度の無機質の素材をディポジットなどにより成膜した
後にCMPなどにより研磨して平坦化できる。また、型
転写を用いてこれらの層60および65を成形し、その
後に、壁の上面を含めたチップあるいはワーク全体の面
を上記と同様にCMP法などにより研磨して確実に平坦
化できるので、面精度の高い抽出面3aを備えた光学素
子3を製造できる。したがって、安価で、面精度の高い
光学素子3を備えた光スイッチングデバイス55を製造
することが可能であり、これと上記ような光ガイド1あ
るいは41とを組み合わせることにより、光の利用効率
高く、オンオフのコントラストの高い画像表示デバイス
として好適な空間光変調装置50を製造し提供できる。
【0046】したがって、本発明の製造方法により提供
可能な空間光変調装置50は、映像表示装置、光コンピ
ュータ、光プリンタなどの多種多様な装置に適したもの
である。たとえば、図13に示したように、光源111
および112、さらには投写レンズ116などの光ガイ
ド1または41に映像を形成するための光を入出力する
手段とを組み合わせることによりプロジェクタ型の映像
表示装置を提供することができる。
【0047】さらに、上記では、光学素子を駆動するア
クチュエータとして静電アクチュエータを用いた空間光
変調装置を例に説明しているが、ピエゾ効果などの他の
電気機械的な効果を用いたアクチュエータを用いること
も可能である。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、光ガイドの側に段差を設けたり、画素分離する際に
壁の上面を加工して段差を設けることにより、光学素子
の抽出面となる面と、壁の上面とを同じレベルで製造す
る工程を設けることができる。このため、これらの面全
体を一括してCMPで研磨するなどの方法により平坦化
することが可能となり、抽出面の平坦度を高くでき、面
精度を上げ光ガイドの全反射面との密着性を上げること
ができる。このため、光の利用効率を向上できる。ま
た、この製造方法であれば、光学素子において光を反射
するマイクロプリズムの頂点を抽出面と同じレベルとな
るように製造できるので、さらに光の利用効率の高い空
間光変調装置を提供できる。したがって、本発明にかか
る空間光変調装置を採用することにより、明るくコント
ラストの高い映像を表示できる映像表示装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ガイドに段差を備え、エバネセント光を利用
した、本発明に係る空間光変調装置の概要を示す図であ
る。
【図2】図1に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、光スイッチングデバイスのアクチュエータ
層を形成した様子を示す図である。
【図3】図1に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、アクチュエータ層に光学素子となる層を形
成し、反射膜を形成した様子を示す図である。
【図4】図1に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、光学素子のプリズムとなる層を形成し、C
MPにより平坦化する様子を示す図である。
【図5】図1に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、画素分離する様子を示す図である。
【図6】図1に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、犠牲層を除去し、光スイッチングデバイス
が形成される様子を示す図である。
【図7】図1に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、図6に示した光スイッチングデバイスに、
段差の形成された光ガイドを装着する様子を示す図であ
る。
【図8】上記と異なる、本発明にかかる空間光変調装置
の概要を示す図である。
【図9】図8に示す空間光変調装置の製造プロセスを示
す図であり、光学素子を構成する層が形成され、CMP
により平坦化された後に、画素分離する際に壁の上面を
エッチングして段差を形成する様子を示す図である。
【図10】図8に示す空間光変調装置の製造プロセスを
示す図であり、犠牲層を除去する様子を示す図である。
【図11】図8に示す空間光変調装置の製造プロセスを
示す図であり、平坦な光ガイドを装着する様子を示す図
である。
【図12】エバネセント光を利用した空間光変調装置の
概要を示す図である。
【図13】空間光変調装置を映像表示デバイスとして用
いたプロジェクタの概要を示す図である。
【図14】図12に示す空間光変調装置の製造プロセス
を示す図である。
【符号の説明】
1、41 光ガイド 1a、41a 全反射面 2 照明光 3 光学素子 3a 抽出面 4 マイクロプリズム 4a プリズムの端(頂点) 5 V型のサポート構造 6 アクチュエータ(アクチュエータ層) 7 上電極およびばね構造 8 下電極 9 アンカー 10 光スイッチング素子 11 ポスト 20 半導体基板 30、80 壁 31、81 壁の表面(接続面) 46 反射膜 50、90 空間光変調装置 60 アクチュエータ層の上に形成された層 101 犠牲層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、この基板上に配置された少なく
    とも1つの駆動用のアクチュエータと、このアクチュエ
    ータにより駆動される光学素子と、入射した光を伝達す
    る全反射面を備えた光ガイドとを有し、この光ガイドの
    前記全反射面に対し、前記アクチュエータにより前記光
    学素子の抽出面が密着する位置と離れた位置に駆動さ
    れ、さらに、 前記アクチュエータおよび前記光学素子を囲むように配
    置され、前記光ガイドを前記基板に対し支持する壁を有
    する空間光変調装置の製造方法であって、 前記光学素子の抽出面および前記壁の上面が前記基板に
    対し同じ高さとなるように製造する工程と、 前記抽出面に接触する前記全反射面が前記壁に接触する
    面より前記基板の側に突き出た前記光ガイドを前記壁の
    上面に装着する工程とを有する空間光変調装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 基板と、この基板上に配置された少なく
    とも1つの駆動用のアクチュエータと、このアクチュエ
    ータにより駆動される光学素子と、入射した光を伝達す
    る全反射面を備えた光ガイドとを有し、この光ガイドの
    前記全反射面に対し、前記アクチュエータにより前記光
    学素子の抽出面が密着する位置と離れた位置に駆動さ
    れ、さらに、 前記アクチュエータおよび前記光学素子を囲むように配
    置され、前記光ガイドを前記基板に対し支持する壁を有
    する空間光変調装置の製造方法であって、 前記光学素子の抽出面および前記壁の上面が前記基板に
    対し同じ高さとなるように製造する工程と、 前記抽出面に対し前記壁の上面が前記基板の側に低くな
    り段差が形成されるように前記壁の上面を加工する工程
    と、 前記抽出面に接触する全反射面と前記壁に接触する面が
    同一平面となった前記光ガイドを前記壁の上面に装着す
    る工程とを有する空間光変調装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記同じ高
    さとなるように製造する工程では、前記アクチュエータ
    の上部に前記光学素子の上部を形成する上部層をスピン
    コートまたは化学蒸着法で形成する第1の工程と、 その上部層の表面をCMP法により表面処理する第2の
    工程とを備えている空間光変調装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1の工程で
    は、前記光学素子は抽出された光を前面に反射するため
    のマイクロプリズムを形成し、前記第2の工程では、該
    マイクロプリズムの頂点が前記抽出面とほぼ一致するま
    で平坦化する空間光変調装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光ガイド。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の空間光変調装
    置の製造方法により形成された空間光変調装置であっ
    て、前記光学素子はマイクロプリズムを備えており、そ
    のマイクロプリズムの頂点が前記抽出面とほぼ一致して
    いる空間光変調装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の空間光変調装置と、前
    記光ガイドに映像を形成するための光を入出力する手段
    とを有する映像表示装置。
JP2000259263A 2000-08-29 2000-08-29 空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置 Expired - Fee Related JP3911980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000259263A JP3911980B2 (ja) 2000-08-29 2000-08-29 空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000259263A JP3911980B2 (ja) 2000-08-29 2000-08-29 空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002072109A true JP2002072109A (ja) 2002-03-12
JP3911980B2 JP3911980B2 (ja) 2007-05-09

Family

ID=18747461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000259263A Expired - Fee Related JP3911980B2 (ja) 2000-08-29 2000-08-29 空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3911980B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3911980B2 (ja) 2007-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7453624B2 (en) Projection display system including a high fill ratio silicon spatial light modulator
US7522330B2 (en) High fill ratio silicon spatial light modulator
US7477440B1 (en) Reflective spatial light modulator having dual layer electrodes and method of fabricating same
TWI408411B (zh) 具有傳導性光吸收光罩之裝置及其製造方法
US7283112B2 (en) Reflective microelectrical mechanical structure (MEMS) optical modulator and optical display system
US8908255B2 (en) Fabrication of a high fill ratio silicon spatial light modulator
US20080094690A1 (en) Spatial Light Modulator
US20040214350A1 (en) Fabrication of a high fill ratio reflective spatial light modulator with hidden hinge
JP2002221678A (ja) 光スイッチングデバイス、その製造方法および画像表示装置
US7923789B2 (en) Method of fabricating reflective spatial light modulator having high contrast ratio
JP2001318324A (ja) 光スイッチングユニット、その製造方法および画像表示装置
JP3911980B2 (ja) 空間光変調装置の製造方法、空間光変調装置、光ガイド、および映像表示装置
JP2001272613A (ja) 光スイッチング素子、光スイッチングデバイス、それらの製造方法、光スイッチングユニットおよび映像表示装置
JP3855598B2 (ja) 光スイッチングユニット、光スイッチングデバイス、光ガイド、および光スイッチングユニットの製造方法、映像表示装置
JP3972591B2 (ja) 微細構造体の製造方法
JP2002116390A (ja) 光スイッチングデバイスの製造方法および光スイッチングデバイス
JP2001194598A (ja) 微細構造体、映像デバイスおよびそれらの製造方法
JP2001281565A (ja) 微細構造体、その製造方法、光スイッチングデバイス、光スイッチングユニット、および画像表示装置
JP2001264648A (ja) 光スイッチング素子、光スイッチングデバイス、光スイッチングユニット、画像表示装置および光スイッチングデバイスの製造方法
JP3835109B2 (ja) 転写型ならびに微細構造体および映像表示デバイスの製造方法
JP2001277197A (ja) 微細構造体の製造方法
JP2001249284A (ja) 光スイッチングデバイス、光スイッチングユニットおよび画像表示装置
JP2002250870A (ja) 微細構造体の製造方法
JP2001117024A (ja) 静電アクチュエータ、光スイッチング素子および画像表示装置
JP2001269992A (ja) 転写型ならびに微細構造体および映像表示デバイスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3911980

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees