JP2002071882A - 使用済燃料棒の溶解方法及びその装置 - Google Patents

使用済燃料棒の溶解方法及びその装置

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JP2002071882A
JP2002071882A JP2000265004A JP2000265004A JP2002071882A JP 2002071882 A JP2002071882 A JP 2002071882A JP 2000265004 A JP2000265004 A JP 2000265004A JP 2000265004 A JP2000265004 A JP 2000265004A JP 2002071882 A JP2002071882 A JP 2002071882A
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electrolytic
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electrolyte
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Michitaka Mikura
通孝 三倉
Masaaki Kaneko
昌章 金子
Eiichi Murata
栄一 村田
Yoshikazu Matsubayashi
義和 松林
Atsushi Nakajima
淳 中嶋
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用済燃料の被覆管を処分環境に適合した形態
の酸化物とする処理ができ、電解速度を向上させる。 【解決手段】使用済燃料棒12の下部を電解槽6内の硝酸
溶液からなる電解液7に接液し、使用済燃料棒12を陽極
とし、電解液7に陰極8を浸漬して陽極と陰極8との間
に電圧を印加する。使用済燃料棒12の電解酸化により被
覆管の剥離とウラン燃料ペレットの溶解を同時に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は使用済燃料集合体を
解体した後の使用済燃料棒の脱被覆及び使用済燃料ペレ
ット(燃料)を溶解するための使用済燃料棒の溶解方法
及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所で使用した使用済燃料は、
再処理工場に運ばれ、ここでジルコニウム合金で構成さ
れる燃料被覆管を切断し(以下、被覆管と記す)、燃料
のウランやプルトニウムは硝酸により溶解処理される。
硝酸溶液中に溶解されたウランやプルトニウムは分離精
製され、再利用される。被覆管は通常機械的に切断され
るが、ジルコニウム合金の切断が高い頻度で連続的に行
われるため、機械的な不具合が比較的発生しやすい工程
となっている。
【0003】一方、切断された被覆管は、未処理のまま
水槽中に貯蔵される。この被覆管の水槽内保管は、暫定
的であると共に、保管に膨大な貯蔵スペースが必要とな
る。また、水槽内の水質保持のための装置が必要であ
る。なお、ジルコニウム合金の処理方法としては、切
断、圧縮、溶融等の方法が報告されている。
【0004】しかしながら、ジルコニウム合金の圧縮に
はその取扱装置が膨大となるばかりではなく、ジルコニ
ウム合金を空気中で取り扱い、かつ保管することとな
る。ジルコニウムは、自然発火することが知られてお
り、特に切断処理から発生する切断粉を取り扱う場合、
水中で行うか、または不活性ガス中で行う等の付帯設備
が必要となるばかりではなく、その保管には注意を要す
る。
【0005】また、溶融等の処理により加熱処理を行う
と、ジルコニウム合金表面に付着しているプルトニウム
等の核物質やトリチウム等の放射性ガスが放出されるお
それがあり、好ましくない。
【0006】ジルコニウム合金により構成される金属廃
棄物の最終的な処分には、地層中に埋設する処分方法が
考えられる。現在想定される地層環境での地下水中で
は、ジルコニウムはIV価の形態が最も安定である。
【0007】被覆管を圧縮、切断、溶融した後、容器に
詰めたような処理方法では、長期的に水の浸入が考えら
れ、この場合、浸入した水との反応によりジルコニウム
は酸化され、水素ガスなどが発生すると考えられる。こ
の時、金属廃棄物が酸化物に化学変化し、容積変化及び
発生したガスの蓄積などが原因となり、処分施設の健全
性を損うことが懸念される。
【0008】上述のように被覆管を機械的に切断した場
合に発生する金属廃棄物を、最終処分との適合性、すな
わち処分施設の健全性の確保を考え、ジルコニウム合金
を酸化ジルコニウムに酸化処理することが最も有効であ
る。その方法として電解処理(特開平10−232299号公
報)がある。しかしこの方法では、発生した金属廃棄物
を酸化物にすることは可能であるが、燃料溶解には、技
術的に不可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように被覆管の
脱離と燃料の溶解工程で発生するジルコニウム合金から
なる被覆管の切断時には、機械的な不具合が比較的発生
しやすい。発生する廃棄物に関しては、廃棄物をジルコ
ニウム合金の状態で処分した場合には処分環境では酸化
反応が起こりガス発生をはじめ、様々な問題が発生する
可能性があり、また、処分環境に適合させるため酸化処
理をした場合には、新たに付帯的な設備が必要となる等
の課題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ジル
コニウム合金製被覆管内にウラン燃料ペレットが装填さ
れた使用済燃料棒を硝酸溶液からなる電解液中に接液
し、前記被覆管を陽極とし、前記電解液中に陰極を浸漬
して前記陽極と陰極間に電圧を印加して前記被覆管の電
解酸化により前記使用済燃料棒の脱被覆及び前記電解液
に前記ウラン燃料ペレットを溶解することを特徴とす
る。
【0011】この発明によれば、使用済燃料棒を陽極と
し、電解液に硝酸を用いることで、ジルコニウム合金か
らなる被覆管を電解酸化させて剥離し脱被覆を行う。さ
らに、硝酸溶液に被覆管内の使用済燃料ペレットを接触
させて、硝酸溶液中に溶解させることができる。
【0012】請求項2の発明は、前記使用済燃料棒の下
端部のみを前記電解液に接液させて前記被覆管すべてを
酸化させることを特徴とする。この発明によれば、使用
済燃料棒の下部のみを接液させるような構造を備えた酸
化処理装置に使用済燃料棒を挿着して電解を行うこと
で、被覆管すべてを処分環境に適合した形態である酸化
物とする処理を行うことができる。
【0013】請求項3に係る発明は、前記電解液を加熱
して電解速度を向上させることを特徴とする。この発明
によれば、電解時に電解液を加熱することで、電解速度
を向上させることが可能となる。
【0014】請求項4の発明は、前記電解液に超音波照
射を行いながら前記被覆管表面に生成する電気伝導度の
低い酸化ジルコニウム薄膜層を連続的に剥離させること
を特徴とする。この発明によれば、電解時に使用済燃料
に超音波照射を行うことができる。
【0015】請求項5の発明は、前記被覆管に連続的に
衝撃を与え、前記被覆管表面に生成する酸化ジルコニウ
ム薄膜層の剥離を加速させることを特徴とする。この発
明によれば、ジルコニウム及びジルコニウム合金全体に
連続的に衝撃を与えることにより、ジルコニウム合金表
面に生成する電気伝導度の非常に低い酸化ジルコニウム
薄膜槽を連続的に剥離させ、電解時の処理速度を維持す
ることができる。
【0016】請求項6に係る発明は、前記電解液を攪拌
して前記電解液中への前記ウラン燃料ペレットの溶解を
促進させることを特徴とする。この発明によれば、電解
液を攪拌する構造を持つ脱被覆及び燃料ペレット溶解装
置を使用することで、電解槽内の硝酸溶液中への燃料ペ
レットの溶解を促進させることができる。
【0017】請求項7に係る発明は、硝酸溶液からなる
電解液を収容する電解槽と、この電解槽内の前記電解液
に接液する陽極及び陰極と、前記電解槽内から外部へ導
出して設置される酸化物回収ラインと、前記電解槽を包
囲して設置される加熱ジャケットと、前記電解槽に近接
して設置される超音波発信器及び攪拌装置とを具備した
ことを特徴とする。
【0018】この発明によれば、電解処理に際し、生成
する酸化ジルコニウム薄膜を連続的に電解槽内から取り
出し、電解液を循環させる構造を持つ装置により使用済
燃料の被覆管の剥離及び燃料ペレット溶解を連続的に実
施することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1から図8により本発明に係る
使用済燃料棒の溶解方法及びその装置の実施の形態を説
明する。図1は代表的な実施の形態のフロー図で、原子
力発電所等から発生した使用済燃料集合体を解体した後
の使用済燃料棒1を加熱硝酸電解による脱被覆と燃料ペ
レット溶解2する方法のフローを示している。図1中、
符号3は電解後の酸化ジルコニウム、4は溶解槽で、内
部に溶解液5を収容している。溶解液5はU/Pu分離
工程へ移送されて分離処理される。
【0020】図2は図1において加熱硝酸電解を行うた
めの使用済燃料棒12の溶解装置を示した構成図で、図2
中、符号6は電解槽で、電解槽6内には電解液7が収容
され、電解液7は例えば13規定の硝酸(HNO3)溶液
である。電解液7中に例えばステンレス鋼板の陰極8が
浸漬して設けられており、陰極8は陰極側リード線9を
介して直流電源10に接続している。直流電源10の陽極側
リード線11は使用済燃料棒12に接続する。
【0021】使用済燃料棒12はジルコニウム合金製被覆
管26内に燃料ペレット27とスプリング28が収納されたも
のからなっている。使用済燃料棒12は電解液7中に下端
部が没入して浸漬されるように電解槽6内に支持具(図
示せず)により支持されている。陰極側リード線9及び
陽極側リード線11は電解槽6の上蓋13を絶縁体14を介し
て導出されている。
【0022】図2中、符号15は酸化物回収装置で、酸化
物回収装置15と電解槽6との間はポンプ16を有する流入
配管17と、ポンプ18を有する戻り配管19が設けられて循
環ラインが形成されている。
【0023】符号20は加熱ジャケットで、加熱ジャケッ
ト20は電解槽6の下部外周面に取り付けられ、加熱ジャ
ケット20には恒温水槽21がポンプ22を有する加熱媒体循
環ライン23で取り付けられている。
【0024】電解槽6の底部外面には超音波発信器24と
マグネチックスターラ25が積層して配置されている。超
音波発信器24は電解時の処理速度を維持するため、超音
波照射を行いながら被覆管26のジルコニウム合金表面に
生成する電気伝導度の非常に低い酸化ジルコニウム層を
連続的に剥離させるものである。マグネチックスターラ
25は電解槽6内に攪拌子(図示せず)を投入し、外部か
らスターラで電解液7を均一に攪拌するためのものであ
る。
【0025】つぎに本発明の具体的な実施例を説明す
る。 (実施例1)実施例1は請求項1,2の発明に対応す
る。図1において、使用済燃料棒1を加熱硝酸電解によ
る脱被覆と燃料ペレット溶解2の工程により被覆管のジ
ルコニウム合金の酸化ジルコニウム3と燃料ペレットの
ウラン、プルトニウムを溶解槽4内の溶解液5中に溶解
させて回収する。
【0026】すなわち、図2に示した電解槽6内で使用
済燃料棒1の被覆管26を陽極とし、電解液7に下部のみ
溶液に接触するように配置させる。この装置を用い、模
擬使用済燃料としてジルコニウム合金を電解処理した。
電解液7には、13規定の硝酸(HNO3)溶液を用い
た。ステンレス製の陰極8を電解液7中に浸漬し、ジル
コニウム合金を液外にて接触させ、直流電源10から15V
の直流電圧を10分間印加させ電解処理を行った。この処
理により、黒色の薄片状の物質が得られた。
【0027】これを回収しX線回折により組成分析した
ところ、図3に示したような回折図が得られ、黒色の薄
片状の物質は二酸化ジルコニウムであることがわかっ
た。陽極近傍は電解中は常に高い酸化状態が維持されて
おり、核燃料物質が付着している場合にも参加できる状
態が維持できていた。
【0028】(実施例2)実施例2は請求項3の発明に
対応する。実施例1と同様、図2に示す電解処理装置を
用いて電解を行った。電解液7の硝酸濃度(N:規定)
をパラメータとし、常温及び電解液7を80℃に加熱した
ケースについてそれぞれ電解を実施した。また、加熱温
度をパラメータとした14Vの定電圧の直流電圧を1時間
印加させ電解処理を行った。それぞれのケースに関して
の電解開始時間を図4に示す。常温ではいずれの場合も
一定時間経過後、電解が開始されるのに対し、80℃では
通電直後に電解が開始され、定常的に酸化物が生成し
た。
【0029】また、加熱温度をパラメータとした電解試
験の結果を図5に示す。電解開始時間は加熱温度の上昇
とともに短縮された。この実施例によれば、核燃料棒の
電解被覆及び燃料ペレット溶解に際し、電解液を加熱す
ることが電解速度の維持に効果があることを示してい
る。なお、図5において酸化反応開始時間のhは時を、
mは粉を示している。
【0030】(実施例3)実施例3は請求項3,4の発
明に対応する。図2に示す電解処理装置を用いて電解を
行った。電解液7には、80℃に加熱した10規定の硝酸
(HNO3)溶液を用い、直流電源10から14Vの直流電
圧を1時間印加させ電解処理を行った。
【0031】400Wの超音波を照射した場合の電流の経
時変化を図6に、照射を行わなかった場合の電流の経時
変化を図7に示す。電解開始直後の電流値は高いが、い
ずれの場合も時間経過とともに電流値が低下している。
ただし、超音波照射を行っている場合には電流の最小値
は10Aであることに対し、照射を行わない場合は45分後
に電流がほとんど流れなくなり、電解処理が停止した。
この実施例では、超音波を照射することが電解処理を維
持することに効果があることを示している。
【0032】(実施例4)実施例4は請求項3,5の発
明に対応する。実施例3と同様、図2に示す電解処理装
置を用いて電解を行った。電解液には、80℃に加熱した
10規定の硝酸(HNO3)溶液を用い、直流電源10から1
4Vの直流電圧を1時間印加させ電解処理を行った。超音
波の照射は実施していない。
【0033】電解開始後45分後に電流がほとんど流れな
くなり、電解処理が停止した。電流が流れなくなった直
後(45分後)セル上部より電解セルに30秒間10回にわた
り0.98kg・m2/sec2の衝撃を加えた。その結果、
50分後には電流が流れ、再び電解が開始された(図7参
照)。ここでの実施例は、電解中に陽極となる使用済核
燃料ペレットに衝撃等を外部から与えることで、表面に
蓄積した酸化物を剥離することを促進できるという効果
を示している。
【0034】(実施例5)実施例5は請求項3,4,5
の発明に対応する。図2に示す電解処理装置を用いて電
解を行った。電解液には、80℃に加熱した10規定の硝酸
(HNO3)溶液を用い、直流電源10から14Vの直流電
圧を1時間印加し、350Wの超音波を照射しながら電解
処理を行った。
【0035】なお、電解槽内部に攪拌子を投入し、外部
からスターラで電解溶液を電解槽内及び廃棄物収納セル
内で均一になるように攪拌した。この時、収納セル内部
の模擬廃棄物には5kgの荷重を加えてある。
【0036】電流の経時変化を図8に示す。電解開始15
分後に電流値は著しい低下を示した。電解開始16分後に
セル上部より電解セルに15秒間5回にわたり0.98kg・
2/sec2の衝撃を加えた。その直後、電流値は20A
でほぼ一定の値を示し、処理速度を低下させることなく
定常的に電解が起きた。
【0037】この実施例によれば、電解中に陽極となる
使用済核燃料ペレットに超音波照射や衝撃等を外部から
与えることで、表面に蓄積した酸化物を剥離することを
促進できるという効果がある。
【0038】(実施例6)実施例6は請求項6の発明に
対応する。図2に示す電解処理装置を用いて電解を行っ
た。電解液には、40℃に加熱した10規定の硝酸(HNO
3)溶液を用い、直流電源10より14Vの直流電圧を1時
間印加し電解処理を行った。なお、電解時に15mmの攪
拌子を用いて、スターラにより100rpmの攪拌を与え
た。
【0039】電解時溶液中では亜硝酸の生成により溶液
が褐色に変質しその後電解が開始される。攪拌を行わな
い場合は電解開始まで34分かかっていたが、攪拌を行っ
た場合は30分後に電解が開始された。
【0040】この実施例によれば、電解開始時間を短縮
する効果があることを示しており、また、電極面で発生
した燃料ペレット溶解を促進する亜硝酸イオンを、溶液
内に均一に分散させることが可能となる効果がある。
【0041】(実施例7)実施例7は、請求項7の発明
に対応する。図2に示す酸化処理装置で4規定硝酸、槽
電圧14Vの条件で電解処理を行った。なお、酸化物回収
用装置15を設置した。電解槽6と酸化物回収装置15の間
にポンプを配置し、連続的に電解溶液の一部を、電解槽
6の下部から取り出し、酸化物回収装置15の液面上部か
ら連続的に溶液を電解槽6へ戻した。
【0042】沈殿試験終了後に生成した酸化物は80%以
上セラミック容器内に捕集されていた。この実施例によ
れば、電解中でも溶液の取り出しが可能であり、かつ生
成した酸化物を同時に捕集できる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、被覆管の脱被覆と燃料
ペレットの溶解工程でジルコニウム合金製被覆管の切断
時に比較的発生しやすい機械的な不具合を起こすことな
く、被覆管の脱被覆と燃料ペレットの溶解が同時に達成
できる。また、発生する廃棄物は、処分環境では酸化反
応が起こらず、ガス発生を起こさないような廃棄物を生
成させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済燃料棒の溶解方法の代表的
な実施の形態を説明するための模式的に示すフロー図。
【図2】本発明に係る使用済燃料棒の溶解装置の実施の
形態を説明するための構成図。
【図3】実施例1における電解処理により発生した酸化
物のX線回折図。
【図4】実施例2における加熱による電解開始時間への
効果を示すプロット図。
【図5】同じく実施例2における、電解液温度による酸
化開始時間を示す特性図。
【図6】実施例3における超音波(400W)照射時の電
流値の変化を示す特性図。
【図7】実施例4における超音波照射時の電流値の変化
を示す特性図。
【図8】実施例5における超音波(350W)照射時の電
流値の変化を示す特性図。
【符号の説明】
1…使用済燃料棒、2…被覆管、3…酸化ジルコニウ
ム、4…溶解槽、5…溶解液、6…電解槽、7…電解
液、8…陰極、9…陰極側リード線、10…直流電源、11
…陽極側リード線、12…使用済燃料棒、13…上蓋、14…
絶縁体、15…酸化物回収装置、16…ポンプ、17…流入配
管、18…ポンプ、19…戻り配管、20…加熱ジャケット、
21…恒温水槽、22…ポンプ、23…加熱媒体循環ライン、
24…超音波発信器、25…マグネチックスターラ、26…被
覆管、27…燃料ペレット、28…スプリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 昌章 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 村田 栄一 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 松林 義和 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 中嶋 淳 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4G035 AA25 AE05 AE15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジルコニウム合金製被覆管内にウラン燃
    料ペレットが装填された使用済燃料棒を硝酸溶液からな
    る電解液中に接液し、前記被覆管を陽極とし、前記電解
    液中に陰極を浸漬して前記陽極と陰極間に電圧を印加し
    て前記被覆管の電解酸化により前記使用済燃料棒の脱被
    覆及び前記電解液に前記ウラン燃料ペレットを溶解する
    ことを特徴とする使用済燃料棒の溶解方法。
  2. 【請求項2】 前記使用済燃料棒の下端部のみを前記電
    解液に接液させて前記被覆管すべてを酸化させることを
    特徴とする請求項1記載の使用済燃料棒の溶解方法。
  3. 【請求項3】 前記電解液を加熱して電解速度を向上さ
    せることを特徴とする請求項1記載の使用済燃料棒の溶
    解方法。
  4. 【請求項4】 前記電解液に超音波照射を行いながら前
    記被覆管表面に生成する電気伝導度の低い酸化ジルコニ
    ウム薄膜層を連続的に剥離させることを特徴とする請求
    項1記載の使用済燃料棒の溶解方法。
  5. 【請求項5】 前記被覆管に連続的に衝撃を与え、前記
    被覆管表面に生成する酸化ジルコニウム薄膜層の剥離を
    加速させることを特徴とする請求項1記載の使用済燃料
    棒の溶解方法。
  6. 【請求項6】 前記電解液を攪拌して前記電解液中への
    前記ウラン燃料ペレットの溶解を促進させることを特徴
    とする請求項1記載の使用済燃料棒の溶解方法。
  7. 【請求項7】 硝酸溶液からなる電解液を収容する電解
    槽と、この電解槽内の前記電解液に接液する陽極及び陰
    極と、前記電解槽内から外部へ導出して設置される酸化
    物回収ラインと、前記電解槽を包囲して設置される加熱
    ジャケットと、前記電解槽に近接して設置される超音波
    発信器及び攪拌装置とを具備したことを特徴とする使用
    済燃料棒の溶解装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100662085B1 (ko) 2005-11-15 2006-12-28 한국원자력연구소 사용후 핵연료의 공기산화로
KR100950397B1 (ko) 2007-12-27 2010-03-29 한국원자력연구원 사용후 핵연료 로드컷 산화핵심장치

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