JP2002071679A - 排泄物測定装置 - Google Patents

排泄物測定装置

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JP2002071679A
JP2002071679A JP2000254971A JP2000254971A JP2002071679A JP 2002071679 A JP2002071679 A JP 2002071679A JP 2000254971 A JP2000254971 A JP 2000254971A JP 2000254971 A JP2000254971 A JP 2000254971A JP 2002071679 A JP2002071679 A JP 2002071679A
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Japan
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sensor
excrement
measuring device
excrement measuring
cleaning
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JP2000254971A
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English (en)
Inventor
Hironori Yamazaki
洋式 山崎
Yoshiki Hiruta
義樹 蛭田
昌生 ▲ルイ▼
Masao Rui
Kazuhiro Nakamura
一博 中村
Shinjiro Nagano
信二郎 長野
Hisami Katayama
久美 片山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排泄物測定用センサーの配置位置に関する自
由度を向上させると共に、測定精度の向上、センサーの
長寿命化、管理維持費の低減を合わせて可能とする排泄
物測定装置を提供する。 【解決手段】 トイレ内で用便行為により得られた使用
者の排泄物の成分を測定する排泄物測定装置において、
排泄物を受けて排泄物の所定成分の定性・定量値を出力
するセンサー基板1と、便鉢内部で回動駆動して使用者
の排泄経路に移動自在とする採尿アーム機構14と、予
め定められた定量濃度の校正液により測定精度を確認す
る校正手段を備えると共に、センサー基板1を洗浄する
洗浄手段(洗浄溶媒タンク21、洗浄媒体吐出口23)
を設けたので、測定精度を上げることができるととも
に、センサーの長寿命化、管理維持費の低減を合わせて
可能とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酵素固定化膜を使用
したセンサー機構に洗浄手段を施すことに係り、測定精
度を向上させる、かつ、長期間の使用寿命を得、さら
に、管理維持費の低減に好適な排泄物測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平7−198660号に見られるも
のを詳述すると、以下の通りである。トイレ内で用便行
為により得られた使用者の排泄物の成分を測定する排泄
物測定装置は、便器には非固定であって排泄物に含まれ
る成分を分析する機能を有する測定機と、便器に取り付
けられる採尿器とを備えると共に、採尿器は便器リムに
係止され、両者は可撓性のある部材によって結合される
と共に、測定機によって採尿器内部の駆動手段が制御さ
れるように構成されている。使用者から排泄された排泄
物を採取するための採尿皿と、採尿皿を所定の位置に移
動させる駆動機構を配設した採尿器の間に設けられた採
尿アームは中空構造をとり、採尿アームは強度を確保す
るための部品、排泄物を移送するための部品、および、
排泄物に関する電気信号を伝送する部品を各々別体で構
成され、採尿皿に排泄物が入ったことを検知している。
検知された尿は採尿器・測定機の間で連通している配管
経路内部を移動して測定機に送られると共に、緩衝液で
希釈されることによって酵素電極センサーの測定値に影
響を与える物質の影響を減少させて、尿に含まれる各種
成分を分析するものになっている。排泄物の成分を定量
測定する酵素電極センサーは、カビより分離した酵素を
使用しているため失活していくことが避けられず排泄物
測定装置のセンサーとして使用できる寿命期間が存在す
る。またセンサーには特有のバラツキ・測定範囲などの
精度性能や、出力が可能な測定成分項目が存在する。そ
のため排泄物測定装置には、センサー取付から使用でき
る期間、バラツキ・測定範囲などの精度性能、および、
測定成分項目が固定値としてマイコンの制御情報として
書き込まれている。前記方式は希釈方式と呼ばれる測定
方法である。酵素を使用した反応系をセンサーの測定系
に使用しているため、センサーの測定出力は温度依存性
を持っている。センサーを通過する尿を含んだ希釈液
と、同じく校正液を含んだ希釈液は、配管経路の途中に
設けたヒーター機構や測定機内部を恒温化する機構によ
って、略同一の温度となるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の希釈センサー方
式の測定機構では、採取した尿を計測器内部に取り込む
ことが必須であり、設計の自由度が小さく、コスト的な
改善が難しい場合がある。本発明は、上記課題を解決す
るためになされたもので、本発明の目的は、排泄物測定
用センサーの配置位置に関する自由度を向上させると共
に、長期間に渡って安定した測定を可能とする排泄物測
定装置を提供し、さらにその維持管理経費を低減するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、トイレ内で用便行為により得られた使用
者の排泄物の成分を測定する排泄物測定装置において、
排泄物を受けて排泄物の所定成分の定性・定量値を出力
するセンサー機構と、便鉢内部で回動駆動して使用者の
排泄経路に移動自在とする採尿アーム機構と、予め定め
られた定量濃度の校正液により測定精度を確認する校正
手段を備えると共に、前記センサー機構を洗浄する洗浄
手段を設けたことを特徴とするので、測定前のセンサー
の状態が一定化されるため、測定毎により高い精度の測
定が可能となる。
【0005】請求項2においては、前記センサー機構に
酵素固定化膜を使用したものであることを特徴とするの
で、残滓による酵素の失活が防止でき、センサーとして
の寿命を迎えるまでの期間を長期化することができる。
【0006】請求項3においては、前記センサー機構が
表面に付着する物質の物理的除去手段を有するため、よ
り効率的な洗浄が可能となり、測定精度が向上するとと
もに、センサーとしての寿命を迎えるまでの期間を長期
化することができる。さらに、洗浄のために使用する媒
体が不必要になったり、極めて少量で済むことになり、
維持管理経費も低減できる。
【0007】請求項4において、物理的手段として、セ
ンサーに回転運動を与える遠心力発生手段を有すること
を特徴とする。すなわち、センサー機構は、被洗浄部分
を回転させる機構を持ち、回転運動により発生する遠心
力により、表面に付着する物質を除去するため、簡単な
機構で効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上
げられるとともに、維持管理経費も低減できる。
【0008】請求項5において、前記センサー機構は、
加圧された気体の吹き付け機構を有するため、簡単な機
構で効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上げ
られるとともに、維持管理経費も低減できる。
【0009】請求項6において、前記センサー機構は、
センサーを振動させる機構を有するため、簡単な機構で
効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上げられ
るとともに、維持管理経費も低減できる。
【0010】請求項7において、前記センサー機構は、
超音波振動子を有し、超音波振動による霧化現象が利用
できるため、効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由
度が上げられるとともに、維持管理経費も低減できる。
【0011】請求項8において、前記センサー機構は付
着物質の吸引除去機構を有するため、効率的な洗浄が実
施可能となり、設計自由度が上げられるとともに、維持
管理経費も低減できる。
【0012】請求項9において、前記センサー機構は、
紙や布による拭き取り機構を有するため、簡単な機構で
効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上げられ
るとともに、維持管理経費も低減できる。
【0013】請求項10において、前記センサー機構
は、洗浄媒体として緩衝液を用いるため、測定精度が向
上するとともに、センサーとしての寿命を迎えるまでの
期間を長期化することができる。
【0014】請求項11において、前記センサー機構
は、洗浄媒体として水道水を用いるため、維持管理経費
が低減できる。
【0015】請求項12において、前記センサー機構
は、水道水の前処理として脱塩素手段を有することによ
り、塩素によるセンサーの劣化が防止できるため、セン
サーとしての寿命を迎えるまでの期間を長期化すること
ができる。
【0016】請求項13において、前記センサー機構
は、水道水の前処理として重金属除去機構を有すること
により、重金属によるセンサーの劣化が防止できるた
め、センサーとしての寿命を迎えるまでの期間を長期化
することができる。
【0017】請求項14において、前記センサー機構
は、洗浄媒体として蒸留水を用いるため、測定精度が向
上するとともに、センサーとしての寿命を迎えるまでの
期間を長期化することができる。
【0018】請求項15において、前記センサー機構
は、内部に蒸留水を精製する機構を設けることにより、
外部からの補充が必要なくなり、設計自由度が上げられ
るとともに、維持管理経費も低減できる。
【0019】請求項16において、センサー機構の洗浄
を、排泄物測定装置とは別に設けられて、吐出機構を有
する容器から供給される溶媒により洗浄を行うため、設
計自由度が上げられるとともに維持管理の手間が簡素化
され、維持管理経費も低減できる。
【0020】請求項17においては、洗浄溶媒の吐出量
をセンサーからの信号に基づき制御する制御手段を設け
たために、溶媒の量を最低限まで減らすことが可能にな
るため、維持管理経費が低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に基づき説明す
る。なお、異なる実施例において、図中同じ符号を付し
たものは同じ構成部品である。図1は本発明に関する酵
素電極方式の原尿センサーの構造を示す概略断面図であ
る。ここでいう原尿センサーは、排泄物である尿を希釈
せず直接センサーと接触させて測定する方式を採用する
センサーとして定義する。絶縁性を有するセラミック
ス、プラスチックもしくはガラスなどの基板1の上に
は、参照極2と作用極3と対極4が直接形成され、その
上方に接着層5、選択透過層6、酵素層7および、制限
透過層8が形成されている。使用者から排泄された尿は
制限透過層8によって、尿中の糖(グルコース)の通過
が制限され一部分のみ酵素層7へ到達させることにな
る。制限透過膜8により、被測定物質であるグルコース
は実質的に希釈され、希釈センサー同様、広い測定範囲
が実現できる。制限透過層8の材質としては、1μm以
下程度の薄膜構造を採用したフッ素樹脂膜やポリアルキ
ルシロキサン膜などが効果を果たすものとして実現され
ている。酵素と、牛血清アルブミンなどで構成された酵
素層7は制限透過膜8を通過した糖(グルコース)を過
酸化水素に変換し、選択透過層6では尿中共存妨害物質
であるアスコルビン酸や尿酸などが排除され過酸化水素
を選択的に透過させて電極表面へ到達しことになる。結
果としてセラミック基板1上の作用極3と参照極2に加
えた一定電圧により酸化され電子が発生する、その結
果、作用極2と対極4の間で電流が流れることになる。
この電流は糖(グルコース)の濃度と化学量論的な相関
があるため、この電流を測定することで尿中に含まれる
糖(グルコース)の濃度を測定できることになる。酵素
をタンパク工学的に改変することでと安定性・測定範囲
などを向上させることが可能であり、現在タンパク工学
分野で研究が進められている。またセンサー構造の変更
によって、糖(グルコース)と同時にタンパク・潜血・
ウロビリノーゲン、尿酸など複数の測定項目の測定を可
能とする研究も進められている。なお、酵素膜7はカビ
より取り出された酵素や牛血清アルブミンなど生物由来
の素材を使用しているため、表面への付着物や洗浄に用
いた溶媒中の塩素のような溶解物により、寿命が左右さ
れる。
【0022】図2は本発明を採用した排泄物測定装置を
便器に装着した第一実施例を示す斜視図である。排泄物
測定装置は、測定機本体9と採尿アーム(図示なし)と
採尿アームカバー12とからなる。測定機本体9は、便
器10のリム面10−aの外側に立設され、測定機本体
9に対して回動自在に駆動される採尿アームが便器10
の便鉢内部側に臨んでいる。尿の特定成分を測定する尿
センサー機構は計測器本体9より便器10の開口ボール
面内部で、使用者の指示によって排泄経路に移動する採
尿アームの先端などの尿と接することが可能な部位に配
置されている。使用者が排泄した尿は、尿センサーによ
って、その糖(グルコース)濃度を起電力に変換した
後、表示部11で使用者に開示されることになる。採尿
アームは排泄物を採取する時だけ便器10の開口ボール
面内部を移動し、通常は便器リム面10−aの下方に停
止している。測定を完了した尿センサーは、種々の方法
により洗浄され、使用者の尿の影響を除いた後、次の測
定まで保持される。
【0023】図3は本発明を採用した排泄物測定装置を
便器に装着した第二実施例を示す斜視図である。本実施
例では操作・表示部13を計測器本体9に対して離して
設置したワイヤレスリモコンに設けた構成としている。
便器10の側部に計測器本体9がある場合、使用者の排
尿・排便動作により計測器本体上面9−aが汚れやす
い。操作・表示部13が計測器本体9に対して別体の構
成であれば、使用はより衛生的になる。ワイヤレスリモ
コン構成とする手法としては、衛生洗浄装置で実現され
ている赤外線や電波を介して通信する方法を採用するこ
とができる。
【0024】図4は本発明を実施した採尿アーム機構の
第一の実施例を示す斜視図である。計測器本体9により
駆動される採尿アーム14の先端には、洗浄機構ととも
に尿センサー機構を内蔵する採尿皿15が設けられ、使
用者の操作指示によって便器10のボール面内部を回動
して、使用者の排泄経路に達するようになっている。
【0025】図5は採尿皿の第一の実施例を示す斜視図
である。尿センサー機構を構成する基板1は採尿皿15
の内部に設けられており、その前面には内部にゴミが入
ること、および、尿の勢いで飛沫を巻き上げることを防
止するための採尿メッシュ16が設けられている。基板
1には着脱を可能とする端子1−aが設けられており、
酵素を使用したセンサーが寿命を迎えた時には、その部
分で着脱交換が可能となっている。さらに基板1は採尿
皿15内に設けられた物理的な洗浄手段により、測定
後、使用者の尿を効率的に洗浄することができる。
【0026】図6は採尿皿の第二の実施例を示す斜視図
である。採尿アーム14の先端に設けられたセンサー機
構1−bは採尿皿15に内蔵された各種の物理的洗浄手
段により、効率的に洗浄される。
【0027】図7は物理的洗浄手段の第一の実施例を示
す斜視図である。採尿アーム14の先端に、採尿アーム
14に内蔵された小型モータ(図示せず)に軸支された
回転体16を取付けて遠心力発生手段を構成し、回転体
16を介して取り付けられたセンサー基板1が、回転運
動を与えられることにより、表面の付着物は遠心力を与
えられ、回転の中心と逆の方に飛散する。
【0028】図8は物理的洗浄手段の第二の実施例を示
す斜視図である。採尿アーム14の先端に、加圧された
気体の吹き出し機構17−aとともにセンサー基板1を
取り付け、吹き出し口17−bから吹き出された気体の
力により、センサー基板上の付着物を飛散させる。な
お、吹き出し機構17−aに小型ファンを内蔵させるこ
の案に代えて、採尿アーム14内に送風路を形成し、採
尿アーム14の基端部側にファンを設け、そこから送風
路を通して吹き出し口17−bに加圧気体を送出するよ
うにしてもよい。
【0029】図9は物理的洗浄手段の第三の実施例を示
す斜視図である。採尿アーム14の先端に取り付けられ
たセンサー基板1の裏面に配置された超音波振動子18
は、センサー基板1に溶媒を流している際には低い出力
で超音波を発生し、基板1に形成された膜の表面からの
付着物の拡散を促し、溶媒を流し終わった後は、前記出
力より強い出力で超音波を発生し、残った溶媒と付着物
を霧化、飛散させる。
【0030】図10は物理的洗浄手段の第四の実施例を
示す斜視図である。採尿アーム14の先端に取り付けら
れたセンサー基板1は測定位置19−bで測定を行った
後、吸引位置19−aである吸引機構20−aの吸引口
20−bの近傍まで移動され、さらに吸引機構20−a
がセンサー基板の付着物などを吸引することにより、表
面の付着物を吸引機構内に吸い込む。
【0031】なお、上記した物理的洗浄手段に代えて、
排泄物測定装置に設けた往復移動機構に紙あるいは布を
取付けた拭き取り機構によりセンサー機構を拭き取りす
るように構成するようにしてもよい。
【0032】図11は洗浄媒体として緩衝液を用いる場
合の実施例を示す斜視図である。緩衝液タンク21に保
存された緩衝液はリン酸ナトリウムなどの物質により、
一定のpHになるよう調整された液である。測定を実施
した後、この溶液を、バルブ22を設けた送出管を介し
て洗浄媒体吐出口23より、採尿アームの先端に取り付
けられたセンサー基板1の上に吐出して洗浄を行う。
【0033】図12は脱塩素手段を有した洗浄機構の例
を示すシステムブロック図である。水道管から脱塩素機
構に供給された水道水は、加温する、汲み置きする、一
旦氷結、解凍する、ばっ気する、活性炭やイオン交換樹
脂のフィルターを通す、脱塩素剤であるチオ硫酸ナトリ
ウムを添加するなどの方法により塩素分を除去され、貯
水タンク内にためられた後、吐出手段であるポンプやバ
ルブを介して洗浄媒体としてセンサー基板1上に供給さ
れる。
【0034】また、上記した洗浄媒体に代えて、種々の
洗浄媒体を用いることができる。水道水から重金属類を
除去する重金属除去機構を設け、前処理として重金属が
除去された水道水を用いることができる。また、水道水
から蒸留水を精製する蒸留装置を排泄物測定装置に内蔵
させて、洗浄媒体として蒸留水を用いることもできる。
【0035】図13は洗浄媒体の吐出量をセンサーから
の信号により制御した際のセンサー出力波形の例を示す
図である。初期状態においてセンサー出力はある値を示
している。被測定物がセンサーにかかることにより、セ
ンサー出力は測定する成分量に比例する値まで上昇す
る。この後、洗浄を実施すると、出力はセンサー表面の
成分濃度が薄くなるにしたがい、低下していき、ほぼ初
期状態における値と同じになる。すなわち、センサー出
力が一旦測定成分量に比例する値まで上昇した後に初期
状態に戻った時点で、洗浄が完了したとみなして洗浄媒
体の吐出量をゼロとする制御を行なうように制御手段の
設定を行なえば、洗浄時間を最適化することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1では、トイレ内で用便行為により得られ
た使用者の排泄物の成分を測定する排泄物測定装置にお
いて、排泄物を受けて排泄物の所定成分の定性・定量値
を出力するセンサー機構と、便鉢内部で回動駆動して使
用者の排泄経路に移動自在とする採尿アーム機構と、予
め定められた定量濃度の校正液により測定精度を確認す
る校正手段を備えると共に、前記センサー機構を洗浄す
る洗浄手段を設けたので、排泄物を測定する前のセンサ
ーの状態を均一にすることができ、測定毎の精度を向上
させることができる。
【0037】請求項2では、センサー機構として酵素固
定化膜を使用したものであることを特徴とするので、洗
浄により酵素が失活してセンサーとしての寿命を迎える
までの期間を長期化することができる。すなわち、洗浄
する手段により測定後にセンサー表面の付着物が除去さ
れ、この付着物を原因とする固定化酵素膜の劣化が防止
できる。
【0038】請求項3では、前記センサー機構は、物理
的手段により、表面に付着する物質を除去することを特
徴とするので、より効率的な洗浄が可能となり、前記セ
ンサー機構が表面に付着する物質の物理的除去手段を有
するため、より効率的な洗浄が可能となり、測定精度が
向上するとともに、センサーとしての寿命を迎えるまで
の期間を長期化することができる。さらに、洗浄のため
に使用する媒体が不必要になったり、極めて少量で済む
ことになり、維持管理経費も低減できる。
【0039】請求項4では、前記センサー機構は、被洗
浄部分を回転させる機構を持ち、回転運動により発生す
る遠心力により、表面に付着する物質を除去するため、
簡単な機構で効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由
度が上げられる。さらに、洗浄のために使用する媒体が
不必要になったり、極めて少量で済むことになり、維持
管理経費も低減できる。
【0040】請求項5では、前記センサー機構は、加圧
された気体の吹き付け機構を有するため、簡単な機構で
効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上げられ
る。さらに洗浄のために使用する媒体が不必要になった
り、極めて少量で済むことになり、維持管理経費も低減
できる。
【0041】請求項6では、前記センサー機構は、セン
サーを振動させる機構を有するため、簡単な機構で効率
的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上げられる。
さらに洗浄のために使用する媒体が不必要になったり、
極めて少量で済むことになり、維持管理経費も低減でき
る。
【0042】請求項7では、前記センサー機構は、超音
波振動子を有し、超音波振動による霧化現象が利用でき
るため、効率的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が
上げられるとともに、維持管理経費も低減できる。
【0043】請求項8では、前記センサー機構は付着物
質の吸引除去機構を有するため、効率的な洗浄が実施可
能となり、設計自由度が上げられるとともに、維持管理
経費も低減できる。
【0044】請求項9では、前記センサー機構は、紙や
布による拭き取り機構を有するため、簡単な機構で効率
的な洗浄が実施可能となり、設計自由度が上げられると
ともに、維持管理経費も低減できる。
【0045】請求項10では、前記センサー機構は、洗
浄媒体として緩衝液を用いるため、測定前のセンサーの
表面状態が安定され、測定精度が向上するとともに、p
Hの影響による劣化が防止できるので、センサーとして
の寿命を迎えるまでの期間を長期化することができる。
【0046】請求項11では、前記センサー機構は、洗
浄媒体として安価な水道水を用いるため、維持管理経費
が低減できる。
【0047】請求項12では、前記センサー機構は、水
道水の前処理として脱塩素手段を有することにより、塩
素によるセンサーの劣化が防止できるため、センサーと
しての寿命を迎えるまでの期間を長期化することができ
る。
【0048】請求項13では、前記センサー機構は、水
道水の前処理としてキレートやキトサンの投入等による
重金属除去機構を有することにより、重金属によるセン
サーの劣化が防止できるため、センサーとしての寿命を
迎えるまでの期間を長期化することができる。
【0049】請求項14では、前記センサー機構は、洗
浄媒体として蒸留水を用いるため、測定精度が向上する
とともに、センサーとしての寿命を迎えるまでの期間を
長期化することができる。
【0050】請求項15では、前記センサー機構は、内
部に蒸留水を精製する機構を設けることにより、外部か
らの蒸留水の補充が必要なくなり、設計自由度が上げら
れるとともに、維持管理経費も低減できる。
【0051】請求項16では、センサー機構の洗浄を、
排泄物測定装置とは別に設けられて、吐出機構を有する
容器から供給される溶媒により洗浄を行うため、設計自
由度が上げられるとともに維持管理の手間が簡素化さ
れ、維持管理経費も低減できる。
【0052】請求項17においては、洗浄溶媒の吐出量
をセンサーからの信号に基づき制御するために、溶媒の
量を減らすことが可能になるため、維持管理経費が低減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施した酵素電極方式の原尿セン
サーの構造を示す断面図である。
【図2】 本発明を採用した排泄物測定装置の第一の
実施例を示す斜視図である。
【図3】 本発明を採用した排泄物測定装置の第二の
実施例を示す斜視図である。
【図4】 本発明を実施した採尿アーム機構の第一の
実施例を示す斜視図である
【図5】 本発明を実施した採尿皿の第一の実施例を
示す斜視図である。
【図6】 本発明を実施した採尿皿の第二の実施例を
示す斜視図である。
【図7】 本発明を実施した物理的洗浄手段の第一の
実施例を示す斜視図である。
【図8】 本発明を実施した物理的洗浄手段の第二の
実施例を示す斜視図である。
【図9】 本発明を実施した物理的洗浄手段の第三の
実施例を示す斜視図である。
【図10】 本発明を実施した物理的洗浄手段の第四の
実施例を示す斜視図である。
【図11】 本発明を実施した洗浄媒体として緩衝液を
用いる場合の実施例を示す斜視図である。
【図12】 本発明を実施した脱塩素手段を有した洗浄
機構の例を示すシステムブロック図である。
【図13】 本発明を実施したセンサーの出力波形であ
る。
【符号の説明】
1 基板 1−a 端子 1−b センサー部 1−c 温度検出部 1−d ヒーター部 2 参照極 3 作用極 4 対極 5 接着層 6 選択透過層 7 酵素層 8 制限透過層 9 計測器本体 9−a 計測器本体上面 10 便器 10−a 便器リム面 11 表示部 12 採尿アームカバー 12−a 先端部 12−b 緩衝液吐出機構 13 操作・表示部 14 採尿アーム 15 採尿皿 16 回転体 17−a 吹き出し機構 17−b 吹き出し口 18 超音波振動子 19−a 吸引位置 19−b 測定位置 20−a 吸引機構 20−b 吸引口 21 緩衝液タンク 22 バルブ 23 洗浄媒体吐出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B08B 7/00 B08B 7/00 G01N 27/327 G01N 27/30 353B 27/416 353J 27/46 338 (72)発明者 中村 一博 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 長野 信二郎 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 片山 久美 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA15 AA36 BB14 BB51 CB03 FB01 JA02 JA07 3B116 AA02 AB53 BB21 BB71 BB83 BC05 3B201 AA02 AB53 BB21 BB71 BB83 BB92 BB98 BC05 CB01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トイレ内で用便行為により得られた使
    用者の排泄物の成分を測定する排泄物測定装置におい
    て、排泄物を受けて排泄物の所定成分の定性・定量値を
    出力するセンサー機構と、便鉢内部で回動駆動して使用
    者の排泄経路に移動自在とする採尿アーム機構と、予め
    定められた定量濃度の校正液により測定精度を確認する
    校正手段を備えると共に、前記センサー機構を洗浄する
    洗浄手段を設けたことを特徴とする排泄物測定装置。
  2. 【請求項2】 前記センサー機構は、酵素固定化膜を
    使用したものであることを特徴とする請求項1に記載の
    排泄物測定装置。
  3. 【請求項3】 前記センサー機構の洗浄に際して表面
    に付着する物質を物理的手段により除去することを特徴
    とする請求項1に記載の排泄物測定装置。
  4. 【請求項4】 物理的手段として、センサーに回転運
    動を与える遠心力発生手段を有することを特徴とする請
    求項3に記載の排泄物測定装置。
  5. 【請求項5】 物理的手段として、気体の吹き付け機
    構を有することを特徴とする請求項3に記載の排泄物測
    定装置。
  6. 【請求項6】 物理的手段として、センサーを振動さ
    せる機構を有することを特徴とする請求項3に記載の排
    泄物測定装置。
  7. 【請求項7】 振動機構として超音波振動子を用い、
    その超音波振動による霧化現象を合わせて利用すること
    を特徴とする請求項6に記載の排泄物測定装置。
  8. 【請求項8】 物理的手段として、吸引機構を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の排泄物測定装置。
  9. 【請求項9】 物理的手段として、紙や布による拭き
    取り機構を有することを特徴とする請求項3に記載の排
    泄物測定装置。
  10. 【請求項10】 前記センサー機構の洗浄媒体として
    緩衝液を用いることを特徴とする請求項1に記載の排泄
    物測定装置。
  11. 【請求項11】 前記センサー機構の洗浄媒体として
    水道水を用いることを特徴とする請求項1に記載の排泄
    物測定装置。
  12. 【請求項12】 水道水の前処理として脱塩素手段を
    有することを特徴とする請求項11に記載の排泄物測定
    装置。
  13. 【請求項13】 水道水の前処理として重金属除去機
    構を有することを特徴とする請求項11に記載の排泄物
    測定装置。
  14. 【請求項14】 前記センサー機構の洗浄媒体として
    蒸留水を用いることを特徴とする請求項1に記載の排泄
    物測定装置。
  15. 【請求項15】 蒸留水を精製する機構を装置内に内
    蔵することを特徴とする請求項14に記載の排泄物測定
    装置。
  16. 【請求項16】 前記センサー機構の洗浄を、排泄物
    測定装置とは別に設けられて、吐出機構を有する容器か
    ら供給される溶媒により行うことを特徴とする請求項1
    に記載の排泄物測定装置。
  17. 【請求項17】 前記センサー機構の洗浄における洗
    浄媒体の吐出量をセンサーからの信号に基づいて制御す
    る制御手段を設けたことを特徴とする請求項10乃至1
    6のいずれかに記載の排泄物測定装置。
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