JP2002071285A - 蓄冷熱交換器及び車両用空調装置 - Google Patents

蓄冷熱交換器及び車両用空調装置

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JP2002071285A
JP2002071285A JP2000254135A JP2000254135A JP2002071285A JP 2002071285 A JP2002071285 A JP 2002071285A JP 2000254135 A JP2000254135 A JP 2000254135A JP 2000254135 A JP2000254135 A JP 2000254135A JP 2002071285 A JP2002071285 A JP 2002071285A
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tube
vehicle
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Masatoshi Mitsui
正俊 三井
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蓄冷材の体積膨張に起因する破損を防止する蓄
冷熱交換器を提供すること。 【解決手段】二重管をなす外管(32)と内管(31)
の間に凝固する際に体積膨張する蓄冷材(35)を封入
し、前記蓄冷材(35)の中に収縮可能なチューブ(3
6)を挿入し、前記チューブ(36)により前記蓄冷材
(35)の体積膨張を吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置等に用い
られる蓄冷熱交換器、及び蓄冷を利用した車両用空調装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】(第1の従来例)従来、蓄冷熱交換器と
して、例えば特開平6−147463号公報に開示され
ている装置がある。この装置は、外管内を内管が貫装す
る2重管構造をなし、内管内に冷媒を通し、内管と外管
の間に蓄冷材を充填する構造をなす蓄冷熱交換器であ
る。
【0003】(第2の従来例)従来、蓄冷熱交換器を備
えた車両用空調装置として、例えば特開平6−2553
50号公報に開示されている装置がある。この装置は、
送風通路内の一部を仕切壁により2通路に仕切り、一方
の通路に蓄冷及び蓄熱熱交換器を配設し、各蓄冷、蓄熱
熱交換器の上流側と下流側にそれぞれ切替扉を設け、冬
季や夏季のエンジン始動時に急速暖房または急速冷房を
可能にしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(第1の従来例の問題
点)上記第1の従来例では、蓄冷熱交換器の小型化を図
ることはできるが、蓄冷材としての水などを凍結させて
潜熱を利用する場合、その凍結の際の体積膨張(水の場
合では約10%膨張)により外管または内管に亀裂が入
り、蓄冷熱交換器が破損するという問題がある。
【0005】(第2の従来例の問題点)上記第2の従来
例では、蓄冷、蓄熱した熱を急速暖房や急速冷房等、い
っときに大量の熱が必要な時までそのまま保持しておく
必要があるため、なるべく熱を逃がさないよう熱交換器
の上流側と下流側それぞれに切替扉を設けている。しか
し、車両が信号で一時停車し圧縮機運転に代えて蓄冷材
の冷熱を利用した蓄冷運転をする場合等、頻繁にかつ短
い時間に冷房をする場合には、必ずしも蓄冷熱交換器の
上流側と下流側の両方に切替扉(ダンパ)を設ける必要
はない。
【0006】本発明の第1の目的は、蓄冷材の体積膨張
に起因する破損を防止する蓄冷熱交換器を提供すること
にある。
【0007】本発明の第2の目的は、蓄冷熱交換器の上
流側と下流側の両方に切替扉を設ける必要のない車両用
空調装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の蓄冷熱交換器及び車両用空調
装置は以下の如く構成されている。
【0009】(1)本発明の蓄冷熱交換器は、二重管を
なす外管と内管の間に凝固する際に体積膨張する蓄冷材
を封入し、前記蓄冷材の中に収縮可能なチューブを挿入
し、前記チューブにより前記蓄冷材の体積膨張を吸収す
る。
【0010】(2)本発明の車両用空調装置は、冷房用
蒸発器の上流の通風路の一部を二つの通風路に分岐し、
前記二つの通風路のうち一方の通風路内に蓄冷型熱交換
器を設置し、その上流側に、前記二つの通風路のいずれ
か一方を選択して送風をするための切換扉を設け、前記
冷房用蒸発器を、常に送風空気の流れる通路内に設置し
た。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、本
発明の第1の実施の形態に係る蓄冷熱交換器の構成を示
す図、図2は図1におけるI−I断面図である。
【0012】図1において、蓄冷熱交換器8は2重管構
造をなしており、内管31は断面が円形(または楕円
形)のチューブを蛇行状に曲げた形状をなし、その直線
部分は外管32の内部を貫通している。内管31には、
入口部31aから冷媒が供給され、出口部31bから冷
媒が流出する。
【0013】外管32は、断面が円形(または楕円形)
のチューブであり、内管31の直線部分の外側に複数本
設置されており、その外表面には空気冷却用の複数の板
状伝熱フィン33が付けられている。外管32の内部に
おける内管31の外側には蓄冷材(水等)35が封入さ
れ、蓄冷材35中には、樹脂製チューブ36が挿入され
ている。
【0014】樹脂製チューブ36は細長い形状をなし、
外管32の左端32aから右端32bの全長にわたって
挿入され、その両端36a、36bは外管32の左端3
2aから外管32の外側に出ている。樹脂製チューブ3
6の両端36a、36bを外管32の外側に出している
のは、両端36a、36bの開口部から樹脂製チューブ
36の中に蓄冷材が侵入することを防止するためであ
る。
【0015】図1では、1本の外管32の中に1本の樹脂
製チューブ36が挿入されているが、複数本の樹脂製チ
ューブを挿入してもよい。また、樹脂製チューブ36の
両端36a、36bが、外管32の左端32aから外管
32の外側に出ているが、左端36aを外管32の左端
32aから外側に出し、右端36bを外管32の右端3
2bから外に出してもよい。
【0016】外管32の左端32aでは、樹脂製チュー
ブ36と外管32の隙間が、接着剤等(図示せず)で接
着されて密封されており、外管32の右端32bも閉鎖
されているため、外管32の内部は密封されている。
【0017】図1、図2には1列(横方向の内管31の
数)3段(縦方向の内管31の数)の例を示したが、列
数、段数ともこれに限らず、任意の複数列、複数段で構
成できる。また、1枚のフィン33を1本の外管32に
対応させた場合を示したが、1枚のフィン33を複数
列、複数段の外管32に対応させるようにしてもよい。
【0018】図3は、上記蓄冷熱交換器8に挿入する樹
脂製チューブの詳細を示す図である。図3において、樹
脂製チューブ36は、柔らかく変形自在な材質(シリコ
ン等)で内部は中空である。樹脂製チューブ36の両端
36a、36bは通常開口しているが、閉塞されて内部
が密封された構造をなしてもよい。閉塞されて内部が密
封された構造の樹脂製チューブ36の場合、その端部を
外管32の外に取り出す必要はなく、蓄冷材35と一緒
に外管32の内部に封入しておいてもよい。
【0019】樹脂製チューブ36は、外側から圧力が加
わると変形し、内部の空気37が両端36a、36bの
開口部から外部に排出されて、体積が収縮する。両端3
6a、36bが閉塞されている場合は、外側から圧力が
加わると樹脂製チューブ36が変形し、内部に密封され
た空気37は圧縮される。
【0020】蓄冷運転の場合、内管31には入口部31
aから低温の冷媒が供給され、内管31の外側と外管3
2の内側に封入された蓄冷材35と熱交換し、蓄冷材3
5を冷却する。蓄冷材35に水を使用した場合は、水は
冷媒に冷やされて氷となる。この時、氷は10%体積膨
張するが、この体積膨張により樹脂チューブ36に外側
から圧力が加わり、内部の空気37が両端36a、36
bの開口部から外部に排出される(樹脂チューブ36の
両端36a、36bの開口部が外部に開口されている場
合)。これにより、樹脂チューブ36は収縮し、氷の体
積膨張を吸収し、過大な圧力が内管31及び外管32に
加わることを防ぐことができる。
【0021】また樹脂チューブ36の両端36a、36
bが閉塞されている場合は、樹脂チューブ36の変形に
より内部の空気37が圧縮され、樹脂チューブ36は収
縮し、氷の体積膨張を吸収し、過大な圧力が内管31お
よび外管32に加わることを防ぐことができる。ただ
し、この場合には氷の体積膨張による内部の空気37の
圧力上昇が、樹脂チューブ36の強度に対し過度になら
ないよう、樹脂チューブ36の内径、本数を決定する必
要がある。
【0022】以上により、過大な圧力が内管31および
外管32に加わることを防ぐことができるので、外管3
2または内管31に亀裂が入ることがなく、蓄熱熱交換
器が破損することもなくなる。
【0023】放冷運転時には、内管31内に低温冷媒は
供給されなくなり、外管32の周りの空気は外管32お
よびフィン33を通して外管32の内側にある蓄冷材3
5と熱交換し、冷やされる。蓄冷材35が氷の場合に
は、氷が水になり、水の温度が周囲の空気の温度に近く
なるまで、周囲の空気を冷却することができる。氷が水
になる時、水の体積は減少するが、この水の体積減少分
だけ樹脂チューブ36が膨張し元の状態に戻る。
【0024】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
2の実施の形態に係る車両用空調装置の構成を示す図で
ある。この車両用空調装置は、上記第1の実施の形態に
示した蓄冷熱交換器8を用いている。
【0025】図4において、圧縮機1は電磁クラッチ2
を介して車両用エンジン(図示せず)で駆動される。凝
縮器3は、圧縮機1で圧縮された冷媒ガスを凝縮液化
し、レシーバ4は液化された冷媒を貯める。
【0026】冷房用蒸発器5は流入する空気を冷却・除
湿し、第1の膨張弁6は冷房用蒸発器5への冷媒供給量
を調節する。第1の電磁弁7は、開弁によりレシーバ4
から第1の膨張弁6を介して冷房用蒸発器5に冷媒を供
給し、閉弁により冷房用蒸発器5への冷熱の供給を遮断
する。
【0027】蓄冷熱交換器8は、冷媒回路の構成上、上
記冷房用蒸発器5に並列に設けられており、構造の詳細
は後述する。第2の膨張弁9は蓄冷型熱交換器8への冷
媒供給量を調節し、第2の電磁弁10は開弁によりレシ
ーバ4から第2の膨張弁9を介して蓄冷熱交換器8に冷
媒を供給し、閉弁により蓄冷熱交換器8への冷媒の供給
を遮断する。
【0028】以上に説明した圧縮機1、凝縮器3、レシ
ーバ4、冷房用蒸発器5、蓄冷型熱交換器8、第1の膨
張弁6、第2の膨張弁9等の機器により、車両用の冷凍
サイクルが構成される。
【0029】次に、Aは車両用空調装置の室内ユニット
で、12は外気吸込口、13は内気吸込口、14は外
気、内気の吸込口を切換える吸込口切換ダンパである。
送風用ブロア15は、外気吸込口12または内気吸込口
13から空気を吸込んで、室内ユニットAの送風通路B
に送風し、吹出口16及び17から車室内(図示せず)
に空調された空気を吹出す。
【0030】送風通路Bは、送風用ブロア15の下流の
C部で、仕切壁Gにより主送風通路Dと分岐送風通路E
に仕切って分岐し、分岐送風通路Eには蓄冷熱交換器8
が設置される。分岐送風通路Eの入口部には送風通路切
換ダンパ(切換扉)18が設置され、主送風通路Dまた
は分岐送風通路Eのいずれかに送風を切換える。
【0031】分岐送風通路Eは蓄冷熱交換器8の下流の
F部で主送風通路Dと合流する。常に送風空気の流れる
F部の下流には、冷房用蒸発器5が設置される。冷房用
蒸発器5の下流にはエンジン冷却水を熱源とするヒータ
コア19が設置され、ヒータコア19の入口部にはヒー
タコア19を通過する温風とバイパスする冷風との風量
割合を調節するエアミックスダンパ20が設置される。
【0032】次に、本第2の実施の形態の作用を説明す
る。
【0033】車両が走行中、電磁クラッチ2が接続状態
になると、車両エンジンにより圧縮機1が回転し、冷媒
ガスが圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、凝縮器3で
凝縮液化された後、レシーバ4に貯えられる。
【0034】この時、第1の電磁弁7と第2の電磁弁1
0は、交互に開弁と閉弁を繰り返す。一例として、45
秒間は、第1の電磁弁7が開弁で第2の電磁弁10が閉
弁、次の15秒間は、第1の電磁弁7が閉弁で第2の電
磁弁10が開弁となり、圧縮機1の運転中はこのパター
ンが繰り返される。
【0035】このため、第1の電磁弁7が開弁の間、レ
シーバ4に貯えられた液化冷媒は、第1の電磁弁6で減
圧された後、冷房用蒸発器5内において蒸発する。この
時、第2の電磁弁10は閉弁しているため、冷媒は蓄冷
型熱交換器8へは供給されない。
【0036】その後、第2の電磁弁10が開弁になる
と、レシーバ4に貯えられた液化冷媒は、第2の膨張弁
9で減圧された後、蓄冷熱交換器8内において蒸発す
る。この時、第1の電磁弁7は閉弁しているため、冷媒
は冷房用蒸発器5へは供給されない。
【0037】この間、送風通路切換ダンパ18は主送風
通路Dを全開とし、分岐送風通路Eを全閉としているた
め、送風用ブロア15の送風空気は、冷房用蒸発器5に
おいて冷却されて冷風となり、蓄冷熱交換器8への送風
空気は遮断される。
【0038】通常の冷房時は、エアミックスダンパ20
は、ヒータコア19への通風路を全閉にしているため、
冷房用蒸発器5で冷却された冷風はヒータコア19をバ
イパスして吹出口16及び17から車室内(図示せず)
に吹出される。
【0039】蓄冷熱交換器8では、第2の電磁弁10が
開弁の間、内管31に冷媒が供給されるため、内管31
と外管32の間に封入された蓄冷材35が冷却される。
【0040】ここで、蓄冷熱交換器8の交換熱量が冷房
用蒸発器5の交換熱量に比べて大幅に小さいうえ、送風
通路切換ダンパ18により蓄冷熱交換器8へは風が遮断
されているため、第2の電磁弁10が開弁時の蓄冷熱交
換器8の冷媒蒸発温度は、第1の電磁弁7が開弁時の冷
房用蒸発器5の冷媒蒸発温度(0℃程度)に比べて低く
なり、−10℃程度まで低下する。これにより、冷媒蒸
発温度と蓄冷材(水)35の凝固温度(0℃)の温度差
が大になるため、蓄冷材35は急速に冷却されて凝固す
る。
【0041】蓄冷材(水)35は、凝固すると体積が約
10%増加するため、蓄冷熱交換器8の内管31、外管
32及び樹脂製チューブ36に圧力が加わる。これによ
り樹脂製チューブ36は変形し、チューブ内の空気37
が両端36a,36bの開口部から外部に排出されて、
体積が収縮する。このため、蓄冷材の体積増加が吸収さ
れて、蓄冷熱交換器8の内管31、外管32に加わる圧
力は緩和され、亀裂等の破損は起こらない。
【0042】なお、第1の電磁弁7が開弁時には、逆止
弁11によって、温度の高い冷房用蒸発器5から温度の
低い蓄冷熱交換器8への冷媒の逆流が阻止されるため、
この間、蓄冷熱交換器8内の冷媒は低温状態を保つ。
【0043】蓄冷材35は、内管31と外管32の隙間
に薄く封入されているため、以上のような冷媒の冷却作
用により短時間に潜熱を放出し、5分程度の走行時間中
に凝固して蓄冷が完了する。
【0044】その後、交差点や踏切りで車両が一時停車
し、アイドリング運転またはエンジンを停止した時、電
磁クラッチ2を非接続状態として、圧縮機1を停止す
る。圧縮機1の停止中は、第1の電磁弁7と第2の電磁
弁10は、閉弁とする。
【0045】この時、送風通路切換ダンパ18を、主送
風通路Dを全閉とし、分岐送風通路Eを全開とするよう
に切換えることにより、送風用ブロア15の送風空気
は、蓄冷熱交換器8を通過する。蓄冷熱交換器8の外管
32には板状伝熱フィン33が付けられているため、送
風空気は、外管32と内管31の間に封入された蓄冷材
35と熱交換し、蓄冷材35の融解潜熱により即時に冷
却されて冷風となる。
【0046】蓄冷熱交換器8を通過した冷風は、冷房用
蒸発器5を通過した後、ヒータコア19をバイパスして
吹出口16及び17から車室内(図示せず)に吹出され
る。
【0047】ここで、圧縮機1を停止した時、第1の電
磁弁7が閉弁され、レシーバ4から冷房用蒸発器5へ高
温冷媒(55℃程度)が流れ込むことが防止されるた
め、冷房用蒸発器5が即時に温度上昇することは無い。
このため、圧縮機1の停止直前に低温状態(約0℃)で
あった冷房用蒸発器5は、その熱容量による蓄冷熱によ
り、通過する送風空気を更に冷却する。
【0048】以上のような蓄冷熱交換器8による冷却作
用と冷房用蒸発器5の熱容量による冷却作用とにより、
吹出口16及び17から吹出される送風空気は、1分程
度の間、15℃以下の低温を維持する。
【0049】次に、本第2の実施の形態の効果を説明す
る。
【0050】(1)車両の走行中に蓄冷熱交換器で蓄冷
することができるため、交差点や踏切りで一旦停車した
時に圧縮機の運転を停止して蓄冷熱による冷房を行なう
ことができる。これにより、冷房のために車両のエンジ
ンを運転する必要が無くなり、一旦停車時のエンジン停
止を行なうことにより、車両の燃費低減と排気ガスの削
減を図ることができる。最近は排気ガス削減のため、バ
ス等では信号で停車すると自動的にエンジンを停止する
ものが増えてきており、このような場合には特に有効と
なる。
【0051】また、車両の一旦停車時にアイドリング運
転を行なう場合にも、圧縮機の停止により、車両のエン
ジン動力を低減して省燃費化を図ることができる。
【0052】(2)2重管構造の熱交換器の外管と内管
の間の狭い隙間に蓄冷材を薄く封入する構造としたた
め、冷媒と蓄冷材の熱交換性能が向上し、5分程度の短
時間の蓄冷運転で蓄冷材を凝固させて蓄冷を完了するこ
とができる。
【0053】(3)蓄冷材が凝固する際の体積増加を樹
脂製チューブの収縮により吸収できるため、蓄冷熱交換
器の内管及び外管に加わる圧力が緩和され、亀裂等の破
損を防止することができる。
【0054】(4)2重管構造の熱交換器の外管と内管
の間の狭い隙間に蓄冷材を薄く封入し、外管の外表面に
伝熱フィンを付けた構造としたため、蓄冷材と通過空気
の熱交換性能が向上し、放冷時に大きな冷房能力を得る
ことができる。
【0055】(5)放冷時、送風空気は蓄冷熱交換器を
通過した後に冷房用蒸発器を通過するため、蓄冷熱交換
器で冷却された後、更に冷房用蒸発器の熱容量による蓄
冷熱で冷却され、冷房能力が向上する。
【0056】なお、本発明は上記各実施の形態のみに限
定されず、要旨を変更しない範囲で適時変形して実施で
きる。
【0057】
【発明の効果】本発明の蓄冷熱交換器によれば、二重管
における外管と内管の間に、凝固する際に体積膨張する
ような蓄冷材を封入し、前記蓄冷材の中に収縮可能なチ
ューブを挿入することで、前記蓄冷材の体積膨張を吸収
し、前記外管と内管に過大な圧力がかかることを防ぐこ
とができるため、前記蓄冷材の体積膨張に起因する蓄冷
熱交換器の破損を防止することができる。
【0058】本発明の車両用空調装置によれば、車両が
信号等で一旦停車してエンジンをストップした時に蓄冷
材の蓄冷熱で車室内を冷房するための空調装置におい
て、冷房用蒸発器上流の通風路を二分し、その一方の通
風路内に蓄冷熱交換器及びその上流側に通風路切替用の
切換扉を設けることで、蓄冷熱交換器の上流側と下流側
の両方に切替扉を設ける必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る蓄冷熱交換器の構成
を示す図。
【図2】本発明の実施の形態に係る蓄冷熱交換器の構成
を示す断面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る樹脂製チューブの詳
細を示す図。
【図4】本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の構
成を示す図。
【符号の説明】
A…室内ユニット 1…圧縮機 2…電磁クラッチ 3…凝縮器 4…レシーバ 5…冷房用蒸発器 6…第1の膨張弁 7…第1の電磁弁 8…蓄冷熱交換器 9…第2の膨張弁 10…第2の電磁弁 11…逆止弁 12…外気吸込口 13…内気吸込口 14…吸込口切換ダンパ 15…送風用ブロア 16、17…吹出口 18…送風通路切換ダンパ 19…ヒータコア 20…エアミックスダンパ 31…内管 31a…入口部 31b…出口部 32…外管 33…フィン 35…蓄冷材 36…樹脂製チューブ 37…空気

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二重管をなす外管と内管の間に凝固する際
    に体積膨張する蓄冷材を封入し、 前記蓄冷材の中に収縮可能なチューブを挿入し、 前記チューブにより前記蓄冷材の体積膨張を吸収するこ
    とを特徴とする蓄冷熱交換器。
  2. 【請求項2】冷房用蒸発器の上流の通風路の一部を二つ
    の通風路に分岐し、 前記二つの通風路のうち一方の通風路内に蓄冷型熱交換
    器を設置し、 その上流側に、前記二つの通風路のいずれか一方を選択
    して送風をするための切換扉を設け、 前記冷房用蒸発器を、常に送風空気の流れる通路内に設
    置したことを特徴とする車両用空調装置。
JP2000254135A 2000-08-24 2000-08-24 蓄冷熱交換器及び車両用空調装置 Withdrawn JP2002071285A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101318620B1 (ko) * 2007-09-04 2013-10-16 한라비스테온공조 주식회사 축냉 열교환기

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