JP2002070210A - 耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法 - Google Patents
耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法Info
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- JP2002070210A JP2002070210A JP2000268878A JP2000268878A JP2002070210A JP 2002070210 A JP2002070210 A JP 2002070210A JP 2000268878 A JP2000268878 A JP 2000268878A JP 2000268878 A JP2000268878 A JP 2000268878A JP 2002070210 A JP2002070210 A JP 2002070210A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 容易にかつ短時間で型枠に取り付けることが
できる耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法
を提供する。 【解決手段】 非耐力壁12側と柱14側との仕切板1
2a,14a間に弾性部材20が介在されて一体に形成
される。弾性部材ら突設された支持部材30で型枠16
に固定される。支持部材は弾性部材を貫通する固定ピン
とし、その先端30aが型枠に突き刺されて保持され
る。仕切板に一方の壁面側に向かって開口する突設部3
8と、この突設部とコンクリート構造物の外部とを連通
する排水部材40とを備え、浸入する水を排水部材から
外部へ排出する。この耐震縁切り部材は、一方の型枠材
に固定ピンで仮固定され、その後固定ピンの先端に他方
の型枠材に突き刺して仮保持され、その固定ピンを他方
の型枠材に打ち込み、最後に固定具46を締めて型枠に
固定する。
できる耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法
を提供する。 【解決手段】 非耐力壁12側と柱14側との仕切板1
2a,14a間に弾性部材20が介在されて一体に形成
される。弾性部材ら突設された支持部材30で型枠16
に固定される。支持部材は弾性部材を貫通する固定ピン
とし、その先端30aが型枠に突き刺されて保持され
る。仕切板に一方の壁面側に向かって開口する突設部3
8と、この突設部とコンクリート構造物の外部とを連通
する排水部材40とを備え、浸入する水を排水部材から
外部へ排出する。この耐震縁切り部材は、一方の型枠材
に固定ピンで仮固定され、その後固定ピンの先端に他方
の型枠材に突き刺して仮保持され、その固定ピンを他方
の型枠材に打ち込み、最後に固定具46を締めて型枠に
固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物の柱と非耐力壁とを縁切りする耐震縁切り部材および
耐震縁切り部材の固定方法に関する。
物の柱と非耐力壁とを縁切りする耐震縁切り部材および
耐震縁切り部材の固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物の柱と非耐力壁との
間に介在されてそれらを縁切りする耐震縁切り部材とし
ては、例えば特開平11−50658号公報に開示され
る如き耐震縁切り部材が知られている。この耐震縁切り
部材は、図5,図6に示すように柱102と非耐力壁1
04との間に介在される2つの仕切り部材106,10
8で構成され、この仕切り部材106,108はそれぞ
れ柱102または非耐力壁104のいずれか一方と接す
る仕切板106a,108aと、この仕切板106a,
108aにそれと直角をなす方向に突設されて一体をな
す4枚の支持板106b,108bとで構成されてい
る。それら支持板106b,108bは柱102と非耐
力壁104との間に、相対向する方向に突出され、互い
に間隔を隔てて設けられている。さらに、各仕切り部材
106,108に設けられた支持板106b,108b
はそれらの各一枚ずつがそれぞれ対をなして近接され、
2つの仕切り部材106,108は上下に貫通する3つ
の空間110が形成され筒体状をなしている。
間に介在されてそれらを縁切りする耐震縁切り部材とし
ては、例えば特開平11−50658号公報に開示され
る如き耐震縁切り部材が知られている。この耐震縁切り
部材は、図5,図6に示すように柱102と非耐力壁1
04との間に介在される2つの仕切り部材106,10
8で構成され、この仕切り部材106,108はそれぞ
れ柱102または非耐力壁104のいずれか一方と接す
る仕切板106a,108aと、この仕切板106a,
108aにそれと直角をなす方向に突設されて一体をな
す4枚の支持板106b,108bとで構成されてい
る。それら支持板106b,108bは柱102と非耐
力壁104との間に、相対向する方向に突出され、互い
に間隔を隔てて設けられている。さらに、各仕切り部材
106,108に設けられた支持板106b,108b
はそれらの各一枚ずつがそれぞれ対をなして近接され、
2つの仕切り部材106,108は上下に貫通する3つ
の空間110が形成され筒体状をなしている。
【0003】この耐震縁切り部材100は、その両端に
位置する支持板106b、108bにそれぞれ目地棒1
12が取り付けられて、柱102および非耐力壁104
を構築する型枠114内に挿入される。このとき、目地
棒112および各支持板106b,108bには、貫通
孔112a,106c,108cが設けられており、上
記型枠114を固定するセパレータ116がそれら貫通
孔112a,106c,108cに挿通されて耐震縁切
り部材100が型枠114内に支持される。即ち、上記
型枠114内はこの耐震縁切り部材100によって柱1
02と非耐力壁104を打設するための2つの空間11
8,120に分離される。その後、この二つの空間11
8,120にはコンクリートが打設され、コンクリート
の硬化後にセパレータ116を抜いて型枠114を取り
外す。次いで目地棒112を外し、そこに形成された溝
部にシール材122を充填して目地124を形成する。
位置する支持板106b、108bにそれぞれ目地棒1
12が取り付けられて、柱102および非耐力壁104
を構築する型枠114内に挿入される。このとき、目地
棒112および各支持板106b,108bには、貫通
孔112a,106c,108cが設けられており、上
記型枠114を固定するセパレータ116がそれら貫通
孔112a,106c,108cに挿通されて耐震縁切
り部材100が型枠114内に支持される。即ち、上記
型枠114内はこの耐震縁切り部材100によって柱1
02と非耐力壁104を打設するための2つの空間11
8,120に分離される。その後、この二つの空間11
8,120にはコンクリートが打設され、コンクリート
の硬化後にセパレータ116を抜いて型枠114を取り
外す。次いで目地棒112を外し、そこに形成された溝
部にシール材122を充填して目地124を形成する。
【0004】即ち、柱102と非耐力壁104との間に
介在された上記耐震縁切り部材100は、セパレータ1
16が抜去されると2つの仕切り部材106,108は
分離され、地震発生時における柱102と非耐力壁10
4との間の力の伝達を遮断する。また、耐震縁切り部材
100の上下に貫通する3つの空間110内には、必要
に応じて柱状に形成された耐火・遮音材が、その開口部
から挿入される場合もある。
介在された上記耐震縁切り部材100は、セパレータ1
16が抜去されると2つの仕切り部材106,108は
分離され、地震発生時における柱102と非耐力壁10
4との間の力の伝達を遮断する。また、耐震縁切り部材
100の上下に貫通する3つの空間110内には、必要
に応じて柱状に形成された耐火・遮音材が、その開口部
から挿入される場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように従来の耐震縁切り部材100は、2つの仕切り
部材106,108によって形成され、それらを設置す
る型枠114にセパレータ116を利用して固定され
る。さらに、この耐震縁切り部材100と型枠114と
の間には目地棒112がそれぞれ介在されている。従っ
て、この耐震縁切り部材100を固定するためには、2
枚の型枠114と2つの目地棒112と耐震縁切り部材
106,108の8枚の支持板106b,108bとに
設けられた計12個の貫通孔112a,106c,10
8cすべてに、セパレータ116を挿通させる必要があ
り作業性が悪い。
たように従来の耐震縁切り部材100は、2つの仕切り
部材106,108によって形成され、それらを設置す
る型枠114にセパレータ116を利用して固定され
る。さらに、この耐震縁切り部材100と型枠114と
の間には目地棒112がそれぞれ介在されている。従っ
て、この耐震縁切り部材100を固定するためには、2
枚の型枠114と2つの目地棒112と耐震縁切り部材
106,108の8枚の支持板106b,108bとに
設けられた計12個の貫通孔112a,106c,10
8cすべてに、セパレータ116を挿通させる必要があ
り作業性が悪い。
【0006】また、目地棒112と支持板106b,1
08bとに予め設けておく貫通孔112a,106c,
108cは、型枠114に設けられたセパレータ116
用の孔114aと位置を合わておく必要があり、貫通孔
112a,106c,108cの位置出しおよび開孔作
業には多大な手間要する。また、2つの仕切り部材10
6,108はセパレータ116で固定されるので、セパ
レータ116を挿通するまでは互いに分離することがあ
り、これらを組み合わせた状態で型枠114間に取り付
けるだけでも困難な作業である。
08bとに予め設けておく貫通孔112a,106c,
108cは、型枠114に設けられたセパレータ116
用の孔114aと位置を合わておく必要があり、貫通孔
112a,106c,108cの位置出しおよび開孔作
業には多大な手間要する。また、2つの仕切り部材10
6,108はセパレータ116で固定されるので、セパ
レータ116を挿通するまでは互いに分離することがあ
り、これらを組み合わせた状態で型枠114間に取り付
けるだけでも困難な作業である。
【0007】また、この筒状をなす耐震縁切り部材10
0は柱102と耐力壁104との間に介在されるものの
で、その長さが約2mになる。このため、型枠114内
に組み込まれ、筒状をなす耐震縁切り部材100内にロ
ックウール等の耐火・遮音材料をその開孔部から挿入す
ることは容易ではないという問題もある。
0は柱102と耐力壁104との間に介在されるものの
で、その長さが約2mになる。このため、型枠114内
に組み込まれ、筒状をなす耐震縁切り部材100内にロ
ックウール等の耐火・遮音材料をその開孔部から挿入す
ることは容易ではないという問題もある。
【0008】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、容易にかつ短時間で型枠に取り付け
ることができる耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の
固定方法を提供することを目的とする。
て成されたもので、容易にかつ短時間で型枠に取り付け
ることができる耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の
固定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1に示す発明は、型枠内に配設され、該型枠
で構築されるコンクリート構造物の柱と非耐力壁とを縁
切りする耐震縁切り部材であって、柱側に設けられる仕
切板と、非耐力壁側に設けられる仕切板と、両仕切板間
に介在される弾性部材とが一体に形成されて構成され、
上記弾性部材を貫通する支持部材によって上記型枠に固
定されることを特徴とする。
めに請求項1に示す発明は、型枠内に配設され、該型枠
で構築されるコンクリート構造物の柱と非耐力壁とを縁
切りする耐震縁切り部材であって、柱側に設けられる仕
切板と、非耐力壁側に設けられる仕切板と、両仕切板間
に介在される弾性部材とが一体に形成されて構成され、
上記弾性部材を貫通する支持部材によって上記型枠に固
定されることを特徴とする。
【0010】本発明によれば、柱側端部および非耐力壁
側端部をなす仕切板と弾性部材とが一体に形成されてい
るので、型枠内に耐震縁切り部材を容易にかつ短時間で
設置することができる。また、その耐震縁切り部材が設
置された型枠内にコンクリートを打設するだけで、柱と
非耐力壁とが縁切りされたコンクリート構造物を容易に
形成することができる。また、上記耐震縁切り部材は、
弾性部材から突設された支持部材で固定されているの
で、剛性の高い仕切板側には固定用の孔を設ける必要が
なく、またその固定箇所が限定されない。よって、孔開
け作業や孔の位置合わせ作業等の繁雑な作業が発生せ
ず、容易にかつ短時間で施工することができる。
側端部をなす仕切板と弾性部材とが一体に形成されてい
るので、型枠内に耐震縁切り部材を容易にかつ短時間で
設置することができる。また、その耐震縁切り部材が設
置された型枠内にコンクリートを打設するだけで、柱と
非耐力壁とが縁切りされたコンクリート構造物を容易に
形成することができる。また、上記耐震縁切り部材は、
弾性部材から突設された支持部材で固定されているの
で、剛性の高い仕切板側には固定用の孔を設ける必要が
なく、またその固定箇所が限定されない。よって、孔開
け作業や孔の位置合わせ作業等の繁雑な作業が発生せ
ず、容易にかつ短時間で施工することができる。
【0011】また、請求項2に示す耐震縁切り部材は、
上記支持部材は先端が尖形をなす固定ピンでなり、この
先端が上記型枠を構成する一方の型枠材に突き刺される
ことによってこの型枠材に保持されることを特徴とす
る。即ち、耐震縁切り部材は先端が尖形の固定ピンが弾
性部材を貫通し、その先端が型枠材に突き刺されて直接
保持される。よって、型枠材に保持手段を別途必要とし
ないので安価である。さらに、突き刺す位置にも制約が
ないため取り付け作業に手間取らず短時間で容易に作業
することができる。
上記支持部材は先端が尖形をなす固定ピンでなり、この
先端が上記型枠を構成する一方の型枠材に突き刺される
ことによってこの型枠材に保持されることを特徴とす
る。即ち、耐震縁切り部材は先端が尖形の固定ピンが弾
性部材を貫通し、その先端が型枠材に突き刺されて直接
保持される。よって、型枠材に保持手段を別途必要とし
ないので安価である。さらに、突き刺す位置にも制約が
ないため取り付け作業に手間取らず短時間で容易に作業
することができる。
【0012】また、請求項3に示す耐震縁切り部材は、
上記コンクリート構造物の壁を構成する柱と非耐力壁と
を縁切りするように設けられ、上記壁の一方の壁面側に
向かって開口する溝部を構成するように上記仕切板に突
設された突設部と、上記溝部とコンクリート構造物の外
部とを連通する排水部材とを備え、上記一方の壁面から
上記仕切板に沿って浸入する水を上記溝部で流下させ
て、上記排水部材からコンクリート構造物の外部へ排出
することを特徴とする。即ち、仕切板には一方の壁面側
に向かって開口する溝部を構成する突設部が設けられて
いる。このため、上記一方の壁面に発生したひび割れ等
から耐震縁切り部材の仕切板に沿って水が浸入しても、
その水は突設部の溝部を通って流下されて他方の壁面に
到達しない。よって、他方の壁面に水が浸み出すことは
なく、美観を保つことができる。また、突設部の下端部
に排水部材を設けたので、突設部の溝部を通って流下さ
れた水を確実にコンクリート構造物の外に排出させるこ
とができる。また、請求項4に示す耐震縁切り部材の固
定方法は、コンクリート構造物の柱と非耐力壁とを縁切
りすべく、柱側に設けられる仕切板と非耐力壁側に設け
られる仕切板との間に弾性部材を介在させて一体に形成
した耐震縁切り部材を、上記コンクリート構造物が構築
される型枠に固定する方法であって、上記仕切り部材の
それぞれ対向する位置に鉛直方向に延在するように突設
された係合部間に形成されるスリットを通して、側方に
突設された係止凸部を有するとともに先端が尖った固定
ピンをその先端から上記弾性部材に突き刺し、上記係止
凸部がスリット間を通過した後に、この固定ピンをその
後端側から一方の型枠材に挿通させた後、上記固定ピン
を回転させるとともに後端側へ向けて引き出して上記係
止凸部と上記係合部と係合させた状態で上記固定ピンを
上記一方の型枠材に固定具で固定し、この固定具と上記
係止凸部との挟持力によって上記係合部を上記一方の型
枠材側に引きつけることにより固定ピンの先端部を上記
弾性部材から突出させた状態でその型枠材に耐震縁切り
部材を仮固定し、その後他方の型枠材を上記固定ピンの
先端に押圧してその型枠材に突き刺して仮保持し、上記
固定具による挟持力を緩めた後に固定ピンを上記他方の
型枠材に打ち込み、最後に固定具を止め直すことによっ
て上記耐震縁切り部材を上記型枠に固定することを特徴
とする。
上記コンクリート構造物の壁を構成する柱と非耐力壁と
を縁切りするように設けられ、上記壁の一方の壁面側に
向かって開口する溝部を構成するように上記仕切板に突
設された突設部と、上記溝部とコンクリート構造物の外
部とを連通する排水部材とを備え、上記一方の壁面から
上記仕切板に沿って浸入する水を上記溝部で流下させ
て、上記排水部材からコンクリート構造物の外部へ排出
することを特徴とする。即ち、仕切板には一方の壁面側
に向かって開口する溝部を構成する突設部が設けられて
いる。このため、上記一方の壁面に発生したひび割れ等
から耐震縁切り部材の仕切板に沿って水が浸入しても、
その水は突設部の溝部を通って流下されて他方の壁面に
到達しない。よって、他方の壁面に水が浸み出すことは
なく、美観を保つことができる。また、突設部の下端部
に排水部材を設けたので、突設部の溝部を通って流下さ
れた水を確実にコンクリート構造物の外に排出させるこ
とができる。また、請求項4に示す耐震縁切り部材の固
定方法は、コンクリート構造物の柱と非耐力壁とを縁切
りすべく、柱側に設けられる仕切板と非耐力壁側に設け
られる仕切板との間に弾性部材を介在させて一体に形成
した耐震縁切り部材を、上記コンクリート構造物が構築
される型枠に固定する方法であって、上記仕切り部材の
それぞれ対向する位置に鉛直方向に延在するように突設
された係合部間に形成されるスリットを通して、側方に
突設された係止凸部を有するとともに先端が尖った固定
ピンをその先端から上記弾性部材に突き刺し、上記係止
凸部がスリット間を通過した後に、この固定ピンをその
後端側から一方の型枠材に挿通させた後、上記固定ピン
を回転させるとともに後端側へ向けて引き出して上記係
止凸部と上記係合部と係合させた状態で上記固定ピンを
上記一方の型枠材に固定具で固定し、この固定具と上記
係止凸部との挟持力によって上記係合部を上記一方の型
枠材側に引きつけることにより固定ピンの先端部を上記
弾性部材から突出させた状態でその型枠材に耐震縁切り
部材を仮固定し、その後他方の型枠材を上記固定ピンの
先端に押圧してその型枠材に突き刺して仮保持し、上記
固定具による挟持力を緩めた後に固定ピンを上記他方の
型枠材に打ち込み、最後に固定具を止め直すことによっ
て上記耐震縁切り部材を上記型枠に固定することを特徴
とする。
【0013】即ち、耐震縁切り部材は、予め組み立てら
れた型枠内にその開口部分から差し込むのではなく、対
向する型枠を構成する一方の型枠材に固定ピンで仮固定
した後に、その固定ピンを他方の型枠材に突き刺して仮
保持するので、耐震縁切り部材の固定作業が容易である
とともに、その配設位置を目視確認できる。よって、耐
震縁切り部材を型枠に容易にかつ正確に配設することが
できる。また、固定ピンは係合部間のスリットから弾性
部材に突き刺すので、固定ピンの位置は上下方向に制約
がなく任意の位置に取り付けることができる。さらに、
この固定ピンを他方の型枠に突き刺すことによって耐震
縁切り部材を仮保持させることができる。よって、他方
の型枠には耐震縁切り部材を固定するための孔等を設け
る必要がなく、また固定箇所の位置出し等の手間がかか
らないので短時間で施工することができる。
れた型枠内にその開口部分から差し込むのではなく、対
向する型枠を構成する一方の型枠材に固定ピンで仮固定
した後に、その固定ピンを他方の型枠材に突き刺して仮
保持するので、耐震縁切り部材の固定作業が容易である
とともに、その配設位置を目視確認できる。よって、耐
震縁切り部材を型枠に容易にかつ正確に配設することが
できる。また、固定ピンは係合部間のスリットから弾性
部材に突き刺すので、固定ピンの位置は上下方向に制約
がなく任意の位置に取り付けることができる。さらに、
この固定ピンを他方の型枠に突き刺すことによって耐震
縁切り部材を仮保持させることができる。よって、他方
の型枠には耐震縁切り部材を固定するための孔等を設け
る必要がなく、また固定箇所の位置出し等の手間がかか
らないので短時間で施工することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1〜図4は本発明にか
かる耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法の
一実施形態を示し、図1は耐震縁切り部材を型枠に仮固
定した状態を示す平面図、図2は本発明にかかる耐震縁
切り部材を型枠に本固定した状態を示す平面図、図3は
耐震縁切り部材を介在させた柱と非耐力壁を示す平面
図、図4は本発明にかかる排水部材を示す側断面図であ
る。
面を参照して詳細に説明する。図1〜図4は本発明にか
かる耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法の
一実施形態を示し、図1は耐震縁切り部材を型枠に仮固
定した状態を示す平面図、図2は本発明にかかる耐震縁
切り部材を型枠に本固定した状態を示す平面図、図3は
耐震縁切り部材を介在させた柱と非耐力壁を示す平面
図、図4は本発明にかかる排水部材を示す側断面図であ
る。
【0015】この耐震縁切り部材8は、たとえばコンク
リート構造物の外壁10をなす非耐力壁12と柱14と
の連結部を構築する周知の型枠16の対向する内壁側型
枠材16aと外壁側型枠材16bとの間に、それらと直
交して型枠16内を分割するように固定される。そし
て、この型枠16内にコンクリートが打設されて構築さ
れた非耐力壁12と柱14とを縁切りするものである。
また、この耐震縁切り部材8が設けられた非耐力壁12
と柱14との間の外壁面部分には、シール材が充填され
て目地18が形成される。
リート構造物の外壁10をなす非耐力壁12と柱14と
の連結部を構築する周知の型枠16の対向する内壁側型
枠材16aと外壁側型枠材16bとの間に、それらと直
交して型枠16内を分割するように固定される。そし
て、この型枠16内にコンクリートが打設されて構築さ
れた非耐力壁12と柱14とを縁切りするものである。
また、この耐震縁切り部材8が設けられた非耐力壁12
と柱14との間の外壁面部分には、シール材が充填され
て目地18が形成される。
【0016】上記耐震縁切り部材8は、非耐力壁12と
柱14との連結部で非耐力壁12側の端部に設けられる
仕切板をなし好ましくは硬質プラスチックあるいは鉄板
でなる壁側仕切り部材12aと、柱14側の端部に設け
られる仕切板をなし硬質プラスチックでなる柱側仕切り
部材14aと、それらの間に介在されるウレタンやゴム
等でなる弾性部材20およびロックウール等の耐火材2
2で構成されている。
柱14との連結部で非耐力壁12側の端部に設けられる
仕切板をなし好ましくは硬質プラスチックあるいは鉄板
でなる壁側仕切り部材12aと、柱14側の端部に設け
られる仕切板をなし硬質プラスチックでなる柱側仕切り
部材14aと、それらの間に介在されるウレタンやゴム
等でなる弾性部材20およびロックウール等の耐火材2
2で構成されている。
【0017】上記柱側仕切り部材14aは、柱14側端
面を形成する端板部14bと、この端板部14bにその
型枠16側の両端縁部近傍に柱14側に向かってそれぞ
れ突設され鉛直方向に延在される水返し部24と、この
水返し部24とは反対側の面に突設され鉛直方向にリブ
状をなす3本の区画突部14c,14dとで構成されて
いる。
面を形成する端板部14bと、この端板部14bにその
型枠16側の両端縁部近傍に柱14側に向かってそれぞ
れ突設され鉛直方向に延在される水返し部24と、この
水返し部24とは反対側の面に突設され鉛直方向にリブ
状をなす3本の区画突部14c,14dとで構成されて
いる。
【0018】上記壁側仕切り部材12aは、非耐力壁1
2側端面を形成する端板部12bを有し、この端板部1
2bを基準に上記柱側仕切り部材14aとは対称形状を
なしている。この壁側仕切り部材12aと柱側仕切り部
材14aとはそれらに設けられた各区画突部12c,1
2d,14c,14dが相対向するように配置される。
2側端面を形成する端板部12bを有し、この端板部1
2bを基準に上記柱側仕切り部材14aとは対称形状を
なしている。この壁側仕切り部材12aと柱側仕切り部
材14aとはそれらに設けられた各区画突部12c,1
2d,14c,14dが相対向するように配置される。
【0019】ここで、各仕切り部材12a,14aにそ
れぞれ設けられた3本の区画突部12c,14cのうち
外壁側型枠16b側に設けられた区画突部12c,14
cは、上記耐震縁切り部材8が型枠16内に配設された
ときに、上記内壁側型枠16bとの間に目地棒26が配
設され、上記端板部12b,14bとともに目地溝28
を形成する。さらに、これら区画突部12c,14c
は、後述する支持部材をなす固定ピン30の係止ピン3
2と係合して耐震縁切り部材8を仮固定するための係合
部12e,14eをなす。他の各2本の区画突部12
d,14dは、上記端部側の区画突部12c,14cと
内壁側型枠16aとの間をそれぞれ3つのエリアに区画
するように設けられている。
れぞれ設けられた3本の区画突部12c,14cのうち
外壁側型枠16b側に設けられた区画突部12c,14
cは、上記耐震縁切り部材8が型枠16内に配設された
ときに、上記内壁側型枠16bとの間に目地棒26が配
設され、上記端板部12b,14bとともに目地溝28
を形成する。さらに、これら区画突部12c,14c
は、後述する支持部材をなす固定ピン30の係止ピン3
2と係合して耐震縁切り部材8を仮固定するための係合
部12e,14eをなす。他の各2本の区画突部12
d,14dは、上記端部側の区画突部12c,14cと
内壁側型枠16aとの間をそれぞれ3つのエリアに区画
するように設けられている。
【0020】即ち、上記壁側仕切り部材12aと、上記
柱側仕切り部材14aとが対向されて配置されると、区
画突部12c,12d,14c,14dによってそれら
仕切り部材12a,14a間に3つに区画され鉛直方向
に貫通する空間34a,34b,34cが形成される。
この3つの空間34a,34b,34cのうち真中の空
間34bには耐火材22が設けられ、その両側の空間3
4a,34cには弾性部材20が設けられて一体に接着
されている。このとき、内壁側型枠16a側の空間34
cに設ける弾性部材20の壁厚方向の長さは、区画突部
12d,14dと内壁側型枠16aとの間隔と一致させ
ておくことが望ましい。また、上記壁側仕切り部材12
aと、上記柱側仕切り部材14aとの対向する区画突部
12c,12d,14c,14dは、間隔を隔てて配置
され、それらの間には後述するこの耐震縁切り部材8を
固定する固定ピン30が端板部12b,14bに沿って
貫通される固定用スリット36が形成される。
柱側仕切り部材14aとが対向されて配置されると、区
画突部12c,12d,14c,14dによってそれら
仕切り部材12a,14a間に3つに区画され鉛直方向
に貫通する空間34a,34b,34cが形成される。
この3つの空間34a,34b,34cのうち真中の空
間34bには耐火材22が設けられ、その両側の空間3
4a,34cには弾性部材20が設けられて一体に接着
されている。このとき、内壁側型枠16a側の空間34
cに設ける弾性部材20の壁厚方向の長さは、区画突部
12d,14dと内壁側型枠16aとの間隔と一致させ
ておくことが望ましい。また、上記壁側仕切り部材12
aと、上記柱側仕切り部材14aとの対向する区画突部
12c,12d,14c,14dは、間隔を隔てて配置
され、それらの間には後述するこの耐震縁切り部材8を
固定する固定ピン30が端板部12b,14bに沿って
貫通される固定用スリット36が形成される。
【0021】他方、上記端板部12b,14bの両端近
傍に設けられた水返し部24のうち外壁10面側に設け
られた水返し部24aには、その水返し部24aと端板
部12b,14bとを内面として四角筒状の突設部でな
る水抜き溝38が形成されている。この水抜き溝38に
は外壁10面側に開放されたスリット38aが形成さ
れ、このスリット38aによって上記端板部12b,1
4bの板面に沿って、水抜き溝38内の内外が連通され
ている。
傍に設けられた水返し部24のうち外壁10面側に設け
られた水返し部24aには、その水返し部24aと端板
部12b,14bとを内面として四角筒状の突設部でな
る水抜き溝38が形成されている。この水抜き溝38に
は外壁10面側に開放されたスリット38aが形成さ
れ、このスリット38aによって上記端板部12b,1
4bの板面に沿って、水抜き溝38内の内外が連通され
ている。
【0022】この水抜き溝38と上記目地溝28との下
端部には、閉塞板40aと排水孔40bとでなる排水部
材40が設けられている。上記閉塞板40aは水抜き溝
38と目地溝28との下端部を閉塞し、この閉塞板40
aには目地溝28とコンクリート構造物の外部とを連通
する排水孔40bが設けられている。さらに、水抜き溝
38と目地溝28とは、閉塞板40aの直上で端板部1
2b,14bに設けられた小孔40cによって連通さ
れ、目地溝28および水抜き溝38で流下された水を排
水孔40bから外部に排出することができる。
端部には、閉塞板40aと排水孔40bとでなる排水部
材40が設けられている。上記閉塞板40aは水抜き溝
38と目地溝28との下端部を閉塞し、この閉塞板40
aには目地溝28とコンクリート構造物の外部とを連通
する排水孔40bが設けられている。さらに、水抜き溝
38と目地溝28とは、閉塞板40aの直上で端板部1
2b,14bに設けられた小孔40cによって連通さ
れ、目地溝28および水抜き溝38で流下された水を排
水孔40bから外部に排出することができる。
【0023】そして、この耐震縁切り部材8は、壁側仕
切り部材12aと柱側仕切り部材14aのいずれか一方
の区画突部12c,12d,14c,14d間に所望の
厚さに形成された弾性部材20および耐火材22が接着
され、さらに他方の仕切り部材12a,14aが接着さ
れて一体に形成される。このとき、弾性部材20および
耐火材22の厚さを変えることによって、自由な厚さの
耐震縁切り部材8を形成することができ、各種条件に対
応させることができる。
切り部材12aと柱側仕切り部材14aのいずれか一方
の区画突部12c,12d,14c,14d間に所望の
厚さに形成された弾性部材20および耐火材22が接着
され、さらに他方の仕切り部材12a,14aが接着さ
れて一体に形成される。このとき、弾性部材20および
耐火材22の厚さを変えることによって、自由な厚さの
耐震縁切り部材8を形成することができ、各種条件に対
応させることができる。
【0024】上記耐震縁切り部材8を固定するための固
定ピン30は、その先端30aが尖形をなし、その先端
30aが上記対向する型枠材16a,16bの内壁側型
枠材16aに突き刺さった状態で、後端30bが外壁側
型枠材16bから十分に突出する長さを有している。ま
た、この固定ピン30には、上記先端30aが内壁側型
枠材16aに突き刺さった状態で、外壁側型枠材16b
に最も近い区画突部12c,14c,即ち係合部12
e,14eと係合する位置に側方に突出させて、上記固
定用スリット36の幅より長い係止凸部をなす係止ピン
32が設けられている。他方、固定ピン30の外壁側型
枠材16bが配設される位置近傍にはネジ30cが形成
されている。
定ピン30は、その先端30aが尖形をなし、その先端
30aが上記対向する型枠材16a,16bの内壁側型
枠材16aに突き刺さった状態で、後端30bが外壁側
型枠材16bから十分に突出する長さを有している。ま
た、この固定ピン30には、上記先端30aが内壁側型
枠材16aに突き刺さった状態で、外壁側型枠材16b
に最も近い区画突部12c,14c,即ち係合部12
e,14eと係合する位置に側方に突出させて、上記固
定用スリット36の幅より長い係止凸部をなす係止ピン
32が設けられている。他方、固定ピン30の外壁側型
枠材16bが配設される位置近傍にはネジ30cが形成
されている。
【0025】上記耐震縁切り部材8の型枠16への固定
方法は、まず、耐震縁切り部材8の固定用スリット36
を通して固定ピン30を端板部12b,14bに沿わせ
つつ、尖形をした先端30aを弾性部材20に突き刺
す。このとき、固定ピン30はそれに設けられた係止ピ
ン32が上記固定用スリット36と平行をなすように刺
し込み、上記耐震縁切り部材8の係合部12e,14e
を通過した後に、係止ピン32と固定用スリット36と
の方向が直行するように固定ピン30を回転させる。
方法は、まず、耐震縁切り部材8の固定用スリット36
を通して固定ピン30を端板部12b,14bに沿わせ
つつ、尖形をした先端30aを弾性部材20に突き刺
す。このとき、固定ピン30はそれに設けられた係止ピ
ン32が上記固定用スリット36と平行をなすように刺
し込み、上記耐震縁切り部材8の係合部12e,14e
を通過した後に、係止ピン32と固定用スリット36と
の方向が直行するように固定ピン30を回転させる。
【0026】次に、この固定ピン30を後端30b方向
に引き出して係止ピン32を係合部12e,14eに係
合させる。そして、この固定ピン30に上記ねじ30c
が形成されている側の端部から、予め固定ピン30の貫
通穴が設けられた周知の目地棒26を挿通させる。さら
に後端30b側には、予め固定ピン30の貫通穴が設け
られた外壁側型枠材16bを挿通した後に、固定ピン3
0の後端30bから固定具をなすナット46を締め、こ
のナット46と係止ピン32との挟持力によって外壁側
型枠材16bに耐震縁切り部材8を仮固定する。このと
き、固定ピン30の先端30aは内壁側の弾性部材20
から突出している。
に引き出して係止ピン32を係合部12e,14eに係
合させる。そして、この固定ピン30に上記ねじ30c
が形成されている側の端部から、予め固定ピン30の貫
通穴が設けられた周知の目地棒26を挿通させる。さら
に後端30b側には、予め固定ピン30の貫通穴が設け
られた外壁側型枠材16bを挿通した後に、固定ピン3
0の後端30bから固定具をなすナット46を締め、こ
のナット46と係止ピン32との挟持力によって外壁側
型枠材16bに耐震縁切り部材8を仮固定する。このと
き、固定ピン30の先端30aは内壁側の弾性部材20
から突出している。
【0027】次に、上記弾性部材20から突出された固
定ピン30の先端30aに内壁側型枠材16aを外壁側
型枠材16bと対向する位置に押圧し、内壁側型枠材1
6aを仮保持する。
定ピン30の先端30aに内壁側型枠材16aを外壁側
型枠材16bと対向する位置に押圧し、内壁側型枠材1
6aを仮保持する。
【0028】その後、固定ピン30に締めたナット46
を一旦緩め、固定ピン30をその後端30b側から内壁
側型枠材16aに打ち込み、再びナット46を締め込ん
で外壁側型枠材16bに固定する。このとき、これらの
型枠材16a,16bは、図示しない他の型枠材ととも
にコンクリート構造物の非耐力壁12と柱14との連結
部を形成する周知の型枠16を構成している。即ち、こ
の耐震縁切り部材8は、コンクリート構造物を形成する
型枠16内に配設され、非耐力壁12と柱14とを形成
する空間12f,14fを形成すべく、両空間12f,
14fを仕切っている。
を一旦緩め、固定ピン30をその後端30b側から内壁
側型枠材16aに打ち込み、再びナット46を締め込ん
で外壁側型枠材16bに固定する。このとき、これらの
型枠材16a,16bは、図示しない他の型枠材ととも
にコンクリート構造物の非耐力壁12と柱14との連結
部を形成する周知の型枠16を構成している。即ち、こ
の耐震縁切り部材8は、コンクリート構造物を形成する
型枠16内に配設され、非耐力壁12と柱14とを形成
する空間12f,14fを形成すべく、両空間12f,
14fを仕切っている。
【0029】そして、上記型枠16内の非耐力壁12と
柱14とを形成する空間12f,14fにコンクリート
が打設され、コンクリートが硬化した後に、ナット46
を外し、両型枠材16a,16bとともに目地棒26を
外す。さらに、固定ピン30を係止ピン32が固定用ス
リット36と同じ方向になる位置まで回転させた後に、
後端30b側に引き抜いて、脱型枠作業を終了する。
柱14とを形成する空間12f,14fにコンクリート
が打設され、コンクリートが硬化した後に、ナット46
を外し、両型枠材16a,16bとともに目地棒26を
外す。さらに、固定ピン30を係止ピン32が固定用ス
リット36と同じ方向になる位置まで回転させた後に、
後端30b側に引き抜いて、脱型枠作業を終了する。
【0030】最後に、非耐力壁12と柱14との間に設
けられた耐震縁切り部材8の外壁面側に形成された目地
溝28にウレタンスポンジ等の多孔性のバックアップ材
44を備え、その上からシール材を充填して目地18が
形成される。
けられた耐震縁切り部材8の外壁面側に形成された目地
溝28にウレタンスポンジ等の多孔性のバックアップ材
44を備え、その上からシール材を充填して目地18が
形成される。
【0031】上記実施形態によれば、耐震縁切り部材8
をなす壁側仕切り部材12aおよび柱側仕切り部材14
aと弾性部材20および耐火材22とが一体に形成され
ているので、型枠16内に耐震縁切り部材8を容易にか
つ短時間で設置することができる。また、その耐震縁切
り部材8が設置された型枠16内にコンクリートを打設
するだけで、非耐力壁12と柱14とが縁切りされたコ
ンクリート構造物を容易に形成することができる。
をなす壁側仕切り部材12aおよび柱側仕切り部材14
aと弾性部材20および耐火材22とが一体に形成され
ているので、型枠16内に耐震縁切り部材8を容易にか
つ短時間で設置することができる。また、その耐震縁切
り部材8が設置された型枠16内にコンクリートを打設
するだけで、非耐力壁12と柱14とが縁切りされたコ
ンクリート構造物を容易に形成することができる。
【0032】さらに、型枠16内にコンクリートが打設
され両仕切り部材12a,14aの端板部12b、14
bが押圧されても、端板部12b,14b間には弾性部
材20が介在されているので、その押圧力によって両端
板部12b,14bが変形してそれら同士が接触するこ
とはなく縁切り状態が確保される。
され両仕切り部材12a,14aの端板部12b、14
bが押圧されても、端板部12b,14b間には弾性部
材20が介在されているので、その押圧力によって両端
板部12b,14bが変形してそれら同士が接触するこ
とはなく縁切り状態が確保される。
【0033】また、耐震縁切り部材8は先端30aが尖
形の固定ピン30が弾性部材20を貫通し、その先端3
0aが内壁側型枠材16aに突き刺されて直接保持され
る。よって、固定ピン30による固定は内壁側型枠材1
6aに保持手段を別途必要としないので安価である。さ
らに、突き刺して固定するので、内壁側型枠材16aへ
の孔開け作業や孔の位置合わせ作業等の繁雑な作業が発
生せず、突き刺す位置にも制約がないため取り付け作業
に手間取らず短時間で容易に施工することができる。
形の固定ピン30が弾性部材20を貫通し、その先端3
0aが内壁側型枠材16aに突き刺されて直接保持され
る。よって、固定ピン30による固定は内壁側型枠材1
6aに保持手段を別途必要としないので安価である。さ
らに、突き刺して固定するので、内壁側型枠材16aへ
の孔開け作業や孔の位置合わせ作業等の繁雑な作業が発
生せず、突き刺す位置にも制約がないため取り付け作業
に手間取らず短時間で容易に施工することができる。
【0034】また、壁側仕切り部材12aと柱側仕切り
部材14aとにはそれぞれ、それら端板部12b,14
bの両面から浸入する水を流下させる水抜き溝38と目
地溝28とが設けられている。このため、外壁10に形
成された目地18が破損して耐震縁切り部材8の端板部
12b,14bに沿って水が浸入しても、その水は上記
の目地溝28および水抜き溝38を通って流下されて内
壁面に到達しない。よって、内壁面に水が浸み出すこと
はなく、優れた止水性を保つことができる。
部材14aとにはそれぞれ、それら端板部12b,14
bの両面から浸入する水を流下させる水抜き溝38と目
地溝28とが設けられている。このため、外壁10に形
成された目地18が破損して耐震縁切り部材8の端板部
12b,14bに沿って水が浸入しても、その水は上記
の目地溝28および水抜き溝38を通って流下されて内
壁面に到達しない。よって、内壁面に水が浸み出すこと
はなく、優れた止水性を保つことができる。
【0035】また、目地溝28の内部に多孔性のバック
アップ材44を設け、その目地溝28と上記水抜き溝3
8とを連通させ、目地溝28とコンクリート構造物の外
部とを連通する排水孔40bを備えたので、水抜き溝3
8や目地溝28のバックアップ材44の内部を通って流
下された水を確実に外部に排出させることができ、内壁
側への水の浸入を防ぐことができる。さらに、上記耐震
縁切り部材8の固定においては、耐震縁切り部材8を予
め組み立てられ筒状の型枠内にその開口部分から差し込
むのではなく、対向する型枠16を構成する外壁側型枠
材16bに固定ピン30で仮固定した後に、その固定ピ
ン30を内壁側型枠材16aに突き刺すので、耐震縁切
り部材8の固定作業が容易であるとともにその配設位置
を目視確認できる。よって、耐震縁切り部材8を型枠1
6に容易にかつ正確に配設することができる。
アップ材44を設け、その目地溝28と上記水抜き溝3
8とを連通させ、目地溝28とコンクリート構造物の外
部とを連通する排水孔40bを備えたので、水抜き溝3
8や目地溝28のバックアップ材44の内部を通って流
下された水を確実に外部に排出させることができ、内壁
側への水の浸入を防ぐことができる。さらに、上記耐震
縁切り部材8の固定においては、耐震縁切り部材8を予
め組み立てられ筒状の型枠内にその開口部分から差し込
むのではなく、対向する型枠16を構成する外壁側型枠
材16bに固定ピン30で仮固定した後に、その固定ピ
ン30を内壁側型枠材16aに突き刺すので、耐震縁切
り部材8の固定作業が容易であるとともにその配設位置
を目視確認できる。よって、耐震縁切り部材8を型枠1
6に容易にかつ正確に配設することができる。
【0036】また、固定ピン30は固定用スリット36
から弾性部材20に突き刺すので、固定ピン30の位置
は上下方向に制約がなく任意の位置に突き刺して耐震縁
切り部材8を固定することができる。さらに、この固定
ピン30を内壁側型枠材16aに突き刺すことによって
耐震縁切り部材8を仮保持させることができるので、固
定箇所の位置出し等の手間がかからず、短時間で施工す
ることができる。
から弾性部材20に突き刺すので、固定ピン30の位置
は上下方向に制約がなく任意の位置に突き刺して耐震縁
切り部材8を固定することができる。さらに、この固定
ピン30を内壁側型枠材16aに突き刺すことによって
耐震縁切り部材8を仮保持させることができるので、固
定箇所の位置出し等の手間がかからず、短時間で施工す
ることができる。
【0037】本実施形態においては、耐震縁切り部材8
を外壁側型枠材16bに仮固定した後に、固定ピン30
の先端を内壁側型枠材16aに突き刺す固定方法を示し
たが、内壁側型枠材16aに仮固定し、外壁側型枠材1
6bに突き刺しても構わない。
を外壁側型枠材16bに仮固定した後に、固定ピン30
の先端を内壁側型枠材16aに突き刺す固定方法を示し
たが、内壁側型枠材16aに仮固定し、外壁側型枠材1
6bに突き刺しても構わない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の耐震縁切り
部材にあっては、柱側端部および非耐力壁側端部をなす
仕切板と弾性部材とが一体に形成されているので、型枠
内に耐震縁切り部材を容易にかつ短時間で設置すること
ができ、その型枠内にコンクリートを打設するだけで、
柱と非耐力壁との縁切り構造を形成することができる。
部材にあっては、柱側端部および非耐力壁側端部をなす
仕切板と弾性部材とが一体に形成されているので、型枠
内に耐震縁切り部材を容易にかつ短時間で設置すること
ができ、その型枠内にコンクリートを打設するだけで、
柱と非耐力壁との縁切り構造を形成することができる。
【0039】さらに、仕切板間に弾性部材が介在されて
いるので、打設されたコンクリートの押圧力によって両
仕切板が変形したり、仕切板同士が接触することはなく
縁切り状態を確保することができる。
いるので、打設されたコンクリートの押圧力によって両
仕切板が変形したり、仕切板同士が接触することはなく
縁切り状態を確保することができる。
【0040】また、この弾性部材の厚さを変えることに
よって、各種条件に適した耐震縁切り部材を形成するこ
とができる。
よって、各種条件に適した耐震縁切り部材を形成するこ
とができる。
【0041】また、弾性部材から突設された支持部材で
固定されているので、孔開け作業や孔の位置合わせ作業
等の繁雑な作業が発生せず、容易にかつ短時間で施工す
ることができる。
固定されているので、孔開け作業や孔の位置合わせ作業
等の繁雑な作業が発生せず、容易にかつ短時間で施工す
ることができる。
【0042】そのうえ、この支持部材を先端が尖形の固
定ピンとし、その固定ピンで弾性部材を貫通させて、そ
の先端を型枠材に突き刺して直接保持させると、型枠材
に保持手段を別途必要としないので安価であり、取り付
け作業に手間取らず短時間で容易に作業することができ
る。
定ピンとし、その固定ピンで弾性部材を貫通させて、そ
の先端を型枠材に突き刺して直接保持させると、型枠材
に保持手段を別途必要としないので安価であり、取り付
け作業に手間取らず短時間で容易に作業することができ
る。
【0043】また、仕切板には突設部とが設けられ、さ
らにその下端部には排水部材が設けられているので、一
方の壁面から仕切板に沿って浸入した水が他方の壁面に
浸み出すことはなく美観を保つことができる。
らにその下端部には排水部材が設けられているので、一
方の壁面から仕切板に沿って浸入した水が他方の壁面に
浸み出すことはなく美観を保つことができる。
【0044】また、本発明の耐震縁切り部材の固定方法
によれば、一方の型枠材に仮固定した後に、他方の型枠
材に突き刺すので、耐震縁切り部材を型枠に容易にかつ
正確に配設することができる。
によれば、一方の型枠材に仮固定した後に、他方の型枠
材に突き刺すので、耐震縁切り部材を型枠に容易にかつ
正確に配設することができる。
【0045】さらに、固定ピンは係合部間のスリットか
ら弾性部材に突き刺すので、固定ピンは任意の位置に取
り付けることができ、この固定ピンを他方の型枠に突き
刺すことによって固定箇所の位置出し等の手間がかから
ず、短時間で施工することができる。
ら弾性部材に突き刺すので、固定ピンは任意の位置に取
り付けることができ、この固定ピンを他方の型枠に突き
刺すことによって固定箇所の位置出し等の手間がかから
ず、短時間で施工することができる。
【図1】本発明にかかる耐震縁切り部材を型枠に仮固定
した状態を示す平面図である。
した状態を示す平面図である。
【図2】本発明にかかる耐震縁切り部材を型枠に本固定
した状態を示す平面図である。
した状態を示す平面図である。
【図3】本発明にかかる耐震縁切り部材を介在させた柱
と非耐力壁を示す平面図である。
と非耐力壁を示す平面図である。
【図4】本発明にかかる排水部材を示す側断面図であ
る。
る。
【図5】従来の耐震縁切り部材を型枠に固定した状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図6】従来の耐震縁切り部材を介在させたコンクリー
ト構造物を示す平面図である。
ト構造物を示す平面図である。
8 耐震縁切り部材 10 外壁 12 非耐力壁 12a 壁側仕切り部材(仕切板) 12e 係合部 14 柱 14a 柱側仕切り部材(仕切板) 14e 係合部 16 型枠 20 弾性部材 28 目地溝(突設部) 30 固定ピン(支持部材) 32 係止ピン(係止凸部) 36 固定用スリット(スリット) 38 水抜き溝(突設部) 40 排水部材
Claims (4)
- 【請求項1】 型枠内に配設され、該型枠で構築される
コンクリート構造物の柱と非耐力壁とを縁切りする耐震
縁切り部材であって、 柱側に設けられる仕切板と、非耐力壁側に設けられる仕
切板と、両仕切板間に介在される弾性部材とが一体に形
成されて構成され、上記弾性部材を貫通する支持部材に
よって上記型枠に固定されることを特徴とする耐震縁切
り部材。 - 【請求項2】 上記支持部材は先端が尖形をなす固定ピ
ンでなり、この先端が上記型枠を構成する一方の型枠材
に突き刺されることによってこの型枠材に保持されるこ
とを特徴とする請求項1に記載の耐震縁切り部材。 - 【請求項3】 上記コンクリート構造物の壁を構成する
柱と非耐力壁とを縁切りするように設けられ、上記壁の
一方の壁面側に向かって開口する溝部を構成するように
上記仕切板に突設された突設部と、上記溝部とコンクリ
ート構造物の外部とを連通する排水部材とを備え、 上記一方の壁面から上記仕切板に沿って浸入する水を上
記溝部で流下させて、上記排水部材からコンクリート構
造物の外部へ排出することを特徴とする請求項1または
2のいずいれかに記載の耐震縁切り部材。 - 【請求項4】 コンクリート構造物の柱と非耐力壁とを
縁切りすべく、柱側に設けられる仕切板と非耐力壁側に
設けられる仕切板との間に弾性部材を介在させて一体に
形成した耐震縁切り部材を、上記コンクリート構造物が
構築される型枠に固定する方法であって、 上記仕切り部材のそれぞれ対向する位置に鉛直方向に延
在するように突設された係合部間に形成されるスリット
を通して、側方に突設された係止凸部を有するとともに
先端が尖った固定ピンをその先端から上記弾性部材に突
き刺し、上記係止凸部がスリット間を通過した後に、こ
の固定ピンをその後端側から一方の型枠材に挿通させた
後、上記固定ピンを回転させるとともに後端側へ向けて
引き出して上記係止凸部と上記係合部と係合させた状態
で上記固定ピンを上記一方の型枠材に固定具で固定し、
この固定具と上記係止凸部との挟持力によって上記係合
部を上記一方の型枠材側に引きつけることにより固定ピ
ンの先端部を上記弾性部材から突出させた状態でその型
枠材に耐震縁切り部材を仮固定し、その後他方の型枠材
を上記固定ピンの先端に押圧してその型枠材に突き刺し
て仮保持し、上記固定具による挟持力を緩めた後に固定
ピンを上記他方の型枠材に打ち込み、最後に固定具を止
め直すことによって上記耐震縁切り部材を上記型枠に固
定することを特徴とする耐震縁切り部材の固定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000268878A JP2002070210A (ja) | 2000-09-05 | 2000-09-05 | 耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000268878A JP2002070210A (ja) | 2000-09-05 | 2000-09-05 | 耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002070210A true JP2002070210A (ja) | 2002-03-08 |
Family
ID=18755584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000268878A Pending JP2002070210A (ja) | 2000-09-05 | 2000-09-05 | 耐震縁切り部材および耐震縁切り部材の固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002070210A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009041268A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Akushisu Kk | 打継埋め込み部材および打継部の構造 |
JP2014141819A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-08-07 | Taisei Corp | 耐震スリット施工方法およびスリット材支持構造 |
-
2000
- 2000-09-05 JP JP2000268878A patent/JP2002070210A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20040924 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |