JP2002070144A - 地下埋設設備における汚水の逆流防止装置 - Google Patents

地下埋設設備における汚水の逆流防止装置

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JP2002070144A JP2000262994A JP2000262994A JP2002070144A JP 2002070144 A JP2002070144 A JP 2002070144A JP 2000262994 A JP2000262994 A JP 2000262994A JP 2000262994 A JP2000262994 A JP 2000262994A JP 2002070144 A JP2002070144 A JP 2002070144A
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handhole
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Takao Tsuboi
孝緒 坪井
Mitsuo Tsume
光男 爪
Michitaka Gomi
道隆 五味
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マンホール内の汚水が、地下埋設設備が設置さ
れたハンドホール内に逆流することを防止することであ
る。 【解決手段】マンホールM内の下方に向かって突出され
た排水管4の下端部に取付けられた連通管8を、前記排
水管4の先端部に吊り下げられ、残排水Wmが満杯に溜
められた貯水容器11に浸漬させると共に、前記連通管
8の排水開口8bを浮上状態で閉塞するための球弁体1
2を浸漬させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下埋設設備が設
置されたハンドホールの内部に溜まった水を排水管を介
してマンホールに排出させる構造において、前記マンホ
ール内の汚水が前記ハンドホール内に逆流することを防
止するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1に示されるように、地下埋設設備の
一つとして、マンホールポンプ制御盤Bが挙げられる。
このマンホールポンプ制御盤Bは、下水道を流れる汚水
Q(図7参照)をマンホールM内においてポンプアップ
するためのポンプ1の起動、及び停止を制御するもので
あって、近時では、交通障害を避けるため地下に埋設さ
れることが多い。該マンホールポンプ制御盤Bは、マン
ホールMに近接して地下埋設されたハンドホールD内に
設置される。このハンドホールDの開口は、水密パッキ
ン(図示せず)が取付けられたハンドホール蓋2によっ
て閉塞されている。しかし、長期間の使用によって前記
水密パッキンが劣化することがあり、この場合、ハンド
ホールD内に雨水等が浸入してその底部3に水Wh(図
5参照)が溜まる。この水Whは、ハンドホールDとマ
ンホールMとを連通する排水管4を介してマンホールM
内に排出される。
【0003】前記ハンドホールDには、マンホールM内
の汚水Qから発生する臭気、及び腐食性ガス(以下、
「有毒ガス」という)が、前記排水管4を介して入り込
むことがある。この有毒ガスは、ハンドホールDの開口
から外部に流出したり、マンホールポンプ制御盤Bに取
付けられた各種の制御機器(図示せず)を腐食させたり
することがある。本出願人は、上記した不具合を解消す
るため、排水管のトラップ装置を開発し、特許出願を行
った(特願平10−225264号)。しかし、このト
ラップ装置の場合、マンホールM内の汚水Qの水位が、
一定の水位異常になると、該汚水Qが排水管4を介して
ハンドホールD内に逆流するおそれがある。なお、図1
において、5は、マンホールポンプ制御盤Bに給電する
ためのケーブルであり、6は、ポンプ1に給電するため
のケーブルである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した不
具合に鑑み、マンホール内の汚水が、排水管を介してハ
ンドホール内に逆流しないようにすることを課題として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、地下埋設設備が設置されたハンドホールの
内部に溜まった水を排水管を介してマンホールに排出さ
せる構造において、前記マンホール内の汚水が、前記排
水管を介してハンドホール内に逆流することを防止する
ための装置であって、マンホール内の下方に向かって突
出された排水管の排水開口が、前記排水管の先端部に取
付けられた貯水容器内の水に浸漬されていて、しかも、
前記排水開口が、前記貯水容器内に浮上状態で浸漬され
た弁体によって閉塞されていることを特徴としている。
【0006】ハンドホールの内部に溜まった水を排出さ
せるための排水管の先端部は、該先端部に取付けられた
貯水容器内の水に浸漬されている。そして、前記排水管
の排水開口は、前記貯水容器内に浮上状態で浸漬された
弁体によって閉塞されている。このため、マンホール内
の汚水の水位に関係なく、弁体による排水管の排水開口
の閉塞状態が保持され、マンホール内の汚水が、前記排
水管を介してハンドホール内に逆流することはない。し
かも、前記排水管の先端部が貯水容器内の水に浸漬され
ており、マンホール内の有毒ガスは、この水によってマ
ンホール内に封入されるため、ハンドホール内に入り込
むことが防止される。
【0007】ハンドホールの内部に溜まった水の水位が
高くなり、該水の水圧による全圧力(弁体の押し下げ
力)と、マンホールM内の汚水の水圧による全圧力(弁
体の押し上げ力)と弁体の浮力との合力とが等しい場
合、前記弁体はバランス状態を呈している。この状態
で、前者の押し下げ力が、後者の合力よりも大きくなる
と、排水管の排水開口と弁体との間に隙間が生じ、ハン
ドホール内の水が排出され、前者の押し下げ力が小さく
なる。そして、弁体の上下に作用する力が等しくなる
と、排水管の排水開口は再び弁体によって閉塞される。
このようにして、ハンドホールの内部に溜まった水が一
定以上の水位になると、排水管を介してマンホール内に
排出される。
【0008】前記弁体が、前記排水管の排水開口の内径
よりも大きな直径を有する球体である場合、該弁体を排
水管の排水開口と貯水容器の底部との間に浸漬させるだ
けで済むため、その構成が極めて簡単になる。
【0009】前記貯水容器に、前記球体が水平面内の全
方向に移動して排水管の排水開口から外れることを防止
するための規制体が取付けられている場合、前記球体
は、その水平面内の全方向の位置が規制体によって規制
された状態で浮上する。このため、前記球体が、排水管
の排水開口から外れることがなく、前記排水開口が確実
に閉塞される。
【0010】前記貯水容器が、前記排水管の先端部に、
吊り部材により取り外し可能に吊り下げられている場
合、既設の排水管であっても、その先端部に一切の加工
を施すことなく、容易に取付けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。なお、「従来の技術」の項目で説明
した部分と同一部分には、同一符号を付し、重複説明を
避けて、本発明に係る部分についてのみ、詳細に説明す
る。図1は地下埋設されたハンドホールDに設置された
マンホールポンプ制御盤BとマンホールMの設置概念
図、図2は逆流防止装置Aの正面図、図3は図2のX−
X線断面図、図4は同じくY−Y線断面図である。図1
及び図2に示されるように、ハンドホールDの底部3か
ら、マンホールMの周壁部7を貫通して、その内側に連
通する排水管4が設けられている。この排水管4の先端
部は、下方に向かってほぼ直角に屈曲されていて、その
下端部にはフランジ継手4aが取付けられている。そし
て、その下方には、前記排水管4と同一の内外径を有
し、しかも、その上端部にフランジ継手8aが取付けら
れた連通管8が、連結ボルト9により軸心同一にして取
付けられている。
【0012】図2ないし図4に示されるように、前記排
水管4の先端部(下端部)には、汚水の逆流防止装置A
が取付けられている。本実施例の逆流防止装置Aは、上
端部が開口した有底円筒状の貯水容器11と、ハンドホ
ールDから排出された水Whが、前記貯水容器11にほ
ぼ満杯に溜められた残排水Wmと、前記残排水Wm中に
沈められた球体(球弁体12)とから成る。この貯水容
器11の内径は、上記した各フランジ継手4a,8a の外
径よりも少し大きい。そして、貯水容器11の上部に
は、平面視において4本の連通孔11aが形成されてい
る。貯水容器11の側面視における各連通孔11aどう
しの間隔は、排水管4の外径よりも少し大きい。図3に
示されるように、この貯水容器11に、排水管4の先端
部及び連通管8の全体部が挿入された状態で、各連通孔
11aに吊り用針金13が挿通され、その端部どうしが
縛られる。前記貯水容器11は自重により落下しようと
するが、前記吊り用針金13と前記フランジ継手4aの
上面とが当接するため、該貯水容器11は、フランジ継
手4aの部分に引っ掛かった状態で保持される。このよ
うにして、貯水容器11が排水管4の先端部に吊り下げ
状態で取付けられる。本実施例の貯水容器11の場合、
排水管4の先端部及び連通管8に対して、一切の加工を
施す必要がない。このため、既設の排水管4及び連通管
8に対しても容易に逆流防止装置Aを取付けることがで
きる。また、該逆流防止装置Aを、容易に取り外すこと
ができる。
【0013】このとき、連通管8の排水開口8bと貯水
容器11の底部11bとの間には、上記した球弁体12
の直径よりも大きな高さを有する空間部Vが形成され
る。そして、この空間部Vに球弁体12が配置される。
この球弁体12は、残排水Wmの比重よりも小さい比重
の材質より成り、その直径は連通管8の内径よりも大き
い。このため、残排水Wm中に沈められた球弁体12
は、自身に作用する浮力F 0 (図5参照)により、常に
浮上状態を呈していて、しかも、連通管8の排水開口8
bを閉塞している。
【0014】また、図2及び図4に示されるように、前
記貯水容器11の底部11bには、同一円周上において
周方向に沿って等間隔で4本の位置規制棒14が立設さ
れている。これらの位置規制棒14は、水平面内の全方
向における前記球弁体12の位置を規制して、連通管8
の直下に配置させるためのものであり、相対向する位置
規制棒14どうしの間隔は、球弁体12の直径よりも少
し大きい。このため、球弁体12は、常に連通管8の直
下に配置され、その排水開口8bから外れることはな
い。
【0015】本発明に係る逆流防止装置Aの作用につい
て説明する。図1及び図2に示されるように、逆流防止
装置Aを構成する貯水容器11には、常に残排水Wmが
ほぼ満杯に溜められている。この残排水Wmは、ハンド
ホールDの内部に溜まった水Whが、排水管4を介して
貯水容器11に排出されたものである。
【0016】ここで、球弁体12に作用する力の状態を
説明する。図5及び図6に示されるように、球弁体12
において連通管8の内側に臨んでいる部分の面積をS
h、同じく連通管8の外側に露出している部分の面積を
Sm、球弁体12の中心をC0、球弁体12における連
通管8の排水開口8bの内側に臨んでいる部分に作用す
る圧力の中心をCh、同じく連通管8の外側に露出して
いる部分に作用する圧力の中心をCm、ハンドホールD
側の水位の変数をHh、マンホールM側の水位の変数を
Hmとする。なお、「ハンドホールD側」とは、ハンド
ホールDそのものと、排水管4及び連通管8を含んだ概
念である。また、ハンドホールD側を示すときは、その
符号に添字「h」を付し、マンホールM側を示すとき
は、同じく添字「m」を付すことにより、区別する。
【0017】図5に示されるように、ハンドホールDか
ら排出された水Whが球弁体12を押し下げる力は、球
弁体12において連通管8の内側に臨んでいる部分に作
用する全圧力Fhであり、その大きさは(Hh×Sh)
である。同様に、球弁体12において連通管8の外側に
露出している部分に作用する全圧力Fmの大きさは、
(Hm×Sm)であり、貯水容器11内の残排水Wmが
球弁体12を押し上げる力は、前記全圧力Fmと球弁体
12に作用する浮力F0 との合力、即ち、(Hm×Sm
+F0 )である。上記したハンドホールD内の水Whに
よる全圧力Fhと、マンホールM内の残排水Wmによる
全圧力Fmと球弁体12に作用する浮力F 0 との合力が
等しい場合(Fh=Fm+F0 の場合)には、球弁体1
2はバランス状態で保持されている。即ち、Hh×Sh
=Hm×Sm+F0 であり、これより第1式〔Hh=H
m×(Sm/Sh)+(F0 /Sh)〕が導かれる。ま
た、マンホールM側の水位HmがハンドホールD側の水
位Hhと等しくなった状態を想定すると、第2式〔Hh
=Hm〕が成立する。ここで、図8に示されるように、
ハンドホールD側の水位Hhを縦軸とし、マンホールM
側の水位Hmを横軸とするグラフを作成する。
【0018】図7に示されるグラフにおいて、「マンホ
ールM側の水位」には、「正常時の水位」、即ち、「マ
ンホールM内の汚水Qが、貯水容器11の上端部よりも
下方に存する場合の水位」と、「異常時の水位」、即
ち、「マンホールM内の汚水Qが、貯水容器11の上端
部よりも上方に存する場合の水位」とがある。そして、
図5に示されるように、貯水容器11には、常に残排水
Wmがほぼ満杯に貯留されているため、「正常時におけ
るマンホールM側の水位」とは、貯水容器11内におけ
る残排水Wmの水位(球弁体12の下側の圧力中心Cm
から貯水容器11の上端部までの水位)を意味してい
る。このため、マンホールM側の水位Hmが、貯水容器
11内の残排水Wmの最大水位Hm1以上の場合について
のみ説明する。
【0019】このグラフにおいて、第1式〔Hh=Hm
×(Sm/Sh)+(F0 /Sh)〕を表示する第1直
線L1 は、ハンドホールD側の水位Hhと、マンホール
M側の水位Hmとのバランス状態を示している。また、
第2式(Hh=Hm)を表示する第2直線L2 は、マン
ホールM側の汚水Qが、ハンドホールD側に入り込むと
きの臨界状態を示している。そして、マンホールM側の
水位HmとハンドホールD側の水位Hhとが、第1直線
1 よりも上方の排水可能領域R1 (グラフにおいて、
「〇」で表示される領域)に存する場合、ハンドホール
Dの内部に溜まった水WhがマンホールM内に排出可能
であり、同じく第1直線L1 と第2直線L2 とで囲まれ
た排水不能領域R2 (グラフにおいて、「×」で表示さ
れる領域)に存する場合、ハンドホールDの内部に溜ま
った水WhはマンホールM内に排出不能であり、更に、
第2直線L2 よりも下方の逆流可能領域R3 (グラフに
おいて、「△」で表示される領域)に存する場合、マン
ホールM内の汚水QがハンドホールD側に逆流可能であ
る。
【0020】最初に、マンホールM側の水位Hmが正常
時の場合について説明する。この場合、図8に示される
ように、マンホールM側の水位Hmは、常に貯水容器1
1内の残排水Wmの最大水位Hm1であり、それ以上高く
なることはない。このため、ハンドホールD側の水Wh
は、排出のみ可能であって、マンホールM側の汚水Qが
ハンドホールD側に逆流することはない。次に、ハンド
ホールD側の水Whが排出されるときの作用について説
明する。ハンドホールD側の水Whが球弁体12を押し
下げて排出されるためには、Fh>Fm+F0 であるこ
とが必要である。図8に示されるように、そのときの水
位Hh(臨界水位Hh1)は、Hh1×Sh=Hm1×Sm+
0 より、Hh1=〔(Hm1×Sm+F0 )/Sh〕であ
る。この結果、ハンドホールD側の水位Hh(球弁体1
2の上側の圧力中心Chからの水位)が、〔(Hm1×S
m+F0 )/Sh〕を超えると、連通管8の排水開口8
bを閉塞していた球弁体12が押し下げられて、ハンド
ホールD側の水Whの水位Hhが臨界水位Hh1になるま
で貯水容器11内に排出される。貯水容器11内に満杯
に溜められていた残排水Wmは、ハンドホールD側から
排出された水Whの量だけ貯水容器11から溢れて、マ
ンホールM内に排出される。その状態を、図8において
一点鎖線で示す。所定量の水Whが排出されると、再び
球弁体12の上下に作用する力が等しくなり、連通管8
の排水開口8bが閉塞される。そして、この作用が交互
に繰り返される。
【0021】次に、何らかの原因で、マンホールM側の
汚水Qの水位Hmが上昇して、貯水容器11の上端部よ
りも高くなり、貯水容器11全体が汚水Q中に沈められ
た場合、即ち、異常時の場合について説明する。図7及
び図9に示されるように、このときのマンホールM側の
水位をHm2とし、ハンドホールD側の水位をHh2とす
る。ただし、マンホールM側の水位Hm2は、ハンドホー
ルD側の水位Hh2よりも低い。すると、グラフにおいて
(Hm2,Hh2)で表示される点P1 は、排水不能領域R
2 に配置される。このため、ハンドホールD側の水Wh
は、排出不能である。更に、マンホールM側の水位Hm
が、ハンドホールD側の水位Hhよりも高くなった場合
について説明する。このときのマンホールM側の水位H
m3は、マンホールM側の汚水Qが逆流される臨界水位で
ある。すると、グラフにおいて(H m3,Hh2)で表示さ
れる点P2 は、逆流可能領域R3 に配置される。このた
め、マンホールM内の汚水QがハンドホールD側に逆流
するおそれがある。しかし、本発明の場合、図9に示さ
れるように、球弁体12が、自身に作用する浮力F0
より連通管8の排水開口8bを閉塞して、逆止弁の機能
を果たし、汚水QがハンドホールD側に逆流することが
防止される。
【0022】また、正常時、異常時のいずれの場合であ
っても、連通管8の排水開口8bは、常に貯水容器11
内の残排水Wmに浸漬されているため、前記貯水容器1
1に残排水Wmが溜められている限り、マンホールM内
の有毒ガスはこの残排水Wmに遮られて、ハンドホール
D内に入り込むことが防止される。
【0023】上記した実施例の規制体は、貯水容器11
の底部11bに立設された位置規制棒14であるが、他
の形態であっても構わない。例えば、図10に示される
ように、連通管8の下端部に円錐状のガイド部15を設
けてもよい。この実施例の場合、自身に作用する浮力F
0 (図5参照)によって浮上する球弁体12は、前記ガ
イド部15にガイドされて、常に連通管8の下端部に配
置される。この実施例の場合、貯水容器11の構成が簡
単になるという利点がある。
【0024】また、上記した実施例の弁体は、球状の球
弁体12であるが、これ以外の形状のものであっても構
わない。次に、他の実施例の弁体について説明する。図
11及び図12に示されるように、連通管8の下端部
に、該連通管8の内径と同一にして、フランジ部16が
設けられている。そして、前記フランジ部16の下面に
は、連通管8の内径よりも大きな直径を有する円板状の
板弁体17が取付けられている。この板弁体17は、そ
の比重が水の比重よりも小さな材質より成る。そして、
前記フランジ部16の下面に固着されたブラケット18
に支承される支承ピン19の軸心を中心にして回動可能
である。図11において、板弁体17が回動して、ハン
ドホールDの内部に溜まった水Whが排出される状態を
二点鎖線で示す。この実施例の場合、水平面内における
弁体の位置を規制するための規制体が不要であるという
利点がある。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る汚水の逆流防止装置は、マ
ンホール内の下方に向かって突出された排水管の排水開
口が、前記排水管の先端部に取付けられた貯水容器内の
水に浸漬されていて、しかも、前記排水開口が、前記貯
水容器内に浮上状態で浸漬された弁体によって閉塞され
ている。このため、次に示す諸効果が奏される。貯水
容器内の水に浸漬された排水管の排水開口は、浮上状態
で浸漬された弁体によって常に閉塞されているため、マ
ンホール内の汚水の水位に関係なく、該汚水がハンドホ
ール内に逆流することはない。ハンドホール内に溜ま
った水が多くなり、前記弁体を押し下げる力が、弁体を
押し上げる力と浮力との合力よりも大きくなると、排水
管の排水開口と弁体との間に隙間が生じ、ハンドホール
内の水が排出される。排水管の排水開口は、常に貯水
容器内の水に浸漬されているため、マンホール内の有毒
ガスがハンドホール内に入り込むことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】地下埋設されたハンドホールDに設置されたマ
ンホールポンプ制御盤BとマンホールMの設置概念図で
ある。
【図2】逆流防止装置Aの正面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】図2のY−Y線断面図である。
【図5】正常時における球弁体12に作用する力の状態
を示す図である。
【図6】図5の要部の拡大図である。
【図7】マンホールM側の水位Hmと、ハンドホールD
側の水位Hhの関係を示すグラフである。
【図8】マンホールM内の汚水Qの水位Hmが上昇した
ときに、球弁体12に作用する力の状態を示す図であ
る。
【図9】異常時における球弁体12に作用する力の状態
を示す図である。
【図10】別の実施例の規制体を示す図である。
【図11】別の実施例の弁体を示す図である。
【図12】図11のZ方向矢視図である。
【符号の説明】
A:逆流防止装置 B:マンホールポンプ制御盤(地下埋設設備) D:ハンドホール M:マンホール Q:汚水 Wh:水 Wm:残排水(水) 4:排水管 8:連通管(排水管) 8b:排水開口 11:貯水容器 12:球弁体(弁体) 13:吊り用針金(吊り部材) 14:位置規制棒(規制体) 15:ガイド部(規制体) 17:板弁体(弁体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下埋設設備が設置されたハンドホール
    の内部に溜まった水を排水管を介してマンホールに排出
    させる構造において、前記マンホール内の汚水が、前記
    排水管を介してハンドホール内に逆流することを防止す
    るための装置であって、 マンホール内の下方に向かって突出された排水管の排水
    開口が、前記排水管の先端部に取付けられた貯水容器内
    の水に浸漬されていて、しかも、前記排水開口が、前記
    貯水容器内に浮上状態で浸漬された弁体によって閉塞さ
    れていることを特徴とする地下埋設設備における汚水の
    逆流防止装置。
  2. 【請求項2】 前記弁体は、前記排水管の排水開口の内
    径よりも大きな直径を有する球体であることを特徴とす
    る請求項1に記載の地下埋設設備における汚水の逆流防
    止装置。
  3. 【請求項3】 前記貯水容器には、前記球体が水平面内
    の全方向に移動して排水管の排水開口から外れることを
    防止するための規制体が取付けられていることを特徴と
    する請求項2に記載の地下埋設設備における汚水の逆流
    防止装置。
  4. 【請求項4】 前記貯水容器は、前記排水管の先端部
    に、吊り部材により取り外し可能に吊り下げられている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    地下埋設設備における汚水の逆流防止装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018047401A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 Jfeエンジニアリング株式会社 殺菌剤供給装置

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JP2018047401A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 Jfeエンジニアリング株式会社 殺菌剤供給装置

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