JP2002069692A - プリント回路用銅箔及びその製造方法 - Google Patents

プリント回路用銅箔及びその製造方法

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JP2002069692A JP2000263270A JP2000263270A JP2002069692A JP 2002069692 A JP2002069692 A JP 2002069692A JP 2000263270 A JP2000263270 A JP 2000263270A JP 2000263270 A JP2000263270 A JP 2000263270A JP 2002069692 A JP2002069692 A JP 2002069692A
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雅彦 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 200℃を超える高温の熱履歴を受けても銅
箔面は依然として変色することなく耐熱変色性に優れ、
かつプリント回路用銅箔に必要とされる半田ひろがり
性、レジストインクとの密着性などの特性を良好に保つ
ことのできるプリント回路用銅箔と、それを連続的に量
産することのできる製造方法を提供する。 【解決手段】 銅箔の少なくとも片面に金属コバルトと
酸化アルミニウムからなる層を有するプリント回路用銅
箔。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、プリント回路用銅
箔及びその製造方法に関し、更に詳しくは、銅箔表面上
に優れた耐熱変色性被膜を有するプリント回路用銅箔及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に銅表面は周知のように大気中では
次第に酸化されて、時間の経過と共に本来の銅色の光沢
を失い茶褐色に変色する。加熱雰囲気下にあっては更に
一層酸化が促進されて黒褐色の酸化銅となる。したがっ
て、銅製品にあっては、本来の銅色を失って変色した銅
表面は、その商品価値の著しい低下を意味する。特にプ
リント配線板の導体材料に多用されているプリント回路
用銅箔にあっては、その表面に銅酸化物層が存在すると
外観の品質を損うばかりか、プリント回路用銅箔に必要
とされる半田ひろがり性やレジストインクとの密着性な
どの特性を悪化させる要因となる。特に高温雰囲気中に
おける銅箔面の耐熱変色性は、プリント回路用銅箔の重
要な要求特性の一つとされている。
【0003】従来、銅箔面に耐熱変色性、すなわち酸化
防止力を付与する方法として、種々の方法が提案されて
いる。例えば、特公昭51−42575号公報には、六
価クロムイオンを含む水溶液中に銅箔を浸漬し、該箔表
面に陰極処理を施して、いわゆるクロメート層を形成す
る方法が提案されている。しかし、クロメート層を有す
る銅箔は、これを用いて樹脂基材と加熱加圧して銅張積
層板を製造する際に、クロメート層が熱の影響をうけて
破壊され、銅箔面が酸化され、茶褐色に変色する。した
がって、クロメート層の形成のみからでは、良好な耐熱
変色性を期待することは困難である。
【0004】また、亜鉛イオンを含むめっき液を用い
て、銅表面に亜鉛被膜を形成することは一般によく知ら
れている。例えば、特公昭54−29187号公報に
は、亜鉛イオンを含むアルカリ水溶液中に銅を浸漬する
か、又はこのアルカリ水溶液中で銅を陽極として通電す
ることにより、銅表面にZn及びCuを含む緻密な酸化
物層を形成する方法が提案されている。このようにして
得られる亜鉛被膜を有する銅箔はクロメート層で被覆さ
れた銅箔に比較すれば耐熱変色性を良好に保持すること
ができる。しかし、この亜鉛被膜を有する銅箔において
も、200℃を超える雰囲気中では亜鉛被膜の厚みが比
較的薄いものでは十分な耐熱変色性の効果は得られず、
一方、亜鉛被膜の厚みを増せば、亜鉛と銅との相互の熱
拡散により両者の合金である黄銅層となり、銅箔面には
黄色の色相が強く発現して好ましい外観とはいえなくな
る。
【0005】特開昭52−735号公報には、銅箔の平
滑な光沢面に亜鉛を電気めっきし、次いで亜鉛と銅の相
互拡散により黄銅層を形成する条件下で加熱処理し、光
沢面に黄銅層を形成することが提案されている。この方
法においてもやはり、先に記載した如く、銅箔面に黄銅
層の黄色味が強く発現し、外観上の問題がある。
【0006】また、特公昭61−33906号公報に
は、銅箔の両面に亜鉛の被膜を形成し、次いで各亜鉛被
膜上にクロム酸化物の被膜を形成する方法が記載されて
いる。しかしこの方法によって得られる銅箔も、200
℃を超える高温雰囲気にさらされると耐熱変色性は著し
く低下して変色し、実用上問題であった。
【0007】特公昭58−7077号公報には、銅箔の
少なくとも一面に亜鉛又は酸化亜鉛とクロム酸化物とよ
りなる混合物被膜層を形成する方法が開示されている
が、この銅箔も200℃を超える高温雰囲気にさらされ
ると変色の度合いが著しく大きくなり実用上問題であ
る。
【0008】特公昭51−35711号公報では、銅箔
層の一方の面に亜鉛とインジウムと黄銅とからなる群か
ら選択される金属の電着金属層を形成する方法が提案さ
れている。しかし、電着インジウム層で被覆された銅箔
は耐熱変色性が低く、また、インジウムの被着量を多く
するとインジウム層自体が灰白色を呈するという難点が
ある。電着亜鉛層又は電着黄銅層で被膜された銅箔に
は、上記同様、耐熱変色性が低いという問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、20
0℃を超える高温の熱履歴を受けても銅箔面は依然とし
て変色することなく耐熱変色性に優れ、かつプリント回
路用銅箔に必要とされる半田ひろがり性、レジストイン
クとの密着性などの特性を良好に保つことのできるプリ
ント回路用銅箔と、それを連続的に量産することのでき
る製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解消するため鋭意研究を重ねた結果、コバルトイオン
を含有するめっき浴中にアルミニウムイオンを添加する
ことで得られる金属コバルトと酸化アルミニウムの両方
を含有する被膜を銅箔表面に形成することにより、銅箔
面の酸化防止力が相乗的に向上することを見出し、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、銅箔の少
なくとも片面に金属コバルトと酸化アルミニウムからな
る層を有するこを特徴とするプリント回路用銅箔を提供
するものである。
【0011】本発明はまた、コバルトイオンとアルミニ
ウムイオンを含むめっき浴を用い、該めっき浴中で銅箔
を陰極処理し、該銅箔の少なくとも片面に金属コバルト
と酸化アルミニウムからなる層を形成することを特徴と
するプリント回路用銅箔の製造方法を提供するものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のプリント回路用銅箔にお
ける金属コバルトと酸化アルミニウムからなる層(以
下、コバルト−アルミニウム層という)はコバルトの金
属とアルミニウムの酸化物を主体とする薄膜であり、素
地の銅箔面に強固に密着している。このコバルト−アル
ミニウム層の表層部付近にはコバルトの酸化物、水酸化
物が若干混在していてもよい。このコバルト−アルミニ
ウム層自体は無色透明な緻密な被膜であり、素地の銅色
を損なうことはない。そして、高温加熱雰囲気下にあっ
ても変色することなく、銅箔面の銅色を保持したまま酸
化防止力に極めて優れた機能を発揮することができる。
【0013】コバルト−アルミニウム層を構成するコバ
ルトとアルミニウムの金属量として換算した被着量とそ
の比率について説明すると、コバルトの被着量は80〜
200μg/dmの範囲であることが好ましい。コバ
ルトが80μg/dm未満の場合は膜厚が薄いことも
あって耐熱変色性が低下することがあり、一方200μ
g/dmを超える場合は、コバルト−アルミニウム層
が艶のない灰色の色調となることがある。アルミニウム
の被着量は5〜50μg/dmの範囲にあることが好
ましい。アルミニウムが50μg/dmを超えると化
学研磨等の特性に悪影響を及ぼす場合があり、アルミニ
ウム被着量が5μg/dm未満であると、耐熱変色性
が低下する傾向がある。特に好ましくはアルミニウム被
着量は5〜30μg/dmである。また、コバルトと
アルミニウムの比率(重量比)は、アルミニウム1に対
してコバルトが1.6〜40の範囲が好ましく、特に好
ましくはアルミニウム1に対してコバルトが2.6〜4
0である。コバルト−アルミニウム層には、酸化コバル
ト、水酸化コバルトが一部含有されていてもよい。
【0014】銅箔面上にコバルト−アルミニウム層を形
成する手段としては、公知の電気めっき法によって陰極
電解処理することにより実施することが望ましい。本発
明の製造方法はこの電気めっき法を用いたものであり、
コバルトイオン及びアルミニウムイオンを含むめっき浴
を用い、該めっき液中で銅箔を陰極処理し、該銅箔の少
なくとも片面にコバルト−アルミニウム層を形成するこ
とを特徴とする。
【0015】本発明の方法において用いられる銅箔は、
電解銅箔、圧延銅箔に代表されるが、特に限定するもの
ではない。銅箔の厚みについても、プリント回路用銅箔
として用いられる厚みのものであれば、特に制限はな
い。本発明においては、樹脂基材に接着する面の積層後
の剥離強度を高めるため、少なくとも片面を粗面化処理
した銅箔を用いることが好ましい。
【0016】次に、本発明方法において用いられるめっ
き浴について述べると、めっき浴中に含まれる金属イオ
ンはコバルトイオンとアルミニウムイオンである。コバ
ルトイオン供給源として例示すると、硫酸コバルト、ス
ルファミン酸コバルト、塩化コバルト、硫酸二アンモニ
ウムコバルト、グルコン酸コバルトなどが使用できる。
アルミニウムイオン供給源としては、硫酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アル
ミニウムなどが使用できる。
【0017】コバルトイオン供給源の少なくとも1種及
びアルミニウムイオン供給源の少なくとも1種を水に溶
解してめっき浴がつくられる。めっき浴中の両金属イオ
ンの含有量を設定するにあたっては、前記めっき金属被
着量と電流密度、通電時間などを勘案して決められる
が、通常、それぞれ0.1〜50g/lの範囲から選択
することができる。例えば、コバルトイオン供給源にC
oSO・7HOを用い、アルミニウムイオン供給源
にAl(SO・14〜18HOを用いた場
合、それぞれ0.5〜30g/lの範囲で用いることが
特に好ましい。
【0018】また、めっき浴のpHは酸性からアルカリ
性の広範囲な領域に調整して用いることも可能である
が、通常は酸性として用いることが好ましい。アルカリ
性とする場合は、スルファミン酸等の錯化剤を添加し
て、金属イオンの沈殿を防止することが望ましい。ま
た、このめっき浴に導電性を付与する目的で、硫酸ナト
リウム、塩化アンモニウムのような塩類などを添加して
もよい。めっき浴の液温については通常常温でよく、ま
た、例えば80℃程度まで加熱して用いてもよい。
【0019】このめっき浴に銅箔を浸漬し、銅箔を陰極
として通電することにより、銅箔面上にコバルト−アル
ミニウム層が形成される。電流密度及び通電時間につい
ては前記金属イオン量、めっき金属被着量とその比率な
ど他の条件に関係するため一概には規定できないが、通
常、電流密度0.1〜10A/dm、好ましくは0.
3〜5A/dm、通電時間1〜60秒、好ましくは1
〜30秒の範囲から適宜選択することが望ましい。
【0020】必要に応じ少なくとも片面を粗面化処理さ
れた銅箔に、水洗工程を経、前記により調製されたコバ
ルトイオンとアルミニウムイオンを含むめっき浴中で銅
箔の片面又は両面に対向配置させた不溶性陽極を設け、
前記電解条件で銅箔の少なくとも片面、好ましくは光沢
面に陰極処理を施すことによりコバルト−アルミニウム
層が形成され、本発明のプリント回路用銅箔が製造され
る。
【0021】本発明の製造方法を実施するにあたって
は、例えば、所定の厚さと幅を有するコイル状に巻き取
られた銅箔を、必要に応じて設けられる脱脂槽、酸洗
槽、水洗槽、粗面化処理用銅めっき槽、水洗槽に次い
で、コバルト−アルミニウム層を形成するめっき槽、水
洗槽及び乾燥装置等を連結した構成からなる銅箔処理装
置内を定速走行させ、連続的に巻き取って製造すること
が好ましい。
【0022】このようして得られる本発明のプリント回
路用銅箔は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂等の樹脂基板に加熱圧着することにより銅張積層
板とされ、所定の加工操作を経た後、プリント回路板と
して使用される。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 CoSO・7HO 14gと、Al(SO
・14〜18HO6.3gを水に溶解して1リットル
とし、pH:3.5、浴温25℃に調製しためっき浴を
つくった。このめっき浴を用い、電解銅箔(厚み:35
μm)を浸漬し、銅箔の光沢面側に電流密度0.4A/
dm、通電時間4秒で陰極処理を施し、コバルト−ア
ルミニウム層を形成した。陰極処理後、直ちに銅箔をめ
っき液中から取り出して水洗した後、温度100℃に保
持した乾燥器中で乾燥した。コバルト−アルミニウム層
を形成した銅箔面の色調は電解処理前と同様の銅色を呈
していた。また、このコバルト−アルミニウム層のめっ
き金属被着量をICP分析装置で分析したところ、コバ
ルト被着量は170μg/dm、アルミニウム被着量
は25μg/dmであり、ESCA分析装置による分
析の結果、コバルトの金属とアルミニウムの酸化物で形
成されており表層部付近にはコバルトの酸化物、水酸化
物が若干混在していることが確認された。
【0024】次に、下記の特性試験を行うため、得られ
たコバルト−アルミニウム層を形成した銅箔をFR−4
グレードのエポキシ樹脂含浸ガラス布基材に粗面化処理
面を基材面に接して積層し、温度168℃、圧力2.9
4MPa、時間60分の条件下で加熱加圧処理し、縦2
50mm、横250mm、厚さ1.6mmの銅張積層板
を必要量作製し、試験片とした。下記特性試験の結果を
一括して表1及び表2に示した。
【0025】(1)耐熱変色性 積層直後の試験片の銅箔面の変色度合、及び、180℃
1時間、200℃1時間、250℃1時間の各条件に保
持した恒温槽中で加熱処理したときの銅箔面の変色度合
いを目視観察し、 ○・・・変色無し △・・・少し変色 ×・・・著しく変色 として評価した。 (2)半田広がり性試験 JIS Z 3282で規定されてる60Sn(記号H
60B)の半田を用い、JIS Z 3197、4−1
1で規定する広がり試験法に準拠して積層後の各試験片
につき、半田広がり率を測定した。 広がり率(%)={(D−H)/D}×100 (H;広がった半田の高さ(mm) D;試験に用いた
半田を球と見なしたときの直径(mm)であり、D=
1.24V1/3から算出される値、ただし、V=半田
質量/比重) 上記算式によって得られる広がり率を、 ○・・・広がり率90〜95% △・・・広がり率85〜89% ×・・・広がり率84%以下 として評価した。 (3)レジストインク密着性試験 試験片をトリクレンで洗浄した後、光沢面上に、UVイ
ンク(UR−450B、タムラ製作所製)を用い、スク
リーン印刷(用いたスクリーン;ナイロン製、メッシュ
200〜300メッシュ)により回路状のUVインク塗
膜を形成し、このUVインクをUV装置(型式HMW−
713、オーク製作所製)で照射硬化させた後、温度5
0℃の10%HCl水溶液に5分間浸漬し、水洗後風乾
し、試験片上の硬化塗膜の硬度をJIS C 3002
で規定する鉛筆法に準拠して測定した。 ○・・・鉛筆硬度 2H以上 △・・・鉛筆硬度 F〜H ×・・・鉛筆硬度 B以下
【0026】実施例2〜5 実施例1で用いたと同様の銅箔を用い、表1に示す組成
濃度のめっき浴及び電解条件を用いたほかは実施例1と
同様の操作を行ない、コバルト−アルミニウム層を形成
した銅箔を製造した。これらの銅箔について実施例1と
同様にめっき金属被着量の分析及び各種特性試験を実施
し、その結果を一括して表1及び表2に示した。
【0027】比較例1〜4 実施例1で用いたと同様の銅箔を用い、表1に示す組成
濃度のめっき浴及び電解条件を用いたほかは実施例1と
同様の操作を行い、コバルト層を形成した銅箔(比較例
1、2)、アルミニウム層を形成した銅箔(比較例3、
4)を製造した。これらの銅箔について実施例1と同様
にめっき金属被着量の分析及び各種特性試験を実施し、
その結果を一括して表1及び表2に示した。
【0028】実施例1〜5は本発明のコバルト−アルミ
ニウム層を形成した銅箔であるが、コバルトとアルミニ
ウムのめっき金属量を好適な範囲に保つことにより陰極
処理後の銅箔面の色調は処理前と同じ銅色を呈し、また
各温度条件に対する耐熱変色性についても、表記のよう
に変色することなく、優れた耐熱変色性を示している。
特に、250℃の高い熱履歴に対しても変色することが
なく、高い温度雰囲気下においても優れた耐熱変色性を
示すことが判明した。また半田広がり性、レジストイン
ク密着性についても良好な結果を示している。一方、比
較例1及び比較例2はコバルト層を形成した銅箔である
が、耐熱変色性の効果は得られていない。比較例2は比
較例1よりもコバルト被着量の多いコバルト層を形成し
た例であるが、めっき処理後の銅箔面は灰白色を呈し、
これを加熱すると黒色に変色するものであった。比較例
3及び比較例4は、アルミニウム層を形成した銅箔であ
る。比較例3は200℃付近から耐熱変色性は低下しは
じめ、茶褐色に変色した。また比較例4は比較例3より
もアルミニウム被着量の多いアルミニウム層を形成した
場合であるが、銅箔面には赤茶色の色相が強く発現し好
ましい外観とは言えない。
【0029】したがって、上記、本発明のコバルト−ア
ルミニウム層を有する銅箔は、各特性試験の結果におい
て優れていることが判明した。このことは、コバルト−
アルミニウム層を形成することにより、コバルト層やア
ルミニウム層を単独で形成した場合とは全く異なった性
質が発現し、特に耐熱変色性に効果をもたらせているも
のと考えられる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のプリント回路用銅箔は、極めて美麗な外観を保持して
いるとともに、高温雰囲気中にさらされても何ら変色す
ることなく耐熱変色性に優れ、しかもプリント回路用銅
箔に不可欠とされる半田との接合性やレジストインクと
の密着性も良好であり、実用上の価値は極めて大であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔の少なくとも片面に金属コバルトと
    酸化アルミニウムからなる層を有することを特徴とする
    プリント回路用銅箔。
  2. 【請求項2】 コバルトイオンとアルミニウムイオンを
    含むめっき浴を用い、該めっき浴中で銅箔を陰極処理
    し、該銅箔の少なくとも片面に金属コバルトと酸化アル
    ミニウムからなる層を形成することを特徴とするプリン
    ト回路用銅箔の製造方法。
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