JP2002069604A - 防食用ライニング皮膜の補修方法 - Google Patents

防食用ライニング皮膜の補修方法

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JP2002069604A
JP2002069604A JP2000255922A JP2000255922A JP2002069604A JP 2002069604 A JP2002069604 A JP 2002069604A JP 2000255922 A JP2000255922 A JP 2000255922A JP 2000255922 A JP2000255922 A JP 2000255922A JP 2002069604 A JP2002069604 A JP 2002069604A
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Hajime Wakabayashi
元 若林
Keiji Sonoya
啓嗣 園家
Nobukatsu Kiga
信勝 木賀
Masayuki Tamano
昌幸 玉野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命が長く且つ信頼性の高い補修皮膜を現場
にて形成させる。 【解決手段】 先ず、海水配管IのPEライニング皮膜
2における欠陥部3の剥離片や錆をブラストや動力工具
で削り落とし、母材1の表面を粗面化させて下地処理す
る。次に、溶射ガン11にて発生させたガスフレーム1
2を熱源として、皮膜欠陥部3の母材1の表面を所定温
度に予熱し、欠陥部3の周辺に位置する既存のPEライ
ニング皮膜2を溶融させる。しかる後、溶射ガン11に
高分子化合物の粉体9を送給し、皮膜欠陥部3に充填す
るようにガスフレーム溶射を行い、溶射皮膜としての補
修皮膜13を、予熱された母材1の表面に焼き付け硬化
させると共に、欠陥部3の周囲の既設のPEライニング
皮膜2と溶着させて一体化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防食用ライニング皮
膜が形成された鋼製の構造物の該ライニング皮膜に生じ
た欠陥部を、現地で補修するために用いる防食用ライニ
ング皮膜の補修方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海水配管、海上橋の橋脚、鋼矢板等の鋼
製の構造物は、海水と接する厳しい腐食環境に数年から
数十年以上に及ぶ長期間に亘って曝されるため、その防
食法としては、鋼製の構造物の海水と接する面にポリエ
チレンライニング(PEライニング)等のライニング皮
膜が形成されるようにライニング被覆が施されている。
【0003】かかるライニング被覆は、防食すべき鋼製
の構造物の海水と接する面にポリエチレン等の高分子化
合物の粉体を散布あるいは付着させた後、全体を加熱炉
に入れて加熱することで、上記高分子化合物の粉体を溶
融させ、鋼製の構造物の表面に焼き付け硬化させて皮膜
を形成させる粉体塗装法により施工するようにしてあ
り、形成されるライニング皮膜は、数mmに及ぶ厚膜に
形成することが可能で、高い防食性能が得られるもので
ある。
【0004】ところで、上記ライニング皮膜の形成され
た鋼製の構造物が運搬、架設時や、あるいは、架設後
に、機械工具や流木等の打撃によりメカニカルダメージ
を受けると、ライニング皮膜が傷つくことがあり、又、
たとえば、図3(イ)に示す如き鋼製の母材1の内面に
PEライニング皮膜2を形成させた海水配管Iでは、使
用中に内面に海中生物が付着、堆積して流路を塞ぐよう
になることから、付着した海中生物を定期的にジェット
水流で吹き飛ばして除去するようにしているが、この海
中生物の除去作業時等にPEライニング皮膜2が傷つく
ことがあり、この場合、PEライニング皮膜2は母材1
との密着力があまり高くないことから、図3(ロ)に示
す如く、傷ついた部分から皮膜の剥離に至る欠陥部3を
生じることがあり、又、該欠陥部3では、海水が浸入し
て母材1の表面が腐食して錆4が発生する虞があるた
め、上記欠陥部3が発生した場合には、これを補修する
ことが必要になる。なお、2aは母材1からの剥離によ
り生じたPEライニング皮膜2の剥離片を示す。
【0005】ライニング皮膜2の欠陥部3を補修する場
合、従来では、該欠陥部3に無溶剤厚膜型エポキシ樹脂
塗料を塗装するようにしたり、再ライニング被覆を施工
するようにすることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、無溶剤型エ
ポキシ樹脂塗料は、常温硬化タイプの塗料であるため、
形成される塗膜は、焼き付け硬化タイプのPEライニン
グ皮膜2に比して、引張り強度、伸び等が低くて、充分
な防食性が得られ難く、せいぜい1年程度で再補修の必
要が生じてしまうというように、防食性能や耐久性に問
題がある。
【0007】一方、再ライニング被覆を行う場合には、
十分な防食性能や耐久性は得られるが、部分的な補修を
行うことができず、又、加熱炉等の大型の設備が必要で
あって現場施工が困難であることから、工場での施工を
余儀なくされ、よって、補修対象となる鋼製の構造物で
ある海水配管Iを工場へ運ぶ必要があって、運搬コスト
が嵩むと共に、作業期間が長くなるという問題がある。
【0008】そこで、本発明は、鋼製の構造物のライニ
ング皮膜における欠陥部に対して、防食性能がよく且つ
耐久性のある補修を現場で容易に行うことができるよう
にしようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、防食用ライニング皮膜が形成されている
鋼製の構造物の該ライニング皮膜に発生した欠陥部を粗
面化するような下地処理をした後、該欠陥部を所要の温
度に予熱し、しかる後、上記欠陥部に、ガスフレーム溶
射法又はプラズマ溶射法により高分子化合物の粉体を溶
射して補修皮膜を形成させるようにする。
【0010】ライニング皮膜の欠陥部は下地処理がなさ
れると共に予熱されることから、該欠陥部に高分子化合
物の粉体を溶射すると、予熱される皮膜欠陥部における
鋼製の構造物の表面に、焼き付け硬化される溶射皮膜と
して補修皮膜が形成されると共に、該補修皮膜は、予熱
により溶融される上記欠陥部周辺の既設のライニング皮
膜の表面に溶着されて一体化され、この際、溶射法によ
り形成される補修皮膜は数mmの厚膜に施工できる。よ
って、溶射皮膜の欠陥部は焼き付け硬化タイプの皮膜に
より補修されることとなり、ライニング皮膜と同等の引
張り強度、伸び性を有して十分な防食性能及び耐久性を
得られるようになる。
【0011】又、ライニング皮膜の欠陥部を予熱するこ
とに代えて、皮膜の欠陥部に接着プライマーを塗布する
ようにすることにより、欠陥部における鋼製の構造物の
表面に、溶射皮膜として形成される補修皮膜を、接着プ
ライマーを介して一体に接合することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0013】図1(イ)(ロ)は本発明の防食用ライニ
ング皮膜の補修方法の実施の一形態を示すもので、図3
(イ)(ロ)に示した如き海水配管IのPEライニング
皮膜2に生じた欠陥部3の補修に適用する場合を示す。
【0014】先ず、前処理として、補修作業現場に海水
が入ってこないように図示しないシート等で養生を行
い、又、上記欠陥部3の近傍に、PEライニング皮膜2
と母材1との密着力が減少している部分がある場合は、
該部分についてもPEライニング皮膜2を剥して補修対
象とするようにし、欠陥部3以外の部位に後工程で溶射
する高分子化合物が付着しないように、欠陥部3と、該
欠陥部3の周縁とを除くPEライニング皮膜2の表面に
図示しない不燃性のテープで養生を行った後、図1
(イ)に示す如く、図3(ロ)に示した如きPEライニ
ング皮膜2の欠陥部3の剥離片2aや錆4を図示しない
ブラスト又は動力工具で削り取ると共に、欠陥部3の母
材1の表面を、密着性を高めるように粗面化して下地処
理する。
【0015】次いで、上記下地処理して図1(イ)に示
す如くした欠陥部3の母材1の表面を予熱する。この場
合は、燃料として、たとえば、プロパンガス5を供給す
る燃料供給部6と、酸素ガスや圧縮空気として酸素7を
供給する酸素供給部8と、溶射原料としての高分子化合
物の粉体9を送給する原料送給器10とを接続した溶射
ガン11を用いて、上記原料送給器10からの原料粉体
9の送給を停止させた状態として、該溶射ガン11にて
プロパンガス5を酸素7により燃焼させて発生させたガ
スフレーム12を熱源として、皮膜欠陥部3において露
出する海水配管Iの母材1の表面を所定温度まで予熱す
ると共に、皮膜欠陥部3の周辺のPEライニング皮膜2
を予熱して多少溶融させるようにする。
【0016】しかる後、図1(ロ)に示す如く、原料送
給器10から溶射ガン11への原料粉体9の送給を開始
させ、該送給された原料粉体9を、溶射ガン11にて発
生させたガスフレーム12を熱源として溶融させると共
に、該ガスフレーム12によりPEライニング皮膜2の
欠陥部3に充填するように吹き付けて、溶射皮膜として
の補修皮膜13を形成する。なお、上記において、溶射
ガン11の制御はロボットで行ってもよく、又、溶射ガ
ン11は軽量なため人力で行ってもよい。又、補修皮膜
13の膜厚は、使用環境や耐用年数等、必要に応じて定
めるようにすればよい。
【0017】その後、養生に用いた不燃性のテープ、シ
ート等を除去し、又、たとえば、溶射ガン11の操作速
度等の条件によっては補修皮膜13の膜厚が大きくなり
すぎ、凹凸が生じるような場合には、カッターやサンド
ペーパー、グラインダー等を用いて凹凸を削る等、必要
に応じて後処理を行うようにしてもよい。
【0018】上記溶射原料の粉体9として用いる高分子
化合物は、母材1の表面に既設されているPEライニン
グ皮膜2と同一の素材となるポリエチレンか、もしく
は、溶射により皮膜欠陥部3の周辺に既設のPEライニ
ング皮膜2と一体化し得る素材、たとえば、ポリブテン
やエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いるようにする。
【0019】又、上記における母材1の予熱温度は、溶
射原料として用いる高分子化合物の素材により異なる
が、一例として、溶射原料としてポリエチレンを使用す
る場合には120〜180℃とする。この場合、下限値
を120℃としたのは、ポリエチレンの融点が150℃
であり、又、熱伝導性が低いため、溶射により吹き付け
られるポリエチレンを母材1の熱で充分溶融し且つ母材
1となじませるために、母材1はポリエチレンの融点近
くまで熱せられていることが望ましいためである。又、
上限値を180℃としたのは、あまり予熱温度が高すぎ
ると、溶射したポリエチレンの粘度が低くなりすぎて流
動化することや、ポリエチレン自体の劣化を引き起こす
懸念があるためである。
【0020】このように、PEライニング皮膜2の欠陥
部3において露出する海水配管Iの母材1の表面を予熱
した後、該予熱された母材1の表面に高分子化合物を溶
射するようにしてあることから、補修皮膜13を母材1
の表面に焼き付け硬化させて形成させることができ、こ
の際、皮膜欠陥部3の周辺における既設のPEライニン
グ皮膜2も予熱して溶融させておくことで、補修皮膜1
3を溶着させて一体化させることができ、又、補修皮膜
13は溶射法により形成させていることから、皮膜の形
成速度が速くて数mmの厚膜も施工でき、したがって、
PEライニング皮膜2の欠陥部3を、焼き付け硬化タイ
プの皮膜により補修することができ、ライニング皮膜と
同等の引張り強度、伸び性を有して十分な防食性能、耐
久性を得ることができることから、常温硬化タイプの塗
料で補修する場合に比して、寿命や信頼性の高い補修が
可能になる。又、補修作業は、溶射ガン11を用いて現
場で施工することができることから、従来の再ライニン
グ被覆を行う場合の如き大型の加熱炉は要することはな
く、海水配管Iの補修に際して工場への搬送の必要性を
なくすことができ、補修に要する工数を著しく軽減し、
期間を短縮することができる。
【0021】次に、図2(イ)(ロ)は本発明の実施の
他の形態を示すもので、図1の実施の形態と同様の海水
配管IのPEライニング皮膜2の補修方法において、P
Eライニング皮膜2の欠陥部3に対する高分子化合物の
溶射前に、該欠陥部3を予熱することに代えて、PEラ
イニング皮膜2の欠陥部3に接着プライマー14を塗布
するようにしたものである。
【0022】すなわち、先ず、図1(イ)に示したもの
と同様に、海水配管IのPEライニング皮膜2における
欠陥部3の剥離片2aや母材1の表面の錆4を、ブラス
トや動力工具により除去すると共に母材1の欠陥部3の
表面を粗面化して下地処理した後、図2(イ)に示す如
く、皮膜欠陥部3における母材1の表面に、たとえば、
ポリアミドアミン硬化型エポキシ樹脂系の合成樹脂プラ
イマーを、接着プライマー14として、スプレーや刷
毛、ローラ等(図示せず)により塗布量50〜300g
/m(乾燥膜厚20〜150μm)で塗布する。この
際、上記接着プライマー14の十分な乾燥時間を取るよ
うにする。
【0023】しかる後、図2(ロ)に示す如く、図1
(ニ)に示したものと同様に、溶射ガン11を用いて原
料粉体9を、上記接着プライマー14を塗布した皮膜欠
陥部3に充填するように溶射し、溶射皮膜としての補修
皮膜13を形成させるようにする。その他、図1(イ)
(ロ)に示したものと同一のものには同一符号が付して
ある。
【0024】本実施の形態によれば、皮膜欠陥部3に接
着プライマー14を塗布した後、高分子化合物の溶射を
行っているので、溶射皮膜により形成される補修皮膜1
3を、母材1の表面に接着プライマー14を介して強く
接着させることができることから、補修皮膜13により
PEライニング皮膜2の欠陥部3を補修することがで
き、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0025】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、溶射ガン11でガスフレーム12
を発生させるための燃料としては、アセチレンガス等、
プロパンガス5以外の他の燃料を用いるようにしてもよ
いこと、原料粉体9の溶射は、ガスフレーム12を熱源
とするガスフレーム溶射法により行うものとして示した
が、プラズマ溶射法を用いるようにしてもよいこと、海
水配管IのPEライニング皮膜2における欠陥部3の補
修を行うものとして示したが、防食用のライニング皮膜
の素材としては、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリブテン、フッ素樹脂等の各種高分子化
合物による皮膜の補修に適用することができ、この場
合、補修皮膜13を形成させる溶射原料の素材として
は、ポリエチレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリブテン、フッ素樹脂等、上記各種素
材の防食用ライニング皮膜と一体化して皮膜を形成し得
る高分子化合物を選択すればよいこと、又、鋼製の構造
物としては、海水配管Iのみならず、海上橋の橋脚、鋼
矢板、桟橋、護岸、鋼管杭、浮桟橋等の海水に接する海
洋構造物の防食用ライニング皮膜の補修に適用でき、更
に、スラリー輸送管、消化設備配管、土中埋設配管等の
配管、又は、化学装置プラントにおける薬液タンクやポ
ンプケーシング、バルブ、水処理タンク、排気ファン、
反応槽、あるいは、金属表面処理に係わる酸洗槽、メッ
キ槽、搬送ロール、治具類、又は、化学工場設備として
のコンベア、配管、ケーブル架台や、その他、ドラム
缶、温水タンク、海中ケーブル中継器、高架水槽等、腐
食環境にある各種機器に施された防食用ライニング皮膜
の補修に適用できること、図1(イ)では、PEライニ
ング皮膜2の欠陥部3の予熱を、溶射ガン11によるガ
スフレーム12を熱源として行うものとして示したが、
皮膜欠陥部3を所定温度まで昇温させることができれ
ば、バーナーや高周波誘導加熱等、他の方法により予熱
を行うようにしてもよいこと、図2(イ)(ロ)におい
ては、皮膜欠陥部3に塗布する接着プライマー14とし
てポリアミドアミン硬化型エポキシ樹脂系の合成樹脂プ
ライマーを用いるものとして示したが、その素材として
は、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等を含有する各種
のプライマーを用いるようにすればよいこと、その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加
え得ることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の防食用ライニ
ング皮膜の補修方法によれば、防食用ライニング皮膜が
形成されている鋼製の構造物の該ライニング皮膜に発生
した欠陥部を粗面化するような下地処理をした後、該欠
陥部を所要の温度に予熱し、しかる後、上記欠陥部に、
ガスフレーム溶射法又はプラズマ溶射法により高分子化
合物の粉体を溶射して補修皮膜を形成させるようにして
あるので、ライニング皮膜の欠陥部において露出する鋼
製の構造物の表面を予熱状態として高分子化合物を溶射
することで、溶射皮膜として形成される補修皮膜を鋼製
の構造物表面に焼き付け硬化させることができると共
に、上記欠陥部の周囲における既設のライニング皮膜の
表面も予熱し溶融させ、補修皮膜を溶着させて一体化す
ることができ、又、補修皮膜は溶射法により形成させて
いることから、皮膜の形成速度が速くて数mmの厚膜も
施工できることから、溶射皮膜の欠陥部を焼き付け硬化
タイプの皮膜により補修することができ、ライニング皮
膜と同等の引張り強度、伸び性を有して十分な防食性能
を得られることから、常温硬化タイプの塗料で補修する
場合に比して、寿命が長く且つ信頼性の高い補修が可能
になり、又、補修作業は、溶射ガンを用いて現場で施工
することができることから、従来の再ライニング被覆を
行う場合の如き大型の加熱炉を要することはなく、鋼製
の構造物の工場への搬送の必要をなくすことができ、補
修に要する工数を著しく軽減し、期間を短縮することが
できるという優れた効果を発揮し、又、ライニング皮膜
の欠陥部を予熱することに代えて、皮膜の欠陥部に接着
プライマーを塗布するようにすることにより、欠陥部に
おける鋼製の構造物の表面に、溶射皮膜として形成され
る補修皮膜を接着プライマーを介して一体に接合するこ
とができ、上記と同様の効果を得ることができるという
優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防食用ライニング皮膜の補修方法の実
施の一形態として、海水配管のPEライニング皮膜の補
修に適用した場合を示すもので、(イ)は下地処理した
PEライニング皮膜の欠陥部を予熱する状態を、(ロ)
は補修皮膜を形成させた状態をそれぞれ示す断面図であ
る。
【図2】本発明の実施の他の形態を示すもので、(イ)
は下地処理したPEライニング皮膜の欠陥部に接着プラ
イマーを塗布した状態を、(ロ)は補修皮膜を形成させ
た状態をそれぞれ示す断面図である。
【図3】PEライニング皮膜に欠陥部の生じた海水配管
を示すもので、(イ)は一部切断側面図、(ロ)は欠陥
部の拡大断面図である。
【符号の説明】
I 海水配管(鋼製の構造物) 1 母材 2 PEライニング皮膜(ライニング皮膜) 3 欠陥部 9 粉体 11 溶射ガン 12 ガスフレーム 13 補修皮膜 14 接着プライマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木賀 信勝 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 玉野 昌幸 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 Fターム(参考) 4D075 AA18 AA19 AE03 BB02X BB23Y CA03 CA33 CA47 DA06 DA14 DA15 DA19 DA23 DA27 DB02 DC06 DC19 DC42 EA02 EA41 EB12 EB13 EB16 EB19 EB32 EB33 EB38 EB45 4F033 QA01 QB02Y QB05 QB14Y QB18 QD03 QD16 QE06 QF07Y QG14 QG20 QG34 4K031 AA05 AB02 AB09 BA03 BA07 CB51 DA01 DA04 4K062 AA01 AA05 BC07 BC08 CA01 EA02 EA12 FA01 FA04 FA12 FA18 GA03 GA10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防食用ライニング皮膜が形成されている
    鋼製の構造物の該ライニング皮膜に発生した欠陥部を粗
    面化するような下地処理をした後、該欠陥部を所要の温
    度に予熱し、しかる後、上記欠陥部に、ガスフレーム溶
    射法又はプラズマ溶射法により高分子化合物の粉体を溶
    射して補修皮膜を形成させるようにすることを特徴とす
    る防食用ライニング皮膜の補修方法。
  2. 【請求項2】 ライニング皮膜の欠陥部を予熱すること
    に代えて、皮膜の欠陥部に接着プライマーを塗布するよ
    うにする請求項1記載の防食用ライニング皮膜の補修方
    法。
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