JP2002069251A - 難燃性オレフィン樹脂組成物 - Google Patents

難燃性オレフィン樹脂組成物

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JP2002069251A
JP2002069251A JP2000255800A JP2000255800A JP2002069251A JP 2002069251 A JP2002069251 A JP 2002069251A JP 2000255800 A JP2000255800 A JP 2000255800A JP 2000255800 A JP2000255800 A JP 2000255800A JP 2002069251 A JP2002069251 A JP 2002069251A
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flame
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Makoto Masuda
誠 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性、機械的特性、押出外観、及び外傷性
に優れ、コストメリットを有する難燃性オレフィン樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン系共重合体100重量部に、平
均2次粒子径が0.5μm超4μm以下となる天然産ブ
ルーサイトの粉砕物であって所望する範囲のシランカッ
プリング剤で表面処理をしたブルーサイト粉砕物を50
超〜150重量部と、架橋剤を0.05〜3.0重量部
と、触媒を0.05重量部〜1.0重量部とを配合して
難燃性オレフィン樹脂組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001 】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性オレフィン
樹脂組成物に関する。
【0002 】
【従来の技術】電線・ケーブル等の被覆材、配線又は給
水或いは給湯用のホース類、シート、及び射出成形品等
の成形体は、使用目的に応じたものが得られやすいとい
う理由から、従来よりポリ塩化ビニル(PCV)樹脂組
成物を用いて成形されてきた。しかしながら、ポリ塩化
ビニルはハロゲン含有ポリマーであることから、火災の
際の燃焼時に、塩化水素等の有害なガスが発生してしま
うという問題点があった。そのため、近年では有害なハ
ロゲン化水素ガスが発生しない難燃性オレフィン樹脂組
成物が求められるようになってきた。
【0003 】難燃性オレフィン樹脂組成物は、水酸化
マグネシウムなどの金属水酸化物を主体となる樹脂に大
量に配合しており、その大量に配合した金属水酸化物に
よって高度の難燃性及び低発煙性を実現させている。
【0004 】
【発明が解決しようとする課題】ところで、難燃性オレ
フィン樹脂組成物は、難燃剤としての金属水酸化物を大
量に配合していることから、ポリ塩化ビニル樹脂組成物
に比べコストが高くなってしまうという問題点があっ
た。また、難燃剤としての金属水酸化物を大量に配合す
ることにより、ポリ塩化ビニル樹脂組成物と比べ引張強
度、引張伸び等の機械的特性が低下してしまうという問
題点や、押出外観、外傷性(耐摩耗性又は耐傷つき性
以下同様)が悪くなってしまうという問題点もあった。
【0005 】本発明は、上述した事情に鑑みてなされ
るもので、難燃性、機械的特性、押出外観、及び外傷性
に優れ、コストメリットを有する難燃性オレフィン樹脂
組成物を提供することを課題とする。
【0006 】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
なされた請求項1記載の本発明の難燃性オレフィン樹脂
組成物は、エチレン系共重合体に、天然産ブルーサイト
の粉砕物であってシランカップリング剤で表面処理をし
たブルーサイト粉砕物と、架橋剤と、触媒とを配合した
ことを特徴としている。
【0007 】請求項2記載の本発明の難燃性オレフィ
ン樹脂組成物は、エチレン系共重合体100重量部に、
平均2次粒子径が0.5μm超4μm以下となる天然産
ブルーサイトの粉砕物であって所望する範囲のシランカ
ップリング剤で表面処理をしたブルーサイト粉砕物を5
0超〜150重量部と、架橋剤を0.05〜3.0重量
部と、触媒を0.05重量部〜1.0重量部とを配合し
たことを特徴としている。
【0008 】請求項3記載の本発明の難燃性オレフィ
ン樹脂組成物は、請求項2に記載の難燃性オレフィン樹
脂組成物において、前記エチレン系共重合体は、コポリ
マー含有量が10%以上30%以下であり、且つメルト
フローレートが5以下であることを特徴としている。
【0009 】請求項4記載の本発明の難燃性オレフィ
ン樹脂組成物は、請求項2又は請求項3に記載の難燃性
オレフィン樹脂組成物において、前記所望する範囲は、
約0.1〜10重量%であることを特徴としている。
【0010 】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の難燃性オレフィン樹脂組成物は、ベース
樹脂となるエチレン系共重合体に、天然産ブルーサイト
の粉砕物であってシランカップリング剤で表面処理をし
たブルーサイト粉砕物と、架橋剤と、触媒とを主に配合
したものである。
【0011 】エチレン系共重合体としては、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)を挙げることができる。ま
た、天然産ブルーサイトとしては天然の水酸化マグネシ
ウムを挙げることができる。さらに、シランカップリン
グ剤としては、ビニルシラン、アミノシラン等を挙げる
ことができる。シランカップリング剤は、他の物質との
接着性をよくするために用いられる処理剤であり、エチ
レン系共重合体(EEA、EVA)と結合する作用を有
している。さらにまた、架橋剤としては、ジクミルパー
オキサイド、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物を挙げ
ることができる。また、触媒(架橋触媒)としては、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート等を挙
げることができる。
【0012 】天然産ブルーサイトは、例えばジェトミ
ルやボールミル等により粉砕される時にシランカップリ
ング剤が添加されて、或いは粉砕後にヘンシェルミキサ
ー等でシランカップリング剤が添加されて表面処理がな
されるようになっている。
【0013 】本発明の上記難燃性オレフィン樹脂組成
物をもう少し具体的に説明すると次のようになる。すな
わち、難燃性オレフィン樹脂組成物は、コポリマー含有
量が10%以上30%以下、且つメルトフローレート
(MFR)が5以下の範囲となるような、ベース樹脂と
なるエチレン系共重合体100重量部に、平均2次粒子
径が0.5μm超4μm以下となる天然産ブルーサイト
の粉砕物であって所望する範囲(約0.1〜5重量%)
のシランカップリング剤で表面処理をしたブルーサイト
粉砕物を50超〜150重量部と、架橋剤を0.05〜
3.0重量部と、触媒を0.05重量部〜1.0重量部
とを主に配合したものである。
【0014 】ここでエチレン系共重合体のコポリマー
含有量(EEAではEA含有量、EVAではVA含有
量)を10%以上30%以下としたのは、コポリマー含
有量が10%未満では、ブルーサイト粉砕物などのフィ
ラーの受容性が悪くなり、特に押出外観が劣ってしまう
からである。また、コポリマー含有量が30%超では、
ベース樹脂であるエチレン系共重合体自体の引張強度
(=引張強さ 以下同様)が低下してしまうからであ
る。
【0015 】メルトフローレートを5(g/10mi
n)以下としたのは、引張強度が低下してしまうからで
ある。尚、メルトフローレートの下限値は0.05未満
と推測する。メルトフローレートは、熱可塑性樹脂の溶
融時における流動性を表す尺度であり、所定温度、圧力
条件下で熱可塑性樹脂がオリフィスより押し出された重
量を10分間当たりのグラム数に換算した数値で表した
ものである。
【0016 】天然産ブルーサイトを用いたのはコスト
高を抑えるためである。また、ブルーサイト粉砕物の平
均2次粒子径を0.5μm超4μm以下としたのは、平
均2次粒子径が0.5μm以下では、二次凝集して分散
性が悪くなり押出外観が悪くなってしまう恐れがあるか
らである。平均2次粒子径が4μm超では、粒子自体の
粗さが粗くなり、この場合もやはり押出外観が悪くなっ
てしまうからである。尚、平均2次粒子径の測定は、レ
ーザー回折散乱法測定により行ったものである。
【0017 】ブルーサイト粉砕物を50超〜150重
量部としたのは、ブルーサイト粉砕物が50重量部以下
では、酸素指数(JIS K 7201準拠 詳細は後
述する)が低下してしまうからである。また、ブルーサ
イト粉砕物が150重量を越えると引張強度が低下して
しまうからである。
【0018 】シランカップリング剤の範囲を約0.1
〜5重量%としたのは、エチレン系共重合体(EEA、
EVA)とブルーサイト粉砕物との結合力を強くさせる
ためである。通常1〜3重量%の範囲となる。尚、シラ
ンカップリング剤でブルーサイト粉砕物の表面を処理し
て、エチレン系共重合体(EEA、EVA)に配合すれ
ば、ブルーサイト粉砕物の表面に施したシランカップリ
ング剤とエチレン系共重合体(EEA、EVA)との結
合力が強くなる。これにより、ブルーサイト粉砕物をエ
チレン系共重合体(EEA、EVA)に上手く分散させ
ることができるようになる。
【0019 】架橋剤を0.05〜3.0重量部、触媒
を0.05重量部〜1.0重量部としたのは、架橋効果
によって引張強度、引張伸び、外傷性に効果を持たせる
ことができる範囲となるからである。尚、酸化防止剤、
滑剤などの加工助剤、着色用顔料を上記配合の他に適宜
含めることができる。
【0020 】本発明の難燃性オレフィン樹脂組成物は
以上のような配合であることから、難燃性、機械的特
性、押出外観、及び外傷性に優れ、コストメリットを有
することができる。そして、電線・ケーブル等の被覆
材、配線又は給水或いは給湯用のホース類、シート、及
び射出成形品等への適用が好適であると言える。
【0021 】
【実施例】以上のような難燃性オレフィン樹脂組成物の
具体的な実施例について説明する。ここでは、実施例1
〜4と比較例1〜4を例に挙げることにする。尚、EE
A=エチレン−アクリル酸エチル共重合体、EVA=エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、MFR=メルトフローレ
ートとする。また、ブルーサイト粉砕物の表面処理に係
るシランカップリング剤は1重量%とする。
【0022 】〈実施例1〉実施例1は、EEA(日本
ユニカー製 NCU−6182、EA含有量=15%、
MFR=1.5g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=1.5μ
m)70重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 STA
N BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学工
業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバス
ペシャルティケミカルズ製 イルガノックス1010)
0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン製
シーストG116)3重量部とを配合したものである。
【0023 】〈実施例2〉実施例2は、EVA(日
本ユニカー製 NCU−8450、VA含有量=15
%、MFR=2g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=3.5μ
m)70重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 STA
N BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学工
業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバス
ペシャルティケミカルズ製イルガノックス1010)
0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン製
シーストG116)3重量部とを配合したものである。
【0024 】〈実施例3〉実施例3は、EEA(日本
ユニカー製 NCU−6182、EA含有量=15%、
MFR=1.5g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=1.5μ
m)150重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 ST
AN BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学
工業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバ
スペシャルティケミカルズ製 イルガノックス101
0)0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン
製 シーストG116)3重量部とを配合したものであ
る。
【0025 】〈実施例4〉実施例4は、EEA(日本
ユニカー製 NCU−6182、EA含有量=15%、
MFR=1.5g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=1.5μ
m)60重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 STA
N BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学工
業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバス
ペシャルティケミカルズ製 イルガノックス1010)
0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン製
シーストG116)3重量部とを配合したものである。
【0026 】〈比較例1〉比較例1は、EEA(日本
ユニカー製 NCU−6182、EA含有量=15%、
MFR=1.5g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=5.0μ
m)70重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 STA
N BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学工
業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバス
ペシャルティケミカルズ製 イルガノックス1010)
0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン製
シーストG116)3重量部とを配合したものである。
【0027 】〈比較例2〉比較例2は、EEA(日本
ユニカー製 NCU−6182、EA含有量=15%、
MFR=1.5g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=1.5μ
m)50重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 STA
N BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学工
業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバス
ペシャルティケミカルズ製 イルガノックス1010)
0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン製
シーストG116)3重量部とを配合したものである。
【0028 】〈比較例3〉比較例3は、EEA(日本
ユニカー製 NCU−6182、EA含有量=15%、
MFR=1.5g/10min)100重量部に、ブル
ーサイト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=1.5μ
m)200重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 ST
AN BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学
工業製 DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバ
スペシャルティケミカルズ製 イルガノックス101
0)0.5重量部と、カーボンブラック(東海カーボン
製 シーストG116)3重量部とを配合したものであ
る。
【0029 】〈比較例4〉比較例4は、EVA(日
本ユニカー製 NCU−3808、VA含有量=6%、
MFR=5g/10min)100重量部に、ブルーサ
イト粉砕物(試作品 平均2次粒子径=1.5μm)
70重量部と、架橋触媒(三共有機合成製 STAN
BMN )0.1重量部と、架橋剤(三井石油化学工業
製DCP)0.07重量部と、酸化防止剤(チバスペシ
ャルティケミカルズ製イルガノックス1010)0.5
重量部と、カーボンブラック(東海カーボン製シースト
G116)3重量部とを配合したものである。
【0030 】本発明の実施例で用いる評価方法は、酸
素指数と引張強さ(MPa)と引張伸び(%)と押出外
観と中心線平均粗さ(Ra)と外傷性の六項目である。
それぞれの評価について説明する。
【0031 】酸素指数とは、所定の試験条件下におい
て、材料が燃焼を持続するのに必要な酸素中の容量パー
セントで表される最低酸素濃度の数値をいうものであ
り、本実施例では、日本工業規格JIS K 7201
を準拠するものとする。そのJIS K 7201は、
酸素指数法による高分子材料の燃焼試験方法であり、難
燃性を測定する試験方法について規定されている。酸素
指数が大きいと難燃性が高くなり、本実施例では目標値
を30以上に設定して評価した。
【0032 】引張強さ(引張強度)及び引張伸びは、
日本工業規格JIS C 3005の18項の引張強度
試験に準拠するものとする。その引張強度試験は、押出
機から材料(実施例1〜4、比較例1〜4の各組成に基
づくものとする)を押し出して1〜2mmの厚さのシー
トを形成し、24時間以上常温で放置した後に試験片
(JIS3号ダンベル片)を作成したものを、所定の引
張速さ(200mm/min)で引張り、試験片の最大
引張荷重(引張強さ)及び切断時の標線間の長さ(伸
び)について同時に測定するものである。この引張強さ
の大きさによって機械的強度が分かるようになる。引張
強さの目標値は、10MPa以上である(10MPaを
下回るようでは、脆さが懸念される)。また、引張伸び
の目標値は200%以上の伸びである(伸びが200%
を下回るようでは、十分な可撓性が得られないからであ
る)。
【0033 】押出外観は、実施例1〜4、比較例1〜
4の各組成に基づいた樹脂を20mmφ押出機にて15
0℃×60rpmで外径5mmのヒモ押出成形を行って
サンプルを作り、押出成形ヒモが、押出後常温まで下が
った時点で、表面に未分散のブルーサイト粉砕物の粒
(ブツ)等が表出しているか否かを目視によって判断す
るもので、表面にブツが有る場合を『×』、表面にブツ
がない場合を『○』とし、表面にブツがない『○』を合
格とする。
【0034 】中心線平均粗さは、押出外観を定量的に
把握するための補助手段として用いたものである。日本
工業規格JIS B 0601に準拠するものとし、カ
ットオフ値0.8mmで計測するものとする。
【0035 】外傷性は、上記ヒモ押出成形表面を#4
00のサンドペーパーにて擦り、その白化度合いを評価
するものとする。白化度合いとその判断は、白化無しの
場合が『○』、白化有りの場合を『×』とし、白化が無
い『○』を合格とする。
【0036 】
【表1】
【0037 】表1の結果から次のようなことが分かっ
た。すなわち、実施例1〜4の難燃性オレフィン樹脂組
成物は、比較例1〜4の難燃性オレフィン樹脂組成物と
異なり、上記六項目の評価を全てクリアすることができ
た。
【0038 】もう少し詳しく説明すると、酸素指数に
ついては、実施例1が『28』、実施例2が『27』、
実施例3が『30』、実施例4が『26』であり、いず
れもが『25』を越えていた。特に、実施例3において
は目標値の『30』に達していた。これにより、実施例
1〜4の難燃性オレフィン樹脂組成物は十分な難燃性を
有することが分かった。
【0039 】引張強さ(MPa)については、実施例
1が『13.2MPa』、実施例2が『12.5MP
a』、実施例3が『11.4MPa』、実施例4が『1
5.3MPa』であり、いずれもが目標値の『10MP
a』を越えていた。これにより、実施例1〜4の難燃性
オレフィン樹脂組成物は十分な引張強さを有することが
分かった。
【0040 】引張伸び(%)については、実施例1が
『688%』、実施例2が『550%』、実施例3が
『525%』、実施例4が『634%』であり、いずれ
もが目標値の『200%』を越えていた。これにより、
実施例1〜4の難燃性オレフィン樹脂組成物は十分な引
張伸びを有することが分かった。
【0041 】押出外観については、実施例1〜4全て
において表面にブツのない『○』であった。中心線平均
粗さ(Ra)については、実施例1が『0.52』、実
施例2が『0.63』、実施例3が『0.81』、実施
例4が『0.57』であった。外傷性については、実施
例1〜4全てにおいて白化の無い『○』であった。これ
により、実施例1〜4の難燃性オレフィン樹脂組成物は
押出外観、外傷性に優れることが分かった。
【0042 】一方、比較例1は、配合するブルーサイ
ト粉砕物が70重量部であって50重量部超〜150重
量部の範囲内にあるものの、その平均2次粒子径が5.
0μmであることから、押出外観及び外傷性の評価が共
に『×』になってしまうことが分かった。また、中心線
平均粗さ(Ra)も1.00を越えてしまうことが分か
った。
【0043 】比較例2は、配合するブルーサイト粉砕
物が50重量部ちょうどであることから(50重量部超
〜150重量部の範囲から外れてしまうことから)、酸
素指数が低くなり十分な難燃性が得られないことが分か
った。
【0044 】比較例3は、ブルーサイト粉砕物が20
0重量部であって50重量部超〜150重量部の範囲か
ら外れてしまうことから、引張強さを満足させることが
できないことが分かった。
【0045 】比較例4は、コポリマー含有量が6%で
あって10%以上30%以下の範囲から外れてしまうこ
とから、引張強さを満足させることができないことが分
かった。また、押出外観及び外傷性の評価が共に『×』
になってしまうことも分かった。さらに、中心線平均粗
さ(Ra)も1.00を越えてしまうことが分かった。
【0046 】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、エチレン系共重合体に、天然産ブ
ルーサイトの粉砕物であってシランカップリング剤で表
面処理をしたブルーサイト粉砕物と、架橋剤と、触媒と
を配合していることから、難燃性、機械的特性、押出外
観、及び外傷性に優れ、コストメリットを有する難燃性
オレフィン樹脂組成物を提供することができる。
【0047 】請求項2に記載された本発明によれば、
請求項1の本発明の配合をより具体的にしたものであ
り、請求項1と同様に、難燃性、機械的特性、押出外
観、及び外傷性に優れ、コストメリットを有する難燃性
オレフィン樹脂組成物を提供することができる。
【0048 】請求項3に記載された本発明によれば、
エチレン系共重合体のコポリマー含有量を10%以上3
0%以下、且つメルトフローレートを5以下としている
ことから、機械的特性、押出外観を向上させることがで
きる。
【0049 】請求項4に記載された本発明によれば、
表面処理におけるシランカップリング剤の範囲を約0.
1〜5重量%としていることから、エチレン系共重合体
(EEA、EVA)にブルーサイト粉砕物を確実に結合
させることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系共重合体に、天然産ブルーサ
    イトの粉砕物であってシランカップリング剤で表面処理
    をしたブルーサイト粉砕物と、架橋剤と、触媒とを配合
    したことを特徴とする難燃性オレフィン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン系共重合体100重量部に、平
    均2次粒子径が0.5μm超4μm以下となる天然産ブ
    ルーサイトの粉砕物であって所望する範囲のシランカッ
    プリング剤で表面処理をしたブルーサイト粉砕物を50
    超〜150重量部と、架橋剤を0.05〜3.0重量部
    と、触媒を0.05重量部〜1.0重量部とを配合した
    ことを特徴とする難燃性オレフィン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の難燃性オレフィン樹脂
    組成物において、 前記エチレン系共重合体は、コポリマー含有量が10%
    以上30%以下であり、且つメルトフローレートが5以
    下であることを特徴とする難燃性オレフィン樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の難燃性オ
    レフィン樹脂組成物において、 前記所望する範囲は、約0.1〜10重量%であること
    を特徴とする難燃性オレフィン樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005077829A1 (en) * 2004-02-06 2005-08-25 Imerys Minerals Limited Ultrafine natural ground brucite

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WO2005077829A1 (en) * 2004-02-06 2005-08-25 Imerys Minerals Limited Ultrafine natural ground brucite

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