JP2002067351A - 液体充填方法、液体容器、及び液体容器製造方法 - Google Patents

液体充填方法、液体容器、及び液体容器製造方法

Info

Publication number
JP2002067351A
JP2002067351A JP2001169808A JP2001169808A JP2002067351A JP 2002067351 A JP2002067351 A JP 2002067351A JP 2001169808 A JP2001169808 A JP 2001169808A JP 2001169808 A JP2001169808 A JP 2001169808A JP 2002067351 A JP2002067351 A JP 2002067351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ink
container
filling
ink cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001169808A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3736747B2 (ja
Inventor
Munehide Kanetani
谷 宗 秀 金
Kenji Tsukada
田 憲 児 塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001169808A priority Critical patent/JP3736747B2/ja
Publication of JP2002067351A publication Critical patent/JP2002067351A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3736747B2 publication Critical patent/JP3736747B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電装置を用いることで液体の消費状態を正
確に検出でき且つ複雑なシール構造を不要とした液体容
器の内部に、気泡を残留させることなく液体を充填す
る。 【解決手段】 液体の消費状態を検出する圧電装置が取
り付けられた液体容器180であって圧電装置に形成さ
れたキャビティが液体容器180の内部に連通している
液体容器180の内部に液体を充填する方法である。液
体容器180の内部を大気圧よりも低い圧力に減圧する
減圧ステップと、液体容器180の内部に液体を充填す
る液体充填ステップと、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響インピーダン
スの変化を検出することで、その中でも特に共振周波数
の変化を検出することで、液体を収容する液体容器内の
液体の消費状態を検知する圧電装置が備えられた液体容
器及びこの液体容器に液体を充填する方法に関する。典
型的には、前記液体容器は、圧力発生手段により圧力発
生室のインクを印刷データに対応させて加圧してノズル
開口からインク滴を吐出させて印刷するインクジェット
記録装置に用いられるインクカートリッジである。
【0002】
【従来の技術】従来の液体容器として、インクジェット
記録装置に装着されるインクカートリッジを例にとって
説明する。一般にインクジェット記録装置には、圧力発
生室を加圧する圧力発生手段と、加圧されたインクをノ
ズル開口からインク滴として吐出するノズル開口とを備
えたインクジェット式記録ヘッドが搭載されたキャリッ
ジと、流路を介して記録ヘッドに供給されるインクを収
容するインクタンクとを備えており、連続印刷が可能な
ように構成されている。インクタンクは、インクが消費
された時点でユーザが簡単に交換できるように、記録装
置に対して着脱可能なカートリッジとして構成されてい
るものが一般的である。
【0003】また、インクカートリッジのインク消費の
管理方法として、記録ヘッドによって吐出されるインク
滴のカウント数と、記録ヘッドのメンテナンス工程で吸
引されたインク量とをソフトウエアにより積算し、計算
上でインク消費を管理する方法や、インクカートリッジ
に直接液面検出用の電極を2本取付けることによって、
実際にインクが所定量消費された時点を検知することで
インク消費を管理する方法がある。
【0004】しかし、ソフトウェアによりインク滴の吐
出数や吸引されたインク量を積算してインク消費を計算
上で管理する方法は、計算上のインク消費量と実際の消
費量との間に無視できない誤差が生じてしまう。また、
同一カートリッジを一旦取外し、再度装着した場合には
積算されたカウント値は一旦リセットされてしまうの
で、実際のインク残量がまったくわからなくなってしま
う。
【0005】また、電極によりインクが消費された時点
を管理する方法は、電極とインクカートリッジとの間の
液密構造が複雑化する。さらに、電極の材料として、通
常は導電性が良く耐腐食性も高い貴金属を使用するの
で、インクカートリッジの製造コストがかさむ。さら
に、2本の電極をそれぞれインクカートリッジの別な場
所に装着する必要があるため、製造工程が多くなる。
【0006】一方で、圧電装置を用いて音響インピーダ
ンスの変化を検出することで、液体を収容する液体容器
内の液体の消費状態を検知する方法が提案されている。
この方法によれば、上記した問題点は無い。
【0007】この方法によれば、カートリッジ内のイン
ク残量を検出する圧電装置がインクカートリッジ内のイ
ンクと接触するようにインクカートリッジに装着され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクカー
トリッジにインクを充填した際にインクカートリッジの
内部に空気が残存してしまうと、記録ヘッドの吐出不良
等の問題を生ずる。しかし、圧電装置の複雑な構造によ
りインクカートリッジの細部まで空気を残すことなくイ
ンクを充填させることは容易ではない。また、圧電装置
によってインクカートリッジ内のインクの消費状態を正
確に検知するためには、インクカートリッジが初めて使
用される前又は再使用される前の状態において、インク
が圧電装置と接触するようインクカートリッジにインク
を充填する必要がある。例えば、インクがインクカート
リッジに一杯に充填されている状態において、圧電装置
の液体と接触する面に気泡が残留する等の理由のため
に、圧電装置の液体と接触する面にインクが接触しない
場合、インクカートリッジにインクが十分に充填されて
いるにもかかわらず、圧電装置はインクカートリッジ内
にインクが十分収容されていないと誤って検知する。
【0009】更に、使用済みのインクカートリッジにイ
ンクを再充填することは、新品のインクカートリッジに
インクを充填することより困難である。使用済みのイン
クカートリッジの場合、使用されている間にインク供給
口近辺等の細かい溝や穴が存在する箇所にインクが付着
し、溝や穴に空気がインクによって閉じ込められること
がある。この状態でインクカートリッジのインクが消費
し尽くされてインクカートリッジが回収されると、イン
クカートリッジにインクを再充填する際にインクが付着
して空気が閉じ込められた溝や穴にインクを充填するこ
とが困難となる。
【0010】また、圧電装置によって音響インピーダン
スの変化を検出することで液体を収容する液体容器内の
液体の消費状態を検知する方法では、インクの液面を検
出するために圧電装置はインクと接触する構造となって
いる。それ故、インクが消費され、インクの液面が圧電
装置の装着されている位置より下に低下した場合に、振
動や揺動等によって、インクが誤って圧電装置に付着す
ると、インクが無いにもかかわらず、インクが有ると誤
って検出するおそれがある。また、インクカートリッジ
の内壁面にインク滴が付着し、そのインク滴が垂れ下が
ってきて、インクが圧電装置に付着した場合にも、同様
の誤検出が生じる可能性がある。
【0011】また、従来のインクカートリッジにおいて
は、インクカートリッジの内壁や流路にインクが付着す
ることなどによってインクが残存してしまい、インクカ
ートリッジ内のインクを完全に使い切ることができない
ことがある。インクカートリッジ内に残存したインクは
長期間大気に接触することによって質が低下し、異物と
ともに固化する。このようなインクカートリッジに新し
いインクを再充填する場合、質の悪いインクや異物が混
在し、インクの品質を低下させるおそれがある。
【0012】さらに従来のインクカートリッジにおいて
は、インクカートリッジをリサイクルする際には、内部
の洗浄を十分に行わなければならない。特に内部の流路
形状が複雑なインクカートリッジをリサイクルする場
合、その洗浄に時間がかかり、コストが高くなるという
問題もある。
【0013】近年において、環境問題が大きな社会問題
となっている最中、リサイクルし易いインクカートリッ
ジの提供が非常に望まれる。
【0014】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たものであって、圧電装置を用いることで液体の消費状
態を正確に検出でき且つ複雑なシール構造を不要とした
液体容器、典型的にはインクカートリッジの内部に、気
泡を残留させることなく液体を充填する方法を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体容器内の
液体の消費状態を検出するキャビティが形成された圧電
装置をキャビティが液体容器内と連通するように配置さ
れた液体容器に液体を充填する方法であって、液体容器
内を大気圧よりも低い圧力に減圧する減圧ステップと、
液体容器及びキャビティ内に液体を充填する液体充填ス
テップと、を有することを特徴とする。更に、減圧ステ
ップ及び液体充填ステップを減圧容器内で行うことが好
ましい。減圧ステップでは液体容器に形成された開口か
ら液体容器内の空気を吸引除去して減圧し、液体充填ス
テップでは開口から液体を充填することでキャビティ内
に液体を充填することが好ましい。
【0016】また、減圧ステップにおいて、液体容器に
形成された第1の開口を閉じた後、液体容器に形成され
た第2の開口から液体容器内の空気を吸引除去し、液体
充填ステップにおいて、第2の開口を閉じて、第1の開
口を開いてから第1の開口から液体を充填することが好
ましい。また、液体容器への液体充填の終了時に、液体
容器から所定量の液体を吸引して排出するステップを更
に有することが好ましい。減圧ステップと液体充填ステ
ップとをほぼ同時に行うことが好ましい。更に、液体容
器から吸引される空気の流量が、液体容器に充填される
液体の流量よりも大きいことが好ましい。また、液体充
填ステップが、液体容器を保温しながら行うことが好ま
しい。
【0017】また、液体容器は、液体容器の液体収容空
間に形成された少なくとも1つの隔壁によって液体収容
空間が区画されて形成された、大気と連通する第1の液
体収容室及びこの第1の液体収容室と連通し圧電装置が
装着される第2の液体収容室を有し、減圧ステップ及び
液体充填ステップにより第1及び第2の液体収容室のそ
れぞれに液体を充填することが好ましい。更に、第2の
液体収容室の所定の箇所に設けられた開口から液体を充
填してから第1の液体収容室に液体を充填してもよい。
また、第1の液体収容室に液体を充填してから第2の液
体収容室に液体を充填してもよい。更に、液体容器が使
用済みの液体容器であっても良い。
【0018】本発明による液体容器は、容器本体と、こ
の容器本体内の液体の消費状態を検出する圧電装置であ
って、キャビティが形成され、このキャビティが容器本
体の内部と連通するように配置された圧電装置と、を備
え、前記容器本体の内部には、前記容器本体の内部を大
気圧よりも低い圧力に減圧する減圧ステップと前記容器
本体の内部に液体を充填する液体充填ステップとを含む
液体充填方法によって液体が充填されている。好ましく
は、液体はインクジェット記録装置用のインクであり、
液体容器はインクジェット記録装置に着脱自在に装着す
ることができる。好ましくは、液体容器は、容器本体内
の液体に対して疎液性である疎液部を有する。好ましく
は、前記圧電装置の前記容器本体内の液体と接触する振
動領域が疎液性である。
【0019】圧電装置は容器本体内の液体と接触するこ
とができるように容器本体の内方に開口するキャビティ
を有してもよい。この場合、好ましくは、疎液部はキャ
ビティの内側面を含む。
【0020】圧電装置は圧電性を有する材料を前記容器
本体に装着する基板を有していてもよい。この場合、好
ましくは、疎液部は基板のうち容器本体内の液体と接触
する部分を含む。また、疎液部は圧電装置を容器本体に
取り付けるための取付構造体を含んでいてもよい。疎液
部は当該液体容器のうち容器本体内の液体と接触する部
分全体であってもよい。好ましくは、疎液部と容器本体
内の液体との接触角が約70度以上である。
【0021】本発明による液体容器は、その疎液部の少
なくとも周辺が容器本体内の液体に対して親液性であっ
てもよい。好ましくは、疎液部と容器本体内の液体との
接触角が約70度以上であり、親液部と容器本体内の液
体との接触角が約30度以下である。
【0022】好ましくは、疎液部は容器本体内の液体に
対して疎液性がある材料を被覆することによって形成さ
れている。疎液部は液体に対して疎液性がある材料とし
てフッ素化合物で被覆してもよい。疎液部は容器本体内
の液体に対して疎液性がある材料から形成されていても
よい。疎液部は液体に対して疎液性がある材料としてポ
リテトラフルオロエチレン樹脂から形成してもよい。疎
液部は所定の材料に粗面化処理を施すことによって形成
してもよい。
【0023】本発明による液体容器に取り付けられる圧
電装置は、好ましくは、容器本体内の媒体の少なくとも
音響インピーダンスを検出し、この音響インピーダンス
の変化に基づいて液体の消費状態を検出する。好ましく
は、圧電装置は振動部を有し、振動部に残留する残留振
動によって発生する逆起電力に基づいて、液体の消費状
態を検出する。
【0024】好ましくは、液体容器は、インク滴を吐出
する記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に装着
され、記録ヘッドへ液体容器内の液体を供給する。
【0025】本発明による液体容器製造方法は、液体を
収容するための容器本体およびこの容器本体内の液体を
外部へ供給する液体供給口を備えた液体容器と、容器本
体内の液体の消費状態を検出する圧電装置とを準備する
準備ステップと、圧電装置に容器本体内の液体に対して
疎液性がある疎液部を形成する形成ステップと、圧電装
置を液体容器に取り付ける取付ステップと、上述した液
体充填方法を用いて容器本体の内部に液体を充填する充
填ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0026】好ましくは、形成ステップは、容器本体内
の液体に対して疎液性がある材料を疎液部に被覆する。
例えば、疎液部を予め容器本体内の液体に対して疎液性
がある材料に浸漬させることによって被覆してもよい。
また、疎液部に容器本体内の液体に対して疎液性がある
材料を塗布することによって被覆してもよい。また、疎
液部に容器本体内の液体に対して疎液性がある被膜層を
貼付することによって被覆してもよい。また、疎液部に
容器本体内の液体に対して疎液性がある材料を堆積する
ことによって被覆してもよい。また、疎液部に容器本体
内の液体に対して疎液性がある材料をメッキ処理するこ
とによって、疎液部に容器本体内の液体に対して疎液性
がある材料を被覆してもよい。
【0027】また、形成ステップは、所定の材料に紫外
線を照射することによって疎液部を形成してもよい。さ
らに、所定の材料に粗面化処理を施すことによって疎液
部を形成してもよい。
【0028】また、本発明による液体容器製造方法は、
液体を収容するための容器本体およびこの容器本体内の
液体を外部へ供給する液体供給口を備えた液体容器と、
容器本体内の液体の消費状態を検出する圧電装置とを準
備する準備ステップと、圧電装置に容器本体内の液体に
対して疎液性がある疎液部を形成する形成ステップと、
圧電装置を液体容器に取り付ける取付ステップと、上述
した液体充填方法を用いて容器本体の内部に液体を充填
する充填ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0029】取付ステップは、形成ステップが実施され
た後に実施することができる。或いは逆に、形成ステッ
プを取付ステップが実施された後に実施することもでき
る。
【0030】好ましくは、準備ステップにおいて、液体
容器及び圧電装置と共に、圧電装置を液体容器に取り付
ける取付構造体が準備される。この場合、液体容器製造
方法は、圧電装置を取付構造体に装着する装着ステップ
をさらに有する。そして、取付ステップにおいて、取付
構造体を液体容器に取り付けることにより圧電装置が液
体容器に取り付けられる。
【0031】また、形成ステップは、装着ステップが実
施された後に実施することができる。或いは逆に、装着
ステップを、形成ステップが実施された後に実施するこ
ともできる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を通じ
て本発明を詳細に説明する。
【0033】具体的な振動現象を利用した液体容器内の
液体の状態の検出としてはいくつかの方法が考えられ
る。例えば弾性波発生手段が液体容器の内部に対して弾
性波を発生し、液面あるいは対向する壁によって反射す
る反射波を受波することで、液体容器内の媒体およびそ
の状態の変化を検出する方法がある。また、これとは別
に、振動する物体の振動特性から音響インピーダンスの
変化を検知する方法もある。音響インピーダンスの変化
を利用する方法としては、圧電素子を有する圧電装置で
あるアクチュエータの振動部を振動させ、その後に振動
部に残留する残留振動によって生ずる逆起電力を測定す
ることによって、共振周波数または逆起電力波形の振幅
を検出することで音響インピーダンスの変化を検知する
方法や、測定機、例えば伝送回路等のインピーダンスア
ナライザによって液体のインピーダンス特性またはアド
ミッタンス特性を測定し、電流値や電圧値の変化また
は、振動を液体に与えたときの電流値や電圧値の周波数
による変化を測定する方法がある。
【0034】本発明は、少なくとも音響インピーダンス
の変化を検知して液体容器内の液体の消費状態を検出す
る方法に用いられる圧電装置(アクチュエータ)を装着
した液体容器内に液体を充填する方法及びこの方法によ
り液体が充填された液体容器を提供する。
【0035】図1は、インクカートリッジ及びインクジ
ェット記録装置を示す。複数のインクカートリッジ18
0は、それぞれのインクカートリッジ180に対応した
複数のインク導入部182及びヘッドプレート186を
有するインクジェット記録装置に装着される。複数のイ
ンクカートリッジ180は、それぞれ異なった種類、例
えば色のインクを収容する。複数のインクカートリッジ
180のそれぞれの底面には、少なくとも音響インピー
ダンスを検出する手段であるアクチュエータ106が装
着されている。アクチュエータ106をインクカートリ
ッジ180に装着することによって、インクカートリッ
ジ180内のインク残量を検出することができる。
【0036】インクジェット記録装置は、インク導入部
182、ホルダー184、及び記録ヘッド186を有す
る。記録ヘッド186からインクが噴射されて記録動作
が実行される。インク導入部182は空気供給口181
と図示しないインク導入口とを有する。空気供給口18
1はインクカートリッジ180に空気を供給する。イン
ク導入口はインクカートリッジ180から記録ヘッド1
86にインクを導入する。インクカートリッジ180は
空気導入口185とインク供給口187とを有する。空
気導入口185はインク導入部182の空気供給口18
1から空気を導入する。インク供給口187はインク導
入部182のインク導入口にインクを供給する。インク
カートリッジ180が空気導入口185から空気を導入
することによって、インクカートリッジ180からイン
クジェット記録装置へのインクの供給を促す。ホルダー
184は、インクカートリッジ180からインク導入部
182を介して供給されたインクをヘッドプレート18
6に連通する。
【0037】図2は、図1に示したインクカートリッジ
180に装着された圧電装置の一例であるアクチュエー
タ106の詳細を示す。ここでいうアクチュエータは、
少なくとも音響インピーダンスの変化を検知して液体容
器内の液体の消費状態を検出する方法に用いられる。特
に、残留振動により共振周波数の検出することで、少な
くとも音響インピーダンスの変化を検知して液体容器内
の液体の消費状態を検出する方法に用いられる。図2
(A)は、アクチュエータ106の拡大平面図である。
図2(B)は、アクチュエータ106のB−B断面を示
す。図2(C)は、アクチュエータ106のC−C断面
を示す。
【0038】アクチュエータ106は、ほぼ中央に円形
状の開口161を有する基板178と、開口161を被
覆するように基板178の一方の面(以下、「表面」と
いう。)に配置される振動板176と、振動板176の
表面の側に配置される圧電層160と、圧電層160を
両方からはさみこむ上部電極164および下部電極16
6と、上部電極164と電気的に結合する上部電極端子
168と、下部電極166と電気的に結合する下部電極
端子170と、上部電極164および上部電極端子16
8の間に配設され、かつ両者を電気的に結合する補助電
極172とを有する。圧電層160、上部電極164お
よび下部電極166はそれぞれの主要部として円形部分
を有する。圧電層160、上部電極164および下部電
極166のそれぞれの円形部分は圧電素子を形成する。
【0039】振動板176は、基板178の表面に、開
口161を覆うように形成される。キャビティ162
は、振動板176の開口161と面する部分と基板17
8の表面の開口161とによって形成される。基板17
8の圧電素子とは反対側の面(以下、「裏面」とい
う。)は液体容器側に面しており、キャビティ162は
液体と接触するように構成されている。キャビティ16
2内に液体が入っても基板178の表面側に液体が漏れ
ないように、振動板176は基板178に対して液密に
取り付けられる。
【0040】下部電極166は振動板176の表面、即
ち液体容器とは反対側の面に位置しており、下部電極1
66の主要部である円形部分の中心と開口161の中心
とがほぼ一致するように取り付けられている。なお、下
部電極166の円形部分の面積が開口161の面積より
も小さくなるように設定されている。一方、下部電極1
66の表面側には、圧電層160が、その円形部分の中
心と開口161の中心とがほぼ一致するように形成され
ている。圧電層160の円形部分の面積は、開口161
の面積よりも小さく、かつ下部電極166の円形部分の
面積よりも大きくなるように設定されている。一方、圧
電層160の表面側には、上部電極164が、その主要
部である円形部分の中心と開口161の中心とがほぼ一
致するように形成される。上部電極164の円形部分の
面積は、開口161および圧電層160の円形部分の面
積よりも小さく、かつ下部電極166の円形部分の面積
よりも大きくなるよう設定されている。
【0041】したがって、圧電層160の主要部は、上
部電極164の主要部と下部電極166の主要部とによ
って、それぞれ表面側と裏面側とから挟みこまれる構造
となっていて、圧電層160を効果的に変形駆動するこ
とができる。圧電層160、上部電極164および下部
電極166のそれぞれの主要部である円形部分がアクチ
ュエータ106における圧電素子を形成する。上述のよ
うに圧電素子は振動板176に接している。また、上部
電極164の円形部分、圧電層160の円形部分、下部
電極166の円形部分および開口161のうちで、面積
が最も大きいのは開口161である。この構造によっ
て、振動板176のうち実際に振動する振動領域は、開
口161によって決定される。また、上部電極164の
円形部分、圧電層160の円形部分および下部電極16
6の円形部分は開口161より面積が小さいので、振動
板176がより振動しやすくなる。さらに、圧電層16
0と電気的に接続する下部電極166の円形部分および
上部電極164の円形部分のうち、下部電極166の円
形部分の方が小さい。従って、下部端子166の円形部
分が圧電層160のうち圧電効果を発生する部分を決定
する。上部電極端子168は、補助電極172を介して
上部電極164と電気的に接続するように振動板176
の表面側に形成される。一方、下部電極端子170は、
下部電極166に電気的に接続するように振動板176
の表面側に形成される。
【0042】なお、圧電素子と振動板176のうちの圧
電素子に直面する振動領域とが、アクチュエータ106
において実際に振動する振動部である。また、アクチュ
エータ106に含まれる部材は、互いに焼成されること
によって一体的に形成されることが好ましい。アクチュ
エータ106を一体的に形成することによって、アクチ
ュエータ106の取り扱いが容易になる。さらに、基板
178の強度を高めることによって振動特性が向上す
る。即ち、基板178の強度を高めることによって、ア
クチュエータ106の振動部のみが振動し、アクチュエ
ータ106のうち振動部以外の部分が振動しない。ま
た、アクチュエータ106の振動部以外の部分が振動し
ないためには、基板178の強度を高めるのに対し、ア
クチュエータ106の圧電素子を薄くかつ小さくし、振
動板176を薄くすることによって達成できる。
【0043】上部電極164は、圧電層160の表面側
に形成されるため、上部電極端子168と接続する途中
において、圧電層160の厚さと下部電極166の厚さ
との和に等しい段差を有する必要がある。上部電極16
4だけでこの段差を形成することは難しく、かりに可能
であったとしても上部電極164と上部電極端子168
との接続状態が弱くなってしまい、切断してしまう危険
がある。そこで、補助電極172を補助部材として用い
て上部電極164と上部電極端子168とを接続させて
いる。このようにすることで、圧電層160も上部電極
164も補助電極172に支持された構造となり、所望
の機械的強度を得ることができ、また上部電極164と
上部電極端子168との接続を確実にすることが可能と
なる。
【0044】圧電層160の材料としては、ジルコン酸
チタン酸鉛(PZT)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン
(PLZT)または鉛を使用しない鉛レス圧電膜を用い
ることが好ましく、基板178の材料としてジルコニア
またはアルミナを用いることが好ましい。また、振動板
176には、基板178と同じ材料を用いることが好ま
しい。上部電極164、下部電極166、上部電極端子
168および下部電極端子170は、導電性を有する材
料、例えば、金、銀、銅、プラチナ、アルミニウム、ニ
ッケルなどの金属を用いることができる。
【0045】上述したように構成されるアクチュエータ
106は、液体を収容する容器に適用することができ
る。例えば、インクジェット記録装置に用いられるイン
クカートリッジやインクタンク、あるいは記録ヘッドを
洗浄するための洗浄液を収容した容器などに装着するこ
とができる。
【0046】図2に示されるアクチュエータ106は、
液体容器の所定の場所に、キャビティ162を液体容器
内に収容される液体と接触するように装着される。液体
容器に液体が十分に収容されている場合には、キャビテ
ィ162内およびその外側は液体によって満たされてい
る。一方、液体容器の液体が消費され、アクチュエータ
106の装着位置以下まで液面が降下すると、キャビテ
ィ162内には液体は存在しないか、あるいはキャビテ
ィ162内にのみ液体が残存されその外側には気体が存
在する状態となる。アクチュエータ106は、この状態
の変化に起因する、少なくとも音響インピーダンスの相
違を検出する。それによって、アクチュエータ106
は、液体容器に液体が十分に収容されている状態である
か、あるいはある一定以上の液体が消費された状態であ
るかを検知することができる。さらに、アクチュエータ
106は、液体容器内の液体の種類も検出することが可
能である。
【0047】液体容器がインクカートリッジ180の場
合、図2に示されるアクチュエータ106をインクカー
トリッジ180に装着することによってインクカートリ
ッジ180の所定の場所に、キャビティ162をインク
カートリッジ180内に収容されるインクと接触するよ
うに装着される。インクカートリッジ180にインクが
十分に収容されている場合には、キャビティ162内お
よびその外側はインクによって満たされている。一方、
インクカートリッジ180のインクが消費され、アクチ
ュエータの装着位置以下まで液面が降下すると、キャビ
ティ162内には液体は存在しないか、あるいはキャビ
ティ162内にのみ液体が残存されその外側には気体が
存在する状態となる。アクチュエータ106は、この状
態の変化に起因する、少なくとも音響インピーダンスの
相違を検出する。それによって、アクチュエータ106
は、インクカートリッジ180にインクが十分に収容さ
れている状態であるか、あるいはある一定以上のインク
が消費された状態であるかを検知することができる。
【0048】アクチュエータ106によってインクカー
トリッジ180内のインクの消費状態を正確に検知する
ためには、インクカートリッジ180が初めて使用され
る前又は再使用される前の状態において、インクがアク
チュエータ106のキャビティ162に充填されるよう
インクカートリッジ180にインクを充填する必要があ
る。キャビティ162にインクが充填されない場合が生
じる理由を以下に説明する。
【0049】図3は、インクカートリッジ180にイン
クが一杯に充填されたときのアクチュエータ106のキ
ャビティ162の部分を拡大して示した断面図である。
図3(A)は、キャビティ162に気泡が残留している
ためにインクKが充填されない状態を示す。一方、図3
(B)は、キャビティ162にインクKが充填された状
態を示す。キャビティ162の直径が、0.5mm以下
である場合、キャビティ162の直径が小さいためにイ
ンクが自然の状態では充填されにくい。そのためインク
カートリッジ180にインクが一杯に充填されても、図
3(A)に示すようにキャビティ162に空気が残留し
インクが充填されない場合が多い。一方、キャビティ1
62の直径が0.5mmより大きい場合でも、キャビテ
ィ162の隅に気泡が残ると、この気泡は容易に除去で
きないのでキャビティにインクを充填することができな
くなる。
【0050】また、キャビティ162の直径が小さい
と、キャビティ162によって構成される狭い間隙には
毛細管力が働く。そのため、キャビティ162内に残留
した空気の圧力が毛細管力と釣り合い、キャビティ16
2内にインクが満たされないという現象が発生する。キ
ャビティ162内に残留する空気の圧力と毛細管力とが
つりあった状態のときにインクKに圧力を加えてキャビ
ティ162内にインクKを押しこもうとすると、図3
(C)に示すようにインクKとキャビティ162との接
触部の接触角は静的接触角より大きくなりインクKをキ
ャビティ162から外へ押し出そうとする方向に力が働
く。したがって、インクKに圧力を加えて気泡が残留す
るキャビティ162内にインクを充填するためには、キ
ャビティ162内の気泡を押しつぶすほどの大きい圧力
をインクKに加えなければならない。
【0051】本実施形態においては、キャビティ162
内に残留する気泡を除去し、キャビティ162内にイン
クを充填する際、インクカートリッジ180から空気を
吸引除去してインクカートリッジ180の内部を減圧す
る。インクカートリッジ180内を減圧することによっ
て容易にキャビティ162から気泡を除去し、図3
(B)に示すようにキャビティ162にインクを充填す
ることができる。
【0052】図4は、図2に示したアクチュエータ10
6を先端に設置したモジュール体100をインクカート
リッジ180に装着したときの容器本体の底部近傍の断
面図である。モジュール体100は、容器本体1の壁を
貫通するように装着されている。容器本体1の壁とモジ
ュール体100との接合面には、Oリング365が設け
られ、モジュール体100と容器本体1との液密を保っ
ている。Oリング365でシールが出来るようにモジュ
ール体100は円筒部を備えることが好ましい。
【0053】モジュール体100の先端が容器本体1の
内部に挿入されることで、プレート110の貫通孔11
2を介して容器本体1内のインクがアクチュエータ10
6と接触する。アクチュエータ106の振動部の周囲が
液体か気体かによってアクチュエータ106の残留振動
の共振周波数が異なるので、モジュール体100を用い
てインクの消費状態を検出することができる。
【0054】図4に示すようにインクカートリッジ18
0及びモジュール体100の寸法に対してアクチュエー
タ106のキャビティ162の寸法は小さく、1.0m
m以下の直径である。そのため、図3(A)に示したよ
うにインクカートリッジ180にインクを充填する際
に、通常の充填方法ではキャビティ162に気泡を残留
させることなくインクを充填することが困難となる。
【0055】図5は、インクカートリッジ180にイン
クを充填するインク充填装置20の構成を示す。インク
充填装置20は、インクカートリッジ180を内部に設
置する真空容器14と、真空容器14から空気を吸引除
去することによってインクカートリッジ180内を減圧
する真空ポンプ10と、インクカートリッジ180にイ
ンクを供給して充填するインクタンク12とを有する。
【0056】インクカートリッジ180にインクを充填
するためには、まず、インクカートリッジ180を真空
容器14内に設置する。次にインクカートリッジ180
の空気導入口185を閉じ、真空ポンプ10で真空容器
14内から空気を吸引除去して減圧する。するとインク
供給口187からインクカートリッジ180内の空気が
真空容器14へと吸引除去されるのでインクカートリッ
ジ180内が減圧される。そのときに、インクカートリ
ッジ180に装着されたアクチュエータ106のキャビ
ティ162内の空気も除去される。次にインクカートリ
ッジ180のインク供給口187を閉じ、インクタンク
12に接続されたインク供給チューブ24をインクカー
トリッジ180の空気導入口185に接続してインクタ
ンク12からインクカートリッジ180へインクKを供
給する。インク供給チューブ24をインクカートリッジ
180に接続する際、インク供給チューブ24の先端に
中空の針を設けて空気導入口185に突き刺してもよ
い。インクカートリッジ180内が減圧されることによ
りキャビティ162内に気泡が残留しないので、インク
カートリッジ180にインクを充填することにより容易
にキャビティ162内にインクKを充填することができ
る。インクカートリッジ180へのインクの充填が終了
すると、インクカートリッジ180の空気導入口185
を閉じ、インクカートリッジ180を真空容器14から
取り出してインクの充填を終了する。また、上述した方
法とは逆に、まずインク供給口187を閉じ、空気導入
口185から空気を吸引除去して減圧した後、インク供
給口187からインクカートリッジ180へインクを充
填してもよい。さらに、空気の吸引除去及びインクの充
填の両方を、空気導入口185及びインク供給口187
のいずれか一方にて行うこともできる。
【0057】インクカートリッジ180へのインク充填
の終了時に、インクカートリッジ180のインク供給口
187から所定量のインクを吸引して排出してもよい。
インク充填の終了時に所定量のインクを吸引することに
より、インク充填時にインク中に溶け込んだ気泡をイン
クと共に吸引除去することができる。更にインク供給口
187内に残留している可能性がある気泡を一気に吸い
出すことができる。インク中に溶け込んだ気泡を除去す
ることにより、インク中に溶け込んだ気泡が記録ヘッド
に侵入して印刷品質の劣化を招いたり、アクチュエータ
106に付着して誤作動を招くことを防ぐことができ
る。インク充填の終了時とは、インク充填が終了する間
際の時点、インク充填が終了すると同時の時点、及びイ
ンク充填が終了した直後の時点のいすれの時点でもよ
い。
【0058】更に、インクカートリッジ180を減圧す
る際に、インクカートリッジ180の温かさを保ちなが
ら減圧することが好ましい。このように、減圧するとき
にインクカートリッジ180を保温することにより、イ
ンクを充填する際に充填されるインクの粘度が下がり、
インクカートリッジ180にインクが充填されやすくな
る。また、インクをインクカートリッジ180に充填す
る際にインクカートリッジ180の温かさを保つように
しても良いし、或いは充填されるインクの温かさを保つ
ようにしてもよい。
【0059】図6は、インク充填装置の他の実施形態を
示す。この実施形態では真空容器14を用いないでイン
クカートリッジ180を減圧するインク充填装置22を
用いている。インク充填装置22は、インクカートリッ
ジ180から空気を吸引除去することによって減圧する
真空ポンプ16と、インクカートリッジ180にインク
を供給して充填するインクタンク18とを有する。
【0060】インクカートリッジ180にインクを充填
するためには、まず、空気導入口185を閉じ、真空ポ
ンプ10に接続された空気吸引チューブ28をインクカ
ートリッジ180のインク供給口187に接続する。空
気吸引チューブ28の先端に中空の針を設けてインク供
給口187に突き刺すことにより空気吸引チューブ28
をインクカートリッジ180に接続するようにしてもよ
い。
【0061】次に、真空ポンプ16を駆動してインクカ
ートリッジ180から空気を吸引除去して減圧する。す
るとインクカートリッジ180に装着されたアクチュエ
ータ106のキャビティ162に存在する空気も除去さ
れる。
【0062】次に、インク供給口187を閉じて、イン
クタンク18に接続されたインク供給チューブ26をイ
ンクカートリッジ180の空気導入口185に接続して
インクタンク18からインクカートリッジ180へイン
クを供給する。インク供給チューブ26の先端に中空の
針を設けて空気導入口185に突き刺すことによりイン
ク供給チューブ26をインクカートリッジ180に接続
するようにしてもよい。インクカートリッジ180内が
減圧されることによりキャビティ162内に空気が残留
していないので、インクカートリッジ180にインクを
充填することにより容易にキャビティ162内にインク
を充填することができる。
【0063】インクカートリッジ180へのインクの充
填が終了すると空気導入口185及びインク供給口18
7を閉じてインクの充填を終了する。また、上述した方
法とは逆に、空気導入口185から空気を吸引除去して
減圧した後、インク供給口187からインクカートリッ
ジ180へインクを充填してもよい。さらに、空気の吸
引除去及びインクの充填の両方を、空気導入口185及
びインク供給口187のいずれか一方にて行うこともで
きる。
【0064】インクカートリッジ180へのインク充填
の終了時に、インクカートリッジ180のインク供給口
187から所定量のインクを吸引して排出してもよい。
インク充填の終了時に所定量のインクを吸引することに
より、インク充填時にインク中に溶け込んだ気泡をイン
クと共に吸引除去することができる。更にインク供給口
187内に残留している可能性がある気泡を一気に吸い
出すことができる。インク中に溶け込んだ気泡を除去す
ることにより、インク中に溶け込んだ気泡が記録ヘッド
に侵入して印刷品質の劣化を招いたり、アクチュエータ
106に付着して誤作動を招くことを防ぐことができ
る。インク充填の終了時とは、インク充填が終了する間
際の時点、インク充填が終了すると同時の時点、及びイ
ンク充填が終了した直後の時点のいずれの時点でもよ
い。
【0065】また、インクカートリッジ180から空気
を吸引除去して減圧しているときに、同時にインクカー
トリッジ180にインクを充填してもよい。この場合、
インクカートリッジ180を減圧する前に、インクタン
ク18に接続されたインク供給チューブ26を予め空気
導入口185に接続し、インクカートリッジ180を減
圧すると同時にインクカートリッジ180にインクタン
ク18からインクを供給すればよい。この方法によれば
インクカートリッジ180にインク充填に要する時間を
短縮させる。
【0066】この場合、インクカートリッジ180から
吸引される空気の流量が、インクカートリッジ180に
充填されるインクの流量よりも大きいことが好ましい。
更に、インクカートリッジ180を減圧する際にインク
カートリッジ180の温かさを保ちながら減圧すること
が好ましい。このように、減圧するときにインクカート
リッジ180を保温することにより、インクを充填する
際に充填されるインクの粘度が下がり、インクカートリ
ッジ180にインクが充填されやすくなる。また、イン
クをインクカートリッジ180に充填する際にインクカ
ートリッジ180を保温してもよく、充填されるインク
を保温してもよい。
【0067】図7は、図5に示すインク充填装置20の
インク充填の手順を示す。まず、インクカートリッジ1
80を真空容器14内に設置する(S10)。次にイン
クカートリッジ180の空気導入口185を閉じる(S
12)。次に真空ポンプ10で真空容器14内から空気
を吸引除去して減圧することによりインクカートリッジ
180内を減圧する(S14)。次にインクカートリッ
ジ180のインク供給口187を閉じる(S16)。次
にインク供給チューブ24をインクカートリッジ180
の空気導入口185に接続する(S18)。次にインク
タンク12からインクカートリッジ180へインクを供
給する(S20)。次にインクカートリッジ180への
インクの充填が終了するとインクカートリッジ180の
空気導入口185及びインク供給口187を閉じる(S
22)。最後に、インクカートリッジ180を真空容器
14から取り出し(S24)、インクの充填工程を終了
する。また、上述した方法とは逆に、まずインク供給口
187を閉じ、空気導入口185から空気を吸引除去し
て減圧した後、インク供給口187からインクカートリ
ッジ180へインクを充填してもよい。
【0068】図8は、図6に示すインク充填装置22の
インク充填の手順を示す。まず、空気導入口185を閉
じ(S26)、真空ポンプ10に接続された空気吸引チ
ューブ28をインクカートリッジ180のインク供給口
187に接続する(S27)。次に真空ポンプ16を駆
動してインクカートリッジ180から空気を吸引除去し
て減圧する(S28)。次にインク供給口187を閉じ
て(S30)、インクタンク18に接続されたインク供
給チューブ26をインクカートリッジ180の空気導入
口185に接続して(S31)、インクタンク18から
インクカートリッジ180へインクを供給する(S3
2)。インクカートリッジ180へのインクの充填が終
了すると空気導入口185及びインク供給口187を閉
じて(S34)、インクの充填工程を終了する。
【0069】以上空気導入口185からインクを供給
し、インク供給口187から減圧する工程を説明した
が、インク供給口187からインクを供給し、空気導入
口185から減圧してもよい。また、インクカートリッ
ジ180を減圧するためにインクカートリッジ180に
減圧専用の開口を設けてもよい。
【0070】上記のインク充填装置及びインク充填方法
を、使用済みのインクカートリッジ180に対して使用
してもよい。使用済みのインクカートリッジ180にイ
ンクを再充填することは、新品のインクカートリッジ1
80にインクを充填することより困難である。使用済み
のインクカートリッジ180の場合、使用されている間
にインク供給口187近辺やアクチュエータ106のキ
ャビティ162等の細かい溝や穴が存在する箇所にイン
クが付着し、溝や穴に空気がインクによって閉じ込めら
れることがある。この状態でインクカートリッジ180
のインクが消費し尽くされてインクカートリッジ180
が回収されると、インクカートリッジ180にインクを
再充填する際に、通常の充填方法によってインクが付着
して空気が閉じ込められた溝や穴にインクを充填するこ
とは難しい。ここで図5から図8に示したインク充填装
置及びインク充填方法を用いると、インクカートリッジ
180内を減圧することによって溝や穴に空気を閉じ込
めていたインクや、インクによって溝や穴に閉じ込めら
れていた空気が吸引除去されて溝や穴に容易にインクを
充填することができる。
【0071】図9は、インクカートリッジ180の更に
他の例を示す。図9(A)のインクカートリッジ180
Gは、容器本体194の上面194cから下方に延びる
複数の隔壁212を有する。それぞれの隔壁212の下
端と容器本体194の底面とは所定の間隔が空けられて
いるので、容器本体194の底部は連通している。イン
クカートリッジ180Gは複数の隔壁212のそれぞれ
によって区画された複数の収容室213を有する。複数
の収容室213の底部は互いに連通する。複数の収容室
213のそれぞれにおいて、容器本体194の上面19
4cにはアクチュエータ106が装着されている。図2
に示した、一体成形されたアクチュエータ106を、こ
れら複数のアクチュエータ106として用いることが好
ましい。アクチュエータ106は、容器本体194の収
容室213の上面194cのほぼ中央に配置される。収
容室213の容量はインク供給口187側が最も大き
く、インク供給口187から容器本体194の奥へ遠ざ
かるにつれて、収容室213の容量が徐々に小さくなっ
ている。したがって、アクチュエータ106が配置され
る間隔はインク供給口187側が広く、インク供給口1
87から容器本体194の奥へと遠ざかるにつれ、狭く
なっている。
【0072】インクは、インク供給口187から排出さ
れ、空気が空気導入口185から入るので、インク供給
口187側の収容室213からインクカートリッジ18
0Gの奥の方の収容室213へとインクが消費される。
例えば、インク供給口187に最も近い収容室213の
インクが消費されて、インク供給口187に最も近い収
容室213のインクの液位が下がっている間、他の収容
室213にはインクが満たされている。インク供給口1
87に最も近い収容室213のインクが消費され尽くす
と、空気が、インク供給口187から数えて2番目の収
容室213に侵入し、2番目の収容室213内のインク
が消費され始めて、2番目の収容室213のインクの液
位が下がり始める。この時点で、インク供給室187か
ら数えて3番目以降の収容室213には、インクが満た
されている。このように、インク供給口187に近い収
容室213から遠い収容室213へと順番にインクが消
費される。
【0073】このように、アクチュエータ106がそれ
ぞれの収容室213ごとに容器本体194の上面194
cに間隔をおいて配置されているので、アクチュエータ
106はインク量の減少を段階的に検出することができ
る。更に、収容室213の容量が、インク供給口187
から収容室213の奥へと徐々に小さくなっているの
で、アクチュエータ106が、インク量の減少を検出す
る時間間隔が徐々に小さくなり、インクエンドに近づく
ほど頻度を高く検出することができる。
【0074】図9(A)に示したインクカートリッジ1
80Gの場合、インク供給口187から最も遠い収容室
213にインクを充填することは困難である。特に、奥
の方が収容室213が狭いのでインクを充填することが
困難である。更に、インク供給口187から最も遠い収
容室213に装着されたアクチュエータ106のキャビ
ティ162に残留する気泡を除去して、そこにインクを
充填することは更に困難である。
【0075】この場合、図5から図8に示したインク充
填装置及びインク充填方法を用いることによって、収容
室213及び収容室213に装着されたアクチュエータ
106のキャビティ162に容易にインクを充填するこ
とができる。また、インク供給口187から最も遠い収
容室213にインクを充填するために、インク供給口1
87から最も遠い収容室213の上部に開口を設けて、
その開口からインクを充填してから、インク供給口18
7に近い収容室213の方へとインクを充填してもよ
い。また、インク供給口に近い収容室213から先にイ
ンク供給口から遠い収容室213へとインクを充填して
もよい。
【0076】図9(B)のインクカートリッジ180H
は、容器本体194の上面194cから下方に延びる一
つの隔壁212を有する。隔壁212の下端と容器本体
194の底面とは所定の間隔が空けられているので、容
器本体194の底部は連通している。インクカートリッ
ジ180Hは隔壁212によって区画された2室の収容
室213a及び213bを有する。収容室213a及び
213bの底部は互いに連通する。インク供給口187
側の収容室213aの容量はインク供給口187から見
て奥の方の収容室213bの容量より大きい。収容室2
13bの容量は、収容室213aの容量の半分より小さ
いことが好ましい。
【0077】収容室213bの上面194cにアクチュ
エータ106が装着される。更に、収容室213bに
は、インクカートリッジ180Hの製造時に入る気泡を
捕らえる溝であるバッファ214が形成される。図9
(B)において、バッファ214は、容器本体194の
側壁194bから上方に延びる溝として形成される。バ
ッファ214はインク収容室213b内に侵入した気泡
を捕らえるので、気泡によってアクチュエータ106が
インクエンドと検出する誤作動を防止することができ
る。また、アクチュエータ106を収容室213bの上
面194cに設けることにより、インクニアエンドが検
出されてから完全にインクエンド状態になるまでのイン
ク量に対して、ドットカウンタによって把握した収容室
213aでのインクの消費状態に対応した補正をかける
ことで、最後までインクを消費することができる。更
に、収容室213bの容量を隔壁212の長さや間隔を
変えたりすることなどによって調節することにより、イ
ンクニアエンド検出後の消費可能インク量を変えること
ができる。
【0078】図9(B)に示したインクカートリッジ1
80Hの場合、インク供給口187から遠い側の収容室
213bにインクを充填することは困難である。更に、
収容室213bに装着されたアクチュエータ106のキ
ャビティ162に残留する気泡を除去して、そこにイン
クを充填することは更に困難である。この場合、図5か
ら図8に示したインク充填装置及びインク充填方法を用
いることによって、収容室213b及び収容室213b
に装着されたアクチュエータ106のキャビティ162
に容易にインクを充填することができる。また、インク
供給口187から遠い側の収容室213bにインクを充
填するために、バッファ214の上部に開口を設けて、
その開口からインクを充填してから、インク供給口18
7に近い収容室213aの方へとインクを充填してもよ
い。また、インク供給口に近い側の収容室213aから
先にインク供給口から遠い側の収容室213bへとイン
クを充填してもよい。
【0079】図9(C)に示したインクカートリッジ1
80Iは、図9(B)のインクカートリッジ180Hの
収容室213bに多孔質部材216を充填して構成され
ている。多孔質部材216は、収容室213b内の上面
から下面までの全空間を埋めるように設置される。多孔
質部材216は、アクチュエータ106と接触する。イ
ンクカートリッジIが倒れたときや、キャリッジ上での
往復運動中に空気がインク収容室213b内に侵入して
しまい、これがアクチュエータ106の誤作動を引き起
こす可能性がある。しかし、多孔質部材216が備えら
れていれば、空気を捕らえてアクチュエータ106に空
気が入るのを防ぐことができる。また、多孔質部材21
6はインクを保持するのでインクカートリッジが揺れる
ことにより、インクがアクチュエータ106にかかって
アクチュエータ106がインク無しをインク有りと誤検
出するのを防ぐことができる。多孔質部材216は最も
容量が小さい収容室213に設置することが好ましい。
【0080】また、アクチュエータ106を収容質21
3bの上面194cに設けることにより、インクニアエ
ンドが検出されてから完全にインクエンド状態になるま
でのインク量に補正をかけ、最後までインクを消費する
ことができる。更に、収容室213bの容量を隔壁21
2の長さや間隔を変えたりすることなどによって調節す
ることにより、インクニアエンド検出後の消費可能イン
ク量を変えることができる。
【0081】図9(C)に示したインクカートリッジ1
80Iの場合、インク供給口187から遠い側の、多孔
質部材216が設置された収容室213bにインクを充
填することは困難である。更に、収容室213bに装着
されたアクチュエータ106のキャビティ162に、気
泡を残留させることなくインクを充填することは更に困
難である。この場合、図5から図8に示したインク充填
装置及びインク充填方法を用いることによって、収容室
213b、収容室213bに装着されたアクチュエータ
106のキャビティ162、及び多孔質部材216に容
易にインクを充填することができる。また、インク供給
口187から遠い側の収容室213bにインクを充填す
るために、バッファ214の上部に開口を設けて、その
開口からインクを充填してから、インク供給口187に
近い側の収容室213aの方へとインクを充填してもよ
い。また、インク供給口187に近い側の収容室213
aから先にインク供給口187から遠い側の収容室21
3bへとインクを充填してもよい。
【0082】図9(D)に示したインクカートリッジ1
80Jは、図9(C)のインクカートリッジ180Iの
多孔質部材216を孔径の異なる2種類の多孔質部材2
16A及び216Bで構成したものである。多孔質部材
216Aは、多孔質部材216Bの上方に配置されてい
る。上側の多孔質部材216Aの孔径は、下側の多孔質
部材216Bの孔径より大きい。もしくは、多孔質部材
216Aは、多孔質部材216Bよりも液体親和性が低
い部材で形成される。
【0083】孔径の小さい多孔質部材216Bの方が孔
径の大きい多孔質部材216Aより毛細管力は大きいの
で、収容室213b内のインクが下側の多孔室部材21
6Bに集まり、保持される。したがって、一度空気がア
クチュエータ106まで到達してインク無しを検出する
と、インクが再度アクチュエータに到達してインク有り
と検出することが無い。更に、アクチュエータ106か
ら遠い側の多孔質部材216Bにインクが吸収されるこ
とで、アクチュエータ106近傍のインクの捌けが良く
なり、インク有無を検出するときの音響インピーダンス
変化の変化量が大きくなる。また、アクチュエータ10
6を収容室213bの上面194cに設けることによ
り、インクニアエンドが検出されてから完全にインクエ
ンド状態になるまでのインク量に補正をかけ、最後まで
インクを消費することができる。更に、収容室213b
の容量を隔壁212の長さや間隔を変えたりすることな
どによって調節することにより、インクニアエンド検出
後の消費可能インク量を変えることができる。
【0084】図9(D)に示したインクカートリッジ1
80Jの場合、インク供給口187から遠い側の、多孔
質部材216A及び216Bが設置された収容室213
bにインクを充填することは困難である。更に、収容室
213bに装着されたアクチュエータ106のキャビテ
ィ162に、気泡を残留させることなくインクを充填す
ることは更に困難である。この場合、図5から図8に示
したインク充填装置及びインク充填方法を用いることに
よって、多孔質部材216A及び216Bが設置された
収容室213b及び収容室213bに装着されたアクチ
ュエータ106のキャビティ162に容易にインクを充
填することができる。また、インク供給口187から遠
い側の収容室213bにインクを充填するために、バッ
ファ214の上部に開口を設けて、その開口からインク
を充填してから、インク供給口187に近い側の収容室
213aの方へとインクを充填してもよい。また、イン
ク供給口187に近い側の収容室213aから先にイン
ク供給口187から遠い側の収容室213bへとインク
を充填してもよい。
【0085】図10は、図9(C)に示したインクカー
トリッジ180Iの変形例を示す断面図である。図10
に示すインクカートリッジ180Kの多孔質部材216
は、多孔質部材216の下部の水平方向の断面積が、容
器本体194の底面の方向にむけて徐々に小さくなるよ
うに圧縮され、孔径が小さくなるよう設計されている。
図10(A)のインクカートリッジ180Kは、多孔質
部材216の下の方の孔径が小さくなるように圧縮する
ために側壁にリブが設けられている。
【0086】多孔質部材216下部の孔径は圧縮される
ことにより、小さくなっているので、インクは多孔質部
材216下部へと集められ、保持される。アクチュエー
タ106から遠い側の多孔質部材216下部にインクが
吸収されることで、アクチュエータ106近傍のインク
の捌けが良くなり、インク有無を検出するときの音響イ
ンピーダンス変化の変化量が大きくなる。したがって、
インクが揺れることによってインクカートリッジ180
K上面に装着されたアクチュエータ106にインクがか
かっていしまい、アクチュエータ106が、インク無し
をインク有りと誤検出することを防止することができ
る。
【0087】一方、図10(B)及び図10(C)のイ
ンクカートリッジ180Lは、多孔質部材216の下部
の水平方向の断面積が、容器本体194の幅方向におい
て、容器本体194の底面にむけて徐々に小さくなるよ
う圧縮するために、収容室213bの水平方向の断面積
が容器本体194の底面の方向にむけて徐々に小さくな
っている。
【0088】多孔質部材216下部の孔径は圧縮される
ことにより、小さくなっているので、インクは多孔質部
材216下部へと集められ、保持される。アクチュエー
タ106から遠い側の多孔質部材216B下部にインク
が吸収されることで、アクチュエータ106近傍のイン
クの捌けが良くなり、インク有無を検出するときの音響
インピーダンス変化の変化量が大きくなる。したがっ
て、インクが揺れることによって、インクカートリッジ
180L上面に装着されたアクチュエータ106にイン
クがかかっていしまい、アクチュエータ106が、イン
ク無しをインク有りと誤検出することを防止することが
できる。
【0089】図10に示したインクカートリッジ180
K及び180Lの場合、インク供給口187から遠い側
の、多孔質部材216が設置された収容室213bにイ
ンクを充填することは困難である。また、収容室213
bに装着されたアクチュエータ106のキャビティ16
2に、気泡を残留させることなくインクを充填すること
は更に困難である。この場合、図5から図8に示したイ
ンク充填装置及びインク充填方法を用いることによっ
て、収容室213b及び収容室213bに装着されたア
クチュエータ106のキャビティ162及び多孔質部材
216に容易にインクを充填することができる。また、
インク供給口187から遠い側の収容室213bにイン
クを充填するために、バッファ214の上部に開口を設
けて、その開口からインクを充填してから、インク供給
口187に近い側の収容室213aの方へとインクを充
填してもよい。また、インク供給口187に近い側の収
容室213aから先にインク供給口187から遠い側の
収容室213bへとインクを充填してもよい。
【0090】図11は、アクチュエータ106を用いた
インクカートリッジの更に他の例を示す。図11(A)
のインクカートリッジ220Aは、インクカートリッジ
220Aの上面から下方へと延びるように設けられた第
1の隔壁222を有する。第1の隔壁222の下端とイ
ンクカートリッジ220Aの底面との間には所定の間隔
が空けられているので、インクは、インクカートリッジ
220Aの底面を通じてインク供給口230へ流入でき
る。第1の隔壁222よりインク供給口230側には、
インクカートリッジ220Aの底面より上方に延びるよ
うに第2の隔壁224が形成されている。第2の隔壁2
24の上端とインクカートリッジ220A上面との間に
は所定の間隔が空けられているので、インクは、インク
カートリッジ220Aの上面を通じてインク供給口23
0へ流入できる。
【0091】第1の隔壁222によって、インク供給口
230から見て、第1の隔壁222の奥の方に第1の収
容室225aが形成される。一方、第2の隔壁224に
よって、インク供給口230から見て第2の隔壁224
の手前側に第2の収容室225bが形成される。第1の
収容室225aの容量は、第2の収容室225bの容量
より大きい。第1の隔壁222及び第2の隔壁224の
間に、毛管現象を起こせるだけの間隔が空けられること
により、毛管路227が形成される。したがって、第1
の収容室225aのインクは、毛管路227の毛細管力
により、毛管路227に集められる。そのため、気体や
気泡が収容室225bへ混入するのを防止することがで
きる。また、収容室225b内のインクの液位は、安定
的に徐々に下降できる。インク供給口230から見て、
第1の収容室225aは、第2の収容室225bより奥
に形成されているので、第1の収容室225aのインク
が消費された後、第2の収容室225bのインクが消費
される。
【0092】インクカートリッジ220Aのインク供給
口230側の側壁、すなわち第2の収容室225bのイ
ンク供給口230側の側壁には、アクチュエータ106
が装着されている。アクチュエータ106は、第2の収
容室225b内のインクの消費状態を検知する。アクチ
ュエータ106を、第2の収容室225bの側壁に装着
することによって、インクエンドにより近い時点でのイ
ンク残量を安定的に検出することができる。更に、アク
チュエータ106を第2の収容室225bの側壁に装着
する高さを変えることにより、どの時点でのインク残量
をインクエンドにするかを、自由に設定することができ
る。毛管路227によって収容室225aから収容室2
25bへインクが供給されることにより、アクチュエー
タ106は、インクカートリッジ220Aの横揺れによ
るインクの横揺れの影響を受けないので、アクチュエー
タ106は、インク残量を確実に測定できる。更に、毛
管路227が、インクを保持するので、インクが第2の
収容室225bから第1の収容室225aへ逆流するの
を防ぐ。
【0093】インクカートリッジ220Aの上面には、
逆止弁228が設けられている。逆止弁228によっ
て、インクカートリッジ220Aが横揺れしたときに、
インクがインクカートリッジ220A外部に漏れるのを
防ぐことができる。更に、逆止弁228をインクカート
リッジ220Aの上面に設置することで、インクのイン
クカートリッジ220Aからの蒸発を防ぐことができ
る。インクカートリッジ220A内のインクが消費され
て、インクカートリッジ220A内の負圧が逆止弁22
8の圧力を越えると、逆止弁228が開いて、インクカ
ートリッジ220Aに空気を吸入し、その後閉じてイン
クカートリッジ220A内の圧力を一定に保持する。
【0094】図11(C)及び(D)は、逆止弁228
の詳細の断面を示す。図11(C)の逆止弁228は、
ゴムにより形成された羽根232aを有する弁232を
有する。インクカートリッジ220の外部との通気孔2
33が、羽根232aに対向してインクカートリッジ2
20に設けられる。羽根232aによって、通気孔23
3が開閉される。逆止弁228は、インクカートリッジ
220内のインクが減少し、インクカートリッジ220
内の負圧が逆止弁228の圧力を越えると、羽根232
aが、インクカートリッジ220の内側に開き、外部の
空気をインクカートリッジ220内に取り入れる。図1
1(D)の逆止弁228は、ゴムにより形成された弁2
32とバネ235とを有する。逆止弁228は、インク
カートリッジ220内の負圧が逆止弁228の圧力を越
えると、弁232がバネ235を押圧して開き、外部の
空気をインクカートリッジ220内に吸入し、その後閉
じてインクカートリッジ220内の負圧を一定に保持す
る。
【0095】図11(B)のインクカートリッジ220
Bは、図11(A)のインクカートリッジ220Aにお
いて逆止弁228を設ける代わりに第1の収容室225
aに多孔質部材242を配置している。多孔質部材24
2は、インクカートリッジ220B内のインクを保持す
ると共に、インクカートリッジ220Bが横揺れしたと
きに、インクがインクカートリッジ220Bの外部へ漏
れるのを防ぐ。
【0096】インクカートリッジ220Aの場合、逆止
弁282からインクを供給すると、毛管路227のため
に、アクチュエータ225bが装着された第2の収容室
225bにインクが十分に充填されないことがある。更
にインク供給口230からインクを充填するとしても毛
管路227の毛細管力のために第1の収容室225aに
インクが十分に充填することが困難である。また、収容
室225bに装着されたアクチュエータ106のキャビ
ティ162に、気泡を残留させることなくインクを充填
することは更に困難である。この場合、図5から図8に
示したインク充填装置及びインク充填方法を用いること
によって、収容室225a、225b、及び収容室22
5bに装着されたアクチュエータ106のキャビティ1
62に容易にインクを充填することができる。例えば図
5のインク充填装置を使用した場合、まず、インクカー
トリッジ220Aを真空容器14内に設置する。次に逆
止弁228を閉じて真空ポンプ10によりインク供給口
230から空気を吸引して減圧する。次にインクカート
リッジ220Aにインクを充填するには、インク供給口
230からインクを充填してもよいし、インク供給口2
30を閉じて、逆止弁228からインクを充填してもよ
い。
【0097】インクカートリッジ220Bの場合、イン
ク供給室225aの上部に設けられた開口250からイ
ンクを供給すると、多孔質部材242及び毛管路227
のために、アクチュエータ225bが装着された第2の
収容室225bにインクが十分に充填されないことがあ
る。更にインク供給口230からインクを充填するとし
ても多孔質部材242及び毛管路227の毛細管力のた
めに第1の収容室225aにインクが十分に充填するこ
とが困難である。更に、収容室225bに装着されたア
クチュエータ106のキャビティ162に、気泡を残留
させることなくインクを充填することは更に困難であ
る。この場合、図5から図8に示したインク充填装置及
びインク充填方法を用いることによって、収容室225
a、225b、及び収容室225bに装着されたアクチ
ュエータ106のキャビティ162に容易にインクを充
填することができる。例えば図5のインク充填装置を使
用する場合、まず、インクカートリッジ220Bを真空
容器14の内部に設置する。次にインク供給口230を
閉じて真空ポンプ10により収容室225aの上部に設
けられた開口250から空気を吸引して減圧する。次に
インクカートリッジ220Bにインクを充填するには、
インク供給口230からインクを充填してもよいし、イ
ンク供給口230を閉じて、開口250からインクを充
填してもよい。
【0098】図12は、アクチュエータ106を液体容
器に取り付けるための取付構造体の一形態としてのモジ
ュール体100を示す斜視図である。図12には、アク
チュエータ106をモジュール体100に装着した状態
が示されている。モジュール体100はインクカートリ
ッジの所定個所に装着される。モジュール体100に装
着されたアクチュエータ106は、インク液中の少なく
とも音響インピーダンスの変化を検出することにより、
インクカートリッジ内の液体の消費状態を検知するよう
に構成されている。
【0099】本実施形態のモジュール体100は、イン
クカートリッジにアクチュエータ106を取り付けるた
めの液体容器取付部101を有する。また、アクチュエ
ータ106をモジュール体100に装着するための圧電
装置装着部105が設けられる。液体容器取付部101
は、平面がほぼ矩形の基台102上に駆動信号により発
振するアクチュエータ106を収容した円柱部116を
載せた構造になっている。また、モジュール体100
が、インクカートリッジに装着されたときに、モジュー
ル体100のアクチュエータ106が外部から接触でき
ないように構成されているので、アクチュエータ106
を外部の接触から保護することができる。なお、円柱部
116の先端側エッジは丸みが付けられていて、インク
カートリッジに形成された孔へ装着する際に嵌めやすく
なっている。
【0100】図13は、本発明が適用される単色、例え
ばブラックインク用のインクカートリッジの一実施形態
の断面図である。図13のインクカートリッジにおいて
は、圧電素子を有する圧電装置(アクチュエータ)の振
動部を振動させ、その後に振動部に残留する残留振動に
よって生ずる逆起電力を測定することによって、共振周
波数または逆起電力波形の振幅を検出することで音響イ
ンピーダンスの変化を検知する方法によりインクの消費
状態が検出される。音響インピーダンスの変化を検知す
る手段としてアクチュエータ106が用いられる。
【0101】インクを収容する容器本体1には、記録装
置のインク供給針に接合するインク供給口2が設けられ
ている。容器本体1の底面1aの外側には、アクチュエ
ータ106が貫通孔1cを介して内部のインクと接触で
きるように取付けられている。インクKがほぼ消費され
つくした段階、つまりインクニアエンドとなった時点
で、アクチュエータ106と接触する媒体がインクから
気体へと変更するべく、アクチュエータ106はインク
供給口2よりも若干上方の位置に設けられている。な
お、振動を発生する手段を独立して設け、アクチュエー
タ106を単に検知手段として用いても良い。
【0102】図14は、図13に示したインクカートリ
ッジに適したインクジェット記録装置の要部を示す断面
図である。インク供給口2にはパッキン4及び弁体6が
設けられている。図14に示すように、パッキン4は記
録ヘッド31に連通するインク供給針32と液密に係合
する。弁体6は、バネ5によってパッキン4に対して常
時弾接されている。インク供給針32が挿入されると、
弁体6はインク供給針32に押されてインク流路を開放
し、容器本体1内のインクがインク供給口2およびイン
ク供給針32を介して記録ヘッド31へ供給される。容
器本体1の上壁の上には、インクカートリッジ内のイン
クに関する情報を格納した半導体記憶手段7が装着され
ている。
【0103】記録用紙の幅方向に往復動可能なキャリッ
ジ30は、サブタンクユニット33を備えていて、記録
ヘッド31がサブタンクユニット33の下面に設けられ
ている。また、インク供給針32はサブタンクユニット
33のインクカートリッジ搭載面側に設けられている。
【0104】上述した本実施形態によるインクカートリ
ッジは、容器本体内の液体に対して疎液性である疎液部
を有するので、以下でこの点について説明する。
【0105】図15(A)および図15(B)は、それ
ぞれ、従来の材料と、任意の液体に対して疎液性である
材料とを示す図である。疎液性は、任意の液体との疎液
性を意味し、疎水性、疎油性、撥水性、撥油性、離水
性、離油性、超疎水性、超疎油性、超撥水性、超撥油
性、超離水性、超離油性等を含む。液体Lと材料B1ま
たは材料B2とはそれぞれ接触角θ1または接触角θ2
で接触する。図15(A)において、接触角θ1は接触
角θ2に比較して小さい。接触角θ1は約30度から約
60度である。材料B1は、疎液処理が施されておらず
疎液性を有さないからである。
【0106】一方で、図15(B)において、接触角θ
2は接触角θ1より大きく、材料B2が液体Lと疎液性
を示す。よって、材料B2は液体Lに対して疎液性の材
料である。本実施形態においては、疎液部に対する液体
の接触角は約60度以上であり、180度に近ければ近
いほど好ましい。
【0107】疎液部は、材料自体を疎液性にしてもよ
い。また、材料自体が疎液性でない場合であっても、疎
液性の材料を被覆することによって、疎液性にしてもよ
い。疎液性の高い材料は、液体との関係において液体の
表面張力が大きい材料といってもよい。
【0108】図16(A)および図16(B)は、アク
チュエータ106が容器本体1の側壁に取り付けられて
いる部分を拡大した断面図である。図16(A)は疎液
部を有しない比較例の断面図である。図16(B)は疎
液部を有する本実施形態の断面図である。
【0109】図16(A)の比較例においては疎液部が
ないため、アクチュエータ106の周辺にインクが無い
ときにインクが振動領域176aに誤って付着した場合
に、インク滴Mがそこに滞留する。また、振動領域17
6aの周辺にインクが付着しても、インク滴Mが垂れ下
がって振動領域176aに誤って付着する場合がある。
それにより、アクチュエータ106は、インクが無いに
もかかわらず、インクが有ると誤って検出するおそれが
ある。
【0110】一方で、図16(B)における本実施形態
において、疎液部は容器本体1内のインクに対して疎イ
ンク性を有する部分を意味する。アクチュエータ106
は容器本体1内のインクと疎インク性である疎液部を有
する。振動板176のうち、少なくともインクと接触す
る振動領域176aが疎液部に含まれる。振動領域17
6aが疎液部に含まれることによって、アクチュエータ
106の周辺にインクが無いときにインクが振動領域1
76aに誤って付着しても、インクとの接触角が大きい
ので、インクは、振動領域176aに滞留することがで
きず、インクの自重によって落下する。従って、アクチ
ュエータ106は、インクが無いにもかかわらず、イン
クが有ると誤って検出することがない。
【0111】振動領域176aの周辺を疎液部に含めて
も良い。例えば、キャビティ162の内側面161aを
疎液部に含めてもよい。さらに、容器本体1の内方へ向
かう基板178の基板裏面178aを疎インク性として
疎液部に含めてもよい。また、アクチュエータ106だ
けでなく、容器本体1の貫通孔1cや容器本体1の内壁
面1dを疎インク性とすることによって、アクチュエー
タ106および容器本体1を疎液部に含めてもよい。こ
のように、振動領域176aの周辺を疎液部にすること
によって、誤って付着したインクがキャビティ162や
貫通口1cに滞留することがない。それにより、アクチ
ュエータ106は、インクが無いにもかかわらず、イン
クが有ると誤って検出することがない。
【0112】さらに、アクチュエータ106、容器本体
1およびインク供給口2を含め、インクカートリッジ内
のインクが接触している部分の全部を疎インク性にして
もよい。かかる場合には、インクカートリッジ内のイン
クと接触する部分の全部が疎液部になる。
【0113】インクカートリッジ内部の全体を疎液部に
することにより、容器本体1の内部やアクチュエータ1
06にインクが滞留しない。よって、インクカートリッ
ジ内のインク全部を無駄なく使い切ることができる。
【0114】このように疎液部を有するインクカートリ
ッジを用いた場合、インクを再充填する際に、インクカ
ートリッジ内にインクが残存しないため、大気に触れる
ことによって質の低下した古いインクを混合させること
なく、新しいインクを再充填することができる。
【0115】さらに、インクカートリッジ内にインクが
残存しないため、インクカートリッジをリサイクルする
際には、容器本体1内を洗浄する必要が無い、もしくは
ごく簡単な洗浄で十分である。例えば、空のインクカー
トリッジを洗浄する場合に、容器本体1内に収容されて
いたインクよりもインクカートリッジ内の内壁やアクチ
ュエータ106と親和性の高い洗浄液で軽く濯げばよ
い。より詳細には、インクカートリッジが水性のインク
を使用していた場合には、インクカートリッジ内部とよ
り親和性が高い油性の洗浄液で軽く濯げばよい。従っ
て、インクカートリッジをリサイクルする際の洗浄時間
が短時間で済む。よって、インクカートリッジをリサイ
クルするためのコストが低廉になる。
【0116】洗浄液は、インクより高い親液性を有すれ
ばよく、特に限定はない。インクより高い親液性を有す
る洗浄液は、インクカートリッジの内壁やアクチュエー
タ106とより馴染み易い。従って、インクカートリッ
ジ内に残存していた不純物などを簡単に洗い流すことが
できる。
【0117】キャビティ162内にインクを残存させな
いために、キャビティ162内を疎インク性にしつつ、
キャビティ162の周辺の基板裏面178aを親液性
(親インク性)にしてもよい。
【0118】親液性は、任意の液体との親和性を意味
し、親水性、親油性、超親水性、超親油性等を含む。ま
た、親液部に対する液体の接触角は約30度以下であ
り、0度に近ければ近いほど好ましい。
【0119】さらに、貫通孔1c内にインクを残存させ
ないために、キャビティ162内、基板裏面178aお
よび貫通孔1cの内壁を疎インク性にしつつ、貫通孔1
cの周辺の内側面1dを親インク性にしてもよい。それ
によって、キャビティ162や貫通孔1c内のインク
は、キャビティ162内や貫通孔1c内に残存しにく
く、かつ基板裏面178aや内側面1dを伝って容器本
体1の下方へ流出しやすくなる。また、アクチュエータ
106およびその周辺にインクが付着した場合であって
も、インクは滞留することなく流れ落ちる。
【0120】キャビティ162内に液体容器内の液体が
残存しない場合には、キャビティ162内または貫通孔
1c内のインクが残存する場合と比較して、アクチュエ
ータ106が検知する少なくとも音響インピーダンスの
変化が顕著になる。よって、アクチュエータ106は、
インクカートリッジ内のインクの有無をより顕著かつ正
確に検出することができる。
【0121】ところで、キャビティ162内または貫通
孔1c内を疎インク性にすることによって、インクカー
トリッジ内にインクを充填する場合に、インクがキャビ
ティ162内または貫通孔1c内に充填することが困難
になる。
【0122】しかしながら、本実施形態においては、上
述したように、インクカートリッジの製造においてイン
クを容器本体1内に充填するとき、またはインクカート
リッジを再利用するときに、インクカートリッジ内部を
真空引きなどによって負圧にし、その負圧を利用してイ
ンクカートリッジ内にインクを充填または再充填する。
このため、キャビティ162内または貫通孔1c内が疎
インク性であるにもかかわらず、それらの内部にインク
が満たされる。
【0123】図17(A)および図17(B)は、アク
チュエータ106が容器本体1の側壁に取り付けられて
いる部分を拡大した断面図である。インクの液面がアク
チュエータ106を通過した後に、誤ってアクチュエー
タ106に付着しようとするインク滴も図示している。
【0124】図17(A)は、比較例を示す図である。
貫通口1cおよびキャビティ162内が疎インク性でな
いので、インク滴は、アクチュエータ106および貫通
口1cに付着し、滞留する。従って、アクチュエータ1
06はインクカートリッジ内のインクが無いにもかかわ
らず、有ると誤って検出するおそれがある。
【0125】図17(B)は、本実施形態を示す図であ
る。貫通口1cおよびキャビティ162内を疎インク性
にすることによって、インク滴は、アクチュエータ10
6に付着することができず、表面張力により球形に近い
形状を維持したまま下方へ落する。従って、アクチュエ
ータ106はインクカートリッジ内のインクの有無を誤
って検出することが無い。
【0126】次に、疎液性の材料について説明する。疎
液部を形成するための疎液性の材料は特に限定されな
い。従って、任意の疎液性の材料を使用することができ
る。疎液性の強い材料としては、フッ素系樹脂(フルオ
ロアルキル化合物)、やシリコーン系樹脂を含む材料が
一般的である。例えば、フルオロオレフィンや、パーフ
ロロ基を有するフッ素系樹脂は、熱的及び化学的に安定
であり、耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、離型性、耐摩擦
性、撥水性等に優れる。シリコーン系樹脂は、撥水撥油
性に優れるが、高度を保持するためにアクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の他の樹脂との併用、変性
によって塗料の組成が構成されることが多い。
【0127】より詳細には、ラッカー型フッ素樹脂材
料、フッ素系紫外線硬化型材料、熱硬化型フッ素樹脂材
料、フッ素系シランカップリング剤、フッ素樹脂粒子を
分散したエポキシ樹脂組成物、含フッ素エポキシ樹脂組
成物、フッ素含有ジオール、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)がある。
【0128】また、シランカップリング剤、シリコーン
界面活性剤、シリコーンゴム、ペトロラタム、水酸基含
有シリコーン、シリコーンとアクリル樹脂の2成分系を
用いるもの、エチルシリケート、N−ブチルシリケー
ト、N−プロピルシリケート、クロロシラン、アルコキ
シシラン、シラザン、などがある。
【0129】さらに、エポキシ樹脂、カチオン重合触
媒、ジグライム、PP、PE、PA、PET、PBT、
PSF、PES、PEEK、PEI、OPP、PVC、
マレイン化石油樹脂アルカリ塩、パラフィン系ワック
ス、光触媒を利用したものでもよい。
【0130】所定の材料の表面に疎液性の材料を被覆す
る方法も特に限定されない。従って、疎液性の材料を被
覆するための任意の方法を使用することができる。疎液
性の材料を被覆する方法としては、例えば、メッキ処
理、コーティング、被膜層の貼付、堆積などの方法があ
る。その他の既知の任意の技術を用いて疎液性の材料を
被覆すればよい。例えば、コーティングによる方法の場
合、疎液部が回転する前にもしくは回転しているときに
疎液性の液体を垂らし、疎液部を回転させることによっ
て被覆するスピンコートや、疎液部を疎液性の液体に浸
漬することによって被覆するディップコートや、ロール
によって疎液性の液体を親液部に塗布するロールコート
によるコーティングなどで塗布してもよい。また、単に
刷毛などによって親液性の液体を疎液部に塗布してもよ
い。また、疎液部は疎液性の材料から形成される被膜層
を所定箇所に貼付することによって形成してもよい。ま
た、堆積による方法としては、CVD、プラズマCV
D、スパッタリング、真空蒸着がある。
【0131】材料の表面の粗度が撥水性に影響する場合
がある。例えば、接触角が90度以上の材料を粗面化処
理することによって疎液性が高まる。
【0132】また、例えば、材料がフラクタル構造を有
する疎水性の材料の場合には、その材料は表面の粗度を
高めると超撥水表面または超撥油表面になる。従って、
フラクタル構造を有する疎液性の材料の表面を粗面化処
理することによって、疎液部を形成してもよい。ただ
し、粗面化処理することによって疎液性になる材料であ
れば、フラクタル構造を有する材料に限定しない。
【0133】本実施形態における疎液部を有するインク
カートリッジの製造方法としては以下の方法が挙げられ
る。
【0134】第1の方法は、図2のアクチュエータ10
6をキャビティ162が露出するように所定の治具に備
えもしくはマスキングする。疎液部を形成するための装
置に所定の治具を取り付け、キャビティ162の内部を
疎液性にする。その後にモジュール体100にアクチュ
エータ106を取り付け、モジュール体100をインク
カートリッジに取り付ける。所定の治具はキャビティ1
62の部分に孔を設けた樹脂、金属の材料から形成され
る。また、熱可塑性樹脂を用いてキャビティ162以外
の部分をマスキングしてもよい。
【0135】この方法によれば、アクチュエータ106
にのみ疎液部を形成することができる。また、アクチュ
エータ106をモジュール体100に取り付ける前に疎
液部を形成するようにしたので、疎液部を形成するため
にはアクチュエータ106のみを取り扱うことができれ
ば足りる。従って、インクカートリッジの製造設備を比
較的小さくすることができる。それにより、同一のイン
クカートリッジを製造するためのコストを低減させるこ
とができる。
【0136】第2の方法は、まず初めにモジュール体1
00に図2のアクチュエータ106を装着する。その後
にアクチュエータ106をキャビティ162が露出する
ように所定の治具に備えもしくはマスキングする。疎液
部を形成するための装置に所定の治具を取り付け、キャ
ビティ162の内部またはキャビティ162の内部およ
びその周辺のモジュール体100を疎液性にする。その
後にモジュール体100をインクカートリッジに取り付
ける。
【0137】この方法によれば、アクチュエータ106
の周辺にあるモジュール体100の部分をキャビティ1
62の内部と同時に疎液化処理することによって、キャ
ビティ162の内部およびその周辺のモジュール体10
0を疎液性にすることができる。
【0138】第3の方法は、まず初めにモジュール体1
00に図2のアクチュエータ106を装着し、モジュー
ル体100をインクカートリッジに取り付ける。その後
にアクチュエータ106をキャビティ162が露出する
ように所定の治具に備えもしくはマスキングする。疎液
部を形成するための装置に所定の治具を取り付け、キャ
ビティ162の内部またはキャビティ162の内部およ
びその周辺のモジュール体100を疎液性にする。
【0139】この方法によれば、アクチュエータ10
6、モジュール体100およびインクカートリッジの内
部を同時に疎液化処理することによって、キャビティ1
62の内部およびその周辺のモジュール体100さらに
インクカートリッジの内部を疎液性にすることができ
る。
【0140】モジュール体100についても、インクと
接触する部分を疎液性にしてもよい。
【0141】図18は、複数種類のインクを収容するイ
ンクカートリッジの一例を示す裏側から見た斜視図であ
る。容器308は、隔壁により3つのインク室309、
310及び311に分割される。それぞれのインク室に
は、インク供給口312、313及び314が形成され
ている。それぞれのインク室309、310及び311
の底面308aには、アクチュエータ315、316お
よび317が、容器308を介して各インク室内に収容
されているインクに弾性波を伝達できるように取り付け
られている。この例によるインクカートリッジの容器3
08内またはアクチュエータ315、316および31
7も、それぞれ疎液性を有する。また、各インク室30
9、310及び311の内壁が疎インク性になるように
形成してもよい。
【0142】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又
は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を
加えた形態も本発明の範囲に含まれ得ることが、特許請
求の範囲の記載から明らかである。
【0143】
【発明の効果】本発明によれば、圧電装置を用いること
で液体の消費状態を正確に検出でき且つ複雑なシール構
造を不要とした液体容器の内部に、気泡を残留させるこ
となく液体を充填することができる。
【0144】また、使用済みの液体容器の場合でも、気
泡を残留させることなく液体容器の内部に液体を再充填
することができる。
【0145】さらに、内部に疎液部を有する液体容器の
場合でも、気泡を残留させることなく液体容器の内部に
液体を充填することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体容器の一実施形態であるイン
クカートリッジ、及びこのインクカートリッジが装着さ
れるインクジェット記録装置の要部を示した斜視図であ
る。
【図2】図1に示したインクカートリッジに装着される
アクチュエータの詳細を示す図である。
【図3】図1に示したインクカートリッジにインクが一
杯に充填されたときのアクチュエータのキャビティの部
分を拡大して示した断面図である。
【図4】図2に示したアクチュエータを先端に設置した
モジュール体をインクカートリッジに装着したときの容
器本体の底部近傍の断面図である。
【図5】本発明による液体充填方法の一実施形態によっ
てインクカートリッジにインクを充填するためのインク
充填装置の構成を示す図である。
【図6】本発明による液体充填方法の他の実施形態によ
ってインクカートリッジにインクを充填するためのイン
ク充填装置の構成を示す図である。
【図7】図5に示したインク充填装置を用いたインク充
填の手順を示す図である。
【図8】図6に示したインク充填装置を用いたインク充
填の手順を示す図である。
【図9】本発明による液体容器の他の実施形態であるイ
ンクカートリッジを示す図である。
【図10】図9(C)に示したインクカートリッジの変
形例を示す断面図である。
【図11】本発明による液体容器の他の実施形態である
インクカートリッジを示す図である。
【図12】図2に示したアクチュエータを容器本体に取
り付けるためのモジュール体をアクチュエータと共に示
す斜視図である。
【図13】本発明による液体容器の一実施形態である、
単色、例えばブラックインク用のインクカートリッジの
断面図である。
【図14】図13に示したインクカートリッジに適した
インクジェット記録装置の要部のを示す断面図である。
【図15】ある液体に対して親液性である材料と疎液性
である材料とを示す図である。
【図16】図2に示したアクチュエータが容器本体に取
り付けられている部分を拡大した断面図である。
【図17】図2に示したアクチュエータが容器本体の側
壁に取り付けられている部分を拡大した断面図である。
【図18】本発明による液体容器の一実施形態である複
数種類のインクを収容するインクカートリッジを示す裏
側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1、194 容器本体 1c 貫通孔 1d 内側面 2、187、230、312、313、314 インク
供給口 10、16 真空ポンプ 12、18 インクタンク 14 真空容器 24、26 インク供給チューブ 28 空気吸引チューブ 30 キャリッジ 31 記録ヘッド 100 モジュール体 106、315、316、317 アクチュエータ 161 開口 162 キャビティ 176 振動板 176a 振動領域 178 基板 180、220A、220B インクカートリッジ 185 空気導入口 186 記録ヘッド 212 隔壁 213、213a、213b 収容室 222 第1の隔壁 224 第2の隔壁 225a 第1の収容室 225b 第2の収容室 233 通気孔 250 開口 309、310、311 インク室

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体の消費状態を検出する圧電装置が取り
    付けられた液体容器であって前記圧電装置に形成された
    キャビティが前記液体容器の内部に連通している液体容
    器の内部に液体を充填する方法であって、 前記液体容器の内部を大気圧よりも低い圧力に減圧する
    減圧ステップと、 前記液体容器の内部に液体を充填する液体充填ステップ
    と、を有することを特徴とする液体充填方法。
  2. 【請求項2】前記減圧ステップ及び前記液体充填ステッ
    プを減圧容器内で行うことを特徴とする請求項1に記載
    の液体充填方法。
  3. 【請求項3】前記減圧ステップでは前記液体容器に形成
    された開口から前記液体容器内の空気を吸引除去して減
    圧し、前記液体充填ステップでは前記開口から液体を充
    填すること特徴とする請求項1又は2に記載の液体充填
    方法。
  4. 【請求項4】前記減圧ステップにおいて、前記液体容器
    に形成された第1の開口を閉じた状態で、前記液体容器
    に形成された第2の開口から前記液体容器内の空気を吸
    引除去し、 前記液体充填ステップにおいて、前記第2の開口を閉じ
    て、前記第1の開口を開き、前記第1の開口から液体を
    充填することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体
    充填方法。
  5. 【請求項5】前記液体容器への液体充填の終了時に、前
    記液体容器から所定量の液体を吸引して排出するステッ
    プを更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか一項に記載の液体充填方法。
  6. 【請求項6】前記減圧ステップと前記液体充填ステップ
    とをほぼ同時に行うことを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか一項に記載の液体充填方法。
  7. 【請求項7】前記液体容器から吸引される空気の流量
    が、前記液体容器に充填される液体の流量よりも大きい
    ことを特徴とする請求項6に記載の液体充填方法。
  8. 【請求項8】前記液体充填ステップが、前記液体容器を
    保温しながら行なわれることを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれか一項に記載の液体充填方法。
  9. 【請求項9】前記液体容器は、前記液体容器の液体収容
    空間に形成された少なくとも1つの隔壁によって前記液
    体収容空間が区画されて形成された、大気と連通する第
    1の液体収容室及び前記第1の液体収容室と連通し前記
    圧電装置が装着される第2の液体収容室を有し、前記減
    圧ステップ及び前記液体充填ステップにより前記第1及
    び第2の液体収容室のそれぞれに液体を充填することを
    特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液体
    充填方法。
  10. 【請求項10】前記液体充填ステップにおいて、前記第
    2の液体収容室の所定の箇所に設けられた開口から液体
    を充填してから前記第1の液体収容室に液体を充填する
    ことを特徴とする請求項9に記載の液体充填方法。
  11. 【請求項11】前記液体充填ステップにおいて、前記第
    1の液体収容室に液体を充填してから前記第2の液体収
    容室に液体を充填することを特徴とする請求項9に記載
    の液体充填方法。
  12. 【請求項12】前記液体容器が使用済みの液体容器であ
    ることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に
    記載の液体充填方法。
  13. 【請求項13】前記液体容器は、前記液体容器内の液体
    に対して疎液性である疎液部を内部に有することを特徴
    とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液体充
    填方法。
  14. 【請求項14】容器本体と、 前記容器本体内の液体の消費状態を検出する圧電装置で
    あって、前記容器本体の内部と連通するキャビティが形
    成された圧電装置と、を備え、 前記容器本体の内部には、前記容器本体の内部を大気圧
    よりも低い圧力に減圧する減圧ステップと前記容器本体
    の内部に液体を充填する液体充填ステップとを含む液体
    充填方法によって液体が充填されている液体容器。
  15. 【請求項15】前記液体はインクジェット記録装置用の
    インクであり、前記インクジェット記録装置に着脱自在
    に装着することができることを特徴とする請求項14記
    載の液体容器。
  16. 【請求項16】前記容器本体内の液体に対して疎液性で
    ある疎液部を前記容器本体の内部に有することを特徴と
    する請求項14又は15に記載の液体容器。
  17. 【請求項17】前記圧電装置の前記容器本体内の液体と
    接触する振動領域が疎液性であることを特徴とする請求
    項16に記載の液体容器。
  18. 【請求項18】前記疎液部は前記キャビティの内側面を
    含むことを特徴とする請求項16又は17に記載の液体
    容器。
  19. 【請求項19】液体を収容するための容器本体および前
    記容器本体内の液体を外部へ供給するための液体供給口
    を備えた液体容器と、前記容器本体の内部と連通するキ
    ャビティが形成され、前記容器本体内の液体の消費状態
    を検出する圧電装置とを準備する準備ステップと、 前記圧電装置に前記容器本体内の液体に対して疎液性で
    ある疎液部を形成する形成ステップと、 前記圧電装置を前記液体容器に取り付ける取付ステップ
    と、 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の液体充填方法
    を用いて前記容器本体の内部に液体を充填する充填ステ
    ップと、 を備えたことを特徴とする液体容器製造方法。
  20. 【請求項20】前記取付ステップは、前記形成ステップ
    が実施された後に実施されることを特徴とする請求項1
    9に記載の液体容器製造方法。
  21. 【請求項21】前記形成ステップは、前記取付ステップ
    が実施された後に実施されることを特徴とする請求項1
    9に記載の液体容器製造方法。
  22. 【請求項22】前記準備ステップにおいて、前記液体容
    器及び前記圧電装置と共に、前記圧電装置を前記液体容
    器に取り付ける取付構造体が準備され、 前記圧電装置を前記取付構造体に装着する装着ステップ
    をさらに有し、 前記取付ステップにおいて、前記装着ステップの後に前
    記取付構造体を前記液体容器に取り付けることにより前
    記圧電装置が前記液体容器に取り付けられることを特徴
    とする請求項19に記載の液体容器製造方法。
  23. 【請求項23】前記形成ステップは、前記装着ステップ
    が実施された後に実施されることを特徴とする請求項2
    2に記載の液体容器製造方法。
  24. 【請求項24】前記形成ステップは、前記装着ステップ
    及び前記取付ステップが実施された後に実施されること
    を特徴とする請求項23に記載の液体容器製造方法。
  25. 【請求項25】前記装着ステップは、前記形成ステップ
    が実施された後に実施されることを特徴とする請求項2
    2に記載の液体容器製造方法。
JP2001169808A 2000-06-15 2001-06-05 液体容器の製造方法 Expired - Fee Related JP3736747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001169808A JP3736747B2 (ja) 2000-06-15 2001-06-05 液体容器の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000179906 2000-06-15
JP2000-179906 2000-06-15
JP2001169808A JP3736747B2 (ja) 2000-06-15 2001-06-05 液体容器の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004346127A Division JP2005096469A (ja) 2000-06-15 2004-11-30 液体充填方法及び液体容器製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002067351A true JP2002067351A (ja) 2002-03-05
JP3736747B2 JP3736747B2 (ja) 2006-01-18

Family

ID=26594000

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001169808A Expired - Fee Related JP3736747B2 (ja) 2000-06-15 2001-06-05 液体容器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3736747B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006175854A (ja) * 2004-11-29 2006-07-06 Seiko Epson Corp カートリッジの液体再充填方法および液体再充填装置
JP2006175855A (ja) * 2004-11-29 2006-07-06 Seiko Epson Corp カートリッジの液体充填方法および液体充填装置
JP2006175856A (ja) * 2004-11-29 2006-07-06 Seiko Epson Corp カートリッジの液体再充填方法、液体再充填装置および再充填カートリッジ
JP2009040065A (ja) * 2004-11-29 2009-02-26 Seiko Epson Corp カートリッジの再製造方法およびカートリッジ
JP2009040066A (ja) * 2004-11-29 2009-02-26 Seiko Epson Corp カートリッジの液体充填方法、再製造方法および再生カートリッジ
JP2010005958A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Seiko Epson Corp 液体容器の製造方法、および、液体容器
KR101263946B1 (ko) * 2004-11-29 2013-05-14 세이코 엡슨 가부시키가이샤 잉크 카트리지 및 카트리지 내로 액체를 충전하는 방법
JP2013525148A (ja) * 2010-05-01 2013-06-20 珠海納思達企業管理有限公司 インクカートリッジ充填装置および当該装置を用いたインクカートリッジ充填方法
JP2013526428A (ja) * 2010-05-12 2013-06-24 ジュハイ ナインスター マネージメント カンパニー リミテッド インクカートリッジ充填装置
JP2015061896A (ja) * 2013-08-19 2015-04-02 セイコーエプソン株式会社 インク組成物、インク組成物とインク容器とのセット、インク容器、記録装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58201027A (ja) * 1982-05-20 1983-11-22 Murata Mfg Co Ltd 画像形成材料のレベル検知装置
JPS6295225A (ja) * 1985-10-23 1987-05-01 Canon Inc 記録装置
JPH0336037A (ja) * 1989-07-03 1991-02-15 Nec Corp インクジェットヘッドインク充填方法
JPH0920013A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Brother Ind Ltd インク注入方法及びインク注入装置
JPH0939263A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Canon Inc インクジェットカートリッジへのインク再充填方法および再充填装置
JPH09267488A (ja) * 1996-03-29 1997-10-14 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JPH09286121A (ja) * 1996-04-22 1997-11-04 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
GB2321107A (en) * 1997-01-14 1998-07-15 Smiths Industries Plc Fluid level detector
JPH10305590A (ja) * 1997-05-08 1998-11-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd インク残量検知センサ
JPH1148490A (ja) * 1997-07-30 1999-02-23 Canon Inc 液体収容室を有する液体収容容器への液体充填方法及び液体充填装置
JPH11286121A (ja) * 1998-02-06 1999-10-19 Canon Inc インクタンク、該インクタンクを用いるインクジェットプリントヘッド、プリントヘッドカ―トリッジおよびインクジェットプリント装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58201027A (ja) * 1982-05-20 1983-11-22 Murata Mfg Co Ltd 画像形成材料のレベル検知装置
JPS6295225A (ja) * 1985-10-23 1987-05-01 Canon Inc 記録装置
JPH0336037A (ja) * 1989-07-03 1991-02-15 Nec Corp インクジェットヘッドインク充填方法
JPH0920013A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Brother Ind Ltd インク注入方法及びインク注入装置
JPH0939263A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Canon Inc インクジェットカートリッジへのインク再充填方法および再充填装置
JPH09267488A (ja) * 1996-03-29 1997-10-14 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JPH09286121A (ja) * 1996-04-22 1997-11-04 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
GB2321107A (en) * 1997-01-14 1998-07-15 Smiths Industries Plc Fluid level detector
JPH10305590A (ja) * 1997-05-08 1998-11-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd インク残量検知センサ
JPH1148490A (ja) * 1997-07-30 1999-02-23 Canon Inc 液体収容室を有する液体収容容器への液体充填方法及び液体充填装置
JPH11286121A (ja) * 1998-02-06 1999-10-19 Canon Inc インクタンク、該インクタンクを用いるインクジェットプリントヘッド、プリントヘッドカ―トリッジおよびインクジェットプリント装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006175854A (ja) * 2004-11-29 2006-07-06 Seiko Epson Corp カートリッジの液体再充填方法および液体再充填装置
JP2006175855A (ja) * 2004-11-29 2006-07-06 Seiko Epson Corp カートリッジの液体充填方法および液体充填装置
JP2006175856A (ja) * 2004-11-29 2006-07-06 Seiko Epson Corp カートリッジの液体再充填方法、液体再充填装置および再充填カートリッジ
JP2009040065A (ja) * 2004-11-29 2009-02-26 Seiko Epson Corp カートリッジの再製造方法およびカートリッジ
JP2009040066A (ja) * 2004-11-29 2009-02-26 Seiko Epson Corp カートリッジの液体充填方法、再製造方法および再生カートリッジ
JP4710962B2 (ja) * 2004-11-29 2011-06-29 セイコーエプソン株式会社 カートリッジの液体充填方法および再製造方法
KR101263946B1 (ko) * 2004-11-29 2013-05-14 세이코 엡슨 가부시키가이샤 잉크 카트리지 및 카트리지 내로 액체를 충전하는 방법
JP2010005958A (ja) * 2008-06-27 2010-01-14 Seiko Epson Corp 液体容器の製造方法、および、液体容器
JP2013525148A (ja) * 2010-05-01 2013-06-20 珠海納思達企業管理有限公司 インクカートリッジ充填装置および当該装置を用いたインクカートリッジ充填方法
JP2013526428A (ja) * 2010-05-12 2013-06-24 ジュハイ ナインスター マネージメント カンパニー リミテッド インクカートリッジ充填装置
JP2015061896A (ja) * 2013-08-19 2015-04-02 セイコーエプソン株式会社 インク組成物、インク組成物とインク容器とのセット、インク容器、記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3736747B2 (ja) 2006-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1679196B1 (en) Liquid charging method, liquid container, and method for manufacturing the same
KR101096845B1 (ko) 액체 공급 시스템 및 그 제조 방법
JP5024143B2 (ja) 液体収容容器の製造方法
JP5272540B2 (ja) 液体容器の製造方法、および、液体容器
JP3736747B2 (ja) 液体容器の製造方法
JP5082723B2 (ja) 液体検出装置及びそれを用いた液体収容容器並びに液体検出装置の製造方法
JP3982151B2 (ja) 液体容器
JP4029544B2 (ja) 液体容器
US7802861B2 (en) Liquid detector and liquid container having the same
JP2005096469A (ja) 液体充填方法及び液体容器製造方法
JP2002036587A (ja) 液体容器および液体容器製造方法
JP5487744B2 (ja) 液体収容体の製造方法
JP2010030143A (ja) 流体収容容器及び流体噴射装置
EP1974925B1 (en) Liquid detection device, liquid container using the same, and method of producing liquid detection device
JP2006341585A (ja) 液体検出機能を備えた容器
JP2009012368A (ja) 流体噴射装置
JP2002036596A (ja) 液体容器および液体容器製造方法
JP2002219814A (ja) 液体消費状態検出器
JP5326618B2 (ja) 液体検出装置及びそれを用いた液体収容容器
JP4854550B2 (ja) インクジェット記録装置のキャップ部材及びインクジェット記録装置
JP2001328276A (ja) 液体容器
JP2009136758A (ja) 液滴吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040716

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041001

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041130

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3736747

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091104

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091104

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101104

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101104

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111104

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111104

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121104

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121104

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131104

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees