JP2002067212A - 建築用積層ボードおよびその製造方法 - Google Patents

建築用積層ボードおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2002067212A
JP2002067212A JP2000253023A JP2000253023A JP2002067212A JP 2002067212 A JP2002067212 A JP 2002067212A JP 2000253023 A JP2000253023 A JP 2000253023A JP 2000253023 A JP2000253023 A JP 2000253023A JP 2002067212 A JP2002067212 A JP 2002067212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strength
adhesive
building
low
board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000253023A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
Satoshi Kitagawa
聡 北川
Hiroshi Sato
佐藤  寛
Tsuguo Yoneda
次生 米田
Shinji Sasano
眞司 笹野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National House Industrial Co Ltd
Original Assignee
National House Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National House Industrial Co Ltd filed Critical National House Industrial Co Ltd
Priority to JP2000253023A priority Critical patent/JP2002067212A/ja
Publication of JP2002067212A publication Critical patent/JP2002067212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築用積層ボードの使用性能を損なうことな
く、個々の材料への解体が容易に行えるようにする。 【解決手段】 複数枚の建築用板材10、40が互いの
間に接着剤層を介して積層されてなる建築用積層ボード
Bである。接着剤層が、ほぼ全面にわたって層状に配置
され、防湿性を有し比較的に接着強度の小さな低強度接
着部20と、層状の低強度接着部20の中に島状に分散
して配置され、比較的に接着強度の大きな高強度接着部
30とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用積層ボード
およびその製造方法に関し、建築物の壁面や床面、天井
面などを施工するのに使用され、材質や厚みが異なる複
数種類の材料が接着剤を介して積層された積層ボード
と、このような積層ボードを製造する方法とを対象にし
ている。
【0002】
【従来の技術】建築施工においては、壁面や床面、天井
面その他の面状の構造部分を施工することが多い。この
ような面状構造を施工する際に、予め複数の材料層が積
層された積層ボードを使用することが行われている。建
築用積層ボードとしては、例えば、合成樹脂の発泡体か
らなる断熱材と石膏ボードからなる内装材とが積層され
たものがある。このような内装用ボードは、壁面に貼り
付けて施工するだけで、壁面の内装施工が能率的に行え
るという利点がある。
【0003】建築用積層ボードを製造するには、複数の
材料層を積層一体化する作業が必要である。この積層作
業には、釘打ちやビス止めなどの手段も採用されるが、
一般的には接着剤による接着が行われることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、建築物の解体や
建て替え、改装などの際に発生する建築資材の廃棄処分
あるいは再利用に関心が持たれている。建築資材を再利
用するには、建築資材を、個別の素材あるいは材料毎に
分解あるいは解体した状態で回収することが望まれる。
前記した建築用積層ボードの場合、複数の材料層が積層
一体化されているので、建築用積層ボードを再利用する
ときには、個々の材料層への解体が容易に行えるように
なっていることが望ましい。
【0005】ところが、前記した接着積層によって製造
された建築用積層ボードは、個々の材料層に解体するこ
とが困難である。接着によって全面で強固に接合された
建築用板材は、容易に引き剥がすことができない。そこ
で、建築用積層ボードの製造時に、使用する接着剤の接
着強度を弱くしておいたり、接着剤を部分的にしか使用
しないでおいたりして、解体時に引き剥がし易くしてお
くことが考えられる。しかし、接着強度が弱ければ、建
築用積層ボードを建築物に組み込んで使用している間の
強度や耐久性が低下してしまう。接着剤を部分的にしか
使用しなければ、建築用積層ボードの一体性が悪くな
り、使用中に部分的な剥がれや端部のまくれなどが発生
する心配がある。防湿性や断熱性などの性能が悪くなる
可能性もある。
【0006】本発明の課題は、建築用積層ボードの使用
性能を損なうことなく、個々の材料への解体が容易に行
えるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる建築用積
層ボードは、複数枚の建築用板材が互いの間に接着剤層
を介して積層されてなる建築用積層ボードである。前記
接着剤層が、ほぼ全面にわたって層状に配置され、防湿
性を有し比較的に接着強度の小さな低強度接着部と、前
記層状の低強度接着部の中に島状に分散して配置され、
比較的に接着強度の大きな高強度接着部とを備える。 〔建築用板材〕建築用積層ボードの使用目的や要求性能
に合わせて、通常の建築用積層ボードに使用されている
材料を用いることができる。
【0008】建築用板材の具体例として、合成樹脂の発
泡体、石膏ボード、合板、セラミック板、セメント系ボ
ード、合成樹脂成形板、繊維質ボードなどが挙げられ
る。建築用積層ボードは、2枚の建築用板材を積層する
だけの場合もあるし、3枚以上の建築用板材をそれぞれ
の間に接着剤層を介して積層する場合もある。建築用板
材を接着する接着剤層は、低強度接着部と高強度接着部
とを備えている。 〔低強度接着部〕接着剤層のほぼ全面にわたって層状に
配置され、対向する建築用板材を比較的に小さな接着強
度で接合する。
【0009】低強度接着部を構成する低強度接着剤とし
ては、通常の建築用積層ボードの製造に用いられる接着
剤の中で比較的に接着強度が小さなものを選択して使用
すればよい。具体的には、アクリル系、ゴム系、その他
の接着剤が使用できる。接着剤の硬化機構としては、熱
硬化性、反応硬化性、紫外線硬化性など通常の接着剤と
同様の硬化機構を有するものが使用できる。低強度接着
部の接着強度は、建築用積層ボードを輸送したり保管し
たりしているときの取り扱い時に加わる外力程度では、
接着部分が剥がれることがないが、接着された建築用板
材同士を端部で強制的に引き剥がそうとしたときには、
建築用板材を破壊することなく引き剥がすことが可能な
程度の接着強度に設定される。具体的には、使用する建
築用板材の材質や寸法、使用用途や要求性能によっても
異なるが、通常は、JIS−A5547に規定される接
着強度が0.1〜1.0kg/cm2 の範囲に設定され
る。
【0010】低強度接着部を構成する低強度接着剤の塗
工量は、必要な接着強度の値や建築用板材の表面性状な
どの条件によっても異なるが、通常は、50〜120g
/m 2 の範囲に設定される。低強度接着剤としては、防
湿性を有する接着剤を用いる。これによって、建築用板
材を接合する接着剤層に防湿性を与えることができる。 〔高強度接着部〕層状に配置された低強度接着部の中に
島状に分散して配置され、比較的に大きな接着強度で建
築用板材を接合する。
【0011】高強度接着部を構成する高強度接着剤とし
ては、通常の建築用積層ボードの製造に用いられる接着
剤の中で比較的に接着強度が大きなものを選択して使用
すればよい。材料や硬化機構は、前記低強度接着剤と同
様の範囲で設定できる。低強度接着剤と高強度接着剤と
が、接着強度を除いて同様の材料および特性を有するも
のであってもよいし、材料、特性あるいは硬化機構など
が異なる接着剤を組み合わせることもできる。高強度接
着部の接着強度は、建築用積層ボードの輸送保管および
使用時に加わる外力や負荷を確実に負担できる程度の接
着強度に設定される。接着剤の接着強度が建築用板材の
破壊強度よりも大きくなるようにするのが好ましい。す
なわち、使用する建築用板材を用いて接着強度試験を行
ったときに、接着剤の剥がれは生じず、建築用板材のほ
うが破壊されることになる。具体的な接着強度の範囲
は、使用する建築用板材の材質や寸法、使用用途や要求
性能によっても異なるが、通常は、0.5〜2.0kg
/cm2 の範囲、あるいは、2.0〜3.0kg/cm
2 の範囲に設定することができる。
【0012】分散して配置される個々の島状部分の形状
は、円形、楕円形、長円形、矩形、十字状など各種の図
形状が採用できる。島状部分の面積は、建築用積層ボー
ドの取り扱い中に加わる外力に対して建築用板材同士を
確実に接合しておけるとともに、接着された建築用板材
同士を引き剥がしたときには、建築用板材が破壊される
ことなく高強度接着部が剥がれる程度に設定しておく。
具体的には、高強度接着部の個々の面積を10〜100
mm2 の範囲に設定する。島状部分の配置パターンは、
前後左右に等間隔で格子点状に配置されていてもよい
し、千鳥状に配置されていてもよいし、放射状や円周状
に配置することもできる。
【0013】島状部分の間隔によっても、高強度接着部
による建築用板材の接着挙動は違ってくる。島状部分の
間隔が広いほど接着力は小さくなり、島状部分の間隔が
狭いど接着力は大きくなる。島状部分の間隔は、通常、
300〜900mmに設定される。縦横などの方向によ
って島状部分の間隔を変えることもできる。高強度接着
部を構成する高強度接着剤の塗工量は、必要な接着強度
の値や建築用板材の表面性状などの条件によっても異な
り、前記した面積や間隔が達成できるように設定され
る。 〔建築用積層ボードの製造〕建築用積層ボードを構成す
る建築用板材は、それぞれの材質や寸法形状に合わせ
て、予め作製しておく。
【0014】隣接して配置される一対の建築用板材のう
ち、片方の建築用板材だけ、あるいは、両方の建築用板
材の表面に、低強度接着剤および高強度接着剤を塗工す
る。一方の建築用板材には低強度接着剤だけを塗工し、
他方の建築用板材には高強度用接着剤だけを塗工するこ
ともできる。接着剤の塗工手段は、通常の接着剤塗工手
段の中から、低強度接着部および高強度接着部のそれぞ
れに適した塗工手段を採用することができる。低強度接
着部は、接着面のほぼ全面にわたって層状に塗工する。
このような塗工形態に適した塗工手段として、ロールコ
ータやナイフコータなどの塗工手段が採用できる。
【0015】高強度接着部は、層状の低強度接着部の中
に島状に分散させて塗工する。このような塗工形態に適
した塗工手段として、滴下ノズルが採用できる。低強度
接着剤あるいは高強度接着剤の流動性や粘度を調整する
ために、各接着剤の貯留部や塗工手段に、接着剤を加熱
する加熱装置を設けておくことができる。少なくとも一
方に所定の接着剤が塗工された一対の建築用板材を重ね
合わせ、互いに押し付けることで、建築用板材が接着剤
層を介して積層される。積層された建築用板材の片面に
前記同様の接着剤層を介して、さらに別の建築用板材を
積層することもできる。接着剤が塗工された複数枚の建
築用板材をまとめて貼り合わせることもできる。
【0016】接着剤層を介して積層された建築用積層ボ
ードは、接着剤層が硬化したり接着力が発現されるまで
保持しておく。このときに、加熱や冷却などの温度調整
を行うことができる。紫外線照射などを行って、接着剤
の硬化を促進させることもできる。接着剤層を介して重
ね合わせた複数枚の建築用板材を、厚み方向に圧締する
こともできる。圧締工程によって、接着剤層の厚みのバ
ラツキを解消したり、接着剤層に含まれる気泡や隙間を
取り除くことができる。 〔建築用積層ボードの使用〕低強度接着部と高強度接着
部とを備える接着剤層を介して積層された建築用積層ボ
ードは、通常の建築施工に使用することができる。
【0017】建築用積層ボードを切断したり孔あけした
り削ったりする加工を加えても、低強度接着部と高強度
接着部との両方の接着力で接合された建築用板材同士は
剥がれることはない。 〔建築用積層ボードの解体〕建築物を解体したり改修し
たりする際に、建築用積層ボードを取り外して廃棄する
ときには、建築用積層ボードを個々の建築用板材に解体
したあと、再利用したり、それぞれの材料に適した廃棄
処理を行う。建築用積層ボードを個々の建築用板材に解
体するには、建築用積層ボードの端部で、接着剤層によ
って接合された両側の建築用板材を引き剥がす。建築用
板材の端部は、低強度接着部で接合されているだけであ
る。一対の建築用板材の端部をそれぞれ手で持って両側
に引き離したり、端部の間に金属などの硬質板片を差し
込んだりすれば、接着強度の小さな低強度接着部は比較
的に容易に剥がれることになる。端部で接着剤層の一部
が剥がれると、剥離個所を徐々に拡げるようにしていけ
ば、低強度接着部の広い範囲にわたって接着剤層が剥が
れる。接着剤層の剥がれが、高強度接着部に及ぶと、接
着強度は高くても面積の小さな島状の高強度接着部は低
強度接着部に引き続いて容易に剥がすことができる。し
かも、高強度接着部が剥がされるときに、建築用板材の
材料そのものが破壊されることもない。
【0018】このような作用が順次進行することで、接
着剤層で接合された一対の建築用板材は、全面にわたっ
て引き剥がされることになる。引き剥がされた個々の建
築用板材は、それぞれの材質に合わせて、再生工程や廃
棄処理工程に送られる。
【0019】
【発明の実施形態】図1〜3に示す実施形態は、建築物
の内装施工に利用される建築用積層ボードを対象にして
いる。図3に示すように、建築用積層ボードBは、厚さ
10〜30mmの発泡ポリスチレン板10と、厚さ12.
5mmの石膏ボード40とが、接着剤層20、30を介し
て積層一体化されたものである。このような建築用積層
ボードBを、建築物の内装面に貼り付けて施工すること
で、発泡ポリスチレン板10と石膏ボード40の施工作
業が完了する。
【0020】建築用積層ボードBの製造は、個々の建築
用板材すなわち発泡ポリスチレン板10と石膏ボード4
0とが製造されたあと、両者を接着する。図1に示すよ
うに、片方の建築用板材、図の場合は発泡ポリスチレン
板10の表面に、低強度接着剤20および高強度接着剤
40を順次塗工する。低強度接着剤20は、アクリル系
の防湿性接着剤が用いられ、接着強度が約0.5kg/
cm2 である。低強度接着剤20は、ロールコーター装
置22を用いて、一定方向に走行させた発泡ポリスチレ
ン板10の表面に一様な厚さで層状に塗工される。塗工
量は、約100g/m2 に設定される。
【0021】高強度接着剤30にもアクリル系接着剤が
使用されるが、接着強度は2〜3kg/cm2 の強力タ
イプ接着剤である。高強度接着剤30は、滴下ノズル3
2を用いて、低強度接着剤20の上から一定間隔毎に島
状に塗工する。図2に示すように、発泡ポリスチレン板
10の表面には、全面に一様な厚みで塗工された低強度
接着部20と、低強度接着部20の中に前後左右に間隔
をあけて円形の島状に分散して配置された高強度接着部
30とが配置される。個々の高強度接着部30の面積は
10〜100mm2 であり、高強度接着部30の間隔は
300〜900mmである。
【0022】つぎに、図3に示すように、発泡ポリスチ
レン板10の上に石膏ボード40を重ねて貼り合わせ
る。発泡ポリスチレン板10と石膏ボード40とは、ほ
ぼ全面にわたって配置された低強度接着部20と、部分
的に島状に配置された高強度接着部30との両方の接着
作用によって、接着されることになる。上記のようにし
て製造された建築用積層ボードBは、通常の建築用積層
ボードBと同じようにして建築施工に使用される。建築
用積層ボードBの輸送や保管などの取り扱い、および、
使用時における、発泡ポリスチレン板10と石膏ボード
40との接合力あるいは剥離抵抗力は、主に、高強度接
着部30が負担する。島状に分散されて配置されていて
も、接着強度に優れた高強度接着部30は、建築用積層
ボードBに加わる通常の負荷には十分に耐えることがで
きる。
【0023】また、防湿性を有する低強度接着部20
が、接着面の全面に配置されているので、発泡ポリスチ
レン板10と石膏ボード40との間における湿気の通過
を阻止して、建築用積層ボードBの防湿性を確保するこ
とができる。建築物の解体や改修のために、建築用積層
ボードBが取り外されたときには、建築用積層ボードB
を個々の建築用板材10、40に分離して、再利用ある
いは廃棄処理を行う。図3において、建築用積層ボード
Bの端面で、発泡ポリスチレン板10と石膏ボード40
とを、互いに引き剥がす方向に力を加えると、発泡ポリ
スチレン板10と石膏ボード40とを端面で接合してい
る低強度接着部20は比較的容易に剥がれる。低強度接
着部20の端部が剥がれたあと、さらに引き剥がし方向
に力を加えると、引き剥がし力を加える発泡ポリスチレ
ン板10および石膏ボード40の端部と、剥がれ個所と
接着個所との境界部分との間で1種のテコの作用が生じ
て、前記境界部分に局部的に大きな力を作用させること
ができ、低強度接着部20の剥がれ個所が次々に広がっ
ていく。剥がれ個所が広がるほど、剥がれ個所と接着個
所との境界部分に加わる引き剥がし力は大きくなる。剥
がれが、高強度接着部30に到達すると、高強度接着部
30は小さな島状で面積が狭いので、発泡ポリスチレン
板10と石膏ボード40との端部に加えた引き剥がし力
によって、発泡ポリスチレン板10および石膏ボード4
0が破壊されることなく、高強度接着部30のほうが比
較的容易に引き剥がされてしまう。
【0024】このような引き剥がし作用が順次進行する
ことで、発泡ポリスチレン板10と石膏ボード40とは
完全に引き剥がされてしまう。引き剥がされた発泡ポリ
スチレン板10および石膏ボード40は、それぞれを別
個に再利用したり廃棄処理に送ることができる。なお、
発泡ポリスチレン板10と石膏ボード40とが高強度接
着部30だけで接着されている場合、端部では発泡ポリ
スチレン板10と石膏ボード40とが常に分離している
ので、この端部にわずかな力が加わっただけで、発泡ポ
リスチレン板10と石膏ボード40との隙間が広がって
剥がれ易くなり、島状の高強度接着部30までが剥がれ
てしまう可能性がある。また、発泡ポリスチレン板10
と石膏ボード40との一体性が弱くなるため、機械的な
強度が劣るものとなる。発泡ポリスチレン板10と石膏
ボード40とが分離した個所では、湿気が通過し易くな
ったり、発泡ポリスチレン板10と石膏ボード40との
間にカビが発生したりする問題も生じる。
【0025】島状の高強度接着部30に加えて低強度接
着部20が存在する場合には、発泡ポリスチレン板10
と石膏ボード40との端部に、同じ方向で継続的に意図
的な引き剥がし力を加えなければ、低強度接着部20か
ら高強度接着部30にまで剥がれが及ぶことはない。建
築用積層ボードBの通常の使用形態において加わる外力
では、このような引き剥がし作用は生じない。発泡ポリ
スチレン板10と石膏ボード40とが全面で一体化さ
れ、機械的強度などの特性も向上する。
【0026】
【発明の効果】本発明の建築用積層ボードは、建築用板
材を積層する接着剤層を、低強度接着部と高強度接着部
とを組み合わせて構成していることで、建築用積層ボー
ドの輸送保管や施工などの取り扱い時には、十分な接合
力あるいは一体性を維持することができるとともに、接
着された両側の建築用板材の端部を意図的に引き剥がす
ような力を加えれば、端部まで存在する層状の低強度接
着部から島状の高強度接着部へと比較的簡単に剥がすこ
とができる。その結果、建築用積層ボードの廃棄時に、
個々の建築用板材に容易に解体することができ、それぞ
れの建築用板材に適した再利用処理や廃棄処理を行うこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す接着剤の供給工程を
示す断面図
【図2】 接着剤層の平面図
【図3】 建築用積層ボードの断面図
【符号の説明】
10、40 建築用板材 20 低強度接着剤 22 ロールコータ装置 30 高強度接着剤 32 滴下ノズル
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 寛 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 米田 次生 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 笹野 眞司 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 Fターム(参考) 2E162 CA01 CA16 CC02 CC03 CD04 4F100 AD00A AD00C AE00A AE00C AE06 AK01A AK01C AK12 AK25G AN00G AP00A AP00C AT00A AT00C BA03 BA06 BA26B BA31B BA44B CB00B DB20B DG11A DG11C DJ01A DJ01C EC182 GB08 JD04B JK06B JL11B JL14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数枚の建築用板材が互いの間に接着剤層
    を介して積層されてなる建築用積層ボードであって、 前記接着剤層が、 ほぼ全面にわたって層状に配置され、防湿性を有し比較
    的に接着強度の小さな低強度接着部と、 前記層状の低強度接着部の中に島状に分散して配置さ
    れ、比較的に接着強度の大きな高強度接着部とを備える
    建築用積層ボード。
  2. 【請求項2】前記低強度接着部の接着強度が、0.1〜
    1.0kg/cm2 であり、 前記高強度接着部の接着強度が、0.5〜2.0kg/
    cm2 である請求項1に記載の建築用積層ボード。
  3. 【請求項3】前記高強度接着部の個々の面積が、10〜
    100mm2 であり、 高強度接着部同士の間隔が、300〜900mmである
    請求項1または2に記載の建築用積層ボード。
  4. 【請求項4】複数枚の建築用板材を互いの間に接着剤層
    を介して積層する建築用積層ボードの製造方法であっ
    て、 積層される一対の建築用板材のうち、少なくとも片側の
    建築用板材の表面に、防湿性を有し比較的に接着強度の
    小さな低強度接着剤を、ほぼ全面にわたって層状に塗工
    する工程(a) と、 積層される一対の建築用板材のうち、少なくとも片側の
    建築用板材の表面に、比較的に接着強度の大きな高強度
    接着剤を、前記層状の低強度接着部の中に島状に分散さ
    せて塗工する工程(b) と、 前記低強度接着剤による低強度接着部と前記高強度接着
    剤による高強度接着部とからなる接着剤層を介して、一
    対の建築用板材を積層する工程(c) とを含む建築用積層
    ボードの製造方法。
  5. 【請求項5】前記低強度接着剤の塗工量が、50〜12
    0g/m2 であり、 前記高強度接着部を、個々の面積が10〜100mm2
    で、間隔が300〜900mmになるように塗工する請
    求項4に記載の建築用積層ボードの製造方法。
JP2000253023A 2000-08-23 2000-08-23 建築用積層ボードおよびその製造方法 Pending JP2002067212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000253023A JP2002067212A (ja) 2000-08-23 2000-08-23 建築用積層ボードおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000253023A JP2002067212A (ja) 2000-08-23 2000-08-23 建築用積層ボードおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002067212A true JP2002067212A (ja) 2002-03-05

Family

ID=18742180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000253023A Pending JP2002067212A (ja) 2000-08-23 2000-08-23 建築用積層ボードおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002067212A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2014002156A1 (ja) * 2012-06-28 2016-05-26 日本電気株式会社 電気音響変換器の実装構造及び電気音響変換器が実装された電子機器
JP2021079703A (ja) * 2018-06-28 2021-05-27 フュービス・コーポレイションHuvis Corporation ガスバリアー層を含む成形体、これを含む包装容器および成形体の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2014002156A1 (ja) * 2012-06-28 2016-05-26 日本電気株式会社 電気音響変換器の実装構造及び電気音響変換器が実装された電子機器
JP2021079703A (ja) * 2018-06-28 2021-05-27 フュービス・コーポレイションHuvis Corporation ガスバリアー層を含む成形体、これを含む包装容器および成形体の製造方法
JP7110422B2 (ja) 2018-06-28 2022-08-01 フュービス・コーポレイション ガスバリアー層を含む成形体、これを含む包装容器および成形体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007512977A5 (ja)
EP3687791B1 (en) Plaster boards having internal layers and methods for making them
JP2005001374A (ja) 充填材入りハニカムのエンドギャップ
JP2009520611A (ja) 複合パネル
KR100593562B1 (ko) 층간소음 방지재 및 그 제조방법
JP2002067212A (ja) 建築用積層ボードおよびその製造方法
JPH07227926A (ja) 吸音断熱性基板、それを用いた断熱パネル及びそれらの製造法
JPH11509492A (ja) 強化フォームコアー
SK8992002A3 (en) Structural component and a method for producing same
JP4097354B2 (ja) 複層板状断熱材
US20090025329A1 (en) Wall panel construction and repair method and apparatus
JPH0788995A (ja) 複合心材
WO2002095157A1 (en) Method for curving plasterboard panels, and component thus obtained
JP5363273B2 (ja) 伸縮可能な構造体および当該構造体をコア材とするフラッシュパネル
JPH08277629A (ja) コンクリート面凹凸形成用のコルゲートコアパネル。
JP4028829B2 (ja) 建築用貼り合わせボード、複合建築パネルおよび壁面構造
JP2001262771A (ja) パネル用芯材及びそれを用いたパネル
JP2000037779A (ja) 厚物部材の製造方法
JPH1113279A (ja) コンクリート打設用型枠パネル
JP2008081947A (ja) フローリングの施工方法
KR20220095616A (ko) 하이덴시티 폴리에틸렌 복합시트 및 이를 포함한 건축용 거푸집 조립체
JPH0939128A (ja) ハニカムコア及びその製造方法並びにハニカムコアを用いたサンドイッチパネル及びその製造方法
JP2003181934A (ja) 積層シート材の製造方法及び構造体の製造方法
JP4020531B2 (ja) ホーロー板用断熱パネル
JP2019043113A (ja) 汎用ボード材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090728

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100119