JP2002066902A - バレル研磨方法及びフォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方法 - Google Patents
バレル研磨方法及びフォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方法Info
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Abstract
対するバレルチップの詰まりを抑制することのできるフ
ォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方法を提供する。 【解決手段】有底円筒形状を有するフォロワ一体バルブ
リフタ15は、製造工程において、そのフォロワ面がバ
レル研磨により仕上げ研磨される。このバレル研磨の
際、バレルチップとして例えば、正四面体形状のバレル
チップ21aと球形状のバレルチップ21bとの形状の
異なる2種類のバレルチップを用いる。
Description
びフォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方法に関する
ものである。
ムシャフトのカムとの間にそれぞれ、バルブリフタが設
けられることがある。そして、このようなバルブリフタ
として、例えば実開平5―10705号公報にみられる
ように、そのバルブリフタの上面(フォロワ面)に直
接、上記カムが摺接するタイプのバルブリフタ、いわゆ
るフォロワ一体バルブリフタが設けられることがある。
っては、上記カムに摺接する際のフリクションを極力小
さくすることが重要となり、該バルブリフタの上記フォ
ロワ面を平滑にすべく、同面をバレル研磨により仕上げ
研磨することがある。このバレル研磨は、フォロワ一体
バルブリフタと多量の研磨材、いわゆるバレルチップ等
とを同一の大容積の容器内に投入し、これら投入された
フォロワ一体バルブリフタ及びバレルチップが十分に撹
拌されるように容器を回転あるいは振動等させて行われ
る。
ることで、フォロワ一体バルブリフタのフォロワ面を平
滑にして、同面と上記カムとの摺接の際のフリクション
を低減することができる。
ワ一体バルブリフタは有底円筒形状であるため、これを
バレル研磨加工する際、同リフタの筒内にバレルチップ
が詰まってしまうという問題が生じていた。このよう
に、フォロワ一体バルブリフタの筒内にバレルチップが
詰まると、その取り出しの作業が必要となり、生産性の
低下および製造コストの増大を招く原因となる。
研磨の被研磨体として少なくともその一部に凹部を有す
る被研磨体にあっては、こうした実情も概ね共通したも
のとなっている。
であり、その目的は、被研磨体あるいは被研磨体として
のフォロワ一体バルブリフタに対するバレルチップの詰
まりを好適に抑制することのできるバレル研磨方法及び
フォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方法を提供する
ことにある。
の手段及びその作用効果について以下に記載する。請求
項1に記載の発明は、少なくとも一部に凹部を有する被
研磨体と研磨材であるバレルチップとを同一の容器内に
投入し、同容器内でのそれら被研磨体及びバレルチップ
の撹拌に基づいて被研磨体の表面を研磨するバレル研磨
方法であって、前記バレルチップとして形態の異なる2
種類以上のバレルチップを用いて前記被研磨体を研磨す
ることを要旨とする。
る最中に、被研磨体に形成される凹部内にバレルチップ
が入り込んだとしても、この凹部内に入り込んだバレル
チップの配置がランダムになるため、その詰まりを抑制
することができるようになる。
の回転に連動してその軸方向に往復動することにより機
関バルブを開閉駆動するフォロワ一体バルブリフタと研
磨材であるバレルチップとを同一の容器内に投入し、同
容器内でのそれらバルブリフタ及びバレルチップの撹拌
に基づいてバルブリフタの表面を研磨するバレル研磨方
法であって、前記バレルチップとして形態の異なる2種
類以上のバレルチップを用いて前記バルブリフタを研磨
することを要旨とする。
フタをバレル研磨する際、その開口から筒内にバレルチ
ップが入り込んだとしても、筒内に入り込んだバレルチ
ップがランダムに配置されるため、その詰まりを抑制す
ることができるようになる。
具体化した一実施の形態について、図1〜図4を参照し
て説明する。
レル研磨方法において研磨対象、すなわち被研磨体とな
る内燃機関のフォロワ一体バルブリフタについて、その
周辺機構も含めた概略構成を説明する。
シリンダヘッド11には、機関バルブ12が、図示しな
いシリンダブロックに形成された各シリンダの吸気側及
び排気側にそれぞれ対応して配設されている。この機関
バルブ12の上側には、吸気側及び排気側のそれぞれに
配設されるカムシャフト13が複数のジャーナル軸受
(図示略)にて回転可能に支持されている。なお、この
カムシャフト13は、図示しないタイミングギヤとこれ
も図示しないクランクシャフトギヤ等とを介して当該機
関の出力軸であるクランクシャフト(図示略)に連結駆
動されている。また、このカムシャフト13には、上記
各機関バルブ12に対応する位置にカム14が一体的に
設けられている。
の間にはそれぞれ、有底円筒形状を有するバルブリフタ
15が、上記シリンダヘッド11の図示しないリフタボ
ア内に摺動可能に支持されている。このバルブリフタ1
5は、そのカム摺動面である上面(フォロワ面)に直
接、カム14がそれぞれ当接するタイプのリフタであ
り、シムレスリフタあるいはインナシム式リフタといっ
た、いわゆるフォロワ一体バルブリフタである。
にあっては、カムシャフト13の回転によりカム14が
回転すると、同カム14のカムプロフィールに従ってバ
ルブリフタ15が押圧される。これによりカムシャフト
13の回転運動がバルブリフタ15の往復運動に変換さ
れる。一方、上記機関バルブ12は、その頭部がバルブ
リフタ15に当接された状態で、同バルブリフタ15内
に設けられたバルブスプリング16により常に閉弁側に
付勢されている。このため、バルブリフタ15の往復運
動に連動して同機関バルブ12が開閉駆動されるように
なる。
次のような手順により製造されている。 (イ)薄板状の成形素材を上述した有底円筒形状となる
ように絞り加工する。
5の上記フォロワ面(カム14との摺動面)をディスク
状の砥石により荒研磨する。 (ハ)荒研磨されたフォロワ面の仕上げ研磨を行う。
レル研磨が用いられる。図2に示されるように、このバ
レル研磨は、容積の大きい容器20を備えるバレル研磨
装置と、例えば樹脂材からなるバレルチップ21と、図
示しない水等の研磨助材とを用いて行われる。そして、
バレル研磨を行う際には、複数個のバルブリフタ15と
多量のバレルチップ21と所定量の水とを容器20内に
投入し、これら投入された各要素が十分に撹拌されるよ
うに容器20を適宜振動させる。
上記バルブリフタ15はそのフォロワ面を拡大した断面
図である図3に示されるように、上記荒研磨による尖っ
た凸部(二点鎖線参照)の端部が削られて、同フォロワ
面が平滑化されるようになる。
れていた砥石による仕上げ研磨に比べて、より平滑なフ
ォロワ面が得られるようになる。このため、仕上げ研磨
をバレル研磨により行った場合のフォロワ面の十点平均
粗さ(JIS規格でいうところのRz)と、仕上げ研磨
を砥石研磨により行った場合の同じくフォロワ面の十点
平均粗さとが同様の値を示していても、前者のバレル研
磨による場合の方が、上記カム14とフォロワ面との間
のフリクションが低減されるようになる。すなわち、燃
費の低減及び内燃機関の性能向上が図られるようにな
る。
合、高度な技術及び高精度な研磨装置が必要となるが、
同仕上げ研磨をバレル研磨により行う場合にはそれらが
必ずしも必要ではない。そのうえ、砥石研磨による荒研
磨時のフォロワ面の面粗度が大きくても、その後のバレ
ル研磨により同面を所望の面粗度にまで研磨可能である
ため、荒研磨時の研磨精度を緩めることができるように
もなる。
では、上記バレル研磨が正四面体形状のバレルチップ2
1aと球形状のバレルチップ21bとの形状の異なる2
種類のチップを用いて行われる。ちなみに、単一形状の
バレルチップ(例えば正四面体形状のバレルチップ21
a)を用いて上記バレル研磨を行う場合には図4(b)
に示されるように、バルブリフタ15の開口からその筒
内に入り込んだバレルチップが規則正しく並んでしまう
ために、バレルチップの詰まりが生じてしまう。この
点、本実施の形態では、形状の異なる2種類のバレルチ
ップ21a、21bを用いるため、図4(a)に示され
るように、バルブリフタ15の開口から筒内にバレルチ
ップ21a、21bが入り込んだとしても、それら入り
込んだバレルチップ21a、21bは筒内でランダムに
配置されるようになり、こうした詰まりの発生を抑制す
ることができるようになる。
かるバレル研磨方法によれば、以下に示すような優れた
効果が得られるようになる。 (1)バルブリフタ15のフォロワ面をバレル研磨によ
って仕上げ研磨するようにしたことで、カム14とフォ
ロワ面との間のフリクションが低減され、ひいては燃費
の低減及び内燃機関の性能向上を図ることができるよう
になる。
より行うようにしたことで、研磨自体が容易になるとと
もに、それ以前の砥石研磨による荒研磨時のフォロワ面
の面粗度が大きくても、同面を容易に所望の面粗度にま
で研磨可能となる。このため、荒研磨時の精度を緩める
ことができるとともに、設備の簡素化及び製造コストの
低減を図ることができるようにもなる。
15の開口から筒内にバレルチップ21a、21bが入
り込んだとしても、それら入り込んだバレルチップ21
a、21bは筒内でランダムに配置されるため、バレル
チップの詰まりの発生も好適に抑制することができるよ
うになる。
うに適宜変更することもできる。 ・上記実施の形態では、樹脂材からなるバレルチップ2
1を用いることとしたが、このバレルチップの材質は任
意である。他に例えば、金属、石などであってもよい。
レルチップ21aと球形状のバレルチップ21bとを用
いることとしたが、これらバレルチップの形状は正四面
体形状及び球形状以外の形状でもよく、その組み合わせ
も任意である。
類のバレルチップ21を用いることとしたが、これらバ
レルチップの形状の種類は2種類以上であれば任意であ
る。また、同一の形状で大きさの異なる2種類以上のバ
レルチップを用いるようにしてもよい。要は、形態(形
状、大きさ)の異なる2種類以上のバレルチップであれ
ばよい。
被研磨体が内燃機関のバルブリフタである例を示した
が、このバルブリフタ以外にも、少なくとも一部に凹部
を有するものであれば、これを被研磨体として本発明を
適用することはできる。
載から把握できる技術的思想について、以下に記載す
る。 (1)前記バレルチップとして形状の異なる2種類以上
のバレルチップを用いる請求項1に記載のバレル研磨方
法。
大きさの異なる2種類以上のバレルチップを用いる請求
項1に記載のバレル研磨方法。 (3)前記バレルチップとして形状の異なる2種類以上
のバレルチップを用いる請求項2に記載のフォロワ一体
バルブリフタのバレル研磨方法。
大きさの異なる2種類以上のバレルチップを用いる請求
項2に記載のフォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方
法。
される内燃機関のバルブリフタ及びその周辺機構を示す
部分断面図。
レル研磨装置の概略を示す斜視図。
拡大して示す拡大断面図。
ルブリフタの底面図。
シャフト、14…カム、15…バルブリフタ、16…バ
ルブスプリング、20…容器、21…バレルチップ、2
1a…正四面体形状のバレルチップ、21b…球形状の
バレルチップ。
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも一部に凹部を有する被研磨体と
研磨材であるバレルチップとを同一の容器内に投入し、
同容器内でのそれら被研磨体及びバレルチップの撹拌に
基づいて被研磨体の表面を研磨するバレル研磨方法であ
って、 前記バレルチップとして形態の異なる2種類以上のバレ
ルチップを用いて前記被研磨体を研磨することを特徴と
するバレル研磨方法。 - 【請求項2】内燃機関のカムの回転に連動してその軸方
向に往復動することにより機関バルブを開閉駆動するフ
ォロワ一体バルブリフタと研磨材であるバレルチップと
を同一の容器内に投入し、同容器内でのそれらバルブリ
フタ及びバレルチップの撹拌に基づいてバルブリフタの
表面を研磨するバレル研磨方法であって、 前記バレルチップとして形態の異なる2種類以上のバレ
ルチップを用いて前記バルブリフタを研磨することを特
徴とするフォロワ一体バルブリフタのバレル研磨方法。
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