JP2002066808A - スローアウェイチップ - Google Patents
スローアウェイチップInfo
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- JP2002066808A JP2002066808A JP2000261739A JP2000261739A JP2002066808A JP 2002066808 A JP2002066808 A JP 2002066808A JP 2000261739 A JP2000261739 A JP 2000261739A JP 2000261739 A JP2000261739 A JP 2000261739A JP 2002066808 A JP2002066808 A JP 2002066808A
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Abstract
サラインを形成する際に、切刃部分の表面が荒れ、この
切刃部分に欠損が発生しやすくなるという問題があっ
た。 【解決手段】 略平板状の母材2を有し、この母材2の
一主面側にすくい面5、他の主面側に着座面6、および
前記すくい面5と交差する側面に逃げ面8を形成し、前
記すくい面5と逃げ面8との交差稜部分に切刃9が形成
されたスローアウェイチップ1において、前記切刃9部
分に上辺と下辺とで区画された所定幅を有する導電性膜
から成るセンサライン12を前記母材に対して電気的に
絶縁状態で設け、前記センサライン12の下辺は前記交
差稜とほぼ平行になるように前記逃げ面8に形成し、前
記センサライン12の切刃部分の上辺は前記交差稜より
もすくい面5側に形成したことを特徴とする。
Description
スローアウェイチップに関し、特に切刃の摩耗を検知す
るセンサラインを設けたスローアウェイチップに関す
る。
能するスローアウェイチップが公知である。スローアウ
ェイチップは、刃先が摩耗したときに再研磨せずに取り
換える使い捨てのチップである。スローアウェイチップ
は、通常は、四角形や三角形を基本とする略平板状の母
材の各コーナ部分に切刃稜が形成されている。そしてい
ずれかのコーナ部分の切刃稜が摩耗すると、他のコーナ
部分の切刃稜を使用する。そしてすべてのコーナ部分の
切刃稜が摩耗したときに取り換えられる。
がどの程度摩耗したかを調べることは容易なことではな
い。特に、切削加工中に、切削加工を中断することな
く、切刃稜の摩耗量を検出することは作業環境上大変難
しい。
(1)切削加工を中断し、スローアウェイチップをホル
ダー等から取り外し、工具顕微鏡等で切刃稜を観察する
というやり方、(2)切刃稜の摩耗に付随して起こる現
象、たとえば切削力の低下や振動の増加、異音の発生等
を、工作機械上の加工部近傍に設置したセンサで検出
し、その検出信号に基づいて切刃稜の摩耗量を推定する
やり方、等があった。
削加工を中断して行わなければならず、しかも切刃稜の
摩耗量を定量的に検出できず、精度が良くないという課
題があった。
装置を必要とし、しかも、摩耗量の検出感度が悪く、信
頼性に欠けるという課題があった。
120323号公報に記載されている。この公報には、
スローアウェイチップの逃げ面に、切刃稜に沿って導電
膜でセンサラインを設けることが開示されている。セン
サラインの幅は、摩耗許容幅に対応させることも開示さ
れている。従って、この公報に開示のスローアウェイチ
ップによれば、切刃稜の摩耗に伴いセンサラインも摩耗
し、センサラインが途切れたときに切刃稜が寿命に達し
たと判別することができる。
スローアウェイチップではない通常の切削工具におい
て、その逃げ面に薄膜回路を設け、逃げ面の摩耗に伴っ
て薄膜回路が摩耗することに伴い電気抵抗が変化するこ
とを検知して、切削工具の寿命を自動的に判定する方法
が提案されている。
ウェイチップにおいて、センサラインを形成するには、
図7に示すように、不必要なパターン部分(図7の黒色
部分)にレーザを照射して除去するが、逃げ面8にセン
サライン12を形成する場合は、切削加工で使用される
切刃9部分にもレーザを照射する必要があり、その部分
が一旦溶融して再固溶した粗面な状態となってしまう。
われ、例えば1回転当たり0.2mm進む場合、逃げ面
8とすくい面5の稜線からすくい面5側の0.2mm内
側に切削抵抗がかかることになる。負荷がかかる部分に
レーザを照射して表面状態を荒らしているため、切削力
が低下したり、切削中に切刃9部分に微小なクラックが
発生してしまう。その状態で切削加工を行うと、欠損を
誘発するという問題があった。また、切刃9部分に微小
なクラックが発生した場合、被削材の仕上げ面粗度も劣
化するという問題もあった。
表面を荒らすことなくセンサラインを形成することがで
きるスローアウェイチップを提供することを目的とす
る。
形成したことによって切刃部分に欠損が発生しやすくな
ることを解消したスローアウェイチップを提供すること
を目的とする。
に、請求項1に係る発明では、略平板状の母材を有し、
この母材の一主面側にすくい面、他の主面側に着座面、
および前記すくい面と交差する側面に逃げ面を形成し、
前記すくい面と逃げ面との交差稜部分に切刃が形成され
たスローアウェイチップにおいて、前記切刃部分に上辺
と下辺とで区画された所定幅を有する導電性膜から成る
センサラインを前記母材に対して電気的に絶縁状態で設
け、前記センサラインの下辺は前記交差稜とほぼ平行に
なるように前記逃げ面に形成し、前記センサラインの切
刃部分の上辺は前記交差稜よりもすくい面側に形成した
ことを特徴とする。
プでは、略角柱状のチップ本体の少なくとも一端部の上
面側にすくい面が、端面側に前逃げ面が、および側面側
に横逃げ面が形成され、このすくい面と前逃げ面との稜
線部に前切刃が、すくい面と横逃げ面との稜線部に横切
刃が形成されてなるスローアウェイチップにおいて、前
記前切刃部分と横切刃部分に沿って延びる上辺と下辺と
で区画された所定幅を有する導電性膜から成るセンサラ
インを前記母材に対して電気的に絶縁状態で設け、前記
センサラインの下辺は前記稜線部とほぼ平行になるよう
に前記逃げ面に形成し、前記センサラインの切刃部分の
上辺は前記稜線部よりもすくい面側に形成したことを特
徴とする。
プによれば、略板状を呈するチップ本体の外周面に、周
方向に隣接して形成されるすくい面と逃げ面との対が1
組又は前記周方向に沿って複数組形成され、前記対をな
すすくい面と逃げ面との交差位置にそれぞれ厚さ方向の
切刃が形成されたスローアウェイチップにおいて、前記
切刃部分に上辺と下辺とで区画された所定幅を有する導
電性膜から成るセンサラインを前記母材に対して電気的
に絶縁状態で設け、前記センサラインの下辺は前記交差
位置とほぼ平行になるように前記逃げ面に形成し、前記
センサラインの切刃部分の上辺は前記交差位置よりもす
くい面側に形成したことを特徴とする。
的な実施形態を説明する。
かるスローアウェイチップ1を手前上方から見た斜視図
であり、図1(b)はそのスローアウェイチップ1を手
前下方から見た斜視図である。スローアウェイチップ1
は、略平板状(略直方体状)の母材2を有する。母材2
は、本来上下の区別はされないが、説明の便宜上、一方
を上面、他方を下面として以下に説明する。
母材2の下面は着座面6とされている。また、母材2の
4つの側面には、それぞれ逃げ面8が形成されている。
そしてすくい面5と各逃げ面8との交差稜によって切刃
稜9が形成されている。さらに、すくい面5および隣接
する2つの逃げ面8の交差部分は切削に使用可能なコー
ナ部を形成している。
るクランプ孔11が形成されている。スローアウェイチ
ップ1はクランプ孔11にクランプねじが螺合されるこ
とによりホルダー等に装着される。装着状態では、たと
えば図1(a)の手前上側の切刃9が切削に用いられ
る。また、クランプねじを緩めて、クランプ孔11を中
心にスローアウェイチップ1を90°回転させると、別
のコーナ部の切刃9を切削に使用できる。このようにス
ローアウェイチップ1を90°ずつ回転させることによ
り、その上面側の4つのコーナ部を順次切削に使用する
ことができる。
反転させてホルダー等に装着することにより、図1
(a)、1(b)において下面側の4つのコーナ部を順
に切削に使用することができる。下面側コーナ部が使用
される場合は、上面が着座面とされ、下面がすくい面と
して機能する。このようにスローアウェイチップ1は、
直方体状の母材2の8つのコーナ部分がそれぞれ切削に
使用可能である。
れ、切刃稜9に沿って延びる導電性膜のセンサライン1
2が設けられている。
区画された所定幅を有する導電性膜から成る。このセン
サライン12の切刃部分の上辺は、図2に拡大して示す
ように、前記交差稜よりもすくい面5側に設けられてい
る。
mm進む場合、刃先のチャンファー部の切刃稜線から
0.2mm内側に切削抵抗がかかる。したがって、この
センサラインの上辺U側は、切り込み送り量を勘案し
て、その切削抵抗がかかる部分よりもさらに内側にレー
ザを照射してパターニングをすればよい。
分の上辺Uを交差稜よりもすくい面5側に設けると、こ
のセンサライン12を後述するようにレーザ走査してパ
ターニングする際に、レーザ光が切刃9部分に照射され
ることがないことから、切刃9部分がレーザ光によって
粗面化することを防止できる。
5側に形成すると、逃げ面8側のセンサライン12が断
線しても信号が逃げ面8側をバイパスして断線信号を確
認できないという懸念はあるが、実際の切削加工では、
切屑がすくい面5部分から排出されることから、すくい
面5のセンサライン12がまず摩耗し、次に逃げ面8の
センライン12が摩耗することになり、切刃9部分の正
確な摩耗検知に支障はない。
面5と逃げ面8との交差稜とほぼ平行になるように逃げ
面8に設けられている。つまり、センサライン12の下
辺Lは、コーナ部の寿命基準量(逃げ面8の摩耗限界)
に一致されている。通常、この種のスローアウェイチッ
プ1のコーナ部の寿命基準量は、0.05〜0.7mm
の範囲内であるから、センサライン12の下辺Lも、か
かる寿命基準量と等しい位置になるように形成する。
面8の摩耗が0.2mmで寿命となる場合には、センサ
ライン12の逃げ面8部分の幅Wも0.2mmとして作
成される。コーナ部によって切削加工が行われると、加
工時間の増加とともに切刃稜9および逃げ面8の摩耗が
進行する。逃げ面8の摩耗が進行すると、それに応じて
センサライン12も摩耗する。そして逃げ面8の摩耗幅
が寿命基準量以上に達すると、この寿命基準量に一致し
た下辺Lを有するセンサライン12は摩耗により断線す
る。センサライン12の両端の抵抗値は、後述するよう
に外部回路により測定されているから、センサライン1
2の抵抗値が無限大になった時点をもって、コーナ部の
切刃稜9が寿命に達したと判定することができる。
をなす2つの接触領域13、14が設けられている。2
つの接触領域13、14は、導電性膜で形成されてお
り、母材2に対して絶縁状態で設けられている。接触領
域13、14は、たとえばホルダーの外部に備えられる
抵抗値の検知回路と電気的に接続可能な領域である。後
述するようにスローアウェイチップ1がホルダーに装着
されたとき、ホルダーのチップ座に設けられた検知回路
のプローブが、この接触領域13、14に電気的に接続
される。
て、導電性膜により、母材2と絶縁状態で、接続ライン
15、16が設けられている。接続ライン15は、セン
サライン12の一端121と一方の接触領域13とを電
気的に接続するものであり、接続ライン16は、センサ
ライン12の他端122と他方の接触領域14とを電気
的に接続するものである。
た接続ライン15は、その一部に折り返しライン17を
有している。折り返しライン17は、折り返し部18で
センサライン12の一端121とつながっている。折り
返しライン17は、センサライン12と所定間隔を隔て
て、センサライン12の下辺Lと平行に延びている。接
続ライン15の一端を折り返しライン17とすることに
より、接続ライン15と接続ライン16とを、所定の間
隔で平行に逃げ面8上に設けることができ、接続ライン
15、16を面積効率良く配置できるという利点があ
る。
5、16は、センサライン12に対して(換言すれば切
刃稜9に対して)、直交方向ではなく、所定の傾斜角度
で交差する方向に延びる傾斜ラインとされている。この
理由は、下面である着座面6に設けられた接触領域1
3、14の配置位置と、上面に設けられた接触領域l
3、14の配置位置とを全く同じ配置にするためであ
る。
アウェイチップ1をホルダーに装着する様子を示す図解
的な斜視図である。
ケット21が形成されている。ポケット21の底面はチ
ップ座22となっている。またポケット21の側面はチ
ップの側面に当接し、チップを拘束するための拘束面2
3となっている。スローアウェイチップ1はこのポケッ
ト21に納められ、着座面6がチップ座22に当接され
る。またその側面が拘束面23に当接される。そして上
方からクランプねじ24がスローアウェイチップ1のク
ランプ孔11に差し込まれて、その先端がチップ座22
の中央に形成されたねじ孔25に螺合される。これによ
りスローアウェイチップ1はホルダー20に装着され
る。
ェイチップ1の切削に使用するコーナ部に設けられたセ
ンサライン12と接続された接触領域13、14に対向
する位置に、一対のプローブ26、27が突設されてい
る。プローブ26、27は上方へ弾力付勢されていて、
チップ座22からたとえば数mm突出している。スロー
アウェイチップ1がポケット21に装着されると、スロ
ーアウェイチップ1の着座面6によってプローブ26、
27は押し下げられ、その上端はチップ座22と面一と
なる。このときプローブ26、27の上端はスローアウ
ェイチップ1の着座面6に設けられた接触領域13、1
4とそれぞれ電気的に接触した状態となる。
ように、ホルダー20内に敷設されたリード線28がつ
ながれていて、このリード線28はオーム計等の抵抗値
の検知回路29に接続されている。
1に装着されたスローアウェイチップ1の切削に使用す
るコーナ部10に設けられたセンサライン12の低抗値
を測定することができる。
ップの母材ならびにセンサライン、接触領域および接続
ライン等の材質や製造方法につき説明をする。
ルミナ質焼結体、窒化珪素質焼結体、サーメット、超硬
合金、立方晶窒化ホウ素質焼結体(CBN/cubic
Boron Nitride)、ダイヤモンド焼結体
(PCD/Polycrystalline Diam
ond)等が使用できる。
ないし30重量%、Fe、Ni、Coの酸化物のうち少
なくとも1種を0.01ないし5重量%、残部がAl2
O3および不可避不純物からなるアルミナ質焼結体など
が使用できる。
5〜96モル%、周期律表第3a族元素を酸化物換算で
1〜5モル%、不純物的酸素をSiO2換算で3〜10
モル%の割合で含有し、アルミニウム化合物の含有量が
酸化物(Al2O3)換算で1重量%以下のものなどがあ
る。
物あるいは炭窒化物換算で50ないし80重量%、周期
律表第6a族元素を炭化物換算で10ないし40重量%
の割合で含有するとともに(窒素/炭素+窒素)で表さ
れる原子比が0.4ないし0.6の範囲内にある硬質相
成分70ないし90重量%と、鉄族金属から成る結合相
成分10ないし30重量%とから成るTiCN基サーメ
ットなどある。
されるものなどがあり、硬質相は、炭化タングステン、
または炭化タングステンの5〜15重量%を周期律表第
4a、5a、6a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物で
置換したものなどからなり、結合相は、Co等の鉄族金
属を主成分とするもので、例えば全量中に5〜15重量
%の割合で含有される。
れるセンサライン12は、それ自体が所定の電気抵抗値
を有する。この電気低抗値の変化をオーム計で測定する
ことによって、スローアウェイチップの摩耗度合い、欠
損の発生の有無が検出できる。
b、Ta、Cr、Mo、W等の4a、5a、6a族金
属、Co、Ni、Fe等の鉄族金属、あるいはAlなど
の金属材料やTiC、VC、NbC、TaC、Cr
3C2、Mo2C、WC、W2C、TiN、VN、NbN、
TaN、CrN、TiCN、VCN、NbCN、TaC
N、CrCN等の4a、5a、6a族金属の炭化物、窒
化物、炭窒化物、(Ti、Al)N等で形成される。
プの母材に対する接合力が強いこと、被削材と反応せ
ず、センサライン12の電気抵抗値が常に所定値を示
し、スローアウェイチップの摩耗度合い、欠損の発生の
有無を正確に検出することができること、被削材の加工
表面に反応生成物による傷が形成されるのを有効に防止
できること、耐酸化性に優れ、酸化物生成によるセンサ
ライン12の電気抵抗値の変化がなく、スローアウェイ
チップの摩耗度合い、欠損の発生の有無を正確に検出す
ることができること、等の理由から好適に使用し得る。
れる。まず、CVD法やイオンプレーティング、スパッ
タリング、蒸着等のPVD法、めっき法等を採用するこ
とによってスローアウェイチップの母材のほぼ全面に所
定厚みに導電性膜が被着される。その後、レーザ加工に
よって、導電性膜が所定パターンに加工される。
の薄いものでは、母材表面への接合が弱くなるとともに
センサライン12の電気抵抗値が高くなり、スローアウ
ェイチップの摩耗度合いや欠損を正確に検出するのが困
難となってしまう危険性がある。また20μmを超える
導電性膜を形成しようとすると、形成時に導電性膜の内
部に大きな応力が発生して残留し、該残留応力によっ
て、導電性膜の母材表面への接合が弱いものとなってし
まう危険性がある。
れたTiNや(Ti、Al)N、(Ti、Al)CN等
の導電性膜は、レーザ加工等によって、センサライン1
2、接触領域13、14、接続ライン15、16等の所
定パターンに加工される。レーザ加工により所定パター
ンに加工する場合には、母材表面に被着されたTiN等
に対し、波長が1.06μmのYAGレーザを35kH
z、10Aの出力で幅50μm、描画スピード100〜
300mm/sで照射走査することによって、あるいは
CO2レーザを20Wの出力で照射面積径0.3mm、
描画スピード0.3m/minで照射走査することによ
って行われる。
ップの母材がアルミナ質焼結体、窒化珪素質焼結体、c
BN等の絶縁物で形成されている場合には、その表面に
直接形成される。また、母材が超硬合金やサーメット等
の導電物で形成されている場合は、アルミナ等の絶縁物
からなる中間層を間に挟んで形成される。
は、センサライン等を電気的に独立させる作用をなす。
中間層は、CVD法等の方法を採用することによって、
母材表面とセンサライン等(導電性膜)との間に所定の
厚みに形成される。
ルミナからなる場合、スローアウェイチップの母材を、
温度が約1050℃、圧力が6.5kPaに設定されて
いる耐熱合金製反応容器内に配置する。次に、反応容器
内にH2を40〜50l/min、CO2を1〜3l/m
in、AlCl3を0.5〜2l/minを2時間流入
させ、Al2O3を生成するとともに、それを母材表面に
被着させることによって行われる。
は、母材とセンサライン等との間に電気的な短絡が発生
して、センサラインによりスローアウェイチップの摩耗
度合いや欠損の検出を正確に行うことができなくなる危
険性がある。また10μmを超える中間層を形成しよう
とすると、形成の際に中間層内部に応力が発生して残留
し、該残留応力によって中間層の母材に対する接合強度
が弱いものとなり、小さな外力印加によっても中間層が
母材表面より容易に剥離してしまう危険性がある。従っ
て、中間層は、その厚みを1μmないし10μmの範囲
としておくことが好ましい。
(e)に、この発明を適用可能なスローアウェイチップ
の各種形状の例を、それぞれ、平面図および正面図(正
面側の側面図)により示す。
母材の平面形状が略正方形のスローアウェイチップを示
している。
のスローアウェイチップであり、このチップは上面およ
び下面各3つのコーナ部分を切削に使用できる。つまり
合計6つのコーナ部があり、それぞれにセンサラインが
設けられ、着座面には各センサラインに対応した接触領
域が設けられている。
プを示す。図4(c)に示すスローアウェイチップで
は、対角方向に位置する鋭角のコーナ部4つが切削に使
用される。
状が正三角形の母材で構成されたスローアウェイチップ
である。図4(d)は、図4(a)〜(c)とは異な
り、いわゆるポジタイプと呼ばれる片面だけが切削に使
用されるスローアウェイチップである。このチップは、
上面がすくい面、下面が着座面となっていて、それを上
下逆にして使うことはできない。上面の3つのコーナ部
が切削に利用される。このため3つのコーナ部には、そ
れぞれセンサラインが設けられている。また下面の着座
面には接触領域が設けられ、側面の逃げ面には接続ライ
ンが設けられている。
構成されたねじ切りチップである。このねじ切りチップ
では、三角形の頂部近傍にねじ溝を旋削するための切刃
が設けられている。
が丸形や楕円形のスローアウェイチップ、あるいは溝入
れチップ等にもこの発明を適用することが可能である。
上辺と下辺とで区画された所定幅を有する導電性膜から
成るセンサラインを母材に対して電気的に絶縁状態で設
け、このセンサラインの下辺はすくい面と逃げ面との交
差稜とほぼ平行になるように逃げ面に形成し、このセン
サラインの切刃部分の上辺は交差稜よりもすくい面側に
形成されている。
来のように切刃部分にレーザーを照射してセンサライン
をパターニングしたものでは、100個中5個のものが
切刃部分に欠損を生じたが、本発明のようにセンサライ
ンの上辺をすくい面に設けたものでは、100個中欠損
を生じたものは皆無であった。
ップの一実施形態を示す図である。このスローアウェイ
チップは溝入れ加工などに用いられる。このスローアウ
ェイチップでは、略角柱状のチップ本体1の両端部の上
面側にすくい面5が、端面側に前逃げ面8aが、および
側面側に横逃げ面8bが形成され、このすくい面5と前
逃げ面8aとの稜線部に前切刃9aが、すくい面5と横
逃げ面8bとの稜線部に横切刃9bが形成されている。
延びる上辺と下辺とで区画された所定幅を有する導電性
膜から成るセンサライン12を母材に対して電気的に絶
縁状態で設けている。このセンサライン12の下辺Lは
稜線部とほぼ平行になるように逃げ面に形成している。
このセンサライン12の切刃部分9a、9bの上辺Uは
稜線部よりもすくい面5側に形成している。
続領域13がチップ本体1の上面側に設けられ、他方の
接続領域(不図示)がチップ本体1の裏面側に設けら
れ、センサライン12とこれらの接続領域とが接続ライ
ン15、16で接続されている。
ップの一実施形態を示す図である。このスローアウェイ
チップも溝入れ加工などに用いられる。このスローアウ
ェイチップでは、全体として略板状を呈するチップ本体
1の外周面に、周方向に隣接して形成されるすくい面5
と逃げ面8との対が3組形成され、この対をなすすくい
面5と逃げ面8との交差位置にそれぞれ厚さ方向の切刃
9が形成されている。
された所定幅を有する導電性膜から成るセンサライン1
2をこの母材に対して電気的に絶縁状態で設けている。
このセンサライン12の下辺Lはこの交差位置とほぼ平
行になるようにこの逃げ面8に形成している。このセン
サライン12の切刃9部分の上辺Uはこの交差位置より
もすくい面5側に形成している。
続領域13がチップ本体1の上面側に設けられ、他方の
接続領域(不図示)がチップ本体1の裏面側に設けら
れ、センサライン12とこれらの接続領域とが接続ライ
ン15、16で接続されている。
つ詳細に説明したが、かかる実施形態に限定されるもの
ではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可
能である。
ウェイチップによれば、略平板状の母材を有し、この母
材の一主面側にすくい面、他の主面側に着座面、および
前記すくい面と交差する側面に逃げ面を形成し、前記す
くい面と逃げ面との交差稜部分に切刃が形成されたスロ
ーアウェイチップにおいて、前記切刃部分に上辺と下辺
とで区画された所定幅を有する導電性膜から成るセンサ
ラインを前記母材に対して電気的に絶縁状態で設け、前
記センサラインの下辺は前記交差稜とほぼ平行になるよ
うに前記逃げ面に形成し、前記センサラインの切刃部分
の上辺は前記交差稜よりもすくい面側に形成したことか
ら、センサラインを形成する際に、切刃部分の表面を荒
らすことがなく、切刃部分に欠損が発生しやすくなるこ
とを極力解消できる。
も請求項1に係る発明と同様の効果がある。
アウェイチップを手前上方から見た斜視図であり、
(b)はそのスローアウェイチップを手前下方から見た
斜視図である。
チップの切刃部分を拡大して示す図である。
チップを、ホルダーに装着する様子を示す図解的な斜視
図である。
可能なスローアウェイチップの各種形状の例を示す平面
図および正面図である。
形態を示す図であり、(a)は平面視した状態を示す
図、(b)は側面視した状態を示す図、(c)は端面視
した状態を示す図である。
形態を示す図であり、(a)は側面視した状態を示す
図、(b)は平面視した状態を示す図である。
6:着座面、8:逃げ面、9:切刃稜、10:コーナ
部、12、123、125:センサライン、13、1
4:接触領域、15、16:接続ライン、17:折り返
しライン、18:折り返し部
Claims (3)
- 【請求項1】 略平板状の母材を有し、この母材の一主
面側にすくい面、他の主面側に着座面、および前記すく
い面と交差する側面に逃げ面を形成し、前記すくい面と
逃げ面との交差稜部分に切刃が形成されたスローアウェ
イチップにおいて、前記切刃部分に上辺と下辺とで区画
された所定幅を有する導電性膜から成るセンサラインを
前記母材に対して電気的に絶縁状態で設け、前記センサ
ラインの下辺は前記交差稜とほぼ平行になるように前記
逃げ面に形成し、前記センサラインの切刃部分の上辺は
前記交差稜よりもすくい面側に形成したことを特徴とす
るスローアウェイチップ。 - 【請求項2】 略角柱状のチップ本体の少なくとも一端
部の上面側にすくい面が、端面側に前逃げ面が、および
側面側に横逃げ面が形成され、このすくい面と前逃げ面
との稜線部に前切刃が、すくい面と横逃げ面との稜線部
に横切刃が形成されてなるスローアウェイチップにおい
て、前記前切刃部分と横切刃部分に沿って延びる上辺と
下辺とで区画された所定幅を有する導電性膜から成るセ
ンサラインを前記母材に対して電気的に絶縁状態で設
け、前記センサラインの下辺は前記稜線部とほぼ平行に
なるように前記逃げ面に形成し、前記センサラインの切
刃部分の上辺は前記稜線部よりもすくい面側に形成した
ことを特徴とするスローアウェイチップ。 - 【請求項3】 略板状を呈するチップ本体の外周面に、
周方向に隣接して形成されるすくい面と逃げ面との対が
1組又は前記周方向に沿って複数組形成され、前記対を
なすすくい面と逃げ面との交差位置にそれぞれ厚さ方向
の切刃が形成されたスローアウェイチップにおいて、前
記切刃部分に上辺と下辺とで区画された所定幅を有する
導電性膜から成るセンサラインを前記母材に対して電気
的に絶縁状態で設け、前記センサラインの下辺は前記交
差位置とほぼ平行になるように前記逃げ面に形成し、前
記センサラインの切刃部分の上辺は前記交差位置よりも
すくい面側に形成したことを特徴とするスローアウェイ
チップ。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
JP2000261739A JP3898427B2 (ja) | 2000-08-30 | 2000-08-30 | スローアウェイチップ及びその製造方法 |
US09/942,059 US6592303B2 (en) | 2000-08-30 | 2001-08-28 | Throw-away tip |
DE60138441T DE60138441D1 (de) | 2000-08-30 | 2001-08-29 | Wegwerfschneidplatte mit Verschleissfühler |
EP01120542A EP1186365B1 (en) | 2000-08-30 | 2001-08-29 | Throw-away tip with wear sensor |
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JP2002066808A true JP2002066808A (ja) | 2002-03-05 |
JP3898427B2 JP3898427B2 (ja) | 2007-03-28 |
Family
ID=18749528
Family Applications (1)
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JP2000261739A Expired - Fee Related JP3898427B2 (ja) | 2000-08-30 | 2000-08-30 | スローアウェイチップ及びその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018519174A (ja) * | 2015-06-16 | 2018-07-19 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 金属の切削、フライス加工または穴あけのための切削インサート、ならびに切削インサートを備える工具ホルダおよび工具 |
JP2021505415A (ja) * | 2018-02-09 | 2021-02-18 | エレメント シックス (ユーケイ) リミテッド | 工具用切削要素 |
-
2000
- 2000-08-30 JP JP2000261739A patent/JP3898427B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018519174A (ja) * | 2015-06-16 | 2018-07-19 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 金属の切削、フライス加工または穴あけのための切削インサート、ならびに切削インサートを備える工具ホルダおよび工具 |
JP2021505415A (ja) * | 2018-02-09 | 2021-02-18 | エレメント シックス (ユーケイ) リミテッド | 工具用切削要素 |
US11407038B2 (en) | 2018-02-09 | 2022-08-09 | Element Six (Uk) Limited | Tool cutting element |
Also Published As
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JP3898427B2 (ja) | 2007-03-28 |
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