JP2002066414A - 塗工用ロッド - Google Patents

塗工用ロッド

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JP2002066414A
JP2002066414A JP2000257711A JP2000257711A JP2002066414A JP 2002066414 A JP2002066414 A JP 2002066414A JP 2000257711 A JP2000257711 A JP 2000257711A JP 2000257711 A JP2000257711 A JP 2000257711A JP 2002066414 A JP2002066414 A JP 2002066414A
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rod
coating rod
coating film
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Shin Sugaya
伸 菅家
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C11/00Component parts, details or accessories not specifically provided for in groups B05C1/00 - B05C9/00
    • B05C11/02Apparatus for spreading or distributing liquids or other fluent materials already applied to a surface ; Controlling means therefor; Control of the thickness of a coating by spreading or distributing liquids or other fluent materials already applied to the coated surface
    • B05C11/023Apparatus for spreading or distributing liquids or other fluent materials already applied to a surface
    • B05C11/025Apparatus for spreading or distributing liquids or other fluent materials already applied to a surface with an essentially cylindrical body, e.g. roll or rod

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーティング膜にクラックが発生しない塗工
用ロッドを得る。 【解決手段】 塗工用ロッド12の外周面には、凸部3
0及び凹部32が交互に形成されている。1つの凸部3
0は、1つの平坦部36とその両側の1対の円弧部34
によって構成されており、角部が存在しないので、コー
ティング膜38を形成するときに残留応力の集中が抑制
され、クラックが発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗工対象物に接触
しつつ回転することで塗工対象物への塗布液の塗布及び
/又は塗工対象物からの余剰塗布液の除去を行う塗工用
ロッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば金属板などの塗工対象
物に塗布液を塗布したり、塗工対象物から余剰の塗布液
を除去したりするために、塗工用ロッドが使用されるこ
とがある。
【0003】一般に塗工用ロッドは、円柱状又は円筒状
に形成されており、連続走行する塗工対象物に接触しつ
つ回転することで、塗布液の塗布や余剰塗布液の除去を
行う。
【0004】図6には、このような塗工用ロッドの一例
が、軸方向に沿った断面図にて拡大して示されている。
【0005】この図6から分かるように、塗工用ロッド
112の表面には、軸方向(図6の左右方向)に沿って
交互に凸部114及び凹部116が形成されており、こ
れら凸部114及び凹部116の形状(凸部114の幅
や凹部116の深さ等)によって、塗工対象物へ塗布で
きる塗布液量や除去できる除去液量を設定することが可
能になっている。
【0006】また、凸部114及び凹部116に硬質素
材によるコーティング膜120が形成されている。特
に、凸部114の上面を平坦部118とすることで、塗
工用ロッド112の表面に対するコーティング膜120
の密着強度が高くなるので、例えば硬質な分散剤を含有
した塗布液を使用したり、高速塗布したりした場合で
も、コーティング膜120が剥離しにくい。このため、
塗工用ロッド112の摩耗が防止されると共に、コーテ
ィング膜120の剥離等に伴う塗布不良が発生しない。
【0007】ところが、コーティング膜120をコーテ
ィングする際、コーティング材の内部応力によって、コ
ーティング膜120の表面にクラック(微小な亀裂)が
発生することがある。特に、図6から分かるように、凸
部114には、軸方向の両端に角部114Cが形成され
ているため、コーティング材の冷却時に角部114C近
傍において内部応力が集中し、クラックが生じやすい。
このようなクラックが生じた塗工用ロッド112を使用
して塗布液を塗布すると、塗布表面にスジや傷等の塗布
不良が発生することがある。
【0008】また、塗工用ロッド112の摩耗防止効果
やコーティング膜120の剥離防止効果を高めるため
に、コーティング膜120の膜厚を増加させると、コー
ティング材の内部応力が増大するので、さらにコーティ
ング膜120にクラックが発生しやすくなる。このた
め、コーティング膜120の膜厚に制限が生じてしま
う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、コーティング膜にクラックが発生しない塗工用
ロッドを得ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、塗工対象物に接触しつつ回転することで塗工対象物
への塗布液の塗布及び/又は塗工対象物からの余剰塗布
液の除去を行う塗工用ロッドであって、塗工用ロッドの
表面に、塗工用ロッドの軸方向に沿って交互に形成され
た凸部及び凹部と、塗工用ロッドの表面に硬質素材によ
ってコーティングされたコーティング膜と、を有し、前
記凸部が、前記軸方向に見て一定値以上の曲率半径で湾
曲して形成された非角凸部、とされていることを特徴と
する。
【0011】この塗工用ロッドでは、軸方向に沿って交
互に凸部及び凹部が形成されているので、塗工対象物へ
の塗布液量や、塗工対象物からの除去液量を調整するこ
とができる。
【0012】また、塗工用ロッドの表面には硬質素材に
よってコーティング膜がコーティングされているので、
塗工用ロッドの摩耗が防止される。
【0013】しかも、凸部は、軸方向に見て一定値以上
の曲率半径で湾曲して形成された非角凸部とされてい
る。これにより、凸部に角部がなくなるので、コーティ
ング膜にクラックが発生しない。このため、塗布対象物
に塗布液を塗布した場合に、塗布表面にスジや傷等の塗
布不良が発生しない。
【0014】なお、ここでいう「一定値以上の曲率半
径」とは、上記したように凸部に角部がなくなるような
曲率半径であれば全て含まれる。従って、凸部の一部分
を取り出して考えたときに、その部分が平坦になってい
る(曲率半径が無限大になっている)ようなものももち
ろん含まれる。
【0015】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記凹部が、前記軸方向に見て一定
値以上の曲率半径で湾曲して形成された非角凹部、とさ
れていることを特徴とする。
【0016】このように凹部を、角部が無い非角凹部と
することで、凹部への不用意な液溜まりが防止される。
このため、この塗工用ロッドによって塗布液を塗布する
場合や、余剰塗布液を除去する場合に、最適な塗布量又
は除去量とすることができる。また、この塗工用ロッド
によって塗布液が塗布或いは除去された塗工対象物は、
所望の塗布状態となる。
【0017】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記凸部が、前記凹部
から連続し、前記軸方向に見て円弧状に形成された一対
の円弧部と、前記一対の円弧部の間で、前記軸方向に見
て直線状に形成された平坦部と、で構成されていること
を特徴とする。
【0018】このように、凸部に円弧部を設けるだけの
簡単な構成で、凸部の角部をなくし、非角凸部とするこ
とができる。
【0019】また、凸部に平坦部を設けることで、塗工
用ロッドの表面に対するコーティング膜の密着強度が高
くなるので、例えば硬質な分散剤を含有した塗布液を使
用したり、高速塗布したりした場合でも、コーティング
膜が剥離しにくくなる。
【0020】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明において、前記コーティ
ング膜が複数回のコーティングによって形成されている
ことを特徴とする。
【0021】このように、コーティング膜を複数回のコ
ーティングで形成することで、コーティング膜全体の膜
厚を大きくすることができるので、塗工用ロッドの摩耗
防止効果やコーティング膜の剥離防止効果が高くなる。
【0022】しかも、1回のコーティングによって膜厚
の大きなコーティング膜を形成する場合と比較して、コ
ーティング膜の内部応力集中を抑制できるので、クラッ
クの発生をより確実に防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態の塗
工用ロッド12が斜視図にて示されている。また、図2
には、この塗工用ロッド12が適用された塗工装置14
が断面図にて示されている。なお、本実施形態では、塗
工装置14の一例として、平版印刷版を製造する製造ラ
インにおいて、アルミウエブ16(支持体)に感光液を
塗布する塗布装置を取り上げている。
【0024】図2に示すように、塗工装置14は、塗工
用ロッド12の長手方向(軸方向)両端近傍に配置され
た軸受部材18を有している。塗工用ロッド12は、軸
受部材18に回転可能に、且つアルミウエブ16に接触
するように支持されている。軸受部材18に隣接して堰
部材20が設けられており、これらの間には塗布液供給
路22が構成されている。この塗布液供給路22から供
給された塗布液24(フォトポリマー)が、アルミウエ
ブ16に接触して液溜まり26を形成する。そして、塗
工用ロッド12が回転することにより、液溜まり26の
塗布液24が掻き上げられてアルミウエブ16に転移さ
れ、塗布液24が塗布される。また、塗工用ロッド12
を例えば逆転させる等により、アルミウエブ16に過剰
に塗布された塗布液を掻き取って除去することも可能で
ある。
【0025】図3にも示すように、塗工用ロッド12の
外周面には、切削加工によって螺旋状に溝28が形成さ
れている。この溝28により、塗工用ロッド12の外周
面には、中心線C(図1参照)を含む断面で見たときに
凸部30及び凹部32が交互に構成される。
【0026】凹部32は、中心線Cと平行に(換言すれ
ば中心線Cから一定間隔の位置に)形成されており、断
面視にて直線状になっている。凹部32の軸方向両端か
らは、一定の曲率半径で外側(図3では上側)へと立ち
上がる円弧部34が、外側に向かって凸となるように形
成されている。さらに、2つの円弧部34の間には、こ
れらの円弧部34と滑らかに連続すると共に、中心線C
と平行な平坦部36が形成されている。従って、1つの
凸部30は、1つの平坦部36とその両側の1対の円弧
部34によって構成されていることになる。
【0027】さらに、塗工用ロッド12の外周面には、
硬質素材によってコーティング膜38がコーティングさ
れている。このコーティング膜38は、硬質素材のコー
ティングを複数回行うことで、1回のみコーティングし
たものと比較して、コーティング膜38の全体での膜厚
が大きくなっている。
【0028】このような構成とされた塗工用ロッド12
では、軸方向に沿って凸部30と凹部32とが交互に形
成されているので、これら凸部30及び凹部32の形状
を調整することで、アルミウエブ16への感光液の塗布
量や、アルミウエブ16からの余剰感光液の除去量を調
整することができる。
【0029】また、塗工用ロッド12の外周面には硬質
素材によってコーティング膜38が形成されているの
で、塗工用ロッド12の外周面の磨耗が防止され、塗工
用ロッド12の寿命が延びる。このため、塗工用ロッド
12の交換頻度が低くなる。
【0030】特に、凸部30には平坦部36が構成され
ているので、塗工用ロッド12の外周面に対するコーテ
ィング膜38の密着強度が高くなる。このため、例えば
塗布液24として硬質な分散剤を含有した感光液を使用
した場合や、高速塗布したりした場合でも、コーティン
グ膜38が剥離しにくくなる。
【0031】さらに、凸部30が平坦部36と円弧部3
4とで構成されており、従来の塗工用ロッドの凸部よう
な角部が存在していない。このため、コーティング時
(特に、冷却時)に、コーティング膜38への残留応力
の集中が抑制され、クラックの発生が防止される。特
に、本実施形態の塗工用ロッド12では、コーティング
を複数回行うことでコーティング膜38の膜厚を大きく
しているが、1回あたりのコーティングにおいてクラッ
クの発生が確実に防止されるので、コーティング膜38
全体としてもクラックの発生は防止される。従って、こ
の塗工用ロッド12を備えた塗工装置14を使用して感
光液を塗布した平版印刷版においても、塗布面(感光
層)に塗布スジや傷は発生せず、平版印刷版の生産性が
向上する。
【0032】しかも、塗工用ロッド12を上記構成とし
たことで、コーティング膜38にクラックが発生してい
ないものを確実に製造することができるので、製造時の
歩留まりが向上する。
【0033】図4には、本発明の第2実施形態の塗工用
ロッド52が、第1実施形態の図3と同様の断面図にて
示されている。第2実施形態では、塗工用ロッド52の
凸部54及び凹部56の形状が第1実施形態と異なって
いるが、これら以外は同様の構成とされているので、説
明を省略する。
【0034】図4から分かるように、第2実施形態の塗
工用ロッド52では、その外周面を軸方向に沿って見た
ときに全体として波線状(略正弦曲線状)に形成されて
いる。そして、このような波線状の外周面のうち、外側
に突出した部分が凸部54とされ、反対に凹んだ部分が
凹部56とされている。
【0035】従って、第2実施形態の塗工用ロッド52
においても、第1実施形態の塗工用ロッド12と同様、
凸部54に角部が存在していないので、コーティング膜
38のクラックの発生が防止される。このため、この塗
工用ロッド52を備えた塗工装置14(図2参照)を使
用して感光液を塗布した平版印刷版においても、塗布面
(感光象)に塗布スジや傷は発生せず、平版印刷版の生
産性が向上する。また、塗工用ロッド52の製造時の歩
留まりが向上する。
【0036】加えて、第2実施形態の塗工用ロッドで
は、凹部56にも角部が存在しておらず、凹部56(特
に角部)への不用意な液溜まりが防止されている。この
ため、塗布液をアルミウエブ16に塗布するときや、余
剰塗布液をアルミウエブ16から除去するときに、最適
な塗布量或いは除去量とすることができ、アルミウエブ
16の表面は、所望の塗布状態となる。
【0037】図5には、本発明の第3実施形態の塗工用
ロッド72が、第1実施形態の図3と同様の断面図にて
示されている。第3実施形態では、塗工用ロッド72の
凸部74の形状が第2実施形態と異なっているが、これ
ら以外は同様の構成とされているので、説明を省略す
る。
【0038】図5から分かるように、第3実施形態の塗
工用ロッド72では、第2実施形態の塗工用ロッド52
において、2つの凸部54の間の部分を交互に切削する
ことなく残すようにして、第1実施形態と略同様の平坦
部76が構成されている。還元すれば、第2実施形態の
凸部54が2つで対になることで、平坦部76を有する
凸部74があたらに構成されている。
【0039】従って、第3実施形態の塗工用ロッド72
においても、第1実施形態の塗工用ロッド12や第2実
施形態の塗工用ロッド72と同様、凸部74に角部が存
在していないので、コーティング膜38のクラックの発
生が防止される。このため、この塗工用ロッド72を備
えた塗工装置14(図2参照)を使用して感光液を塗布
した平版印刷版においても、塗布面(感光象)に塗布ス
ジや傷は発生せず、平版印刷版の生産性が向上する。ま
た、塗工用ロッド72の製造時の歩留まりも向上する。
また、第2実施形態の塗工用ロッド52と同様、凹部5
6にも、角部が存在しておらず、凹部56(特に角部)
への不用意な液溜まりが防止されているため、塗布液を
アルミウエブ16に塗布するときや、余剰塗布液をアル
ミウエブ16から除去するときに、最適な塗布量或いは
除去量とすることができる。このため、アルミウエブ1
6の表面は、所望の塗布状態となる。
【0040】さらに、第1実施形態の塗工用ロッド12
と同様、凸部74には平坦部76が構成されているの
で、塗工用ロッド72の外周面に対するコーティング膜
38の密着強度が高くなる。このため、例えば感光液と
して硬質な分散剤を含有した塗布液を使用した場合や、
高速塗布したりした場合でも、コーティング膜38が剥
離しにくくなる。
【0041】以上説明したように、本実施形態では、い
ずれの塗工用ロッドの構成においても、凸部に角部が存
在していないので、コーティング膜38のクラックの発
生が防止され、この塗工用ロッドを備えた塗工装置で感
光液を塗布した平版印刷版においても、塗布面(感光
象)に塗布スジや傷は発生せず、平版印刷版の生産性が
向上する。また、塗工用ロッドの製造時の歩留まりが向
上する。さらに、コーティング膜38を厚くすること
で、塗工用ロッドの交換頻度を下げることが可能にな
る。
【0042】上記した効果を奏するために、凸部に実質
的に角部が存在しないようにするためには、例えば円弧
部34や凸部54の各部分(微小領域を取り出して考え
たときのその部分)の曲率半径は5μm以上とすること
が好ましい。すなわち、5μm以上とすることで、実質
的に凸部に角部が存在しないこととなり、コーティング
膜38のクラックの発生を防止できる。
【0043】また、円弧部34の曲率半径の上限値は5
00μm以下とすると、凹部36の深さや長さを十分に
確保でき、好ましい。
【0044】なお、上記説明では、塗工用ロッドの外周
面に凸部及び凹部を形成するための加工方法の例として
切削加工を挙げたが、加工方法はこれに限定されない。
例えば、転造加工やレーザー加工でもよい。さらに、塗
工用ロッドの外周面に螺旋状にワイヤーを巻きつけたワ
イヤーバーでもよい。この場合には、ワイヤー自体が凸
部になり、ワイヤーの存在しない部分(塗工用ロッドの
外周面が露出した部分)が凹部になる。
【0045】また、コーティング膜38の形成は、コー
ティング処理でも、薄膜状のコーティング膜を貼り付け
るようにしてもよい。
【0046】硬質素材のコーティング膜38としては、
セラミックコーティング膜又はダイヤモンドコーティン
グ膜のように超硬質なものが好ましいが、これに限定さ
れるものではなく、例えばメッキ処理による金属コーテ
ィング膜や硬質性樹脂のコーティング膜を形成すること
もできる。
【0047】セラミックコーティング膜としては、例え
ばTiN、TiCN、CrN、TiC、Al23、Cr
23、SiO3、Ti23、AlN、ZrN、SiC等
を用いることができるが、特にこれらに限定するもので
はない。セラミックをコーティングする方法も各種方式
で行うことができるが、代表的な方法としては、PVD
法(hysical apor epositi
on)とCVD法(hemical apor
eposition)である。更にPVDには、熱蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティング、ダイナミ
ックミキシング等の方法がある。
【0048】また、塗工装置14によって塗布液を塗布
したり、余剰塗布液を除去したりするする塗工対象物
(支持体)としても、帯状のものでもシート状のもので
も良く、アルミニウム等の薄板金属(上記したアルミウ
エブ16)、紙、プラスチックフィルム、レジンコーテ
ィング紙、合成紙等を使用できる。平版印刷版の支持体
としてアルミニウム板を使用する場合には、例えば、J
IS1050材、JIS1100材、JIS1070
材、Al−Mg系合金、Al−Mn系合金、Al−Mn
−Mg系合金、Al−Zr系合金、Al−Mg−Si系
合金等を適用し得る。プラスチックフィルムの場合の材
質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン等のビニル重合体、6,6−ナイロン、6−ナイロ
ン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル、ポ
リカーボネート、セルトーストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロースアセテト等が使用され
る。また、レジンコーティング紙に用いるレジンとして
は、ポリエチレンをはじめとするポリオレフィンが代表
的であるが、これらには限定されない。
【0049】アルミウエブ16の厚みも特に限定されな
いが、0.01mm〜1.0mm程度のものが取り扱い
や、汎用性の点で有利である。
【0050】さらに、塗布液としても、上記した感光液
に限定されず、例えば、有機溶剤系の塗布液や、水系の
塗布液であってもよい。平版印刷版の感光層を構成する
ための塗布液としては、以下の(1)〜(11)の態様
の感光層を構成するような感光液が挙げられる。 (1) 感光層が赤外線吸収剤、熱によって酸を発生す
る化合物、および酸によって架橋する化合物を含有する
態様。 (2) 感光層が赤外線吸収剤、および熱によってアル
カリ溶解性となる化合物を含有する態様。 (3) 感光層が、レーザ光照射によってラジカルを発
生する化合物、アルカリに可溶のバインダー、および多
官能性のモノマーあるいはプレポリマーを含有する層
と、酸素遮断層との2層を含む態様。 (4) 感光層が、物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層
との2層からなる態様。 (5) 感光層が、多官能性モノマーおよび多官能性バ
インダーとを含有する重合層と、ハロゲン化銀と還元剤
を含有する層と、酸素遮断層との3層を含む態様。 (6) 感光層が、ノボラック樹脂およびナフトキノン
ジアジドを含有する層と、ハロゲン化銀を含有する層と
の2層を含む態様。 (7) 感光層が、有機光導電体を含む態様。 (8) 感光層が、レーザー光照射によって除去される
レーザー光吸収層と、親油性層および/または親水性層
とからなる2〜3層を含む態様。 (9) 感光層が、エネルギーを吸収して酸を発生する
化合物、酸によってスルホン酸またはカルボン酸を発生
する官能基を側鎖に有する高分子化合物、および可視光
を吸収することで酸発生剤にエネルギーを与える化合物
を含有する態様。 (10) 感光層が、キノンジアジド化合物と、ノボラ
ック樹脂とを含有する態様。 (11) 感光層が、光又は紫外線により分解して自己
もしくは層内の他の分子との架橋構造を形成する化合物
とアルカリに可溶のバインダーとを含有する態様。
【0051】本発明の塗工用ロッドが適用される塗工装
置としても、上記説明では平版印刷版を製造する製造ラ
インにおいて、アルミウエブ16(支持体)に感光液を
塗布する塗布装置14(図2参照)を取り上げたが、こ
れに限定されない。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものでは
ない。
【0053】<実施例>本実施例では、第1実施形態の
塗工用ロッド12を使用して、アルミウエブ16に塗布
液を塗布した。
【0054】塗工用ロッド12の形状は、凸部30の円
弧部34の曲率半径が200μm、平坦部36の長さ
(中心線Cと平行な方向に測った長さ、以下同じ)が1
20μm、凹部32の長さが40μmであった。この塗
工用ロッド12の外周面に膜厚5μmのTiNコーティ
ングを1μm毎に5回に分割して実施した結果、コーテ
ィング膜38にクラックの発生は皆無であった。この塗
工用ロッド12でアルミウエブ16に対し、粘度が10
mPa・sの溶剤系塗布液を塗布したところ、塗布面の
塗布スジ、キズ発生は皆無であった。
【0055】<比較例>比較例では、図6に示す断面形
状の塗工用ロッド112を使用して、実施例と同様にア
ルミウエブ16に塗布液を塗布した。
【0056】塗工用ロッド112の形状は、平坦部11
8の長さが80μm、凹部の長さ(平坦部分の長さ)が
200μm、凸部30の傾斜部分の中心線Cに対する傾
斜角度が40°であった。この塗工用ロッド112の外
周面に膜厚5μmのTiNコーティングを1μm毎5回
に分割して実施した結果、コーティング膜120にクラ
ックの発生が一溝当たり7個発生した。この塗工用ロッ
ド112でアルミウエブ16に対し、粘度が10mPa
・sの溶剤系塗布液を塗布したところ、塗布面の塗布ス
ジ、キズが多発した。
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、塗工対象物
に接触しつつ回転することで塗工対象物への塗布液の塗
布及び/又は塗工対象物からの余剰塗布液の除去を行う
塗工用ロッドであって、塗工用ロッドの表面に、塗工用
ロッドの軸方向に沿って交互に形成された凸部及び凹部
と、塗工用ロッドの表面に硬質素材によってコーティン
グされたコーティング膜と、を有し、前記凸部が、前記
軸方向に見て一定値以上の曲率半径で湾曲して形成され
た非角凸部、とされているので、コーティング膜にクラ
ックが発生しない。
【0058】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記凹部が、前記軸方向に見て一定
値以上の曲率半径で湾曲して形成された非角凹部、とさ
れているので、凹部への不用意な液溜まりが防止され
る。
【0059】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記凸部が、前記凹部
から連続し、前記軸方向に見て円弧状に形成された一対
の円弧部と、前記一対の円弧部の間で、前記軸方向に見
て直線状に形成された平坦部と、で構成されているの
で、簡単な構成で、凸部の角部をなくし、非角凸部とす
ることができると共に、コーティング膜が剥離しにくく
なる。
【0060】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明において、前記コーティ
ング膜が複数回のコーティングによって形成されている
ので、コーティング膜全体の膜厚を大きくすることがで
き、塗工用ロッドの摩耗防止効果やコーティング膜の剥
離防止効果が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の塗工用ロッドを示す斜
視図である。
【図2】本発明の第1実施形態の塗工用ロッドが使用さ
れた塗工装置を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の塗工用ロッドの外周面
を塗工用ロッドの中心を通る断面(図1のIII−II
I線断面)で拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態の塗工用ロッドを図3と
同様の断面で示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態の塗工用ロッドを図3と
同様の断面で示す断面図である。
【図6】従来の塗工用ロッドの外周面を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
12 塗工用ロッド 30 凸部(非角凸部) 32 凹部(非角凹部) 34 円弧部 36 平坦部 54 凸部(非角凸部) 56 凹部(非角凹部) 74 凸部(非角凸部) 76 平坦部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗工対象物に接触しつつ回転することで
    塗工対象物への塗布液の塗布及び/又は塗工対象物から
    の余剰塗布液の除去を行う塗工用ロッドであって、 塗工用ロッドの表面に、塗工用ロッドの軸方向に沿って
    交互に形成された凸部及び凹部と、 塗工用ロッドの表面に硬質素材によってコーティングさ
    れたコーティング膜と、 を有し、 前記凸部が、前記軸方向に見て一定値以上の曲率半径で
    湾曲して形成された非角凸部、 とされていることを特徴とする塗工用ロッド。
  2. 【請求項2】 前記凹部が、前記軸方向に見て一定値以
    上の曲率半径で湾曲して形成された非角凹部、 とされていることを特徴とする請求項1に記載の塗工用
    ロッド。
  3. 【請求項3】 前記凸部が、 前記凹部から連続し、前記軸方向に見て円弧状に形成さ
    れた一対の円弧部と、 前記一対の円弧部の間で、前記軸方向に見て直線状に形
    成された平坦部と、 で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の塗工用ロッド。
  4. 【請求項4】 前記コーティング膜が複数回のコーティ
    ングによって形成されていることを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の塗工用ロッド。
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