JP2002061578A - 往復動式圧縮機 - Google Patents

往復動式圧縮機

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JP2002061578A
JP2002061578A JP2000247067A JP2000247067A JP2002061578A JP 2002061578 A JP2002061578 A JP 2002061578A JP 2000247067 A JP2000247067 A JP 2000247067A JP 2000247067 A JP2000247067 A JP 2000247067A JP 2002061578 A JP2002061578 A JP 2002061578A
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portions
disk
opening
suction
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Kenji Sato
健二 佐藤
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Original Assignee
Keihin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸入効率、ひいては圧縮効率が大きく、しか
も、軽量でありながら耐久性に優れるピストンを有する
往復動式圧縮機を提供する。 【解決手段】往復動式圧縮機10のピストン16におい
て、第1および第2円盤部74a、74bをテーパ部7
6、76で支持するとともに、第1および第2円盤部7
4a、74bからテーパ部76、76に亘り直径が互い
に等しい3個の吸気口94a〜94cを貫通形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、往復動式圧縮機に
関し、一層詳細には、自動車用空調装置の構成機器とし
て好適に使用される往復動式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調装置は、通常、凝縮器、蒸
発器および圧縮機等を備えている。外部から導入された
エアは、蒸発器へと送られ、該蒸発器のチューブ内を流
通する液状冷媒と互いに熱交換する。その結果、エアは
潜熱を奪われることにより冷却され、この冷却されたエ
アが自動車の車内冷房に供される。一方、液状冷媒は気
化してガス状冷媒となる。
【0003】ガス状冷媒は、次いで、圧縮機により高温
・高圧状態にされる。その後、凝縮器へと送気され、該
凝縮器にて冷却されることにより凝縮して液状冷媒とな
る。ガス状冷媒が圧縮機により高温・高圧状態にされる
ことにより、凝縮器における該ガス状冷媒の凝縮が比較
的容易に起こるようになる。そして、液状冷媒が蒸発器
に送液された後、上記のサイクルが繰り返されることに
より自動車の車内冷房が連続的に行われる。
【0004】上記したような作用を営む圧縮機として
は、往復動式圧縮機が例示されるが、その中でも特に、
斜板に固定されたピストンが前記斜板の回転動作に伴い
シリンダ内を往復動作する、いわゆる斜板式圧縮機が広
汎に使用されている。
【0005】近年、このピストンとして、図13および
図14に示すように、円盤部1の中心から一端部側に偏
在して吸気口2、2が設けられたものが提案されている
(例えば、特開昭58−14683号公報および特開昭
58−14684号公報参照)。これら吸気口2、2
は、ピン3等でピストン4に固定された吸入弁5により
開閉される。
【0006】吸入弁5(図13参照)としては、例え
ば、実開平5−21185号公報の図2に示されるもの
が挙げられる。この吸入弁5は、吸気口2、2を覆う開
閉部5aと、該開閉部5aの両端から延在した2本のア
ーム部5b、5bと、取付孔6が形成された固定部5c
と、アーム部5b、5bと固定部5cとを橋架する連結
部5dと、固定部5cから連結部5dに亘って形成され
た溝5eとを有する。そして、該吸入弁5は、取付孔6
を通ったピン3によってピストン4に固定されるととも
に、ピストン4に嵌合する際にピン3を塑性変形させて
形成された縁部3aが溝5e内に押入されることにより
回り止めがなされている。
【0007】図示しない蒸発器から送気されてシリンダ
内に導入されたガス状冷媒は、吸気口2、2内に貯留さ
れ、該吸気口2、2内で圧力が所定値に達すると吸入弁
5を押圧する。この押圧に伴ってアーム部5b、5bが
撓むことにより、開閉部5aがピストン4から離間す
る。すなわち、吸入弁5が開き、その結果、円盤部1と
シリンダウォールとの間にガス状冷媒が導入される。
【0008】このガス状冷媒は、半球状シュー7、7
(図14参照)を介してピストン4に嵌合された斜板8
が回転動作することに伴ってピストン4がシリンダ内を
図14における左方に前進動作することにより圧縮され
る。この圧縮によってガス状冷媒の圧力が所定値以上と
なることに伴い図示しない吐出弁が開き、その結果、圧
縮されたガス状冷媒がシリンダから導出される。このガ
ス状冷媒は、斜板式圧縮機の導出ポート(図示せず)を
介して凝縮器へと送気される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】圧縮機の性能は、ピス
トンを駆動するために要する仕事量や圧縮効率等によっ
て判断される。後者は大きいほど好ましく、また、前者
は小さいほど好ましい。
【0010】圧縮効率を向上させる方法としては、例え
ば、ピストンとシリンダウォールとの間のシールを良好
なものとすればよい。圧縮時におけるガス状冷媒のシリ
ンダ外への漏出量が減少するので、より多量のガス状冷
媒を導出できるようになるからである。
【0011】ところで、上記した従来技術に係る斜板式
圧縮機においては、吸気口2、2が貫通形成された円盤
部1におけるピストン4の長手方向に沿う厚みを大きく
設定し(図14参照)、ガス状冷媒が円盤部1とシリン
ダウォールとの間を拡散する時間を長くすることで両者
の間をシールするようにしている。
【0012】しかしながら、この場合、必然的にピスト
ン4全体の重量が大となる。したがって、ピストン4を
駆動するための仕事量が大きくなるので、自動車に搭載
された場合には該自動車の燃費の低下を招いてしまう。
【0013】しかも、この場合、ガス状冷媒がピストン
4とシリンダウォールとの間を拡散することを完全に防
止することはできない。すなわち、圧縮効率が充分であ
るとは言い難い。
【0014】そこで、図15に示すように、ピストン4
の円盤部1にシール部材9を装着することが想起され
る。この場合、該シール部材9により円盤部1とシリン
ダウォールとの間が確実にシールされるので、円盤部1
の厚みを小さくすることができる。また、円盤部1の図
15における下方の肉厚も、シール部材9を装着する幅
を残して薄くすることができるので、シール部材9が装
着された部位と斜板8が嵌合された部位とを接続する連
結部の肉厚を薄くすることが可能となり、結局、ピスト
ン4全体を軽量化することができる。
【0015】しかしながら、連結部の肉厚をこのように
薄くした場合、該連結部の剛性が低下してしまう。この
ため、ピストン4の耐久性が充分でなくなることが懸念
される。
【0016】すなわち、ピストン4の軽量化を達成しよ
うとする場合、該ピストン4の耐久性を確保することが
困難となるという不具合が惹起される。
【0017】上記とは別に、圧縮効率を向上させるため
には、吸気口2の数を増加することが有効であるとも考
えられる。この場合、吸気効率が向上するからである。
【0018】しかしながら、吸気口2を円盤部1の中心
から一端部側に偏在して設ける場合においては、ピスト
ン4の強度や吸入弁5の耐久性との兼ね合いから、全吸
気口2は円盤部1の所定の範囲内に設けなければならな
い。例えば、この範囲内で吸気口2の数を増加すると、
必然的に吸気口2、2同士が近接するので円盤部1の強
度が低下するとともに吸気口2の総面積が小さくなって
しまう。また、吸気口2を加工形成するために要する時
間が長くなってしまう。
【0019】一方、この範囲から外れて吸気口2を設け
た場合、全ての吸気口2を覆うために吸入弁5の開閉部
5aの幅を大きくしなければならないが、この場合、必
然的にアーム部5b、5bの長さが小さくなる。このた
め、該アーム部5b、5bが撓み難くなるので、該開閉
部5aが円盤部1から離間する際にアーム部5b、5b
に発生する応力が大きくなる。したがって、吸入弁5の
耐久性が乏しくなるという不具合が惹起される。
【0020】しかも、吸入弁5には、図13に示される
ように、アーム部5b、5bの内周部の長さが短く、こ
のために該アーム部5b、5bが撓み難いので、開閉部
5aがピストン4から離間する距離が短くなるとともに
円盤部1からの離間時期が遅くなり、結局、ガス状冷媒
の吸入効率が小さくなるので圧縮効率も小さくなるとい
う不具合がある。
【0021】本発明は上記した種々の問題を解決するた
めになされたもので、軽量でありながら耐久性に優れる
ピストンと、耐久性に優れる吸入弁とを備え、しかも、
圧縮効率が大きい往復動式圧縮機を提供することを目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、シリンダ内をピストンが往復動作する
ことにより流体を圧縮する往復式圧縮機において、前記
ピストンは、円盤部と、該ピストンを往復動作させる駆
動機構を構成する部材を嵌合するための嵌合部と、前記
円盤部と前記嵌合部との間に設けられたテーパ部とを有
し、前記ピストンの軸心から所定距離で離間しかつ互い
に近接して前記円盤部の側周壁部近傍に吸入口を3個設
け、前記3個の吸入口は、ピストンの軸方向に直交する
断面が互いに同直径の円であるとともに、前記テーパ部
の外壁部までそれぞれ貫通形成されていることを特徴と
する。
【0023】吸入口の数を3個とすることにより、円盤
部の強度を損なうことなく該円盤部の所定の範囲内にお
ける吸入口の全開口面積を最大とすることができる。こ
のため、ガス状冷媒等の流体の吸気効率を向上すること
ができ、ひいては、圧縮効率を向上することができる。
【0024】また、吸入口の開口がテーパ部に設けられ
るので、該開口の面積が垂直壁部に設けられた吸入口に
比して大きくなるとともに該吸入口の全長が短くなる。
したがって、吸入口内におけるガス状冷媒等の流体の流
動抵抗が低下するので、該流体は効率よく吸入口を通過
する。このため、吸入効率が向上する。
【0025】さらに、テーパ部が設けられた位置を避け
ることなく吸入口を貫通形成できるので、吸入口の形状
や位置を自在に設定することができる。このため、流体
の吸入効率を一層向上することができる。
【0026】しかも、この場合、円盤部がテーパ部に連
設されるので、ピストンの耐久性を向上させることがで
きる。また、前記テーパ部が傾斜しているので、該テー
パ部を設けることに伴うピストンの重量増加が最小限に
とどめられる。このため、比較的小さい仕事量でこのピ
ストンを駆動させることができる。
【0027】また、前記ピストンに連結された吸入弁と
しては、前記吸入口を覆う開閉部と、前記開閉部の両端
から延在して該開閉部よりも幅狭のループ状アーム部
と、固定部材が通る孔部が設けられて前記ピストンに固
定される固定部と、前記ループ状アーム部と前記固定部
とを橋架する連結部とを有し、前記連結部の幅が前記固
定部に比して小さく、かつ前記開閉部、前記ループ状ア
ーム部、前記固定部および前記連結部を一体的に構成す
ることが好ましい。
【0028】これにより、ループ状アーム部および連結
部の連結箇所と固定部とを互いに大きく離間させること
ができる。このため、ループ状アーム部と連結部との連
結強度が比較的小さくなるので、ループ状アーム部の可
撓性が向上する。すなわち、開閉部が円盤部から容易に
離間するようになるので、ガス状冷媒等の流体の吸気効
率、ひいては圧縮効率を一層向上することができる。
【0029】また、ループ状アーム部の可撓性が向上す
るので、吸入弁自体の耐久性も向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る往復動式圧縮
機につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
て詳細に説明する。
【0031】本実施の形態に係る往復動式圧縮機の概略
横断面図を図1に示す。この往復動式圧縮機10におい
ては、所定の角度で傾斜した状態で回転軸12に固定さ
れた円盤状の斜板14が回転動作することに伴い、該斜
板14に固定されたピストン16がシリンダ18内を往
復動作する。すなわち、この往復動式圧縮機10はいわ
ゆる斜板式圧縮機であり、自動車用空調装置においてガ
ス状冷媒を蒸発器から凝縮器へと送気するためのものと
して好適に使用される。
【0032】この往復動式圧縮機10のケーシングは、
リアハウジング20、リアシリンダブロック22、フロ
ントシリンダブロック24およびフロントハウジング2
6が図1における左方からこの順序で連結されてなり、
リアハウジング20とリアシリンダブロック22との
間、およびフロントシリンダブロック24とフロントハ
ウジング26との間にはバルブプレート28、28がそ
れぞれ介装されている。そして、両バルブプレート2
8、28とリアシリンダブロック22およびフロントシ
リンダブロック24とにより、図1のII−II線矢視
概略断面図である図2に示すように、72°の角度で互
いに離間した5本のシリンダ18がケーシングの内部に
形成される。勿論、ピストン16は全てのシリンダ18
内に配置されている。
【0033】フロントハウジング26(図1参照)の一
端面の中央には中空円筒部30が突出形成されており、
該中空円筒部30の外周壁部には電磁クラッチ32がベ
アリング33を介して回転自在に嵌合されている。ま
た、リアシリンダブロック22には導入ポート34およ
び導出ポート36が形成されており、かつリアシリンダ
ブロック22とフロントシリンダブロック24には、流
路38を介して導出ポート36に連通する室40が形成
されている。
【0034】一方、リアシリンダブロック22、フロン
トシリンダブロック24およびフロントハウジング26
には貫通孔42、44、46がそれぞれ形成されてお
り、回転軸12はこれら貫通孔42、44、46を通る
ことによりケーシング内に収容されている。なお、リア
シリンダブロック22およびフロントシリンダブロック
24の各貫通孔42、44と回転軸12との間にはラジ
アルベアリング48、48がそれぞれ介装されており、
回転軸12はこれらラジアルベアリング48、48を介
してリアシリンダブロック22およびフロントシリンダ
ブロック24に回転自在に支持されている。また、フロ
ントハウジング26の貫通孔46と回転軸12との間
は、シール部材50によりシールがなされている。
【0035】フロントハウジング26の貫通孔46は、
該貫通孔46に比して小径な小貫通孔52を介して中空
円筒部30の中空部と連通している。回転軸12の一端
部は、この小貫通孔52を通って中空円筒部30の外部
に突出することによりフロントハウジング26に支持さ
れている。この突出した回転軸12の一端部にはボルト
穴54が形成されており、該ボルト穴54に螺着された
ボルト56により回転軸12と電磁クラッチ32を構成
するハブ58とが互いに連結されている。
【0036】回転軸12の中央部には第1〜第4ディス
ク60、62、64、66が嵌合されており、かつ第1
ディスク60と第2ディスク62との間には第1スラス
トベアリング68、第2ディスク62と第3ディスク6
4との間には斜板14、第3ディスク64と第4ディス
ク66との間には第2スラストベアリング70がそれぞ
れ介装されるとともに回転軸12に嵌合されている。
【0037】斜板14の円盤部は、リアシリンダブロッ
ク22、フロントシリンダブロック24および両バルブ
プレート28、28により形成されるシリンダ18内ま
で延在している。そして、この円盤部には半球状シュー
72、72を介してピストン16が嵌合されており、後
述するように、斜板14が回転動作することに伴ってピ
ストン16がシリンダ18内を往復動作する。
【0038】ピストン16は、図3に示されるように、
略左右対称である。このピストン16は、第1および第
2円盤部74a、74bと、該第1および第2円盤部7
4a、74bからそれぞれ延在してテーパ状に縮径した
テーパ部76、76および半球状溝77、77が形成さ
れたシュー受部78、78を有する第1および第2吸気
部80a、80bと、シュー受部78、78同士を連結
する連結部82とが一体的に構成されてなる。なお、第
1吸気部80aと第2吸気部80bとは、シュー受部7
8、78同士が互いに対向しかつ所定の間隔で離間する
ように配置されている。
【0039】連結部82の最大高さは、斜板14の逃げ
を確保するために、各シュー受部78の半球状溝77の
図3における中心よりやや下方となるように設定されて
いる。
【0040】この連結部82からは、図4に示すよう
に、第1および第2円盤部74a、74bの直径方向と
平行にウェブ部84が突出しており、該ウェブ部84
は、第1円盤部74aから第2円盤部74bに亘って橋
架されている。すなわち、第1および第2円盤部74
a、74bはウェブ部84を介して互いに一体的に連結
されており、これにより連結部82の剛性が向上されて
いる。
【0041】ウェブ部84の高さは、連結部82と同一
高さに設定されている(図3参照)。ウェブ部84を連
結部82に比して高くした場合、斜板14の逃げを確保
するために、該ウェブ部84におけるシュー受部78、
78同士の間の部位を切り欠く等の後加工が必要となる
からである。
【0042】第1および第2円盤部74a、74bの側
周壁部には溝86、86がそれぞれ設けられており(図
3参照)、該溝86、86にはリング状シール部材8
8、88がそれぞれ嵌合されている。第1および第2円
盤部74a、74bの厚みは、このリング状シール部材
88、88よりやや大きい程度である。
【0043】第1および第2円盤部74a、74bは、
テーパ部76、76によって支持される。この場合、第
1および第2円盤部74a、74bの厚みが大きい場合
に比してピストン16の重量を小さくすることができ
る。なお、第1および第2吸気部80a、80bのテー
パ部76、76の上方は、第1および第2円盤部74
a、74bからシュー受部78、78に指向して縮径す
る途中で鈍角的に屈曲されることにより屈曲部90が設
けられている。
【0044】また、図3およびピストン16の正面図で
ある図5から諒解されるように、第1および第2円盤部
74a、74bの側周壁部近傍から第1および第2吸気
部80a、80bのテーパ部76、76の上方に至るま
で、ケーシング(図1参照)の導入ポート34から導入
されたガス状冷媒をバルブプレート28、28に形成さ
れた吐出口92、92へと送気するための3個の吸気口
94a〜94cが貫通形成されている。すなわち、テー
パ部76、76が存在する場合であっても、吸気口94
a〜94cは、第1および第2円盤部74a、74bに
おける所定の範囲内、すなわち、該第1および第2円盤
部74a、74bの強度が低下することがなく、かつ後
述する吸入弁98の耐久性を損なうことがない範囲(以
下、許容範囲という)R内に設けることが妨げられるこ
とはない。
【0045】許容範囲Rは、テーパ部76を有していな
いピストンに比して狭くすることができる。
【0046】なお、ピストン16の軸方向に直交する方
向における吸気口94a〜94cの断面は、互いに直径
が等しい真円形状である。該吸気口94a〜94cは、
第1および第2円盤部74a、74bの強度を低下させ
ることのない間隔で互いに離間している。
【0047】これら吸気口94a〜94cの第1および
第2円盤部74a、74b側の開口には、開閉自在な吸
入弁98が配置されている。この吸入弁98は、図6に
示すように、吸気口94a〜94cを開閉する開閉部1
00と、該開閉部100の両端部から延在して第1およ
び第2円盤部74a、74bの外周に沿い湾曲した第1
および第2ループ状アーム部102a、102bと、該
第1および第2ループ状アーム部102a、102bの
連結箇所から立ち上がった連結部104と、該連結部1
04の先端部に配置されてU字状孔106が設けられた
略U字型の固定部107とを有し、該吸入弁98は、開
閉部100、固定部107、第1および第2ループ状ア
ーム部102a、102bに囲繞された孔部108が形
成されるとともに、固定部107における開閉部100
に臨む側に開口109が形成された形態となっている。
【0048】連結部104の幅W1は、固定部107の
幅W2に比して小さく設定されている。このため、第1
および第2ループ状アーム部102a、102bの内周
部の長さは、従来技術に係る吸入弁5のアーム部5b、
5bの内周部に比して著しく長い。これにより、後述す
るように、第1および第2ループ状アーム部102a、
102bの可撓性を向上することができる。
【0049】吸気口94a〜94cは、吸入弁98の開
閉部100の幅を最小にし、かつ吸気口94a、94b
同士および吸気口94b、94c同士が第1および第2
円盤部74a、74bの強度を損なうことのない距離で
離間するように設けられている。具体的には、吸気口9
4a〜94cの直径が6mm程度である場合、吸気口9
4a、94b同士および吸気口94b、94c同士の間
は約2mmに設定されている。したがって、吸入弁98
の開閉部100の幅は、許容範囲Rを確実に覆うことが
可能な程度であればよい。すなわち、この場合、第1お
よび第2ループ状アーム部102a、102bの長さを
大きくすることができる。したがって、第1および第2
ループ状アーム部102a、102bの可撓性を一層向
上することができるので、吸入弁98の耐久性を一層向
上することができる。
【0050】そして、この場合、吸気口94a〜94c
の全開口面積を最大とすることができる。すなわち、上
記したように吸気口94a〜94cは、第1および第2
円盤部74a、74bの許容範囲R内に設けなければな
らないが、吸気口94a〜94cの数を3個とすること
によって許容範囲R内における全開口面積が最大とな
る。
【0051】なお、吸入弁98は、U字状孔106に胴
部が通された固定部材としてのリベット110(図1、
図3、図4および図5参照)がピストン16に設けられ
たリベット穴112(図1および図3参照)に嵌合され
ることにより第1または第2円盤部74a、74bに連
結されている。すなわち、吸入弁98は、リベット11
0の塑性変形された頭部によって第1および第2円盤部
74a、74bに指向して常時押圧されており、これに
より該吸入弁98の回り止めがなされている。
【0052】ここで、図7に示されるように、リベット
110の頭部の側周壁部にはストッパ部114が突出形
成されている。そして、該ストッパ部114において開
閉部100が当接する側の端面の隅部は、湾曲形成され
ている。
【0053】該リベット110は、図5から諒解される
ように、ストッパ部114が吸入弁98の開閉部100
に対向するようにリベット穴112に嵌合されている。
開閉部100が開いた場合、後述するように、該開閉部
100はストッパ部114に当接する。
【0054】第1および第2吸気部80a、80bのシ
ュー受部78、78の半球状溝77、77(図3参照)
には半球状シュー72、72の半球部が収容されてお
り、該半球状シュー72、72の平面部同士は斜板14
の円盤部を介して対向している(図1参照)。すなわ
ち、斜板14は2個の半球状シュー72、72で挟持さ
れており、これによりピストン16が斜板14に嵌合さ
れている。
【0055】両バルブプレート28、28には、上記し
たように、シリンダ18内で圧縮されたガス状冷媒を吐
出するための吐出口92、92がそれぞれ形成されてい
る。各シリンダ18とフロントハウジング26およびリ
アハウジング20の各室40とは、これら吐出口92に
より連通されている。
【0056】図8に示されるように、各吐出口92は、
シリンダ18から室40に指向してテーパ状に縮小して
いる。また、各吐出口92の形状は、シリンダ18側ま
たは室40側のいずれにおいてもリベット110の頭部
と相似形であり、かつ該頭部に比してやや大きく形成さ
れている。すなわち、ピストン16が死点に到達した場
合、図9に示すように、リベット110の頭部は遊びが
ある状態で吐出口92に挿入される。
【0057】吐出口92の室40側の開口には、図10
に示すように、吐出弁116が配置されている。この吐
出弁116は、円環部118と該円環部118からそれ
ぞれ延在してかつ互いに72°離間した5本の枝部12
0と、各枝部120の先端部に形成された円状部122
とを一体的に有する。円環部118の中央には大貫通孔
124が形成されており、フロントハウジング26側の
吐出弁116における該大貫通孔124には回転軸12
が通されている。また、該大貫通孔124の周囲にはピ
ン125(図1参照)を通すためのピン孔126が設け
られている。一方、各円状部122は各シリンダ18の
吐出口92を開閉自在に覆っている。
【0058】吐出弁116の外側には、図11に示すよ
うに、吐出弁用バルブストッパ128が配置されてい
る。該吐出弁用バルブストッパ128は、小円環部13
0と該小円環部130からそれぞれ延在して互いに72
°離間した5本の枝部132とを一体的に有し、吐出弁
116の枝部120(図10参照)は、バルブプレート
28、28と吐出弁用バルブストッパ128の枝部13
2との間に介装されている。
【0059】この枝部132は、吐出弁116の枝部1
20と円状部122との境界に対応する位置からフロン
トハウジング26またはリアハウジング20の室40側
に指向して屈曲し、かつ円状部122の端部に対応する
位置からバルブプレート28、28側に指向して屈曲し
た屈曲部134を有する(図1および図11参照)。後
述するように、吐出弁116の円状部122がバルブプ
レート28、28から浮上した際、該円状部122は吐
出弁用バルブストッパ128の屈曲部134に当接して
支持される。この支持により、吐出弁116が変形する
ことが回避される。
【0060】また、吐出弁用バルブストッパ128の枝
部132同士は、該枝部132と一体的な大円環部13
6により互いに全て連結されている(図11参照)。こ
の大円環部136には、ボルト孔137が設けられた複
数個の固定部138が突出形成されている。すなわち、
フロントシリンダブロック24とフロントハウジング2
6との間またはリアシリンダブロック22とリアハウジ
ング20との間に介装された吐出弁用バルブストッパ1
28は、ボルト孔137を通ってフロントハウジング2
6からリアハウジング20までを連結する図示しないボ
ルトによりケーシングに位置決め固定される。
【0061】さらに、吐出弁用バルブストッパ128の
小円環部130には、吐出弁116の円環部118のピ
ン孔126に対応する位置にピン孔140が設けられて
いる。これら両ピン孔126、140を通ったピン12
5(図1参照)がフロントシリンダブロック24とフロ
ントハウジング26、またはリアシリンダブロック22
とリアハウジング20に螺着されることにより、吐出弁
116がケーシングに位置決め固定される。
【0062】リアハウジング20の各室40およびフロ
ントハウジング26の各室40は流路38に連通してお
り、かつ該流路38は導出ポート36に連通している。
すなわち、各室40は流路38を介して導出ポート36
に連通しており、導入ポート34から往復動式圧縮機1
0内に導入されたガス状冷媒は、シリンダ内にてピスト
ン16で圧縮された後、吐出口92、室40を介して導
出ポート36から導出される。
【0063】フロントハウジング26の中空円筒部30
の外周壁部に嵌合された電磁クラッチ32(図1参照)
は、回転軸12を回転動作または回転停止させるための
機器である。
【0064】この電磁クラッチ32は、上記したハブ5
8と、該ハブ58にボルト141を介して連結されたク
ラッチ板142と、ロータ144と、該ロータ144内
に収容された電磁石コイル146とを具備して構成され
ている。このうち、ロータ144の側周壁部には図示し
ないベルトが装着されており、該ベルトは自動車用内燃
機関(図示せず)を構成する駆動軸(図示せず)にも装
着されている。また、ハブ58には、上記したように、
ボルト56を介して回転軸12が連結されている。
【0065】電磁石コイル146への通電または通電停
止は、自在に設定することができる。後述するように、
電磁石コイル146へ通電または通電停止することによ
り、回転軸12を回転動作または停止させることができ
る。
【0066】本実施の形態に係る往復動式圧縮機10は
基本的には以上のように構成されるものであり、次に、
その作用について説明する。
【0067】まず、図示しない自動車用内燃機関を付勢
することにより該自動車用内燃機関を構成する駆動軸
(図示せず)を回転動作させる。その結果、前記ベルト
の作用によりロータ144(図1参照)が回転付勢され
る。
【0068】ここで、電磁石コイル146への通電がな
されていない場合、クラッチ板142がロータ144に
引き寄せられることはない。このため、クラッチ板14
2とロータ144とが互いに離間した状態を維持するの
で、ロータ144が回転動作することに伴いクラッチ板
142およびハブ58が回転動作することはない。した
がって、回転軸12が回転動作することはない。
【0069】一方、電磁石コイル146に通電がなされ
た場合、磁力の発生により該電磁石コイル146にクラ
ッチ板142が引き寄せられ、その結果、クラッチ板1
42がロータ144に当接する。したがって、ロータ1
44の回転動作に伴ってクラッチ板142およびハブ5
8が回転動作し、これにより回転軸12が回転動作され
る。この場合、斜板14も回転動作し、これによりピス
トン16がシリンダ18内を往復動作するに至る。
【0070】ピストン16の第1および第2円盤部74
a、74bの厚みは、上記したように、リング状シール
部材88、88に比してやや大きい程度である。このた
め、該ピストン16は、肉厚の大きい従来技術に係るピ
ストン4に比して著しく軽量である。したがって、該ピ
ストン16を駆動するための仕事量を小さくすることが
できる。
【0071】図示しない蒸発器から導入ポート34を介
してケーシングの内部に導入されたガス状冷媒は、図示
しない供給通路を介してシリンダ18内に供給され、次
いで、ピストン16の第1および第2円盤部74a、7
4bに設けられた吸気口94a〜94cに到達して貯留
される。そして、ピストン16が後退動作することによ
り、第1または第2円盤部74a、74bとバルブプレ
ート28、28の間、すなわち、圧縮室が負圧となる
と、吸入弁98が圧力差によってガス状冷媒により押圧
される。
【0072】この押圧により、該吸入弁98の第1およ
び第2ループ状アーム部102a、102b(図6参
照)が該第1および第2ループ状アーム部102a、1
02bと連結部104との連結箇所を起点として撓み、
開閉部100がピストン16の第1または第2円盤部7
4a、74bから離間する。すなわち、吸気口94a〜
94cが開放される。
【0073】上記したように、吸気口94a〜94c
は、第1および第2円盤部74a、74bからテーパ部
76、76に亘って貫通形成されている。このため、該
吸気口94a〜94cの全長を、従来技術に係る往復動
式圧縮機が備える厚肉なピストンにおける円盤部1(図
14参照)の吸気口2に比して短くすることができる。
しかも、この場合、吸気口94a〜94cのテーパ部7
6、76側における開口(ガス状冷媒の入口)の面積
が、垂直壁部に設けられた吸気口に比して大きくなる。
したがって、吸気口94a〜94c内における流動抵抗
が低下するので、ガス状冷媒は効率よく吸気口94a〜
94cを通過する。このため、吸入効率を一層向上する
ことができる。
【0074】また、開閉部100は、第1および第2円
盤部74a、74bにおける許容範囲Rを覆うことが可
能な幅で形成されている(図5参照)。しかも、連結部
104の幅W1は固定部107の幅W2に比して小さ
い。このため、第1および第2ループ状アーム部102
a、102bの内周部が著しく長くなり、その結果、第
1および第2ループ状アーム部102a、102bと連
結部104との連結箇所と、固定部107とが従来技術
に係る吸入弁5(図13参照)に比して大きく離間す
る。このため、第1および第2ループ状アーム部102
a、102bの可撓性が向上する。その結果、開閉部1
00が第1または第2円盤部74a、74bから容易に
離間するようになるので、結局、ガス状冷媒の吸入効
率、ひいては圧縮効率を向上することができる。
【0075】しかも、吸気口94a〜94cの数を3個
とすることにより該吸気口94a〜94cの全開口面積
を第1および第2円盤部74a、74bの許容範囲R内
で最大としているので、ガス状冷媒の圧縮効率を一層向
上することができる。
【0076】また、吸入弁98の開閉部100の幅を吸
気口94a〜94cを充分に覆うことが可能である程度
とすればよいので、該開閉部100が第1および第2円
盤部74a、74bから離間する際に第1および第2ル
ープ状アーム部102a、102bと連結部104との
連結箇所に発生する応力が著しく大きくなることもな
い。したがって、該吸入弁98の耐久性も確保すること
ができる。
【0077】開いた開閉部100は、リベット110の
ストッパ部114(図7参照)に当接して支持される。
すなわち、このピストン16においては、リベット11
0のストッパ部114が吸入弁用バルブストッパとして
作用する。
【0078】このリベット110においては、ストッパ
部114における開閉部100に当接する側の端面の隅
部が湾曲形成されているので、開閉部100が当接する
際にストッパ部114の隅部により開閉部100が損傷
することを回避することができる。
【0079】吸気口94a〜94c(図1参照)を通過
したガス状冷媒は、圧縮室に導入された後、該圧縮室内
でピストン16の前進動作により圧縮される。例えば、
図1においては、リアシリンダブロック22側の圧縮室
にガス状冷媒が導入されるとともにフロントシリンダブ
ロック24側の圧縮室で圧縮されたガス状冷媒が導出さ
れている状態が示されている。この圧縮の際、ピストン
16の第2円盤部74bには、圧縮されたガス状冷媒に
より高圧力が作用する。
【0080】しかしながら、第2円盤部74bにおける
吸気口94a〜94cは、該第1円盤部74aの強度を
損なうことのない距離(約2mm)で互いに離間してい
る。しかも、第2円盤部74bとシュー受部78との間
にこれらと一体的なテーパ部76が設けられているの
で、第2円盤部74bは該テーパ部76によって堅牢に
支持される。このようなことから、第2円盤部74bの
端部が屈曲変形することが著しく抑制される。勿論、第
1円盤部74a側においても同様である。
【0081】換言すれば、テーパ部76、76が第1お
よび第2円盤部74a、74bを支持する支持部として
機能することにより、ピストン16の剛性を確保するこ
とができる。この場合、テーパ部76が傾斜しているの
で、ピストン16の重量増加を最小限にとどめることが
できる。
【0082】さらに、このピストン16においては、第
1円盤部74aから第2円盤部74bに亘りウェブ部8
4が橋架されている。このため、第1および第2円盤部
74a、74bはこのウェブ部84にも支持されるの
で、ピストン16が変形することが一層抑制される。す
なわち、ピストン16の耐久性が一層向上する。
【0083】しかもその上、第1および第2円盤部74
a、74bとシリンダウォールとの間はリング状シール
部材88、88によりシールされている。このため、ガ
ス状冷媒が吐出口92以外から漏出することはない。す
なわち、この往復動式圧縮機10は、圧縮効率が大き
い。
【0084】圧縮されたガス状冷媒は、バルブプレート
28に設けられた吐出口92から導出される。この際、
吐出弁116がガス状冷媒に押圧されて開き、吐出弁用
バルブストッパ128の枝部132の屈曲部134に当
接する。
【0085】ガス状冷媒は、さらに、流路38を介して
導出ポート36へと送気され、次いで、該導出ポート3
6から図示しない凝縮器へと送気される。
【0086】なお、図1において、フロントシリンダブ
ロック24側の圧縮室に供給されたガス状冷媒が圧縮さ
れて室40へと導出される一方で、次に圧縮・導出され
るガス状冷媒がリアシリンダブロック22側の圧縮室に
導入される。
【0087】そして、斜板14が1/2回転動作する
と、斜板14の円盤部は、図12に示されるように図1
と逆位相となる。その結果、ピストン16が図12にお
ける右端へと移動し、これに伴いリアシリンダブロック
22側の圧縮室に導入されたガス状冷媒が圧縮・導出さ
れるとともに、フロントシリンダブロック24側の圧縮
室に次に圧縮・導出されるガス状冷媒が導入される。す
なわち、1本のシリンダ18においては、回転軸12が
1回転することによりガス状冷媒の吸入・排気が営まれ
る。
【0088】ピストン16が死点に到達した際、リベッ
ト110の頭部は、吐出口92に遊びがある状態で挿入
される(図9参照)。このため、リベット110で吐出
弁116を固定することに伴ってピストン16の死点を
後退させる必要がないので、圧縮効率が低下することも
ない。
【0089】しかも、この場合、吐出口92がリベット
110の頭部と相似形であるので、バルブプレート2
8、28で遮られるガス状冷媒の量が最少となる。すな
わち、シリンダ18内にて圧縮されたガス状冷媒が効率
よく室40へ導出されるので、圧縮効率が一層向上す
る。
【0090】このように、第1および第2円盤部74
a、74bに直径が互いに等しい吸気口94a〜94c
を3個設けることにより、ピストン16の強度を損なう
ことなく第1および第2円盤部74a、74bの許容範
囲R内で吸気口94a〜94cの全開口面積を最大とす
ることができる。しかも、この場合、吸気口94a〜9
4cの数が3個であるので、該吸気口94a〜94cを
加工形成する際に要する時間が著しく長くなることもな
い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る往復
動式圧縮機によれば、ピストンの円盤部に貫通形成され
る吸入口の数を3個としている。このため、円盤部の強
度を損なうことなく該円盤部の所定の範囲内における吸
入口の全開口面積を最大とすることができ、これにより
ガス状冷媒等の流体の吸入効率が向上する。すなわち、
ピストンによる1回の流体圧縮量が増加するので、圧縮
率が向上するという効果が達成される。
【0092】しかも、円盤部をテーパ部で支持するよう
にしているので、該ピストンの耐久性が向上する。ま
た、傾斜支持部を有しているので、傾斜支持部を設ける
ことに伴うピストンの重量増加が最小限にとどめられ
る。このため、該ピストンを駆動するために要する仕事
量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る往復動式圧縮機の縦断面概
略構成図である。
【図2】図1のII−II線矢視概略断面図である。
【図3】図1の往復動式圧縮機が有するピストンの要部
拡大一部縦断面図である。
【図4】図3に示すピストンの概略平面図である。
【図5】図3に示すピストンの概略正面図である。
【図6】前記ピストンに固定された吸入弁の概略正面図
である。
【図7】図6の吸入弁を前記ピストンに固定するリベッ
トの拡大説明図である。
【図8】図7のリベットと、前記ピストンが死点に到達
した際に該リベットが挿入される吐出口の要部拡大説明
図である。
【図9】図7のリベットが図8の吐出口に挿入された状
態を示す要部拡大説明図である。
【図10】吐出口の開口に配置された吐出弁の全体構成
説明図である。
【図11】図10の吐出弁が開いた際に該吐出弁の円状
部に当接して支持する吐出弁用バルブストッパの全体構
成説明図である。
【図12】シリンダ内においてピストンが図1と逆位相
となった状態を示す要部縦断面図である。
【図13】従来技術に係るピストンの概略正面図であ
る。
【図14】図13のピストンの要部拡大縦断面図であ
る。
【図15】図15のピストンにシール部材を装着し、か
つ肉厚を薄くした状態を示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
10…往復動式圧縮機 12…回転軸 14…斜板 16…ピストン 18…シリンダ 28…バルブプレ
ート 32…電磁クラッチ 34…導入ポート 36…導出ポート 72…半球状シュ
ー 74a、74b…円盤部 76…テーパ部 80a、80b…吸気部 84…ウェブ部 88…リング状シール部材 92…吐出口 94a〜94c…吸気口 98…吸入弁 100…開閉部 102a、102
b…ループ状アーム部 106…U字状孔 107…固定部 108…孔部 109…開口 110…リベット 114…ストッパ
部 116…吐出弁 122…円状部 128…吐出弁用バルブストッパ 142…クラッチ
板 144…ロータ 146…電磁石コ
イル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内をピストンが往復動作すること
    により流体を圧縮する往復式圧縮機において、 前記ピストンは、円盤部と、該ピストンを往復動作させ
    る駆動機構を構成する部材を嵌合するための嵌合部と、
    前記円盤部と前記嵌合部との間に設けられたテーパ部と
    を有し、 前記ピストンの軸心から所定距離で離間しかつ互いに近
    接して前記円盤部の側周壁部近傍に吸入口を3個設け、 前記3個の吸入口は、ピストンの軸方向に直交する断面
    が互いに同直径の円であるとともに、前記テーパ部の外
    壁部までそれぞれ貫通形成されていることを特徴とする
    往復動式圧縮機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の往復動式圧縮機において、
    前記ピストンに連結された吸入弁が、前記吸入口を覆う
    開閉部と、前記開閉部の両端から延在して該開閉部より
    も幅狭のループ状アーム部と、固定部材が通る孔部が設
    けられて前記ピストンに固定される固定部と、前記ルー
    プ状アーム部と前記固定部とを橋架する連結部とを有
    し、 前記連結部の幅が前記固定部に比して小さく、 かつ前記開閉部、前記ループ状アーム部、前記固定部お
    よび前記連結部が一体的に構成されていることを特徴と
    する往復動式圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014065208A1 (ja) * 2012-10-26 2014-05-01 住友ゴム工業株式会社 コンプレッサ装置、及びそれを用いたパンク修理キット
JP2014083830A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Unik World Ind Co Ltd パンク修理キット

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