JP2002060717A - ドライラミネート用水系接着剤組成物 - Google Patents

ドライラミネート用水系接着剤組成物

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JP2002060717A
JP2002060717A JP2000252009A JP2000252009A JP2002060717A JP 2002060717 A JP2002060717 A JP 2002060717A JP 2000252009 A JP2000252009 A JP 2000252009A JP 2000252009 A JP2000252009 A JP 2000252009A JP 2002060717 A JP2002060717 A JP 2002060717A
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polyester polyurethane
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JP2000252009A
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Koji Hamaguchi
幸治 浜口
Norihiro Yamamura
紀大 山村
Teruo Nakai
照雄 中井
Yoshiaki Yonekawa
芳明 米川
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Emulsion Technology Co Ltd
Original Assignee
Emulsion Technology Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境にやさしく、かつ広範囲の基材に対し短
時間で良好なドライラミネート接着性を示すことが可能
な接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 (A)芳香族ポリエステルポリウレタン
エマルジョンおよび(B)脂肪族ポリエステルポリウレ
タンエマルジョンの合計量(固形分換算)100重量部
に対し、(C)アクリル樹脂エマルジョンを固形分換算
で0〜80重量部、ならびに(D)水分散性脂肪族イソ
シアネート化合物1〜20重量部を含有する、ドライラ
ミネート用水系接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境にやさしく、
広範囲の基材に対し短時間で良好なドライラミネート接
着性を示す水系の接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、ポリオレフィン系発泡体
部材などの成形材を他のプラスチックや木質部材などの
基材に接着する場合、ポリエステルポリウレタン系溶剤
型接着剤が使用されている。この場合、この溶剤型接着
剤を基材側に塗布し、乾燥したのち、上記ポリオレフィ
ン系発泡体部材を貼り合わせて圧締するという、ドライ
ラミネート接着が行われている。しかしながら、この溶
剤型接着剤を使用する場合、作業上の安全衛生の問題に
加えて、廃棄上の環境負荷の問題がある。
【0003】一方、近年、水系の接着剤を用いたドライ
ラミネート接着技術が多々提案されている。例えば、特
開平7−157742号公報にに開示されているような
水系接着剤組成物が挙げられる。しかしながら、この水
系接着剤組成物は、酢酸ビニルを必須成分となってお
り、残留酢酸ビニルモノマーが、作業者や環境に良いと
は言い切れない。また、この組成物では、圧締するのに
必要な時間が分単位で必要であり、連続加工には適さな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環境にやさ
しく、広範囲の基材に対し短時間で良好なドライラミネ
ート接着性を示す水系の接着剤組成物を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)芳香族
ポリエステルポリウレタンエマルジョンおよび(B)脂
肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョンの合計量
(固形分換算)100重量部に対し、(C)アクリル樹
脂エマルジョンを固形分換算で0〜80重量部、ならび
に(D)水分散性脂肪族イソシアネート化合物1〜20
重量部を含有することを特徴とする、ドライラミネート
用水系接着剤組成物に関する。ここで、本発明の組成物
から得られるフィルム物性は、初期(120℃×1分乾
燥直後)において、軟化点;50〜100℃、JIS硬
度;10〜50であり、架橋が完全に進んだ段階(20
℃×7日後)において、軟化点;70〜200℃、JI
S硬度;50〜100である。また、本発明の組成物に
よれば、圧締力;10kg/cm2 以下、感圧時間;1
秒以下、感熱温度;30〜150℃の条件下でドライラ
ミネートすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のドライラミネート用水系
接着剤組成物に用いられる主剤は、(A)芳香族ポリエ
ステルポリウレタンエマルジョンおよび(B)脂肪族ポ
リエステルポリウレタンエマルジョンである。ここで、
(A)芳香族ポリエステルポリウレタンエマルジョンと
は、分子鎖中に芳香族環を有するポリエステルポリウレ
タンのエマルジョンであり、一方、(B)脂肪族ポリエ
ステルポリウレタンエマルジョンとは、分子鎖中に芳香
族環を有せず、分子鎖が脂肪族からなるポリエステルポ
リウレタンのエマルジョンを指称する。したがって、本
発明では、(A)〜(B)成分を総称して、以下、「ポ
リエステルポリウレタンエマルジョン」ともいう。
【0007】本発明の(A)〜(B)成分であるポリエ
ステルポリウレタンエマルジョンの原料として使用でき
るポリオール成分は、ポリエステルポリオールであり、
該ポリエステルポリオールを構成する多塩基酸として
は、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
スペリン酸などの脂肪族酸、フタル酸、無水フタル酸、
イソフタル酸、ジメチルイソフタル酸、テレフタル酸、
ジメチルテレフタル酸などの芳香族酸、トリメリット
酸、無水テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、フマル酸などの多塩基酸化合物が挙げられる。
【0008】また、ポリエステルポリオールを構成する
ジオール類としては、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
1,4−ブチレングリコール、ジメチルプロパンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、オクタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコールなどのジオールやグ
リコール類が挙げられる。
【0009】その他のポリエステルポリオールとして
は、ラクトンポリエステルポリオールなどがあり、該ラ
クトンポリエステルポリオールは、上記グリコール類を
開始剤として得られるポリγ−ブチロラクトンやポリε
−カプロラクトンなどの開環重合ポリエステルポリオー
ル、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオールなど
のポリ炭酸エステルジオールが挙げられる。
【0010】本発明で使用するポリエステルポリウレタ
ンエマルジョンの製造に用いられるジイソシアネート化
合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシ
アネート化合物、リジンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化
合物、イソフォロンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、1,3−ビス(イソシァナトメチル)シ
クロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの無
黄変形ジイソシアネート化合物、ダイマー酸ジイソシア
ネートなどが挙げられる。
【0011】本発明で使用するポリエステルポリウレタ
ンエマルジョンの製造に使用する鎖伸長剤としては、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ジメチルプロパンジオール、ヘキサ
ンジオール、メチルペンタンジオール、オクタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール
などのグリコール類、グリセリン、トリメチロールプロ
パンなどのトリオール類、エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジンおよ
びヒドラジン誘導体化合物、ピペラジンおよびピペラジ
ン化合物、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジフェニ
ルメタンジアミン、キシレンジアミン、イソフォロンジ
アミンなどのアミン化合物が挙げられる。
【0012】本発明で使用するポリエステルポリウレタ
ンエマルジョンは、以上の原料から従来公知の方法によ
って得られるが、例えば、上記分子量500〜5,00
0の末端OH基含有ポリエステルポリオールと、イソシ
アネート化合物とから、有機溶剤中で末端NCOのプレ
ポリマーを調製し、得られたプレポリマーを鎖伸長剤に
よってポリマー化することによって得られる。(A)〜
(B)成分を構成するポリエステルポリウレタンの重量
平均分子量は、通常、(A)成分が1万〜20万、
(B)成分が1万〜30万、好ましくは(A)成分が5
万〜10万、(B)成分が5万〜20万程度である。
【0013】本発明において、(A)〜(B)成分の割
合は、(A)/(B)が、好ましくは10/90〜90
/10重量%、さらに好ましくは20/80〜80/2
0である。(A)〜(B)成分中に、(A)成分が10
重量%未満では〔(B)成分が90重量%を超える場
合〕、初期接着力(ドライラミネート性)が発現せず、
一方、90重量%を超えると〔(B)成分が10重量%
未満の場合〕、硬く、脆くなり、耐久性が悪化する。
【0014】次に、本発明に用いられる(C)アクリル
樹脂エマルジョンは、本発明において、耐加水分解性の
向上、初期接着力の向上、温度特性の改質、風合いの調
整、およびコストを考慮した増量剤などとして用いられ
るものである。(C)アクリル樹脂エマルジョンを構成
するアクリル樹脂としては、メチルメタクリレート−ブ
チルアクリレート(AE)系、スチレン−ブチルアクリ
レート(ST/AE)系などが挙げられる。(C)アク
リル樹脂エマルジョンの使用量は、(A)〜(B)成分
の合計量(固形分換算)100重量部に対し、固形分換
算で、0〜80重量部、好ましくは0〜60重量部、さ
らに好ましくは0〜50重量部である。(C)成分が8
0重量部を超えると、初期接着力が発現しない。
【0015】次に、本発明に用いられる(D)水分散性
脂肪族イソシアネート化合物は、本発明に用いられる
(A)〜(B)成分であるポリエステルポリウレタンエ
マルジョンの末端水酸基やカルボキシル基に作用し、架
橋剤としての役目を果たすものである。(D)成分とし
て、脂肪族イソシアネート化合物を用いることにより、
得られる接着剤組成物の耐久性を向上させることができ
る。(D)水分散性脂肪族イソシアネート化合物として
は、水に分散可能なものであれば特に限定されないが、
例えば、特開昭61−291613号公報に記載の化合
物が挙げられる。
【0016】本発明の(D)水分散性脂肪族イソシアネ
ート化合物の具体例としては、リジンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイ
ソシアネートなどのイソシアネート化合物、あるいは、
これらの重合物などが挙げられる。また、ポリイソシア
ネート化合物とポリアミン化合物、多価アルコールもし
くはポリオール化合物などとの反応により得られる末端
に反応性イソシアネート基を有するプレポリマーの形態
で用いることもできる。上記ポリアミン化合物として
は、例えば、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、
トリエチレンジアミン、テトラエチレンヘキサミン、ペ
ンタエチレンヘキサミン、シクロヘキシルジアミン類、
ジシクロヘキシルジアミン類、イソホロンジアミン類な
どが挙げられる。また、上記多価アルコールとしては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ルなどが挙げられる。さらに、ポリオール化合物として
は、上記多価アルコール類と、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイド類との
付加重合により得られるポリエーテルポリオール化合
物;上記多価アルコール類とマレイン酸、コハク酸、フ
マル酸、アジピン酸、セバシン酸、酒石酸などの多塩基
酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオール
化合物;ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなど
のラクトン類の開環重合により得られるポリエステルポ
リオール化合物;両末端にエポキシ基を有するエポキシ
樹脂にモノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど
のアルカノールアミン類を反応させたエポキシポリオー
ル化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシ(メタ)アクリレートなどのアクリル酸モ
ノエステルの水酸基含有重合性モノマーの単独重合体ま
たはそれらの共重合体;上記水酸基含有重合性モノマー
と、他の共重合可能なモノマー、例えば、(メタ)アク
リル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリロニトリルなどとの共重
合体;ひまし油もしくはその誘導体などが挙げられる。
本発明において、好ましいポリイソシアネート化合物
は、上記ジイソシアネート化合物と上記ポリオール化合
物との反応により得られるプレポリマーであり、特に好
ましいポリイソシアネート化合物は、ヘキサメチレンジ
イソシアネートと上記ポリオール化合物からなる水分散
可能なタイプのポリイソシアネート化合物である。これ
らのポリイソシアネート化合物は、1種単独であるいは
2種以上を併用することができる。
【0017】(D)水分散性脂肪族イソシアネート化合
物の使用量は、(A)〜(B)成分の合計量(固形分換
算)100重量部に対し、1〜20重量部、好ましくは
1〜10重量部、さらに好ましくは2〜8重量部であ
る。(D)成分が1重量部未満では、耐久性が悪くなる
(耐加水分解性が悪くなる)。一方、20重量部を超え
ると、最終接着力(架橋後の接着力)が低下する。
【0018】本発明のドライラミネート用の水系接着剤
組成物は、上記(A)〜(D)成分を混合することによ
り、調製することができる。本発明の組成物の固形分濃
度は、通常、30〜60重量%、好ましくは40〜50
重量%である。
【0019】なお、本発明の組成物には、上記(A)〜
(D)成分以外に、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリビニルアルコー
ル、高分子多糖類、メチルセルロースなどの安定剤;D
OSS(ジ−2−エチルヘキシルカルボン酸塩)、アセ
チレン系OH付加物〔2,4,7,9−テトラメチル−
5−デシン−4,7−ジオール−ジ(ポリオキシエチレ
ン)エーテル〕、パーフルオロアルキルカルボン酸塩な
どの湿潤剤;MIT(メチルイソチアゾリン)、BIT
(ベンゾイソチアゾリン)、トリアジンなどの防腐剤;
石油樹脂、水添石油樹脂、ロジン、変性ロジン、ロジン
エステルなどのタッキファイヤー;ベンゾフェノン、ベ
ンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤;アクリル系もし
くはポリエーテル系の増粘剤、ポリビニルアルコール、
高分子多糖類、メチルセルロースなどの粘性調整剤;フ
ェノール系、リン系、イオウ系、キレート系などの老化
防止剤などのその他の添加剤を配合することができる。
【0020】本発明の水系接着剤組成物から得られるフ
ィルムの物性は、初期(120℃×1分乾燥直後)にお
いて、軟化点が好ましくは50〜100℃、さらに好ま
しくは50〜90℃、特に好ましくは50〜80℃、J
IS硬度が好ましくは10〜50、さらに好ましくは2
0〜50、特に好ましくは20〜40であり、架橋が完
全に進んだ段階(20℃×7日後)において、軟化点が
好ましくは70〜200℃、さらに好ましくは80〜2
00℃、特に好ましくは100〜200℃、JIS硬度
が好ましくは50〜100、さらに好ましくは60〜1
00、特に好ましくは60〜80である。上記軟化点未
満では、熱的耐久性が発現せず、一方、上記軟化点を超
えると、硬すぎて風合いが悪くなる。また、上記JIS
硬度未満では、接着力が充分に発現せず、一方、上記J
IS硬度を超えると、硬すぎて風合いが悪くなる。この
フィルム物性は、軟化点およびJIS硬度ともに、
(A)成分の配合量、(A)〜(B)成分の分子量、
(C)成分の配合量およびガラス転移温度、あるいは、
(D)成分の配合量などにより、調整することができ
る。
【0021】本発明の水系接着剤組成物によれば、基材
に塗布後、好ましくは60〜180℃で、20〜180
秒、さらに好ましくは90〜150℃で、30〜90秒
程度乾燥したのち、この基材と被着体とを、圧締力;1
0kg/cm2 以下、好ましくは3〜7kg/cm2
感圧時間;1秒以下、好ましくは0.5〜1秒、感熱温
度;30〜150℃、好ましくは50〜120の条件下
でドライラミネートすることができる。ここで、上記基
材や被着体としては、例えば、各種樹脂のフィルム、
板、布(ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンフォ
ーム、ポリエチレンフォーム、メラミン板、軟質・硬質
塩化ビニル)、金属板、木材などが挙げられる。
【0022】以下、図1に、本発明のドライラミネート
用水系接着剤組成物を用いた接着工程図の一例を示す。
本発明の接着剤組成物が塗布される基材10は、ロール
11,ロールコーター12により引き出される。この
際、ロール11,12間13に貯蔵されている本発明の
接着剤組成物Cがロールコーター12の表面上に貼着さ
れるので、このロール12により基材10の表面上に、
該組成物が塗布される。接着剤組成物Cが表面に塗布さ
れた基材10は、乾燥機14内で、温度60〜180
℃、好ましくは90〜150℃、乾燥時間20〜180
秒、好ましくは30〜90秒、加熱・乾燥処理されるこ
とにより、組成物中の水分の大半が蒸発し、ドライラミ
ネートに適した水分率となる。この際の接着剤組成物の
固形分濃度は、好ましくは30〜60重量%、さらに好
ましくは40〜50重量%程度となる。乾燥機14から
搬出された基材10は、30〜150℃、好ましくは5
0〜120℃に加熱されたヒートロール15,16によ
り、さらに加熱・乾燥・圧締処理を施され、引き続き、
コールドプレスロール17,18の間で被着体19とド
ライラミネートされて、製品20として完成する。な
お、符号21は、基材を搬送させるコンベアロールであ
る。
【0023】以上のように、本発明のドライラミネート
用水系接着剤組成物によれば、基材に塗布後、これを乾
燥した接着剤を、熱・圧力(30〜150℃、10kg
/cm2 以下)によりメルトさせて貼り合わせることに
より、感圧時間が1秒以下の短時間で貼り合わせること
が可能である。また、この接着工程ののち、架橋反応が
進み、耐久性を向上させることができる。
【0024】本発明のドライラミネート用水系接着剤組
成物の好ましい態様は、例えば、次のとおりである。 実施態様1; (A)芳香族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 40重量部 (B)脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 60重量部 (C)アクリル樹脂エマルジョン(固形分換算); 40重量部 (D)水分散性脂肪族イソシアネート化合物; 7重量部 実施態様2; (A)芳香族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 30重量部 (B)脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョン(固形分換算); 70重量部 (D)水分散性脂肪族イソシアネート化合物; 5重量部
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ないかぎり、重量基準である。また、実施例中の各種評
価は、次のようにして行なった。
【0026】硬度 表1〜2の配合処方に基づき、各成分を所定の比率で混
合・攪拌し、120℃×60秒の条件により、厚さ0.
2mm程度のフィルムを作製したのち、これらを重ね合
わせて厚さ12mmに調整したフィルムを作製し、この
フィルムを、JIS硬度計〔(株)島津製作所製、JI
S K6301に規定されたA形硬度計〕で測定した。
なお、評価は、上記フィルムを作製直後に測定した値を
初期硬度、作製後20℃×65%RH×7日の静置を行
なったのちに測定した値を常態硬度(架橋が完全に進ん
だ段階の硬度)とした。軟化点 上記で得られたフィルムを用い、フローテスター
〔(株)島津製作所製〕による流動開始温度を軟化点と
した。なお、測定値は、50℃より、2.5℃/分で昇
温し、樹脂が流動し始める温度を読み取った。試験時の
圧縮荷重は、25kg/cm2 である。評価は、上記フ
ィルムを作製直後に測定した値を初期軟化点、作製後2
0℃×65%RH×7日の静置を行なったのちに測定し
た値を常態軟化点(架橋が完全に進んだ段階の軟化点)
とした。
【0027】接着強度 表1〜2の配合処方に基づき、各成分を所定の比率で混
合・攪拌し、基材〔東レ(株)製、ルミラーシート(ポ
リエチレンテレフタレートフィルム)〕に、固形分換算
で20μmになるように塗工し、120℃×60秒の条
件で乾燥したのち、直ちに被着体〔(株)ブリヂストン
製、エバーライトCZ(ポリエーテルポリウレタンフォ
ーム)〕を重ね合わせ、圧締力5kg/cm2 、温度1
00℃、時間1秒の条件で加熱圧締したものを、接着強
度、耐熱性および耐湿熱性試験の供試体とした。試験に
供する供試体の寸法は、長さ200mm、幅25mmに
調整した。なお、供試体作製後、3分後に測定したもの
を初期接着強度、また、20℃×65%RH×7日間、
常態養生したのち測定したものを常態接着強度とした。
【0028】耐久性 耐熱性;上記の常態養生を行なったものを、80℃×
24時間、静置させ、その後、20℃×65%RH×2
4時間、養生した供試体の接着強度を測定した。 耐湿熱性;上記の常態養生を行なったものを、70℃
×95%RH×168時間、静置させ、その後、20℃
×65%RH×24時間、養生した供試体の接着強度を
測定した。初期接着強度は、剥離力で測定し、常態接着
強度および耐久性の評価は、下記の判定基準に基づい
た。 ○;基材あるいは被着体の材料破壊 ×;接着剤/被着体の界面剥離 −;常態接着性が×のため、未評価とした。
【0029】実施例1〜4、比較例1〜4 表1〜2の配合処方に基づき、ドライラミネート用水系
接着剤組成物を調製し、評価した。結果を表1〜2に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】表1中、*1〜*4は、次のとおりであ
る。表2も同様である。 *1)芳香族ポリエステルポリウレタンHW−375
〔固形分46%、大日本インキ化学工業(株)製〕 *2)脂肪族ポリエステルポリウレタンHW−112
〔固形分35%、大日本インキ化学工業(株)製〕 *3)アクリル樹脂エマルジョンAE200〔固形分5
1%、ガラス転移温度=−45℃)大日本インキ化学工
業(株)製〕 *4)水分散性脂肪族ポリイソシアネート化合物AQ1
10〔固形分100%、日本ポリウレタン工業(株)
製〕
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明のドライラミネート用水系接着剤
組成物によれば、水系であるため環境にやさしく、かつ
広範囲の基材に対し短時間で良好なドライラミネート接
着性を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドライラミネート用水系接着剤組成物
を基材に塗布し、被着体とドライラミネートするための
工程図である。
【符号の説明】 10 基材 C 接着剤組成物 12 ロールコーター 14 乾燥機 19 被着体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月31日(2000.8.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】表1中、*1〜*4は、次のとおりであ
る。表2も同様である。 *1)芳香族ポリエステルポリウレタンHW−375
〔固形分46%、大日本インキ化学工業(株)製〕 *2)脂肪族ポリエステルポリウレタンHW−112
〔固形分35%、大日本インキ化学工業(株)製〕 *3)アクリル樹脂エマルジョンAE200〔固形分5
1%、ガラス転移温度=−45℃)、JSR(株)製〕 *4)水分散性脂肪族ポリイソシアネート化合物AQ1
10〔固形分100%、日本ポリウレタン工業(株)
製〕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 照雄 東京都中央区日本橋二丁目3番21号 株式 会社イーテック内 (72)発明者 米川 芳明 東京都中央区日本橋二丁目3番21号 株式 会社イーテック内 Fターム(参考) 4J040 DB061 DB062 DF041 DF042 DF051 DF052 EF052 EF111 EF112 EF282 GA05 GA07 GA11 GA14 HC16 JA03 JB02 KA16 LA06 LA08 MA02 MA08 MA10 MB03 NA08 PA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ポリエステルポリウレタン
    エマルジョンおよび (B)脂肪族ポリエステルポリウレタンエマルジョンの
    合計量(固形分換算)100重量部に対し、 (C)アクリル樹脂エマルジョンを固形分換算で0〜8
    0重量部、ならびに (D)水分散性脂肪族イソシアネート化合物1〜20重
    量部を含有することを特徴とする、ドライラミネート用
    水系接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 組成物のフィルム物性が、初期(120
    ℃×1分乾燥直後)において、軟化点;50〜100
    ℃、JIS硬度;10〜50であり、架橋が完全に進ん
    だ段階(20℃×7日後)において、軟化点;70〜2
    00℃、JIS硬度;50〜100である、請求項1記
    載のドライラミネート用水系接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 圧締力;10kg/cm2 以下、感圧時
    間;1秒以下、感熱温度;30〜150℃の条件下でド
    ライラミネートすることができる、請求項1または2記
    載のドライラミネート用水系接着剤組成物。
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