JP2002059928A - 缶 蓋 - Google Patents
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Abstract
指かかり性を改善した缶蓋を提供する。 【解決手段】 環状溝3が形成され、環状溝3よりも内
周側が中央パネル部とされ、中央パネル部には、飲み口
の形状に沿ったスコアに囲まれる開口片と、一端でスコ
アを切り開くタブ8とが設けられている缶蓋本体におい
て、中央パネル部の、開口片に対してタブ8を挟んだ反
対側に、環状溝3とは独立した指かけ用凹部12を形成
する。指かけ用凹部12の深さHを0.8mmから0.
9mmの範囲内とし、そのタブ8と対向する壁面を、底
面12aに対して16°から22°の範囲内で傾斜する
導入部13とする。また、導入部13の、底面12a側
の端部からパネル面5a側の端部までの平面視における
長さIを2.2mmから2.5mmの範囲内とする。
Description
片と、開口片を切り開いて飲み口を開口させるためのタ
ブとを有する缶蓋、特に、飲み口が開口された後も開口
片及びタブが缶蓋本体から切り離されずに接続されたま
まとなるステイオンタブタイプの缶蓋に関する。
の開口端に対してこれを閉塞するように取り付けられる
ことで、缶胴とともに飲料缶を形成するものである。こ
のような缶蓋の一例を、図6の平面図に示す。図6に示
す缶蓋1は、略円板形状をなすものであって、補強その
他の目的から、缶蓋本体2の一部を裏面側に向けて凸状
に屈曲されてなる環状溝3が設けられており、環状溝3
よりも外周側が缶胴の開口端と巻締められる巻締め部4
とされ、環状溝3よりも内周側が中央パネル部5とされ
ている。中央パネル部5には、飲み口の形状に沿ったス
コア6に囲まれる開口片7と、スコア6を切り開いて飲
み口を開口させるためのタブ8とが設けられている。タ
ブ8は、中央パネル部5のパネル面5aに沿って寝かさ
れた状態で設けられている。ここで、缶蓋1としては、
タブの一端が開口片に直接取り付けられて、タブごと開
口片が缶蓋本体から分離するタイプ(プルトップタイプ
という)と、飲み口が開口された後も、開口片及びタブ
が缶蓋本体から切り離されずに接続されたままとなるタ
イプ(ステイオンタブタイプという)がある(図6に示
す缶蓋1は、ステイオンタブタイプの缶蓋である)。
は、スコアは閉曲線とされており、タブの他端(持ち上
げ部)を引き起こすことで、てこの作用によって、前記
一端で開口片においてタブとの接続部近傍のスコアを切
り開く(ポップ工程)。そして、タブを中央パネル部か
ら持ち上げるように引っ張ることで、スコアを全周にわ
たって破断させて開口片をタブごと中央パネル部から分
離させて、飲み口を開口させるようになっている(ティ
ア工程)。また、図6に示すように、ステイオンタブタ
イプの缶蓋(缶蓋1)では、タブ8は、一端8aを開口
片7の一部分の直上に位置させた状態で、中間部8bを
中央パネル部5の他の部分に固定されており、他端であ
る持ち上げ部8cを持ち上げることで、一端8aによっ
て開口片7の一部分を中央パネル部5の他の部分に対し
て相対的に押し下げて、この部分近傍のスコア6を切り
開く(ポップ工程)。そして、タブ8の持ち上げ部8c
をさらに引き起こすことで、一端8aによって開口片7
をさらに下方(裏面側)に押し下げてスコア6を全周に
わたって破断させて、飲み口を開口させるようになって
いる(ティア工程)。ここで、スコア6は閉曲線ではな
く、始点と終点とを有する曲線とされており、開口片7
は、スコア6を切り開かれた後もスコア6の始点と終点
との間に形成される部分によって中央パネル部5に接続
されている。
タブを持ち上げるときにタブに指がかかりにくい(指か
かり性が悪い)という問題が従来から指摘されている。
特に、ステイオンタブタイプの缶蓋では、ティア工程に
おいて開口片を下方に向けて十分に折り曲げられるよう
に、タブにおいて中間部(支点)から一端8a(作用
点)までの距離が長くとられており、支点から作用点ま
での距離と、持ち上げ部8c(力点)から中間部までの
距離の差が小さい。このため、ステイオンタブタイプの
缶蓋では、ポップ工程においてスコアを破断させる際
に、プルトップタイプの缶蓋に比べて持ち上げ部を持ち
上げるのにより大きな力が必要となるので、指かかり性
を改善することが強く望まれている。また、内圧が負圧
とされる飲料缶(負圧缶という)では、中央パネル部が
外気圧を受けて凹曲面状に変形し、タブの持ち上げ部と
パネル面との間の隙間がより小さくなってしまうので、
負圧缶では上記の問題はより切実となる。この問題に対
しては様々な対策が講じられているが、十分な成果が得
られていないのが現状である。
パネル部5において、指先をタブ8よりも下側に回り込
ませることができるように、タブ8の持ち上げ部8c近
傍に指かけ用凹部9を形成するといった対策が講じられ
ているが、特にサイズの小さい缶蓋においては十分な広
さの指かけ用凹部9を形成することはできない。また、
タブ8を小さくすることで中央パネル部5上に指かけ用
凹部9を形成するのに十分なスペースを確保する方法も
あるが、缶蓋のサイズに合わせてタブの種類を増やすこ
とは、生産性を考えると好ましくない。また、実公平7
−44595号公報には、環状溝からタブの外側自由端
部(持ち上げ部に相当)に向けてのびる指かけ用凹部を
形成した缶蓋が示されているが、この構成では、指かか
り性は良くなるものの、缶蓋本体において環状溝と指か
け用凹部とが交わる部分の強度が低下するため、コスト
ダウンを目的として缶蓋を薄肉化した場合、飲料缶の内
圧を受けてこの部分からバックリング(環状溝が缶蓋本
体の表面側に押し戻されるような変形)が生じやすくな
ってしまうのが現状である。一方、特開平4−4495
0号公報に示されるように、缶蓋本体からタブを浮かせ
た缶蓋も、指かかり性は改善されるものの、缶蓋の製造
工程においては、缶蓋同士を重ね合わせて搬送する必要
があるため、重ね合わせられる他の缶蓋と干渉して缶蓋
のスタック性が悪くなってハンドリングに悪影響が生じ
たり、タブが、タブを缶蓋本体に固定するリベットを中
心にして回転して適正位置からずれてしまう(この現象
をタブずれという)などの不都合が生じやすくなってし
まうのが現状である。
たもので、耐圧強度及びハンドリング性を確保しつつ、
指かかり性を改善した缶蓋を提供することを目的とす
る。
体に環状溝が形成されて、該環状溝よりも内周側が中央
パネル部とされ、該中央パネル部には、飲み口の形状に
沿ったスコアに囲まれる開口片と、その一端で前記スコ
アを切り開くタブとが設けられ、前記中央パネル部にお
いて、前記開口片に対して前記タブを挟んだ反対側に
は、前記環状溝とは独立して、少なくとも前記タブの縁
部の直下まで達する指かけ用凹部が形成され、該指かけ
用凹部は、前記中央パネル部のパネル面からの深さが
0.8mmから0.9mmの範囲内とされ、かつ底面が
前記パネル面と略平行とされており、前記指かけ用凹部
において前記タブと対向する壁面は、前記底面に対し
て、16°から22°の範囲内で傾斜させられて導入部
とされ、前記導入部は、平面視における前記底面側の端
部から前記パネル面側の端部までの長さが2.2mmか
ら2.5mmの範囲内とされていることを特徴とする。
部には、開口片に対してタブを挟んだ反対側に、少なく
ともタブの縁部の直下まで達する指かけ用凹部が形成さ
れており、この指かけ用凹部においてタブと対向する壁
面は指かけ用凹部の底面に対して傾斜する導入部とされ
ているので、タブを持ち上げる際に、指かけ用凹部によ
ってタブの下側に指先を回り込ませることができ、また
導入部によって指先がタブに向けてスムーズに案内され
るので、指かかり性が改善される。そして、指かけ用凹
部は、環状溝とは独立して設けられているので、缶蓋の
耐圧強度が確保される。ここで、指かけ用凹部は、中央
パネル部のパネル面からの深さが浅すぎると、指かかり
性が悪くなってタブを引き起こしにくくなり、また深す
ぎると、運搬時など、缶蓋同士を重ね合わせた際に他の
缶蓋と干渉してスタック性が悪くなり、ハンドリングに
悪影響が生じ、また缶蓋の耐圧強度も低下するので、深
さは0.8mmから0.9mmの範囲内とされる。ま
た、指かけ用凹部の底面に対する導入部の傾斜角度は、
小さすぎると指かけ用凹部を形成するのに必要なスペー
スが大きくなってサイズの小さい缶蓋に適用することが
できなくなり、また大きすぎると指先を案内しづらくな
って指かかり性が悪化するので、この傾斜角度は16°
から22°の範囲内とされる。さらに、導入部の、底面
側の端部からパネル面側の端部までの平面視における長
さは、短すぎると缶蓋の耐圧強度が低下し、長すぎると
指かけ用凹部を形成するのに必要なスペースが大きくな
ってサイズの小さい缶蓋に適用することができなくなる
ので、平面視における長さは2.2mmから2.5mm
の範囲内とされる。
を略円弧状に形成し、指かけ用凹部の導入部を、持ち上
げ部の縁部に沿った曲面状に形成してもよい。これによ
って、指先をタブに向けてよりスムーズに案内して、指
かかり性をより向上させることができる。さらに、指か
け用凹部を、タブの持ち上げ部の縁部に沿って湾曲する
長円形状に形成してもよい。これによって、持ち上げ部
の縁部において指かかり性のよい範囲が広くなり、かつ
指先がこの縁部に向けてスムーズに案内されるので、指
かかり性をより向上させることができる。
る缶蓋について図面を参照して説明するが、上述の従来
技術と同一または同様の部分には同一の符号を用いて説
明する。図1は、本実施形態による缶蓋の形状を示す平
面図、図2は本実施形態による缶蓋の形状を示す図であ
って、図1のA−A矢視断面図である。ここで、図2で
は、比較のために、従来の缶蓋1の形状を破線で示して
いる。本実施の形態に係る缶蓋11は、缶蓋本体2に環
状溝3が形成され、環状溝3よりも外周側が巻締め部
4、内周側が中央パネル部5とされ、中央パネル部5に
は、スコア6に囲まれる開口片7と、一端でスコア6を
切り開くタブ8とが設けられている。タブ8は、中央パ
ネル部5のパネル面5aに沿って寝かされた状態で設け
られている。本実施の形態では、缶蓋11はステイオン
タブタイプとしており、タブ8は、一端8aを開口片7
の一部分の直上に位置させた状態で、中央パネル部5の
他の部分に中間部8bを固定されている。また、本実施
の形態では、タブ8の他端である持ち上げ部8cは、そ
の縁部が略円弧状に形成されている。中央パネル部5に
おいて、開口片7に対してタブ8を挟んだ反対側には、
環状溝3とは独立して、少なくとも持ち上げ部8cの縁
部の直下まで達する指かけ用凹部12が形成されてい
る。
回り込ませるためのものであって、底面12aがパネル
面5aと略平行とされている。ここで、指かけ用凹部1
2は、パネル面5aからの深さHが浅すぎると、指かか
り性が悪くなってタブ8を引き起こしにくくなり、深す
ぎると、運搬時など、缶蓋11同士を重ね合わせた際に
他の缶蓋と干渉してスタック性が悪くなり、ハンドリン
グに悪影響が生じ、また缶蓋11の耐圧強度も低下する
ので、深さHは0.8mmから0.9mmの範囲内とさ
れる。そして、指かけ用凹部12においてタブ8と対向
する壁面は、底面12aに対して傾斜させられて、指先
をタブ8に向けて案内する導入部13とされている。こ
こで、底面12aに対する導入部13の傾斜角度θは、
小さすぎると指かけ用凹部12を形成するのに必要なス
ペースが大きくなってサイズの小さい缶蓋に適用するこ
とができなくなり、また大きすぎると指先を案内しづら
くなって指かかり性が悪化するので、傾斜角度θは16
°から22°の範囲内とされる。また、導入部13の、
底面12a側の端部からパネル面5a側の端部までの平
面視における長さIは、短すぎると缶蓋11の耐圧強度
が低下し、長すぎると指かけ用凹部12を形成するのに
必要なスペースが大きくなってサイズの小さい缶蓋に適
用することができなくなるので、平面視における長さI
は、2.2mmから2.5mmの範囲内とされる。
さHBを0.85mm、導入部13の傾斜角度θBを20
°、導入部13の平面視の長さIBを2.5mmとして
いる。また、指かけ用凹部12の底面12aの、タブ8
側の壁面から導入部13までの幅JBを3.0mm、導
入部13の、底面12a側の端部からパネル面5a側の
端部までの実長さKBを2.2mm、指かけ用凹部12
と環状溝3との間の距離LBを0.5mmとしている。
なお、従来の缶蓋1では、例えば指かけ用凹部9の深さ
HFを0.7mm、指かけ用凹部9においてタブ8と対
向する壁面9aの傾斜角度θFを40°、壁面9aの平
面視の長さIFを1.3mm、指かけ用凹部9の底面
の、タブ8側の壁面から壁面9aまでの幅JFを2.4
mm、壁面9aの、底面側の端部からパネル面5a側の
端部までの実長さKFを0.7mm、指かけ用凹部9と
環状溝3との間の距離LFを2.3mmとしている。
2は、タブ8の持ち上げ部8cの縁部に沿って湾曲する
長円形状に形成されており、導入部13は、持ち上げ部
8cの縁部に沿った曲面状に形成されている。
ネル部5には、開口片7に対してタブ8を挟んだ反対側
に、少なくともタブ8の縁部(持ち上げ部8cの縁部)
の直下まで達する指かけ用凹部12が形成されており、
この指かけ用凹部12においてタブ8と対向する壁面は
指かけ用凹部12の底面12aに対して傾斜する導入部
13とされているので、タブ8を持ち上げる際に、指か
け用凹部12によってタブ8の持ち上げ部8cの下側に
指先を回り込ませることができ、また導入部13によっ
て指先がタブ8に向けてスムーズに案内されるので、指
かかり性が改善される。そして、指かけ用凹部12は、
環状溝3とは独立して設けられているので、缶蓋11の
耐圧強度が確保される。ここで、指かけ用凹部12の深
さHが0.8mmから0.9mmの範囲内とされている
ので、運搬時など、缶蓋11同士を重ね合わせた際に他
の缶蓋と干渉しにくくして、スタック性を確保してハン
ドリング性を良好に保ちつつ、指かかり性を改善するこ
とができ、また耐圧強度も確保することができる。ま
た、底面12aに対する導入部13の傾斜角度θが16
°から22°の範囲内とされているので、指かけ用凹部
12の占有するスペースを小さくしてサイズの小さい缶
蓋にも適用可能としつつ、指先を案内する効果を確保し
て指かかり性を改善することができる。さらに、導入部
13の、底面12a側の端部からパネル面5a側の端部
までの平面視における長さIが2.2mmから2.5m
mの範囲内とされているので、指かけ用凹部12の占有
するスペースを小さくしてサイズの小さい缶蓋にも適用
可能としつつ、缶蓋11の耐圧強度を確保することがで
きる。
部が略円弧状に形成されており、指かけ用凹部12は、
持ち上げ部8cの縁部に沿って湾曲する長円形状に形成
され、また導入部13が、持ち上げ部8cの縁部に沿っ
た曲面状に形成されているので、持ち上げ部8cの縁部
において指かかり性のよい範囲が広くなり、かつ指先が
この縁部に向けてスムーズに案内されるので、指かかり
性をより向上させることができる。
によれば、耐圧強度及びハンドリング性を確保しつつ、
指かかり性を改善することができ、またこの缶蓋11
を、サイズの小さい缶蓋にも適用することが可能とな
る。
12を、タブ8の縁部の直下まで設けた例を示したが、
これに限られることなく、図3及び図4に示す缶蓋16
のように、指かけ用凹部12を、持ち上げ部8cの下側
まで回り込むようにして形成してもよい。ここで、図3
は、缶蓋16の形状を示す平面図、図4は、図3のB−
B矢視断面図である。この缶蓋16では、指かけ用凹部
12の深さHを0.9mm、導入部13の傾斜角度θを
24°、導入部13の平面視の長さIを2.3mmと
し、指かけ用凹部12の底面12aの、タブ8側の壁面
から導入部13までの幅Jを5.8mm、導入部13
の、底面12a側の端部からパネル面5a側の端部まで
の実長さKを2.0mm、指かけ用凹部12と環状溝3
との間の距離Lを1.6mmとしている。このように構
成される缶蓋16は、指先が持ち上げ部8cの下側まで
回り込みやすいので、通常の飲料缶はもちろん、通常の
飲料缶に比べて指かかり性の悪い負圧缶であっても、指
かかり性をさらに向上させることができる。
1において指かけ用凹部の形状を変更した缶蓋と、従来
の缶蓋1とを用いて、指かかり性と耐圧強度の比較試験
を行った。以下にその結果を示す。以下より、上記実施
の形態で示した缶蓋11をタイプBの缶蓋とし、缶蓋1
1において指かけ用凹部の形状を変更した缶蓋をそれぞ
れタイプA、C、D、Eの缶蓋とし、従来の缶蓋1をタ
イプFの缶蓋とする。
(d))に、タイプA、C、D、Eのそれぞれの缶蓋の
形状を示すとともに、各タイプごとの缶蓋の各部の寸法
を表1にして示す。ここで、図5は、タイプA、C、
D、Eのそれぞれの缶蓋において、図1に示す缶蓋11
におけるA−A矢視断面図に相当する縦断面図である。
また、図5には、比較のために、タイプBの缶蓋の形状
を破線で示した。ここで、指かけ用凹部12の深さを
H、導入部13の傾斜角度をθ、導入部13の平面視の
長さをIとし、指かけ用凹部12の底面12aの、タブ
8側の壁面から導入部13までの幅をJ、導入部13
の、底面12a側の端部からパネル面5a側の端部まで
の実長さをK、指かけ用凹部12と環状溝3との間の距
離をLとしている(図5中では、各タイプの缶蓋の寸法
は、それぞれタイプ名を添え字として付記して区別して
いる)。
性の評価のために指かかり性官能評価試験を行った。こ
の試験では、15人の被験者に、それぞれ各タイプの缶
蓋のタブを操作してもらい、指かかり性がよいと感じた
順を決めてもらった。この試験結果を表2及び表3に示
す。
かかり性がよいと評価され、次に指かかり性がよいと評
価されたのはタイプBの缶蓋であり、以下タイプC、タ
イプE、タイプD、タイプFの缶蓋の順に指かかり性が
よいという評価が得られた。そして、上位3タイプの缶
蓋と下位3タイプの缶蓋とを比較してみると、指かけ用
凹部12(タイプFでは指かけ用凹部9)の深さHが大
きく、導入部13(タイプFでは壁面9a)の平面視の
長さIが長く(当然実長さKも長くなる)、また導入部
13の傾斜角度θが小さい方が指かかり性の評価がよい
という傾向がわかる(上位と下位とでは指かけ用凹部1
2と環状溝3との間の距離Lにも差があるが、この値は
指かかり性の良否には関係がない)。
その耐圧強度を測定するために、缶蓋としてこれら各タ
イプの缶蓋を用いた飲料缶に内圧を生じさせて缶蓋を破
壊させ、缶蓋の耐圧強度を測定した。この試験結果を表
4に示す。
料缶を各タイプごとにそれぞれ20本用意し、これら飲
料缶を80°に加温した状態で15分間経過させ、その
内圧によって缶蓋を破壊させた。ここで、本試験に用い
た缶蓋のうち、タイプB以外の缶蓋は、指かけ性官能試
験に用いた缶蓋とは指かけ用凹部の深さHが若干異なっ
ている。具体的には、指かけ用凹部12の深さHは、タ
イプAの缶蓋では0.83mm、タイプCの缶蓋では
0.84mm、タイプD、Eの缶蓋では0.78mm、
タイプFの缶蓋では、指かけ用凹部9の深さHは0.6
8mmとなっている。
は、タイプEの缶蓋が最も耐圧強度(平均値)が高く、
ついでタイプF、タイプC、タイプD、タイプB、タイ
プAの缶蓋の順に耐圧強度(平均値)が高いという結果
が出た。ただし、タイプC、D、E、Fの缶蓋は、指か
け用凹部と環状溝3との間の距離L(指入れ性に関係の
ない部分の寸法である)がタイプA、Bの缶蓋のそれよ
りも大きくとられていることによって耐圧強度が高くな
っていると思われるので、直接的にこれらの強度を比較
することはできない。少なくとも、タイプCの缶蓋とタ
イプBの缶蓋とで指かけ用凹部12と環状溝3との間の
距離Lを同一にした場合には、これらの間の耐圧強度の
差はさらに縮まると思われる。
して環状溝の全周または部分的であってもスコア近傍で
バックリングが生じると、その応力を受けてスコアが破
断して、飲料缶の中身が漏れ出してしまう恐れがあるの
で、缶蓋は、飲料缶に異常な内圧が生じた場合には意図
的に指かけ用凹部近傍に部分的なバックリングが生じる
ように設計することもある。上記の試験における各缶蓋
の破壊形態を観察してみると、指かけ用凹部12近傍以
外の部分でのバックリングの発生頻度が最も低い(すな
わち、飲料缶に異常な内圧が発生した際に指かけ用凹部
12近傍に部分的なバックリングが生じやすい)のは、
タイプBの缶蓋であり、以下タイプA、タイプC及びD
の缶蓋、タイプEの缶蓋、タイプFの缶蓋の順となって
いる。
プBの缶蓋が、指入れ性と耐圧強度を最もよく両立させ
ており、本発明にかかる缶蓋の寸法としては、タイプB
の缶蓋(缶蓋11)の寸法が最も適していることがわか
る。
深さを0.8mmから0.9mmの範囲内とし、指かけ
用凹部の底面に対する導入部の傾斜角度を16°から2
2°の範囲内とし、導入部の、底面側の端部からパネル
面側の端部までの平面視における長さを2.2mmから
2.5mmの範囲内としたので、タブを持ち上げる際
に、指かけ用凹部によってタブの持ち上げ部の下側に指
先を回り込ませることができ、また導入部によって指先
がタブに向けてスムーズに案内されるので、指かかり性
が改善される。そして、指かけ用凹部は、環状溝とは独
立して設けられているので、缶蓋の耐圧強度が確保され
る。また、タブの他端(持ち上げ部)の縁部を略円弧状
に形成し、指かけ用凹部の導入部を、持ち上げ部の縁部
に沿った曲面状に形成することで、指先をタブに向けて
よりスムーズに案内して、指かかり性をより向上させる
ことができる。さらに、指かけ用凹部を、タブの持ち上
げ部の縁部に沿って湾曲する長円形状に形成すること
で、持ち上げ部の縁部において指かかり性のよい範囲が
広くなり、かつ指先がこの縁部に向けてスムーズに案内
されるので、指かかり性をより向上させることができ
る。
す平面図である。
を示す平面図である。
平面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 缶蓋本体に環状溝が形成されて、該環状
溝よりも内周側が中央パネル部とされ、該中央パネル部
には、飲み口の形状に沿ったスコアに囲まれる開口片
と、一端で前記スコアを切り開くタブとが設けられ、 前記中央パネル部において、前記開口片に対して前記タ
ブを挟んだ反対側には、前記環状溝とは独立して、少な
くとも前記タブの縁部の直下まで達する指かけ用凹部が
形成され、 該指かけ用凹部は、前記中央パネル部のパネル面からの
深さが0.8mmから0.9mmの範囲内とされ、かつ
底面が前記パネル面と略平行とされており、 前記指かけ用凹部において前記タブと対向する壁面は、
前記底面に対して、16°から22°の範囲内で傾斜さ
せられて導入部とされ、 前記導入部は、平面視における前記底面側の端部から前
記パネル面側の端部までの長さが2.2mmから2.5
mmの範囲内とされていることを特徴とする缶蓋。 - 【請求項2】 前記タブの他端はその縁部が略円弧状に
形成されており、 前記指かけ用凹部の前記導入部は、前記他端の縁部に沿
った曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1
記載の缶蓋。 - 【請求項3】 前記指かけ用凹部は、前記タブの前記他
端の縁部に沿って湾曲する長円形状に形成されているこ
とを特徴とする請求項2記載の缶蓋。
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JP (1) | JP2002059928A (ja) |
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WO2016158038A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 東洋製罐株式会社 | 缶体 |
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2000
- 2000-08-16 JP JP2000247041A patent/JP2002059928A/ja active Pending
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