JP2002059236A - 転造装置および転造加工方法 - Google Patents

転造装置および転造加工方法

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JP2002059236A
JP2002059236A JP2000241501A JP2000241501A JP2002059236A JP 2002059236 A JP2002059236 A JP 2002059236A JP 2000241501 A JP2000241501 A JP 2000241501A JP 2000241501 A JP2000241501 A JP 2000241501A JP 2002059236 A JP2002059236 A JP 2002059236A
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Toshinaka Shinbutsu
利仲 新仏
Minoru Yoshizawa
稔 吉沢
Shuichi Amano
秀一 天野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転造加工において、丸ダイスをワークの外周
面に押し込む際、ワークの飛び跳ねを確実に防止すると
共に、転造加工初期におけるワークの振れをなくして製
品歩留まりおよび加工精度を向上させる。 【解決手段】 ワーク21を保持するワーク支持機構2
0と、このワーク支持機構20に保持されたワーク21
に転造圧力と回転力を加える丸ダイス22a,22b
と、この丸ダイス22a,22bに前記転造圧力と回転
力とを付与する駆動機構とを備えた転造装置において、
前記ワークの中心21aと丸ダイス22a,22bの外
周に位置する加工点24a,24bとを結ぶ線上lで前
記ワーク中心21aを固定するワーク支持機構20と、
固定されたワーク中心21aと左右の丸ダイス22a,
22bの前記加工点24a,24bとの距離が等しくな
るように、該加工点24a,24bを調芯するフローテ
ィング機構23とを備えた転造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転造加工によって
ボールネジ、ウォーム、セレーション等を製造するため
の転造装置および転造加工方法に係り、特に左右の丸ダ
イスを両側からワークに押し込み、丸ダイスを回転させ
ながらワークの外周面に転造加工するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の転造装置としては、例え
ば図9に示したものが知られている。この転造装置1
は、一対の丸ダイス2a,2bを回転させながら油圧機
構3a,3bによってワーク4の中心に向かって対称に
押し込み、ワーク4に転造圧力と回転力を加えてワーク
4を転造加工するものである。基台5上には一対のスラ
イドレール6a,6bが設けられ、このスライドレール
6a,6b上には一対のダイス移動台7a,7bが左右
方向にスライド可能に取り付けられる。また、ダイス移
動台7a,7bに一対の丸ダイス2a,2bが回転可能
に軸支されている。さらに、基台5上には一対の圧力プ
レート8a,8bが固定され、この圧力プレート8a,
8bに油圧機構が3a,3bが固定されている。油圧機
構3a,3bのシリンダ軸9a,9bの先端は、一対の
ダイス移動台7a,7bにそれぞれ固定される。また、
丸ダイス2a,2bの中間位置にはワーク4をクランプ
するためのワーク支持機構10が設けられる。このワー
ク支持機構10は、図10に示したように、基台5上に
離れて一対設けられたセンタ台11,12と、各センタ
台11,12の上部前面に突設された押込みセンタ13
とチャックセンタ14とを備え、一方のセンタ台11に
内蔵されたクランプシリンダ装置(図示せず)の駆動に
よって押込みセンタ13が押し出され、チャックセンタ
14との間でワーク4をクランプする。また、上記セン
タ台11,12の下部には揺動機構15,16が設けら
れ、基台5に対して揺動可能となっている。このような
転造装置にあって、丸ダイス2a,2bを回転させなが
ら油圧機構3a,3bを駆動し、一対のダイス移動台7
a,7bを接近させ、丸ダイス2a,2bでワーク4を
両側から挟み込むことでウォームやセレーションなどを
転造加工することができる。
【0003】ところで、ワーク支持機構10のセンタ台
11,12には、必ずといって上述したような揺動機構
15,16や横スライド機構(図示せず)が設けられて
いる。これは、上述のような一対の丸ダイス2a,2b
をワーク4に両側から押し込んで転造加工するいわゆる
両寄せ転造にあっては、丸ダイス2a,2bが押し込む
までの両者間の僅かな移動速度差や丸ダイス2a,2b
の回転振れなどを、ワーク4の左右方向での揺動や移動
によって吸収する必要があり、ワーク4の中心を固定し
てしまうと丸ダイス2a,2bをワーク4に押し込んだ
途端にワーク4が丸ダイス2a,2bから飛び跳ねてし
まい、転造加工ができないからである。上記揺動機構1
5,16は、両寄せ転造のみならず上記一対の丸ダイス
2a,2bのうち、一方のみがスライドして押し込むタ
イプの片寄せ転造においても必要である。この場合には
一方の丸ダイスの位置が動かないことによる加工中心の
ずれをワーク4の揺動などで吸収する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように揺動機構や横スライド機構を設けた場合、転造加
工初期にワーク4が振られてしまうことがあり、加工長
の短いワーク4では特にその振れが大きくなって、製品
歩留まりを悪くしたり加工精度を低下させるおそれがあ
った。
【0005】そこで、本発明の目的は、ダイスをワーク
の外周面に押し込む際、ワークの飛び跳ねを確実に防止
すると共に、転造加工初期におけるワークの振れをなく
して製品歩留まりおよび加工精度を向上させる転造装置
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る転造装置は、ワークを保持するワー
ク支持機構と、このワーク支持機構に保持されたワーク
に転造圧力と回転力を加える転造工具と、この転造工具
に前記転造圧力と回転力とを付与する駆動機構とを備え
た転造装置において、前記ワークの中心と転造工具の外
周に位置する加工点とを結ぶ線上で前記ワークの中心を
固定するワーク支持機構と、固定されたワークの中心と
左右の転造工具の外周に位置する加工点との距離が等し
くなるように、転造工具の外周に位置する加工点を調芯
するフローティング機構とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に係る
転造装置において、前記ワーク支持機構および左右の転
造工具が基台上に設置され、この基台にワーク支持機構
が固定される一方、左右の転造工具は基台上を同期スラ
イドすると共に、フローティング機構を介して基台に取
付けられていることを特徴とする。
【0008】また、請求項3に係る転造加工方法は、保
持されたワークに対して、転造圧力と回転力を加えて転
造加工する方法において、前記ワークの中心と転造工具
の外周に位置する加工点とを結ぶ線上でワークの中心を
固定すると共に、固定されたワークの中心と左右の転造
工具の外周に位置する加工点との距離が等しくなるよう
に、転造工具の外周に位置する加工点を調芯しながら加
工することを特徴とする。
【0009】上記の手段によれば、転造加工時にはワー
クの中心と転造工具の外周に位置する加工点とを結ぶ線
上でワーク中心を固定するので、転造加工初期における
ワークの振れを抑えることができる。また、フローティ
ング機構を設けたことによって、左右の転造工具がワー
クに押し込む際の僅かな移動速度差や転造工具の回転振
れなどを吸収して調芯が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面に基づいて本発明に
係る転造装置および転造加工方法の実施形態を詳細に説
明する。図1及び図2は両寄せ転造を行なう場合の本発
明の原理を示したものである。図1において、符号20
はワーク21をクランプするためのワーク支持機構であ
り、下端が基台25に固定されている。22a,22b
はワーク21に対して左右両側から近づいて挟み込む一
対の丸ダイスである。これらの丸ダイス22a,22b
は押込機構32a,32bによって基台25上を同期し
ながらスライドする。また、左右の押込機構32a,3
2bは連結されていると共に、丸ダイス22a,22b
を含めた構造全体がフローティング機構23を介して基
台25に取付けられている。前記ワーク21は、そのワ
ーク中心21aと丸ダイス22a,22bの外周に位置
する各加工点24a,24bとを結ぶ線上lでワーク支
持機構20にワーク中心21aが固定されている。その
ため、線上lの方向では揺動や横スライドが抑えられ
る。
【0011】転造加工時において、上記ワーク中心21
aが固定されたワーク21に対して、左右の丸ダイス2
2a,22bが回転しながら接近し、ワーク21の両側
に押し込まれる。この時、図2に示すように、丸ダイス
22a,22bの移動速度差によって右側の丸ダイス2
2bの方が先にワーク21に接触した場合には、上記の
フローティング機構23が働き、図2に二点鎖線で示し
たように、ワーク21の外周面に接触している右側の丸
ダイス22bの加工点24bを基点として、左側の丸ダ
イス22aがワーク21側に引き寄せられ、ワーク中心
21aからその外周面に接する両側の丸ダイス22a,
22bの各加工点24a,24bまでの距離a1,a2
が相等しくなるように調芯される。この調芯によって両
丸ダイス22a,22bの速度差が吸収され、この状態
から左右の丸ダイス22a,22bをワーク21の外周
面に押し込んで転造加工が行なわれる。
【0012】また、丸ダイス22a,22bをワーク2
1に押し込んで転造加工を開始した後もフローティング
機構23が常に働いて調芯されるので、加工時における
ワーク21の加工中心のずれを吸収することができる。
さらに、ワーク中心21aが固定された状態で転造加工
が開始されるので、転造加工初期におけるワーク21の
振れが少なく、シャフトの短いウォームなどを転造する
場合に、シャフトの曲がりなどを効果的に抑えることが
できる。
【0013】図3及び図4は片寄せ転造加工する場合の
本発明の原理を説明したものであり、符号22cは固定
側丸ダイス、22bは移動側丸ダイスを示す。この場合
にも固定側丸ダイス22cと移動側丸ダイス22dは、
基台25に対してフローティング機構23を有してい
る。フローティング機構23は移動側丸ダイス22dが
ワーク21に接近するまでは作用しないようになってい
る。移動側丸ダイス22dが接近するまではワーク21
の一方側が固定側丸ダイス22cの外周に位置する加工
点24cによって支えられているが、他方側から移動側
丸ダイス22dが所定位置まで接近するとフローティン
グ機構23が作用し、固定側丸ダイス22cによる支持
が解除される。そして、図4に示したように、両方の丸
ダイス22c、22dのうち、固定側丸ダイス22cが
最初に接触し、その時移動側丸ダイス22dが未だ接触
しない場合には、固定側丸ダイス22cの加工点24c
を基点として、二点鎖線で示すように移動側丸ダイス2
2dをワーク21側に引き寄せるようにフローティング
機構23が働き、ワーク中心21aから両側の丸ダイス
22c,22dの各加工点24c,24dまでの距離a
3,a4が等しくなるように調芯される。そして、この
調芯された状態から左右の丸ダイス22c,22dをワ
ーク21の外周面に押し込んで転造加工が行なわれる。
転造加工中も上記フローティング機構23が働いて調芯
が行なわれる。
【0014】図5及び図6は、上記ワーク支持機構20
およびフローティング機構23を備えた転造装置の一実
施形態を示したものである。この転造装置は、一対の丸
ダイス22a,22bが回転しながらワーク21に接近
して押し込み、両側からワーク21に転造圧力と回転力
を加えて加工する、いわゆる両寄せ転造タイプのもので
ある。基台25上に一対の丸ダイス22a,22bを左
右方向、即ちワークの半径方向に移動させ、丸ダイス2
2a,22bを互いに接近させるダイス移動台移動機構
26と、丸ダイス22a,22bを回転させる丸ダイス
回転機構27とを備える。
【0015】ダイス移動台移動機構26は、一方の丸ダ
イス22aを内側面に設けた第1のダイス移動台28a
と、他方の丸ダイス22bを対向する内側面に設けた第
2のダイス移動台28bと、第2のダイス移動台28b
の外側に配置した圧力プレート29とを、前記基台25
上に並列して備えたものである。これらのダイス移動台
28a,28b及び圧力プレート29は、いずれも基台
25上に固設した一対のスライドレール30に左右方向
へスライド可能に取り付けられる。また、第1のダイス
移動台28aと圧力プレート29との間には、互いに向
かい合う内側面の四隅に4本のはり軸31が架け渡さ
れ、はり軸31の両端が第1のダイス移動台28a及び
圧力プレート29にそれぞれ固定される。そのため、第
1のダイス移動台28aと圧力プレート29とは、スラ
イドレール30上を相対位置が変化することなく一体に
スライドする。4本のはり軸31は、いずれも剛性が等
しく、その位置は、丸ダイス22a,22bによるワー
クの転造位置を中心としていずれも等距離に且つ周方向
に4等分して配置される。
【0016】このように4本のはり軸31をバランス良
く配置することで、第1のダイス移動台28aと圧力プ
レート29との間に圧力が加わった場合、第1のダイス
移動台28aと圧力プレート29とが平行を保ったま
ま、安定した状態ではり軸31を伸ばすことができる。
なお、上記実施例ではダイス移動台28a,28bのそ
れぞれに1個ずつの丸ダイス22a,22bを取付けた
場合について説明したが、2個以上の丸ダイスを取付け
てワークを挟み込むこともできる。
【0017】前記第2のダイス移動台28bは、第1の
ダイス移動台28aと圧力プレート29との間でスライ
ドレール30にスライド可能に取り付けられると共に、
前記4本のはり軸31を挿通させるための貫通孔が四隅
に設けられ、はり軸31によってガイドされている。ま
た、前記圧力プレート29には、油圧シリンダ等の押込
機構32が固定される。この押込機構32は、ダイス移
動台と同一方向に伸縮するシリンダ軸33を備えてお
り、シリンダ軸33の先端を第2のダイス移動台28b
の外側面に固定してある。なお、押込機構32は、油圧
シリンダに限られず、空圧機器、電動機及びボールネジ
を用いたものであってもよい。
【0018】丸ダイス回転機構27は、第1の丸ダイス
22a及び第2の丸ダイス22bを高精度で同期回転さ
せるものであり、サーボモータ34a,34bでの回転
力を丸ダイス22a,22bの主軸35a,35bに伝
達する。
【0019】第2のダイス移動台28bと圧力プレート
29との間には、本発明のフローティング機構23が設
けられる。このフローティング機構23は、一対のラッ
ク36a,36bと、基台25の上面に固定されたピニ
オン37とで構成される。一対のラック36a,36b
は、それぞれが前後からピニオン37に噛み合うと共
に、一方のラック36aが圧力プレート29の下端に、
また他方のラック36bが第2のダイス移動台28bの
下端にそれぞれ固定される。なお、この実施形態では、
一対のラック36a,36bとピニオン37は、第2の
ダイス移動台28bと圧力プレート29との間に設けて
あるが、第1のダイス移動台28aと第2のダイス移動
台28bとの間に設けてもよい。
【0020】上記第1のダイス移動台28aと、第2の
ダイス移動台28bとの中間にはワーク21を支持する
ためのワーク支持機構20が基台25上に配設される。
このワーク支持機構21は、図7に示したように、基台
25上に離れて一対設けられたセンタ台38,39と、
各センタ台38,39の上部前面に突設された押込みセ
ンタ40とチャックセンタ41とを備え、一方のセンタ
台38に内蔵されたクランプシリンダ装置(図示せず)
の駆動によって押込みセンタ40が押出され、チャック
センタ41との間でワーク21をクランプする。前記セ
ンタ台38,39は基台25に固定されており、従来の
ような揺動機構や横スライド機構を有しない。なお、上
記のセンタ台38,39は、ウォームやセレーションな
どを転造加工する際のワーク支持機構として有用であ
り、また図8に示したような左右一対の回転ブッシュ4
3,44によるワーク支持は、ワーク21からボールネ
ジを転造加工する際のワーク支持機構として有用であ
る。この場合にも回転ブッシュ43,44の下端はボル
ト45で締結されて揺動しないため、ワーク中心が固定
されたものとなる。
【0021】次に、ダイス移動台移動機構26を作動さ
せた時の第1のダイス移動台28a、第2のダイス移動
台28b及び圧力プレート29の動きを図5及び図6に
基づいて説明する。押込機構32を作動させてシリンダ
軸33が伸びた状態を図中二点鎖線で示す。シリンダ軸
33が伸びると、第2のダイス移動台28bは押されて
ワーク21の中心線42に向かって(図中A方向)、ス
ライドレール30上をスライド移動する。一方、図6に
示したように、第2のダイス移動台28bと圧力プレー
ト29との間にはラック36a,36bとピニオン37
が設けられているため、圧力プレート29は、第2のダ
イス移動台28bの移動方向と反対方向(図中B方
向)、即ち図5で示した右方向に第2のダイス移動台2
8bと同一距離スライド移動する。この時、圧力プレー
ト29と4本のはり軸31で連結されている第1のダイ
ス移動台28aも、圧力プレート29と同じ右方向(図
中B方向)に同一距離だけ移動する。したがって、第1
のダイス移動台28aと第2のダイス移動台28bは、
互いにワーク21の中心線42に向かって同一距離だけ
スライド移動して接近することになる。
【0022】このように、一本の押込機構32で左右の
ダイス移動台28a,28bを互いに接近させ、丸ダイ
ス22a,22bを回転させながら両側からワーク21
に押し込むことで転造圧力を作用させる。この転造圧力
によってワーク21が回転作用を受け、局部的な塑性変
形を繰り返してワーク21にネジ溝が形成される。とこ
ろで、丸ダイス22a,22bには微小の振れなどが生
じているが、丸ダイス22a,22bでワーク21を両
側から押し込んだ時に、これらの振れが反力となって両
方のダイス移動台28a,28bおよびシリンダ軸33
を介して圧力プレート29に伝わる。そして、この反力
はラック36a,36bとピニオン37との間に発生す
るバックラッシュによって吸収される。即ち、この実施
形態では前記ラック・ピニオンのバックラッシュがフロ
ーティング機構23として作用し、一対の丸ダイス22
a,22bが互いに自分の振れを吸収しながら調芯さ
れ、その状態からワーク21を押し込むことができる。
転造加工中はワーク21が固定されている一方、丸ダイ
ス22a,22bの方で常に調芯しているために、転造
圧力を作用させてもワーク21には振れが発生しない。
【0023】なお、本発明は、フローティング機構23
として、上記実施形態のラック・ピニオンに限定されな
いことは勿論であり、例えばリンク機構を設けることで
同様の作用効果を生じさせることができる。
【0024】本発明の転造装置および転造加工方法は、
寄せ転造加工および押込み転造加工のいずれにも適用す
ることができる。寄せ転造加工において、ボールネジで
はリード誤差や変動が少なくなり、加工長の短いウオー
ムや台形ネジでは軸振れが抑えられる。この場合、両寄
せ転造のみならず片寄せ転造においても、上記加工方法
によって同様の作用効果が得られる。また、本発明は、
押込み転造加工において、インボリュート・セレーショ
ンやインボリュート・スプラインの分割精度を上げるこ
とができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る転造
装置および転造加工方法によれば、転造加工時にはワー
クの中心と転造工具の外周に位置する加工点とを結ぶ線
上でワーク中心を固定したので、転造加工初期における
ワークの振れを抑えることができた。また、フローティ
ング機構を設けたことによって、左右の転造工具がワー
クに押し込む際の僅かな移動速度差や転造工具の回転振
れなどを吸収して調芯されるので、ワークの飛び跳ねな
どを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フローティング機構を備えた本発明の両寄せ転
造装置の概念図である。
【図2】両寄せ転造におけるフローティング機構の原理
図である。
【図3】フローティング機構を備えた本発明の片寄せ転
造装置の概念図である。
【図4】片寄せ転造におけるフローティング機構の原理
図である。
【図5】フローティング機構を備えた本発明に係る転造
装置の正面図である。
【図6】フローティング機構を備えた本発明に係る転造
装置の平面図である。
【図7】ワーク支持機構の一実施例を示す概念図であ
る。
【図8】ワーク支持機構の他の実施例を示す概念図であ
る。
【図9】従来の転造装置の一例を示す正面図である。
【図10】揺動機構を備えた従来のワーク支持機構を示
す概念図である。
【符号の説明】
20 ワーク支持機構 21 ワーク 21a ワークの中心 22a,22b 丸ダイス(転造工具) 23 フローティング機構 24a,24b 丸ダイスの外周に位置する加工点 25 基台 26 ダイス移動台移動機構(駆動機構) 27 丸ダイス回転機構(駆動機構)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持するワーク支持機構と、こ
    のワーク支持機構に保持されたワークに転造圧力と回転
    力を加える転造工具と、この転造工具に前記転造圧力と
    回転力とを付与する駆動機構とを備えた転造装置におい
    て、 前記ワークの中心と転造工具の外周に位置する加工点と
    を結ぶ線上で前記ワークの中心を固定するワーク支持機
    構と、 固定されたワークの中心と左右の転造工具の外周に位置
    する加工点との距離が等しくなるように、転造工具の外
    周に位置する加工点を調芯するフローティング機構とを
    備えたことを特徴とする転造装置。
  2. 【請求項2】 前記ワーク支持機構および左右の転造工
    具が基台上に設置され、この基台にワーク支持機構が固
    定される一方、左右の転造工具は基台上を同期スライド
    すると共に、フローティング機構を介して基台に取付け
    られていることを特徴とする請求項1記載の転造装置。
  3. 【請求項3】 保持されたワークに対して、転造圧力と
    回転力を加えて転造加工する方法において、 前記ワークの中心と転造工具の外周に位置する加工点と
    を結ぶ線上でワークの中心を固定すると共に、固定され
    たワークの中心と左右の転造工具の外周に位置する加工
    点との距離が等しくなるように、転造工具の外周に位置
    する加工点を調芯しながら加工することを特徴とする転
    造加工方法。
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