JP2002058770A - バンカー練習機 - Google Patents

バンカー練習機

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JP2002058770A
JP2002058770A JP2001104339A JP2001104339A JP2002058770A JP 2002058770 A JP2002058770 A JP 2002058770A JP 2001104339 A JP2001104339 A JP 2001104339A JP 2001104339 A JP2001104339 A JP 2001104339A JP 2002058770 A JP2002058770 A JP 2002058770A
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Eigo Kawasaki
▲えい▼五 河▲さき▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打席部と、その打席部に対して傾斜可能な傾
斜部を有し、打席部から傾斜部方向に向かってゴルフボ
ールを打つように構成されたバンカー練習機において、
より多様なバンカーを実現することにより種々の状況に
応じたバンカーショット練習を行うことを可能とする。 【解決手段】 打席部10には、砂を充填可能なバンカ
ーボックスが設けられる。そして、打席部10に対して
角度調整可能に設けられた第1の傾斜部40と、第1の
傾斜部40に対して角度調整可能に設けられた第2の傾
斜部70を設け、各傾斜部40、70には、打席部10
より飛来してきたゴルフボールが衝突する衝突面が形成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、バンカーショッ
トの練習に用いるバンカー練習機に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来のバンカー練習機としては、例え
ば、実開昭64−37274号公報に記載されたバンカ
ー練習機が知られている。上記公報に記載された装置1
00は、図23に示すように打席部104と、その打席
部104に対して傾斜して設けられた傾斜部101を有
する。打席部104にはバンカーボックスが設けられ、
このバンカーボックスに充填した砂の上にゴルフボール
を置きバンカーショットの練習を行う。また、傾斜部1
01は、シート状部材102で構成され、シート状部材
102の表面に打席部104から飛来するゴルフボール
が衝突する。このシート状部材102は、その一端が打
席部104の前端に固定され、他端は上下方向に移動可
能に構成された可動ロール108を介してシート巻ロー
ル126に巻回される。かかる構成において、可動ロー
ル108が上方向に移動するとシート巻ロール126か
らシート状部材102が巻出されて傾斜部101の高さ
が高くなり、可動ロール108が下方向に移動するとシ
ート巻ロール126にシート状部材102が巻き取られ
て傾斜部101が低くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上述したバンカー練
習機では、可動ロール108を上下に動かすことで傾斜
部101の高さを変えることができ、異なる深さのバン
カー練習が可能であった。ところが、実際のコースに設
けられるバンカーは深さだけでなく、その形状等も多種
多様である。すなわち、コースに設けられるバンカーに
は、ロングホール等のティーショットの落下地点近辺に
設けられるフェアーウェイバンカーからグリーン周りに
配置されるバンカーまで、その深さやゴルフボールから
バンカーのあごまでの距離(バンカー練習機における打
席部から傾斜部までの距離)等が異なる多種多様なバン
カーがある。しかしながら、上述した従来のバンカー練
習機では、傾斜部の高さ(バンカーの深さ)のみ調整で
きるだけで、打席部と傾斜部との距離等を調整すること
はできなかった。
【0004】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、コースに設置される多様なバ
ンカーを実現することで、種々の状況に応じたバンカー
ショットの練習が可能なバンカー練習機を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】 上記課
題を解決するため請求項1に記載のバンカー練習機は、
打席部と、その打席部に対して傾斜可能な傾斜部を有
し、前記打席部から前記傾斜部方向に向かってゴルフボ
ールを打つように構成されたバンカー練習機であり、前
記打席部には、砂を充填可能なバンカーボックスが設け
られており、前記傾斜部には、前記打席部に対して角度
調整可能に設けられた第1の傾斜部と、その第1の傾斜
部に対して角度調整可能に設けられた第2の傾斜部を備
え、前記両傾斜部には、飛来してきたゴルフボールが衝
突する衝突面が形成される。上記バンカー練習機では、
打席部に対して角度調整可能に設けられた第1の傾斜部
と、その第1の傾斜部に対して角度調整可能に設けられ
た第2の傾斜部を備えているため、打席部に対して第2
の傾斜部のみを傾斜させる状態と、打席部に対して第1
の傾斜部から傾斜させる状態(第2の傾斜部を傾斜させ
るか否かは不問)を創出することができる。このため、
打席部(ゴルフボール)から傾斜部までの距離を変える
ことができ、かつ、各傾斜部の角度を調整することで傾
斜部の高さを調整することができる。したがって、上記
バンカー練習機によれば多様なバンカーショットの練習
を行うことができる。
【0006】上記請求項1に記載のバンカー練習機にお
いては、前記打席部と前記傾斜部の間には砂回収部が設
けられ、その砂回収部は、砂埃分離網が取付け可能であ
って、その砂埃分離網の取付位置の下側には埃を廃棄す
る埃廃棄手段が接続されていることが好ましい(請求項
2)。上記バンカー練習機によれば、打席部から傾斜部
方向にバンカーショットすることにより飛散した砂は、
打席部と傾斜部の間に設けられた砂回収部で回収され
る。そして、砂回収部に砂埃分離網を取付けた状態とす
ると、砂回収部に回収された砂は、砂埃分離網により目
の細かい砂と目の大きい砂に分離され、目の細かい砂は
埃廃棄手段により廃棄され、目の大きい砂は砂埃分離網
の上側にためられる。したがって、目の細かい砂は埃廃
棄手段により廃棄されるため、これらが風等により舞う
ことが防止される。また、砂埃分離網の上側に残った砂
は,バンカーボックスに戻して再使用することができ
る。
【0007】また、上記請求項1又は2に記載のバンカ
ー練習機においては、前記バンカーボックスの上面を開
閉可能に覆う覆蓋体と、その覆蓋体を駆動する駆動源を
備えていることが好ましい(請求項3)。上記バンカー
練習機によれば、バンカー練習をしていないときはバン
カーボックスの上面を覆蓋体で覆い、練習するときのみ
バンカーボックスの上面が開放される。したがって、バ
ンカー練習しないときに、風等によりバンカーボックス
の砂が飛散することが防止される。
【0008】請求項1乃至3のいずれか一つに記載のバ
ンカー練習機においては、前記第2の傾斜部の回動可能
範囲が、前記第1の傾斜部の傾斜角によって規制される
ことが好ましい(請求項4)。上記バンカー練習機によ
れば、第1の傾斜部の傾斜角によって第2の傾斜部の回
動範囲が規制されるため、第2の傾斜部の傾斜角が不適
切な角度に設定されてしまうことを防止することができ
る。例えば、第1の傾斜部の傾斜角が大きく設定された
場合に第2の傾斜部の角度が大きく設定されてしまう
と、第2の傾斜部に衝突したゴルフボールが練習者には
ね返る事態が生じる。しかしながら、上記バンカー練習
機によれば、第1の傾斜部の傾斜角によって第2の傾斜
部の回動範囲が規制されるため、上述のような事態を防
止することができる。
【0009】請求項1乃至4のいずれか一つに記載のバ
ンカー練習機においては、前記打席部側から前記第2の
傾斜部の衝突面の前方が視認可能となっていることが好
ましい(請求項5)。上記バンカー練習機によれば、打
席部側から第2の傾斜部の衝突面の前方、すなわち、打
球方向が視認可能となっているため打ったボールの落下
位置等が確認でき、練習者の技術の向上を図ることがで
きる。
【0010】また、上記課題は請求項6に記載のバンカ
ー練習機によっても解決することができる。すなわち、
請求項6に記載のバンカー練習機は、打席部と、その打
席部に対して傾斜可能な傾斜部を有し、前記打席部から
前記傾斜部方向に向かってゴルフボールを打つように構
成されたバンカー練習機であり、前記打席部には、砂が
充填されたバンカーボックスが設けられ、前記傾斜部
は、前記打席部に対して角度調整可能とされるととも
に、前記打席部との距離が調整可能とされている。上記
バンカー練習機では、打席部に対する傾斜部の角度を変
えることで傾斜部の高さを調整でき、また、打席部と傾
斜部との距離を調整できるため、多様なバンカーショッ
トの練習を行うことができる。
【0011】
【実施の形態】 本発明は、次に記載する形態で好適に
実施することができる。 (形態1) 請求項1乃至6のいずれか一つに記載のバ
ンカー練習機においては、前記バンカーボックスの前方
の壁には、クラブ保護部材が配設されていることが好ま
しい。このような形態によれば、誤ってゴルフクラブが
バンカーボックス前方の壁に衝突するような場合でも、
ゴルフクラブはクラブ保護部材に当たることとなるため
ゴルフクラブの損傷を防止することができる。
【0012】(形態2) 請求項3に記載のバンカー練
習機においては、前記覆蓋体は前記バンカーボックスを
覆う板状部材であり、その板状部材はバンカーボックス
を覆う第1の位置と、バンカーボックスの側方を仕切る
第2の位置との間で移動可能とされていることが好まし
い。このような形態によると、練習を行わない時には板
状部材を第1の位置としてバンカーボックスからの砂の
飛散を防止し、練習を行う時には隣の打席との仕切り板
として利用することができる。
【0013】(形態3) 請求項4に記載のバンカー練
習機においては、前記第2の傾斜部は、前記第1の傾斜
部に対して打球方向に傾斜可能となっていることが好ま
しい。このような形態によると、第1の傾斜部の傾斜角
が大きくされた場合等にあっては、第2の傾斜部が打球
方向に傾斜することで練習者の視界を妨げることが防止
され、また、第1の傾斜部の傾斜角に応じて多様なバン
カー形状を実現することができる。
【0014】(形態4) 請求項5に記載のバンカー練
習機においては、前記第2の傾斜部の衝突面はネットに
より構成されていることが好ましい。このような形態に
よると、市販されている簡易な商品で第2の傾斜板の衝
突面(すなわち、衝突面を越えて飛んでいくボールの飛
行軌跡を確認でき、かつ、衝突したボールの勢いを吸収
することができる機能を備えた衝突面)を構成できる。
【0015】(形態5) 形態4に記載のバンカー装置
において、前記ネットの横方向の寸法が前記第2の傾斜
部の横方向の寸法に対して長くされるとともに、前記ネ
ットの網目が菱形状となっていることが好ましい。この
ような形態によると、ネットが第2の傾斜部の横方向の
寸法より長くされているため、ボールが衝突したときに
ボールの衝突方向(飛球方向)に変形してボールの勢い
を吸収することができる。さらに、このネットの網目は
菱形状となっているため、ボール衝突時に網目が菱形状
から正方形状に変化して、ボールの勢いを吸収すること
ができる。
【0016】(形態6) 請求項1乃至6のいずれか一
つに記載のバンカー練習機を備えたゴルフ練習場であっ
て、前記バンカー練習機の設けられた打席には、間仕切
り用シートが設けられていることが好ましい。上記構成
によれば間仕切り用シートに砂が当たるため、隣の打席
に砂が飛散することを防止できる。また、間仕切りシー
トにより打席内への風等の侵入も防止できるため、風の
日にもバンカー練習することが可能となる。
【0017】
【実施例】 本発明を具現化したバンカー練習機の第1
実施例を、図1〜図13を参照して説明する。ここで、
図1はバンカー練習機の全体斜視図であり、図2はバン
カー練習機の平面図であり、図3はバンカー練習機の側
面図であり、図4、図5は打席部の構成を説明するため
の図面であり、図6、図7は第1傾斜板の構成を説明す
るための図面であり、図8は第2傾斜板の正面図であ
り、図9は図8のIX−IX断面図であり、図10は図8の
X−X断面図であり、図11は図9のXI−XI断面図であ
り、図12、図13は第1実施例に係るバンカー練習機
をゴルフ練習場に設置した例を説明するための図面であ
る。図1に示すように、第1実施例に係るバンカー練習
機は、打席部10と、打席部10の前方に設けられた砂
回収ボックス30と、砂回収ボックス30に対して角度
調整可能に設けられた第1傾斜板40と、第1傾斜板4
0に対して角度調整可能に設けられた第2傾斜板70を
備える。
【0018】打席部10には、図2、図4に示すよう
に、その中央部分にバンカーボックス16が配される。
バンカーボックス16は、バンカー砂が充填される箱状
の部材であり、その前方の壁には斜めにクラブ保護材1
7が配設される(図3参照)。クラブ保護材17は、バ
ンカーボックス16の前方よりの位置にボールを置いて
練習を行う場合等において、バンカーボックス16の前
方の壁にクラブが衝突したときの衝撃を緩衝するための
部材である。第1実施例では、所定の厚み(例えば、2
0〜30mm程度)の人工芝〔裏面に衝撃吸収部材(ゴ
ム等)が貼付けられている〕が用いられる。このバンカ
ーボックス16の片側の側面には、図2、図4に示すよ
うに、その前方よりの部分に予備砂ボックス14が設け
られ、予備砂ボックス14の後方にボールボックス12
が設けられる。予備砂ボックス14には、バンカーボッ
クス16内に充填されているバンカー砂が少なくなって
きたとき、バンカーボックス16内に補充するための予
備のバンカー砂が収納されている。ボールボックス12
には練習用のゴルフボールが収納されており、練習者は
必要に応じてボールボックス12内からバンカーボック
ス16の砂の上にゴルフボールを取出しバンカーショッ
トの練習を行う。一方、バンカーボックス16の他方の
側面には打席ボックス18が設られる。この打席ボック
ス18にはスタンスマットが配され、このスタンスマッ
ト上で練習者はバンカーショットの練習を行う。このス
タンスマットは、所定の厚み(例えば、人工芝20mm
+ゴム板20mm)で形成されており、スタンスマット
が磨耗した場合等にはマットのみを交換できるようにな
っている。なお、打席ボックス18は、ゴルフ練習場
(打席幅が略2.5m〜2.6m程度)等において前後
左右に安全な間隔を設けるため、所定の寸法(ここで
は、前後方向の長さを1000mm、幅を700mm)
とされている。
【0019】また、打席部10には、図1に示すよう
に、バンカー練習機の不使用時においては上述したボー
ルボックス12、予備砂ボックス14、バンカーボック
ス16、打席ボックス18の上面を覆い、使用時におい
てはボールボックス12、予備砂ボックス14、バンカ
ーボックス16、打席ボックス18の上面を開放する打
席開閉シート20が設けられる。この打席開閉シート2
0は、図4に示すように、打席部10の前後に設けた2
本の可動レール26に固定されており、可動レール26
と一体となって移動するように構成される。各可動レー
ル26は、それぞれ4つの滑車25に案内され(図5参
照)、打席部10の前後に設けた滑車25同士は回転軸
24により連結される(図4参照)。したがって、図5
の左下の回転軸24にチェーンを介してモータ22の回
転が伝達されると、2つの可動レール26が同期して回
転することとなる。なお、このモータ22は、後述する
操作スタンド100の操作に基づいて図示省略の制御装
置(マイコン)により制御される。
【0020】上述したように構成される打席部10の前
方には、図1〜図3に示すように、砂回収ボックス30
が設けられる。この砂回収ボックス30は、練習者が打
席部10でバンカーショットした際に第1傾斜板40、
第2傾斜板70方向に飛散する砂を回収する働きを有す
る。すなわち、打席部10からバンカーショットする際
に飛散し第1傾斜板40、第2傾斜板70に衝突した砂
は、重力により第1傾斜板40、第2傾斜板70の表面
を下方に流れることで、砂回収ボックス30内に回収さ
れる。この砂回収ボックス30には、図2、図3に示す
ように、その底面に砂埃分離網32が設けられ、この砂
埃分離網32により砂回収ボックス30内に回収された
砂を目の細かい砂と目の大きい砂とに分離する。具体的
には、例えば、砂回収ボックス30内の砂に水等をかけ
ることにより、目の細かい砂(埃となる砂)を水と共に
砂埃分離網32の下に設けた排水溝36(図1参照)に
廃棄し、一方、砂埃分離網32の上側に残った砂は、再
度予備砂ボックス14又はバンカーボックス16に戻さ
れて使用される。また、砂回収ボックス30には、図
2、図3に示すように、第1傾斜板40を砂回収ボック
ス30に対して回転させるためのモータ38が設けられ
ている。なお、砂回収ボックス30の大きさは、打席部
10と第1傾斜板40の間に所定の間隔(第1実施例で
は、1000mm〜1500mm)が形成されるよう決
められ、練習者が圧迫感を受けることなくバンカー練習
できるようにしている。
【0021】上述した砂回収ボックス30の前方には、
砂回収ボックス30に対して角度調整が可能とされた第
1傾斜板40が設けられる。第1傾斜板40は、図2に
示すように、複数の部材(アングル材等)を連結するこ
とにより形成される長方形状のフレーム42を備え、こ
のフレーム42の砂回収ボックス30側の辺には、回転
軸44が固設されている。この回転軸44は、砂回収ボ
ックス30に設けた軸受けに回転可能に支持されるとと
もに、この回転軸44にはモータ38の回転がチェーン
等により伝達されるようになっている。したがって、モ
ータ38が回転すると、第1傾斜板40は、所定の角度
範囲内〔第1実施例では水平な状態(砂回収ボックス3
0に対して0°)から80°まで〕で回動するようにな
っている。また、フレーム42の第2傾斜板70側に
は、図2、図3に示すようにモータ固定板46が取付け
られ、このモータ固定板46に第2傾斜板70を回動す
るためのモータ48が取付けられている。さらに、第1
傾斜板40の裏側には、図6に示すように転倒防止ワイ
ヤ62が取付けられている。この転倒防止ワイヤ62
は、第1傾斜板40を砂回収ボックス30に対して角度
を大きくしたとき(立てたとき)、第1傾斜板40が風
により転倒してしまうことを防止するためのワイヤーで
ある。
【0022】上述したフレーム42の表面には、図6、
図7に示すように、クッションシート50が設けられ
る。ここで、図6は第1傾斜板40の側縁部分(錘58
を設けた部分)の断面図であり、図7は第1傾斜板40
の中央部分の断面図である。上記クッションシート50
は、木製の板や樹脂板等からなる層にナイロンゴム等の
クッション材からなる衝撃吸収層を設けた多層構造の衝
撃吸収板である。このクッションシート50の表側に
は、図7に示すように打席部10から飛んできたゴルフ
ボールを捕球するためのクッションネット54が設けら
れる。このクッションネット54は、図2、図6に示す
ように、第1傾斜板40の両側縁に張られたクッション
ネット固定ロープ52にその両側縁が固定される。この
クッションネット固定ロープ52は、図6に示すよう
に、その一端が砂回収ボックス30に固定されており、
その他端はフレーム42の上端に設けた滑車56を介し
て錘58に取付けられる。そして、錘58は、ゴムロー
プ60により砂回収ボックス30に接続されている。し
たがって、上記クッションネット固定ロープ52は、一
端に取付けた錘58により常時上方に付勢され、これに
よりクッションネット固定ロープ52に取付けたクッシ
ョンネット54も常に張られた状態となる。そして、ゴ
ルフボールや固まった砂等がクッションネット54に衝
突した際は、その衝撃により錘58が上方に移動し、こ
れによりクッションネット54がたわんでその衝撃を吸
収する。したがって、クッションネット54により衝撃
がある程度吸収されたゴルフボール等がクッションネッ
トシート50に衝突することとなるため、ゴルフボール
等が大きくはね返り練習者の方にまで飛ぶことが防止さ
れる。また、クッションネット54を通過した砂等は、
クッションシート50に衝突してクッションシート50
上を滑り落ち砂回収ボックス30内に回収される。な
お、第1傾斜板40の長さ(最大高さ)は、練習者が第
1傾斜板40及び第2傾斜板70を超えて飛んでいくゴ
ルフボールの軌跡や落下地点等が確認できる高さ(第1
実施例では、1.2m)に設計されている。
【0023】上述した第1傾斜板40の前方には、図
2、図3に良く示されるように、第1傾斜板40に対し
て角度調整可能とされた第2傾斜板70が設けられる。
この第2傾斜板70は、図2に示すように、第1傾斜板
40の上端に設けた軸受けに回転自在に支持される回転
軸74を備え、この回転軸74には第1傾斜板40に設
けたモータ48の回転がチェーンを介して伝達される。
このため、モータ48が回転すると回転軸74が回転
し、これにより第2傾斜板70が第1傾斜板40に対し
て回動するように構成される。なお、第2傾斜板70が
回動する範囲は、第1傾斜板40に対して所定の角度範
囲内(第1実施例では、0°〜80°)とされている。
また、上述した回転軸74の両端には、図8に良く示さ
れるように支柱71が固定される。この支柱71は中空
のパイプ材であり、図9、図11にも示されるように、
その外周面にはミスショットしたゴルフボールの衝撃を
緩和するためのクッションシート72が設けられてい
る。このクッションシート72の外周上には、さらに、
図11に示すように打席部10方向に伸びるクッション
板73が設けられる。このクッション板73は、ミスシ
ョットしたゴルフボールが衝突した際に変形して、その
飛行方向を変える働きをする。これにより、はね返った
ゴルフボールが練習者の方向に飛ぶことが防止される。
【0024】また、両支柱71の内部には、図8、図9
に示すように、錘82が上下方向に移動自在に設けられ
ている。この2つの錘82は、各支柱71の上端に設け
た滑車75を介してナイロンロープ80により接続され
る。また、この錘82は、ゴムロープ84により回転軸
74に接続されている。上述したナイロンロープ80に
は、図8、図10に示すように、透明シート76の上端
が固定され、この透明シート76の下端は回転軸74に
固定される。また、透明シート76の表側には捕球ネッ
ト78が設けられ、捕球ネット78は、透明シート76
と同様、その上端がナイロンロープ80に固定され、そ
の下端が回転軸74に固定される。したがって、透明シ
ート76、捕球ネット78が取付けられるナイロンロー
プ80は、その両端に取付けた錘82により常時側方に
付勢され、これにより透明シート76、捕球ネット78
も常に張られた状態となる。そして、ゴルフボール等が
透明シート76、捕球ネット78に衝突した際は、錘8
2がその衝撃により支柱71内を上方に移動し、これに
より透明シート76、捕球ネット78がたわんでその衝
撃を吸収する。したがって、透明シート76、捕球ネッ
ト78に衝突したゴルフボール等が練習者の方向に大き
くはね返ることが防止されている。
【0025】次に、上述したように構成されるバンカー
練習機をゴルフ練習場に設置した場合の設置状態を、図
12、図13に基づいて説明する。図12に示す例で
は、バンカー練習機はゴルフ練習場における通常の打席
(ドライバショット、フェアウェイからのアイアンショ
ット等の練習を行う打席)の前方部分に設置される。す
なわち、ドライバショット等を練習するときは、練習者
は図12の点線で示す位置で練習を行い、バンカー練習
をするときは、図12の実線に示す位置で練習を行う。
このバンカー練習機が設置された各打席には、間仕切り
シート94が設けられ、この間仕切りシート94により
隣接する打席に砂埃等が飛散することが防止される。こ
の間仕切りシート94は、図13に示すように、バンカ
ー練習を行わないときはシート巻ロール98に巻き取ら
れており、バンカー練習を行うときにシート巻ロール9
8から巻出されて上昇する。すなわち、バンカー練習を
行う際は、モータ96によりワイヤ90が滑車92を介
して巻き取られ、同時にシート巻ロール98が回転する
ことでシート巻ロール98から間仕切りシート94が巻
出される。このため、間仕切りシート94が上昇し、各
打席間を仕切ることとなる。一方、バンカー練習を行わ
ないときは、モータ96が逆方向に回転することで、間
仕切りシート94がシート巻ロール98に巻き取られ
て、間仕切りシート94が下降する。
【0026】また、バンカー練習機が設置された練習打
席の通路よりの部分には、バンカー練習機を操作するた
めの操作スタンド100が設けられる。この操作スタン
ド100には、バンカー練習機を使用してバンカー練習
を行うときに、その開始を指示するスタートスイッチ、
その終了を指示する終了スイッチ、第1傾斜板40の角
度を調整するための操作スイッチ、第2傾斜板70の角
度を調整するための操作スイッチ、プリペイドカードや
コイン等の投入口が設けられる。上述した各スイッチ
は、操作スタンド100内に設けた図示省略したマイク
ロコンピュータ(以下、マイコンという)に接続されて
おり、このマイコンは、上述した各スイッチからの指示
(信号)に基づきモータ22、38、48、96を制御
する。
【0027】次に、上述したようにゴルフ練習場に設置
されたバンカー練習機により、バンカー練習を行う際の
動作について説明する。まず、練習者は操作スタンド1
00にプリペイドカード若しくはコイン等を投入して、
操作スタンド100に設けたスタートスイッチを押す。
そうすると、モータ96が駆動されて間仕切りシート9
4が上昇し、また、モータ22が駆動されてバンカーボ
ックス16の上面から打席開閉シート20が取り除かれ
る。次に、練習者は、操作スタンド100に設けたスイ
ッチを操作することで、第1傾斜板40の角度及び第2
傾斜板70の角度を調整する。例えば、グリーン周りに
設けられるあごの高い(深さの深い)バンカーショット
の練習を行うときは、第1傾斜板40及び第2傾斜板7
0を打席部10に対して垂直に近くなるように調整す
る。この際、第1実施例に係るバンカー練習機では、第
1傾斜板40でバンカー部分の傾斜をイメージしてその
傾きを調整し、第2傾斜板70部分で芝部分の傾斜をイ
メージして傾きを調整することができる。また、例え
ば、ロングホールのフェアウェイ部分に設けられるバン
カーをイメージして練習を行う際は、第1傾斜板40を
打席部10に対して略水平の状態とし、第2傾斜板70
のみの角度を調整してフェアウェイバンカーの練習を行
う。上述した手順で第1傾斜板40及び第2傾斜板70
の角度調整が終了すると、次に、バンカーボックス16
に充填された砂の上にゴルフボールを置き、第1傾斜板
40及び第2傾斜板70を超えるようにバンカーショッ
トを行う。この際、第1傾斜板40の高さが低く抑えら
れており、なおかつ、第2傾斜板70は透明シート7
6、捕球ネット78により衝撃吸収面が形成されるた
め、練習者は自分が打ち出した球筋・落下地点を確認す
ることができる。なお、バンカー練習を終了するとき
は、練習者は操作スタンド100に設けた終了スイッチ
を押す。そうすると、間仕切りシート94がシート巻ロ
ール98に巻き取られ、また、打席開閉シート20が打
席部10の上面を覆うことで練習者(客)のバンカー練
習機の無断使用を禁止する。また、第1傾斜板40及び
第2傾斜板70は、通常の打席からのドライバーショッ
ト等の練習の邪魔にならないよう水平位置(レディ位
置)に戻る。
【0028】上述したことから明らかなように、第1実
施例に係るバンカー練習機は、第1傾斜板40、第2傾
斜板70を備えるため、打席部10に対して第1傾斜板
40から傾斜させることで傾斜部までの距離の短いバン
カーの練習を行うことができ、また、第2傾斜板70の
みを傾斜させることにより傾斜部までの距離が長いバン
カーの練習を行うことができる。したがって、1台のバ
ンカー練習機でフェアーウェイバンカー(傾斜部までの
距離の長いバンカー)からグリーン周りのあごの深いバ
ンカー(傾斜部までの距離の短いバンカー)までの練習
を行うことができる。また、第1実施例のバンカー練習
機においては、練習者は砂場に入らなくても打席ボック
ス18上でバンカーショットの練習ができるため、服や
靴を汚さずに練習することができる。また、第1実施例
のバンカー練習機をゴルフ練習場の打席内に設置すれ
ば、雨の日や夜でもバンカーショットの練習をすること
が可能となり、また、練習場のフェアーウェイを利用す
ることで、フェアーウェイバンカー等の距離の長いバン
カー練習から50ヤード〜100ヤードの中距離のバン
カー練習、グリーン周りの5ヤードから20ヤードのピ
ンに絡ませるバンカー練習が可能となる。また、従来の
バンカー練習機(例えば、既に説明した実開昭64−3
7274号)では、傾斜部を形成するために打席の前に
支柱を設ける必要があった。このため、従来の練習機で
はこの支柱に衝突したゴルフボールが跳ね返って練習者
に当たる可能性があり、通常の打席(ドライバー等を練
習する打席)内への設置が困難であった。しかしなが
ら、第1実施例のバンカー練習機ではこのような支柱が
なく、さらに、各傾斜板を格納した状態では打席部の前
方にはゴルフボールが衝突する障害物が何も無い。した
がって、ゴルフ練習場における通常打席内への設置が可
能となる。よって、第1実施例のバンカー練習機を通常
打席内に設置すれば、ゴルフ練習場のフェアーウェイを
利用して、同一の打席においてドライバーショットから
フルショットのバンカーショットの練習まで可能とな
る。
【0029】(第2実施例) 次に、本発明の第2実施
例に係るバンカー練習機について図面を参照して説明す
る。第2実施例に係るバンカー練習機も、第1実施例と
略同様に構成されるが、(1)打席部の上面を打席開閉
板で開閉する点(2)第1傾斜板が油圧ユニットで駆動
される点及び第1傾斜板の衝突面の構造(3)第2傾斜
板の衝突面がネットのみで構成される点(4)第1傾斜
板の角度により第2傾斜板の回動可能角度範囲が変化す
る点等で異なる。したがって、以下の発明では、上記異
なる点を中心に説明する。
【0030】図14に示すように、第2実施例に係るバ
ンカー練習機も、打席部110と、打席部110の前方
に設けられた砂回収ボックス120と、砂回収ボックス
120に対して角度調整可能に設けられた第1傾斜板1
30と、第1傾斜板130に対して角度調整可能に設け
られた第2傾斜板140を備える。図15に示すよう
に、打席部110は、第1実施例と同様、予備砂を貯め
ておく予備砂ボックス112、練習用のゴルフボールを
一時的に収容するボールボックス114、バンカー砂が
充填されるバンカーボックス116及び人工芝製のスタ
ンスマットが配される打席ボックス118を備える。こ
れら各ボックス112、114、116、118は一つ
の箱体111に収容され、この箱体111には、予備砂
ボックス112、ボールボックス114、バンカーボッ
クス116を開閉可能に覆う打席開閉板119が取付け
られている。この打席開閉板119は、箱体111の側
辺(予備砂ボックス112及びボールボックス114側
の辺)に回動可能(0°〜90°)に取付けられてお
り、箱体111内に収容した図示省略の打席開閉板駆動
モータ172(ブレーキ付きギヤモータ;図20に図
示)により開閉される。この打席開閉板119の表面に
は人工芝が貼り付けられ、また、裏面にはバンカー練習
機の操作方法及び注意書き等が記載されている。したが
って、打席開閉板119が閉じた状態では、人工芝を貼
り付けた表面が表となって打席ボックス118に配され
た人工芝製のスタンスマットと統一した外観を呈すると
ともに、バンカーボックス116内の砂が風で飛散する
ことを防止する。一方、打席開閉板119が開いた状態
では、打席開閉板119の裏面に記載された操作方法や
注意書きを練習者が読める状態となり、練習者の誤操作
を防止する。さらには、打席開閉板119が開いた状態
では、この打席開閉板119が隣の打席との間仕切り板
となり、練習者のミスショットのボール等が隣の打席に
飛んでいくことが防止される。
【0031】砂回収ボックス120は、第1実施例と同
様、練習者がバンカーショットすることにより第1傾斜
板130、第2傾斜板140側に飛散したバンカー砂を
回収する。ただし、この砂回収ボックス120は、第1
実施例と異なり砂埃分離網や排水溝等が設けられず、回
収された砂は、そのまま砂回収ボックス120内に貯め
られるようになっている。
【0032】第1傾斜板130は、第1実施例と略同様
の構造を有し、砂回収ボックス120に対して回動可能
に取り付けられている。ただし、この第1傾斜板130
は、第1実施例と異なり、図14に示すように油圧シリ
ンダ124により回動する。すなわち、第1傾斜板13
0の裏面には、油圧シリンダ124のロッド125が固
定され、この油圧シリンダ124には油圧ユニット12
2から油圧が供給される。したがって、油圧ユニット1
22によって油圧シリンダ124が作動すると、油圧シ
リンダ124のロッド125が進退動する。このため、
ロッド125の進退動に応じて第1傾斜板130が、砂
回収ボックス120に対して所定の角度範囲内(第2実
施例では、0°〜70°)で回動する。また、この第1
傾斜板130の衝突面は、第1実施例(クッションシー
ト+クッションネットの組合せ)と異なり、図16に示
すように金属製の基板132と、基板132の表面に配
された緩衝材134と、この緩衝材134の表面に配さ
れた人工芝136の3層構造となっている。この第2実
施例の基板132にはパンチングメタルを用いており、
これによってゴルフボールが衝突した際の衝突音を小さ
くしている。緩衝材134にはウレタンゴムシートを用
いており、これによってゴルフボールが衝突した際の衝
撃を緩衝する。また、人工芝136には、長めの人工芝
(芝の長さが20mm〜25mm)が用いられ、これに
よってゴルフボールが衝突した際の衝撃を緩衝する役割
を果たす。この緩衝材134と人工芝136の組合せに
よって、練習者がショットしたゴルフボールと砂の衝撃
が緩衝され、ゴルフボール及び砂のはね返りを防止する
ことができた。また、第1傾斜板130の表面に貼り付
けられた人工芝136は、この人工芝136によってバ
ンカーラフのイメージが創出され練習者の実践的な練習
にも寄与する。
【0033】第2傾斜板140も、第1実施例と略同様
の構造を有し、第1傾斜板130に対し回動可能に取り
付けられている。この第2傾斜板140は、図14に示
すように、第1傾斜板130の裏面に取付けられた第2
傾斜板駆動モータ138によって所定の角度範囲内を回
動する。すなわち、第2傾斜板駆動モータ138の出力
軸に形成されたギヤが第2傾斜板140の回転軸150
(第2傾斜板140のフレームの一部)に形成されたギ
ヤと噛合しており、これにより、第2傾斜板駆動モータ
138の回転が回転軸150に伝達され第2傾斜板14
0が回動する。この第2傾斜板駆動モータ138はブレ
ーキ付きギヤモータであり、回動可能範囲内において、
練習者が所望する任意の位置で位置決めすることが可能
となっている。ただし、この第2傾斜板140は、後述
する制御装置によって、第1傾斜板130の傾斜角度に
応じて、回動する範囲が規制されるようになっている。
例えば、第1傾斜板130が図14の二点鎖線Aで示す
位置となる場合〔第1傾斜板130が+30°の場合〕
は、第2傾斜板140は第1傾斜板130に対して−3
0°〜+70°の範囲で回動するようになっている(こ
こで、回動角度の+方向は図14において時計回り方向
(打席側)に回動することを意味し、−方向は図14に
おいて反時計回り方向(フェアウェイ側)に回動するこ
とを意味する。)。また、第1傾斜板130が図14の
二点鎖線Bで示す位置となる場合〔第1傾斜板130が
+70°で最大回動位置の場合〕は、第2傾斜板140
は第1傾斜板130に対して−70°〜0°の範囲で回
動するようになっている。このように、第1傾斜板13
0が最大傾斜角となる場合に、第2傾斜板140が第1
傾斜板130より+方向に回動しないのは、第2傾斜板
140に衝突したゴルフボールが練習者側にはね返るこ
とを防止するためである。また、第2傾斜板140が、
打席面(地面)と水平となる位置まで−方向に回動する
のは、グリーン周りのバンカーにおけるグリーンへのア
プローチ面をイメージして練習できるようにしたためで
ある。
【0034】また、第2傾斜板140は、第1実施例で
は透明シートにより衝突面が形成されたが、第2実施例
では図18に示すように網目が菱目状とされたネット1
46のみにより形成される。以下、ネット146の構造
等について詳細に説明する。まず、第2傾斜板140の
フレームへのネット146の取付構造を説明する。第2
傾斜板140も、第1実施例と同様、回転軸150と、
この回転軸150の両端に固設された支柱152によっ
てフレームが構成され、このフレームにネット146が
取付けられる(図8、図19参照)。すなわち、回転軸
150の両端に固設された支柱152の間にナイロンロ
ープ142が架け渡され、このナイロンロープ142に
ネット146が取付けられる。具体的には、図17
(a)に示すように、ネット146の上端は袋状に形成
され、その袋状に形成された内部空間148内をナイロ
ンロープ142が挿通される。このナイロンロープ14
2の両端は、図19に示すように、それぞれ支柱152
の上端に設けられた滑車154に案内されて支柱152
の内部空間に導かれ、スプリング158を介して回転軸
150に固定される。したがって、ナイロンロープ14
2は、スプリング158の復元力によって常に側方に張
られた状態となる。一方、ネット146の下端は、図1
7(b)に示すようにナイロンロープ144に固定され
ており、このナイロンロープ144は左右の支柱152
の裏側に固定される(図示省略)。ここで、上述のよう
にして両支柱152間に取付けられるネット146は、
両支柱152間の長さよりも大きな寸法(支柱間の距離
に対して、1.1〜1.5倍程度;第2実施例では1.
3倍)とされている。したがって、ネット146は、図
18(a)に示すように、通常時には網目が縦方向に長
い菱形状を為し、一方、ゴルフボールの衝突時には、図
18(b)に示すように、ネット146が打球方向に変
形して(打球方向に凹み)、その網目が横方向に広がる
こととなる。これによって、衝突したゴルフボールの勢
いを吸収し、練習者へのはね返りを防止することができ
る。また、ネット146の上端のナイロンロープ142
にゴルフボールが当たった場合においては、ナイロンロ
ープ142の両端に取付けたスプリング158が伸びる
ことでネット146が変形し、ネット146の破損を防
止することができる。
【0035】次に、上述のように構成されるバンカー練
習機の制御装置について図20を参照して説明する。図
20に示すように、上述したバンカー練習機の制御装置
は、CPU160、ROM162、RAM164とI/
O166で構成されるマイクロコンピュータ170で構
成され、このマイクロコンピュータ170に油圧ユニッ
ト122、第2傾斜板駆動モータ138、打席開閉板駆
動モータ172、操作ユニット174が接続されてい
る。マイクロコンピュータ170は、ROM162に格
納された制御プログラムにしたがって、油圧ユニット1
22、第2傾斜板駆動モータ138、打席開閉板駆動モ
ータ172を駆動する制御を行う。操作ユニット174
は、図21に示すように、バンカー練習機を操作するた
めの各種ボタンが設けられている。スタートボタン18
0は練習開始時に操作されるボタンであり、このスター
トボタン180が操作されると打席開閉板駆動モータ1
72が駆動され、打席開閉板119が打席部110に対
して垂直となる位置まで回動する。一方、終了ボタン1
82は練習終了時に操作されるボタンであり、この終了
ボタン182が操作されると打席開閉板駆動モータ17
2が駆動され、打席開閉板119が閉じた位置に回動す
る。また、UPボタン190、184は、第1傾斜板1
30、第2傾斜板140をそれぞれ+方向(図14にお
ける時計回りの方向)に回動させるボタンであり、DO
WNボタン188、186は、第1傾斜板130、第2
傾斜板140をそれぞれ−方向(図14における反時計
回りの方向)に回動させるボタンである。なお、第1傾
斜板130の角度調整は、第1傾斜板130の回動可能
角度範囲内で自由に調整することができる。一方、第2
傾斜板140の角度調整も、第2傾斜板140の回動可
能角度範囲内で自由に調整することができるが、既述し
たように、この回動可能角度範囲は第1傾斜板130の
傾斜角度によって変化する。すなわち、マイクロコンピ
ュータ170は、第1傾斜板130の角度に基づいて第
2傾斜板140の回動可能角度範囲を演算し、その演算
した回動可能角度範囲内で第2傾斜板駆動モータ138
を駆動するようになっている。
【0036】上述のように構成される第2実施例に係る
バンカー練習機は、第1実施例に係るバンカー練習機と
同様にゴルフ練習場の打席内に設置されて使用される
(図12、図13参照)。上述した説明から明らかなよ
うに、この第2実施例に係るバンカー練習機では、第1
傾斜板130と第2傾斜板140を回動可能範囲内で練
習者が望む任意の角度に調整できるため、多種多様なバ
ンカーを想定したバンカーショットの練習が練習場にお
いて可能となる。
【0037】以上、本発明を具現化したいくつかの実施
例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例
に限られることなく、当業者の知識に基づいて種々の変
更、改良を施した形態で実施することができる。
【0038】例えば、上述した各実施例においては、第
1傾斜板40(130)と第2傾斜板70(140)を
独立に傾斜させることで打席部10(110)から傾斜
部までの距離を変えるようにしているが、本発明はこの
ような構造には限られない。例えば、傾斜部を打席部に
対して前後方向(打球方向)にスライドさせる構造によ
り、打席部と傾斜部の距離を調整するような構造として
も良い。このような構造によっても、打席部と傾斜部と
の間の距離を調整することができ、従来にないバンカー
ショット、例えば、ロングホールのフェアーウェイバン
カーを想定したバンカー練習を行うことが可能となる。
【0039】また、上述した実施例では、モータ等の駆
動源により第1傾斜板40(130)、第2傾斜板70
(140)を回動させる構造としているが、当然のこと
ながら、これらの傾斜板を手動で傾斜させるようにして
も良い。なお、上述した第2実施例では第1傾斜板13
0を油圧ユニットにより駆動するようにしたが、この油
圧ユニットの替わりに、油圧ユニットと同等の機能を果
たす他の装置により代替することも可能である。例え
ば、モータを駆動することでボールネジが形成されたシ
リンダを軸方向に移動させ、それによってシリンダ長を
伸縮させるモータ駆動型シリンダを使用することもでき
る。このようなモータ駆動型シリンダを使用した場合に
は、油圧ユニットを使用した場合に必要となる油圧配管
等が不要となり、雨対策等が不要となり取扱が容易とな
る。
【0040】また、上述した各実施例では、第2傾斜板
に衝突したゴルフボールは、その勢いが吸収されて、第
2傾斜板の表面で捕球されるようになっていたが、本発
明はこのような形態に限られず、例えば、勢いのあるボ
ールは第2傾斜板を通過して前方に通過するように構成
しても良い。すなわち、第2傾斜板に張るネットの網目
をボールが通過可能な網目(例えば、ボールの直径と略
同一長さの角目のネット)とし、勢いの弱いボールの場
合には第2傾斜板で捕球し、勢いの強いボールの場合に
は第2傾斜板のネットを通過して前方に飛び出すように
する。このような構成によれば、ネットに過大な力が作
用することが防止できる。また、第2傾斜板を構成する
支柱は、図22に示すように構成しても良い。すなわ
ち、図22に示す支柱200は、打席側から前方(フェ
アーウェイ側)に膨らむ円弧状のパイプ材202と、こ
のパイプ材202の表面に配設されたウレタンゴム等の
緩衝材204により構成しても良い。このような構成に
よれば、例えば、隣の打席からミスショット等により飛
んできたボールは支柱200の衝突面(緩衝材の側面;
図22(a)の斜線で示す部分)204aに衝突するた
め、衝突後のボールが他の打席の練習者の方向に飛んで
いくことが防止される。
【0041】また、上述した第2実施例では、第1傾斜
板の表面に人工芝を張るようにしたが、この人工芝を延
長して砂回収ボックスにまで張るようにしても良い。こ
のようにすれば、第1傾斜板と砂回収ボックスの継ぎ目
が隠れ美観が向上する。なお、このような場合には、第
1傾斜板と砂回収ボックスに張る人工芝は、砂回収ボッ
クス側の端部から第1傾斜板側の継ぎ目近傍の位置(継
ぎ目から少しだけ第1傾斜板の先端側に離れた位置)ま
では、砂回収ボックス及び第1傾斜板に固定されず、残
りの部分が接着剤等により第1傾斜板に接着されている
ことが好ましい。すなわち、砂回収ボックス側の端部は
スプリングを介して砂回収ボックスの底面に固定され、
第1傾斜板の回動動作に合わせて人工芝が砂回収ボック
ス及び第1傾斜板の表面をスライドすることが好まし
い。このような形態によると、第1傾斜板が回動しても
人工芝が弛むことはなく、美観が崩れることが防止され
る。
【0042】また、上述した各実施例では、バンカー練
習機を操作する操作ユニットを練習打席の後部に設置す
るようにしたが、操作ユニットを設置する位置は、練習
者の練習の邪魔にならない位置であれば適宜設置するこ
とができる。特に、練習者がゴルフクラブ(サンドウェ
ッジ等)で操作できる位置(例えば、砂回収ボックス
内)に操作ユニットを設けるようにすることが好まし
い。このように練習打席内から操作できる位置に操作ユ
ニットを配置すると、練習時の各傾斜板の角度調整が簡
便に行うことができる。
【0043】また、上述した実施例は、バンカー練習機
をゴルフ練習場の打席に設置した例を説明したが、本発
明のバンカー練習機は、これ以外にもミニコースやショ
ートコース等のティグランドに設置され、バンカー練習
機から第1打をショットするような構成としても良い。
このような構成によれば、同一のホールでも異なる印象
をプレイヤに与え、ホールを回る楽しみを増すことがで
きる。また、ゴルフスクール(室内、室外不問)に設置
した場合には、より高度なバンカー練習がスクール教材
のメニューとして追加することが可能となる。さらに、
従来の屋外のアプローチグリーンがある場所に設置した
場合においても、これらのグリーンの近辺に設置するだ
けで色々な角度からバンカー練習が可能となる。特に、
従来と異なり、地面に穴を掘らなくても良いため、雨水
等の排水の管理が不要となるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係るバンカー練習機の全体斜視
図。
【図2】 バンカー練習機の平面図。
【図3】 バンカー練習機の側面図。
【図4】 打席部の構成を説明するための図面。
【図5】 打席部の構成を説明するための図面。
【図6】 第1傾斜板の構成を説明するための図面。
【図7】 第1傾斜板の構成を説明するための図面。
【図8】 第2傾斜板の構成を説明するための図面。
【図9】 第2傾斜板の構成を説明するための図面。
【図10】 第2傾斜板の構成を説明するための図面。
【図11】 第2傾斜板の構成を説明するための図面。
【図12】 図1に示すバンカー練習機をゴルフ練習場
に設置した例を説明する図面。
【図13】 図1に示すバンカー練習機をゴルフ練習場
に設置した例を説明する図面。
【図14】 第2実施例に係るバンカー練習機の側面
図。
【図15】 第2実施例に係るバンカー練習機の打席部
の斜視図。
【図16】 第2実施例に係るバンカー練習機の第1傾
斜板の断面図。
【図17】 第2実施例に係るバンカー練習機の第2傾
斜板の捕球ネットの上下の端縁の構造を説明するための
模式図。
【図18】 図17に示す捕球ネットの作用を説明する
ための模式図。
【図19】 第2実施例に係るバンカー練習機の第2傾
斜板の支柱の断面図。
【図20】 第2実施例に係るバンカー練習機の制御系
の構造を示すブロック図。
【図21】 操作ユニットの操作面の正面図。
【図22】 第2傾斜板の支柱を改良した変形例を説明
するための図。
【図23】 従来のバンカー練習機の構成を模式的に示
す図。
【符号の説明】
10,110・・打席部 30,120・・砂回収部 40,130・・第1傾斜板 70,140・・第2傾斜板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打席部と、その打席部に対して傾斜可能
    な傾斜部を有し、前記打席部から前記傾斜部方向に向か
    ってゴルフボールを打つように構成されたバンカー練習
    機であり、 前記打席部には、砂を充填可能なバンカーボックスが設
    けられており、 前記傾斜部には、前記打席部に対して角度調整可能に設
    けられた第1の傾斜部と、その第1の傾斜部に対して角
    度調整可能に設けられた第2の傾斜部を備え、前記両傾
    斜部には、飛来してきたゴルフボールが衝突する衝突面
    が形成されていることを特徴とするバンカー練習機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバンカー練習機であ
    り、さらに、前記打席部と前記傾斜部の間には砂回収部
    が設けられ、 その砂回収部は、砂埃分離網が取付け可能であって、そ
    の砂埃分離網の取付位置の下側には埃を廃棄する埃廃棄
    手段が接続されていることを特徴とするバンカー練習
    機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のバンカー練習機
    であり、前記バンカーボックスの上面を開閉可能に覆う
    覆蓋体と、その覆蓋体を駆動する駆動源を備えたことを
    特徴とするバンカー練習機。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    バンカー練習機であり、前記第2の傾斜部の回動可能範
    囲が、前記第1の傾斜部の傾斜角によって規制されるこ
    とを特徴とするバンカー練習機。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の
    バンカー練習機であり、前記打席部側から前記第2の傾
    斜部の衝突面の前方が視認可能となっていることを特徴
    とするバンカー練習機。
  6. 【請求項6】 打席部と、その打席部に対して傾斜可能
    な傾斜部を有し、前記打席部から前記傾斜部方向に向か
    ってゴルフボールを打つように構成されたバンカー練習
    機であり、 前記打席部には、砂が充填されたバンカーボックスが設
    けられ、 前記傾斜部は、前記打席部に対して角度調整可能とされ
    るとともに、前記打席部との距離が調整可能とされてい
    ることを特徴とするバンカー練習機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2398508A (en) * 2002-11-08 2004-08-25 Lengus Ltd Practice golf bunker

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GB2398508A (en) * 2002-11-08 2004-08-25 Lengus Ltd Practice golf bunker

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