JP2002058483A - グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット - Google Patents

グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット

Info

Publication number
JP2002058483A
JP2002058483A JP2000245951A JP2000245951A JP2002058483A JP 2002058483 A JP2002058483 A JP 2002058483A JP 2000245951 A JP2000245951 A JP 2000245951A JP 2000245951 A JP2000245951 A JP 2000245951A JP 2002058483 A JP2002058483 A JP 2002058483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
probe
gene
seq
primer pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000245951A
Other languages
English (en)
Inventor
Masuhiro Nishimura
益浩 西村
Hiroshi Yaguchi
寛 矢口
Shinsaku Naito
真策 内藤
Isao Hiraoka
功 平岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Factory Inc
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Factory Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Factory Inc filed Critical Otsuka Pharmaceutical Factory Inc
Priority to JP2000245951A priority Critical patent/JP2002058483A/ja
Publication of JP2002058483A publication Critical patent/JP2002058483A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒトにおけるグルタチオン抱合に関与するグ
ルタチオンS−転移酵素を分別して定量する新しい測定
技術及びそのためのプローブ及びキットを提供する。 【解決手段】上記グルタチオンS−転移酵素の測定に用
いられるプローブであって、遺伝子の特定領域にハイブ
リダイズするオリゴヌクレオチドからなるプローブ;該
プローブ、及び遺伝子の特定領域にハイブリダイズする
オリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーとリ
バースプライマーとのプライマー対の組合せから選ばれ
る、グルタチオンS−転移酵素の測定キット;並びに該
測定キットを用いる、グルタチオンS−転移酵素の測定
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトにおける第II
相反応の一種であるグルタチオン抱合に関与するグルタ
チオンS−転移酵素の測定方法及びそのためのプローブ
及びキットに関する。
【0002】
【従来の技術】第II相反応に関与する酵素には種々のも
のが知られている。このうち、下記に示すグルタチオン
S−転移酵素(glutathione S-transferase)はグルタ
チオン抱合に関与する酵素である。 (1) glutathione S-transferase pi(GSTP1) (2) glutathione S-transferase theta 1 (GSTT1) (3) glutathione S-transferase theta 2 (GSTT2) (4) glutathione S-transferase M1B (GSTM1B) (5) glutathione S-transferase M2 (GSTM2) (6) glutathione S-transferase M3 (GSTM3) (7) glutathione S-transferase M4 (GSTM4) (8) glutathione S-transferase M5 (GSTM5) (9) glutathione S-transferase A1-1 (GSTA1−
1) (10) glutathione S-transferase A2 (GSTA2) (11) glutathione S-transferase A3 (GSTA3) (12) glutathione S-transferase A4 (GSTA4) (13) microsomal glutathione S-transferase (MGS
T1) (14) microsomal glutathione S-transferase 2 (MG
ST2) (15) microsomal glutathione S-transferase 3 (MG
ST3) (16) prostaglandin E synyhase (MGST1L1) (17) glutathione S-transferase Zeta 1 (GSTZ1)
【0003】ところで、新薬を開発する上で、該新薬を
投与した際の第II相反応に関与する酵素の動き(発現量
の増減)を把握することは重要である。何故なら、第II
相反応に関与する酵素の変動が判らないと、該新薬と併
用される併用薬剤の効力や副作用の増減或いは併用薬剤
や他の摂取物による新薬の効力や副作用の増減が予測で
きず、該新薬の安全性を確認することができないからで
ある。
【0004】そこで、上記新薬開発等の分野において
は、ヒトにおける第II相反応に関与する酵素に関する情
報、殊に之等各分子種を区別して測定できる測定技術の
開発が要望されている。かかる技術が開発できれば、例
えば、新薬の他剤との相互作用や特殊病態時における影
響等が容易に把握でき、該新薬の副作用に関する有用な
情報を得ることができ、新薬の安全性を確保することが
できる。一方、ポリメラーゼチェインリアクション(P
CR)は、核酸の増幅法として広く知られており、例え
ばRT−PCR(Reverse Transcription-PCR)、コン
ペティティブRT−PCR等が微量のmRNAの検出、
定量に威力を発揮している。
【0005】近年、PCRを利用したリアルタイム定量
検出法が確立された(Taq Man PCR(Genome Res., 6(1
0), 986 (1996)), ABI PRISMTM Sequence Detection Sy
stem(Applied Biosystems社))。これは、特定の蛍光標
識プローブ(TaqMan prove)を用いて核酸を測定する方
法である。より詳しくは、例えば5’末端にリポーター
色素及び3’末端にクエンチャー色素を付加して蛍光標
識したプローブをターゲットDNAにアニールさせた状
態で、通常のPCR反応を行なわせると、伸長反応の進
行に伴って、DNAポリメラーゼの有する5′−3′エ
キソヌクレアーゼ活性により、上記プローブが5’末端
から加水分解される。その結果、5’末端のリポーター
色素が3’末端のクエンチャー色素から離れ、これによ
り、当初一定の空間的距離を保っていたことによるFR
ET(Fluoresence Resonance Energy Transfer, 両蛍
光色素の共鳴によるリポーター色素のエネルギー順位の
低下に基づく蛍光強度の低下現象)効果がなくなり、ク
エンチャー色素により制御されていたリポーター色素の
蛍光強度が増加する。従って、この蛍光強度の増加を測
定することによって、ターゲット核酸をリアルタイムに
選択的に定量検出できるのである。この方法によれば、
PCR反応後に増幅物を例えばアガロースゲル電気泳動
して、泳動パターンを解析する等の複雑な工程が不要と
なり、短時間で且つ同時に多種のサンプルを定量できる
利点がある。
【0006】一般に、臨床検査センター等で臨床検査を
行う場合には、非常に多数の検体について限られた時間
内に検査をする必要があるため、検査を効率良く行い得
る手法の開発が要望されている。上記リアルタイム検出
法は、このような要望に合致するものとして期待されて
いる。
【0007】本発明者らは、上記PCRによるリアルタ
イム検出法に着目し、これがヒト第II相反応、とくにグ
ルタチオン抱合に関与するグルタチオンS−転移酵素の
検出に利用できるのではないかとの着想から、鋭意研究
を重ねた。
【0008】しかるに、現在知られている化学物質を代
謝するヒトにおけるグルタチオン抱合に関与するグルタ
チオンS−転移酵素は、前述したとおり約17種にも及
び、それぞれのmRNAの配列は知られているものの、
之等をターゲット遺伝子として、互いに重複する配列部
分を有さず、しかも同一PCR条件で充分に増幅し得、
更に、該ターゲット遺伝子の特定位置にハイブリダイズ
し得る各プライマー対としてのオリゴヌクレオチドの検
索自体困難であると考えられた。また、かかるプライマ
ー対に挟まれた特定領域に、同一PCR条件下に之等の
プライマーよりも早くハイブリダイズし得、しかもヒト
におけるグルタチオンS−転移酵素に対して特異的なプ
ローブの構築もまた、同様に困難であると考えられた。
【0009】特に、ヌクレオチド配列が既知の2つの核
酸のハイブリダイズのし易さは、融点(Tm)の計算に
よりある程度推定することはできるものの、この推定に
よって選択したプライマーとプローブとの組合せが、必
ずしもDNA測定において好結果をもたらすわけではな
いことが知られていることより、現在知られている全て
のヒトにおけるグルタチオンS−転移酵素について、之
等を同時に区別して測定可能な、上記PCRによるリア
ルタイム検出用の各プライマー対とプローブとの組合せ
の選択には、熟練者の試行錯誤による多大な実験等が必
要となると予想された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヒト
におけるグルタチオン抱合に関与するグルタチオンS−
転移酵素のPCRによる測定法、特にリアルタイム検出
法の確立と、そのためのプローブ及びプライマー対を提
供することにある。
【0011】本発明者らは、上記目的よりグルタチオン
抱合に関与するグルタチオンS−転移酵素について、多
大な実験、研究を繰返し行った結果、当該酵素に対する
目的のプライマー対及びプローブの組合せを提供するこ
とに成功し、ここに下記要旨の本発明を完成するに至っ
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ヒトに
おけるグルタチオン抱合に関与するグルタチオンS−転
移酵素の測定に用いられるプローブであって、下記(1)
〜(17)の各領域のそれぞれにハイブリダイズするオリゴ
ヌクレオチドから選ばれることを特徴とするプローブ;
特にリポーター色素とクエンチャー色素とが結合してい
る該プローブ;塩基配列の長さが20〜40である該プ
ローブ;配列番号1〜配列番号17に示される配列のい
ずれかを含む該プローブ;並びに配列番号1〜配列番号
17に示される配列のいずれかである該プローブが提供
される。 (1)GSTP1遺伝子の293〜318の領域 (2)GSTT1遺伝子の436〜461の領域 (3)GSTT2遺伝子の82〜107の領域 (4)GSTM1B遺伝子の310〜340の領域 (5)GSTM2遺伝子の310〜338の領域 (6)GSTM3遺伝子の323〜353の領域 (7)GSTM4遺伝子の322〜354の領域 (8)GSTM5遺伝子の342〜310の領域 (9)GSTA1−1遺伝子の331〜361の領域 (10)GSTA2遺伝子の333〜361の領域 (11)GSTA3遺伝子の316〜347の領域(ジーン
バンク(GenBank)の登録番号AF020919での位
置、開始コドンからの位置は未確認) (12)GSTA4遺伝子の246〜274の領域 (13)MGST1遺伝子の202〜231の領域(ジーン
バンク(GenBank)の登録番号U46498での位置、
開始コドンからの位置は未確認) (14)MGST2遺伝子の42〜68の領域 (15)MGST3遺伝子の154〜179の領域 (16)MGST1L1遺伝子の284〜256の領域 (17)GSTZ1遺伝子の50〜75の領域
【0013】また、本発明によれば、ヒトにおけるグル
タチオン抱合に関与するグルタチオンS−転移酵素をコ
ードする遺伝子の下記各領域にそれぞれハイブリダイズ
するオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマー
とリバースプライマーとのプライマー対、及び上記両プ
ライマーに挟まれた下記領域にハイブリダイズするオリ
ゴヌクレオチドからなるプローブの組合せから選ばれ
る、下記(1)〜(17)の、ヒトにおけるグルタチオン抱合
に関与するグルタチオンS−転移酵素の測定キット;特
にプローブが更にリポーター色素とクエンチャー色素と
を結合させたものである上記測定キットが提供される。 (1)プライマー対;GSTP1遺伝子の265-285領域及び
342-320領域、プローブ;293-318領域 (2)プライマー対;GSTT1遺伝子の414-434領域及び
500-478領域、プローブ;436-461領域 (3)プライマー対;GSTT2遺伝子の62-80領域及び12
8-110領域、プローブ;82-107領域 (4)プライマー対;GSTM1B遺伝子の217-237領域及
び505-484領域、プローブ;310-340領域 (5)プライマー対;GSTM2遺伝子の220-240領域及び
434-413領域、プローブ;310-338領域 (6)プライマー対;GSTM3遺伝子の298-320領域及び
404-382領域、プローブ;323-353領域 (7)プライマー対;GSTM4遺伝子の298-318領域及び
431-410領域、プローブ;322-354領域 (8)プライマー対;GSTM5遺伝子の170-190領域及び
388-367領域、プローブ;342-310領域 (9)プライマー対;GSTA1−1遺伝子の151-170領域
及び519-501領域、プローブ;331-361領域 (10)プライマー対;GSTA2遺伝子の199-220領域及
び522-500領域、プローブ;333-361領域 (11)プライマー対;GSTA3遺伝子の290-311領域及
び585-561領域、プローブ;316-347領域(ジーンバンク
(GenBank)の登録番号AF020919での位置、開
始コドンからの位置は未確認) (12)プライマー対;GSTA4遺伝子の191-211領域及
び314-293領域、プローブ;246-274領域 (13)プライマー対;MGST1遺伝子の175-195領域及
び255-234領域、プローブ;202-231領域(ジーンバンク
(GenBank)の登録番号U46498での位置、開始コ
ドンからの位置は未確認) (14)プライマー対;MGST2遺伝子の19-40領域及び1
62-141領域、プローブ;42-68領域 (15)プライマー対;MGST3遺伝子の130-150領域及
び200-180領域、プローブ;154-179領域 (16)プライマー対;MGST1L1遺伝子の218-238領
域及び307-289領域、プローブ;284-256領域 (17)プライマー対;GSTZ1遺伝子の28-48領域及び1
61-140領域、プローブ;50-75領域
【0014】上記キットを構成するプライマー対とプロ
ーブとの組合せ(セット)の好ましいものとしては、下
記(1)〜(8)から選ばれる各配列番号で示される配列を含
むもの、より好ましくは各配列番号で示される配列のも
のを挙げることができる。 (1)プライマー対;配列番号18及び19、プローブ;
配列番号1 (2)プライマー対;配列番号20及び21、プローブ;
配列番号2 (3)プライマー対;配列番号22及び23、プローブ;
配列番号3 (4)プライマー対;配列番号24及び25、プローブ;
配列番号4 (5)プライマー対;配列番号26及び27、プローブ;
配列番号5 (6)プライマー対;配列番号28及び29、プローブ;
配列番号6 (7)プライマー対;配列番号30及び31、プローブ;
配列番号7 (8)プライマー対;配列番号32及び33、プローブ;
配列番号8 (9)プライマー対;配列番号34及び35、プローブ;
配列番号9 (10)プライマー対;配列番号36及び37、プローブ;
配列番号10 (11)プライマー対;配列番号38及び39、プローブ;
配列番号11 (12)プライマー対;配列番号40及び41、プローブ;
配列番号12 (13)プライマー対;配列番号42及び43、プローブ;
配列番号13 (14)プライマー対;配列番号44及び45、プローブ;
配列番号14 (15)プライマー対;配列番号46及び47、プローブ;
配列番号15 (16)プライマー対;配列番号48及び49、プローブ;
配列番号16 (17)プライマー対;配列番号50及び51、プローブ;
配列番号17
【0015】また、上記各セットはそれぞれ以下の酵素
の測定用であることができる。 (1)のセット;GSTP1測定用 (2)のセット;GSTT1測定用 (3)のセット;GSTT2測定用 (4)のセット;GSTM1B測定用 (5)のセット;GSTM2測定用 (6)のセット;GSTM3測定用 (7)のセット;GSTM4測定用 (8)のセット;GSTM5測定用 (9)のセット;GSTA1−1測定用 (10)のセット;GSTA2測定用 (11)のセット;GSTA3測定用 (12)のセット;GSTA4測定用 (13)のセット;MGST1測定用 (14)のセット;MGST2測定用 (15)のセット;MGST3測定用 (16)のセット;MGST1L1測定用 (17)のセット;GSTZ1測定用 本発明によれば、更にヒトにおけるグルタチオン抱合に
関与するグルタチオンS−転移酵素の遺伝子を含む検体
について、上記いずれかに記載の測定キットを用いてポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR、RT−PCRを含む)を
行い、用いたプローブの加水分解の有無を測定すること
を特徴とする、グルタチオン抱合に関与するグルタチオ
ンS−転移酵素の測定方法、特に上記加水分解の有無
が、励起光照射による蛍光の発色の有無によりなされる
上記測定方法が提供される。
【0016】より詳しくは、フォーワードプライマー及
びリバースプライマーのプライマー対並びにレポーター
色素とクエンチャー色素を有し上記両プライマーに挟ま
れた領域内で鋳型核酸とハイブリダイズするプローブを
用いて、5′−3′エキソヌクレアーゼ活性を有するD
NAポリメラーゼによりポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)を行うことによって、グルタチオンS−転移酵素の
遺伝子を測定するリアルタイム検出方法が提供される。
【0017】本発明に係わるグルタチオンS−転移酵素
のリアルタイム検出方法は、同一PCR乃至RT−PC
R反応条件下にリアルタイムで簡便且つ迅速に、当該酵
素を分別定量できるものであり、その確立は、臨床分
野、医薬品分野において非常に有益である。例えば、本
発明方法によって、医薬品開発における動態試験におい
て重要な位置を占める薬物代謝のグルタチオンS−転移
酵素のヒト試料中でのmRNAの発現を容易に定量する
ことができる。これによって、医薬品等の化学物質に曝
露された場合のグルタチオンS−転移酵素の変化を知る
ことができる。
【0018】また、手術で摘出した組織やバイオプシー
により摘出した組織中のグルタチオンS−転移酵素のm
RNA発現を見る上で、迅速且つ多種の試料を処理で
き、また、僅かな組織片から抽出した全RNAで検出可
能である。
【0019】更に、グルタチオンS−転移酵素は、肝
臓、腎臓等での酵素誘導などによる発現量の変化が血液
中(血液に含まれる核を有する細胞)の値の変化と相関
する可能性が考えられるが、この血液中の発現量は小さ
く、測定には多くの血液を必要とする。しかし、本発明
者の設計したプライマーとプローブを用いれば少ないサ
ンプルで測定が可能である機器での測定が可能であり、
血液中の発現量を測定することに有用である。また、グ
ルタチオンS−転移酵素においては、肝臓、腎臓等での
酵素誘導などによる発現量の変化が唾液中など分泌液中
に含まれる核を有する細胞の値の変化と相関する可能性
が考えられるが、この唾液中など分泌液中に含まれる核
を有する細胞中の発現量は小さく、測定には多くの唾液
などの分泌液を必要とする。しかし、本発明者の設計し
たプライマーとプローブを用いれば少ないサンプルで測
定が可能である機器での測定が可能であり、唾液中など
の発現量を測定することに有用である。
【0020】以下、本発明方法に利用するプローブ及び
プライマー対につき詳述すれば、各プローブ及びプライ
マーは、上述した通り、グルタチオンS−転移酵素の遺
伝子の特定領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチ
ドから選択される。
【0021】ここで「ハイブリダイズする」とは、後述
するPCR(RT−PCR)の条件でハイブリダイズす
ることをいう。
【0022】本発明に係わるプローブ及びプライマーに
共通する要件としては、増幅生成物が50〜400塩基
対の長さであること、プライマーとプローブができる限
り近接していること、配列に含まれるG(グアニン)及
びC(シトシン)の割合がなるべく50%前後であるこ
と、G(グアニン)が4つ以上連続していないことを挙
げることができる。また、その他の本発明プローブにみ
られる要件としてはTm値が70℃前後であることを挙
げることができ、同様にプライマーにはTm値が60℃
前後であることを挙げることができる。
【0023】グルタチオン抱合に関与するグルタチオン
S−転移酵素のmRNA配列は公知であり、それぞれジ
ーンバンク(GenBank)に以下の登録番号で登録されて
いる。 (1)GSTP1遺伝子;NM_000852 (2)GSTT1遺伝子;NM_000853 (3)GSTT2遺伝子;NM_000854 (4)GSTM1B遺伝子;J03817 (5)GSTM2遺伝子;NM_000848 (6)GSTM3遺伝子;NM_000849 (7)GSTM4遺伝子;NM_000850 (8)GSTM5遺伝子;NM_000851 (9)GSTA1−1遺伝子;S49975 (10)GSTA2遺伝子;M16594 (11)GSTA3遺伝子;AF020919 (12)GSTA4遺伝子;NM_001512 (13)MGST1遺伝子;U46498 (14)MGST2遺伝子;NM_002413 (15)MGST3遺伝子;NM_004528 (16)MGST1L1遺伝子;NM_004878。 (17)GSTZ1遺伝子;NM_001513
【0024】本明細書において、各酵素の特定領域の表
示は、いずれも上記各登録番号で登録された遺伝子の配
列に従うものである。
【0025】前記プライマー及びプローブ用のオリゴヌ
クレオチドのヌクレオチド数は、少なくとも15個、通
常15〜50個、好ましくは20〜40個の範囲にある
のがよい。之等プライマー及びプローブのヌクレオチド
数が上記よりあまりに多くなりすぎると、1本鎖DNA
にハイブリダイズしにくくなり、逆にあまりに小さすぎ
ると、ハイブリダイゼーションの特異性が低下する。
【0026】プライマー及びプローブの特定のヌクレオ
チド配列の好ましい具体的配列の例は、前述したとお
り、各分子種に応じてそれぞれ、配列番号1〜17(プ
ローブの場合)並びに配列番号18〜51(プライマー
の場合)に示されるとおりである。
【0027】尚、例えば20ヌクレオチドからなるプラ
イマー又はプローブは、鋳型鎖との間に少数のミスマッ
チが存在してもハイブリダイズし、PCRのプライマー
として又は検出用プローブとして機能し得ることが知ら
れている。従って本発明プライマー及びプローブもま
た、上記の特定のヌクレオチド配列を有するものに限定
されず、これをその一部として含むものや、この配列中
の例えば2個以下のヌクレオチドの置換、欠失及び/又
は付加による修飾のなされた配列を包含することができ
る。
【0028】上記本発明プローブ及びプライマーとして
の前記オリゴヌクレオチドは、常法に従い、自動合成
機、例えばDNAシンセサイザー(パーキンエルマー
社)等を用いて容易に合成することができ、得られるオ
リゴヌクレオチドは更に必要に応じて、市販の精製用カ
ートリッジ等を用いて精製することもできる。
【0029】本発明のリアルタイム検出用プローブは、
その一端、例えば5′−末端にレポーター色素を結合し
ており、そして他端、例えば3′−末端にクエンチャー
色素を結合している。レポーター色素は、例えば励起光
の照射によって蛍光を発する物質であり、クエンチャー
は、該レポーター色素に距離的に接近して存在する場合
レポーター色素に作用してその蛍光の発生を消去する作
用を有するものであることができる。該レポーター色素
の例としては、例えば6−カルボキシ−フルオレッセイ
ン(FAM)、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレ
ッセイン(TET)、2,7−ジメトキシ−4,5−ジ
クロロ−6−カルボキシフルオレッセイン(JOE)、
ヘキソクロロ−6−カルボキシフルオレッセイン(HE
X)等が挙げられる。クエンチャー色素の例としては、
例えば6−カルボキシ−テトラメチル−ローダミン(T
AMRA)等が挙げられる。
【0030】本発明プローブは、前記特定配列のプロー
ブ用オリゴヌクレオチドにレポーター色素及びクエンチ
ャー色素を結合させることにより調製できる。例えばプ
ローブの5′側は、通常数個のメチレン鎖をリンカーと
し、末端のリン酸基にFAM分子をリン酸エステルの形
で結合させることができる。また、3′側には、下に示
す構造単位を介してアミド結合によりTAMRA分子を
結合させ得る。
【0031】
【化1】
【0032】以下、本発明プライマー対及びプローブを
利用したPCRによるリアルタイム検出法につき詳述す
る。
【0033】本発明方法は、前述した本発明プライマー
対及びプローブを利用することを必須として、他は公知
のPCR法(例えば、Science, 230, 1350 (1985)参
照)、RT−PCR(Genome Res., 6(10), 986 (1996)
参照)等、特にリアルタイム検出法(例えばTaqMan PC
R, ABI PRISMTM 7700 SEQUENCE DETECTION SYSTEM, App
lied Biosystems, Ver1, June 1996参照)に従い実施す
ることができる。
【0034】該方法は、特に本発明が対象とするグルタ
チオンS−転移酵素の発現量の測定方法として、mRN
Aを測定する場合に有用である。この場合、グルタチオ
ンS−転移酵素を発現している生体組織を採取し、常法
に従って全RNAを抽出し、次にそれに対して相補性の
cDNAを常法に従って合成した後、本発明プライマー
対とプローブとを用いて、PCRを行えばよい。また、
常法に従って全RNAを抽出後、本発明プライマーとプ
ローブとを用いて、直接RT−PCRを行なうこともで
きる。
【0035】PCR反応、RT−PCR反応は、基本的
には公知の方法に従うことができる。それらの反応条件
も公知の方法に準じて適宜決定することができ、特に異
なるものではない。具体的には、後記実施例に示す条件
を好ましく採用できる。
【0036】検出も、基本的には常法に従って、例え
ば、アルゴンレーザ光をPCR反応液に照射し、放射さ
れる蛍光をCCDカメラを用いて検出することにより行
なうことができる。
【0037】かくして、本発明方法の実施によって、所
期のグルタチオン抱合に関与するグルタチオンS−転移
酵素を容易且つ迅速に検出することができる。
【0038】本発明は更に、上記方法の実施のためのキ
ットをも提供する。このキットは上記プライマー対及び
プローブを含んでなる。本発明キットには、対照として
使用することのできる既知の核酸や、該核酸を測定する
ためのプライマー対及びプローブを更に含んでいてもよ
い。
【0039】本発明方法によれば、グルタチオンS−転
移酵素の遺伝子を測定、検出できるため、これによって
グルタチオンS−転移酵素の定量を迅速に精度よく行な
うことができる。かくして、新薬の他剤との相互作用や
配合禁忌等に関連する基礎データーを効率よく得ること
ができる。
【0040】
【実施例】以下、試験例を挙げて本発明をより詳細に説
明する。
【0041】
【試験例1】リアルタイム検出法による検量線の作成 本試験で採用したリアルタイムワンステップRT−PC
R法は、96ウエルを用いて、最大96の異なった反応
を同時に実施して、一度に最大96の検体を測定できる
ものである。また、1チューブ内でRT反応とPCR反
応とを行なうことができる。
【0042】本定量の原理は、隣接した2種類の蛍光色
素を用いて、一方の色素(リポーター色素)の蛍光波長
と他方の色素(クエンチャー色素)の励起光波長との間
で、波長領域が重なる場合に生じるFRETを利用した
ものである。FRETを生じる2種の蛍光色素を両末端
に結合させたプローブ(TaqMan probe)がPCRで増幅
した特定のグルタチオンS−転移酵素由来のcDNAに
ハイブリダイゼーションし、この状態でPCRの伸長反
応が始まり、Taq DNAポリメラーゼの有する5’
−3’エンドヌクレアーゼ活性によってTaqManプ
ローブが加水分解され、リポーター色素が脱離し、クエ
ンチャー色素との間の物理的距離が生じ、FRETによ
って抑制されていたリポーター色素の蛍光強度が増加
し、この蛍光強度の増加はPCRの増幅産物の増加量に
比例するため、これをPCR反応毎に測定することによ
って、所望の定量が可能となる。
【0043】本試験では、プローブの5’末端側にはリ
ポーター色素としてFAMを、3’末端側にはクエンチ
ャー色素としてTAMRAを使用した。之等各色素の結
合及びこれによるTaqManプローブの作成は、文献
記載の方法(Genome Res., 6(10), 986 (1996))に従っ
て行なった。
【0044】また、各プライマー及びプローブとしての
オリゴヌクレオチドは、自動シンセサイザーとしてAB
I社製のDNA/RNA合成機を利用して、基質(dN
TP)及び規定の試薬を用いて合成した。
【0045】検体RNAとしては、成人の脳、成人の腎
臓、成人の肺、成人の小腸、胎児の肝臓、成人の肝臓プ
ールより精製された全RNAを用いた。尚、之等の全R
NAはいずれもクローンテック社(Clontech Laborator
ies, Inc.)より購入した。
【0046】成人の脳、成人の腎臓、成人の肺、成人の
小腸、胎児の肝臓、成人の肝臓プールより精製された全
RNAは、RNaseフリーの水で希釈し、20μg/
mLとした。その後、これら6種類を等量ずつ混合し、
検量線作成用とした。以後は、50μg/mLのイース
トtRNA(Yeast tRNA, GIBCO社製)を用いて、5倍
公比で希釈した。測定には5μLを使用した。
【0047】RT−PCR反応は、300nMフォーワ
ードプライマー、900nMリバースプライマー及び2
00nM TaqManプローブを含むTaqMan One-Step RT-PC
R Master Mix Reagents Kit (PE Applied Biosystems)
を用いて、50μL/チューブの系で、ABI PRI
SMTM7700 Sequence Detection System(PE Appl
ied Biosystems)にて行なった。
【0048】温度条件は、48℃で30分間、95℃で
10分間で保温した後、95℃で15秒間、60℃で1
分間のサイクルを50回行い、各サイクルごとに蛍光強
度を測定した。
【0049】前記した各酵素に対して各配列番号に示さ
れる配列のプライマー対及びプローブを用いて行なった
上記試験の結果(検量線)を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1から、100000pg全RNA/5
0μL反応液量から5倍公比で希釈された検量線を作成
したところ、GSTP1については、1.28pg全R
NA/50μL反応液量まで定量性を有しており、他の
酵素についても1.28pgから4000pg全RNA
を定量限界とした検量線の相関係数(r)は0.99以
上であった。
【0052】
【配列表】SEQUENCE LISTING <110> Ostuka Pharmaceutical Factory Inc. <120> グルタチオンS−転移酵素の測定方法、そのため
のプローブ及びキット <130> 00P1072 <160> 51 <210> 1 <211> 26 <212> DNA <213> human GSTP1 gene <400> 1 aggacctccg ctgcaaatac atctcc 26 <210> 2 <211> 26 <212> DNA <213> human GSTT1 gene <400> 2 ttgctcgagg acaagttcct ccagaa 26 <210> 3 <211> 26 <212> DNA <213> human GSTT2 gene <400> 3 ttagagctgc gcaccgtgga tttggt 26 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> human GSTM1B gene <400> 4 accatggaca accatatgca gctgggcatg a 31 <210> 5 <211> 29 <212> DNA <213> human GSTM2 gene <400> 5 tttatggaca gccgtatgca gctggccaa 29 <210> 6 <211> 31 <212> DNA <213> human GSTM3 gene <400> 6 taatggattt ccgcacacaa ctgataaggc t 31 <210> 7 <211> 33 <212> DNA <213> human GSTM4 gene <400> 7 tccaatcagc tggccagagt ctgctacagc cct 33 <210> 8 <211> 33 <212> DNA <213> human GSTM5 gene <400> 8 cagtctgacc agctccatgt ggttatccat aac 33 <210> 9 <211> 31 <212> DNA <213> human GSTA1-1 gene <400> 9 gtatgtccac ctgaggaaaa agatgccaag c 31 <210> 10 <211> 29 <212> DNA <213> human GSTA2 gene <400> 10 tactcaacct gaggaacaag atgccaagc 29 <210> 11 <211> 32 <212> DNA <213> human GSTA3 gene <400> 11 agaaaacaaa aagtcgctat ttccctgcct tc 32 <210> 12 <211> 29 <212> DNA <213> human GSTA4 gene <400> 12 tggcaagaac ctcaaggaga gaaccctga 29 <210> 13 <211> 30 <212> DNA <213> human MGST1 gene <400> 13 acagccatcc tgcacttcag actatttgtc 30 <210> 14 <211> 27 <212> DNA <213> human MGST2 gene <400> 14 ctcggcctgt cagcaaagtt attttgc 27 <210> 15 <211> 26 <212> DNA <213> human MGST3 gene <400> 15 cacatcttca actgcattca gcgagc 26 <210> 16 <211> 29 <212> DNA <213> human MGST1L1 gene <400> 16 ttaggaccca gaaaggagta gacgaagcc 29 <210> 17 <211> 26 <212> DNA <213> human GSTZ1 gene <400> 17 catggagagt tcgaattgct ctggcc 26 <210> 18 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTP1 gene <400> 18 ctggtggaca tggtgaatga c 21 <210> 19 <211> 23 <212> DNA <213> human GSTP1 gene <400> 19 cgcctcatag ttggtgtaga tga 23 <210> 20 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTT1 gene <400> 20 agagttggat gtgaccctgc a 21 <210> 21 <211> 23 <212> DNA <213> human GSTT1 gene <400> 21 tcagctaagg agatgtgagg acc 23 <210> 22 <211> 19 <212> DNA <213> human GSTT2 gene <400> 22 ccaagaagaa tggcatccc 19 <210> 23 <211> 19 <212> DNA <213> human GSTT2 gene <400> 23 ttgctcttgt gctgccctt 19 <210> 24 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTM1B gene <400> 24 agcaacgcca tcttgtgcta c 21 <210> 25 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTM1B gene <400> 25 tacggtggag gtcaaggaca tc 22 <210> 26 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTM2 gene <400> 26 aatgccatcc tgcggtacat t 21 <210> 27 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTM2 gene <400> 27 tgcttcccca gaaactgtga gt 22 <210> 28 <211> 23 <212> DNA <213> human GSTM3 gene <400> 28 cgagtggaca tcatagagaa cca 23 <210> 29 <211> 23 <212> DNA <213> human GSTM3 gene <400> 29 agctcttcca agtactgagg ctt 23 <210> 30 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTM4 gene <400> 30 ttggagaacc aggctatgga c 21 <210> 31 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTM4 gene <400> 31 ttccccagga actgtgagaa gt 22 <210> 32 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTM5 gene <400> 32 ttcccaatct gccctacttg a 21 <210> 33 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTM5 gene <400> 33 cctccaagta ttttggcttc ag 22 <210> 34 <211> 20 <212> DNA <213> human GSTA1-1 gene <400> 34 atgttccagc aagtgccaat 20 <210> 35 <211> 19 <212> DNA <213> human GSTA1-1 gene <400> 35 actggagtca agctcctcg 19 <210> 36 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTA2 gene <400> 36 cagaccagag ccattctcaa ct 22 <210> 37 <211> 23 <212> DNA <213> human GSTA2 gene <400> 37 aaggctagag tcaagctctt cca 23 <210> 38 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTA3 gene <400> 38 agatgccaag attgccttga tc 22 <210> 39 <211> 25 <212> DNA <213> human GSTA3 gene <400> 39 cttcttctaa agcttttgca tctgc 25 <210> 40 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTA4 gene <400> 40 agttggtaca gacccgaagc a 21 <210> 41 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTA4 gene <400> 41 agttccagca gatccagtgt cc 22 <210> 42 <211> 21 <212> DNA <213> human MGST1 gene <400> 42 tattccttga gtggtcccga c 21 <210> 43 <211> 22 <212> DNA <213> human MGST1 gene <400> 43 aatggtgtgg tagatccgtg ct 22 <210> 44 <211> 22 <212> DNA <213> human MGST2 gene <400> 44 ctgctggctg ctgtctctat tc 22 <210> 45 <211> 22 <212> DNA <213> human MGST2 gene <400> 45 ttgttgtgcc cgaaatactc tc 22 <210> 46 <211> 21 <212> DNA <213> human MGST3 gene <400> 46 tacagcacgg accctgaaaa t 21 <210> 47 <211> 21 <212> DNA <213> human MGST3 gene <400> 47 acttccaacg tgttctggtg g 21 <210> 48 <211> 21 <212> DNA <213> human MGST1L1 gene <400> 48 ggaacgacat ggagaccatc t 21 <210> 49 <211> 19 <212> DNA <213> human MGST1L1 gene <400> 49 agtgcatcca ggcgacaaa 19 <210> 50 <211> 21 <212> DNA <213> human GSTZ1 gene <400> 50 tcctatttcc gaagctcctg c 21 <210> 51 <211> 22 <212> DNA <213> human GSTZ1 gene <400> 51 ttcagtgcct ggaagtcctt ag 22
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 C12N 15/00 ZNAA Fターム(参考) 2G043 AA06 BA16 DA02 EA01 2G054 CA22 EA03 GA04 4B024 AA11 AA20 CA09 HA11 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ02 QQ42 QQ53 QR08 QR32 QR55 QR62 QR66 QS02 QS25 QS34 QX02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトにおけるグルタチオン抱合に関与す
    るグルタチオンS−転移酵素の測定に用いられるプロー
    ブであって、下記(1)〜(17)の各領域のそれぞれにハイ
    ブリダイズするオリゴヌクレオチドから選ばれることを
    特徴とするプローブ。 (1)GSTP1遺伝子の293〜318の領域 (2)GSTT1遺伝子の436〜461の領域 (3)GSTT2遺伝子の82〜107の領域 (4)GSTM1B遺伝子の310〜340の領域 (5)GSTM2遺伝子の310〜338の領域 (6)GSTM3遺伝子の323〜353の領域 (7)GSTM4遺伝子の322〜354の領域 (8)GSTM5遺伝子の342〜310の領域 (9)GSTA1−1遺伝子の331〜361の領域 (10)GSTA2遺伝子の333〜361の領域 (11)GSTA3遺伝子の316〜347の領域(ジーン
    バンク(GenBank)の登録番号AF020919での位
    置、開始コドンからの位置は未確認) (12)GSTA4遺伝子の246〜274の領域 (13)MGST1遺伝子の202〜231の領域(ジーン
    バンク(GenBank)の登録番号U46498での位置、
    開始コドンからの位置は未確認) (14)MGST2遺伝子の42〜68の領域 (15)MGST3遺伝子の154〜179の領域 (16)MGST1L1遺伝子の284〜256の領域 (17)GSTZ1遺伝子の50〜75の領域
  2. 【請求項2】リポーター色素とクエンチャー色素とが結
    合している請求項1記載のプローブ。
  3. 【請求項3】 塩基配列の長さが20〜40である請求
    項1記載のプローブ。
  4. 【請求項4】 配列番号1〜配列番号17に示される配
    列のいずれかを含むものである請求項1〜3のいずれか
    に記載のプローブ。
  5. 【請求項5】 配列番号1〜配列番号17に示される配
    列のいずれかである請求項1〜3のいずれかに記載のプ
    ローブ。
  6. 【請求項6】下記(1)〜(17)の、ヒトにおけるグルタチ
    オン抱合に関与するグルタチオンS−転移酵素をコード
    する遺伝子の下記各領域にそれぞれハイブリダイズする
    オリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーとリ
    バースプライマーとのプライマー対、及び上記両プライ
    マーに挟まれた下記領域にハイブリダイズするオリゴヌ
    クレオチドからなるプローブの組合せから選ばれる、グ
    ルタチオンS−転移酵素の測定キット。 (1)プライマー対;GSTP1遺伝子の265-285領域及び
    342-320領域、プローブ;293-318領域 (2)プライマー対;GSTT1遺伝子の414-434領域及び
    500-478領域、プローブ;436-461領域 (3)プライマー対;GSTT2遺伝子の62-80領域及び12
    8-110領域、プローブ;82-107領域 (4)プライマー対;GSTM1B遺伝子の217-237領域及
    び505-484領域、プローブ;310-340領域 (5)プライマー対;GSTM2遺伝子の220-240領域及び
    434-413領域、プローブ;310-338領域 (6)プライマー対;GSTM3遺伝子の298-320領域及び
    404-382領域、プローブ;323-353領域 (7)プライマー対;GSTM4遺伝子の298-318領域及び
    431-410領域、プローブ;322-354領域 (8)プライマー対;GSTM5遺伝子の170-190領域及び
    388-367領域、プローブ;342-310領域 (9)プライマー対;GSTA1−1遺伝子の151-170領域
    及び519-501領域、プローブ;331-361領域 (10)プライマー対;GSTA2遺伝子の199-220領域及
    び522-500領域、プローブ;333-361領域 (11)プライマー対;GSTA3遺伝子の290-311領域及
    び585-561領域、プローブ;316-347領域(ジーンバンク
    (GenBank)の登録番号AF020919での位置、開
    始コドンからの位置は未確認) (12)プライマー対;GSTA4遺伝子の191-211領域及
    び314-293領域、プローブ;246-274領域 (13)プライマー対;MGST1遺伝子の175-195領域及
    び255-234領域、プローブ;202-231領域(ジーンバンク
    (GenBank)の登録番号U46498での位置、開始コ
    ドンからの位置は未確認) (14)プライマー対;MGST2遺伝子の19-40領域及び1
    62-141領域、プローブ;42-68領域 (15)プライマー対;MGST3遺伝子の130-150領域及
    び200-180領域、プローブ;154-179領域 (16)プライマー対;MGST1L1遺伝子の218-238領
    域及び307-289領域、プローブ;284-256領域 (17)プライマー対;GSTZ1遺伝子の28-48領域及び1
    61-140領域、プローブ;50-75領域
  7. 【請求項7】 プローブが、更にリポーター色素とクエ
    ンチャー色素とを結合させたものである請求項6記載の
    測定キット。
  8. 【請求項8】下記(1)〜(17)に示されるセットの、各配
    列番号で示される配列を含むオリゴヌクレオチドからな
    るプライマー対とプローブとの組合せから選ばれる、請
    求項7記載の測定キット。 (1)プライマー対;配列番号18及び19、プローブ;
    配列番号1 (2)プライマー対;配列番号20及び21、プローブ;
    配列番号2 (3)プライマー対;配列番号22及び23、プローブ;
    配列番号3 (4)プライマー対;配列番号24及び25、プローブ;
    配列番号4 (5)プライマー対;配列番号26及び27、プローブ;
    配列番号5 (6)プライマー対;配列番号28及び29、プローブ;
    配列番号6 (7)プライマー対;配列番号30及び31、プローブ;
    配列番号7 (8)プライマー対;配列番号32及び33、プローブ;
    配列番号8 (9)プライマー対;配列番号34及び35、プローブ;
    配列番号9 (10)プライマー対;配列番号36及び37、プローブ;
    配列番号10 (11)プライマー対;配列番号38及び39、プローブ;
    配列番号11 (12)プライマー対;配列番号40及び41、プローブ;
    配列番号12 (13)プライマー対;配列番号42及び43、プローブ;
    配列番号13 (14)プライマー対;配列番号44及び45、プローブ;
    配列番号14 (15)プライマー対;配列番号46及び47、プローブ;
    配列番号15 (16)プライマー対;配列番号48及び49、プローブ;
    配列番号16 (17)プライマー対;配列番号50及び51、プローブ;
    配列番号17
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の測定キットであって、
    (1)のセットがGSTP1の測定用で、(2)のセットがG
    STT1の測定用で、(3)のセットがGSTT2の測定
    用で、(4)のセットがGSTM1Bの測定用で、(5)のセ
    ットがGSTM2の測定用で、(6)のセットがGSTM
    3の測定用で、(7)のセットがGSTM4の測定用で、
    (8)のセットがGSTM5の測定用で、(9)のセットがG
    STA1−1の測定用で、(10)のセットがGSTA2の
    測定用で、(11)のセットがGSTA3の測定用で、(12)
    のセットがGSTA4の測定用で、(13)のセットがMG
    ST1の測定用で、(14)のセットがMGST2の測定用
    で、(15)のセットがMGST3の測定用で、(16)のセッ
    トがMGST1L1の測定用で、(17)のセットがGST
    Z1の測定用である測定キット。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の(1)〜(17)に示される
    セットの、各配列番号で示される配列を有するオリゴヌ
    クレオチドからなるプライマー対とプローブとの組合せ
    から選ばれる、請求項9に記載の測定キット。
  11. 【請求項11】 ヒトにおけるグルタチオン抱合に関与
    するグルタチオンS−転移酵素を含む検体について、請
    求項6〜10のいずれかに記載の測定キットを用いてポ
    リメラーゼ連鎖反応(PCR)を行い、用いたプローブ
    の加水分解の有無を測定することを特徴とする、グルタ
    チオンS−転移酵素の測定方法。
  12. 【請求項12】加水分解の有無が、励起光照射による蛍
    光の発色の有無によりなされる請求項11記載の測定方
    法。
JP2000245951A 2000-08-14 2000-08-14 グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット Pending JP2002058483A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000245951A JP2002058483A (ja) 2000-08-14 2000-08-14 グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000245951A JP2002058483A (ja) 2000-08-14 2000-08-14 グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002058483A true JP2002058483A (ja) 2002-02-26

Family

ID=18736375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000245951A Pending JP2002058483A (ja) 2000-08-14 2000-08-14 グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002058483A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003102178A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Takara Bio Inc. Procede de typage de polymorphismes genetiques
JP2010540921A (ja) * 2007-09-27 2010-12-24 フンダシオン レイナ メルセデス パラ ラ インベスティガシオン サニタリア ヒトgstt1に対する抗体(抗−hgstt1)の検出のための免疫学的分析方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003102178A1 (fr) * 2002-05-31 2003-12-11 Takara Bio Inc. Procede de typage de polymorphismes genetiques
JP2010540921A (ja) * 2007-09-27 2010-12-24 フンダシオン レイナ メルセデス パラ ラ インベスティガシオン サニタリア ヒトgstt1に対する抗体(抗−hgstt1)の検出のための免疫学的分析方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5099920B2 (ja) 核酸試験用対照
CA2860338C (en) System and method of detecting rnas altered by cancer in peripheral blood
JP2007525998A (ja) 脆弱x症候群などのstrpの検出
JP2002505117A (ja) チモーゲン性核酸検出方法、および関連分子およびキット
JP6126381B2 (ja) 標的核酸の検出方法及びキット
EP2722388B1 (en) Nucleic acid probe for assaying nucleic acids
CN105331733A (zh) Egfr基因的多态性检测用探针、扩增用引物及其应用
WO2013038534A1 (ja) 標的核酸の検出方法
JP2001204483A (ja) hTERTmRNAの発現の定量
CN105745335A (zh) 用于对cMET核酸进行多模态分析的组合物及方法
JP2002058483A (ja) グルタチオンs−転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP2023523477A (ja) 単一標的遺伝子の遺伝的変異のリアルタイム検出用の一本鎖核酸及びこれを用いた検出方法
JP2007006704A (ja) ヒトにおけるグルクロン酸抱合に関与する酵素のmRNAの測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP4276771B2 (ja) ヒトにおけるグルクロン酸抱合に関与する酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP2008212032A (ja) ラットにおける糖、脂肪、蛋白質の代謝に関連する蛋白質のmRNAの測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP4908093B2 (ja) カニクイザルにおける代謝関連酵素のmRNAの測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP4288454B2 (ja) 薬物代謝の第i相反応に関与する酵素の測定方法、そのためのプローブおよびキット
RU2738752C1 (ru) Способ идентификации личности и установления родства с помощью InDel полиморфизмов и набор синтетических олигонуклеотидов для их генотипирования
JP2002058480A (ja) アシルCoA:N−アシル転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP4059484B2 (ja) ヒトにおける硫酸抱合に関与する酵素のmRNAの測定方法、そのための測定キット
JP2002101900A (ja) ヒトにおけるアセチル抱合に関与する酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット
KR20180053679A (ko) 단일 뉴클레오타이드 해상도를 가진 다가 프로브
JP2002058481A (ja) メチル転移酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP2008206441A (ja) ラットにおける免疫関連の蛋白質をコードするmRNAの測定方法、そのためのプローブ及びキット
JP2002085067A (ja) ヒトにおける硫酸抱合に関与する酵素の測定方法、そのためのプローブ及びキット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090317