JP2002056509A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP2002056509A
JP2002056509A JP2000244052A JP2000244052A JP2002056509A JP 2002056509 A JP2002056509 A JP 2002056509A JP 2000244052 A JP2000244052 A JP 2000244052A JP 2000244052 A JP2000244052 A JP 2000244052A JP 2002056509 A JP2002056509 A JP 2002056509A
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layer
magnetic
insulating layer
coil
magnetic core
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JP2000244052A
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Tatsuya Saito
達也 斎藤
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗効果素子によって情報を確実に読み
出すことができ、狭トラック化を実現することの可能な
薄膜磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 非磁性基板2上に、下地絶縁層3、磁気
シールド層4、磁気抵抗効果素子12が埋設された非磁
性絶縁層5、下部磁気コア層6、ギャップ層7、下部コ
イル絶縁層8、コイル層9、上部コイル絶縁層10及び
上部磁気コア層11が順次積層して形成され、磁気抵抗
効果素子12よりも矢印Y方向の上部磁気コア層11の
他端部側の位置において、下地絶縁層3に第1の凹部3
aを形成することにより、下部コイル絶縁層8には第2
の凹部8aが設けられ、この第2の凹部8a内にコイル
層9を収容するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体に対
し情報の書き込み及び読み出しを行う薄膜磁気ヘッドに
係り、さらに詳しくは、磁気抵抗効果素子を用いて磁気
記録媒体に書き込まれた情報の読み出し行う薄膜磁気ヘ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図8乃至図14は、この種の薄膜磁気ヘ
ッドの従来技術を説明するためのものであり、図8に示
すように、この薄膜磁気ヘッド21は、Al2O3−T
iCセラミック等からなる非磁性基板22上に、順に、
アルミナ等からなる下地絶縁層23、Fe−Ni合金等
からなる磁気シールド層24、アルミナ等からなり磁気
抵抗効果素子33が埋設された非磁性絶縁層25、Fe
−Ni合金等からなる下部磁気コア層26が積層され
て、下部磁気コア層26上に、Fe−Ni合金等からな
る下部磁極層27とノボラック樹脂等からなる下部コイ
ル絶縁層28とが設けられており、下部磁極層27及び
下部コイル絶縁層28上には、アルミナ等からなるギャ
ップ層29が下部コイル絶縁層28に形成された凹部2
8a内に至るように設けられている。
【0003】そして、ギャップ層29に下部コイル絶縁
層28の凹部28aの形状が反映された凹部29aが設
けられ、この凹部29a内に配設されたコイル層30上
に上部コイル絶縁層31が形成されており、上部コイル
絶縁層31上には、上部磁気コア層32が一端部をギャ
ップ層29を介して下部磁極層27に対向させ他端部を
下部磁気コア層26に接触させて設けられ、媒体対向面
34側の上部磁気コア層32と下部磁極層27との間が
磁気ギャップGとされ、上部コイル絶縁層31の一端部
に形成された傾斜面31aが上部磁気コア層32によっ
て覆われた状態となっている。
【0004】このように構成された薄膜磁気ヘッド21
は、そのコイル層30に記録電流が与えられると、下部
磁気コア層26、下部磁極層27及び上部磁気コア層3
2に記録磁界が誘導され、媒体対向面34における磁気
ギャップGからの漏れ磁界により磁気記録媒体に対し情
報の書き込みが行われ、また、この書き込まれた情報は
磁気抵抗効果素子33によって読み出されるようになっ
ている。
【0005】この薄膜磁気ヘッド21の製造は、先ず、
図9に示すように、非磁性基板22に設けられた下地絶
縁層23上に磁気シールド層24から下部磁極層27ま
での各層を順次形成し、次いで、図10に示すように、
下部磁気コア層26上に下部磁極層27を覆うように下
部コイル絶縁層28を設ける。次に、図11に示すよう
に、CMP法(ケミカル・メカニカル・ポリッシング)
により、下部コイル絶縁層28の膜厚と下部磁極層27
の膜厚とが等しくなるように下部コイル絶縁層28を研
磨し、次いで、図12に示すように、イオンミリング法
により下部コイル絶縁層28に凹部28aを形成する。
【0006】次に、図13に示すように、スパッタリン
グ法により下部磁極層27及び下部コイル絶縁層28上
にギャップ層29を下部コイル絶縁層28の凹部28a
内に至るように形成し、次いで、スパッタリング法、電
解めっき法及びフォトリソグラフィー技術を組み合わせ
ることによりギャップ層29の凹部29a内にコイル層
30を設け、コイル層30上に上部コイル絶縁層31を
形成する。
【0007】次に、図14に示すように、ギャップ層2
9上から上部コイル絶縁層31上にわたりFe−Ni合
金等からなるめっき下地層35形成して、めっき下地層
35上にレジスト層36を塗布形成する。次いで、フォ
トリソグラフィー技術を用いてこのレジスト層36を露
光・現像しレジスト層36を部分的に除去することによ
り、上部磁気コア層32の形状に対応するパターンをレ
ジスト層36に形成したのち、レジスト層36が除去さ
れた前記パターン部分に電解めっきを施して上部磁気コ
ア層32を形成する。そして、残ったレジスト層36を
除去して薄膜磁気ヘッド21の製造が完了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の薄膜磁気ヘッド21にあっては、ギャップ層2
9の凹部29aからコイル層30が上方に突出している
ため、ギャップ層29の上面から上部コイル絶縁層31
の上面までの膜厚寸法T1が大きなものとなり、めっき
下地層35上に塗布されるレジスト層36は流動性を有
することから、図14に示すように、ギャップ層29の
一端部上から上部コイル絶縁層31の傾斜面31aにか
けてのレジスト層36の膜厚寸法T2が厚くなって、こ
の部分においてフォトリソグラフィー技術による解像度
が極端に悪くなり、その結果、レジスト層36に形成さ
れる前記パターンの寸法精度が著しく低下し、図示X方
向(図8の紙面に向かう)における上部磁気コア層32
の一端部の幅、すなわちトラック幅を精度良く形成する
ことができず、狭トラック化を実現することができない
という問題があった。
【0009】この問題の原因となっている凹部29aか
らのコイル層30の突出は、下部磁極層27及び下部コ
イル絶縁層28の両膜厚をより厚くして、その分下部コ
イル絶縁層28の凹部28aを深く形成することによっ
て抑えることができるが、このようにすると、磁気ギャ
ップGと磁気抵抗効果素子33との間隔Sが大きくなっ
て、この薄膜磁気ヘッド21が磁気ディスク装置に備わ
る回動アーム式のヘッド移送機構に支持されて使用され
たときに、磁気ギャップGによって磁気記録媒体(磁気
ディスク)に書き込まれた情報を磁気抵抗効果素子33
によって読み出すことができなくなるという不具合が生
ずることとなる。
【0010】本発明は上述した従来技術の事情に鑑みて
なされたもので、その目的は、磁気抵抗効果素子によっ
て情報を確実に読み出すことができ、狭トラック化を実
現することの可能な薄膜磁気ヘッドを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄膜磁気ヘッドは、非磁性基板と、この非
磁性基板上に形成された下地絶縁層と、この下地絶縁層
上に形成された磁気シールド層と、この磁気シールド層
上に形成され磁気抵抗効果素子が埋設された非磁性絶縁
層と、この非磁性絶縁層上に形成された下部磁気コア層
と、この下部磁気コア層上に形成されたギャップ層と、
このギャップ層上に形成された下部コイル絶縁層と、こ
の下部コイル絶縁層上に形成されたコイル層と、このコ
イル層上に形成された上部コイル絶縁層と、この上部コ
イル絶縁層上に設けられ一端部が前記ギャップ層を介し
て前記下部磁気コア層と対向して磁気ギャップを形成し
他端部が前記下部磁気コア層と接する上部磁気コア層と
を備えてなり、前記磁気抵抗効果素子が前記上部磁気コ
ア層の一端部と対向して配置され、前記下地絶縁層には
前記磁気抵抗効果素子よりも前記上部磁気コア層の他端
部側の位置において第1の凹部が形成されているととも
に、前記下部コイル絶縁層には前記第1の凹部の形状が
反映された第2の凹部が設けられ、この第2の凹部内に
前記コイル層が配設されていることを最も主要な特徴と
している。
【0012】また、上記構成において、前記コイル層の
上面が、前記上部磁気コア層の一端部に対向する前記下
部磁気コア層の対向面と同じ高さにあるか、若しくは前
記対向面よりも下方に位置している構成とした。
【0013】さらに、上記構成において、前記磁気抵抗
効果素子の一端部は磁気記録媒体と対向する媒体対向面
に露出されており、前記下部磁気コア層は、前記磁気抵
抗効果素子の一端部と対向する前記磁気記録媒体の対向
部分以外の領域からの磁界を前記磁気抵抗効果素子から
遮断する磁気シールド機能を果たすようにした。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の薄膜磁気ヘッドの
一実施形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
【0015】図1に示すように、この薄膜磁気ヘッド1
は、非磁性基板2上に第1の凹部3aが形成された下地
絶縁層3が設けられ、下地絶縁層3上に、磁気シールド
層4、磁気抵抗効果素子12が埋設された非磁性絶縁層
5、下部磁気コア層6、ギャップ層7及び下部コイル絶
縁層8が順次積層して形成されて、下部コイル絶縁層8
に第1の凹部3aの形状が反映された第2の凹部8aが
設けられており、第2の凹部8a内に配設されたコイル
層9上には上部コイル絶縁層10が形成されて、上部コ
イル絶縁層10上に上部磁気コア層11が一端部11a
をギャップ層7を介して下部磁気コア層6に対向させ他
端部11bを下部磁気コア層6に接触させて設けられ、
磁気記録媒体に対向する媒体対向面13側の上部磁気コ
ア層11と下部磁気コア層6との間が磁気ギャップGと
されている。
【0016】非磁性基板2は、Al2O3−TiCセラ
ミック等の導電性を有する非磁性体からなるものであ
る。
【0017】下地絶縁層3は、磁気シールド層4及び非
磁性基板2との密着性のよいアルミナ等の絶縁材料から
なるもので、磁気抵抗効果素子12よりも図示Y方向の
上部磁気コア層11の他端部11b側の位置において第
1の凹部3aが形成されて、非磁性基板2に接する下面
と第1の凹部3aの内底面との間の膜厚が5μm程度と
なっている。
【0018】磁気シールド層4は、Fe−Ni合金等の
軟磁性材料から形成され、媒体対向面13に露出して設
けられた磁気抵抗効果素子12の一端部と対向する磁気
記録媒体の対向部分以外の領域からの磁界を磁気抵抗効
果素子12から遮断する磁気シールドとしての機能を果
たす。
【0019】非磁性絶縁層5は、アルミナ等の非磁性絶
縁材料からなる一対の絶縁層を積み重ねてなるもので、
これら一対の絶縁層で磁気抵抗効果素子12を挟持する
ことにより、磁気抵抗効果素子12が一端部を媒体対向
面13に露出させて図示Z方向に上部磁気コア層11の
一端部11aと対向し非磁性絶縁層5に埋設された状態
となっている。
【0020】下部磁気コア層6は、Fe−Ni合金等の
軟磁性材料から形成されてなるもので、上部磁気コア層
11の他端部11bと磁気的に結合されており、上部磁
気コア層11とで磁気ギャップGを有する磁気回路を構
成するとともに、磁気シールド層4と同様に、磁気抵抗
効果素子12の一端部と対向する磁気記録媒体の対向部
分以外の領域からの磁界を磁気抵抗効果素子12から遮
断する磁気シールドとしての機能を果たす。
【0021】ギャップ層7は、SiO2,Al2O3等
の非磁性絶縁材料からなるもので、上部磁気コア層11
の一端部11aが接触された状態となっている。
【0022】下部コイル絶縁層8は、ノボラック樹脂等
の絶縁材料から形成されてなるもので、下地絶縁層3の
第1の凹部3aの形状が反映されて、従来技術に示した
凹部29aよりも遙かに深い第2の凹部8aが設けら
れ、媒体対向面13側の傾斜面8bが形成された一端部
で磁気ギャップGのギャップ深さゼロの位置を規定して
いる。
【0023】コイル層9は、Cu等の電気抵抗の低い導
電材料からなり、第2の凹部8a内の下部コイル絶縁層
8上に平面視渦巻状に形成されて、その上面9aが上部
磁気コア層11の一端部11aに対向する下部磁気コア
層6の対向面6aよりも下方に位置した状態となってい
る。
【0024】上部コイル絶縁層10は、ノボラック樹脂
等の絶縁材料から形成されてなるもので、媒体対向面1
3側の一端部には傾斜面10aが形成されており、ま
た、コイル層9の上面9aから上部磁気コア層11に接
する上面までの膜厚が1μm程度とされ、これにより、
コイル層9と上部磁気コア層11との絶縁が充分に確保
されている。
【0025】上部磁気コア層11は、Fe−Ni合金等
の軟磁性材料から形成されてなるもので、図示X方向
(図1の紙面に向かう)における上部磁気コア層11の
一端部11aの幅、すなわち図2に示す一端部11aの
幅がトラック幅Twとされている。
【0026】次に、このように構成された薄膜磁気ヘッ
ド1の製造方法について説明すると、先ず、図3に示す
ように、非磁性基板2上に下地絶縁層3をスパッタリン
グ法によって形成し、次いで、図4に示すように、この
下地絶縁層3にイオンミリング法を用いて第1の凹部3
aを形成する。
【0027】次に、図5に示すように、下地絶縁層3上
に、磁気シールド層4、非磁性絶縁層5の一方の絶縁
層、磁気抵抗効果素子12、非磁性絶縁層5の他方の絶
縁層、下部磁気コア層6、ギャップ層7及び下部コイル
絶縁層8をスパッタリング法等を用いて順次積層し、下
部コイル絶縁層8に下地絶縁層3の第1の凹部3aの形
状が反映された第2の凹部8aを形成する。このとき、
磁気抵抗効果素子12は、下地絶縁層3の第1の凹部3
aよりも上部磁気コア層11の一端部11a側の、非磁
性絶縁層5の一方の絶縁層の平坦面上に形成されるの
で、磁気抵抗効果素子12を寸法精度良く形成すること
ができ、このため、磁気抵抗効果素子12による磁気記
録媒体に書き込まれた情報の読み出し特性を良好なもの
とすることができる。
【0028】次に、図6に示すように、スパッタリング
法、電解めっき法及びフォトリソグラフィー技術を組み
合わせることにより、第2の凹部8a内の下部コイル絶
縁層8上にコイル層9を形成し、次いで、コイル層9上
に上部コイル絶縁層10を形成する。
【0029】次に、図7に示すように、ギャップ層7上
から上部コイル絶縁層10上にわたりFe−Ni合金等
の軟磁性材料からなるめっき下地層14を形成し、この
めっき下地層14上に流動性を有するレジスト層15を
塗布形成する。次に、フォトリソグラフィー技術を用い
てこのレジスト層15を露光・現像してレジスト層15
を部分的に除去し、上部磁気コア層11の形状に対応す
るパターンをレジスト層15に形成したのち、レジスト
層15が除去された前記パターン部分に電気めっきを施
して、ギャップ層7上及び上部コイル絶縁層10上に上
部磁気コア層11を形成する。そして、残ったレジスト
層15を除去することにより、薄膜磁気ヘッド1の製造
が完了する。
【0030】このように構成・製造された薄膜磁気ヘッ
ド1は、例えば、磁気ディスク装置に組み込まれ回動ア
ーム式のヘッド移送機構に支持されて使用され、そのコ
イル層9に記録電流が与えられると、下部磁気コア層6
及び上部磁気コア層11に記録磁界が誘導され、媒体対
向面13における磁気ギャップGからの漏れ磁界により
磁気記録媒体(磁気ディスク)に対し情報の書き込みが
行われ、また、この書き込まれた情報は磁気抵抗効果素
子12によって読み出されるようになっている。
【0031】しかして、この薄膜磁気ヘッド1にあって
は、下地絶縁層3に第1の凹部3aを形成することによ
って、下部コイル絶縁層8には従来技術に示した凹部2
9aよりも遙かに深い第2の凹部8aを形成することが
できるため、磁気ギャップGと磁気抵抗効果素子12と
の間隔Sを変えることなく、第2の凹部8a内にコイル
層9の全体を収容することができ、第2の凹部8aから
コイル層9が突出するのを抑えることができるので、そ
の結果、図7に示すように、ギャップ層7の上面から上
部コイル絶縁層10の上面までの膜厚寸法T1を小さく
することができ、ギャップ層7の一端部上から上部コイ
ル絶縁層10の傾斜面10aにかけてのレジスト層15
の膜厚寸法T2を薄く形成できることから、レジスト層
15に形成される前記パターンの寸法精度の低下を招く
ことなく、上部磁気コア層11の一端部11aの幅、す
なわちトラック幅Twを狭トラック化に対応して精度良
く形成することができるとともに、磁気ディスク装置に
備わる回動アーム式のヘッド移送機構に支持されて使用
されたときに、磁気ギャップGによって磁気記録媒体
(磁気ディスク)に書き込まれた情報を磁気抵抗効果素
子12によって読み出すことができなくなるという不具
合を解消することができる。
【0032】そして、第1の凹部3aの深さが下地絶縁
層3の膜厚寸法よりも浅く形成され、下地絶縁層3が非
磁性基板2と磁気シールド層4とを完全に絶縁している
ことにより、磁気ディスク装置等にこの薄膜磁気ヘッド
1を組み込む際に、これを取り扱う作業者に帯電した静
電気が磁気抵抗効果素子12に及ぼす損傷を防止できる
ようになっている。
【0033】また、コイル層9の上面9aが、上部磁気
コア層11の一端部11aに対向する下部磁気コア層6
の対向面6aよりも下方に位置した状態となっているの
で、コイル層9と上部磁気コア層11との絶縁を充分に
確保しつつ、ギャップ層7の上面から上部コイル絶縁層
10の上面までの膜厚寸法T1をより薄くすることがで
きるため、トラック幅Twを狭トラック化に対応して一
層精度良く形成することができる。
【0034】尚、この実施形態では、コイル層9の上面
9aが、下部磁気コア層6の対向面6aよりも下方に位
置した状態となっているもので説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、第1,第2の凹部3a,
8aの深さを調節することにより、コイル層9の上面9
aが、上部磁気コア層11の一端部11aに対向する下
部磁気コア層6の対向面6aと同じ高さとなるようにし
てもよく、このようにしても、コイル層9と上部磁気コ
ア層11との絶縁を充分に確保しつつ、ギャップ層7の
上面から上部コイル絶縁層10の上面までの膜厚寸法T
1をより薄くすることができるため、トラック幅Twを
狭トラック化に対応して一層精度良く形成することがで
きる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0036】本発明の薄膜磁気ヘッドは、非磁性基板
と、この非磁性基板上に形成された下地絶縁層と、この
下地絶縁層上に形成された磁気シールド層と、この磁気
シールド層上に形成され磁気抵抗効果素子が埋設された
非磁性絶縁層と、この非磁性絶縁層上に形成された下部
磁気コア層と、この下部磁気コア層上に形成されたギャ
ップ層と、このギャップ層上に形成された下部コイル絶
縁層と、この下部コイル絶縁層上に形成されたコイル層
と、このコイル層上に形成された上部コイル絶縁層と、
この上部コイル絶縁層上に設けられ一端部が前記ギャッ
プ層を介して前記下部磁気コア層と対向して磁気ギャッ
プを形成し他端部が前記下部磁気コア層と接する上部磁
気コア層とを備えてなり、前記磁気抵抗効果素子が前記
上部磁気コア層の一端部と対向して配置され、前記下地
絶縁層には前記磁気抵抗効果素子よりも前記上部磁気コ
ア層の他端部側の位置において第1の凹部が形成されて
いるとともに、前記下部コイル絶縁層には前記第1の凹
部の形状が反映された第2の凹部が設けられ、この第2
の凹部内に前記コイル層が配設されているので、前記磁
気ギャップと前記磁気抵抗効果素子との間隔を変えるこ
となく、前記第2の凹部から前記コイル層が突出するの
を抑えることができるので、前記上部磁気コア層の一端
部の幅、すなわちトラック幅を狭トラック化に対応して
精度良く形成することができるとともに、前記磁気ギャ
ップによって磁気記録媒体に書き込まれた情報を前記磁
気抵抗効果素子によって読み出すことができなくなると
いう不具合を解消することができる。
【0037】また、前記コイル層の上面が、前記上部磁
気コア層の一端部に対向する前記下部磁気コア層の対向
面と同じ高さにあるか、若しくは前記対向面よりも下方
に位置しているので、前記コイル層と前記上部磁気コア
層との絶縁を充分に確保しつつ、前記トラック幅を狭ト
ラック化に対応して一層精度良く形成することができ
る。
【0038】また、前記磁気抵抗効果素子の一端部は磁
気記録媒体と対向する媒体対向面に露出されており、前
記下部磁気コア層は、前記磁気抵抗効果素子の一端部と
対向する前記磁気記録媒体の対向部分以外の領域からの
磁界を前記磁気抵抗効果素子から遮断する磁気シールド
機能を果たすので、前記磁気記録媒体に対する情報の読
み出し特性を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜磁気ヘッドの断面図。
【図2】本発明の薄膜磁気ヘッドの媒体対向面側から見
た要部正面図。
【図3】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、非磁性基板上に下地絶縁層を形成し
た状態を示す断面図。
【図4】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下地絶縁層に第1の凹部を形成した
様態を示す断面図。
【図5】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下地絶縁層上に、磁気シールド層、
非磁性絶縁層、下部磁気コア層、ギャップ層及び下部コ
イル絶縁層を積層形成した状態を示す断面図。
【図6】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下部コイル絶縁層上にコイル層及び
上部コイル絶縁層を形成した状態を示す断面図。
【図7】本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、上部コイル絶縁層上にめっき下地層
及びレジスト層を形成した状態を示す断面図。
【図8】従来の薄膜磁気ヘッドの断面図。
【図9】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明するた
めの図であって、非磁性基板上に、下地絶縁層、磁気シ
ールド層、非磁性絶縁層、下部磁気コア層及び下部磁極
層を形成した状態を示す断面図。
【図10】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下部磁気コア層上に下部コイル絶縁
層を形成した状態を示す断面図。
【図11】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下部コイル絶縁層を研磨した状態を
示す断面図。
【図12】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下部コイル絶縁層に凹部を形成した
状態を示す断面図。
【図13】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、下部コイル絶縁層及び下部磁極層上
にギャップ層を形成し、その上にコイル層及び上部コイ
ル絶縁層を形成した状態を示す断面図。
【図14】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する
ための図であって、ギャップ層上及び上部コイル絶縁層
上にめっき下地層及びレジスト層を形成した状態を示す
断面図。
【符号の説明】
1 薄膜磁気ヘッド 2 非磁性基板 3 下地絶縁層 3a 第1の凹部 4 磁気シールド層 5 非磁性絶縁層 6 下部磁気コア層 6a 対向面 7 ギャップ層 8 下部コイル絶縁層 8a 第2の凹部 8b 傾斜面 9 コイル層 9a 上面 10 上部コイル絶縁層 10a 傾斜面 11 上部磁気コア層 11a 一端部 11b 他端部 12 磁気抵抗効果素子 13 媒体対向面 14 めっき下地層 15 レジスト層 G 磁気ギャップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板と、この非磁性基板上に形成
    された下地絶縁層と、この下地絶縁層上に形成された磁
    気シールド層と、この磁気シールド層上に形成され磁気
    抵抗効果素子が埋設された非磁性絶縁層と、この非磁性
    絶縁層上に形成された下部磁気コア層と、この下部磁気
    コア層上に形成されたギャップ層と、このギャップ層上
    に形成された下部コイル絶縁層と、この下部コイル絶縁
    層上に形成されたコイル層と、このコイル層上に形成さ
    れた上部コイル絶縁層と、この上部コイル絶縁層上に設
    けられ一端部が前記ギャップ層を介して前記下部磁気コ
    ア層と対向して磁気ギャップを形成し他端部が前記下部
    磁気コア層と接する上部磁気コア層とを備えてなり、前
    記磁気抵抗効果素子が前記上部磁気コア層の一端部と対
    向して配置され、前記下地絶縁層には前記磁気抵抗効果
    素子よりも前記上部磁気コア層の他端部側の位置におい
    て第1の凹部が形成されているとともに、前記下部コイ
    ル絶縁層には前記第1の凹部の形状が反映された第2の
    凹部が設けられ、この第2の凹部内に前記コイル層が配
    設されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記コイル層の上面が、前記上部磁気コ
    ア層の一端部に対向する前記下部磁気コア層の対向面と
    同じ高さにあるか、若しくは前記対向面よりも下方に位
    置していることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗効果素子の一端部は磁気記
    録媒体と対向する媒体対向面に露出されており、前記下
    部磁気コア層は、前記磁気抵抗効果素子の一端部と対向
    する前記磁気記録媒体の対向部分以外の領域からの磁界
    を前記磁気抵抗効果素子から遮断する磁気シールド機能
    を果たすことを特徴とする請求項2に記載の薄膜磁気ヘ
    ッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6611301B2 (en) * 1997-12-19 2003-08-26 Seiko Epson Corporation Electro-optical apparatus having faces holding electro-optical material in between flattened by using concave recess, manufacturing method thereof, and electronic device using same

Cited By (2)

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US6897932B2 (en) 1997-12-19 2005-05-24 Seiko Epson Corporation Electro-optical device having a concave recess formed above a substrate in correspondence with a plurality of wirings and an electro-optical apparatus having same

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