JP2002055780A - タッチパネル及びタッチパネル付表示装置 - Google Patents

タッチパネル及びタッチパネル付表示装置

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JP2002055780A
JP2002055780A JP2000244254A JP2000244254A JP2002055780A JP 2002055780 A JP2002055780 A JP 2002055780A JP 2000244254 A JP2000244254 A JP 2000244254A JP 2000244254 A JP2000244254 A JP 2000244254A JP 2002055780 A JP2002055780 A JP 2002055780A
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retardation film
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Isao Kawada
功 河田
Akihiko Uchiyama
昭彦 内山
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、可視光波長領域の広い範囲
において、タッチパネル内、特に透明導電膜とギャップ
界面での光反射、さらには、表示装置内の反射板での光
反射を防止し、コントラストがきわめて良好であり、視
認性に優れた画像を得ることができるタッチパネル及び
それを用いたタッチパネル付表示装置を提供することに
ある。 【解決手段】 偏光フィルムと少なくとも1枚の位相差
フィルムとからなる円偏光フィルムを設置してなるタッ
チパネルにおいて、該位相差フィルムは位相差が下記式
(1)〜(2)を満たし、かつ吸水率が1.0重量%以下
であることを特徴とするタッチパネル。 R(450)/R(550)<1 (1) R(650)/R(550)>1 (2) 〔式中、R(450)、R(550)及びR(650)は、それ
ぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける高分子配
向フィルムの面内位相差である。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内外において使
用し、指またはペン等で押圧する事により入力・表示を
おこなうタッチパネル及びタッチパネル付表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】タッチパネルは、その入力面側より、可
動電極基板/ギャップ/固定電極基板の順に配設されて
おり、該固定電極基板と該可動電極基板との電極面が互
いに対向しており、外力の無い状態で固定電極基板と可
動電極基板との間の絶縁性を保つため、固定電極基板電
極面上にドットスペーサーが設けてある。この可動電極
基板の外側から指またはペン等で押圧することにより、
押圧部において両電極基板の電極面同士が接触すること
により通電し、スイッチとして作動する。
【0003】ここでいうギャップとは、電極基板と電極
基板との間に存在する空隙あるいは空間を意味する。
【0004】上述の電極基板は、光学的に等方であるフ
ィルムあるいはガラスの基板表面に、透明導電膜、例え
ば、ITO(インジウム錫酸化物)などの金属酸化物や
アルミニウム、パラジウム、銀等が形成された層構造で
ある。
【0005】このようなタッチパネルに光を当てると各
層界面、あるいは層とギャップとの界面において光反射
が生じる。反射は屈折率の異なる界面で生じ、反射率は
屈折率の差が大きい界面ほど大きくなる。タッチパネル
の場合、屈折率の差が最大となるのは、透明導電膜とギ
ャップとの界面である。当然ながら、反射率が高いほ
ど、光透過率も低減する。
【0006】このようなタッチパネルを表示装置表面に
組み合わせた場合、表示装置の画像コントラストが低く
なり、良好な視認性が得られないという問題が指摘され
ている。
【0007】そこで、上述の光反射を防止するために、
従来より、以下の方法が提案されている。 防眩フィルム(アンチグレアフィルム)や反射防止フ
ィルム(アンチリフレクションフィルム)を用いる方
法、透明導電膜とほぼ同等の屈折率を有する液体をギ
ャップに注入する方法、位相差フィルム(λ/4板)
と偏光フィルムとからなる円偏光手段を用いる方法、が
提案されている。
【0008】の場合、これらフィルムの適用は、基板
であるフィルムあるいはガラスの両表面であり、反射率
が最大となる導電膜とギャップ界面には、導電特性変化
等のため、適用は困難である。
【0009】の場合、透明導電膜/ギャップ/透明導
電膜のギャップ部分に、屈折率が透明導電膜と同等の液
体を満たすことで、反射率の低減を図るものである。問
題点として、ギャップ間減少により絶縁不良、液体流動
性に起因する入力荷重の増大、あるいは液体密封性加工
等がある。
【0010】の場合は、偏光フィルムと波長の四分の
一波長の位相差を与える位相差フィルムからなる円偏光
手段を、タッチパネル入力面側の基板表面に設け、タッ
チパネルの各層界面で生じた反射光を、外部に放出させ
ない方法である。この方法は有効な手段である。
【0011】ところで、偏光フィルムはその偏光軸に平
行な光のみを通過させ、その他の光は吸収(遮断)す
る。位相差フィルムは直線偏光を円偏光に、円偏光を直
線偏光に変換する。この偏光向手段をタッチパネル入力
面に配設した場合、入力面より入射した光は、偏光フィ
ルムにより直線偏光1に、続いて、位相差フィルムによ
り円偏光1に変換される。円偏光1は、基板、導電膜、
ギャップ、導電膜、基板の順で透過し、その際、各層界
面で反射されて円偏光2となる。円偏光2の回転向き
は、円偏光1と逆向きである。このため、位相差フィル
ム通過の際、円偏光2は、偏光軸が直線偏光1と直交す
る直線偏光2に変換されるので、直線偏光2は偏光フィ
ルムで吸収されてしまう。これにより反射光の外部放出
が防止される。
【0012】位相差Rとは、光が厚さdであるフィルム
を通過したときに、フィルムの配向方向とそれに垂直な
方向の光の進行速度(屈折率)の差(Δn)にもとづく
位相の差をいい、R=Δn・dで表される。
【0013】上述の位相差フィルムとして、ビスフェノ
ールAとホスゲンから製造されるポリカーボネート、ポ
リエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリメチ
ルメタクリレートを材料からなる一軸延伸した位相差フ
ィルムが提案されているが、これらのフィルムを利用し
ても、可視光中心波長550nm近傍の光反射を防止するこ
としかできず、その他の可視光領域においては、光反射
を防止することは困難である。従来より知られている上
記材料は、波長が長くなるにしたがって位相差が小さく
なる波長分散特性を示し、通常波長550nmにおいて
のみその1/4波長の位相差(すなわち135nm程
度)を示すように調整されている。言い換えれば、波長
550nmで1/4波長の位相差に合わせているので、他の
波長領域では1/4波長の位相差を得ることはできな
い。
【0014】可視光波長領域λ(λ=400nm〜700nm)の
光反射を防止するためには、波長分散、即ち、R(λ)
/R(550)が、図1の理想的な1/4波長板のよう
に、短波長側では1より小さく、長波長側では1より大
きくなることが必要となる。
【0015】この理想的な波長分散に近い特性を示すフ
ィルムとして、酢酸セルロースフィルム(特許公報第26
09139)が提案されているが、このフィルムの吸水率
は、アセチル化度にもよるが、4〜10重量%と高く、こ
れにより、加水分解、寸法変化、配向緩和などの問題が
生じるため、位相差を実用的なレベルで長期間保持する
ことは困難となる。
【0016】また、カラー表示や階調表示の際、表示面
に対して斜めから見た場合、タッチパネルを装着する前
の表示装置の表示画像と比較し、階調反転、白黒反転、
カラー色表示のバランスの崩れが生じる場合がある。こ
れはタッチパネルに用いた位相差フィルムの光学特性に
よるものである。位相差フィルムに光が入射する角度が
正面入射角度から変化しても、殆ど位相差の変化が生じ
ないことが望ましいが、これは三次元屈折率異方性の指
標である、Nzの値が好ましくは0.3〜1.0、特に好まし
くは0.5であることが知られている。Nz=(nx−n
z)/(nx−ny)(式中、nx、ny、nzは、高
分子配向フィルムの三次元屈折率で、それぞれx軸、y
軸、z軸方向の屈折率である。)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような実情に鑑みてなされたものであり、可視光波長
領域の広い範囲において、タッチパネル内、特に透明導
電膜とギャップ界面での光反射、さらには、表示装置内
の反射板での光反射を防止し、コントラストがきわめて
良好であり、視認性に優れた画像を得ることができるタ
ッチパネル及びそれを用いたタッチパネル付表示装置を
提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を解決するため鋭意検討を重ねた結果、可視光波長領
域の広い範囲において、偏光フィルムと、特定の光学特
性を有する位相差フィルムとを用いることにより、タッ
チパネルあるいはタッチパネルと組み合わせた表示装置
で発生した反射光が、外部に放出されることを防止する
ための反射防止手段を見出し、本発明に到達したもので
ある。
【0019】すなわち、本発明は、偏光フィルムと少な
くとも1枚の位相差フィルムとからなる円偏光フィルム
を設置してなるタッチパネルにおいて、該位相差フィル
ムは位相差が下記式(1)〜(2)を満たし、かつ吸水
率が1.0重量%以下であることを特徴とするタッチパネ
ルである。 R(450)/R(550)<1 (1) R(650)/R(550)>1 (2) 〔式中、R(450)、R(550)及びR(650)は、それ
ぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける高分子配
向フィルムの面内位相差である。〕
【0020】本発明では、この様なタッチパネルに関
し、次の各発明も包含する。 1)上記位相差フィルムは、測定波長550nmにおいて四
分の一波長の位相差を与えるものであるタッチパネル。 2)円偏光フィルムは、偏光フィルムと測定波長550nm
において四分の一波長の位相差を与える位相差フィルム
(A)とさらに測定波長550nmにおいてニ分の一波長の
位相差を与える位相差フィルム(B)とからなり、かつ
偏光フィルム、位相差フィルム(A)、位相差フィルム
(B)の順で配置されているタッチパネル。 3)位相差フィルムは、ガラス転移温度が120℃以上
である高分子配向フィルムからなるタッチパネル。 4)高分子配向フィルムが、フルオレン骨格を有するポ
リカーボネートからなるタッチパネル。 5) ポリカーボネートが、下記式(III)
【0021】
【化4】
【0022】(上記式(III)において、R24、R25
それぞれ独立した水素原子またはメチル基から選ばれ
る。)で示される繰り返し単位35〜85モル%と、下記式
(IV)
【0023】
【化5】
【0024】(上記式(IV)においてR26、R27はそれ
ぞれ独立した水素原子、メチル基から選ばれ、Zは下記
式群
【0025】
【化6】
【0026】である。)で示される繰り返し単位から実
質的になり、全繰り返し単位中の上記式(III)で示さ
れる繰り返し単位が35〜85モル%を占め、上記式(IV)
で示される繰り返し単位が65〜15モル%を占めるポリカ
ーボネート共重合体及び/またはブレンド体からなる請
求項5記載のタッチパネル。
【0027】また、上記タッチパネルを液晶表示装置ま
たは発光表示装置と組み合わることにより、タッチパネ
ル付表示装置を提供するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のタッチパネルは、偏光フィルムと少なくとも1
枚の位相差フィルムとからなる円偏光フィルムが設置さ
れている。該円偏光フィルムは、タッチパネルの入力操
作面側から入射した光を、550nmまたはその近傍
(例えば500〜600nm)の波長領域にわたって円
偏光に変換する機能を有する。
【0029】該位相差フィルムは位相差が下記式(1)
〜(2)を満たすことが重要である。 R(450)/R(550)<1 (1) R(650)/R(550)>1 (2) 〔式中、R(450)、R(550)及びR(650)は、それ
ぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける高分子配
向フィルムの面内位相差である。〕
【0030】このような光学特性を示すことにより、波
長が長くなるにしたがって位相差の値が大きくなる波長
分散特性を示し、タッチパネルに用いた場合、可視光領
域にわたって優れた反射防止効果を有するものである。
【0031】また上記位相差フィルムは、吸水率が低い
ことが望ましい。、吸水率が高いと加水分解、寸法変
化、配向緩和などの問題が生じるため、位相差を実用的
なレベルで長期間保持することは困難となるためであ
る。あるいはタッチパネルの使用環境など実用上の観点
からも吸水率が低いことが望ましい。具体的には吸水率
が1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下であ
ることが好ましい。
【0032】本発明に用いる偏光フィルムは、沃素や二
色性色素等を含有したポリビニルアルコールを一軸延伸
し、その表裏両面にトリアセテートフィルムなどの支持
体を、接着剤等を介して貼り合わせたものを用いること
ができる。その厚みは120〜200μmが好ましい。
また、偏光フィルムとしては、塗布型のものを用いても
よい。ここでいう塗布型の偏光フィルムとは、たとえ
ば、ライオトロピック液晶性で二色性色素である材料
を、コーテイングにより配向せしめるもの等を含む。別
の偏光フィルムとして、主鎖および/または側鎖にポリ
アセチレンを有する高分子を一軸延伸したものも好適に
用いられる。
【0033】本発明に用いる位相差フィルムは、測定波
長550nmにおいてほぼ四分の一波長の位相差を与え
るものであり、通常125〜155nmの位相差を、好
ましくは135〜145nmの位相差を与えるものであ
って、λ/4板と言われる。
【0034】上記位相差フィルムは、高分子フィルムを
延伸等を行い高分子鎖を配向させた高分子配向フィルム
を用いることができる。タッチパネル表示装置の使用環
境等、例えば、車内のような高温環境を考慮すると耐熱
性が要求されるため、ガラス転移温度が120℃以上、さ
らに好ましくは160℃以上の高分子配向フィルムが好適
である。
【0035】高分子配向フィルムとしては、フルオレン
骨格を有するポリカーボネートからなる延伸フィルム
が、上記式(1)及び(2)を満足し、透明性、製膜
性、耐熱性等に優れている。フルオレン骨格はその構造
が剛直であるため、該ポリカーボネートのガラス転移温
度の上昇および耐熱性向上の効果がある。また光学特性
に寄与しているものと思われる。フルオレン骨格を有す
る成分は全体の1〜99モル%含まれていることが好まし
い。
【0036】フルオレン骨格を有するポリカーボネート
は、下記式(I)
【0037】
【化7】
【0038】(上記式(I)において、R1〜R8はそれ
ぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6
の炭化水素基から選ばれ、Xは
【0039】
【化8】
【0040】である。)で示される繰り返し単位が全体
の30〜90モル%、下記式(II)
【0041】
【化9】
【0042】(上記式(II)において、R9〜R16はそ
れぞれ独立した水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜
22の炭化水素基から選ばれ、Yは
【0043】
【化10】
【0044】(Y中のR17〜R19、R21、R22はそれぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭
化水素基から、R20、R23は炭素数1〜20の炭化水素基
から、Arは炭素数6〜10のアリール基から選ばれ
る。)で示される繰り返し単位が全体の70〜10モル%、
を占めるポリカーボネート共重合体及び/またはブレン
ド体からなるものを挙げることができる。
【0045】上記ポリカーボネートは、上記式(I)で
表されるフルオレン骨格を有する繰り返し単位と上記式
(II)で表される繰り返し単位とからなるポリカーボネ
ート共重合体、上記式(I)で表されるフルオレン骨格
を有する繰り返し単位からなるポリカーボネートと上記
式(II)で表される繰り返し単位とからなるポリカーボ
ネートとの組成物(ブレンド体と呼ぶ)である。共重合
体の場合、上記式(I)および(II)で表される繰り返
し単位はそれぞれ2種類以上組み合わせてもよく、組成
物の場合も、上記繰り返し単位はそれぞれ2種類以上組
み合わせてもよい。
【0046】上記式(I)において、R1〜R8はそれぞ
れ独立した水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の
炭化水素基から選ばれる。かかる炭素数1〜6炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シ
クロヘキシル基等のアルキル基、フエニル基などのアリ
ール基が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が
好ましい。
【0047】上記式(II)において、R9〜R16はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の
炭化水素基から選ばれる。かかる炭素数1〜22の炭化水
素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、
シクロヘキシル基等の炭素数1〜9のアルキル基、フェ
ニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等のアリール基
が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好まし
い。
【0048】上記式(II)おいて、R17〜R19、R21
びR22はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭
素数1〜22の炭化水素基から選ばれ、かかる炭化水素基
については、上記したものと同じものを挙げることがで
きる。R20及びR23はそれぞれ独立した炭素数1〜20の
炭化水素基から選ばれ、かかる炭化水素基については、
上記したものと同じものを挙げることができる。Arは
フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基
である。
【0049】上記式(I)の含有率は、すなわち共重合
体の場合、共重合組成、組成物の場合ブレンド組成比
は、ポリカーボネート全体の30〜90モル%である。かか
る範囲を外れた場合には、測定波長400〜700nmにおいて
位相差絶対値が短波長ほど小さくなるということがな
い。上記式(I)の含有率は、ポリカーボネート全体の
35〜85モル%が好ましく、40〜80モル%がより好まし
い。
【0050】ここで上記モル比は共重合体、ブレンドポ
リマーに関わらず、高分子配向フィルムを構成するポリ
カーボネートのバルク全体で、例えば、核磁気共鳴(NM
R)装置により求めることができる。ブレンドポリマー
としては、共重合体と共重合体、ホモポリマーとホモポ
リマー、共重合体とホモポリマー等あらゆる組み合わせ
が考えられるが、前記したようにNMRで測定した際
に、前記成分比率であることが好ましい。
【0051】本発明で用いるポリカーボネートは、さら
に好ましくは、下記式(III)
【0052】
【化11】
【0053】(上記式(III)において、R24及びR25
はそれぞれ独立に水素原子及びメチル基から選ばれ
る。)で示される繰り返し単位が全体の35〜85モル%、
下記式(IV)で示される繰り返し単位
【0054】
【化12】
【0055】(上記式(IV)においてR26及びR27はそ
れぞれ独立に水素原子及びメチル基から選ばれ、Zは
【0056】
【化13】
【0057】である。)が全体の65〜15モル%を占める
ポリカーボネート共重合体及び/またはブレンド体であ
る。
【0058】上記した共重合体及び/またはブレンド体
(ブレンドポリマー)は公知の方法によって製造し得
る。ポリカーボネートはジヒドロキシ化合物とホスゲン
との重縮合による方法、溶融重合法等が好適に用いられ
る。ブレンドの場合は、相溶性ブレンドが好ましいが、
完全に相溶しなくても成分間の屈折率を合わせれば成分
間の光散乱を抑え、透明性を向上させることが可能であ
る。
【0059】また、位相差フィルムは上記ポリカーボネ
ートなどのフィルムを延伸等により配向させたフィルム
を用いるものである。かかるフィルムの製造方法として
は、公知の溶融押し出し法、溶液キャスト法等が用いら
れるが、膜厚むら、外観等の観点から溶液キャスト法が
より好ましく用いられる。溶液キャスト法における溶剤
としては、メチレンクロライド、ジオキソラン等が好適
に用いられる。高分子配向フィルムがフルオレン骨格を
有するポリカーボネートの場合、好ましい延伸条件とし
ては、延伸温度が、そのガラス転移温度Tg近傍、すな
わち、(Tg±50)℃が好ましく、さらに好ましくは
(Tg±20)℃であり、延伸倍率は1.2倍〜2.5倍が好ま
しく、さらに好ましくは1.4倍〜21.倍である。また、溶
剤を含んだ状態で延伸する場合もあるが、この場合のT
gは溶剤を含んだ状態での温度である。
【0060】上記位相差フィルムは、通常1枚用いれば
よいが、偏光フィルムと組み合わせて用いることにより
円偏光フィルムとして機能すれば、複数枚用いてもよ
い。
【0061】本発明における円偏光フィルムは、550
nmまたはその近傍(例えば500〜600nm)の波
長領域にわたって直線偏光の偏光軸を90度変換する機
能を有するいわゆるλ/2板を有していてもよい。かか
るλ/2板は、偏光フィルムと上記位相差フィルムとの
間に配置する。言い換えれば、タッチパネルの入力操作
面側に、偏光フィルム、λ/2板、上記位相差フィルム
の順で形成された円偏光フィルムを、偏光フィルム側を
設置する。このように上記位相差フィルムとλ/2位相
差フィルムとを積層することで、より優れた広帯域性が
得られる。
【0062】かかるλ/2板としては、従来から知られ
ている高分子フィルム、あるいは、上記で説明した上記
式(1)及び(2)を満たす位相差フィルムを与える上
記フルオレン骨格を有するポリカーボネートと同じもの
を用いることができる。該高分子フィルムとしては、例
えば、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアルコール、またはポリメチルメタクリレートを
材料としたフィルムを一軸延伸したものを挙げることが
できる。
【0063】上記円偏光フィルムは、偏光フィルムと位
相差フィルムとを、通常、粘着剤等により貼り合わせて
得ることができる。
【0064】貼り合わせる場合、偏光フィルムの偏光軸
と位相差フィルムの光軸とのなす角度が、40〜50度また
は130〜150度、好ましくは44〜46度または134〜136度と
なるように調整する。
【0065】なお、円偏光フィルムは、偏光フィルムが
タッチパネルの入力操作面側になるように配置するが、
入力時の指やペンなどによる押圧による磨耗などから該
偏光フィルムを保護するために、アクリル樹脂、シリコ
ン樹脂、あるいはUV硬化樹脂などのハードコート層を
入力操作面側の偏光フィルム表面に設けてもよい。
【0066】タッチパネルは、一般に、検出方式の違い
により、抵抗膜式タッチパネル、光学式タッチパネル、
超音波式タッチパネル、静電容量式タッチパネルに分類
されるが、本発明のタッチパネルは、これらタッチパネ
ルに適用可能であるが、透明導電膜とギャップとの界面
を有するタッチパネル、たとえば、抵抗膜式タッチパネ
ルには特に好適に用いることができる。抵抗膜式タッチ
パネルは、少なくとも片面に透明導電膜が形成された2
枚の透明電極基板が、互いの透明導電膜同士が向かい合
うように配置され、上側の透明電極基板を押すことによ
り2枚の導電性基板を接触させて、位置検出をおこなう
様式のタッチパネルである。
【0067】本発明のタッチパネルは、タッチパネルの
入力操作面側から順に、偏光フィルム/位相差フィルム
/上側導電膜/スペーサー/下側導電膜の順で構成され
てなる。上側導電膜は、光学的に等方な高分子フィルム
等の基板上に直接または必要に応じて接着層もしくは基
板の保護層等を介して形成することかできる。あるい
は、位相差フィルム上に直接または必要に応じて接着層
もしくは基板の保護層等を介して形成してもよい。上側
導電膜を位相差フィルムの表面に形成した場合、従来の
フィルム基板を設ける必要がなくなり、その分タッチパ
ネルが肉薄となり、入力荷重の低減や光透過性の向上が
可能となる。下側導電膜は、光学的に等方なガラスやプ
ラスチックシート等の基板上に直接または必要に応じて
接着層もしくは基板の保護層等を介して形成することが
できる。
【0068】基板として高分子フィルムを用いる場合、
厚みは40〜200μmが好ましく、ガラスあるいはプラス
チックシートの厚みは0.2mm〜2.0mmが好ましい。
【0069】導電膜は、上述のような、フィルム基板あ
るいはガラス基板等の表面上に形成することができる
が、一般には、インジウム錫酸化物(ITO)などの金
属酸化物、または、アルミニウム、ニッケル、パラジウ
ム、金、銀、銅の金属薄膜が用いてもよく、公知の方
法、たとえば、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレ
ーテイング、イオンビーム蒸着等により、形成すること
ができ、このうち、抵抗安定性、基板密着性の点から、
スパッタリング、特にDCマグネトロンスパッタリング
が好ましく用いられる。ITO導電膜の厚みは5nm〜20
0nmが好ましいが、上側導電膜は10nm〜30nmが好まし
く、下側導電膜は10nm〜150nmが好ましい。
【0070】スペーサーは、導電膜の一部をエッチング
により除去した後、固定電極基板になる導電膜上に、高
さが好ましくは1μm〜20μm、さらに好ましくは5μ
m〜15μmであり、直径が20μm〜200μm、さらに好
ましくは30μm〜80μmであり、ピッチが0.1mm〜10m
m、さらに好ましくは1mm〜5mmであるドットスペーサ
ーを形成することが望ましい。
【0071】ロールトウロールで作成した導電膜付きフ
ィルムを本発明のタッチパネルに用いる場合、抵抗値の
リニアリテイーを保つためには、該フィルムの流れ方向
をパネルの長軸に合わせることが望ましく。位相差フィ
ルムの上に直接導電膜を設置する場合においては、前述
のリニアリテイーとパネル全体の光学設計を勘案してそ
の配置されることが好ましい。
【0072】本発明に使用する液晶表示装置としては、
透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、半透過反射
型液晶表示装置なら何でも利用できる。駆動モードとし
ては、単純マトリックス、アクテイブマトリックス等い
ずれの方法でも用いることができる。たとえば、TN
(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nemati
c)、ECB(electrically contorolled birefringenc
e)、CSH(color super homeotropic)、OCB(op
tically compensated bend)、HAN(hybrid aligned
nematic)、VAN(vertical aligned nematic)、I
PS(in plain switching)、強誘電、反強誘電、GH
(Guest-Host)、コレステリック相転移等の各種モード
が挙げられる。
【0073】本発明に使用する発光表示装置としては、
有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機
EL表示装置、プラズマ表示装置、フィールドエミッシ
ョン表示装置、カソードレイチューブ(CRT)表示装
置等が挙げられる。
【0074】このような液晶表示装置、発光表示装置
を、本発明のタッチパネルの入力操作面側の反対側に配
置することにより、タッチパネル付表示装置を提供する
ことができる。
【0075】
【発明の効果】本発明のタッチパネルは、コントラスト
が高く、かつ可視光の広い範囲において反射光が防止さ
れるため、視認性に優れ、携帯情報端末、カーナビゲー
ション等のように、屋内外において複数の光源の元で使
用される情報機器に最適であり、実用上の意義は大き
い。
【0076】また、本発明によれば、特定の光学特性を
示す位相差フィルムを1枚で構成された円偏光フィルム
を使用して、可視光の広い波長領域において反射光を抑
えることができる。従来複数の位相差フィルム同士を用
いこれらを積層して(比較的広い可視光領域で)λ/4
板を得ることも可能であるが、接着材等による貼リ合わ
せ工程や、該位相フィルム同士あるいは偏光フィルム等
との軸合わせなどの工程が必要であった。これらの工程
を省くことが可能であり、より低コストで短時間に加工
できることができる。
【0077】
【実施例】本明細書中に示される各物性の測定方法を以
下に示す。 <位相差>日本分光(株)製の分光エリプソンメータで
ある商品名『M150』を用いた。 <ガラス転移温度>TA Insuruments社製の商品名『DS
C2920 Modulated DSC』により測定した。 <フィルム色調>日立製作所の分光光度計である商品名
『U−3500』を用い、JISZ8729に記載のL*、a*、b
*の表示系のうち、2度視野、C光源でb*値を求め
た。 <フィルム厚み>アンリツ社製の電子マイクロで測定し
た。 <吸水率>乾燥させたフィルムの状態で膜厚を130±50
μmとした以外はJIS K7209記載の『プラスチックの吸
水率及び沸騰吸水率試験方法』に準拠した。試験片の大
きさは50mm正方形で、水温25℃、24時間サンプルを浸水
させた後、重量変化を測定した。 <全光線透過率及びヘーズ>JIS K 7105『プラスチッ
クの光学的特性試験方法』に準じ積分球式光線透過率装
置により測定した。評価装置としては、日本電色工業
(株)製の色差・濁度測定器(商品名『COH−300A』)
を用いた。 <高分子共重合比>日本電子社製の商品名『JNM−alpha
600』のプロトンNMRにより測定した。
【0078】[実施例1]位相差フィルムである高分子
配向フィルムを次のとおり得た。攪拌機、温度計及び還
流冷却器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液及び
イオン交換水を仕込み、下記式(V)及び(VI)
【0079】
【化14】
【0080】
【化15】
【0081】で表される2種類のビスフェノールを、モ
ル比65:35で溶解させ、少量のハイドロサルファイトを
加えた。次にこれに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲ
ンを約60分間かけて吹きこんだ。さらに、p−tert−ブ
チルフェノールを加えて乳化させた後、トリエチルアミ
ンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。
反応終了後、有機相分取し、塩化メチレンを蒸発させて
ポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の
組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同様であった。
【0082】この重合体をメチレンクロライドに溶解さ
せ、固形分濃度15重量%のドープを作製した。このドー
プ溶液からキャストフィルムを作製し、温度218℃で、
1.9倍で幅自由一軸延伸し、位相差フィルムを得た。延
伸前のキャストフィルムの溶媒含有量は2%であり、延
伸ゾーンにおけるフィルムの幅と延伸方向の長さの比は
1:1.2とした。
【0083】得られたフィルムの諸物性は次のとおりで
あった。位相差は、R(450)、R(550)、R(650)は、
それぞれ105nm、140nm、155nmであり、R(450)/R
(550)、R(650)/R(550)は、それぞれ0.75、1.1
1であり、測定波長が短波長ほど位相差が小さくなっ
た。
【0084】ガラス転移点は222℃であった。ヘーズは
0.7%であった。厚みは100μmであった。全光線透過率
は91%であった。b*値は0.7であった、吸水率は0.2%
であった。
【0085】上述より選られたフィルムを位相差フィル
ムとして用い、図2に示すように、タッチパネル1(偏
光フィルム9/位相差フィルム10/フィルム基板11/I
TO導電膜12/ギャップ13・スペーサー14/ITO導電
膜15/ガラス基板16/位相差フィルム8)と透過型ST
N液晶装置4(偏光フィルム17/液晶セル18/偏光フィ
ルム19/バックライト20)とを透明粘着剤を用いて貼り
あわせタッチパネル付表示装置を作成した。この際、偏
光フィルム9の偏光軸と位相差フィルム10の光軸とのな
す角度は45度(135度)となるように粘着剤を用いて貼
り合わせ配置した。位相差フィルム10の光軸と位相差8
フィルムの光軸とは直交するように配置した。位相差フ
ィルム8の光軸と偏光フィルム17の偏光軸とのなす角度
は45度(135度)となるようにした。
【0086】得られたタッチパネル付表示装置を屋内外
の様々な光の下におき、ペンで入力し、画像を表示させ
たところ、得られた画像のコントラストとは良好であ
り、視認性も優れたものであった。
【0087】[実施例2]実施例1のビスフェノール
(V)のかわりに、下記式(VII)
【0088】
【化16】
【0089】で表されるビスフェノールモノマーを用い
た以外は実施例1と同様の方法でポリカーボネート重合
体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み
量比とほぼ同様であった。実施例1と同様に製膜、温度
230℃、1.6倍で一軸延伸し、位相差フィルムを得た。
【0090】得られたフィルムの諸物性は次のとおりで
あった。位相差は、R(450)、R(550)、R(650)は、
それぞれ101.5nm、140nm、154.1nmであり、R(450)/
R(550)、R(650)/R(550)は、それぞれ0.725、
1.101であり、測定波長が短波長側であるほど位相差は
小さくなった。
【0091】ガラス転移点は232℃であった。ヘーズは
0.9%であった。厚みは95μmであった。全光線透過率
は90.7%であった。b*値は0.8であった、吸水率は0.2
%であった。
【0092】上述より得られたフィルムを位相差フィル
ムとして用いた以外は、実施例1と同様にして、タッチ
パネル付表示装置を作製した。これを屋内外の様々な光
の下におき、ペンで入力し、画像を表示させたところ、
得られた画像のコントラストとは良好であり、視認性も
優れたものであった。
【0093】[比較例1]実施例1における位相差フィ
ルム10の代わりに、ビスフェノールとしてビスフェノー
ルAを用いて作成したポリカーボネートの一軸延伸フィ
ルムを用いた。このフィルムは、R(550)が135nm
付近であった。その他は実施例1と同様にしてタッチパ
ネル付液晶表示装置を作製した。これを屋内外の様々な
光の下におき、ペンで入力し画像を表示させたところ、
紫色の反射光が確認され、その結果、コントラストは低
く、実施例1、2のような良好な視認性は得られなかっ
た。
【0094】[実施例3]実施例1において、フィルム
基板11の代わりに位相差フィルム10の表面にITO導電
膜12を形成した以外は、実施例1と同様にした(図
3)。すなわち、タッチパネル2(偏光フィルム9/位
相差フィルム10/ITO導電膜12/ギャップ13・スペー
サー14/ITO導電膜15/ガラス基板16/位相差フィル
ム8)と透過型STN液晶装置4(偏光フィルム17/液
晶セル18/偏光フィルム19/バックライト20)とを組み
合わせた。
【0095】位相差フィルム10上に直接ITO導電膜を
設置する本実施例の場合、抵抗膜リニアリテイーの観点
から、パネルの水平軸方向とITO流れ方向を一致させ
た。
【0096】得られたタッチパネル付液晶表示装置を屋
内外の様々な光の下におき、ペンで入力し画像を表示さ
せたところ、画像のコントラストは高く、視認性も良好
であった。透明フィルム4を省略したことで、より薄
く、より高い光透過性が得られた。実施例1に比べ、ペ
ン入力の荷重は軽減され、画像のコントラスト、視認性
もさらに良好なものとなった。
【0097】[実施例4]実施例1の位相差フィルムを
用い、タッチパネル1と半透過反射型のTN液晶装置と
を組み合わせた。この半透過反射型のTN液晶装置は、
観察側より、偏光フィルム、位相差フィルム、ガラス基
板、ITO電極、液晶セル、半透過反射電極(半透過反
射板を兼ねた電極)、ガラス基板、位相差フィルム、偏
光フィルム、バックライトの順で配置される。得られた
タッチパネル付表示装置を屋内外の様々な光の下にお
き、ペンで入力し、画像を表示させたところ、得られた
画像のコントラストとは良好であり、視認性も優れたも
のであった。
【0098】[実施例5]実施例1の位相差フィルムを
用い、図4に示すように、タッチパネル3(偏光板9/
位相差フィルム10/フィルム基板11/ITO導電膜12/
ギャップ13・スペーサー14/ITO導電膜15/ガラス基
板16)と反射型STN液晶表示装置5(液晶セル18/反
射板22)とを組み合わせた。得られたタッチパネル付表
示装置を屋内外の様々な光の下におき、ペンで入力し、
画像を表示させたところ、得られた画像のコントラスト
とは良好であり、視認性も優れたものであった。
【0099】[実施例6]実施例5において、タッチパ
ネル3の位相差フィルム10にITO導電膜12を形成した
以外は、実施例5と同様にした。得られたタッチパネル
付液晶表示装置を屋内外の様々な光の下におき、ペンで
入力し画像を表示させたところ、画像のコントラストは
高く、視認性も良好であった。フィルム基板11を省略し
たことで、より薄く、より高い光透過性が得られた。実
施例1に比べ、ペン入力の荷重は軽減され、画像のコン
トラスト、視認性もさらに良好なものとなった。
【0100】[実施例7]実施例1の位相差フィルムを
用い、図5に示すように、タッチパネル1と反射型ST
N液晶表示装置6(偏光板23/位相差フィルム24/液晶
セル25/反射板26)とを組み合わせ、タッチパネル付表
示装置を作製し、屋内外の様々な光の下におき、ペンで
入力し、画像を表示させたところ、得られた画像のコン
トラストとは良好であり、視認性も優れたものであっ
た。
【0101】[実施例8]実施例1の位相差フィルムを
用い、図6に示すように、実施例5のタッチパネル3と
有機EL表示装置7(有機発光素子27/背面電極28)を
組み合わせ、タッチパネル付表示装置を作製し、屋内外
の様々な光の下におき、ペンで入力し、画像を表示させ
たところ、得られた画像のコントラストとは良好であ
り、視認性も優れたものであった。
【0102】[実施例9]実施例1の位相差フィルムを
用い、実施例5のタッチパネル3において、ITO導電
膜12を位相差フィルム10上に直接形成する以外は、実施
例8と同様に実施した。得られたタッチパネル付表示装
置を屋内外の様々な光の下におき、ペンで入力し画像を
表示させたところ、画像のコントラストは高く、視認性
も良好であった。フィルム基板11を省略したことで、よ
り薄く、より高い光透過性が得られた。実施例8に比
べ、ペン入力の荷重は軽減され、画像のコントラスト、
視認性もさらに良好なものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種のポリマーの波長分散特性を示すグラフ
【図2】実施例1で得たタッチパネル付(透過型STN
液晶)表示装置
【図3】実施例3で得たタッチパネル付(透過型STN
液晶)表示装置
【図4】実施例5で得たタッチパネル付(反射型STN
液晶)表示装置
【図5】実施例7で得たタッチパネル付(反射型STN
液晶)表示装置
【図6】実施例8で得たタッチパネル付(有機EL)表
示装置
【符号の説明】
1:タッチパネル 2:タッチパネル 3:タッチパネル 4:透過型STN液晶表示装置 5:反射型STN液晶表示装置 6:反射型STN表示装置 7:有機EL表示装置 8:位相差フィルム 9:偏光フィルム 10:位相差フィルム 11:フィルム基板 12:ITO導電膜 13:ギャップ 14スペーサー 15:ITO導電膜 16:ガラス基板 17:偏光フィルム 18:液晶セル 19:偏光フィルム 20:バックライト 22:反射板 23:偏光フィルム 24:位相差フィルム 25:液晶セル 26:反射板 27:有機発光素子 28:背面電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏光フィルムと少なくとも1枚の位相差
    フィルムとからなる円偏光フィルムを設置してなるタッ
    チパネルにおいて、該位相差フィルムは位相差が下記式
    (1)〜(2)を満たし、かつ吸水率が1.0重量%以
    下であることを特徴とするタッチパネル。 R(450)/R(550)<1 (1) R(650)/R(550)>1 (2) 〔式中、R(450)、R(550)及びR(650)は、それ
    ぞれ波長450nm、550nm、650nmにおける高分子配
    向フィルムの面内位相差である。〕
  2. 【請求項2】 位相差フィルムは、測定波長550nmにお
    いて四分の一波長の位相差を与えるものである請求項1
    記載のタッチパネル。
  3. 【請求項3】 円偏光フィルムは、偏光フィルムと測定
    波長550nmにおいて四分の一波長の位相差を与える
    位相差フィルム(A)とさらに測定波長550nmにお
    いてニ分の一波長の位相差を与える位相差フィルム
    (B)とからなり、かつ偏光フィルム、位相差フィルム
    (A)、位相差フィルム(B)の順で配置されている、
    請求項1記載のタッチパネル。
  4. 【請求項4】 位相差フィルムは、ガラス転移温度が1
    20℃以上である高分子配向フィルムからなる請求項1
    〜3のいずれかに記載のタッチパネル。
  5. 【請求項5】 高分子配向フィルムが、フルオレン骨格
    を有するポリカーボネートからなる請求項4記載のタッ
    チパネル。
  6. 【請求項6】 ポリカーボネートが、下記式(III) 【化1】 (上記式(III)において、R24、R25はそれぞれ独立
    した水素原子またはメチル基から選ばれる。)で示され
    る繰り返し単位35〜85モル%と、下記式(IV) 【化2】 (上記式(IV)においてR26、R27はそれぞれ独立した
    水素原子、メチル基から選ばれ、Zは下記式群 【化3】 である。)で示される繰り返し単位から実質的になり、
    全繰り返し単位中の上記式(III)で示される繰り返し
    単位が35〜85モル%を占め、上記式(IV)で示される繰
    り返し単位が65〜15モル%を占めるポリカーボネート共
    重合体及び/またはブレンド体からなる請求項5記載の
    タッチパネル。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のタッチ
    パネルと液晶表示装置とが組み合わせてなるタッチパネ
    ル付表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載のタッチ
    パネルと発光表示装置とが組み合わせてなるタッチパネ
    ル付表示装置。
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