JP2002054907A - 透明又は半透明上塗り塗膜を有する建築用基材の合否判定方法 - Google Patents

透明又は半透明上塗り塗膜を有する建築用基材の合否判定方法

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JP2002054907A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】屋外用途の建築用基材について、塗膜の耐候性
能を決定する透明又は半透明上塗り塗膜が全塗装面に良
好に形成されているか否かを自動的に確実に判断できる
塗膜の被覆状態の判定方法、即ち建築用基材の合否判定
方法を提供すること。 【解決手段】建築用基材の透明又は半透明上塗り塗膜中
に蛍光体を含有させておき、ルミネセンスを利用して該
蛍光体から発せられる蛍光の分布状況を検出して透明又
は半透明上塗り塗膜の被覆状態を判定することにより透
明又は半透明上塗り塗膜を有する建築用基材の合否を判
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明又は半透明上塗
り塗膜を有する建築用基材の合否判定方法に関し、より
詳しくは、透明又は半透明上塗り塗膜中に蛍光体を含有
させておき、ルミネセンスを利用して該蛍光体から発せ
られる蛍光の分布状況を検出することにより建築用基材
の塗装表面の全面が透明又は半透明上塗り塗膜で均一に
被覆されているか否かを判定して透明又は半透明上塗り
塗膜を有する建築用基材の合否を判定する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】屋外用途の建築用基材としては、屋根瓦
や外壁材等が代表的なものとして挙げられ、これらにつ
いては、近年高級感を出す目的から、エンボス加工によ
り基材表面に深彫り柄が形成されているものが増加して
いる。一方、その塗装法にあっては、基材表面の凹凸に
追随できる対応として、エアレススプレー等の噴霧方式
に頼らざるを得ないのが現状である。
【0003】しかしながら、塗装時の被塗装物の搬送速
度が速くなるに従い、必要な塗膜厚を確保したくても1
個のスプレーガンの塗料吐出能力では不足となるので、
数個のスプレーガンでの塗料吐出が必要条件となる。エ
アレススプレーガンの塗料吐出部分のノズルとして一般
的に200〜700μmの口径のものが使用されてお
り、それでノズル口径の小さいことにも起因してノズル
先端部分での異物の附着による塗料吐出口の変形や、種
々の要因によるノズルの詰まり等により、塗料吐出に異
常が生じることがある。このような異常が耐候性能を決
定する上塗り塗料塗装工程で発生すると塗装品の耐候性
能の信頼性が失われる結果となる。特に、被塗装物の搬
送スピードが速い場合にはスプレーガンの数も多くな
り、それに従って異常が発生する危険度が増大する。
【0004】さらに、窯業系外装材業界では、用いられ
る塗色としてはクリーム系、ベージュ系、グレー系が多
く、それで使用される塗料の着色顔料は酸化チタン(白
色)を中心に構成されている。酸化チタンを含む塗膜に
おいては、紫外線、酸素、水の共存下で光触媒反応が起
こり、塗膜を形成している樹脂を劣化させ、チョーキン
グ現象が起こることは広く知られている。該劣化作用を
抑制するために、業界では、最上層膜としてクリヤー塗
料を塗装し、酸化チタンを含有している下層塗膜への紫
外線、酸素、水の透過を減少させる対応策を取り入れて
いる。しかし、この対応策は窯業系外装材の全塗装表面
が確実に塗装されるという前提で成立しているものであ
り、上記のエアレススプレーガンの吐出異常は、即耐候
性能の異常を引き起こすことになる。
【0005】一方、塗装品の塗膜の被覆状態の判定にお
いては、多くの場合、6〜60m/分の速度の搬送状態
で目視で検査している。ソリッドカラーやメタリックカ
ラー等の塗膜の場合には、ある程度の搬送速度までは目
視で塗膜の被覆状態を判定することができるが、透明又
は半透明塗膜の場合には、搬送状態で目視で塗膜の被覆
状態を判定することは極めて困難である。しかし、現実
にはこの困難な作業を実施している。なお、塗膜の被覆
状態を判定する識別作業者の負担を軽減させるために、
透明又は半透明塗装管理者は、スプレー異常が発生した
ときに、後工程の検査員が判別し易いように、約束され
た不良マークを付与する等の補助作業も行っている。
【0006】このように塗装の不良な塗装品の混入の防
止に留意しながら塗装、検査作業を実施しているにもか
かわらず、時として不良な塗装品が良好な塗装品中に混
入してしまい、その不良な塗装品が建築物の外壁に施工
され、外壁の部分的耐候性異常をきたし、市場トラブル
に発展するケースがある。このような事態を防止するた
めに、スプレーノズルから塗料が正常に吐出されている
か否かを光電管や感音装置で検出する試みもなされてい
るが、誤作動が多く、実用段階には達していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の状況
に鑑み、屋外用途の建築用基材について、その塗装品の
耐候性能を信頼性のあるものとするために、塗膜の耐候
性能を決定する透明又は半透明上塗り塗膜が全塗装面に
良好に形成されているか否かを自動的に確実に判断でき
る塗膜の被覆状態の判定方法、特に塗装品の搬送速度
0.5〜70m/分の時にも自動的に確実に判断できる
塗膜の被覆状態の判定方法、即ち透明又は半透明上塗り
塗膜を有する建築用基材の合否判定方法を提供すること
を課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を達成するために鋭意検討した結果、建築用基材の透明
又は半透明上塗り塗膜中に蛍光体を含有させ、ルミネセ
ンスを利用することにより透明又は半透明上塗り塗膜の
被覆状態を判定でき、これにより透明又は半透明上塗り
塗膜を有する建築用基材の合否を判定できることを見い
だし、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明の透明又は半透明上塗り塗膜
を有する建築用基材の合否判定方法は、建築用基材の透
明又は半透明上塗り塗膜中に蛍光体を含有させておき、
ルミネセンスを利用して該蛍光体から発せられる蛍光の
分布状況を検出し、透明又は半透明上塗り塗膜の被覆状
態を判定することを特徴とする。
【0010】また、本発明の透明又は半透明上塗り塗膜
を有する建築用基材の合否判定方法は、塗装すべき建築
用基材を搬送コンベヤ上を移動させ、その間に塗装し、
蛍光体を含有する透明又は半透明の塗料を用いて透明又
は半透明上塗り塗膜を形成し、ルミネセンスを利用して
該蛍光体から発せられる蛍光の分布状況を検出し、透明
又は半透明上塗り塗膜の被覆状態を判定することを特徴
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の判定方法につい
て詳細に説明する。本発明は透明又は半透明上塗り塗膜
を有する建築用基材の合否判定方法に関するものであ
り、この透明又は半透明上塗り塗膜よりも下層の塗膜に
ついては任意の従来技術で形成することができ、本発明
は下層の塗膜の種類によって制限されることはない。
【0012】本発明について建築用基材表面に透明又は
半透明上塗り塗膜を形成するのに用いることのできる塗
料組成物は、屋外用途に使用される透明又は半透明の公
知のいかなる塗料組成物でもよく、代表的なものを挙げ
ると、塗膜を形成するバインダー成分がポリエステル系
縮合体、ポリアクリル系重合体、ポリアクリルシリコー
ン系重合体、シリコーン系樹脂、含フッ素系重合体等
で、水希釈性、溶剤希釈性のものがある。また、硬化系
としては、媒体揮発乾燥型やイソシアネート架橋系、ア
ミノプラスト架橋系、オキシラン環架橋系、アルコキシ
シラン基縮合系等の常温乾燥型から焼き付け乾燥型まで
広範囲のものがある。この塗料組成物は種々の添加剤や
改質剤、例えば、沈澱防止剤、表面改質剤、反応促進
剤、紫外線吸収剤等を含有することもできる。
【0013】本発明について建築用基材の透明又は半透
明上塗り塗膜中に含有させる蛍光体の代表例を挙げる
と、無機化合物として、安全標識や玩具、釣具等の用途
に使用されているCaS/Bi、CaSrS/Bi、Z
nS/Cu、ZnCdS/Cu等があり、有機化合物と
して、蛍光塗料等に用いられているジアミノスチルベ
ン、ウラニン、チオフラビンT、エオシン、ローダミン
B等があり、また、探傷剤用途に用いられている2,5
−ジヒドロキシテレフタル酸、2,7−ジメチルアント
ラセン、1’,2’,7’,8’−ジナフサジン、3−
ニトロ−4’,4”−ジヒドロキシトリフェニルメタ
ン、ペリレン3,10−カルボン酸ジニトリル9−フェ
ニルフルオレン、1,2,4−ヒドロキシアンスラキノ
ン、7,3’,4’,5’−テトラヒドロキシフランボ
ンテトラメチルエーテル、1,3,6,8−テトラメチ
ルアントラセン等があるが、これらの化合物に限定され
るものではない。
【0014】尚、これらの蛍光体の塗料への配合量につ
いては、一般的に蛍光体は希薄溶液において蛍光を発
し、濃度が増すに従い蛍光が増大するが、一定濃度以上
になると急激に蛍光が弱くなる現象を呈するので、蛍光
体の配合量は塗料全固形分に対して好ましくは3質量%
以下であり、より好ましくは2質量%以下である。
【0015】また、無機化合物蛍光体と有機化合物蛍光
体とでは、蛍光発光性、塗料への分散性、貯蔵安定性
(沈澱)等の点から、有機化合物が好ましい。また、有
機化合物はそのまま使用しても良いが、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の樹脂類
に通常1〜4質量%の濃度で含有させて得た有機蛍光体
含有ペーストとして、又は固溶体とし、調粒して得た有
機蛍光体含有固溶体粒として用いることも可能である。
この有機蛍光体含有ペースト又は有機蛍光体含有固溶体
粒を用いる場合の塗料への配合量は塗料全固形分に対し
て好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量
%以下である。
【0016】また、蛍光性有機化合物、上記の有機蛍光
体含有ペースト又は有機蛍光体含有固溶体粒を重合性モ
ノマーの懸濁重合時に共存させて粒子径0.1〜400
μmの重合体ビーズを形成させて得た蛍光体含有重合体
ビーズの形態でも使用可能である。該蛍光体含有重合体
ビーズ中の蛍光体の含有量は、重合体ビーズ全固形分質
量に対して好ましくは3質量%以下、より好ましくは2
質量%以下である。尚、この形態の蛍光体含有重合体ビ
ーズの塗料への配合量は塗料全固形分に対して好ましく
は40質量%以下、より好ましくは20質量%以下であ
る。
【0017】また、上記の蛍光体化合物、有機蛍光体含
有ペースト又は有機蛍光体含有固溶体粒及び蛍光体含有
重合体ビーズの使用に関しては、それらの蛍光物質を含
有する塗膜が、それらの蛍光物質を含有しない塗膜と比
較して仕上がり外観に差が生じないことが好ましいの
で、それらの蛍光物質を適宜使い分けることが望まし
く、また蛍光物質の含有量を控えることが肝要である。
上記配合の塗料組成物は、公知の塗装方法、例えば、刷
毛、スプレー、フローコーター、ロールコーター、静電
塗装、浸漬塗装等によって塗装することが可能である。
【0018】次に、屋外用途の塗装品の耐候性能を決定
づける、透明又は半透明上塗り塗膜の被覆状態の判定方
法について説明する。透明又は半透明上塗り塗膜の塗装
不良による塗膜の耐候性能の異常は、少なくとも部分的
に透明又は半透明上塗り塗膜の膜厚が不十分である(塗
膜中の蛍光体の存在量が少ない)か、少なくとも部分的
に透明又は半透明上塗り塗膜が極めて薄いか、又は塗装
されていない(蛍光体の存在量が極めて少ないか、又は
蛍光体が存在していない)場合である。
【0019】従って、透明又は半透明上塗り塗膜が塗装
された品物に対し、ルミネセンスを利用して、例えばジ
ック・オプティック・エレクトロニック株式会社製のL
UT1−5ルミネスセンサを用いて、一定距離から紫外
線を照射し、透明又は半透明上塗り塗膜内に含有されて
いる蛍光体からの反射可視光を受光し、電気信号に変換
し、この電流の強さを信号や機械的運動に変換して、蛍
光体の不存在箇所、不十分な箇所、即ち不良塗装箇所の
摘出を行う。
【0020】一連の塗装工程の如何なる位置で蛍光体の
検出を行うかに関しては、不良な塗装品の混入を防止す
る観点からは、透明又は半透明上塗り塗膜の塗装直後か
ら乾燥⇒検査⇒梱包直前までの間であれば、特別に制約
を受けるものではない。しかし、塗装直後に検出を実施
すれば、不良塗装箇所が発見された時にすぐに塗装機の
調整などが可能であり、不良品の発生数を少なくするこ
とができる。また、乾燥後、梱包までの間であれば、通
常の検査工程と共存できる利点がある。
【0021】紫外光の照射距離(照射・受光が一体型と
なった検出器が一般的であり、一体化されている方が検
出器が簡素化される利点がある)としては、2〜200
mmが実用範囲である。照射距離が短いと被検出物と照
射部分との接触の危険性が大であり、また、照射距離が
長過ぎると、検出範囲が拡がる利点もあるものの出力光
源量を大きくする必要があり、検出器全体が大仕掛けな
ものとなることから、5〜100mmの照射距離が一層
好ましい。
【0022】また、照射する紫外光の波長については3
50〜400nmの範囲にある特定域の波長が適宜使用
可能であるが、波長域が短波長側にあれば、蛍光体の励
起エネルギーは大となるが、一般的に消費電力が大とな
る欠点があり、また、長波長側にあれば、検出可視光と
の分離がしづらくなる欠点があるので、波長360〜3
85nmの範囲が一層好ましい。
【0023】また、照射光源としては、一般的な紫外線
蛍光ランプやLED等が使用可能である。また、受光波
長としては420〜750nmの可視光領域が適当であ
る。これは、蛍光体からの反射可視光のみをとらえ、被
検査体からの照射紫外光の直接的反射紫外光からの影響
を除外する上で必要である。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例によって一層具体的に
説明する。 実施例1〜3 基板として、格子状の溝を有する表面柄がタイル形状の
窯業系素板サイディング(TIS−A5422)を使用
した。
【0025】メチルメタクリレート/ブチルアクリレー
ト/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=70/20
/10(質量比)からなるアクリル共重合体15質量
部、ヘキサメチレンジイソシアネートトリメチロールプ
ロパンアダクト7質量部、チタン白18質量部、カオリ
ン24質量部、硫酸バリウム4質量部、酢酸ブチル24
質量部、及びキシレン24質量部からなる下塗り塗料組
成物を、フォードカップ#4での粘度が12〜13秒と
なるように酢酸ブチル/キシレン=1/1の溶剤で調整
し、上記基板の全面にエアレススプレーで塗装した。塗
布量は100〜110g/m2 (Wet塗着量)であっ
た。その後100℃で10分間乾燥した。
【0026】スチレン/メチルメタクリレート/ブチル
メタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート
=32/43/5/20(質量比)からなるスチレン・
アクリル共重合体30質量部、ヘキサメチレンジイソシ
アネート7質量部、チタン白20質量部、カーボンブラ
ック0.36質量部、酸化鉄黄0.37質量部、酸化鉄
錆0.27質量部、酢酸ブチル21質量部及びキシレン
21質量部からなる中塗り塗料組成物Aを、フォードカ
ップ#4での粘度が16〜17秒となるように酢酸ブチ
ル/キシレン=1/1の溶剤で調整し、上記下塗り終了
材全面にエアレススプレーで塗装した。塗布量は、90
〜100g/m2 (Wet塗着量)であった。その後1
00℃で10分間乾燥した。この塗装品の仕上がり色
は、ミノルタ社製CR331で測色の結果、L値は5
6.15、a値は+0.12、b値は−0.50であっ
た。
【0027】さらに、エチレン/メチルメタクリレート
/ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタク
リレート=32/43/5/20(質量比)からなるス
チレン・アクリル共重合体30質量部、ヘキサメチレン
ジイソシアネート7質量部、チタン白20質量部、カー
ボンブラック0.04質量部、酸化鉄黄0.81質量
部、酸化鉄錆0.15質量部、酢酸ブチル21質量部及
びキシレン21質量部からなる中塗り塗料組成物Bを、
フォードカップ#4での粘度が20〜21秒となるよう
に酢酸ブチル/キシレン=1/1の溶剤で調整し、上記
中塗り終了材の、タイルに相当する凸部のみをロールコ
ーターで塗装した。塗布量は、55〜60g/m2 であ
った。その後、100℃で6分間乾燥した。この塗装品
のタイルに相当する部分の仕上がり色は、ミノルタ社製
CR331で測色の結果、L値は75.13、a値は+
0.80、b値は+12.26であった。(前記中塗り
塗料組成物Aの仕上がり色が露出する部分は目地に相当
する部分のみとなる。)
【0028】透明上塗り塗料の調製に用いる成分を下記
の方法で調製した。 アクリルウレタンクリヤー(二液)(第1表において
上塗り塗料ベースと記載する) 主剤:オレスターQ171(三井化学社製商品名、アク
リルポリオール、酸価4.5以上、OH価45)78質
量部、艶消し剤(二酸化珪素)2部、ポリメチルメタク
リレート系ビーズ10質量部、酢酸ブチル5質量部及び
キシレン5質量部 硬化剤:スミジュールN7(バイエル社製商品名、NC
O含有量16〜17%、NV75±1.0%)565質
量部、酢酸ブチル20質量部及びキシレン15質量部 主剤/硬化剤=80/20
【0029】アクリルシリコン系クリヤーベース(二
液)(第1表において上塗り塗料ベースと記載する) 主剤:ゼムラックYC3623(鐘淵化学工業社製商品
名、アクリルシリコン、NV52.0±2.0%)75
質量部、ゼムラックZW806Z(鐘淵化学工業社製商
品名、水分捕捉剤)5質量部、酢酸ブチル10質量部及
びキシレン10質量部 硬化剤:ゼムラックZT118Z(鐘淵化学工業社製商
品名;アクリルシリコン架橋触媒、NV17.0±2.
0%)55質量部及びキシレン45質量部 主剤/硬化剤=95/5
【0030】<蛍光体含有重合体ビーズの調製> (1)蛍光体分散用ワニスの合成 還流冷却器及び撹拌機を備えた反応容器にトルエン52
0g及びn−ブタノール55gを仕込み、80℃に昇温
し、次いでメタクリル酸メチル300g、メタクリル酸
シクロヘキシル90g、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チエル30g、アクリル酸50g及びアゾビスイソバレ
ロニトリル7.5gの混合物を2時間かけて滴下し、さ
らにアゾビスイソバレロニトリル2.5gを加え、85
℃に昇温し、4時間かけて反応させた。その後、冷却
し、反応容器から取り出して不揮発分42.5質量%、
質量平均分子量73000のアクリル共重合樹脂ワニス
を得た。
【0031】(2)蛍光体分散ペーストの調製 内容積3リットルのボールミルに有機蛍光体シンロイヒ
カラーFZ5009ホワイト(シンロイヒ社製商品名)
1005g、上記蛍光体分散用ワニス300g及びメタ
クリル酸メチル195gを仕込み、直径30mmのアル
ミナボール1.5リットルを加え、24時間かけて練合
分散させ、有機蛍光体の平均粒径が0.5〜5.0nm
の範囲にある有機蛍光体分散ペーストを得た。
【0032】(3)蛍光体含有重合体ビーズの調製 上記有機蛍光体分散ペースト15質量部、メタクリル酸
メチル90質量部、エチレングリコールジメタクリレー
ト3質量部、ラウリルパーオキサイド0.22質量部及
びベンゾイルパーオキサイド0.22質量部を混合溶解
して溶液Xを調製した。
【0033】また、イオン交換水300質量部、ポリビ
ニルアルコール1.5質量部及びドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダ0.05質量部を混合溶解して溶液Yを調
製した。上記溶液Xと溶液Yとを混合し、ホモジナイザ
ーを用いて、3500rpmで10分間撹拌し、予備乳
化させ、直ちに80℃で6時間反応させ、有機蛍光体含
有アクリル重合体ビーズの分散体を得た。
【0034】次いで、減圧濾過器にかけた。濾布表面に
形成されたケーキ層に50℃の温水をシャワー状に浴び
せて洗浄し、さらに減圧濾過操作を行った。この操作を
3回繰り返してアクリル重合体ビーズ表面の洗浄を行
い、脱水ケーキ(含水率30〜35質量%)を得た。次
いで、脱水ケーキを減圧乾燥した。その乾燥条件は、初
期温度40〜50℃、減圧度80mmHgであり、終期
温度110℃、減圧度25mmHgであり、乾燥時間は
30分間であった。乾燥物を解砕機にかけて解砕した
後、振動ふるいで大粒子のものや異物を除去し、目的と
する有機蛍光体含有アクリル重合体ビーズの粉末状ビー
ズを得た。該ビーズの有機蛍光体分散ペーストの固形成
分含有量は約10%(蛍光体化合物換算値約0.3質量
%)で、平均粒子径は35μmであった。第1表におい
て該有機蛍光体含有アクリル重合体ビーズを重合体ビー
ズと記載する。
【0035】<蛍光体含有透明上塗り塗料の調製及び塗
装>第1表に示す組成、粘度の蛍光体含有透明上塗り塗
料を調製した。この塗料を前記の中塗りの終了した基板
の塗装面に第1表に示す塗布量となるようにエアレスス
プレーで塗装したが、基板の塗装面の所々に非塗装部分
を残した。
【0036】<非塗装部分の判定>上記のように塗装し
た基板について、次の条件下で非塗装部分が確認できる
か否かを調べた。 ・基板を静止させた状態で目視で、 ・基板を搬送速度30m/分の状態で目視で、 ・基板を搬送速度30m/分の状態で前記のジック・オ
プティック・エレクトロニック株式会社製のLUT1−
5ルミネスセンサを用いて、 それらの結果は第1表に示す通りであった。
【0037】実施例4 前記の中塗りの終了した基板を搬送速度30m/分の搬
送コンベヤ上で、実施例1で用いた蛍光体含有透明上塗
り塗料と同一の塗料を用いて基板の塗装面に第1表に示
す塗布量となるようにエアレススプレーで塗装したが、
基板の塗装面の所々に非塗装部分を残した。このように
して塗装した基板について、搬送速度30m/分の搬送
コンベヤ上で次の条件下で非塗装部分が確認できるか否
かを調べた。 ・基板を搬送速度30m/分の状態で目視で、 ・基板を搬送速度30m/分の状態で前記のジック・オ
プティック・エレクトロニック株式会社製のLUT1−
5ルミネスセンサを用いて、 それらの結果は第1表に示す通りであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の透明又は半透明上塗り塗膜を有
する建築用基材の合否判定方法においては、透明又は半
透明上塗り塗膜中に蛍光体を含有させておき、ルミネセ
ンスを利用して該蛍光体から発せられる蛍光の分布状況
を検出するので、建築用基材の塗装表面の全面が透明又
は半透明上塗り塗膜で均一に被覆されているか否かを確
実に判定することができ、従って透明又は半透明上塗り
塗膜を有する建築用基材の合否を確実に判定することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA30 AA49 AA61 BB01 CC31 FF01 FF42 GG03 GG07 JJ03 JJ26 MM02 PP15 SS04 2G043 AA03 BA14 CA07 DA02 DA05 EA01 FA01 GA07 GB21 JA01 KA02 KA03 LA01 4D075 BB46Z BB99Z DA06 DB12 DB14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築用基材の透明又は半透明上塗り塗膜中
    に蛍光体を含有させておき、ルミネセンスを利用して該
    蛍光体から発せられる蛍光の分布状況を検出して透明又
    は半透明上塗り塗膜の被覆状態を判定することを特徴と
    する透明又は半透明上塗り塗膜を有する建築用基材の合
    否判定方法。
  2. 【請求項2】塗装すべき建築用基材を搬送コンベヤ上を
    移動させ、その間に塗装し、蛍光体を含有する透明又は
    半透明の塗料を用いて透明又は半透明上塗り塗膜を形成
    し、ルミネセンスを利用して該蛍光体から発せられる蛍
    光の分布状況を検出して透明又は半透明上塗り塗膜の被
    覆状態を判定することを特徴とする透明又は半透明上塗
    り塗膜を有する建築用基材の合否判定方法。
  3. 【請求項3】建築用基材を搬送速度0.5〜70m/分
    で搬送することを特徴とする請求項2記載の透明又は半
    透明上塗り塗膜を有する建築用基材の合否判定方法。
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