JP2002054176A - 土砂搬送補助装置 - Google Patents

土砂搬送補助装置

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JP2002054176A
JP2002054176A JP2000243255A JP2000243255A JP2002054176A JP 2002054176 A JP2002054176 A JP 2002054176A JP 2000243255 A JP2000243255 A JP 2000243255A JP 2000243255 A JP2000243255 A JP 2000243255A JP 2002054176 A JP2002054176 A JP 2002054176A
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earth
sediment
pipe
transport
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Tatsuo Ito
達男 伊藤
Sakae Nakai
栄 中井
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Mitsui Construction Co Ltd
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Mitsui Construction Co Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長土砂プラグを解消してパイプ内での閉塞を
防止し、効率的に土砂を搬送する。 【解決手段】 吸込パイプ7A,7Bを介して真空吸引
により土砂40を吸込み搬送する際に、該吸込パイプ7
A,7Bの途中箇所に介在設置する土砂搬送補助装置1
5において、パイプ7A側より土砂を受入れ一時貯留自
在な土砂貯留室16aと、該土砂貯留室16aにより一
時貯留された土砂40を細分取出して、パイプ7B側に
供給自在な土砂供給室16b及びオーガー装置17等
と、を備えて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘドロや土砂また
は泥土等の吸込搬送を補助するための土砂搬送補助装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空吸引によりヘドロや土砂や泥
土等(以下これらを総称して土砂とする)を吸込搬送す
る作業が行われている。この土砂の搬送において、吸引
パイプ先端からは、土砂・水分・空気の混合物が真空力
によって連続的に吸い込まれる。吸引された混合物は、
輸送される過程において、吸引混合物の比重差により大
きな比重物(土砂・水)はパイプ底面をずりながら移動
し、管路の流路面積を狭めることになる。その結果、管
路内での空気流速は速まり、ずりながら移動する土砂分
を巻き上げ、部分的に管路全断面を占める塊(プラグ)
になり、また、再び分散しながら移動する。プラグの移
動過程でプラグを構成する一部は管の底面の摩擦を受け
て遅れることになり、プラグが破壊される。このような
現象を繰り返しながら空気部と土砂溜まり部が交互に連
続形成されながら移動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】輸送距離が短い段階で
は、空気量が多いため管路内土砂の絶対量が少なく、短
いプラグ状態で輸送される。しかし、長距離の輸送にお
いては、抵抗によって空気量が低下し、その結果、管路
内の土砂が多くなり、破壊、再プラグ発生を繰り返す中
で、プラグの長さが漸次大きくなり、極端な場合は閉塞
(空気の流れが停止)する。即ち、真空ポンプの動力を
空気の流れのエネルギーに変え、その空気の流れのエネ
ルギーで土砂を輸送することが基本原理であるが、閉塞
が発生すると空気の流れが停止して輸送が停止すること
になる。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、長土砂プ
ラグを解消してパイプ内での閉塞を防止し、効率的に土
砂を搬送することのできる土砂搬送補助装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上述の事情に
生みてなされたもので、請求項1は、吸込パイプ(7,
7A,7B)を介して真空吸引により土砂(40)を吸
込み搬送する際に、該吸込パイプの途中箇所に介在設置
する土砂搬送補助装置(15,150)において、前記
吸込パイプの途中箇所のうち上流側より土砂を受入れ一
時貯留自在な土砂貯留手段(16a)と、前記土砂貯留
手段により一時貯留された土砂を細分取出して、前記吸
込パイプの途中箇所のうち下流側に供給自在な細分取出
供給手段(16b,17,19)と、を備えて構成した
ことを特徴とする。
【0006】また請求項2は、前記細分取出供給手段
は、前記土砂貯留手段と、前記吸込パイプの途中箇所の
うち下流側と、の間に、オーガースクリュー(19a)
を回転駆動自在に有している、ことを特徴とする。
【0007】また請求項3は、前記土砂貯留手段は、前
記吸込パイプの途中箇所のうち上流側に、土砂を受入れ
自在に接続した土砂貯留室(16a)を有し、前記細分
取出供給手段は、前記吸込パイプの途中箇所のうち下流
側に、土砂を吸引により供給自在に接続され、かつ前記
土砂貯留室の下方に配置された土砂供給室(16b)
と、前記土砂貯留室と土砂供給室との間に設けられ、こ
れら土砂貯留室と土砂供給室とを連通する複数の土砂流
通穴(17t)が形成された仕切部材(17)を有して
いる、ことを特徴とする。
【0008】また請求項4は、前記細分取出供給手段
は、前記土砂貯留手段により一時貯留された土砂を細分
取出する際に、これら細分取出される土砂に空気を提供
自在な空気提供手段(20)を有している、ことを特徴
とする。
【0009】また請求項5は、前記空気提供手段は、前
記土砂貯留手段のうち土砂を一時貯留する空間(SP
1)内で、かつ前記吸込パイプの上流側の前記途中箇所
近傍において、空気を取入れ自在になっている、ことを
特徴とする。
【0010】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち請求項
1によれば、吸込パイプを介して長土砂プラグが受入れ
られ土砂貯留手段に一時貯留されると共に、細分取出供
給手段により該土砂貯留手段から一時貯留された土砂を
細分取出して吸込パイプの途中箇所のうち下流側に短土
砂プラグとして供給する。従って本発明によると、長土
砂プラグを解消して吸込パイプ内での閉塞を防止し、効
率的に土砂を搬送することができる。
【0012】また請求項2によれば、オーガースクリュ
ーの回転により土砂が効率的に細分できる。
【0013】また請求項3によれば、一時貯留された土
砂は仕切部材の土砂流通穴を介して自然落下により土砂
供給室へ細分されながら移動する。従って土砂の細分取
出をなすための複雑な装置や動力等を別途に設ける必要
が無く、装置の簡単化が実現する。
【0014】また請求項4によれば、空気提供手段によ
り、細分取出された短土砂プラグ間に空気を効果的に流
入させることができるので、吸込パイプの下流側に短土
砂プラグを効果的に供給できる。
【0015】また請求項5によれば、空気提供手段は土
砂による閉塞がなく、良好に空気の提供ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図2はトンネル内で発生した土砂
を外部に輸送するための土砂輸送設備を示した模式図で
ある。発進用等の立坑TR1及びこれに続く構築中の水
平坑TR2からなるトンネルTRの施工現場には、図2
に示すように、該水平坑TR2内で発生した土砂40を
外部に輸送するための土砂輸送設備1が設置されてい
る。土砂輸送設備1は、スラリー輸送装置2、搬送補助
装置15、貯留装置25等により構成されている。以
下、これらを個別に説明する。
【0017】<スラリー輸送装置2>図1はスラリー輸
送装置を示す模式図である。スラリー輸送装置2は、図
1に示すように、内部が基本的に密閉された真空タンク
3を有しており、該真空タンク3の上端部付近には真空
吸引口5aが形成されている。真空タンク3には、該真
空吸引口5aを介して真空ポンプ5が接続されており、
該真空ポンプ5を運転することにより真空吸引口5aを
介して空気を吸引し真空タンク3内を減圧自在となって
いる。
【0018】真空タンク3内にはホッパ6が設けられて
いる。ホッパ6は、中空の殻体6aを有しており、該殻
体6aの底部には吐出口6bが形成されている。該ホッ
パ6は、真空タンク3の上端部付近のうち、上記真空吸
引口5aとは干渉しない位置に配置されている。吐出口
6bにはスライド式のシャッタ6sが設けられており、
該シャッタ6sをスライド調節することにより吐出口6
bの開口面積を調節可能となっている。
【0019】一方、真空タンク3には土砂40を輸送自
在な吸込パイプ7が外部から接続されており、該吸込パ
イプ7の一端は真空タンク3内に挿入され、その先端が
前記ホッパ6の内部に開口している。即ち、ホッパ6内
には吸込パイプ7を介して輸送されて来た土砂40が供
給自在になっている。
【0020】また、真空タンク3には水50を輸送自在
な注水パイプ9が外部から接続されており、該注水パイ
プ9の先端側は真空タンク3の上端から該真空タンク3
内に下向きに挿入されている。更に真空タンク3内で
は、前記注水パイプ9はホッパ6を上下に貫通してお
り、該注水パイプ9の先端は真空タンク3の内部のうち
前記ホッパ6の下側で開口している。なお真空タンク3
のうち前記ホッパ6よりも下方はスラリー60(泥)が
保持され得るスラリー保持空間4となっており、前記注
水パイプ9の先端は該スラリー保持空間4に配置されて
いる。
【0021】また注水パイプ9の途中(図1の例では真
空タンク3のすぐ上の位置)にはピンチ弁9aが設けら
れている。このピンチ弁9aは公知のものであり、注水
パイプ9内の真空度が上昇すると、該ピンチ弁9aの内
部ゴム管が真空力により変形して流路断面減少を起こ
し、該注水パイプ9における流量を減少させるようにな
っている。つまり、ピンチ弁9aにより注水パイプ9に
よる水供給量(単位時間当たりの量)が自動的に略一定
に制御されるようになっている。
【0022】また注水パイプ9には、その途中部位にお
いて空気混入管12が接続されている。空気混入管12
は該注水パイプ9との接続位置から、一旦、真空タンク
3の外部に突出し、再び真空タンク3内に挿入してスラ
リー保持空間4に到達し、その先端12aを下方に向け
た形で配管されている。この先端12aはスラリー保持
空間4におけるスラリー液面位置変動領域R(後述)内
の所定の高さレベルL1に配置されている。また、空気
混入管12のうち前記注水パイプ9との接続部にはエジ
ェクタ12bが介在されており、更に空気混入管12の
途中であり、かつ真空タンク3の外部に位置する箇所に
は風量制御弁12cが設けられている。
【0023】更に注水パイプ9のうちホッパ6内に位置
する途中部位では枝管13が設けらえれており、枝管1
3の先端は注水パイプ9から枝管13を介して供給され
てきた少量の水50をホッパ6内に散布自在な散布部1
3aとなっている。
【0024】更に、真空タンク3には排泥ポンプ10が
設けられている。排泥ポンプ10はメッシュ状のケーシ
ング等で形成された吸込部10aを有しており、該吸込
部10aは真空タンク3の内部のスラリー保持空間4に
配置されている。なお吸込部10aの上端は前記スラリ
ー液面位置変動領域Rの最低高さレベルL2よりもやや
低い位置に配置されている。また排泥ポンプ10には、
前記吸込部10aから吸込んだスラリー60を輸送する
ための排泥パイプ11が接続されている。
【0025】<搬送補助装置15>図3は搬送補助装置
を示す模式図であり、(a)はその側断面図、(b)は
そのX1−Y1線断面図である。搬送補助装置15は水
平方向に長い略直方体状の形状をしたケーシング16を
有している。ケーシング16にはオーガー装置19が設
けられている。オーガー装置19は水平に伸延したスク
リュー19aを回転駆動自在に有しており、該スクリュ
ー19aは上記ケーシング16の内部で、しかも該ケー
シング16の底部に沿って配置されている。
【0026】更に、ケーシング16内には、該ケーシン
グ16の内部を基本的に上側の土砂貯留室16aと下側
の土砂供給室16bとの2つに分割する略水平な仕切部
材17が設けられており、上記スクリュー19aの大部
分は土砂供給室16bに配置され、該スクリュー19a
の上部が仕切部材17を貫通して上の土砂貯留室16a
に突出している。従って、仕切部材17には、スクリュ
ー19aの上部が貫通する大きさの流通口17aが該ス
クリュー19aに沿って平面視細長く形成されている。
【0027】ケーシング16には、第1のパイプ7Aと
第2のパイプ7Bとが外部より接続されており、第1の
パイプ7Aは土砂貯留室16aの内部空間である貯留空
間SP1に開口している。第2のパイプ7Bはスクリュ
ー19aの先端近傍で上記土砂供給室16bの内部空間
である排出空間SP2に開口した形で接続されている。
また、2本の空気バイパス管20が仕切部材17を介し
て貯留空間SP1と排出空間SP2とを連通する形で設
けられており、空気バイパス管20の上端は貯留空間S
P1の上端近傍で、かつ第1のパイプ7Aのケーシング
16における接続部位近傍で開口し、下端は仕切部材1
7の下面(排出空間SP2の上端)で開口している。
【0028】<貯留装置25>貯留装置25は、図1に
示すように、スラリー60を貯留することのできる貯留
槽26と、該貯留槽26で貯留され分離された水50を
外部に給水自在な給水ポンプ27と、を有している。
【0029】<土砂輸送設備1全体>以上のように、ス
ラリー輸送装置2、搬送補助装置15、貯留装置25、
等を有してなる土砂輸送設備1は、図2に示すように、
地上にスラリー輸送装置2及び貯留装置25を配置して
おり、スラリー輸送装置2の排泥パイプ11が貯留装置
25の貯留槽26に、スラリー60を輸送供給自在に接
続されている。また貯留装置25の給水ポンプ27に
は、スラリー輸送装置2の注水パイプ9が、該給水ポン
プ27から水50を受取自在に接続されている。
【0030】また本実施形態の土砂輸送設備1は、同様
に構成された搬送補助装置15を2つ有しており、以降
これらを区別するため搬送補助装置15A、搬送補助装
置15Bと記載することにする。1つの搬送補助装置1
5Aは、図2に示すように、トンネルTRの立坑TR1
の底部近傍に配置している。該搬送補助装置15Aの第
2のパイプ7Bは前記立坑TR1を介して地上まで配管
されており、該第2のパイプ7Bの先端側はスラリー輸
送装置2における吸込パイプ7として該スラリー輸送装
置2に接続されている。
【0031】もう1つ別の搬送補助装置15Bは、図2
に示すように、立坑TR1から続く水平坑TR2の途中
に配置している。該搬送補助装置15Bの第2のパイプ
7Bは前記水平坑TR2を介して配管され、上記搬送補
助装置15Aの第1のパイプ7Aとして該搬送補助装置
15Aに接続されている。つまり言い換えると、スラリ
ー輸送装置2の吸込パイプの途中に搬送補助装置15
A、15Bが介在設置されている。搬送補助装置15B
の第1のパイプ7Aは水平坑TR2を介して切羽側まで
配管されており、その先端は水平坑TR2の掘削に伴い
発生した土砂40を吸引できる位置に配置されている。
【0032】<土砂輸送設備1の利用>土砂輸送設備1
は以上のように構成されているので、該土砂輸送設備1
を用いてトンネルTRの水平坑TR2における土砂40
を地上に搬送するには次のように行う。即ち、スラリー
輸送装置2の真空ポンプ5を作動させ、貯留装置25の
給水ポンプ27を作動させる。
【0033】スラリー輸送装置2での真空ポンプ5の作
動により、真空タンク3内は減圧され、吐出口6bを介
して連通した真空タンク3内のホッパ6内部も減圧され
る。つまり、該ホッパ6内部と接続される吸込パイプ7
内が減圧される。即ち、吸込パイプ7と同じものである
搬送補助装置15Aの第2のパイプ7B内が減圧される
ので、該搬送補助装置15Aのケーシング16内が減圧
され、該ケーシング16と接続された搬送補助装置15
Aの第1のパイプ7A内が減圧される。更に、搬送補助
装置15Aの第1のパイプ7Aと同じものである搬送補
助装置15Bの第2のパイプ7B内が減圧されるので、
該搬送補助装置15Bのケーシング16内が減圧され、
該ケーシング16と接続された搬送補助装置15Bの第
1のパイプ7A内が減圧される。
【0034】搬送補助装置15Bの第1のパイプ7A内
が減圧されるので、この真空力により該第1のパイプ7
Aの先端より水平坑TR2内の土砂40を吸引する。吸
引された土砂40は、図3に示すように、第1のパイプ
7Aを介してケーシング16の貯留空間SP1に供給さ
れ一時貯留される。貯留空間SP1の土砂40は自然落
下或いはオーガー装置19のスクリュー19aの動きに
より仕切部材17の流通口17aを通って排出空間SP
2へ均一的に移動する。この排出空間SP2ではオーガ
ー装置19のスクリュー19aが回転駆動されているの
で、該排出空間SP2に進入した土砂40はスクリュー
19aの回転により短土砂プラグ状にされつつ図3の矢
印T方向に輸送され第2のパイプ7Bに排出される。
【0035】なお第1のパイプ7A等を介してケーシン
グ16の貯留空間SP1に流入した空気は2本の空気バ
イパス管20を通って排出空間SP2に供給され、オー
ガー装置19の回転駆動により断続的に第2のパイプ7
Bに排出される土砂40の間に取り込まれる。これによ
り上記短土砂プラグが効果的に形成されるようになって
いる。
【0036】搬送補助装置15Bの第2のパイプ7Bを
介して短土砂プラグとされた土砂40は、同パイプであ
る搬送補助装置15Aの第1のパイプ7Aを介して該搬
送補助装置15Aのケーシング16の貯留空間SP1に
供給され一時貯留される。貯留空間SP1の土砂40は
自然落下或いはオーガー装置19のスクリュー19aの
回転により排出空間SP2へ進入する。該排出空間SP
2に進入した土砂40はスクリュー19aの回転により
短い土砂プラグ状にされ、かつ2本の空気バイパス管2
0を通って排出空間SP2に供給される空気を取り入れ
つつ、図3の矢印T方向に輸送され第2のパイプ7Bに
排出される。
【0037】このように搬送補助装置15A、15Bに
よると、長距離真空吸引による土砂輸送において閉塞の
原因になりやすい長い土砂プラグを発生させず、短い土
砂プラグにして搬送するので、第2のパイプ7B内での
閉塞を回避することができる。またこれにより、限られ
た真空力により高能率の土砂輸送が可能になるので好都
合である。特に、最も閉塞が生じやすい立坑TR1等の
鉛直配管の直前に搬送補助装置15Aを設けることは閉
塞防止に特に有効である。更に、水平坑TR2でもその
輸送距離が長い場合には、始めは短い土砂プラグであっ
ても輸送中に長い土砂プラグになってしまうことがある
ので、搬送補助装置15Bを途中に挿入するによって水
平配管内の閉塞防止を確実にできる。なお、水平坑TR
2が更に長くなり、土砂40の水平輸送距離が長くなる
場合には、搬送補助装置15A、15Bと同様の搬送補
助装置を何台でも直列に追加接続することが可能であ
る。また逆に土砂の輸送距離が短い場合には土砂輸送設
備1に搬送補助装置15が1つだけ備えられていてもよ
い。
【0038】搬送補助装置15Aの第2のパイプ7Bを
介して立坑TR1を上り、同パイプである吸込パイプ7
でスラリー輸送装置2に搬送された土砂40は、図1に
示すように、該吸込パイプ7よりホッパ6内に供給され
る。ホッパ6内に供給された土砂40は、該土砂40の
自重及び真空ポンプ5による真空力によりホッパ6の吐
出口6bを介して真空タンク3のスラリー保持空間4に
均一的に供給される。上述したように貯留装置25の給
水ポンプ27が作動しているので、注水パイプ9を介し
てスラリー保持空間4には水50が供給されている。従
って、このスラリー保持空間4では水50と土砂40が
スラリー60を形成して保持される。
【0039】スラリー輸送装置2の排泥ポンプ10も作
動しており、スラリー保持空間4内のスラリー60は吸
込口10aを介して排泥ポンプ10に吸込まれ、排泥パ
イプ11を介して貯留装置25に輸送される。貯留装置
25に輸送されたスラリー60は貯留槽26に供給され
る。該貯留槽26のスラリー60は水50と土砂40と
に分離され、水50は上述したように給水ポンプ27に
より注水パイプ9を介して再び真空タンク3に供給され
る。貯留槽26で分離された土砂50は適宜な方法で処
理される。
【0040】以下、スラリー輸送装置2における特徴的
な作用を説明する。 水供給量の安定化 真空タンク3に給水する注水パイプ9に設けられたピン
チ弁9aにより、既に説明したように該注水パイプ9に
よる単位時間当たりの水供給量が自動的に略一定になる
よう調節される。ここで、前記水供給量(流量)を一定
値であるV1とし、スラリー保持空間4に対するホッパ
6からの土砂40の土砂供給量(単位時間当たりの平均
供給量)をV2とする。このV1、V2の関係は、V2
≒0.1×V1、となるようにピンチ弁9aを調整して
おく。瞬間的な土砂の供給量は条件によって大きく変動
するが、上記V2がV1に対して十分小さい量であるか
ら、スラリー保持空間4に供給されるスラリー60とし
ての単位時間当たりの供給量の変動は相対的に少ない。
また、排泥ポンプ10の能力であるスラリー最大吸込量
をV3(単位時間当たりのスラリーの最大吸込量)とし
て、V3>V1+V2、を満たす能力をもつ排泥ポンプ
10を採用した(好ましくは、V3=2.6×V1程度
が適当)。このように余裕のある排泥ポンプ10を自律
安定的にV1+V2程度の単位時間当たりのスラリー吸
込量で運転することにより(その仕組みは後述)、排泥
パイプ11には一定量のスラリー60が継続的に供給で
き、排泥パイプ11内で沈殿限界流速以下になることは
ない。
【0041】真空タンク3内のスラリー液面位置の安
定化 本実施形態では上述したように排泥ポンプ10を自律安
定的にV1+V2程度のスラリー吸込量で運転する。上
述したようにスラリー60の供給量が略一定であるか
ら、スラリー保持空間4でのスラリー60の液面が略一
定の高さレベルL1(図1)に保たれる。従って、従来
のようにスラリーの水位が上昇する度に安全弁を開いて
真空タンク内の真空度を下げて作業能率を下げる必要が
生じない。以下に、排泥ポンプ10を自律安定的にV1
+V2程度のスラリー吸込量で運転し、スラリー保持空
間4でスラリー60の液面位置が略一定の高さレベルL
1に保たれる仕組みを説明する。
【0042】本実施形態での条件では、排泥ポンプ10
の能力(単位時間当たりのスラリー最大吸込量V3)
が、単位時間当たりに吸込むべきスラリー60の吸込量
(V1+V2)より過剰に大きいが、該排泥ポンプ10
の吸込部10aに人為的に少量空気を吸い込ませて軽度
のキャビテーションを起こさせ、排泥ポンプ10の効率
低下を起こさせている。まず図1に示すように、スラリ
ー保持空間4のスラリー60の液面が高さレベルL1よ
りも低いレベルになっている場合について説明する。空
気混入管12との接続部分では注水パイプ9内はスラリ
ー保持空間4におけるスラリー60上方の圧力より更に
低圧であり、ここに設けられたエジェクタ12bの作用
により、空気混入管12の先端12aが空気中にあるの
で、該先端12aから空気が吸引され注水パイプ9内の
水50に空気を連行する。連行された空気は細かい気泡
となってスラリー60中に分散し、これが排泥ポンプ1
0に吸込まれて、上記軽度のキャビテーションが生じ排
泥能力が低下する。
【0043】空気混入管12での空気の輸送量は風量制
御弁12cで設定してあり、これによってキャビテーシ
ョンの強度が調整されている。即ち、上記キャビテーシ
ョンが発生しても注水パイプ9からの供給水量V1に相
当する排泥能力は維持するように設定しておく。また、
多量の土砂40がスラリー保持空間4に供給された場合
は、スラリー60の液面位置が高さレベルL1より高い
レベルまで上昇する。この場合は、空気混入管12の先
端12aがスラリー60中に入るので注水パイプ9内の
水50に空気が連行されず、上記キャビテーションが即
座に消失するので、排泥ポンプ10は能力(V3)をフ
ルに発揮して排泥を行う。つまりスラリー60の液面位
置は再び低下して上記高さレベルL1の近傍に戻る。つ
まり、スラリー60の液面が不用意に上昇して真空ポン
プ5に吸引されるなどの不都合は生じない。なお、スラ
リー60中で分散した気泡のための振動・騒音の発生も
問題にならないことが確認されている。
【0044】図1に示すスラリー液面位置変動領域R
は、スラリー60の液面位置の変動を安全に許容する領
域であって、予め設定されているものである。つまりこ
のスラリー液面位置変動領域Rの最低高さレベルL2ま
ではスラリー60の液面位置が低下しても排泥に影響が
無いが、該最低高さレベルL2を超えて液面位置が低下
すると排泥ポンプ10の吸込部10aが露出する可能性
が高まり正常な排泥に支障をきたすというものである。
またスラリー液面位置変動領域Rの最高高さレベルL3
まではスラリー60の液面位置が上昇しても支障は無い
が、該最高高さレベルL3を超えて液面位置が低下する
と真空ポンプ5によるスラリー60の吸引などの可能性
が高まり正常な排泥に支障をきたすというものである。
上述したように空気混入管12の空気取入部である先端
12aがこのスラリー液面位置変動領域Rの中の高さレ
ベルL1にあるので、スラリー60の液面位置は該高さ
レベルL1に略一定に保たれ、正常な排泥に支障がな
い。
【0045】多量の土砂40が瞬間的に流入し、スラ
リー60中の土砂40の濃度が急上昇する場合の対策 真空吸引方式での土砂の流れはプラグ流であり、間歇的
に多量の土砂40が真空タンク3に吸込まれることがあ
り得る。この対策にあたり設けたのがホッパ6である。
即ち、ホッパ6に供給された土砂40は吐出口6bから
スラリー保持空間4に比較的断続的に少量ずつ落下する
ようになっており(即ち均一的に落下するようになって
おり)、一度に多量の土砂40がスラリー保持空間4に
供給されるようなことは防止されている。また、ホッパ
6に残留する土砂40は、後から流入する土砂40のプ
ラグ流によって押し流されるようになっている。また、
枝管13の散布部13aから散布される水50によりホ
ッパ6内は常時洗い流されるようになっている。これに
より、ホッパ6内で土砂40が閉塞するようなことはな
い。
【0046】<別の搬送補助装置150>図4は別のタ
イプの搬送補助装置を示す模式図であり、(a)はその
側断面図、(b)はそのX2−Y2線断面図である。搬
送補助装置150は、水平方向に長い略直方体状の形状
をしたケーシング16を有しており、該ケーシング16
内には、該ケーシング16の内部を基本的に上側の土砂
貯留室16a(内部空間は貯留空間SP1)と下側の土
砂供給室16b(内部空間は排出空間SP2)との2つ
に分割する略水平な仕切部材17が設けられている。仕
切板17は格子状に形成され多数の孔17tが該仕切板
17の表裏を貫通する形で形成されている。
【0047】ケーシング16には、第1のパイプ7Aと
第2のパイプ7Bとが外部より接続されており、第1の
パイプ7Aは貯留空間SP1に開口している。また第2
のパイプ7Bは排出空間SP2に開口した形で接続され
ている。2本の空気バイパス管20が仕切部材17を介
して貯留空間SP1と排出空間SP2とを連通する形で
設けられており、空気バイパス管20の上端は貯留空間
SP1の上端近傍で、かつ第1のパイプ7Aにおけるケ
ーシング16との接続部位近傍で開口し、下端は仕切部
材17の下面(排出空間SP2の上端)で開口してい
る。
【0048】以上のように構成された搬送補助装置15
0は既に説明した実施形態での搬送補助装置15の代り
に設置して使用する。即ち、真空力により土砂40が図
4に示すように、第1のパイプ7Aを介してケーシング
16の貯留空間SP1に供給され一時貯留される。貯留
空間SP1の土砂40は格子状になった仕切板17を介
して細かく分割される形で短土砂プラグ状になって、下
側の排出空間SP2へ均一的に自然落下して移動する。
この排出空間SP2に進入した土砂40は更に真空力に
より短土砂プラグ状のまま図4の矢印T方向に移動して
第2のパイプ7Bに排出される。
【0049】このように搬送補助装置150でも搬送補
助装置15と同様に、長距離真空吸引による土砂輸送に
おいて閉塞の原因になりやすい長い土砂プラグを発生さ
せず、短い土砂プラグにして搬送するので、第2のパイ
プ7B内での閉塞を回避することができる。またこれに
より、限られた真空力により高能率の土砂輸送が可能に
なるので好都合である。
【0050】なお上記仕切板17は格子状であったが、
該仕切板17を通過する土砂40を細かく分割できれば
いいので、格子状に限らず、スリット状や網目状などで
もよい。また、土砂輸送設備1の搬送補助装置は1つ以
上の搬送補助装置150だけであってもよいし、搬送補
助装置15と搬送補助装置150を混在させて採用する
ことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラリー輸送装置を示す模式図。
【図2】トンネル内で発生した土砂を外部に輸送するた
めの土砂輸送設備を示した模式図。
【図3】搬送補助装置を示す模式図であり、(a)はそ
の側断面図、(b)はそのX1−Y1線断面図。
【図4】別のタイプの搬送補助装置を示す模式図であ
り、(a)はその側断面図、(b)はそのX2−Y2線
断面図。
【符号の説明】
7 吸込パイプ 7A 吸込パイプ(第1のパイプ) 7B 吸込パイプ(第2のパイプ) 15,15 土砂搬送補助装置(搬送補助装置) 16a 土砂貯留室 16b 土砂供給室 17 細分取出供給手段(仕切部材) 17t 土砂流通穴(孔) 19 細分取出供給手段(オーガー装置) 19a オーガースクリュー(スクリュー) 20 空気提供手段(空気バイパス管) 40 土砂 SP1 空間(貯留空間)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸込パイプを介して真空吸引により土砂を
    吸込み搬送する際に、該吸込パイプの途中箇所に介在設
    置する土砂搬送補助装置において、 前記吸込パイプの途中箇所のうち上流側より土砂を受入
    れ一時貯留自在な土砂貯留手段と、 前記土砂貯留手段により一時貯留された土砂を細分取出
    して、前記吸込パイプの途中箇所のうち下流側に供給自
    在な細分取出供給手段と、を備えて構成したことを特徴
    とする土砂搬送補助装置。
  2. 【請求項2】前記細分取出供給手段は、前記土砂貯留手
    段と、前記吸込パイプの途中箇所のうち下流側と、の間
    に、オーガースクリューを回転駆動自在に有している、
    ことを特徴とする請求項1記載の土砂搬送補助装置。
  3. 【請求項3】前記土砂貯留手段は、前記吸込パイプの途
    中箇所のうち上流側に、土砂を受入れ自在に接続した土
    砂貯留室を有し、 前記細分取出供給手段は、前記吸込パイプの途中箇所の
    うち下流側に、土砂を吸引により供給自在に接続され、
    かつ前記土砂貯留室の下方に配置された土砂供給室と、
    前記土砂貯留室と土砂供給室との間に設けられ、これら
    土砂貯留室と土砂供給室とを連通する複数の土砂流通穴
    が形成された仕切部材を有している、ことを特徴とする
    請求項1記載の土砂搬送補助装置。
  4. 【請求項4】前記細分取出供給手段は、前記土砂貯留手
    段により一時貯留された土砂を細分取出する際に、これ
    ら細分取出される土砂に空気を提供自在な空気提供手段
    を有している、ことを特徴とする請求項1記載の土砂搬
    送補助装置。
  5. 【請求項5】前記空気提供手段は、前記土砂貯留手段の
    うち土砂を一時貯留する空間内で、かつ前記吸込パイプ
    の上流側の前記途中箇所近傍において、空気を取入れ自
    在になっている、ことを特徴とする請求項4記載の土砂
    搬送補助装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1808571A1 (en) * 2006-01-13 2007-07-18 John P. Doherty Vacuum system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1808571A1 (en) * 2006-01-13 2007-07-18 John P. Doherty Vacuum system

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