JP2002053820A - 硬化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法 - Google Patents
硬化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法Info
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- JP2002053820A JP2002053820A JP2000242143A JP2000242143A JP2002053820A JP 2002053820 A JP2002053820 A JP 2002053820A JP 2000242143 A JP2000242143 A JP 2000242143A JP 2000242143 A JP2000242143 A JP 2000242143A JP 2002053820 A JP2002053820 A JP 2002053820A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 仮接着中に接着物体の相互位置関係を保持す
るのに十分な高い粘着力を有し、仮接着後の加熱により
硬化して、高い接着力を有するようになる性質を有し、
しかも保存安定性に優れた硬化性粘着材料、それを用い
て作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法
を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル単
量体、極性基含有単量体、光活性官能基を有するアクリ
ル系高分子量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化
性粘着成分に、50℃〜150℃の融点を有し、平均粒
径が1〜100μmの微粉末であるエポキシ樹脂及びカ
チオン重合開始剤を主成分とする熱硬化性接着成分を添
加してなる硬化性粘着材料を製造し、これを塗工し、光
照射により重合させたテープ・シートを硬化性粘着テー
プ・シートとして提供する。
るのに十分な高い粘着力を有し、仮接着後の加熱により
硬化して、高い接着力を有するようになる性質を有し、
しかも保存安定性に優れた硬化性粘着材料、それを用い
て作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法
を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル単
量体、極性基含有単量体、光活性官能基を有するアクリ
ル系高分子量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化
性粘着成分に、50℃〜150℃の融点を有し、平均粒
径が1〜100μmの微粉末であるエポキシ樹脂及びカ
チオン重合開始剤を主成分とする熱硬化性接着成分を添
加してなる硬化性粘着材料を製造し、これを塗工し、光
照射により重合させたテープ・シートを硬化性粘着テー
プ・シートとして提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着物体に粘着し
た後に、加熱により硬化する性質を有する硬化性粘着材
料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及
びその製造方法に関する。
た後に、加熱により硬化する性質を有する硬化性粘着材
料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューター、パソコン、通信機器、
感熱プリンター、携帯電話等の高集積化、高性能化、高
機能化、小型化などに伴い、これらの電子機器に使用さ
れるプリント配線基板やセラミックモジュール基板など
も高集積化、超小型化されている。
感熱プリンター、携帯電話等の高集積化、高性能化、高
機能化、小型化などに伴い、これらの電子機器に使用さ
れるプリント配線基板やセラミックモジュール基板など
も高集積化、超小型化されている。
【0003】近年、電気・電子分野などの業界では、特
に、製品の小型化、軽量化、高集積化が著しく、それに
伴い、部品の接合に使用される接着剤や粘着剤には高耐
熱性、高接着性、高信頼性、極薄膜性などの要求が高ま
りつつある。特に、作業性の効率向上や作業環境性の向
上などの観点から、液状接着剤に替わってテープ状やシ
ート状の粘着剤を用いて各種部品を接合することが多く
なっている。
に、製品の小型化、軽量化、高集積化が著しく、それに
伴い、部品の接合に使用される接着剤や粘着剤には高耐
熱性、高接着性、高信頼性、極薄膜性などの要求が高ま
りつつある。特に、作業性の効率向上や作業環境性の向
上などの観点から、液状接着剤に替わってテープ状やシ
ート状の粘着剤を用いて各種部品を接合することが多く
なっている。
【0004】特に、電子部品の固定においては、仮接着
中に接着物体の相互位置関係を保持するのに十分な高い
粘着性を有し、仮接着後の加熱により硬化して、高い接
着力を有するようになる性質を有する硬化性粘着テープ
・シートの開発が望まれている。また、部品や装置の小
型化に伴い、その極薄膜化に対する要求も強く、被着体
との密着性を良くする為に、支持体を用いない柔軟性の
ある硬化性粘着テープ・シートの開発が望まれている。
中に接着物体の相互位置関係を保持するのに十分な高い
粘着性を有し、仮接着後の加熱により硬化して、高い接
着力を有するようになる性質を有する硬化性粘着テープ
・シートの開発が望まれている。また、部品や装置の小
型化に伴い、その極薄膜化に対する要求も強く、被着体
との密着性を良くする為に、支持体を用いない柔軟性の
ある硬化性粘着テープ・シートの開発が望まれている。
【0005】従来から、硬化性粘着材料としては、非反
応性又は反応性の粘着性高分子材料に反応性オリゴマー
又は反応性モノマーを添加したものやアクリル樹脂にエ
ポキシ樹脂を添加したものなどが知られている。
応性又は反応性の粘着性高分子材料に反応性オリゴマー
又は反応性モノマーを添加したものやアクリル樹脂にエ
ポキシ樹脂を添加したものなどが知られている。
【0006】非反応性又は反応性の粘着性高分子材料に
反応性オリゴマー又は反応性モノマーを添加した硬化性
粘着材料については、特公昭61−18591号公報、
特公平1−46513号公報、特公平2−5791号公
報にその記載があり、アクリル樹脂にエポキシ樹脂を添
加した光硬化性粘着材料については、特開平2−272
076号公報、特開平7−2978号公報、特開平9−
316398号公報に記載がある。
反応性オリゴマー又は反応性モノマーを添加した硬化性
粘着材料については、特公昭61−18591号公報、
特公平1−46513号公報、特公平2−5791号公
報にその記載があり、アクリル樹脂にエポキシ樹脂を添
加した光硬化性粘着材料については、特開平2−272
076号公報、特開平7−2978号公報、特開平9−
316398号公報に記載がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
61−18591号公報、特公平1−46513号公
報、特公平2−5791号公報に記載の硬化性粘着材料
においては、硬化後に十分な接着力を得る為に反応性オ
リゴマーや反応性モノマーを多く添加する結果として、
硬化前の粘着特性、特に、保持力が低下し、接着物体を
仮固定してから加熱硬化させるまでの間に物体の相対位
置のずれや接着物体の剥離などを生じる可能性があっ
た。
61−18591号公報、特公平1−46513号公
報、特公平2−5791号公報に記載の硬化性粘着材料
においては、硬化後に十分な接着力を得る為に反応性オ
リゴマーや反応性モノマーを多く添加する結果として、
硬化前の粘着特性、特に、保持力が低下し、接着物体を
仮固定してから加熱硬化させるまでの間に物体の相対位
置のずれや接着物体の剥離などを生じる可能性があっ
た。
【0008】一方、硬化前の粘着特性、特に、保持力を
向上させる為に、反応性オリゴマーや反応性モノマーを
多く添加すると、加熱硬化性が悪くなり、十分な接着力
が得られなかった。このように、硬化前の粘着性と硬化
後の接着性の両方が十分に高い硬化性粘着材料は開発さ
れていなかった。
向上させる為に、反応性オリゴマーや反応性モノマーを
多く添加すると、加熱硬化性が悪くなり、十分な接着力
が得られなかった。このように、硬化前の粘着性と硬化
後の接着性の両方が十分に高い硬化性粘着材料は開発さ
れていなかった。
【0009】硬化前の良好な粘着特性と硬化後の良好な
接着特性との両立を図る為に、粘着性高分子材料の側鎖
に複数個の不飽和基を結合させることも検討されている
が、合成面や保存安定性(薬剤調合後の液寿命)などの
特性面にいくつかの問題点があり、その改善が望まれて
いた。
接着特性との両立を図る為に、粘着性高分子材料の側鎖
に複数個の不飽和基を結合させることも検討されている
が、合成面や保存安定性(薬剤調合後の液寿命)などの
特性面にいくつかの問題点があり、その改善が望まれて
いた。
【0010】また、特開平2−272076号公報、特
開平7−2978号公報、特開平9−316398号公
報に記載の光硬化性粘着材料については、それらが開示
する硬化性粘着材料によっても硬化前の良好な粘着特性
と硬化後の良好な接着特性との両立は完全に実現されて
いなかった。
開平7−2978号公報、特開平9−316398号公
報に記載の光硬化性粘着材料については、それらが開示
する硬化性粘着材料によっても硬化前の良好な粘着特性
と硬化後の良好な接着特性との両立は完全に実現されて
いなかった。
【0011】また、通常、粘着フィルム(テープ状又は
シート状)を作製する場合、基材の片面あるいは両面に
粘着剤を塗工する必要があり、特に、薄膜から厚膜(5
〜500μ厚)までの粘着フィルムを量産的に製造する
簡便な方法の開発が望まれていた。また、保存安定性に
も優れた粘着フィルムを量産的に製造する技術開発も望
まれていた。
シート状)を作製する場合、基材の片面あるいは両面に
粘着剤を塗工する必要があり、特に、薄膜から厚膜(5
〜500μ厚)までの粘着フィルムを量産的に製造する
簡便な方法の開発が望まれていた。また、保存安定性に
も優れた粘着フィルムを量産的に製造する技術開発も望
まれていた。
【0012】このように、従来材料では、硬化前の良好
な粘着特性と硬化後の良好な接着特性を兼ね備え、か
つ、保存安定性に優れ、かつ、柔軟である硬化性粘着テ
ープ・シートを容易かつ安定に得ることは困難であっ
た。
な粘着特性と硬化後の良好な接着特性を兼ね備え、か
つ、保存安定性に優れ、かつ、柔軟である硬化性粘着テ
ープ・シートを容易かつ安定に得ることは困難であっ
た。
【0013】本発明の目的は、上記した従来材料、技術
の有していた課題を解決して、硬化前の粘着性と硬化後
の接着性に十分に優れ、かつ、保存安定性にも優れた硬
化性粘着材料及びそれを用いて作製した硬化性粘着テー
プ・シートとその製造方法を提供することにある。
の有していた課題を解決して、硬化前の粘着性と硬化後
の接着性に十分に優れ、かつ、保存安定性にも優れた硬
化性粘着材料及びそれを用いて作製した硬化性粘着テー
プ・シートとその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の硬化性粘着材料
は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性
基含有単量体、光活性官能基を有するアクリル系高分子
量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化性粘着成分
と、エポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を主成分とす
る熱硬化性接着成分とからなる硬化性粘着材料であっ
て、上記エポキシ樹脂は50℃〜150℃の融点を有
し、平均粒径1〜100μmの微粉末固体とする。
は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性
基含有単量体、光活性官能基を有するアクリル系高分子
量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化性粘着成分
と、エポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を主成分とす
る熱硬化性接着成分とからなる硬化性粘着材料であっ
て、上記エポキシ樹脂は50℃〜150℃の融点を有
し、平均粒径1〜100μmの微粉末固体とする。
【0015】また、本発明の硬化性粘着テープ・シート
は、基材上に上記光硬化性粘着成分を光硬化させた上記
硬化性粘着材料からなる硬化性粘着材料層を設けた構成
とする。
は、基材上に上記光硬化性粘着成分を光硬化させた上記
硬化性粘着材料からなる硬化性粘着材料層を設けた構成
とする。
【0016】また、本発明の硬化性粘着テープ・シート
を製造する方法において、上記硬化性粘着材料を基材上
に、5〜500μm厚に塗工して硬化性粘着材料層を形
成し、光照射により上記硬化性粘着材料層に含まれる上
記光硬化性粘着成分を光硬化させて作製する。
を製造する方法において、上記硬化性粘着材料を基材上
に、5〜500μm厚に塗工して硬化性粘着材料層を形
成し、光照射により上記硬化性粘着材料層に含まれる上
記光硬化性粘着成分を光硬化させて作製する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記課題を解決す
る為に、硬化性粘着テープ・シートを製造する為の材料
・プロセスを種々検討した結果、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル単量体、極性基含有単量体、光活性官能
基を有するアクリル系高分子量体及び光重合開始剤を主
成分とする光硬化性粘着成分と、エポキシ樹脂及びカチ
オン重合開始剤を主成分とする熱硬化性接着成分とから
なる硬化性粘着材料において、上記エポキシ樹脂が50
℃〜150℃の融点を有し、平均粒径が1〜100μm
の微粉末固体であることによって、上記の目的が達成さ
れることを確認した。
る為に、硬化性粘着テープ・シートを製造する為の材料
・プロセスを種々検討した結果、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル単量体、極性基含有単量体、光活性官能
基を有するアクリル系高分子量体及び光重合開始剤を主
成分とする光硬化性粘着成分と、エポキシ樹脂及びカチ
オン重合開始剤を主成分とする熱硬化性接着成分とから
なる硬化性粘着材料において、上記エポキシ樹脂が50
℃〜150℃の融点を有し、平均粒径が1〜100μm
の微粉末固体であることによって、上記の目的が達成さ
れることを確認した。
【0018】更に、上記光硬化性粘着成分と上記熱硬化
性接着成分とを含み、かつ、上記光硬化性粘着成分を光
硬化させた上記硬化性粘着材料からなる硬化性粘着材料
層を基材上に設けた硬化性粘着テープ・シートが粘着
力、保持力、保存安定性に優れ、かつ、熱硬化後に優れ
た接着力を発現することを確認した。
性接着成分とを含み、かつ、上記光硬化性粘着成分を光
硬化させた上記硬化性粘着材料からなる硬化性粘着材料
層を基材上に設けた硬化性粘着テープ・シートが粘着
力、保持力、保存安定性に優れ、かつ、熱硬化後に優れ
た接着力を発現することを確認した。
【0019】すなわち、本発明の硬化性粘着材料からな
る硬化性粘着テープ・シートを用いることにより、粘着
力、保持力等の粘着基本特性に優れ、かつ、加熱処理後
の接着力に優れた接合が得られる。また、粘着テープ・
シート厚を小さくすることもでき、かつ、基材がない為
に被着体との密着性に優れており、小型電気・電子部品
等の接合を得ることができる。
る硬化性粘着テープ・シートを用いることにより、粘着
力、保持力等の粘着基本特性に優れ、かつ、加熱処理後
の接着力に優れた接合が得られる。また、粘着テープ・
シート厚を小さくすることもでき、かつ、基材がない為
に被着体との密着性に優れており、小型電気・電子部品
等の接合を得ることができる。
【0020】以下、本発明で使用する硬化性粘着材料及
び硬化性粘着テープ・シートの作製方法について説明す
る。
び硬化性粘着テープ・シートの作製方法について説明す
る。
【0021】上記光活性官能基を有するアクリル系高分
子量体は、粘着テープ・シートの耐熱性、特に、高温保
持力などの特性を向上させる為に使用されるとともに、
塗工性などの作業性を向上させる為に使用される。本発
明で使用される上記光活性官能基を有するアクリル系高
分子量体としては、重量平均分子量が20万〜300万
であり、光活性官能基含有量が0.001〜0.5ミリ
当量/gであるアクリル系高分子量体が良い。
子量体は、粘着テープ・シートの耐熱性、特に、高温保
持力などの特性を向上させる為に使用されるとともに、
塗工性などの作業性を向上させる為に使用される。本発
明で使用される上記光活性官能基を有するアクリル系高
分子量体としては、重量平均分子量が20万〜300万
であり、光活性官能基含有量が0.001〜0.5ミリ
当量/gであるアクリル系高分子量体が良い。
【0022】上記光官能基をアクリル系高分子量体に導
入する方法としては、通常、アクリル系高分子量体の側
鎖にあるヒドロキシル基を(メタ)アクリロイルオキシ
基を有するイソシアネート化合物(例えば、2−メタク
リロイルオキシエチルイソシアネートなど)と反応させ
る方法などがある。このようにして、(メタ)アクリロ
イルオキシ基などの光活性官能基を有するアクリル系高
分子量体を得ることができる。しかし、その導入方法
は、特に限定されるものではない。
入する方法としては、通常、アクリル系高分子量体の側
鎖にあるヒドロキシル基を(メタ)アクリロイルオキシ
基を有するイソシアネート化合物(例えば、2−メタク
リロイルオキシエチルイソシアネートなど)と反応させ
る方法などがある。このようにして、(メタ)アクリロ
イルオキシ基などの光活性官能基を有するアクリル系高
分子量体を得ることができる。しかし、その導入方法
は、特に限定されるものではない。
【0023】上記光活性官能基を有するアクリル系高分
子量体の重量平均分子量が20万より小さい場合には、
塗工性などを考慮して、数千〜数万cPの高粘度の粘着
剤を得るためには、上記光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体を多く添加する必要がある。その結果、粘
着テープは優れた粘着特性(具体的には、ステンレス基
板に対する3.5N/10mm以上の粘着力)を得るこ
とができず、好ましくない。また、重量平均分子量が3
00万より大きい場合には、粘着テープの特性上、特に
問題はないが、アクリル系高分子量体を量産的に製造す
ることが難しく、好ましくない。
子量体の重量平均分子量が20万より小さい場合には、
塗工性などを考慮して、数千〜数万cPの高粘度の粘着
剤を得るためには、上記光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体を多く添加する必要がある。その結果、粘
着テープは優れた粘着特性(具体的には、ステンレス基
板に対する3.5N/10mm以上の粘着力)を得るこ
とができず、好ましくない。また、重量平均分子量が3
00万より大きい場合には、粘着テープの特性上、特に
問題はないが、アクリル系高分子量体を量産的に製造す
ることが難しく、好ましくない。
【0024】また、上記光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体の光活性官能基含有量が0.001より小
さい場合には、粘着テープの保持力等の粘着特性が悪く
なり、また、光活性官能基含有量が0.5ミリ当量/g
より大きい場合には、粘着テープの粘着力が低くなり、
いずれの場合にも好ましくない。なお、粘着剤組成中の
上記光活性官能基を有するアクリル系高分子量体の配合
量は、目的とする粘着特性や塗工する際の粘度に応じて
調整されるが、通常、粘着剤組成において5〜50重量
%で使用される。
系高分子量体の光活性官能基含有量が0.001より小
さい場合には、粘着テープの保持力等の粘着特性が悪く
なり、また、光活性官能基含有量が0.5ミリ当量/g
より大きい場合には、粘着テープの粘着力が低くなり、
いずれの場合にも好ましくない。なお、粘着剤組成中の
上記光活性官能基を有するアクリル系高分子量体の配合
量は、目的とする粘着特性や塗工する際の粘度に応じて
調整されるが、通常、粘着剤組成において5〜50重量
%で使用される。
【0025】なお、上記光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体の主成分は、通常、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル単量体と極性基含有単量体との共重合
体、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル
酸との共重合体、アクリル酸イソオクチルとメタクリル
酸2−ヒドロキシエチルとの共重合体、アクリル酸2−
エチルヘキシルとアクリル酸とメタクリル酸2−ヒドロ
キシエチルとの三元共重合体等が使用されるが、特にこ
れらに限定されるものではない。
系高分子量体の主成分は、通常、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル単量体と極性基含有単量体との共重合
体、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル
酸との共重合体、アクリル酸イソオクチルとメタクリル
酸2−ヒドロキシエチルとの共重合体、アクリル酸2−
エチルヘキシルとアクリル酸とメタクリル酸2−ヒドロ
キシエチルとの三元共重合体等が使用されるが、特にこ
れらに限定されるものではない。
【0026】次に、本発明で使用する上記(メタ)アク
リル酸アルキルエステル単量体としては、例えば、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル
基、ノニル基、イソノニル基、デシル基などで代表され
る通常、炭素数が20以下のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸のエステル等が挙げられる。なお、上記
した(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独もし
くは2種以上で使用される。また、本発明においては、
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの一部を、例
えば、酢酸ビニル等の共重合性単量体で置き換えてもよ
い。
リル酸アルキルエステル単量体としては、例えば、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル
基、ノニル基、イソノニル基、デシル基などで代表され
る通常、炭素数が20以下のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸のエステル等が挙げられる。なお、上記
した(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独もし
くは2種以上で使用される。また、本発明においては、
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの一部を、例
えば、酢酸ビニル等の共重合性単量体で置き換えてもよ
い。
【0027】本発明で使用する上記極性基含有単量体と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メタ
クリル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、N−ビニル−2
−ピロリドン等で代表される、分子中にカルボキシル
基、水酸基、アミノ基等の極性基を有する重合性不飽和
単量体等が挙げられる。
しては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メタ
クリル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、N−ビニル−2
−ピロリドン等で代表される、分子中にカルボキシル
基、水酸基、アミノ基等の極性基を有する重合性不飽和
単量体等が挙げられる。
【0028】上記した極性基含有単量体の配合量は、上
記した(メタ)アクリル酸アルキルエステル99〜70
重量%に対して、1〜30重量%であることが好まし
い。上記極性基含有単量体の配合量が1重量%より少な
い場合には、粘着テープの粘着力が低下し、また、その
配合量が30重量%より多い場合には、特に粘着テープ
の低温時の粘着特性が低下し、いずれの場合も好ましく
ない。なお、上記した極性基含有単量体は、単独もしく
は2種以上で使用される。
記した(メタ)アクリル酸アルキルエステル99〜70
重量%に対して、1〜30重量%であることが好まし
い。上記極性基含有単量体の配合量が1重量%より少な
い場合には、粘着テープの粘着力が低下し、また、その
配合量が30重量%より多い場合には、特に粘着テープ
の低温時の粘着特性が低下し、いずれの場合も好ましく
ない。なお、上記した極性基含有単量体は、単独もしく
は2種以上で使用される。
【0029】上記光重合開始剤としては、ビニル基や
(メタ)アクリロイルオキシ基などのラジカル光重合に
使用される通常の光重合開始剤が使用される。例えば、
2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−
オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキ
ュア651)などのベンジルジメチルケタール系化合
物、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア18
4)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社
のダロキュア1173)などのα−ヒドロキシケトン系
化合物、2−ベンジル−2−ジメチルアミノー1−(4
−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(チバ・スペシ
ャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア369)などの
α−アミノケトン系化合物、ビス(2、4、6−トリメ
チルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア81
9)などのビスアシルフォスフィンオキサイド系化合
物、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、
4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドなどの
ビスアシルフォスフィンオキサイドとダロキュア117
3との1:3混合物(チバ・スペシャリティ・ケミカル
ズ社のイルガキュア1700)、ビス(2、6ージメト
キシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフ
ォスフィンオキサイドなどのビスアシルフォスフィンオ
キサイドとイルガキュア184との1:1混合物(チバ
・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア185
0)、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロ
ピルエテールなどのベンゾインエーテル系化合物等が挙
げられる。特に、光照射により光重合開始剤1分子より
2個以上の活性種(ラジカル)を発生するビスアシルフ
ォスフィンオキサイド系化合物などの光重合開始剤が好
ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基などのラジカル光重合に
使用される通常の光重合開始剤が使用される。例えば、
2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−
オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキ
ュア651)などのベンジルジメチルケタール系化合
物、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア18
4)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社
のダロキュア1173)などのα−ヒドロキシケトン系
化合物、2−ベンジル−2−ジメチルアミノー1−(4
−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(チバ・スペシ
ャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア369)などの
α−アミノケトン系化合物、ビス(2、4、6−トリメ
チルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア81
9)などのビスアシルフォスフィンオキサイド系化合
物、ビス(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2、4、
4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドなどの
ビスアシルフォスフィンオキサイドとダロキュア117
3との1:3混合物(チバ・スペシャリティ・ケミカル
ズ社のイルガキュア1700)、ビス(2、6ージメト
キシベンゾイル)−2、4、4−トリメチルペンチルフ
ォスフィンオキサイドなどのビスアシルフォスフィンオ
キサイドとイルガキュア184との1:1混合物(チバ
・スペシャリティ・ケミカルズ社のイルガキュア185
0)、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロ
ピルエテールなどのベンゾインエーテル系化合物等が挙
げられる。特に、光照射により光重合開始剤1分子より
2個以上の活性種(ラジカル)を発生するビスアシルフ
ォスフィンオキサイド系化合物などの光重合開始剤が好
ましい。
【0030】これらの光重合開始剤は、上記光硬化性粘
着成分100重量部に対して0.001〜5重量部の割
合で使用されることが好ましい。その使用量が0.00
1重量部より少ない場合には光重合を完了させるのが難
しく、また、その使用量が5重量部より多い場合には得
られる粘着剤重合体の分子量が小さくなり、特に、粘着
テープの保持力が低下し、粘着特性上好ましくない。
着成分100重量部に対して0.001〜5重量部の割
合で使用されることが好ましい。その使用量が0.00
1重量部より少ない場合には光重合を完了させるのが難
しく、また、その使用量が5重量部より多い場合には得
られる粘着剤重合体の分子量が小さくなり、特に、粘着
テープの保持力が低下し、粘着特性上好ましくない。
【0031】本発明で使用される熱硬化性樹脂成分とし
ては、一般的に使用されているエポキシ樹脂が好ましい
が、優れた保存安定性と加熱処理後の優れた接着特性を
両立する為には、その融点が50℃〜150℃であり、
平均粒径が1〜100μmの微粉末である固体状のエポ
キシ樹脂が好ましい。このようなエポキシ樹脂として
は、例えば、ビスフェノールAの両末端の水酸基をエポ
キシ化した(グリシジル基を有する)樹脂が好ましく、
例えば、シェル化学製の商品名エピコート1001、エ
ピコート1004、エピコート1007などや、Cib
a社製のアラルダイト6071、アラルダイト608
4、アラルダイト6097などや、ダウ・ケミカル社製
のDow661、Dow664,Dow667などが挙
げられる。
ては、一般的に使用されているエポキシ樹脂が好ましい
が、優れた保存安定性と加熱処理後の優れた接着特性を
両立する為には、その融点が50℃〜150℃であり、
平均粒径が1〜100μmの微粉末である固体状のエポ
キシ樹脂が好ましい。このようなエポキシ樹脂として
は、例えば、ビスフェノールAの両末端の水酸基をエポ
キシ化した(グリシジル基を有する)樹脂が好ましく、
例えば、シェル化学製の商品名エピコート1001、エ
ピコート1004、エピコート1007などや、Cib
a社製のアラルダイト6071、アラルダイト608
4、アラルダイト6097などや、ダウ・ケミカル社製
のDow661、Dow664,Dow667などが挙
げられる。
【0032】上記熱硬化性樹脂成分の融点が50℃より
小さい場合には、硬化性粘着テープの保存安定性が悪
く、好ましくなく、また、その融点が150℃より大き
い場合には加熱処理後の接着力が十分ではなく、好まし
くない。また、上記熱硬化性樹脂成分の平均粒径が1μ
mより小さい場合及び100μmより大きい場合には、
加熱処理後の接着力が十分ではなく、好ましくない。
小さい場合には、硬化性粘着テープの保存安定性が悪
く、好ましくなく、また、その融点が150℃より大き
い場合には加熱処理後の接着力が十分ではなく、好まし
くない。また、上記熱硬化性樹脂成分の平均粒径が1μ
mより小さい場合及び100μmより大きい場合には、
加熱処理後の接着力が十分ではなく、好ましくない。
【0033】これらのエポキシ樹脂は、上記光硬化性粘
着成分100重量部に対して5〜70重量部の割合で使
用されるのが好ましい。その使用量が5重量部より少な
い場合には加熱硬化後の接着力が十分ではなく、また、
使用量が70重量部より多い場合には十分な初期粘着力
を付与することが難しく、いずれの場合にも実用上、好
ましくない。なお、本発明で使用されるエポキシ樹脂
は、サンドミルやボールミルで平均粒径1〜100μm
に粉砕されたものであるが、粉砕方法は限定されるもの
ではない。
着成分100重量部に対して5〜70重量部の割合で使
用されるのが好ましい。その使用量が5重量部より少な
い場合には加熱硬化後の接着力が十分ではなく、また、
使用量が70重量部より多い場合には十分な初期粘着力
を付与することが難しく、いずれの場合にも実用上、好
ましくない。なお、本発明で使用されるエポキシ樹脂
は、サンドミルやボールミルで平均粒径1〜100μm
に粉砕されたものであるが、粉砕方法は限定されるもの
ではない。
【0034】また、本発明に使用するエポキシ樹脂の硬
化剤としては、加熱によりルイス酸を発生するカチオン
重合触媒が良く、例えば、三新化学工業製のサンエイド
SI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドS
I−100Lなどが、また、日本曹達製のCIー262
4などが使用されるが、特に、これらに限定されるもの
ではない。その添加量は、エポキシ樹脂100重量部に
対して0.01〜10重量部であることが好ましい。更
に、本発明の光硬化性粘着成分100重量部に対して、
0.001〜5重量部程度の多官能(メタ)アクリル系
モノマーなどの光重合性化合物を添加しても良い。この
ような多官能光重合性化合物としては、ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エ
ポキシアクリレート系オリゴマー、ポリエステルアクリ
レート系オリゴマー、ウレタンアクリレート系オリゴマ
ーなどが挙げられる。
化剤としては、加熱によりルイス酸を発生するカチオン
重合触媒が良く、例えば、三新化学工業製のサンエイド
SI−60L、サンエイドSI−80L、サンエイドS
I−100Lなどが、また、日本曹達製のCIー262
4などが使用されるが、特に、これらに限定されるもの
ではない。その添加量は、エポキシ樹脂100重量部に
対して0.01〜10重量部であることが好ましい。更
に、本発明の光硬化性粘着成分100重量部に対して、
0.001〜5重量部程度の多官能(メタ)アクリル系
モノマーなどの光重合性化合物を添加しても良い。この
ような多官能光重合性化合物としては、ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エ
ポキシアクリレート系オリゴマー、ポリエステルアクリ
レート系オリゴマー、ウレタンアクリレート系オリゴマ
ーなどが挙げられる。
【0035】また、本発明の硬化性粘着テープ・シート
を作製する硬化性粘着材料には、通常、アクリル樹脂な
どに使用されるロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹
脂等の粘着性付与剤を添加しても良い。
を作製する硬化性粘着材料には、通常、アクリル樹脂な
どに使用されるロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹
脂等の粘着性付与剤を添加しても良い。
【0036】更に、本発明の硬化性粘着材料には、増粘
剤、チキソトロピー剤、充填剤等の通常使用される配合
剤を添加しても良い。上記増粘剤としては、アクリルゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられ、上記チキソ
トロピー剤としては、超微粉シリカ(日本アエロジル社
製のアエロジル300など)等が挙げられる。上記充填
剤としては、炭酸カルシウム、二酸化チタン、二酸化ケ
イ素、αーアルミナ、水和アルミナ等の無機粒子、ナイ
ロンビーズ、アクリルビーズ、シリコーンビーズ等の有
機粒子、塩化ビニリデンバルーン等の有機中空粒子、ポ
リエステル、ナイロン、レーヨン、ガラス等の有機又は
無機系短繊維等が挙げられる。これらは、粘着テープ・
シートの応力緩和性などの機械的特性等を改善する為に
加えられ、光硬化性を阻害しない範囲で使用される。
剤、チキソトロピー剤、充填剤等の通常使用される配合
剤を添加しても良い。上記増粘剤としては、アクリルゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられ、上記チキソ
トロピー剤としては、超微粉シリカ(日本アエロジル社
製のアエロジル300など)等が挙げられる。上記充填
剤としては、炭酸カルシウム、二酸化チタン、二酸化ケ
イ素、αーアルミナ、水和アルミナ等の無機粒子、ナイ
ロンビーズ、アクリルビーズ、シリコーンビーズ等の有
機粒子、塩化ビニリデンバルーン等の有機中空粒子、ポ
リエステル、ナイロン、レーヨン、ガラス等の有機又は
無機系短繊維等が挙げられる。これらは、粘着テープ・
シートの応力緩和性などの機械的特性等を改善する為に
加えられ、光硬化性を阻害しない範囲で使用される。
【0037】上記した硬化性粘着材料は液状であり、ロ
ールコーターやダイコーターなどにより剥離処理を施さ
れたポリエステルフィルム等のシート基材上に塗工され
た後、光照射により光硬化性成分を重合させることによ
り硬化性粘着テープ・シートが得られる。この光硬化性
粘着材料が光重合する際、空気中の酸素や粘着材料に溶
存する酸素により重合反応が阻害される為、透明な被覆
フィルムを重ねて光照射するか、十分に窒素ガス等の不
活性ガスで置換された雰囲気で光照射される。酸素によ
る硬化阻害を抑える為に、オクタン酸第一スズ、トリイ
ソデシルフォスファイト等の除酸素効果のあるスズ塩化
合物やリン系化合物等を添加しても良い。
ールコーターやダイコーターなどにより剥離処理を施さ
れたポリエステルフィルム等のシート基材上に塗工され
た後、光照射により光硬化性成分を重合させることによ
り硬化性粘着テープ・シートが得られる。この光硬化性
粘着材料が光重合する際、空気中の酸素や粘着材料に溶
存する酸素により重合反応が阻害される為、透明な被覆
フィルムを重ねて光照射するか、十分に窒素ガス等の不
活性ガスで置換された雰囲気で光照射される。酸素によ
る硬化阻害を抑える為に、オクタン酸第一スズ、トリイ
ソデシルフォスファイト等の除酸素効果のあるスズ塩化
合物やリン系化合物等を添加しても良い。
【0038】以下に、本発明の硬化性粘着テープ・シー
トの製造方法を具体的に説明する。但し、本発明の硬化
性粘着テープ・シートはこの方法によって製造されるも
のに限定される訳ではない。
トの製造方法を具体的に説明する。但し、本発明の硬化
性粘着テープ・シートはこの方法によって製造されるも
のに限定される訳ではない。
【0039】まず、上記(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル単量体、上記極性基含有単量体、上記光活性官能
基を有するアクリル系高分子量体、上記光重合開始剤を
所定の配合量で混合し、これに上記エポキシ樹脂及び上
記カチオン重合触媒を所定量添加し、十分に攪拌、混合
し、均一に分散した硬化性粘着材料を得る。この際、硬
化性粘着材料の25℃における粘度は、1,000〜5
0,000cPであることが塗工上好ましい。その粘度
は粘着テープ・シートとして必要とされる膜厚に応じて
調整される。
ステル単量体、上記極性基含有単量体、上記光活性官能
基を有するアクリル系高分子量体、上記光重合開始剤を
所定の配合量で混合し、これに上記エポキシ樹脂及び上
記カチオン重合触媒を所定量添加し、十分に攪拌、混合
し、均一に分散した硬化性粘着材料を得る。この際、硬
化性粘着材料の25℃における粘度は、1,000〜5
0,000cPであることが塗工上好ましい。その粘度
は粘着テープ・シートとして必要とされる膜厚に応じて
調整される。
【0040】また、必要に応じて上記した硬化性粘着材
料に、先に記載した多官能(メタ)アクリル系モノマ
ー、チキソトロピー剤、充填剤などを添加しても良い。
このように作製した硬化性粘着材料を剥離処理されたポ
リエステルフィルム等のシート基材上に、通常、5〜5
00μmの所定の膜厚に塗工し、硬化性粘着材料層を形
成する。次に、窒素雰囲気下、又は、透明なポリエステ
ル被覆フィルムを重ねて空気を遮断した条件下で、ブラ
ックライト等を用いて、365nmにおける紫外線強度
が0.1〜10mW/cm2の紫外線を20秒間〜5分
間照射し、上記硬化性粘着材料層に含まれる上記光硬化
性粘着成分を光硬化させる。その後、シート基材を分離
し、硬化性粘着テープ・シートを得る。
料に、先に記載した多官能(メタ)アクリル系モノマ
ー、チキソトロピー剤、充填剤などを添加しても良い。
このように作製した硬化性粘着材料を剥離処理されたポ
リエステルフィルム等のシート基材上に、通常、5〜5
00μmの所定の膜厚に塗工し、硬化性粘着材料層を形
成する。次に、窒素雰囲気下、又は、透明なポリエステ
ル被覆フィルムを重ねて空気を遮断した条件下で、ブラ
ックライト等を用いて、365nmにおける紫外線強度
が0.1〜10mW/cm2の紫外線を20秒間〜5分
間照射し、上記硬化性粘着材料層に含まれる上記光硬化
性粘着成分を光硬化させる。その後、シート基材を分離
し、硬化性粘着テープ・シートを得る。
【0041】本発明の硬化性粘着テープ・シートはこの
ようにして得られ、本粘着テープ・シートを電気・電子
部品等の被着体に貼り合わせた場合、後加熱することに
より優れた接着特性を示す。また、粘着テープ・シート
の状態での保存安定性も優れている。
ようにして得られ、本粘着テープ・シートを電気・電子
部品等の被着体に貼り合わせた場合、後加熱することに
より優れた接着特性を示す。また、粘着テープ・シート
の状態での保存安定性も優れている。
【0042】
【実施例】本発明の硬化性粘着材料、それを用いて作製
した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法につい
て実施例によって具体的に説明する。但し、本発明の硬
化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ
・シート及びその製造方法はこれに限定されるものでは
ない。なお、実施例及び比較例の記述中における「部」
は重量部を表す。 <実施例1>アクリル酸2−エチルヘキシル63部、ア
クリル酸7部に、重量平均分子量が70万で、光活性官
能基含有量が0.01ミリ当量/gのアクリル酸2−エ
チルヘキシルを主成分とするアクリル系高分子量体30
部、光重合開始剤イルガキュア819(チバ・スペシャ
リティ・ケミカルズ社)0.3部、平均粒径5μmのエ
ポキシ樹脂粉末エピコート1001(油化シェルエポキ
シ社製、融点60〜68℃)20部、及びカチオン重合
触媒サンエイドSI−60L(三新化学工業社)0.6
部を添加し、十分に混合し、25℃における粘度が5,
000cPの硬化性粘着材料を得た。
した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法につい
て実施例によって具体的に説明する。但し、本発明の硬
化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ
・シート及びその製造方法はこれに限定されるものでは
ない。なお、実施例及び比較例の記述中における「部」
は重量部を表す。 <実施例1>アクリル酸2−エチルヘキシル63部、ア
クリル酸7部に、重量平均分子量が70万で、光活性官
能基含有量が0.01ミリ当量/gのアクリル酸2−エ
チルヘキシルを主成分とするアクリル系高分子量体30
部、光重合開始剤イルガキュア819(チバ・スペシャ
リティ・ケミカルズ社)0.3部、平均粒径5μmのエ
ポキシ樹脂粉末エピコート1001(油化シェルエポキ
シ社製、融点60〜68℃)20部、及びカチオン重合
触媒サンエイドSI−60L(三新化学工業社)0.6
部を添加し、十分に混合し、25℃における粘度が5,
000cPの硬化性粘着材料を得た。
【0043】この硬化性粘着材料を剥離処理された50
μm厚のポリエステルフィルム上にコンマコーターによ
り塗工し、その上から剥離処理が施された50μm厚の
ポリエステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、
ブラックライトを用いて365nmにおける紫外線強度
2mW/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照
射し、50μm厚の硬化性粘着テープ・シートを得た。
μm厚のポリエステルフィルム上にコンマコーターによ
り塗工し、その上から剥離処理が施された50μm厚の
ポリエステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、
ブラックライトを用いて365nmにおける紫外線強度
2mW/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照
射し、50μm厚の硬化性粘着テープ・シートを得た。
【0044】この硬化性粘着テープ・シートのステンレ
ス板に対する粘着力(180°ピール力)は、4.6N
/10mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この
硬化性粘着テープ・シートを用いて2枚のステンレス板
を貼り合わせ、120℃で10分間加熱した。その時の
せん断接着力を測定した所、加熱前のせん断接着力が
0.3MPaであったものが、加熱後には2MPaとな
ることを確認した。このことにより、本発明の材料は、
仮接着中には十分に高い粘着力を有し、後加熱により高
い接着力を有するようになる性質を有する材料となるこ
とを確認した。また、本硬化性粘着テープ・シートを室
内(25℃/65%RH)に6ヶ月おいても、また、4
0℃の恒温室に3ヶ月おいても大きな特性の変化は認め
られず、優れた保存安定性を示した。 <実施例2>アクリル酸イソオクチル60部、アクリル
酸10部に、重量平均分子量が80万で、光活性官能基
含有量が0.02ミリ当量/gのアクリル酸2−エチル
ヘキシルを主成分とするアクリル系高分子量体30部、
光重合開始剤イルガキュア1850(チバ・スペシャリ
ティ・ケミカルズ社)0.3部、平均粒径3μmのエポ
キシ樹脂粉末エピコート1004(油化シェルエポキシ
社製、融点92〜103℃)30部、及びカチオン重合
触媒サンエイドSI−80L(三新化学工業社)0.8
部を添加し、十分に混合し、25℃における粘度が7,
000cPの硬化性粘着材料を得た。
ス板に対する粘着力(180°ピール力)は、4.6N
/10mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この
硬化性粘着テープ・シートを用いて2枚のステンレス板
を貼り合わせ、120℃で10分間加熱した。その時の
せん断接着力を測定した所、加熱前のせん断接着力が
0.3MPaであったものが、加熱後には2MPaとな
ることを確認した。このことにより、本発明の材料は、
仮接着中には十分に高い粘着力を有し、後加熱により高
い接着力を有するようになる性質を有する材料となるこ
とを確認した。また、本硬化性粘着テープ・シートを室
内(25℃/65%RH)に6ヶ月おいても、また、4
0℃の恒温室に3ヶ月おいても大きな特性の変化は認め
られず、優れた保存安定性を示した。 <実施例2>アクリル酸イソオクチル60部、アクリル
酸10部に、重量平均分子量が80万で、光活性官能基
含有量が0.02ミリ当量/gのアクリル酸2−エチル
ヘキシルを主成分とするアクリル系高分子量体30部、
光重合開始剤イルガキュア1850(チバ・スペシャリ
ティ・ケミカルズ社)0.3部、平均粒径3μmのエポ
キシ樹脂粉末エピコート1004(油化シェルエポキシ
社製、融点92〜103℃)30部、及びカチオン重合
触媒サンエイドSI−80L(三新化学工業社)0.8
部を添加し、十分に混合し、25℃における粘度が7,
000cPの硬化性粘着材料を得た。
【0045】この硬化性粘着材料を剥離処理された50
μm厚のポリエステルフィルム上にコンマコーターによ
り塗工し、その上から剥離処理が施された50μm厚の
ポリエステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、
ブラックライトを用いて365nmにおける紫外線強度
3mW/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照
射し、200μm厚の硬化性粘着テープ・シートを得
た。
μm厚のポリエステルフィルム上にコンマコーターによ
り塗工し、その上から剥離処理が施された50μm厚の
ポリエステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、
ブラックライトを用いて365nmにおける紫外線強度
3mW/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照
射し、200μm厚の硬化性粘着テープ・シートを得
た。
【0046】この硬化性粘着テープ・シートのステンレ
ス板に対する粘着力(180°ピール力)は、6.0N
/10mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この
硬化性粘着テープ・シートを用いて2枚のステンレス板
を貼り合わせ、130℃で20分間加熱した。その時の
せん断接着力を測定した所、加熱前のせん断接着力が
0.4MPaであったものが、加熱後には5MPaとな
ることを確認した。このことにより、本発明の材料は、
仮接着中には十分に高い粘着力を有し、後加熱により高
い接着力を有するようになる性質を有する材料となるこ
とを確認した。また、本硬化性粘着テープ・シートを室
内(25℃/65%RH)に6ヶ月おいても、また、4
0℃の恒温室に3ヶ月おいても大きな特性の変化は認め
られず、優れた保存安定性を示した。 <実施例3>アクリル酸2−エチルヘキシル45部、ア
クリル酸5部に、重量平均分子量が60万で、光活性官
能基含有量が0.03ミリ当量/gのアクリル酸2−エ
チルヘキシルを主成分とするアクリル系高分子量体50
部、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.5
部、平均粒径100μmのエポキシ樹脂粉末エピコート
1007(油化シェルエポキシ社製、融点123〜13
1℃)30部、及びカチオン重合触媒サンエイドSI−
80L(三新化学工業社)1.0部を添加し、十分に混
合し、25℃における粘度が8500cPの硬化性粘着
材料を得た。
ス板に対する粘着力(180°ピール力)は、6.0N
/10mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この
硬化性粘着テープ・シートを用いて2枚のステンレス板
を貼り合わせ、130℃で20分間加熱した。その時の
せん断接着力を測定した所、加熱前のせん断接着力が
0.4MPaであったものが、加熱後には5MPaとな
ることを確認した。このことにより、本発明の材料は、
仮接着中には十分に高い粘着力を有し、後加熱により高
い接着力を有するようになる性質を有する材料となるこ
とを確認した。また、本硬化性粘着テープ・シートを室
内(25℃/65%RH)に6ヶ月おいても、また、4
0℃の恒温室に3ヶ月おいても大きな特性の変化は認め
られず、優れた保存安定性を示した。 <実施例3>アクリル酸2−エチルヘキシル45部、ア
クリル酸5部に、重量平均分子量が60万で、光活性官
能基含有量が0.03ミリ当量/gのアクリル酸2−エ
チルヘキシルを主成分とするアクリル系高分子量体50
部、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.5
部、平均粒径100μmのエポキシ樹脂粉末エピコート
1007(油化シェルエポキシ社製、融点123〜13
1℃)30部、及びカチオン重合触媒サンエイドSI−
80L(三新化学工業社)1.0部を添加し、十分に混
合し、25℃における粘度が8500cPの硬化性粘着
材料を得た。
【0047】この硬化性粘着材料を剥離処理された50
μm厚のポリエステルフィルム上にコンマコーターによ
り塗工し、その上から剥離処理が施された50μm厚の
ポリエステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、
ブラックライトを用いて365nmにおける紫外線強度
2mW/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照
射し、300μm厚の硬化性粘着テープ・シートを得
た。
μm厚のポリエステルフィルム上にコンマコーターによ
り塗工し、その上から剥離処理が施された50μm厚の
ポリエステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、
ブラックライトを用いて365nmにおける紫外線強度
2mW/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照
射し、300μm厚の硬化性粘着テープ・シートを得
た。
【0048】この硬化性粘着テープ・シートのステンレ
ス板に対する粘着力(180°ピール力)は、6.0N
/10mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この
硬化性粘着テープ・シートを用いて2枚のステンレス板
を貼り合わせ、120℃で10分間加熱した。その時の
せん断接着力を測定した所、加熱前のせん断接着力が
0.4MPaであったものが、加熱後には3.5MPa
となることを確認した。このことにより、本発明の材料
は、仮接着中には十分に高い粘着力を有し、後加熱によ
り高い接着力を有するようになる性質を有する材料とな
ることを確認した。また、本硬化性粘着テープ・シート
を室内(25℃/65%RH)に6ヶ月おいても、ま
た、40℃の恒温室に3ヶ月おいても大きな特性の変化
は認められず、優れた保存安定性を示した。 <実施例4〜10>実施の形態1〜3の場合と同様にし
て、表1に示すような組成、作製条件で硬化性粘着テー
プ・シートを作製した。なお、表1において、光重合開
始剤は、すべてイルガキュア819、0.3部を使用し
た。また、光照射条件は、紫外線強度3mW/cm2の
紫外線を上下より2分間照射することにした。
ス板に対する粘着力(180°ピール力)は、6.0N
/10mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この
硬化性粘着テープ・シートを用いて2枚のステンレス板
を貼り合わせ、120℃で10分間加熱した。その時の
せん断接着力を測定した所、加熱前のせん断接着力が
0.4MPaであったものが、加熱後には3.5MPa
となることを確認した。このことにより、本発明の材料
は、仮接着中には十分に高い粘着力を有し、後加熱によ
り高い接着力を有するようになる性質を有する材料とな
ることを確認した。また、本硬化性粘着テープ・シート
を室内(25℃/65%RH)に6ヶ月おいても、ま
た、40℃の恒温室に3ヶ月おいても大きな特性の変化
は認められず、優れた保存安定性を示した。 <実施例4〜10>実施の形態1〜3の場合と同様にし
て、表1に示すような組成、作製条件で硬化性粘着テー
プ・シートを作製した。なお、表1において、光重合開
始剤は、すべてイルガキュア819、0.3部を使用し
た。また、光照射条件は、紫外線強度3mW/cm2の
紫外線を上下より2分間照射することにした。
【0049】これらの硬化性粘着テープ・シートのステ
ンレス板に対する初期粘着力(180°ピール力)及び
加熱処理後(120℃/20分間)のステンレス板に対
するせん断接着力等の測定結果を表2に示すが、いずれ
も優れた初期粘着性と加熱後の優れた接着性を示した。
また、硬化性粘着テープ・シートを作製する際の塗工
性、成膜性及び光硬化性などの量産性も良好であった。
また、本硬化性粘着テープ・シートを室内(25℃/6
5%RH)に6ヶ月おいても、また、40℃の恒温室に
3ヶ月おいても大きな特性の変化は認められず、優れた
保存安定性を示した。
ンレス板に対する初期粘着力(180°ピール力)及び
加熱処理後(120℃/20分間)のステンレス板に対
するせん断接着力等の測定結果を表2に示すが、いずれ
も優れた初期粘着性と加熱後の優れた接着性を示した。
また、硬化性粘着テープ・シートを作製する際の塗工
性、成膜性及び光硬化性などの量産性も良好であった。
また、本硬化性粘着テープ・シートを室内(25℃/6
5%RH)に6ヶ月おいても、また、40℃の恒温室に
3ヶ月おいても大きな特性の変化は認められず、優れた
保存安定性を示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】 〈比較例1〉アクリル酸2−エチルヘキシル63部、ア
クリル酸7部、重量平均分子量が70万で、光活性官能
基を含有しないアクリル酸2−エチルヘキシルを主成分
とするアクリル系高分子量体30部、1、6−ヘキサン
ジオールジアクリレート0.5部及びイルガキュア81
9(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)0.3部を
添加し、十分に混合し、25℃びおける粘度が2,00
0cPの均一な粘着剤を得た。
クリル酸7部、重量平均分子量が70万で、光活性官能
基を含有しないアクリル酸2−エチルヘキシルを主成分
とするアクリル系高分子量体30部、1、6−ヘキサン
ジオールジアクリレート0.5部及びイルガキュア81
9(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)0.3部を
添加し、十分に混合し、25℃びおける粘度が2,00
0cPの均一な粘着剤を得た。
【0052】この粘着剤を剥離処理された50μm厚の
ポリエステルフィルム上にコンマコーターにより塗工
し、その上から剥離処理が施された50μm厚のポリエ
ステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、ブラッ
クライトを用いて365nmにおける紫外線強度3mW
/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照射し、
50μm厚の粘着テープ・シートを得た。
ポリエステルフィルム上にコンマコーターにより塗工
し、その上から剥離処理が施された50μm厚のポリエ
ステルフィルムを気泡が入らないように重ねて、ブラッ
クライトを用いて365nmにおける紫外線強度3mW
/cm2の紫外線をフィルムの上下より2分間照射し、
50μm厚の粘着テープ・シートを得た。
【0053】この粘着テープ・シートのステンレス板に
対する粘着力(180°ピール力)は、5.0N/10
mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この粘着テ
ープ・シートを用いて2枚のステンレス板を貼り合わ
せ、130℃で20分間加熱した。その時のせん断接着
力を測定した所、加熱前のせん断接着力が0.4MPa
であったものが、加熱後にも0.5MPaであり、特に
優れた接着力を示すとは言えなかった。
対する粘着力(180°ピール力)は、5.0N/10
mmであり、優れた粘着力を示した。次に、この粘着テ
ープ・シートを用いて2枚のステンレス板を貼り合わ
せ、130℃で20分間加熱した。その時のせん断接着
力を測定した所、加熱前のせん断接着力が0.4MPa
であったものが、加熱後にも0.5MPaであり、特に
優れた接着力を示すとは言えなかった。
【0054】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の硬化性
粘着材料は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体、極性基含有単量体、光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化性
粘着成分と、エポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を主
成分とする熱硬化性接着成分とからなる硬化性粘着材料
であって、上記エポキシ樹脂が50℃〜150℃の融点
を有し、平均粒径が1〜100μmの微粉末固体である
ことを特徴とする硬化性粘着材料であり、十分に高い初
期粘着性を有し、かつ、加熱処理により高い接着性を有
するようになる性質を有し、しかも保存安定性に優れて
いる。
粘着材料は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体、極性基含有単量体、光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化性
粘着成分と、エポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を主
成分とする熱硬化性接着成分とからなる硬化性粘着材料
であって、上記エポキシ樹脂が50℃〜150℃の融点
を有し、平均粒径が1〜100μmの微粉末固体である
ことを特徴とする硬化性粘着材料であり、十分に高い初
期粘着性を有し、かつ、加熱処理により高い接着性を有
するようになる性質を有し、しかも保存安定性に優れて
いる。
【0055】また、本発明の硬化性粘着テープ・シート
は、基材上に上記光硬化性粘着成分を光硬化させた上記
硬化性粘着材料からなる硬化性粘着材料層を設けた構成
の為、十分に高い初期粘着性を有し、かつ、加熱処理に
より高い接着性を有するようになる性質を有し、しかも
保存安定性に優れている。
は、基材上に上記光硬化性粘着成分を光硬化させた上記
硬化性粘着材料からなる硬化性粘着材料層を設けた構成
の為、十分に高い初期粘着性を有し、かつ、加熱処理に
より高い接着性を有するようになる性質を有し、しかも
保存安定性に優れている。
【0056】また、本発明の硬化性粘着テープ・シート
を製造する方法は、上記硬化性粘着材料を基材上に5〜
500μm厚に塗工して硬化性粘着材料層を形成し、光
照射により上記硬化性粘着材料層に含まれる上記光硬化
性粘着成分を光硬化させて作製する為、量産性良く、硬
化性粘着テープ・シートを製造することができる。
を製造する方法は、上記硬化性粘着材料を基材上に5〜
500μm厚に塗工して硬化性粘着材料層を形成し、光
照射により上記硬化性粘着材料層に含まれる上記光硬化
性粘着成分を光硬化させて作製する為、量産性良く、硬
化性粘着テープ・シートを製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 酒井 貴広 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 (72)発明者 名手 和男 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内 Fターム(参考) 4J004 AA10 AA13 AB04 AB07 4J040 EC002 FA131 FA232 JB02 JB08 JB10 KA03 KA11 KA13 LA08
Claims (3)
- 【請求項1】(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量
体、極性基含有単量体、光活性官能基を有するアクリル
系高分子量体及び光重合開始剤を主成分とする光硬化性
粘着成分と、エポキシ樹脂及びカチオン重合開始剤を主
成分とする熱硬化性接着成分とからなる硬化性粘着材料
であって、上記エポキシ樹脂が50℃〜150℃の融点
を有し、平均粒径が1〜100μmの微粉末固体である
ことを特徴とする硬化性粘着材料。 - 【請求項2】基材上に上記光硬化性粘着成分を光硬化さ
せた請求項1記載の硬化性粘着材料からなる硬化性粘着
材料層を設けたことを特徴とする硬化性粘着テープ・シ
ート。 - 【請求項3】請求項1記載の硬化性粘着材料を基材上に
5〜500μm厚に塗工して硬化性粘着材料層を形成
し、光照射により上記硬化性粘着材料層に含まれる上記
光硬化性粘着成分を光硬化させることを特徴とする硬化
性粘着テープ・シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000242143A JP2002053820A (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 硬化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000242143A JP2002053820A (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 硬化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002053820A true JP2002053820A (ja) | 2002-02-19 |
Family
ID=18733204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000242143A Pending JP2002053820A (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 硬化性粘着材料、それを用いて作製した硬化性粘着テープ・シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002053820A (ja) |
-
2000
- 2000-08-10 JP JP2000242143A patent/JP2002053820A/ja active Pending
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