JP2002053457A - 多価アルコールによるアニオン性界面活性剤の刺激低減化方法 - Google Patents

多価アルコールによるアニオン性界面活性剤の刺激低減化方法

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JP2002053457A
JP2002053457A JP2000238433A JP2000238433A JP2002053457A JP 2002053457 A JP2002053457 A JP 2002053457A JP 2000238433 A JP2000238433 A JP 2000238433A JP 2000238433 A JP2000238433 A JP 2000238433A JP 2002053457 A JP2002053457 A JP 2002053457A
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尚子 太田
Masako Onishi
正子 大西
Tadamitsu Uramoto
忠光 浦本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硫酸系アニオン界面活性剤によるタンパク質変
性作用、皮膚一次刺激やアレルギー症状などの皮膚障害
を軽減させる洗浄処方、洗浄組成物を提供することを課
題とする。 【解決手段】毛穴用洗浄基剤として硫酸系アニオンアニ
オン活性剤含有処方に刺激低減化作用を有するにポリエ
チレングリコール200,300,400及び/又は6
00を一種乃至は二種以上を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多価アルコールに
よるアニオン性界面活性剤の刺激低減化方法及び刺激低
減化洗浄料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シャンプーや家庭用洗剤、即ちアニオン
性界面活性剤は、毎日使い皮膚に直接接触する為、常用
的な使用による人体への影響が懸念される。その最大の
ものが皮膚障害であり、界面活性作用は、皮膚の脂分を
取り除き、皮膚や粘膜にただれを起こし皮膚細胞を壊死
させると言われている。又、皮膚の抵抗力を低下させ、
細菌感染やアレルギーなどの原因となる場合がある。さ
らにそのなかで、「皮膚一次刺激や進行性指掌角皮症」
はシャンプーなどのアニオン性界面活性剤がその原因の
一つであると言われている。この様に、アニオン性界面
活性剤によると思われる皮膚の一次的な炎症や進行性指
掌角皮症は、皮脂膜が剥離し、角質層が乾燥し皮膚が亀
裂するものであり、痛みを伴うものである。これらの症
状はさらに食物中のタンパクによってアレルギー症状を
発生させたり、ブドウ球菌や真菌による二次感染を引き
起こしたりする事も指摘されている。この為、アニオン
性界面活性剤による皮膚障害を軽減させる方法が望まれ
ているが、未だ見いだされていないのが現状であった。
【0003】更に、アニオン性界面活性剤の皮膚障害の
一つとして、タンパク質変性作用が挙げられる。アニオ
ン性界面活性剤の中で、ジアルキルスルホコハク酸塩、
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(ABS)、アルカン
スルホン酸塩(AS)、α―アルケンスルホン酸塩(AO
S)、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩(AES)などの硫
酸(S)系のものは、まれに、ポリペプチド同士の結合
を切り放し、単一のポリベプチドと結びつき、再びポリ
ペプチド同士の結合をできなくさせてしまう、この作用
をタンパク質変性作用と言い、皮膚のタンパク質はこの
作用により破壊され、慢性的な手荒れ症状を起こすこと
があると言われている。しかし、これらのアニオン界面
活性剤は、有用で、非常に汎用されているので、皮膚一
次刺激やタンパク質変性作用を防止する手段が望まれて
いたがまだ無いのが現状であった。
【0004】他方、アニオン性界面活性剤と多価アルコ
ールを含有する皮膚外用組成物が、敏感肌の人でも安心
して使用できる安全性が高く、低刺激性のものであるこ
とも全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、硫酸系アニオン性界面活性剤
によるタンパク質変性作用、皮膚一次刺激やアレルギー
症状などの皮膚障害を予防する手段及びこの様な危険が
予防された洗浄組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】本発明者らは、この様な状況に鑑み
て、硫酸系アニオン性界面活性剤を基剤とする洗浄剤系
にポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコ
ール300、ポリエチレングリコール400及び/又ポ
りエチレングリコール600等の多価アルコールを含有
させることにより皮膚一次刺激の発現やタンパク質変性
作用を抑制することを見出し、発明を完成させるに至っ
た。即ち、本発明は以下に示す技術に関するものであ
る。 (1)多価アルコールを使用することによるアニオン性
界面活性剤の刺激低減化方法。 (2)多価アルコールが、1気圧、20℃で液体である
ことを特徴とする、(1)に記載のアニオン性界面活性
剤の刺激低減化方法。 (3)多価アルコールが、ポリエチレングリコール20
0,ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリ
コール400及び/又はポリエチレングリコール600
から選ばれる1種乃至2種以上からなることを特徴とす
る、(1)又は(2)に記載のアニオン性界面活性剤の
刺激低減化方法。 (4)アニオン性界面活性剤が硫酸系アニオン界面活性
剤であることを特徴とする、(1)〜(3)何れか一項
に記載のアニオン性界面活性剤の刺激低減化方法。 (5)多価アルコール及び硫酸系アニオン界面活性剤を
含有する事を特徴とする、刺激低減化洗浄料組成物。 (6)多価アルコールが、1気圧、20℃で液体である
ことを特徴とする、(5)に記載の刺激低減化洗浄料組
成物。 (7)多価アルコールが、ポリエチレングリコール20
0,ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリ
コール400及び/又はポリエチレングリコール600
から選ばれる1種乃至2種以上からなることを特徴とす
る、(5)又は(6)に記載の刺激低減化洗浄料組成
物。 (8)毛穴洗浄用であることを特徴とする、(5)〜
(7)何れか1項記載の刺激低減化洗浄料組成物。 (9)敏感肌用であることを特徴とする、(5)〜
(8)何れか1項に記載の刺激低減化洗浄料組成物。以
下、本発明について、実施の形態を中心に詳細に説明す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】(1)本発明の刺激低減化洗浄料
に含有させる多価アルコール 本発明の刺激低減化洗浄料は、多価アルコールを1種乃
至は2種以上を必須成分として含有することを特徴とす
る。本発明の刺激低減化洗浄料に含有させる多価アルコ
ールの種類としては、酸化エチレン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチ
ルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、
エチレングリコールブチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールフェニルエーテルアセテート、エチレング
リコールジ(2−エチルブチルエーテル)サクシネー
ト、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールジ(ヘキシルエーテル)アジペート、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテル
アセテート、ポリエチレングリコール200,ポリエチ
レングリコール300,ポリエチレングリコール40
0,ポリエチレングリコール600,ポリエチレングリ
コール1000,ポリエチレングリコール1500,ポ
リエチレングリコール1540,ポリエチレングリコー
ル2000,ポリエチレングリコール4000,ポリエ
チレングリコール6000、酸化プロピレン、プロピレ
ングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、
プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリ
コールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールブ
チルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルア
セテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールフェニルエーテルアセテー
ト、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコール
メチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ポリプロ
ピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キミル
アルコール、バチルアルコール、セラキルアルコール、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリ
ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,3−ブチレ
ングリコール等が挙げられる。その中で好ましくは、ポ
リエチレングリコール200,300,400,60
0,1000,1500,1540,2000,400
0,6000、この中でも、1気圧、20℃で液体であ
るポリエチレングリコール200,300,400,6
00が特に好ましい。これらは唯一種を含有させること
も出来るし、二種以上組み合わせて含有させることも出
来る。本発明の刺激低減化洗浄料に含有させる多価アル
コールを組成物に含有させる場合、好ましい含有量は、
0.1〜60重量%であり、更に好ましくは1〜40重
量%である。これは、多すぎると皮膚刺激などの副作用
が生じる場合があり、少なすぎるとアニオン性界面活性
剤の刺激低減化作用などの機能が発現しない場合がある
からである。
【0008】(2)本発明の刺激低減化洗浄料に含有さ
せるアニオン性界面活性剤 該刺激低減化アニオン性界面活性剤の種類として、カル
ボン酸系統として、1)脂肪酸およびロジン酸塩(脂肪
酸ナトリウム石鹸、脂肪酸カリウム石鹸)2)N―アシ
ルカルボン酸塩、3)エーテルカルボン酸塩(ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリルエーテル、ポリオキシエチレン(37)ラウ
リルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、カルボキシル化ポリオキシエ
チレントリデシルエーテルナトリウム(3E.O))、
4)アシルサルコシン塩(ラウロイルザルコシンナトリ
ウム)、5)N―アシルグルタミン酸塩(N―ラウロイ
ルーL―グルタミン酸モノナトリウム、N―ミリストイ
ルーL―グルタミン酸カリウム、N―ラウロイルーL―
グルタミン酸トリエタノールアミン、N―ヤシ油脂肪酸
アシルグリシンカリウム、N―ラウロイルーN―メチル
−A―アラニン、N―ラウロイルーグルタミン酸―ナト
リウム、N―アシルーL−グルタミン酸トリエタノール
アミン、N―アシルーL−グルタミン酸ナトリウム、N
―ラウロイルーL―グルタミン酸モノナトリウム、N―
アルキルメチルタウリン酸ナトリウム、ナトリウムーN
―ラウロイルメチルタウリン、N―ラウロイルーN―メ
チルーβアラニンナトリウム)、アルキルスルホン酸塩
系統として、1)スルホコハク酸塩((ジ、イソ、)オ
クチルスルホコハク酸ナトリウム、POE(2)スルホ
コハク酸2ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム、オレイン酸アミドスルホコハク酸ジナトリウ
ム)、2)エステルスルホン酸塩(テトラデセンスルホ
ン酸ナトリウム)、3)アルキルアリルおよびアルキル
ナフタレンスルホン酸塩、4)N―アシルスルホン酸塩
(ラウリルスルホ酢酸ナトリウム)、硫酸エステル塩系
統として1)硫酸化油、2)エステル硫酸塩(ポリオキ
シエチレンヤシ油脂肪酸グリセリン、ヤシ油脂肪酸コラ
ーゲンペプチドカリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル
硫酸ナトリウム)、3)アルキル硫酸塩(ラウリル硫酸
ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリ
エタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、
ラウロイル硫酸トリエタノールアミン)、4)エーテル
硫酸塩、5)アルキルアリルエーテル硫酸塩、6)アミ
ド硫酸塩(ラノリン酸ジエタノールアミド)、リン酸エ
ステル塩系統として、1)アルキルリン酸塩((ポリオ
キシエチレン(5)セチルリン酸ナトリウム、セチルフ
ォスフェート、ジエタノールアミンセチルフォスフェー
ト)、2)エーテルリン酸塩(トリポリキシエチレンス
テアリルエーテルリン酸、トリポリオキシワックスアル
コールエーテルリン酸、トリポリオキシエチレンラウリ
ルエーテルリン酸、POE(1)ラウリルエーテルリン
酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ジエタ
ノールアミン)、3)アルキルアリルエーテルリン酸
塩、4)アミドリン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸
塩等のアニオン性界面活性剤が挙げられ、その中でも該
刺激低減化洗浄料に適応されるアニオン性界面活性剤
は、アルキルスルホン酸塩系統が好ましく1)スルホコ
ハク酸塩((ジ、イソ、)オクチルスルホコハク酸ナト
リウム、POE(2)スルホコハク酸2ナトリウム、ジ
オクチルスルホコハク酸ナトリウム、オレイン酸アミド
スルホコハク酸ジナトリウム、スルホコハク酸ラウリル
ジナトリウム)、2)エステルスルホン酸塩(テトラデ
センスルホン酸ナトリウム)、3)アルキルアリルおよ
びアルキルナフタレンスルホン酸塩、4)N―アシルス
ルホン酸塩(ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、)が、例
示され、これらアルキルスルホン酸塩系統の硫酸系アニ
オン界面活性剤は、皮膚刺激が強く、蛋白質変性を起こ
しやすいのでポリエチレングリコール添加により皮膚刺
激の低減化や蛋白変性を抑制するという意味で好まし
い。本発明の刺激低減化洗浄料に含有させるアニオン性
界面活性剤を組成物に含有させる場合、好ましい含有量
は、0.1〜50重量%であり、更に好ましくは1〜3
0重量%である。これは、多すぎると皮膚刺激などの副
作用が生じる場合があり、少なすぎるとアニオン性界面
活性剤としてのが機能がでない場合があるからである。
【0009】(3)本発明の刺激低減化洗浄料組成物 本発明の刺激低減化洗浄料組成物は、アニオン性界面活
性剤から選ばれる1種乃至は2種以上と多価アルコール
が1種乃至は2種以上とを含有することを特徴とし、特
に水を含まない、所謂、非水製剤が好ましい。本発明で
言う刺激低減化洗浄料組成物とは、肌への刺激発現を抑
制された、敏感肌用の全身洗浄料、毛髪洗浄料などの洗
浄料の総称を意味する。本発明の刺激低減化洗浄料組成
物は、刺激発現性が極めて低く、アレルギー性皮膚炎、
アトピー性皮膚炎、化学物質過敏症などの敏感肌の人で
も使用可能なものである。低刺激性で、安全性が高いた
め敏感肌以外の通常の人が使用しても全く問題がない。
又、本発明の刺激低減化洗浄料組成物は、硫酸化トレハ
ロースナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン
類似物質、ゴボウコンエキス、シラカバエキス、コウキ
エキス、ローヤルゼリー等の保湿性成分を好ましく含有
し、刺激抑制作用を有する成分を含有するのが好まし
い。本発明の刺激低減化洗浄料組成物は、上記必須成分
以外に通常、洗浄料組成物で使用される任意成分を含有
することが出来る。
【0010】スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタ
リンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワ
ックス,オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、
オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ス
テアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、
オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチル
ドデカノール等の高級アルコール、アルキルベタイン塩
等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等の
カチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂
肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン付
加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、
増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色材、防
腐剤等を含有することができる。本発明の刺激低減化洗
浄料組成物は、かかる必須成分と任意成分とを常法に従
って処理することにより製造することが出来る。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明について更に
詳細に説明をするが、本発明がこれら実施例にのみ限定
されないことは言うまでもない。
【0012】<実施例1> 過剰反応抑制効果 モルモット過敏症モデルを用いて、過剰反応抑制作用を
調べた。ハートレイ系雄性モルモット60匹をマキシマ
イゼーションの手法に従って感作させた。即ち、1日置
きのフロイントの完全アジュバントと1%ラウリル硫酸
ナトリウム水溶液の皮内注を3回繰り返し、48時間お
いた後、皮内注射箇所に48時間クローズドパッチを3
回繰り返し動物をラウリル硫酸ナトリウムに感作させ
た。2週間の休止期間後、脇腹に2cm×2cmの剃毛
した部位を設け、ここに0.05%ラウリル硫酸ナトリ
ウム水溶液を24時間クローズドパッチし、パッチ除去
後1時間にドレーズの基準に従って皮膚反応を判定し
た。即ち、++:浮腫を伴う反応、+:明らかな紅斑を
伴う反応、±:微弱な紅斑を伴う反応、−:無反応の基
準である。この判定で+の反応だった動物20匹を過剰
反応モデル動物とした。この動物の背部全面を剃毛し、
下記5サンプルを24時間クローズドパッチし、パッチ
除去後上記と同様にドレーズの基準で皮膚反応を判定し
た結果を出現例数として表1に示す。これにより、硫酸
系アニオン界面活性剤であるスルホコハク酸ラウリルジ
ナトリウム等の1種乃至は2種以上と多価アルコールの
1種乃至は2種以上とを組み合わせることにより、皮膚
過剰反応を抑制することが出来ることが明白である。
【0013】 (サンプル1) 10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液 0.5重量部 水 99.5重量部 (サンプル2) 10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液 0.5重量部 スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 0.1重量部 水 99.4重量部 (サンプル3) 10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液 0.5重量部 ポリエチレングリコール400 0.1重量部 水 99.4重量部 (サンプル4) 10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液 0.5重量部 スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 0.1重量部 ポリエチレングリコール400 0.1重量部 水 99.3重量部 (サンプル5) 水 100 重量部
【0014】
【表1】
【0015】<実施例2>各検体(スルホコハク酸ラウ
リルジナトリウムの溶液系及び水を全く含まない処方
系)について、10人のボランティアの人背部に各検体
を48時間クローズドパッチし、パッチ除去後1時間に
ドレーズの基準に従って皮膚反応を判定した。即ち、+
+:浮腫を伴う反応、+:明らかな紅斑を伴う反応、
±:微弱な紅斑を伴う反応、−:無反応の基準である。
クローズドパッチによる一次刺激性の有無を検討した。
表2の結果を見てわかるように、ポリエチレングリコー
ル200が、スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一
次刺激性を阻止いていることがわかる。 (サンプル1) スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 2.5重量部 水 97.5重量部 (サンプル2) スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 5.0重量部 水 95.0重量部 (サンプル3) スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 2.5重量部 ポリエチレングリコール200 97.5重量部 (サンプル4) スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 5.0重量部 ポリエチレングリコール200 95.0重量部 (サンプル5) 水 100.0重量部
【0016】
【表2】
【0017】<実施例3>実施例2と同様に、以下に示
す処方系に配合したスルホコハク酸ラウリルジナトリウ
ムと水溶系のスルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一
次刺激の程度を測定した。測定方法は、処方系のものを
無希釈(実濃度として10%)、2倍希釈(実濃度とし
て5%)、4倍希釈(実濃度として2.5%)、8倍希
釈(実濃度として1.25%)そして、2.5%の水溶
液との5検体をフィンチャンバーに各サンプル10μg
をのせ、人背部に24時間クローズドパッチ後の一次刺
激を測定した。尚、48時間後の状態も測定した。表3
からわかるように、スルホコハク酸ラウリルジナトリウ
ムの一次刺激は、ポリエチレングリコール400を含有
した以下の処方系において陽性率が水溶系に比べ低いこ
とがわかる。これは、ポリエチレングリコール400が
スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの刺激をマスキン
グしていると思われる。 (処方系) 1,3−ブチレングリコール 30.0重量部 結晶性セルロース 0.3重量部 ポリエチレングリコール300 47.7重量部 ポリエチレングリコール4000 6.0重量部 スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 10.0重量部 無水ケイ酸 6.0重量部
【0018】
【表3】
【0019】<実施例4>以下に示す処方でペースト状
の毛穴用洗浄料を作成した。即ち、処方成分を70℃で
攪拌可溶化し、冷却してペースト状の毛穴用洗浄料を得
た。この洗浄料を肌荒れしやすい、パネラー1群5名を
用いて、1ヶ月間、朝晩1日2回使用してもらい一次刺激
のレベルを評価して貰った。その評価の基準は、++:
浮腫を伴う反応2点、+:明らかな紅斑を伴う反応1
点、±:微弱な紅斑を伴う反応0.5点、−:無反応0
点の基準である平均評点は0.21であった。この洗浄
料は、ポリエチレングリコール200及び400により
スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一次刺激が緩和
されていた。即ち評点からも、本ペースト状の洗浄料は
敏感肌の人にも使用出来るほどに安全性が高いものと認
められた。 ポリエチレングリコール200 30.0重量部 結晶性セルロース 0.3重量部 ポリエチレングリコール400 47.7重量部 ポリエチレングリコール4000 6.0重量部 スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 10.0重量部 無水ケイ酸 6.0重量部
【0020】<実施例5>以下に示す処方でペースト状
の毛穴用洗浄料を作成した。即ち、処方成分を70℃で
攪拌可溶化し、冷却してペースト状の毛穴用洗浄料を得
た。この洗浄料を肌荒れしやすい、パネラー1群5名を
用いて、1ヶ月間、朝晩1日2回使用してもらい一次刺激
のレベルを評価して貰った。その評価の基準は、++:
浮腫を伴う反応2点、+:明らかな紅斑を伴う反応1
点、±:微弱な紅斑を伴う反応0.5点、−:無反応0
点の基準である平均評点は0.15であった。この洗浄
料は、ポリエチレングリコール200及び300により
スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一次刺激が緩和
されていた。即ち評点からも、本ペースト状の洗浄料は
敏感肌の人にも使用出来るほどに安全性が高いものと認
められた。 ポリエチレングリコール200 30.0重量部 結晶性セルロース 0.3重量部 ポリエチレングリコール300 47.7重量部 ポリエチレングリコール4000 6.0重量部 スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 10.0重量部 無水ケイ酸 6.0重量部
【0021】<実施例6>以下に示す処方でペースト状
の毛穴用洗浄料を作成した。即ち、処方成分を70℃で
攪拌可溶化し、冷却してペースト状の毛穴用洗浄料を得
た。この洗浄料を肌荒れしやすい、パネラー1群5名を
用いて、1ヶ月間、朝晩1日2回使用してもらい一次刺激
のレベルを評価して貰った。その評価の基準は、++:
浮腫を伴う反応2点、+:明らかな紅斑を伴う反応1
点、±:微弱な紅斑を伴う反応0.5点、−:無反応0
点の基準である平均評点は0.24であった。この洗浄
料は、ポリエチレングリコール300及び600により
スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一次刺激が緩和
されていた。即ち評点からも、本ペースト状の洗浄料は
敏感肌の人にも使用出来るほどに安全性が高いものと認
められた。 ポリエチレングリコール600 30.0重量部 結晶性セルロース 0.3重量部 ポリエチレングリコール300 47.7重量部 ポリエチレングリコール4000 6.0重量部 スルホコハク酸ラウリルジナトリウム 10.0重量部 無水ケイ酸 6.0重量部
【0022】<実施例7>以下に示す処方でペースト状
の毛穴用洗浄料を作成した。即ち、処方成分を70℃で
攪拌可溶化し、冷却してペースト状の毛穴用洗浄料を得
た。この洗浄料を肌荒れしやすい、パネラー1群5名を
用いて、1ヶ月間、朝晩1日2回使用してもらい一次刺激
のレベルを評価して貰った。その評価の基準は、++:
浮腫を伴う反応2点、+:明らかな紅斑を伴う反応1
点、±:微弱な紅斑を伴う反応0.5点、−:無反応0
点の基準である平均評点は0.18であった。この洗浄
料は、ポリエチレングリコール300及び600により
スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一次刺激が緩和
されていた。即ち評点からも、本ペースト状の洗浄料は
敏感肌の人にも使用出来るほどに安全性が高いものと認
められた。 ポリエチレングリコール600 30.0重量部 結晶性セルロース 0.3重量部 ポリエチレングリコール300 47.7重量部 ポリエチレングリコール4000 6.0重量部 オレイン酸アミドスルホコハク酸 ジナトリウム 10.0重量部 無水ケイ酸 6.0重量部
【0023】<実施例8>以下に示す処方でペースト状
の毛穴用洗浄料を作成した。即ち、処方成分を70℃で
攪拌可溶化し、冷却してペースト状の毛穴用洗浄料を得
た。この洗浄料を肌荒れしやすい、パネラー1群5名を
用いて、1ヶ月間、朝晩1日2回使用してもらい一次刺激
のレベルを評価して貰った。その評価の基準は、++:
浮腫を伴う反応2点、+:明らかな紅斑を伴う反応1
点、±:微弱な紅斑を伴う反応0.5点、−:無反応0
点の基準である平均評点は0.23であった。この洗浄
料は、ポリエチレングリコール300及び400により
スルホコハク酸ラウリルジナトリウムの一次刺激が緩和
されていた。即ち評点からも、本ペースト状の洗浄料は
敏感肌の人にも使用出来るほどに安全性が高いものと認
められた。 ポリエチレングリコール400 30.0重量部 結晶性セルロース 0.3重量部 ポリエチレングリコール300 47.7重量部 ポリエチレングリコール4000 6.0重量部 オレイン酸アミドスルホコハク酸 ジナトリウム 10.0重量部 無水ケイ酸 6.0重量部
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、硫酸系アニオン界面活
性剤によるタンパク質変性作用、皮膚一次刺激やアレル
ギー症状などの皮膚障害を軽減させる洗浄処方や洗浄組
成物を提供することことを課題とする。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB172 AC111 AC792 AD041 AD042 AD262 BB05 CC23 DD22 DD38 EE10 EE12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価アルコールを使用することによるア
    ニオン性界面活性剤の刺激低減化方法。
  2. 【請求項2】 多価アルコールが、1気圧、20℃で液
    体であることを特徴とする、請求項1に記載のアニオン
    性界面活性剤の刺激低減化方法。
  3. 【請求項3】 多価アルコールが、ポリエチレングリコ
    ール200,ポリエチレングリコール300、ポリエチ
    レングリコール400及び/又はポリエチレングリコー
    ル600から選ばれる1種乃至2種以上からなることを
    特徴とする、請求項1又は2に記載のアニオン性界面活
    性剤の刺激低減化方法。
  4. 【請求項4】 アニオン性界面活性剤が硫酸系アニオン
    界面活性剤であることを特徴とする、請求項1〜3何れ
    か一項に記載のアニオン性界面活性剤の刺激低減化方
    法。
  5. 【請求項5】 多価アルコール及び硫酸系アニオン界面
    活性剤を含有する事を特徴とする、刺激低減化洗浄料組
    成物。
  6. 【請求項6】 多価アルコールが、1気圧、20℃で液
    体であることを特徴とする、請求項5に記載の刺激低減
    化洗浄料組成物。
  7. 【請求項7】 多価アルコールが、ポリエチレングリコ
    ール200,ポリエチレングリコール300、ポリエチ
    レングリコール400及び/又はポリエチレングリコー
    ル600から選ばれる1種乃至2種以上からなることを
    特徴とする、請求項5又は6に記載の刺激低減化洗浄料
    組成物。
  8. 【請求項8】 毛穴洗浄用であることを特徴とする、請
    求項5〜7何れか1項記載の刺激低減化洗浄料組成物。
  9. 【請求項9】 敏感肌用であることを特徴とする、請求
    項5〜8何れか1項に記載の刺激低減化洗浄料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060356A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Pola Chem Ind Inc ざらざら直しペースト化粧料
JP2006342225A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Kao Corp 界面活性剤組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005060356A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Pola Chem Ind Inc ざらざら直しペースト化粧料
JP2006342225A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Kao Corp 界面活性剤組成物

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