JP2015028014A - かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びに外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法 - Google Patents

かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びに外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、温度変化、湿度変化、衣類との摩擦、エアコン等の風等に代表される様々な環境要因による外部刺激、薬剤刺激及び剃毛等による外部刺激により生じるかゆみを軽減する、かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びにかゆみ軽減方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、外部刺激により生じる皮膚のかゆみを軽減するかゆみ軽減剤であって、カチオン化セルロースからなる、かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びに外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びに外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法に関し、特に温度変化や薬剤刺激により生じるかゆみを軽減するためのかゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びにかゆみを軽減する方法に関する。
かゆみとは、その感覚の生じた部位を掻きたくなる行動を起こさせる特殊な感覚であり、食べ物によるアレルギー等の化学的刺激等によるかゆみや、アトピー性皮膚炎等のかゆみを誘発する皮膚疾患、蚊やダニ等の吸血、乾燥や霜焼け等の環境的曝露、心理的要因、温度変化に代表される外部刺激等によるかゆみなど、かゆみの発生原因は多様である。
かゆみの発生原因はよく分かってはいないが、皮膚疾患や環境的曝露によるかゆみを抑制することが検討されている。例えば、特許文献1ではヒスタミン等の化学物質によるかゆみに対する抑制剤として、キマーゼ阻害作用を有する化合物が提案されている。また、特許文献2では、知覚過敏型のかゆみに対する改善剤が提案されており、知覚過敏型肌のかゆみを素早く他の感覚(清涼感、灼熱感)に置き換えることができる。
特開2000−247908号公報 特開2007−262031号公報
しかしながら、従来の検討例では、皮膚疾患や環境的曝露によるかゆみを抑制することを目的としており、外部刺激によるかゆみについては具体的に言及されていない。この他にも、外部刺激により生じるかゆみを軽減することを目的とした手段は知られていなかった。
そこで本発明は、温度変化、湿度変化、衣類との摩擦、エアコン等の風等に代表される様々な環境要因による外部刺激、薬剤刺激及び剃毛等による外部刺激等により生じるかゆみを軽減する、かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びにかゆみ軽減方法を提供するものである。中でも、暖房器具の使用時や寒い所から急に暖かい所に行った場合に感じることのあるかゆみ、入浴した際に感じることのあるかゆみ、飲酒した際に感じることのあるかゆみ等に代表されるような、体温の温度変化により生じるかゆみや、薬剤刺激により生じるかゆみを軽減する、かゆみ軽減剤及びそれを用いたかゆみ軽減組成物並びにかゆみ軽減方法を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、カチオン化セルロースを用いることにより、外部刺激により生じるかゆみを軽減させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の(1)〜(4)によって達成されるものである。
(1)外部刺激により生じる皮膚のかゆみを軽減するかゆみ軽減剤であって、カチオン化セルロースからなる、かゆみ軽減剤。
(2)前記外部刺激が温度変化または薬剤刺激である、前記(1)に記載のかゆみ軽減剤。
(3)外部刺激により生じる皮膚のかゆみの軽減効果を有するかゆみ軽減組成物であって、前記(1)または(2)に記載のかゆみ軽減剤を含有する、かゆみ軽減組成物。
(4)前記(3)に記載のかゆみ軽減組成物を皮膚に適用することによって、外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法。
本発明のかゆみ軽減剤はカチオン化セルロースからなり、当該カチオン化セルロースは外部刺激による皮膚のかゆみを軽減する効果を有する。中でも暖房器具の使用時や寒い所から急に暖かい所に行った場合や入浴時、飲酒時等に感じることのある体温の温度変化により生じるかゆみを軽減することができる。また、本発明によって、薬剤刺激により生じるかゆみを軽減することができる。
図1は、実施例及び比較例におけるヒトのかゆみの度合いの初期状態及び経時変化を表したグラフである。 図2は、実施例3の検体を連用した場合におけるヒトのかゆみの度合いの経時変化を表したグラフである。 図3は、剃毛処理したマウスの皮膚に薬剤を処理し、かゆみを誘発した後、実施例3の検体を適用した場合と適用しない場合のマウスの掻破回数を表したグラフである。
<かゆみ軽減剤>
本発明は、外部刺激により生じる皮膚のかゆみを軽減するかゆみ軽減剤であって、カチオン化セルロースからなる、かゆみ軽減剤を提供するものである。
本発明が対象とする外部刺激としては、例えば、温度変化や薬剤刺激が挙げられる。外部刺激の中でも、温度変化により生じるかゆみとは、表皮で感知した温度情報(温度変化)が感覚神経に伝わることによって生ずるものであると考えられる。また、薬剤刺激により生じるかゆみは、脱脂や水溶性成分の除去によって生ずるものであると考えられる。
温度変化により生じるかゆみは、上述したように、例えば、暖房器具の使用時や寒い所から急に暖かい所に行った場合に感じることのあるかゆみ、入浴した際に感じることのあるかゆみ、飲酒した際に感じることのあるかゆみ等が挙げられる。かゆみが生じる温度差は、湿度などの環境要因や個体によって差が大きいことが特徴である。
薬剤刺激により生じるかゆみは、上述したように、例えば、皮膚に薬剤を塗布することにより、薬剤に含まれる成分により、皮膚の油溶性成分(皮脂など)が脱脂されることや、水溶性成分が除去されることで、生じるかゆみ等が挙げられる。
本発明のかゆみ軽減剤であるカチオン化セルロースは、第4級アンモニウムからなるカチオン基を導入し、全体としてカチオン性を有するセルロース誘導体である。具体的には、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース(別称「ポリクオタニウム−10」)、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(ラウリルジメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。なかでも、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロースが、外部刺激によるかゆみを軽減する効果に優れることから、本発明において好適に用いることができる。
本発明の上記カチオン化セルロースは単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
これらの中において、分子量やカチオン化度の異なるものがあるが、本発明の効果を奏する限り適宜選択して用いることができ、分子量としては、例えば、10,000〜3,000,000の範囲が好ましく、さらには50,000〜2,000,000の範囲がより好ましい。またカチオン化度は、窒素原子含有率(質量%)として、例えば、0.1〜5質量%の範囲が好ましい。
<かゆみ軽減組成物>
本発明のかゆみ軽減組成物は、上記かゆみ軽減剤を含有する。該かゆみ軽減組成物としては、例えば、入浴剤、化粧水、乳液、ペースト、クリーム、美容液、化粧品、軟膏等に本発明のかゆみ軽減剤を含有させた皮膚外用剤等が挙げられる。本発明のかゆみ軽減組成物は、上記かゆみ軽減剤を含有することによって、皮膚外用剤等としての、外部刺激により生じる皮膚のかゆみの軽減効果を向上させることができる。
これら皮膚外用剤の剤型は、例えば、粉末状、固形状、液状、ゲル状、糊状等であっても良いが、皮膚に適用する際は、液体状態が好ましく、すなわち液体組成物として皮膚に適用することが好ましい。特に、温度変化により生じるかゆみの一例として入浴時が挙げられることから、入浴剤として使用することにより、入浴時に生じる温度変化により生じるかゆみを軽減すると同時に、全身に成分を適用させることができるため、その他の外部刺激によるかゆみをも同時に軽減することができ、好ましい。
かゆみ軽減組成物全体中の本発明のかゆみ軽減剤の含有量は、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%〜5質量%がより好ましい。
かゆみ軽減組成物は、かゆみの軽減効果の点、および使用実感の良さの点、全身に適用できる点から、入浴剤であることが好ましい。入浴剤の場合、例えば、入浴に際して、浴湯中の本発明のかゆみ軽減剤の含有量(使用時における濃度)は、0.1ppm〜50ppmが好ましく、1ppm〜10ppmがより好ましい。
また、化粧水、乳液、ペースト、クリーム、美容液、化粧品、軟膏等のように皮膚外用剤として皮膚に直接塗布する態様であることも好ましい。皮膚に直接塗布することによって、外部刺激によりかゆみが生じる箇所など、局所的にも適用することができる。
皮膚外用剤として皮膚に直接塗布する態様には、例えば、化粧水や乳液のような液剤、クリーム、ペーストのような粘性(半固形状)液剤、ゲル、ワックスのような固形剤等が挙げられる。これらの皮膚外用剤として皮膚に直接塗布する場合、製品としての皮膚外用剤中のカチオン化セルロースの含有量は、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%〜5質量%がより好ましい。
さらに本発明に係る方法は、連用(一定期間継続的に適用)することにより、かゆみを軽減する効果が向上し、さらに持続する効果が期待できる。
本発明のかゆみ軽減組成物には、本発明の効果を損なわない限り、本発明のかゆみ軽減剤とともに他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、溶媒、香料、界面活性剤、色素、生薬類、酵素、高分子化合物、無機塩、保湿成分、油脂、防腐剤、動物・植物抽出液、清涼剤等が挙げられる。
具体的には、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の溶媒;ラベンダー油、ジャスミン油、レモン油、スギ油、ヒノキ油、ゲラニオール、シトロネラール、オイゲノール、リモネン、フェネチルアルコール等の香料;グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等のブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン性界面活性剤;α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤;アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤;アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤;青色1号、青色2号、赤色102号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、緑色3号、クロロフィル、リボフラビン、ベニバナ等の色素;カノコソウ、カミツレ、ガイヨウ、カンピ、ウイキョウ、ケイガイ、ケイヒ、ショウキョウ、チンピ、センキュウ、ショウブ、ソウジュツ、トウキ、トウヒ、ドクカツ、ビャクシ、ビャクジュツ等の生薬;トリプシン、パパイン、プロテアーゼ、リゾチーム、ペプシン等の酵素;アラビアゴム、キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、セラック、ロジン、カゼイン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、結晶セルロース等の高分子化合物;塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、イオウ、無水ケイ酸、タルク、水酸化ナトリウム、ホウ砂、酸化カルシウム等が挙げられる。
さらに、スチレン系ポリマーエマルション、スチレン系−α,βエチレン性不飽和カルボン酸系共重合体エマルション、α−β−エチレン性不飽和カルボン酸系ポリマーエマルション等のスチレン重合体エマルション;ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール;オクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル等の保湿成分;セラミド、セラミド誘導体、セラミド類似物質などのセラミド類等の保湿成分;コラーゲン、エラスチン、ケラチン、ムチン等のたんぱく質およびその誘導体および加水分解物およびそれらの塩;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等のムコ多糖類;ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、酢酸トコフェロール、アルコルビン酸ナトリウム、リン酸アルコルビン酸マグネシウム、などビタミン類およびその誘導体類;グリシン、アラニン、アルギニン、システイン、グルタミン酸、サルコシン等のアミノ酸類;ホホバ油、アボガド油、シア脂、アーモンド油、ヌカ油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂、大豆油等の天然油脂;カルナウバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等のロウ;流動パラフィン、白色ワセリン、セレシン、スクワラン、スクワレン等の炭化水素;ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、ラノリン酸等の脂肪酸;ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコール;モノグリセライド、トリグリセライド等の合成油脂等の油脂;安息香酸およびその塩、サリチル酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、パラオキシ安息香酸アルキルエステル(エチルパラベン、ブチルパラベン等)、デヒドロ酢酸およびその塩類、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、ホウ酸、レゾルシン、オルトフェニルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、チラム、感光素201号、フェノキシエタノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニド、酢酸トコフェロール、ジンクピリチオン、ヒノキチオール、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシフェノール、ヘキサクロロフェン等の防腐剤;アロエ抽出物、緑茶抽出物、ハマメリス水、ヘチマ水、カモミラエキス、カンゾウエキス、コンフリーエキス、シルクエキス、イザヨイバラエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ユーカリエキス、ローヤルゼリーエキス、メリロートエキス等の動物・植物抽出成分;メントール、メントール誘導体、ハッカ油、カンフル、チモール等の清涼剤等が挙げられる。
これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
<適用方法>
本発明は、また、前述したかゆみ軽減組成物を皮膚に適用することによって、外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法を提供する。
本発明のかゆみ軽減組成物を皮膚に適用する際には、水分を含有する状態で皮膚に適用させることが好ましい。水分を含有する状態とは、かゆみ軽減剤であるカチオン化セルロースが水または水とその他の媒体に、溶解または乳化し、固形状態、ゲル状態、液体状態等になる状態をいう。特に、液体状態であれば、流動性を付与することができるため、より広範囲にまたは効果的に、かゆみ軽減剤を皮膚に適用することができ、好ましい。媒体は水分を含有する状態であれば、水性、油性を問わない。媒体のうち、液体状態の媒体としては、水を含有した上で、アルコール、多価アルコール、脂肪酸およびそのエステル等が挙げられ、各々を組み合わせてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(試験例1)
カチオン化セルロースとしてポリクオタニウム−10(商品名:カチナールLC−100、東邦化学工業社製)を用い、表1に示す処方にて、実施例1〜2、比較例1の検体を調製した。40℃のお湯200Lに対して、それぞれの検体を80gの割合となるように添加した。各お湯中のポリクオタニウム−10の濃度を表1に示す。
Figure 2015028014
検体(実施例1、2および比較例1)を含む3種類のお湯に、被験者の足を片足ずつ5分間浸け、VAS(Visual Analogue Scale)法でかゆみの度合いを10段階のスコア(かゆみスコア)で評価した。
被験者は、かゆみの自覚症状があり、日頃の入浴に際してかゆみを感じることを条件とし、5名の被験者を用いて試験を実施した。
お湯に足をつける前のかゆみの度合い(初期状態のかゆみスコア)を100%とし、つけた直後及び30分後のかゆみの度合い(経時的なかゆみスコア)を各被験者ごとに相対値として百分率で算出し、相加平均した。平均したかゆみの度合い(各被験者の評価値(かゆみスコア)の平均値)の初期状態及び経時変化を表2及び図1に示す。
Figure 2015028014

表2及び図1より、比較例1では室温から40℃のお湯に足をつけることによる温度変化によって、直後のかゆみの度合いが増加したのに対し、ポリクオタニウム−10を含む実施例1および実施例2ではかゆみそのものが発生せず、かゆみの度合いは足をつける前よりも低い結果となった。
以上より、ポリクオタニウム−10をお湯中で使用することにより、温度変化により生じるかゆみを軽減することができる。
(試験例2)
ポリクオタニウム−10(商品名:カチナールLC−100、東邦化学工業社製)を含む、表3に示す処方にて実施例3の検体を調製した。これを40℃のお湯200Lに対して、80gの割合となるように添加した。
Figure 2015028014

実施例3を添加したお湯に全身を10分間ひたした。これを1サイクルとして毎日1回、2週間連続(計14回)行い、VAS(Visual Analogue Scale)法でかゆみの度合いを10段階のスコア(かゆみスコア)で評価した。
被験者は、かゆみの自覚症状があり、日頃の入浴に際してかゆみを感じることを条件とし、6名の被験者を用いて試験を実施した。
実施例3の検体を連用する前のかゆみの状態(初期状態のかゆみスコア)を100%とし、連用開始3日後、連用開始7日後、連用開始14日後のかゆみの度合い(経時的なかゆみスコア)を各被験者ごとに相対値として百分率で算出し、相加平均した。平均したかゆみの度合い(各被験者の評価値(かゆみスコア)の平均値)の初期状態及び経時変化を表4及び図2に示す。
Figure 2015028014
表4及び図2より、ポリクオタニウム−10を添加したお湯に連日浸かることにより、すなわち、連続的に皮膚をポリクオタニウム−10に適用することにより、温度変化により生じるかゆみを軽減することが分かった。
(参考例1)
試験例2において実施例3の成分中、温度変化により生じるかゆみを軽減する成分がポリクオタニウム−10であることを確認すべく、以下の試験を行った。ポリクオタニウム−10を含まないことを除いては、実施例3と同じ処方にて、参考例1の検体を調製した(表5)。
Figure 2015028014
試験例1と同様に、参考例1の検体を含むお湯に、被験者の足を片足ずつ5分間浸け、VAS(Visual Analogue Scale)法でかゆみの度合いを10段階のスコア(かゆみスコア)で評価した。被験者は、かゆみの自覚症状があり、日頃の入浴に際してかゆみを感じることを条件とし、8名の被験者を用いて試験を実施した。
お湯に足をつける前のかゆみの度合い(初期状態のかゆみスコア)を100%とし、つけた直後及び30分後のかゆみの度合い(経時的なかゆみスコア)を各被験者ごとに相対値として百分率で算出し、相加平均した。その結果、平均したかゆみの度合い(各被験者の評価値(かゆみスコア)の平均値)は、直後では103%、30分後では81%であり、かゆみが軽減する効果は見られなかった。すなわち、試験例2において実施例3の成分中、温度変化により生じるかゆみを軽減する成分はポリクオタニウム−10であることが確認できた。なお、かゆみの度合いは、各被験者の評価値(かゆみスコア)の平均値とした。
(試験例3)
本試験は、動物におけるかゆみの評価方法として公表されている試験系(Miyamoto T. et. al., Jpn.J.Phamacol. 88, 2002)を参考に実施した。
5週齢ICR系マウス(18匹)を個体別にケージに入れ、1週間馴化し、試験開始3日前に吻側背部を剃毛した(処理方法A)。剃毛した18匹のマウスを6匹ずつ検体処理群、比較群、対照群の3群に分けた。
<検体処理群>
検体処理群では、剃毛処理(処理方法A)したマウスをエーテル麻酔し、吻側背部にアセトン(A):ジエチルエーテル(E)(1:1)混合液を浸した2×2cmのコットンを15秒間適用し、その後、イオン交換水(W)を浸したコットンを30秒間適用した[以下、一連の処理をAEW処理(処理方法B)と略記する]。AEW処理は、1日2回7時間間隔で5日間実施し、計10回行った。AEW処理後に毎回実施例3の検体を100μL塗布した(処理方法C)。
<比較群>
比較群では、剃毛処理(処理方法A)したマウスに対し上記AEW処理(処理方法B)を実施した。
<対照群>
対照群では、剃毛処理(処理方法A)のみを実施した。
検体処理群、比較群、対照群について実施した処理をまとめたものを表6に示す。表6中、Aは剃毛処理(処理方法A)、BはAEW処理(処理方法B)、CはAEW処理+検体処理(処理方法C)を示す。
<掻破行動の評価>
検体処理群及び比較群について10回目のAEW処理を行った翌日に、検体処理群、比較群、対照群の3群すべてについて、ビデオカメラで無人環境下にて1.5時間、マウスの行動を動画撮影し、掻破行動を観察、記録した。掻破行動とは、マウスが自身の吻側背部を後足で掻く行動を示す。なお、掻破行動の評価として、マウスが後足を床面から離し、吻側背部に接触後、再び床面に後足を接触させるまでの行動を掻破数1として単位時間あたりの掻破回数をカウントする方法を用いた。
本試験では、撮影した動画1.5時間のうち、はじめの30分間は馴化時間として、動画撮影開始30分後以降の1時間を掻破回数のカウント時間とし、1時間中の掻破回数をカウントした。その結果を、表7及び図3に示す。なお、掻破回数は、各群におけるマウスの掻破回数/時間の平均値とした。
Figure 2015028014
Figure 2015028014

表7及び図3より、AEW処理を行った比較群と比較して、AEW処理後に実施例3の検体を塗布した検体処理群の掻破回数は少なく、剃毛処理のみ行った対照群マウスと同程度であった。以上の結果から、薬剤による外部刺激(AEW処理)後に、ポリクオタニウム−10を有する製剤を塗布することにより、薬剤刺激により生じるかゆみを軽減することが分かった。

Claims (4)

  1. 外部刺激により生じる皮膚のかゆみを軽減するかゆみ軽減剤であって、カチオン化セルロースからなる、かゆみ軽減剤。
  2. 前記外部刺激が温度変化または薬剤刺激である、請求項1に記載のかゆみ軽減剤。
  3. 外部刺激により生じる皮膚のかゆみの軽減効果を有するかゆみ軽減組成物であって、請求項1または2に記載のかゆみ軽減剤を含有する、かゆみ軽減組成物。
  4. 請求項3に記載のかゆみ軽減組成物を皮膚に適用することによって、外部刺激により生じるかゆみを軽減する方法。
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