JP2002052689A - 長尺物の水圧転写方法及び水圧転写装置 - Google Patents
長尺物の水圧転写方法及び水圧転写装置Info
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Abstract
浮かべ、長尺状被転写物Aを膨潤状態の前記フィルムに
押し付けて沈下させる際に、転写物の両側位置でフィル
ムと接触するワイヤ部材146でフィルムを分離し、被
転写物の沈下に対応してワイヤを被転写物方向に寄せて
被転写物の外側部分にフィルムを巻き込ませる。
Description
表面に印刷塗面を形成する水圧転写方法及びその実施装
置に関するものである。
状の種々の成型品に対しての印刷手段として、水溶性フ
ィルム或いは水膨潤性フィルムに所定の印刷を施し、印
刷面を上にして前記フィルムを水面上に浮かし、成型品
(被転写物)を上方から押し込んで水中に沈下させ、水
圧によって印刷面を成型品表面に転写する所謂水圧転写
法は公知である(特開昭54−33115号公報)。ま
た水圧転写法に使用するフィルムのベース材、印刷用イ
ンキ等の種類も種々提案されている(特開平10−35
196号公報、特許第2602184号公報)。
家電製品の部品や車両内装部品等に採用されているもの
で、アルミサッシ、建築用型枠材等の長尺物(数メート
ル単位のもの)には採用されていない。これは、例えば
木目模様のような整列模様の場合に、水面上の転写フィ
ルムの僅かなずれや歪みが直ちに模様のずれとなって現
れるのに、フィルムを長尺状態で水面上に安定させるこ
とが困難であること、建築用長尺物の場合には、正面の
他に側面部分も露出するので正面側面共に適正な模様転
写が必要であるが、転写フィルムの長尺物表面への巻き
込みが左右均一ではないので歪みやすいこと等の技術的
障害があって実現できなかった。
水圧転写が可能な水圧転写方法及びその実施装置を提案
したものである。
方法は、長尺水槽に水圧転写用フィルムを浮かべ、長尺
状被転写物を膨潤状態の前記フィルムに押し付けて沈下
させる際に、転写物の両側位置でフィルムと接触するワ
イヤ部材でフィルムを分離し、被転写物の沈下に対応し
てワイヤを被転写物方向に寄せて被転写物の外側部分に
フィルムを巻き込ませてなることを特徴とするものであ
る。
は、水圧転写用フィルムの水面供給機構を付設した長尺
水槽と、吊り下げた被転写物を前記水槽に沈下できるよ
うに上下動可能とした搬送坦体とを備えると共に、吊り
下げた被転写物の両側方に位置して架設したワイヤー、
及び前記ワイヤーを水槽水面上に位置させて被転写物側
へ移動させる駆動部を有するワイヤー機構を備えてなる
ことを特徴とするものである。
を押し付けて水面下に沈下させる際に、ワイヤーに当接
する部分がフィルム端となり、ワイヤーの移動でフィル
ムが長尺物側に寄ることになり、長尺物の左右形態(長
尺物の最下位置でフィルムに最初に当接する部分を中心
にして)に対応してワイヤーの寄せ具合(寄せ速度)を
調整すると、左右非対称であっても印刷模様が適性に転
写される。
体に付設し、フィルムの水面供給機構を、長尺水槽の両
外側に設けたレールと、前記レールに乗って水槽上面を
走行する走行体と、走行体に組み込んで走行しながら水
圧転写用フィルムを水面上に敷くフィルム供給部とで構
成したことを特徴とするものである。
がら転写用フィルムを水面上に供給するので、フィルム
は適性位置で水面上に浮いた状態で敷かれることにな
り、フィルムは浮いた状態で動くことがないので、フィ
ルムが左右にずれずに正確な転写が実現できることにな
る。
る。実施形態は、前記の転写機構を組み込んだ転写装置
全体について説明する。
は、被転写物(部材)Aを装着する搬送坦体機構部1
と、順次長尺方向左右(以下、長尺方向の両側方を左
右、端面側を前後と表現する)に平行に並設された被転
写物の組み込みを行う部材セット部2、及び水圧転写を
実施する転写機構部3、及び転写後の加熱乾燥を行う定
着機構部4、及び部材の取り外しを行う部材リセット機
構部5と、前記の並設された各機構部間に順次搬送坦体
機構部1を搬送する搬送機構部6とで構成される。
底面を閉塞した搬送坦体11と、搬送坦体11の前後端
面に持上げ取手部12を突設し、下面に被転写物Aの吊
り下げ機構13及びワイヤー機構14を付設してなる。
吊り下げ機構13は、長尺の被転写物Aに対応した適宜
な冶具で構成され、実施装置は、三本の部材Aを吊り下
げ可能としている(勿論一本でも、その他複数本でも良
い。)。
端に吊り下げ杆141で支持横杆142を横架し、横杆
142の下方にガイド杆143を横架し、前記各吊り下
げ機構13の両側即ち六個の移動体145をガイド杆1
43に左右移動自在に装着し、対応する前後端の移動体
145の下端間にワイヤー146を懸架する。従って前
記ワイヤー146は、三本の部材Aを平行に吊り下げた
状態で、各部材の両側に平行に懸架され、ワイヤー14
6の上下位置が、吊り下げ状態で各部材Aの最下位置と
一致させる。
に添って左右移動可能とした適宜な駆動部147を備え
る。図示した例は手動ハンドルによる駆動部である。更
に前記ワイヤー機構14全体は、吊り下げ杆141で搬
送坦体11に吊り下げられているが、側方部分に、後述
する転写機構部3の長尺水槽31の縁部に当接して、ワ
イヤー146が水面B位置で停止するストッパー144
を設けてなる。
始端に存在し、搬送坦体11を載置する台部を備えてな
る。
置し、長尺水槽31と、長尺水槽31の両外側に設けた
レール32と、レール32を走行する走行体33とで構
成される。
長く形成され、水温調整機構311を水槽31の底面に
設け、上流側端に給水部312を配置し、下流側にオー
バーフロー部313を配置し、更にオーバーフロー部3
13には、ドレン314と、排気ブロワー315を付設
してなる。更に手動や或いは水槽の上縁内側に下流に向
けて噴射する空気噴射機構を備える。走行体33は、レ
ール32上を走行するもので、水圧転写用フィルムCを
下方に落とし込みながら供給するフィルム供給部331
と、接着剤噴射部332を付設してなる。
したもので、搬送坦体11で蓋ができる加熱乾燥槽41
と、加熱乾燥槽41内に熱水を供給する供給機構42
と、加熱乾燥槽41内の雰囲気を吸引する吸引ブロワー
43を備えてなる。
配置したもので、搬送坦体11を載置する台部51及び
搬送坦体11に吊り下げられた部材Aからの滴を受ける
受け皿52を備えてなる。
に順次搬送するもので、並設された各機構部を横断する
搬送レール61と、搬送レール61を走行する搬送キャ
リア62と、搬送キャリア62から垂設された上下レー
ル杆63と、レール杆63に添って上下動をなす保持体
64を備え、特に保持体64には、搬送坦体11の取手
部12を持ち上げるV状受け部65を備えた横腕部66
を付設してなる。
と、搬送坦体11は2個用意し、部材セット部2と部材
リセット部5の各台部上に載置しておく。そして部材セ
ット部2で部材(被転写物)Aを搬送坦体11に取り付
けて吊り下げ状態とする(部材セット工程)。そして部
材Aをセットした搬送坦体11を順次搬送して各工程を
実施するもので、搬送坦体11の搬送は、単相坦体11
の取手部12を、V状受け部65で支持し、保持体64
の上下移動及び搬送キャリア62の左右横移動で、搬送
坦体11の搬送並びに所定箇所への載置を行う。
転写機構部3に搬送して、部材Aを水槽31内に沈下さ
せて、水槽水面Bの表面に浮かせた転写フィルムCの印
刷を部材Aに転写し(転写工程)、次に搬送坦体11を
上昇させて部材Aを引き上げ、次の定着機構部4の加熱
乾燥槽41の上部開口部分に載置する。搬送坦体11を
加熱乾燥槽41に載置すると、搬送坦体11が蓋体とな
り、加熱乾燥槽41が密閉され、部材Aは当該密閉空間
内に位置することになる。そこで加熱乾燥槽41内に熱
水(90℃程度)を噴射し、更に加熱乾燥槽41内の雰
囲気を排出して転写印刷の硬化定着を行う(定着工
程)。
とするので、その間に部材リセット部5に載置されてい
る搬送坦体11を部材セット部2に搬送して部材Aのセ
ットを行う。定着工程を終了すると、第二の搬送坦体1
1が部材セット部2に搬送されて空いた部材リセット部
5に、定着機構部4から搬送坦体11を移動させて、転
写を終了した部材Aを吊り下げ機構13から取り外す。
本発明で重要である転写工程について次に詳細に説明す
る。転写工程では、最初に水面を清浄な状態で安定させ
るが、水温調整機構311によって、最適温度(使用す
る転写フィルムCや、部材の種類のよって調整する)に
調整しておく。この安定水面に対して走行体33が下流
側に移動し、転写フィルムCをB上に落とし込みながら
上流に移動することで、フィルムCを水面上に浮かす。
水面B上に浮いたフィルムCは、水膨潤して水槽水面一
杯に拡がると、再度走行体33を下流側に移動させ、上
流方向に走行しながら接着剤噴射部332から適宜な接
着剤或いは活性剤を噴霧し、フィルムC上に接着層の膜
を作る。
転写を行うもので、部材AがフィルムCと接触すると同
時にワイヤー146もフィルムCと接触してフィルムC
を仕切るようにする。そしてゆっくりと搬送坦体11を
下降させて、部材Aを水面下に沈下させるが、ワイヤー
146は、ストッパー144によって水面上に位置した
ままとなる。
して左右対称でないので、フイルムの部材への巻き付け
がスムーズに行われるように駆動部147の動作(ハン
ドル操作)によって移動体145を動作させ、これに伴
ってワイヤー146が移動し、フィルムCを部材側によ
ることで、フィルムCが部材Aに正確に巻き付くことに
なる。部材Aの左右に位置するワイヤー146の移動速
度は、両者必ずしも同一ではなく、部材Aの形状に応じ
て異ならせる。
水並びに空気噴射によって水面に残存した膨潤フィルム
や転写されない残存印刷層を取り除き、清浄化した状態
で搬送坦体11を上昇させて、部材の引き上げを行う。
勿論部材引き上げ後も、次の転写工程のために、水面の
清浄化を実施する。
実施するために、部材沈下に対応してフィルムを部材側
に寄せるという手段を採用して、長尺部材への模様転写
を正確に行うようにしたもので、フィルムの幅寄せを行
うワイヤー機構の具体的な構造は、当該作用を実現する
ものであれば任意であり、前記実施形態と異なる構造を
採用しても良い。また装置全体の構成も前記実施形態に
限定されるものではない。勿論部材Aの形状並びに模様
転写面も三周面方向に限定されるものではなく、四周面
方向全てに対しても実施できるものである。
転写用フィルムを浮かべ、長尺状被転写物を膨潤状態の
前記フィルムに押し付けて沈下させる際に、転写物の両
側位置でフィルムと接触するワイヤ部材でフィルムを分
離し、被転写物の沈下に対応してワイヤを被転写物方向
に寄せて被転写物の外側部分にフィルムを巻き込ませて
なる転写方法並びにその実施装置で、長尺で、且つ水面
押し込み形状が非対称の部材であっても、正確な模様転
写が実現できたものである。
材沈下直前(ロ)は沈下後の状態を示す。
部斜視図。
Claims (4)
- 【請求項1】 長尺水槽に水圧転写用フィルムを浮か
べ、長尺状被転写物を膨潤状態の前記フィルムに押し付
けて沈下させる際に、転写物の両側位置でフィルムと接
触するワイヤ部材でフィルムを分離し、被転写物の沈下
に対応してワイヤを被転写物方向に寄せて被転写物の外
側部分にフィルムを巻き込ませてなることを特徴とする
長尺物の水圧転写方法。 - 【請求項2】 水圧転写用フィルムの水面供給機構を付
設した長尺水槽と、吊り下げた被転写物を前記水槽に沈
下できるように上下動可能とした搬送坦体とを備えると
共に、吊り下げた被転写物の両側方に位置して架設した
ワイヤー、及び前記ワイヤーを水槽水面上に位置させて
被転写物側へ移動させる駆動部を有するワイヤー機構を
備えてなることを特徴とする長尺物の水圧転写装置。 - 【請求項3】 ワイヤー機構を搬送坦体に付設し、フィ
ルムの水面供給機構を、長尺水槽の両外側に設けたレー
ルと、前記レールに乗って水槽上面を走行する走行体
と、走行体に組み込んで走行しながら水圧転写用フィル
ムを水面上に敷くフィルム供給部とで構成した請求項2
記載の長尺物の水圧転写装置。 - 【請求項4】 長方体枠形状にして底面を閉塞した搬送
坦体、及び前記搬送坦体に被転写物の吊り下げ機構並び
に請求項2記載のワイヤー機構を付設してなる搬送坦体
機構部と、水圧転写用フィルムの水面供給機構を付設し
た長尺水槽を有する転写機構部と、前記転写機構部に隣
接して搬送坦体の載置台を備えた部材セット機構部と、
部材セット機構部の反対側に隣接して、前記搬送坦体が
閉塞蓋となる加熱乾燥槽、及び加熱乾燥槽に付設した熱
水供給機構並びに吸引ブロワーを備えた定着機構部と、
前記定着機構部に隣接して搬送坦体の載置台を備えた部
材リセット機構部と、並設した前記各機構部の上部に搬
送坦体を順次運搬セットする搬送機構部とで構成したこ
とを特徴とする長尺物の水圧転写装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000242478A JP3592214B2 (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 長尺物の水圧転写方法及び水圧転写装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000242478A JP3592214B2 (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 長尺物の水圧転写方法及び水圧転写装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002052689A true JP2002052689A (ja) | 2002-02-19 |
JP3592214B2 JP3592214B2 (ja) | 2004-11-24 |
Family
ID=18733496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000242478A Expired - Lifetime JP3592214B2 (ja) | 2000-08-10 | 2000-08-10 | 長尺物の水圧転写方法及び水圧転写装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3592214B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104070779A (zh) * | 2013-03-26 | 2014-10-01 | 大日本网屏制造株式会社 | 剥离装置以及剥离方法 |
-
2000
- 2000-08-10 JP JP2000242478A patent/JP3592214B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN104070779A (zh) * | 2013-03-26 | 2014-10-01 | 大日本网屏制造株式会社 | 剥离装置以及剥离方法 |
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