JP2002051571A - 昇圧ユニット - Google Patents

昇圧ユニット

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JP2002051571A JP2000230790A JP2000230790A JP2002051571A JP 2002051571 A JP2002051571 A JP 2002051571A JP 2000230790 A JP2000230790 A JP 2000230790A JP 2000230790 A JP2000230790 A JP 2000230790A JP 2002051571 A JP2002051571 A JP 2002051571A
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浩史 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇圧ユニットから接続箱に接続するための配
線を省いて屋内外の景観が損なわれないように配慮した
昇圧ユニットを提供する。 【解決手段】 昇圧ユニット1内に昇圧部3と制御回路
15とトリップ信号発生部28を設け、非標準太陽電池
ストリング2bからの直流電力を昇圧装置3で昇圧し、
制御回路15により定電圧制御して標準太陽電池ストリ
ング2aからの直流電力とともにインバータ装置4に供
給し、商用電力系統5に電力を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は昇圧ユニットに関
し、特に、太陽電池などの独立した直流電源が発生する
直流電力を、家庭用,事務所用の一般交流負荷あるいは
既存の商用電力系統に電力を供給するインバータ装置に
適応した直流電力に変換する昇圧ユニット関し、詳しく
はその直流電源と昇圧ユニットおよびインバータ装置と
の接続機能に関する。
【0002】
【従来の技術】直流電源である太陽電池は太陽の日射強
となる場合には直流電力を出力する。それは二次電池な
どの他のエネルギ源を介在しなくても太陽電池のみで直
流電力を出力でき、有害な物質を排出しないため、シン
プルでクリーンなエネルギ源として知られている。
【0003】太陽電池が発生する直流電力はインバータ
装置において交流電力に変換され、一般の交流負荷ある
いは既存の商用電力系統に電力が供給される。インバー
タ装置においては、複数の太陽電池ストリングが接続機
能を有する外部装置である接続箱を介して接続される。
【0004】ところで、住宅の屋根の上に太陽電池を設
置する場合、太陽電池を置く屋根の面の形が必ずしも太
陽電池の長方形の標準の寸法の組合せに適合するとは限
らず、屋根の両端では標準の寸法の組合せ以下にせざる
を得ない場合がある。このため、太陽電池ストリングに
は、たとえば相互に直列接続された8枚または9枚の太
陽電池モジュールからなる標準的なストリングと、屋根
の両端に配置するために、標準的なストリングの太陽電
池直列数未満の太陽電池モジュールからなる非標準的な
ストリングが用意される。非標準的なストリングには、
標準的な太陽電池ストリングの直流電圧と同様の直流電
圧に昇圧するために昇圧ユニットが接続されている。以
下、これら昇圧ユニットと接続箱とインバータ装置とを
含む太陽光発電システムの従来例を図8を参照して説明
する。
【0005】なお、図8においては、図面の簡略化のた
めに、2つの太陽電池ストリングのみ示されているが、
通常はさらに多くの太陽電池ストリングが含まれている
ことは言うまでもない。
【0006】標準太陽電池ストリング102aの出力電
力は接続箱103に直接接続される。この接続箱103
は標準太陽電池ストリング102aとインバータ104
とを接続するために設けられている。他方、非標準太陽
電池ストリング102bの出力電力は昇圧ユニット10
1を介して接続箱103に接続される。昇圧ユニット1
01には、入力側から順にリアクトル106とスイッチ
ング素子107とダイオード108とコンデンサ109
と制御回路110とを含む。接続箱103にはインバー
タ104側から太陽電池ストリング102a,102b
側に電力が逆流しないように太陽電池ストリング102
a,102bごとに逆流防止ダイオード111a,11
1bが設けられ、太陽電池ストリング102a,102
b側からインバータ104側に落雷時の雷サージが侵入
するのを防ぐために、雷サージアブゾーバ112が設け
られている。さらに、太陽電池ストリング102a,1
02b側とインバータ104側とを接続したり、解列し
たりする入力ブレーカー113が設けられている。
【0007】インバータ104は接続箱103から出力
された直流電力を、商用電力系統105と同一の位相お
よび周波数50/60Hzを持つ交流電力に変換して、
商用電力系統105に供給する。
【0008】図9は図8に示した制御回路110の具体
的なブロック図である。図9において、制御回路110
は昇圧比設定部114と信号設定演算部115と三角波
発生部116と信号比較部117とゲートドライブ部1
18とから構成されている。昇圧比設定部114は標準
太陽電池ストリング102aに含まれる太陽電池モジュ
ール数n1と、非標準太陽電池ストリング102bに含
まれる太陽電池モジュール数n2との比、すなわち昇圧
比α(=n1/n2)を設定する。設定された昇圧比α
は信号設定演算部115に与えられる。
【0009】信号設定演算部115は図10に示すよう
に、昇圧比設定部114で設定された昇圧比αをもとに
信号設定値Mを演算して信号比較部117の比較入力端
に与える。信号比較部117の基準入力端には、三角波
発生部116で発生された0から1の振幅値を取る三角
波Tが与えられる。信号比較部117は信号設定値Mと
三角波Tとを比較し、信号設定値Mの方が三角波Tより
大きい値のときにゲートOFFレベルを出力するPWM
(パルス幅変調)制御を行なう。その結果、図10に示
すパルス信号PSが信号比較部117から出力され、ゲ
ートドライブ回路118に与えられる。ゲートドライブ
回路118は図8に示したスイッチング素子107を駆
動する。
【0010】このように、昇圧ユニット101は予め設
定された昇圧比αをもとにPWM制御してスイッチング
素子107をオン/オフスイッチングする昇圧比一定制
御を行ない、太陽電池ストリング102b側からの入力
電力を昇圧する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示した太陽電池102bストリングと昇圧ユニット10
1と接続箱103およびインバータ107の接続に関し
て、建造物の屋根などに設置された非標準太陽電池スト
リング102bからの配線は昇圧ユニット101に接続
された後、接続機能を有した外部装置である接続箱10
3を介してインバータ104に配線される。このため、
従来の手法では、建造物の屋内外に昇圧ユニット101
と接続箱103の設置スペースを専用に設けなければな
らない。
【0012】また、昇圧ユニット101と接続箱103
専用の筐体および配線材料が各々必要となり、装置全体
のコストアップにつながるおそれがある。また、昇圧ユ
ニット101から接続箱103に接続するための配線が
屋内外に施設されるため、屋内外の景観が損なわれるお
それがあった。
【0013】また、日射強となる昼間時において昇圧ユ
ニット101が昇圧比一定制御で運転を行なっている場
合に、出力電圧がインバータ104の入力電圧範囲以上
に上昇した場合に昇圧比を変化させることができないの
で、インバータ104に過電圧がかかり、故障に至るお
それがあった。
【0014】さらに、昇圧ユニット101の制御回路1
10内における昇圧比設定部114で適切な昇圧比αが
設定されなかった場合、たとえば実際より大きな昇圧比
αが誤って設定されると、出力電圧がインバータ104
の入力電圧範囲以上となり、インバータ104に過電圧
が加わり、故障に至るおそれがある。
【0015】また、日射強となる昼間時において昇圧ユ
ニット101が運転を行なっている場合に、昇圧ユニッ
ト101内のスイッチング素子107が短絡故障して短
絡電流が継続して流れると、スイッチング素子107が
加熱し、昇圧ユニット101が故障に至る危険性があっ
た。
【0016】それゆえに、この発明の主たる目的は、太
陽電池と昇圧ユニットと接続箱およびインバータ装置の
接続に関して、建造物の屋内外に専用の設置スペースを
少なくした昇圧ユニットを提供することである。
【0017】また、他の発明は、専用の筐体を一体化し
て装置全体のコストダウンを図り、昇圧ユニットから接
続箱に接続するための配線を省いて屋内外の景観を損な
わないように配慮した昇圧ユニットを提供することであ
る。
【0018】さらに、他の発明は、昇圧ユニット運転時
にインバータ装置に過電圧が加わらず、さらにはスイッ
チング素子が故障短絡しても、短絡電流の発生を継続し
ない安全な昇圧ユニットを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明は、太陽電池な
どの直流電源の電圧をスイッチング回路の開閉動作によ
り昇圧変換し、昇圧された直流電圧を交流電力に変換す
るインバータ装置に供給する昇圧ユニットであって、直
流電源の電圧を昇圧する昇圧手段と、直流電源と昇圧手
段とを直接接続する入力接続機能部を備えたことを特徴
とする。これにより、太陽電池と昇圧手段およびインバ
ータ装置の接続に関して、建造物の屋内外に設置するた
めの専用スペースを少なくすることができる。また、昇
圧ユニットから接続箱に接続するための配線を省略でき
るので、屋内の景観が損なわれることはない。
【0020】さらに、入力接続機能部は、昇圧手段側か
ら直流電源側へ電流が逆流するのを防止する逆流防止手
段と、直流電源と昇圧手段とを接続または解列する入力
接続解列手段と、直流電源から昇圧手段側へ雷サージが
侵入するのを防止する雷サージ防止手段とを含むことを
特徴とする。これにより、昇圧手段およびインバータ装
置側から太陽電池側に電流が逆流することはなく、また
工事などにおいて太陽電池側と昇圧手段側および昇圧手
段側とインバータ装置側とを安全に接続したり切離した
りすることができる。
【0021】さらに、落雷時に太陽電池側から昇圧手段
側およびインバータ装置側に雷サージが侵入するのを防
止し、インバータ装置の安全を確保することができる。
また、非標準的な太陽電池ストリングであっても標準的
な太陽電池ストリングと同様の直流電圧を持つ直流電力
をインバータ装置に供給することができるので、建造物
の屋根などの限られたスペースを有効利用することがで
きる。
【0022】さらに、昇圧手段は昇圧ユニットの出力電
圧が設定電圧以下であることに応じて、昇圧比一定制御
を行なうことを特徴とする。それによって、日射強とな
る昼間時において昇圧手段が運転を行なっている場合
に、出力電圧と入力電圧との比が一定である昇圧比一定
制御を行ない、非標準的な太陽電池ストリングであって
も標準的な太陽電池ストリングと同様の直流電力をイン
バータ装置に供給することができるので、建造物の屋根
などの限られたスペースを有効利用することができる。
【0023】また、昇圧手段は昇圧ユニットの出力電圧
が設定電圧以上であることに応じて、定電圧制御を行な
うことを特徴とする。これにより、日射強となる昼間時
において昇圧手段が運転を行なっている場合に、昇圧比
一定制御を行なっているが、出力電圧が設定値以上に上
昇した場合に設定値を超えないように定電圧制御を行な
うことができるので、インバータ装置に過電圧がかか
り、故障に至るのを防止できるため、安全性を向上でき
る。
【0024】さらに、定電圧制御は、昇圧比を変化させ
ることを特徴とする。これにより、日射強となる昼間時
において昇圧手段が運転を行なっている場合に、昇圧比
一定制御を行ない、出力電圧が設定値以上に上昇した場
合に設定値を超えないように、昇圧比一定を止めて昇圧
比を変化させることにより定電圧制御を行ない、インバ
ータ装置に過電圧がかかり、故障に至るのを防止でき、
安全性を向上できる。
【0025】さらに、入力接続解列手段は、出力電圧が
過電圧になったことに応じてトリップ信号を発生するト
リップ信号発生手段と、トリップ信号に応じて直流電源
との接続を開放する開放手段を含むことを特徴とする。
これにより、日射強となる昼間時において昇圧手段が運
転を行なっている場合に、昇圧比一定制御もしくは定電
圧制御を行なっているとき、出力電圧が過電圧になった
ことを検出すると、入力接続解列手段がトリップ動作を
して回路を開放するので、過電圧がインバータ装置にか
かって故障に至るのを防止できるため、安全性を向上で
きる。
【0026】また、出力電圧はトリップ信号発生手段に
よって検出されることを特徴とする。これにより、日射
強となる昼間時において昇圧手段が運転を行なっている
場合に、過電圧異常状態を判断するための出力電圧監視
は過電圧異常状態を判断することによって行なうことが
でき、トリップ信号発生手段がトリップ信号を発生をし
て開放手段により回路を開放し、過電圧がインバータ装
置にかかって故障に至るのを防止できるため、安全性を
向上できる。
【0027】さらに、トリップ信号発生手段は、昇圧手
段が短絡故障を起こしたことに応じてトリップ信号を発
生して開放手段により短絡電流を遮断することを特徴と
する。これにより、昇圧手段が運転を行なっている場合
に、昇圧手段が短絡故障し、太陽電池と昇圧手段との間
で短絡電流が流れても開放手段がトリップして回路を開
放するので、短絡電流が継続して流れるのを防止し、短
絡電流により昇圧手段が加熱し、昇圧ユニットが故障に
至るのを防止でき、安全性を向上できる。
【0028】さらに、トリップ信号発生手段におけるト
リップ機能は、昇圧手段の温度上昇に応じて短絡電流が
流れる経路を開放することを特徴とする。これにより、
昇圧手段が運転を行なっている場合に、昇圧手段が故障
短絡し、太陽電池と昇圧手段との間で短絡電流が流れる
と、昇圧手段が加熱して温度が上昇するが、その温度を
監視して設定異常の温度上昇で入力解列接続手段がトリ
ップして回路を開放するので短絡電流が継続して流れる
のを防止し、短絡電流により昇圧手段が加熱し、昇圧ユ
ニットが故障に至るのを防ぐことができ、安全性を向上
できる。
【0029】さらに、トリップ信号発生手段によるトリ
ップ機能は、昇圧ユニットの出力電圧が予め定める入力
電圧範囲を越えたことに応じて回路を開放する。これに
より、過電圧が加わることによる故障を防止できる。
【0030】さらに、昇圧手段はインバータ装置側から
短絡電流が流れた場合に短絡電流を遮断するヒューズを
含むことを特徴とする。それによって、インバータ装置
が短絡故障し、インバータ装置側から短絡電流が昇圧ユ
ニットに流れてきた場合に回路内に短絡電流が流れても
ヒューズが働き、回路を開放するので短絡電流が継続し
て流れるのを防止し、短絡電流により昇圧手段が故障に
至るのを防止できる。
【0031】また、ヒューズは昇圧手段と直列に接続さ
れた短絡電流の大きさに応じて短絡電流が流れる経路を
開放する。その結果、回路内に短絡電流が流れてもヒュ
ーズが溶断して回路を開放するので短絡電流が継続して
流れるのを防止し、短絡電流により昇圧ユニットが故障
に至るのを防止できる。
【0032】さらに、入力接続機能部を収納し、屋外に
設置するための筐体を含み、筐体は雨水がしみ込んだ場
合にその雨水を下部に導く排水経路と、下部に導いた雨
水を外部に放出する放出口とを含むことを特徴とする。
これにより、筐体に収納された回路の導電部に雨水がか
かるのを防止できる。
【0033】さらに、筐体の外側には昇圧手段と逆流防
止手段から発生する熱を外部に逃す放熱手段が設けられ
ることを特徴とする。これにより、放熱効果を高めるこ
とができる。
【0034】さらに、筐体の放熱手段を覆いかつ筐体を
壁面に支持するための金属板を含むことを特徴とする。
このように、金属板で放熱手段を覆うことにより、誤っ
て放熱手段に触れて火傷するのを防止できる。
【0035】さらに、筐体には開閉可能な蓋部を設け、
蓋部を開いて入力接続解列手段が操作されることを特徴
とする。これにより、筐体を開かなくとも、蓋部を開け
るだけで昇圧手段と太陽電池またはインバータとを切離
したりすることが容易にできるので、システム全体の安
全性を向上できる。
【0036】さらに、昇圧手段が駆動したことに応じて
点灯し、昇圧手段が停止したことに応じて消灯する表示
手段を含むことを特徴とする。これにより、昇圧ユニッ
トが日射強となる日中時に動作しているかを筐体を開け
ることなく確認することができ、日中時に消灯していれ
ば昇圧手段が動作していないことがわかるので、昇圧ユ
ニットが正常であるか否かを一目瞭然に確認することが
できる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施形態の昇
圧ユニットおよびインバータ装置とを含む太陽光発電シ
ステムの一例を示す図である。なお、図1では図面の簡
略化のために2つの太陽電池ストリング2a,2bのみ
示されているが、通常はさらに多くの太陽電池ストリン
グが含まれる。
【0038】昇圧ユニット1には、標準太陽電池ストリ
ング2aと非標準太陽電池ストリング2bが接続され、
それぞれの出力電力が昇圧ユニット1に入力される。昇
圧ユニット1はさらにインバータ4と接続されており、
インバータ4は昇圧ユニット1から出力された直流電力
を商用電力系統5と同一の位相および周波数50/60
Hzを持つ交流電力に変換し、商用電力系統5に供給す
る。
【0039】昇圧ユニット1は昇圧装置3と制御回路1
5とトリップ信号発生部28と逆流防止ダイオード6
a,6bと雷サージアブゾーバ7a,7bと入力ブレー
カー8a,8bとを備えている。
【0040】逆流防止ダイオード6a,6bは昇圧ユニ
ット1側から太陽電池ストリング2a,2b側に直流電
流が逆流するのを防止している。雷サージアブゾーバ7
a,7bは太陽電池ストリング2a,2b側から昇圧ユ
ニット1側に雷サージが侵入するのを防止する。入力ブ
レーカー8a,8bは太陽電池ストリング2a,2bと
昇圧ユニット1側とを接続したり、切離したりする。
【0041】昇圧装置3はリアクトル9とスイッチング
素子10とダイオード11とコンデンサ13とヒューズ
12と温度センサ14とを含む。リアクトル9は昇圧ユ
ニット1に入力された直流電力のエネルギを蓄えたり、
放出したりする。スイッチング素子10は制御回路15
からの高周波の制御出力により、オン/オフスイッチン
グを行なう。コンデンサ13はスイッチング素子10が
オフした際にリアクトル9が放出するエネルギを蓄え
る。ヒューズ12はある設定値以上の電流が流れると回
路を開放する。温度センサ14はスイッチング素子10
の温度を監視し、その出力をトリップ信号発生部28に
与える。トリップ信号発生部28には昇圧ユニット1の
出力電圧Voutと温度センサ11の温度信号Tsが与
えられており、トリップ信号発生部28は出力電圧Vo
utが予め定める電圧よりも大きくなったとき、入力ブ
レーカー8a,8bをトリップするためのトリップ信号
Tpを出力する。
【0042】図2は図1に示した制御回路15の具体的
なブロック図である。図2において、制御回路15は初
期昇圧比設定部16と実昇圧比設定部17と昇圧比比較
部18と信号設定演算部19と三角波発生部20と信号
比較部21と電圧比較部22と信号設定演算部23と三
角波発生部24と信号比較部25と論理積演算部26と
ゲートドライブ部27とから構成される。
【0043】初期昇圧比設定部16は、標準太陽電池ス
トリング2aに含まれる太陽電池モジュール数n1と非
標準太陽電池ストリング2bに含まれる太陽電池モジュ
ール数n2との比、すなわち昇圧比α1(=n1/n
2)を設定する。実昇圧比設定部17は昇圧ユニット1
の入力電圧Vinと出力電圧Vout1から実昇圧比α
2(=Vout1/Vin)をサンプリングごとに設定
する。
【0044】初期昇圧比設定部16から得られた初期昇
圧比α1と実昇圧比設定部17から得られた実昇圧比α
2は昇圧比比較部18で比較され、その誤差が増幅され
て信号設定演算部19に出力される。
【0045】図3および図4はこの発明の一実施形態の
昇圧ユニット内制御回路における波形図である。図3
(a)に示すように、信号設定演算部19で得られた信
号設定値Maと三角波発生部20で発生された0から1
の振幅値を取る三角波Taとが信号比較部21で比較さ
れ、信号設定値Maの方が三角波Taより大きい値のと
きに信号比較部21はゲートOFFレベルを出力するP
WM制御を行なう。その結果、信号比較部21はパルス
信号PSaを出力する。
【0046】また、予め設定された電圧Vref1と昇
圧ユニット1の出力電圧Vout1が電圧比較部22で
サンプリングごとに入力され、比較される。そして、そ
の結果が信号設定演算部23に出力される。さらに、図
3(b)に示すように、信号設定演算部23で得られた
信号設定値Mbと三角波発生部24で発生された0から
1の振幅値を取る三角波Tbとが信号比較部25で比較
され、信号設定値Mbの方が三角波Tbより大きい値の
ときに信号比較部25はゲートOFFレベルを出力する
PWM制御を行なう。
【0047】その結果、信号比較部25はパルス信号P
Sbを出力する。これらのパルス信号PSaとPSbは
論理積演算部26に入力され、論理積演算が行なわれ
る。その結果、図3(c)に示すように、パルス信号P
Scが生成される。そして、そのパルス信号PScはス
イッチング素子10のためのゲートドライブ部27に入
力される。
【0048】次に、上述の如く構成された昇圧ユニット
1の動作について説明する。既に説明したように、昇圧
ユニット1は標準太陽電池ストリング2aの太陽電池モ
ジュール数n1と非標準太陽電池ストリング2bの太陽
電池モジュール数n2から決定される昇圧比α(=n1
/n2)に基づいて入力電圧を昇圧し、出力電圧がイン
バータ4に供給される。昇圧ユニット1の出力電圧がイ
ンバータ4の入力電圧範囲以内である場合は、昇圧ユニ
ット1は昇圧比を一定にする昇圧比一定制御を行なう。
すなわち、制御回路15は、初期昇圧比α1と実昇圧比
α2から得られた信号設定値Maと三角波Taからゲー
トOFFレベルを出力するパルス信号PSa(図3
(b))を論理積演算部26に出力する。
【0049】このとき、昇圧ユニット1の出力電圧Vo
ut1がインバータ4の入力電圧範囲Vref1以内で
あるため(Vout1<Vref1)、電圧比較部22
は信号設定演算部23の出力の振幅値0の信号設定値M
bを信号比較部25に入力させる。すると、三角波Tb
信号設定値Mbとに基づくPWM制御が信号比較部25
で行なわれ、図4(a)に示すようなパルス幅が1であ
るパルス信号PSbが論理積演算部26に出力される。
パルス信号PSbがパルス幅1であるため、図4(b)
に示すように、論理積演算の結果としてパルス信号PS
aと同様なパルス信号PScがゲートドライブ部27に
出力される。このとき、制御目標は昇圧比一定となる。
【0050】一方、昇圧ユニット1の出力側に接続され
たインバータ4が運転を行なっていない場合には、昇圧
ユニット1にとって無負荷状態であるので、昇圧ユニッ
ト1が昇圧動作を行なうと昇圧ユニット1の出力電圧が
インバータ4の入力電圧範囲以上になる。そこで、昇圧
ユニット1の出力電圧がインバータ4の入力電圧範囲以
上になる場合は、昇圧ユニット1は昇圧比αを小さくな
るように変化させ、昇圧ユニット1の出力電圧がインバ
ータ4の入力電圧範囲以内になるように定電圧制御を行
なう。
【0051】すなわち、上述したように、制御回路15
はこのとき、昇圧ユニット1の出力電圧Vout1がイ
ンバータ4の入力電圧範囲Vref1以上であるため
(Vout1>Vref1)、電圧比較部22は図4
(c)に示すように信号設定演算部23にまず振幅値が
1以下の0より大きな値(たとえば0.1)の信号設定
値Mbを信号比較部25に入力させる。信号比較部25
は三角波Tbと信号設定値Mbとの比較を行なってPW
M制御を行ない、図4(d)に示すパルス信号PSbが
論理積演算部26に出力される。
【0052】このとき、パルス信号PSbのパルス幅が
パルス信号PSaよりも大きければ、論理積演算の結果
はパルス信号PSaと同様なパルス信号PScがゲート
ドライブ部27に出力される。この状態では、昇圧ユニ
ット1の出力電圧Vout1がインバータ4の入力電圧
範囲Vref1以上であるため(Vout1>Vref
1)、電圧比較部22は信号設定演算部23に前回の振
幅値よりも大きな値の信号設定値Mbを信号比較部25
に入力させる。そして、信号比較部25で三角波Tbと
信号設定値Mbとが比較されPWM制御が行なわれる。
このようにして、パルス信号PSbが信号比較部25か
ら論理積演算部26に入力される。
【0053】その結果、図4(b)に示すようなパルス
幅のパルス信号PSbが論理積演算部26に入力され、
パルス信号PSbのパルス幅がパルス信号PSaよりも
小さい場合は、図4(f)に示すように論理積演算部2
6はパルス信号PSbと同様なパルス信号PScをゲー
トドライブ部27に出力する。この結果、制御は昇圧比
一定制御から昇圧比αが小さく変化する制御、すなわち
昇圧ユニット1の出力電圧がインバータ4の入力電圧範
囲以内になるような定電圧制御に切換えられる。このと
き、制御目標は出力電圧一定となる。
【0054】さらに、昇圧ユニット1が定電圧制御を行
なっていても、すなわち昇圧比αを小さくしても出力電
圧がインバータ4の入力電圧範囲以上となり、これ以上
昇圧比αを小さくすることができずに、過電圧になった
場合は入力ブレーカー8bをトリップして太陽電池スト
リング2b側との線路が開放される。すなわち、図1に
示すように、トリップ信号発生部28は出力電圧Vou
t2を監視しており、出力電圧Vout2が予め設定さ
れたインバータ4の入力電圧範囲Vref2(Vref
1<Vref2)よりも大きくなった場合に(Vout
2>Vref2)、トリップ信号発生部28から入力ブ
レーカー8bにトリップ信号Tpが送られ、入力ブレー
カー8bがトリップして太陽電池ストリング2b側との
線路が開放される。
【0055】また、スイッチング素子10が短絡故障し
た場合は、太陽電池ストリング2b側とスイッチング素
子10との間で短絡電流が流れる。短絡電流が流れると
スイッチング素子10の温度が上昇する。短絡電流が継
続して流れるとスイッチング素子10の温度上昇が大き
くなり、昇圧ユニット1の故障につながるおそれがあ
る。そこで、スイッチング素子10に取付けられた温度
センサ29を介してトリップ信号発生部28がスイッチ
ング素子10の温度Tsを監視しており、設定温度以上
になればトリップ信号発生部28が入力ブレーカートリ
ップ信号Tpを送って入力ブレーカー8bをトリップ
し、太陽電池ストリング2b側との線路を開放する。こ
のようにすることで短絡電流を継続して流さずに遮断す
ることができる。
【0056】また、昇圧ユニット1の出力側、すなわち
インバータ4との間で短絡電流が流れた場合、スイッチ
ング素子11などが故障するおそれがある。そこで、昇
圧装置3内のコンデンサ13の前段に設けられているヒ
ューズ12が溶断して短絡電流が継続して流れるのを防
ぐことができる。
【0057】なお、図1に示した昇圧ユニット1のスイ
ッチング素子10としては、たとえばFET(Field Ef
fect Transistor)またはIGBT(insulated-gate bi
polar transistor)などを用いることができる。また、
制御回路15はアナログ回路あるいはデジタル回路で構
成してもよい。
【0058】図5はこの発明の一実施形態の昇圧ユニッ
トが収納される筐体の外観図であり、特に、(a)は正
面図を示し、(b)は側面図を示し、(c)は底面図を
示す。図6は図5に示した筐体の内部構造を示す図であ
り、(a)は図5のカバーを外した状態の正面図であ
り、(b)は底面図である。図7は図5に示した蓋部材
の構造を示し、(a)は蓋の正面図であり、(b)は蓋
の取付状態を示す断面図である。
【0059】図5に示した筐体30は図1に示した昇圧
ユニット1を収納するものであり、図5(b)に示すよ
うに、屋外の壁面40に沿って垂直に設置される。筐体
30は本体部31とこれを覆うカバー32とから構成さ
れており、本体部31の内部には図6(a)に示すよう
に、上面および側面に沿って排水経路となるバリア部3
3が形成されている。このバリア部33は本体部31と
カバー32との間にしみ込んだ雨水を本体部31の下部
に導き、本体部31の下部に形成された放出口としての
排水孔34を介して外部に放出する。これによって、屋
外に設置された筐体30に収納されている昇圧装置3や
制御回路15の導電部に雨水がかかるのを防止できる。
【0060】筐体30の本体部31の下部(図5(b)
で右側)には、放熱フィン35が取付けられている。放
熱フィン35には図1に示した逆流防止ダイオード6
a,6bおよび昇圧装置3内のスイッチング素子10が
取付けられ、これらの逆流防止ダイオード6a,6bお
よび昇圧装置3内のスイッチング素子10が損失により
発生する熱を外部に逃すことができ、放熱効果を向上で
きる。
【0061】さらに、放熱フィン35を囲むように断面
コの字状の金属板41が設けられる。この金属板41の
内側には本体部31を保持するためのフック42が形成
されている。そして、金属板41が壁面40に取付けら
れ、フック42によって本体部31を保持することによ
って、筐体30が壁面40に沿って垂直方向に取付けら
れる。また、金属板41は放熱フィン35を覆い隠すよ
うに形成されており、昇圧装置3が動作中に逆流防止ダ
イオード6a,6bおよびスイッチング素子10が損失
により発生する熱で温度上昇した放熱フィン35に誤っ
て触れても火傷するのを防止できる。
【0062】筐体30のカバー32の中央部には表示部
36が設けられている。この表示部36は昇圧装置3が
起動すると点灯し、停止すると消灯する。それによっ
て、昇圧ユニット1が日射強となる日中時に動作してい
るかを昇圧ユニット1本体を開けることなく確認するこ
とができ、たとえば日中時に消灯していれば昇圧装置3
が動作していないことがわかるので、昇圧ユニット1が
正常であるか否かを表示部36により確認することがで
きる。
【0063】さらに、カバー32の下部には開口部を覆
うように蓋部37が設けられる。この蓋部37は本体3
1から取外したときに、図6(a)に示すように、本体
31内部に取付けられている入力ブレーカ8a,8bの
操作を許容する。蓋部37の一方側には図7(a)に示
すように取付レール部38が形成されており、他方側に
は留め金具39が取付けられている。さらに、蓋部37
と本体32との接触部にはたとえばゴムなどの防水用部
材45が貼付けられている。
【0064】留め金具39は固定板391とつまみ部3
92とを有しており、つまみ部392を回すことによっ
て固定板391が回転し、その動作によって蓋部37が
昇圧ユニット1本体から取外したり取付けたりすること
ができる。そして、蓋部37を開けると入力ブレーカ8
a,8bを操作することができるようになっており、昇
圧ユニット1本体を開けなくても蓋部37を開けるだけ
で外部から入力ブレーカ8a,8bを操作することがで
きる。さらに、蓋部37にはねじなどを使用していない
ため、蓋部37を筐体30から取外す際に特殊な工具を
用いることなく、容易に取外すことができる。したがっ
て、緊急時の際に昇圧ユニット1と太陽電池2またはイ
ンバータ4とを切離したりすることが容易にできるの
で、システム全体の安全性を向上できる。
【0065】上述の如く、この実施形態によれば、太陽
電池ストリング2a,2bなどの直流電源と昇圧ユニッ
ト1およびインバータ4との接続に関して、建造物の屋
内外に接続専用の設置スペースを少なくし、また専用の
筐体30を一体化して装置全体のコストダウンを図り、
接続するための配線を少なくして屋内外の景観が損なわ
れないように配慮し、また昇圧ユニット1の運転時にイ
ンバータ4に過電圧が加わらず、さらにスイッチング素
子10が故障や短絡しても、短絡電流の発生を継続しな
い安全な装置を実現できる。
【0066】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0067】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、太陽
電池などの直流電源の電圧をスイッチング回路の開閉動
作により昇圧変換し、昇圧された直流電圧を交流電力に
変換するインバータ装置に供給する昇圧ユニットと、直
流電源とを直接接続する入力接続機能部を備えたことに
より、建造物の屋内外に設置するための専用スペースを
少なくすることができる。また、昇圧ユニットからイン
バータへ接続箱を介さずに直接接続するため、屋内の景
観が損なわれることがない。
【0068】また、直流電源電圧を昇圧する昇圧手段
と、昇圧手段側から直流電源側へ電流が逆流するのを防
止する逆流防止手段と、直流電源と昇圧手段とを接続ま
たは解列する入力接続解列手段と、直流電源から昇圧手
段側へ雷サージが侵入するのを防止する雷サージ防止手
段とを設けたことにより、昇圧装置およびインバータ装
置側から太陽電池側に電流が逆流することがなく、また
工事などにおいて太陽電池側と昇圧手段側および昇圧手
段側とインバータ装置側とを安全に接続したり切離した
りすることができる。
【0069】さらに、落雷時に太陽電池側から昇圧手段
側およびインバータ装置側に雷サージが侵入するのを防
止でき、インバータ装置の安全を確保することができ
る。また、非標準的な太陽電池ストリングであっても標
準的な太陽電池ストリングと同様の直流電圧を持った直
流電力をインバータ装置に供給することができるので、
建造物の屋根などの限られたスペースを有効に利用する
ことができる。
【0070】さらに、昇圧手段は昇圧ユニットの出力電
圧が設定電圧以下であることに応じて、昇圧比一定制御
を行なうことにより、非標準的な太陽電池ストリングで
あっても標準的な太陽電池ストリングと同様の直流電力
をインバータ装置に供給することができるので、建造物
の屋根などの限られたスペースを有効利用することがで
きる。
【0071】さらに、昇圧手段は昇圧ユニットの出力電
圧が設定電圧以上であることに応じて定電圧制御を行な
うことにより、インバータ装置に過電圧がかかり、故障
に至るのを防止できる。
【0072】定電圧制御は昇圧比を変化させることによ
り、日射強となる昼間時において昇圧手段が運転を行な
っている場合に、昇圧比一定制御を行ない、出力電圧が
設定値以上に上昇した場合に設定値を超えないように、
昇圧比一定を止めて昇圧を変化させることにより定電圧
制御を行ない、インバータ装置に過電圧が加わり、故障
に至るのを防止できる。
【0073】さらに、トリップ信号発生手段は、出力電
圧が過電圧になったことに応じてトリップ信号を発生
し、開放手段により直流電源との接続を開放することに
より、日射強となる昼間時において昇圧ユニットが運転
を行なっている場合に、昇圧比一定制御もしくは定電圧
制御を行なっていても、昇圧手段が出力電圧の過電圧に
なったことを検出すると、トリップ信号発生手段がトリ
ップ動作をして回路を開放するので、過電圧がインバー
タ装置にかかり、故障に至るのを防止できる。
【0074】入力接続解列手段におけるトリップ機能は
昇圧手段の温度上昇に応じて短絡電流が流れる経路を開
放することにより、日射強となる昼間時において昇圧ユ
ニットが運転を行なっている場合に昇圧手段が短絡し、
太陽電池と昇圧手段との間で短絡電流が流れると昇圧手
段の温度が上昇するので、その温度を監視して設定以上
の温度上昇でトリップ信号発生手段がトリップ信号を発
生して回路を開放することにより、短絡電流が継続して
流れるのを防止し、短絡電流により昇圧ユニットが故障
に至るのを防止できる。
【0075】昇圧手段は出力側からの短絡電流を遮断す
るヒューズを含むことにより、インバータ装置が短絡し
て故障し、インバータ装置側から短絡電流が昇圧ユニッ
トに流れてきた場合に、回路内に短絡電流が流れてもヒ
ューズが働いて回路を開放するので短絡電流が継続して
流れるのを防止し、短絡電流により昇圧ユニットが故障
に至るのを防止できる。
【0076】ヒューズは昇圧手段と直列に接続され、短
絡電流の大きさに応じて短絡電流が流れる経路を開放す
ることにより、インバータ装置が短絡故障し、インバー
タ装置側から短絡電流が昇圧ユニットに流れてきた場合
に、回路内に短絡電流が流れても昇圧手段内に取付けら
れたヒューズが溶断して回路を開放するので、短絡電流
が継続して流れるのを防止し、短絡電流により昇圧ユニ
ットが故障に至るのを防止できる。
【0077】また、少なくとも入力接続部は屋外に設置
された筐体に収納され、筐体は雨水がしみ込んだ場合に
その雨水を下部に導く排水経路と、下部に導いた雨水を
外部に放出する放出口とを含むことにより、雨水がイン
バータ装置や制御回路の導電部に浸入するのを防止で
き、さらに専用の筐体を一体化することにより、装置全
体のコストダウンを図ることができる。
【0078】また、筐体の外側には昇圧手段と逆流防止
手段から発生する熱を外部に逃す放熱手段を設けること
により、放熱効果を高めることができる。
【0079】さらに、筐体の放熱手段を覆いかつ筐体を
壁面に支持するための金属板を含むことにより、放熱手
段に手が触れて火傷するおそれをなくすことができ、筐
体を壁面に取付けることができる。
【0080】また、筐体には開閉可能な蓋部を設け、蓋
部を開いて入力接続解列手段を操作することにより、緊
急の際に昇圧ユニットと直流電源とを切離すことができ
る。
【0081】さらに、昇圧手段が駆動したことに応じて
点灯し、昇圧手段が停止したことに応じて消灯する表示
手段を筐体に設けることにより、昇圧ユニットが正常で
あるか否かを一目瞭然に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の昇圧ユニットのブロ
ック図である。
【図2】 図1に示した昇圧ユニット内の制御回路のブ
ロック図である。
【図3】 制御回路の各部の波形図である。
【図4】 制御回路の各部の波形図である。
【図5】 この発明の一実施形態である昇圧ユニットが
収納される筐体の外観図である。
【図6】 図5に示した筐体の内部構造を示す図であ
る。
【図7】 図5に示した筐体の蓋部の構成を示す図であ
る。
【図8】 従来例の昇圧ユニットのブロック図である。
【図9】 図8に示した制御回路のブロック図である。
【図10】 図9に示した制御回路の各部の波形図であ
る。
【符号の説明】
1 昇圧ユニット、2a 標準太陽電池ストリング、2
b 非標準太陽電池ストリング、3 昇圧装置、4 イ
ンバータ装置、5 商用電力系統、6a,6b逆流防止
ダイオード、7a,7b 雷サージアブゾーバ、8a,
8b 入力ブレーカー、9 リアクトル、10 スイッ
チング素子、11 ダイオード、12ヒューズ、13
コンデンサ、14 温度センサ、15 制御回路、16
初期昇圧比設定部、17 実昇圧比設定部、18 昇
圧比比較部、19,23 信号設定演算部、20,24
三角波発生部、21,25 信号比較部、22 電圧
比較部、26 論理積演算部、27 ゲートドライブ、
28 トリップ信号発生部、30 筐体、31 本体
部、32 カバー、33 バリア部、34 排水孔、3
5 放熱フィン、36 表示部、37 蓋部、38 レ
ール部、39 留め金具、391 固定板、392 つ
まみ部、45 防水用部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹林 司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5H007 BB07 CA01 CC12 DA05 DA06 DB01 DC05 DC08 EA13 FA01 FA12 FA19 5H730 AA20 AS04 BB14 CC21 DD02 DD34 EE07 FD01 FD41 FF02 FG05 XX03 XX04 XX05 XX12 XX15 XX23 XX26 XX32 XX35 XX38 XX42

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池などの直流電源の電圧をスイッ
    チング回路の開閉動作により昇圧変換し、昇圧された直
    流電圧を交流電力に変換するインバータ装置に供給する
    昇圧ユニットであって、 前記直流電源の電圧を昇圧する昇圧手段と、 前記直流電源と前記昇圧手段とを直接接続する入力接続
    機能部を備えたことを特徴とする、昇圧ユニット。
  2. 【請求項2】 前記入力接続機能部は、 前記昇圧手段側から前記直流電源側へ電流が逆流するの
    を防止する逆流防止手段と、 前記直流電源と前記昇圧手段とを接続または解列する入
    力接続解列手段と、 前記直流電源から前記昇圧手段側へ雷サージが侵入する
    のを防止する雷サージ防止手段とを含むことを特徴とす
    る、請求項1に記載の昇圧ユニット。
  3. 【請求項3】 前記昇圧手段は、前記昇圧ユニットの出
    力電圧が設定電圧以下であることに応じて、昇圧比一定
    制御を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載
    の昇圧ユニット。
  4. 【請求項4】 前記昇圧手段は、前記昇圧ユニットの出
    力電圧が設定電圧以上であることに応じて、定電圧制御
    を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の昇
    圧ユニット。
  5. 【請求項5】 前記定電圧制御は、昇圧比を変化させる
    ことを特徴とする、請求項1,2または4に記載の昇圧
    ユニット。
  6. 【請求項6】 前記入力接続機能部は、 出力電圧が過電圧になったことに応じてトリップ信号を
    発生するトリップ信号発生手段と、 前記トリップ信号発生手段からのトリップ信号に応じて
    前記直流電源との接続を開放する開閉手段を含むことを
    特徴とする、請求項1または2に記載の昇圧ユニット。
  7. 【請求項7】 前記トリップ信号発生手段は、前記昇圧
    手段が短絡故障を起こしたことに応じて、トリップ信号
    を発生して前記開閉手段によって前記直流電源との接続
    を開放することを特徴とする、請求項6に記載の昇圧ユ
    ニット。
  8. 【請求項8】 前記トリップ信号発生手段は、前記昇圧
    手段の温度上昇に応じて短絡電流が流れたことを検出し
    たことに応じてトリップ信号を出力することを特徴とす
    る、請求項7に記載の昇圧ユニット。
  9. 【請求項9】 前記トリップ信号発生手段は、前記昇圧
    ユニットの出力電圧が予め定める入力電圧範囲を越えた
    ことに応じてトリップ信号を発生することを特徴とす
    る、請求項6に記載の昇圧ユニット。
  10. 【請求項10】 前記昇圧手段は、出力側からの短絡電
    流を遮断するヒューズを含むことを特徴とする、請求項
    1または2に記載の昇圧ユニット。
  11. 【請求項11】 前記ヒューズは前記昇圧手段と直列に
    接続され、前記短絡電流の大きさに応じて前記短絡電流
    が流れる経路を開放することを特徴とする請求項1,2
    または10に記載の昇圧ユニット。
  12. 【請求項12】 さらに、少なくとも前記入力接続機能
    部を収納し、屋外に設置するための筐体を含み、 前記筐体は、雨水が染み込んだ場合にその雨水を下部に
    導く排水経路と、下部に導いた雨水を外部に放出する放
    出口とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の昇圧
    ユニット。
  13. 【請求項13】 さらに、前記筐体の外側には、前記昇
    圧手段と前記逆流防止手段から発生する熱を外部に逃が
    す放熱手段が設けられることを特徴とする、請求項1ま
    たは2に記載の昇圧ユニット。
  14. 【請求項14】 さらに、前記筐体の放熱手段を覆いか
    つ前記筐体を壁面に支持するための金属板を含むことを
    特徴とする、請求項13に記載の昇圧ユニット。
  15. 【請求項15】 前記筐体には開閉可能な蓋部を有し、
    該蓋部を開いて前記入力接続解列手段が操作されること
    を特徴とする、請求項1,2,12または14に記載の
    昇圧ユニット。
  16. 【請求項16】 さらに、前記昇圧手段が駆動したこと
    に応じて点灯し、該昇圧手段が停止したことに応じて消
    灯する表示手段を含むことを特徴とする、請求項1また
    は2に記載の昇圧ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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