JP2002051439A - 高電圧機器 - Google Patents

高電圧機器

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JP2002051439A
JP2002051439A JP2000236239A JP2000236239A JP2002051439A JP 2002051439 A JP2002051439 A JP 2002051439A JP 2000236239 A JP2000236239 A JP 2000236239A JP 2000236239 A JP2000236239 A JP 2000236239A JP 2002051439 A JP2002051439 A JP 2002051439A
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insulator
bolt
conductor
insulators
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JP2000236239A
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English (en)
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Kenichi Nojima
健一 野嶋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一連の高電圧導体間に絶縁物が取付けられた
高電圧機器において絶縁物沿面の絶縁耐電圧を高めるこ
とができ、優れた絶縁信頼性を獲得可能な高電圧機器を
提供する。 【解決手段】 絶縁物1は高電圧導体2,3にボルト
4,5によって固定されている。高電圧導体2に対する
絶縁物1の接合面にはボルト頭部7を収納するざぐり穴
6が形成されている。このざぐり穴6は内部にボルト頭
部7を収納するので、ボルト頭部7が絶縁物1の外側に
出ることがなく、電界集中を生じ易いボルト頭部7およ
び高電圧導体2間の絶縁物沿面8の距離を長くすること
ができ、絶縁物沿面8における絶縁耐電圧の向上を図る
ことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SF6ガスなどの
絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電圧導体が絶縁物
により支持された高電圧機器に係り、特に、高電圧導体
への絶縁物の取付構造あるいは分割された絶縁物同士の
接合構造に改良を加えた高電圧機器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】変電所などに使用される高電圧機器とし
て、密閉容器内部にSF6などの絶縁ガスを封入したガ
ス絶縁開閉装置が広く使用されている。ガス絶縁開閉装
置には高電圧導体が絶縁物により支持されているが、断
路器や遮断器といった開閉装置をはじめとして、計器用
変圧器や変流器も取付けられており、これらの絶縁媒体
としてもSF6ガスが使用されることが多い。各機器は
それぞれ別々の密閉容器に取付けられたユニットとして
製造されており、これらのユニットを接続することによ
って変電所が構成されている。従来では、各ユニットの
構造は基本的に同軸線路構造とされており、高電圧導体
は通常、直線状に配置されていた。
【0003】しかし、都市部近郊での変電所建設が進行
している近年、ガス絶縁開閉装置のさらなるコンパクト
化が要請されており、これに応えるべく、単一の密閉容
器に対して複数の機器を一括収納したユニットが提案さ
れている。この場合、密閉容器の内部スペースを効率的
に利用することが重視されるため、図11に示すよう
に、SF6ガスが封入された密閉容器26内部に計器用
変流器27など複数の機器が配置されている。また、高
電圧導体2は直線状ではなく、コの字状となる複雑な形
状で配置される傾向にある。
【0004】連なる1つの高電圧導体2が屈曲した部分
を持つ場合、高電圧導体2を支持する絶縁物1は、高電
圧導体2および対地間だけでなく、高電圧導体2同士も
支持しなくてはならない。このとき、高電圧導体2間に
形成されるスペース14は非常に狭いので、特殊なシー
ルドを取付けるといった絶縁上の配慮は極めて実施し難
い。ただし、通常の商用周波数電圧による運転状態で
は、連続した1つの高電圧導体2は当然、同電位である
ため、電圧は印加されない。したがって、特殊な絶縁対
策を施さなくても絶縁上問題を生じることは無いと考え
られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが最近では、断
路器や遮断器のような開閉装置を動作させたときに発生
する過渡電圧に対しては、連なる高電圧導体2間に特殊
な絶縁対策は不要であるといった考え方が適用できない
場合があることが分かってきた。この過渡電圧について
断路器を例にとって具体的に説明する。
【0006】一般に、断路器には短い送電線路の充電電
流を遮断することが要求されている。このような断路器
が使用される送電線路やこれに接続された変圧器などの
分布キャパシタンスおよび分布インダクタンスを、近似
的に集中のキャパシタンスや集中のインダクタンスで表
し、送電線路の充電電路遮断回路を等価回路で表すと、
例えば図12のようになる。
【0007】図12において、19は電源電圧、20は
短絡インピーダンス、21は変圧器や電源側送電線路な
どのキャパシタンス、22は電源側送電線路のインダク
タンス、23は負荷側送電線路のキャパシタンス、24
は負荷側送電線路のインダクタンス、25は断路器であ
る。この図12に示した等価回路を、断路器25で開極
した場合には図13に示すような電圧波形を得ることに
なる。
【0008】図13の電圧波形において、ステップ状に
電圧が変化している時刻に断路器25の極間で放電が生
じており、断路器25がスイッチングされたことに対応
して急峻なステップ波電圧が発生する。このステップ波
電圧が高電圧回路に沿って往復伝搬し、高周波過電圧が
発生する。特に、ガス絶縁開閉装置では絶縁ガスの放電
特性に起因してステップ波電圧の立ち上がり峻度が大き
い。したがって、100MHzを越す非常に高い周波数
成分を含んだ高周波電圧が発生することになる。
【0009】この高周波電圧は、高周波であるがゆえに
数mの距離に対応する伝搬時間差数10nsという非常
に短い時間で電圧が大きく変化する。そのため、前記図
11に示したような屈曲部分を持つ一連の高電圧導体2
において、近接する高電圧導体2同士の導体に沿った距
離が数m以上あれば、高周波電圧に対しては電位差が生
じる。
【0010】したがって、連なった高電圧導体2間に取
付けられた絶縁物1においても、高周波電圧が印加され
ることになる。万が一、高周波電圧によって高電圧導体
2間の絶縁物沿面が絶縁破壊すると、高電圧導体2以外
の回路でも電流が流れることになる。この結果、計器用
変流器27の測定値が不正確になったり、保護継電器の
動作信頼性が低下したりするおそれがある。
【0011】ところで、屈曲した一連の高電圧導体間に
取付けられる絶縁物の構造は種々考えられる。一つの絶
縁物の場合もあれば、組立性の改善や機械力への対応か
ら、絶縁物を分割可能な構造とする場合もある。図14
に示した例では、絶縁物1はこれを挟む高電圧導体2,
3に対してボルト4,5によって固定されている。高電
圧導体2,3は一連の導体である。各ボルト4,5の電
位は、それぞれが接続された高電圧導体2,3と同電位
になるため、ボルト頭部7とそれに対向する高電圧導体
2との間の絶縁物沿面8に高周波電圧が印加される。し
たがって、この絶縁物沿面8部分での絶縁耐電圧が重要
になる。
【0012】また、図15に示した例では、分割可能な
2枚の絶縁物1a,1bから構成され、これらを挟む高
電圧導体2,3に対してボルト4,5によって固定され
ている。このとき、ボルト4,5のねじ部が、絶縁物1
a,1b同士の接合面における絶縁物沿面10近傍に来
ることがある。ボルト4,5のねじ部は尖った形状とな
っており電界が大きい。このため、ボルト4,5のねじ
部と絶縁物同士の接合面とが近接すると、接合面に沿っ
た絶縁物沿面10が絶縁破壊を生じ易い。つまり、分割
可能な絶縁物1a,1bから構成された場合、絶縁物1
a,1bの接合面における絶縁物沿面10の絶縁耐電圧
も重要になる。
【0013】しかも、2枚構成の絶縁物1a,1bで
は、絶縁物1a,1b同士の接合面はボルト4,5によ
って圧接されているので、絶縁物1a,1b同士の接合
面における微小な凹凸などによって、図16に示すよう
に、接合面に絶縁ガスが十分に充填されない微小な空間
11が発生する可能性がある。この空間11では絶縁ガ
スが不足しているので、絶縁上の弱点になることが懸念
される。また、ボルト4,5のねじ部の周辺ではねじ山
先端が鋭い角度となっているため、電界が増大しやす
く、この部分に絶縁ガスが十分に充填されていないと、
絶縁物1a,1b同士の接合面における絶縁物沿面の絶
縁耐電圧が低下し易い。
【0014】さらに、絶縁物1あるいは絶縁物1a,1
bにボルト4,5を締め付ける際、高電圧導体2とボル
ト4,5のねじ部との摩擦や、締めつけ具と高電圧導体
2との摩擦、および締め付け具とボルト4,5との摩擦
によって微細な金属粉が発生する可能性がある。このよ
うな導電性の金属異物が、絶縁物1(1a,1b)に開
けられたボルト穴と高電圧導体2との間の絶縁物沿面
や、ボルト頭部7の周辺に付着すると、絶縁物沿面の絶
縁耐電圧が著しく低下することが知られている。したが
って、ボルト頭部7周辺には金属異物が付着し難い構造
を採用することが強く望まれている。
【0015】以上述べたように、一つの密閉容器に複数
の機器を収納したユニットにおいて、一連の導体上でも
場所が異なると電位差が生じる場合があり、通常の商用
周波数の運転状態では電界ストレスが印加されなくて
も、高周波電圧に対しては電界ストレスが生じる場合が
ある。したがって、この電界ストレスが生じる部分に配
置された絶縁物には絶縁耐電圧の向上を図ることが信頼
性の高い高電圧機器を提供する上で急務となっている。
【0016】本発明は、上記の課題を解決するために提
案されたものであり、その目的は、一連の高電圧導体間
に絶縁物が取付けられた高電圧機器において絶縁物沿面
の絶縁耐電圧を高めることができ、優れた絶縁信頼性を
獲得可能な高電圧機器を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、
次のような特徴を有している。
【0018】請求項1の発明では、前記絶縁物は前記高
電圧導体にボルトによって固定され、前記高電圧導体に
対する前記絶縁物の接合面には前記ボルトの頭部を収納
するざぐり穴が形成されたことを特徴としている。
【0019】以上の請求項1の発明によれば、ざぐり穴
内部にボルトの頭部を収納するため、ボルトの頭部が絶
縁物の外側に出ない。したがって、電界集中を生じ易い
ボルトの頭部と高電圧導体との間の絶縁物沿面距離を長
くすることができ、絶縁物沿面の絶縁耐電圧が向上す
る。
【0020】請求項2の発明では、請求項1に記載の高
電圧機器において、前記ざぐり穴はすり鉢状に形成され
たことを特徴とする。
【0021】以上の請求項2の発明によれば、絶縁物に
開けられたざぐり穴がすり鉢状であるため、万が一、ざ
ぐり穴の周辺に金属異物が発生しても、重力に従ってボ
ルト穴から滑り落ち、ボルトの頭部付近に金属異物が付
着することを防止できる。これにより、ボルトの頭部と
高電圧導体との間の絶縁物沿面における絶縁耐電圧が向
上する。
【0022】請求項3の発明では、前記絶縁物は分割可
能に構成され、絶縁物同士の接合面には溝が形成された
ことを特徴としている。
【0023】以上の請求項3発明によれば、絶縁物同士
の接合面に溝が形成したので、この溝を通して絶縁ガス
を絶縁物の接合面近傍へ供給することができる。そのた
め、絶縁物同士の接合面における絶縁物沿面の絶縁耐電
圧が向上する。
【0024】請求項4の発明では、前記絶縁物は分割可
能に構成されると共に前記高電圧導体にボルトによって
固定され、前記ボルトには導体カバーが取付けられたこ
とを特徴としている。
【0025】以上の請求項4の発明によれば、絶縁物同
士の接合面近傍にボルトのねじ部が位置したとしても、
ボルトを導体カバーで覆うため、ボルトのねじ部におけ
る電界の増大を防ぐことができる。この結果、絶縁物同
士の接合面における絶縁物沿面の絶縁耐電圧が向上す
る。
【0026】請求項5の発明では、前記絶縁物は分割可
能に構成され、絶縁物同士の接合面には段差部が設けら
れたことを特徴としている。
【0027】以上の請求項5の発明によれば、絶縁物同
士の接合面に段差部を設けたので、前記接合面に沿った
絶縁物沿面距離を長くすることができる。したがって、
絶縁物同士の接合面における絶縁物沿面の絶縁耐電圧が
向上する。
【0028】請求項6の発明では、前記絶縁物は前記高
電圧導体にボルトによって固定され、前記高電圧導体に
は前記ボルトが挿通するボルト穴がすり鉢状に形成され
たことを特徴としている。
【0029】以上の請求項6の発明によれば、高電圧導
体に開けられたボルト穴がすり鉢状であるため、万が
一、ボルト穴の周辺に金属異物が発生しても、重力に従
ってボルト穴から滑り落ち、ボルトの頭部付近に金属異
物が付着することがない。したがって、前記請求項2の
発明と同様、ボルトの頭部と高電圧導体との間の絶縁物
沿面における絶縁耐電圧が向上する。
【0030】請求項7の発明では、前記絶縁物は前記高
電圧導体にボルトによって固定され、前記ボルトが挿通
するボルト穴に、このボルト穴の径よりも径の小さい穴
を有する導体板が取付けられたことを特徴としている。
【0031】以上の請求項7の発明によれば、ボルト穴
の周辺に金属異物が発生しても、導体板が金属異物を滞
留させ、これを捕獲することができる。したがって、金
属異物が密閉容器内部に拡散することを防止でき、高電
圧機器全体の絶縁信頼性が向上する。特に、ボルト穴が
すり鉢状である場合、重力に従って滑り落ちる金属異物
を確実に捕らえることができるため、導体板の取付は極
めて有効である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して具体的に説明する。なお、前記図1
4および図15に示した従来例と同一の部材に関しては
同一の符号を付して説明は省略する。
【0033】(1)第1の実施の形態…請求項1対応 [構成]図1は本発明における第1の実施の形態の断面
図である。第1の実施の形態の特徴は、高電圧導体2に
対する絶縁物1の接合面にざぐり穴6が設けられた点に
あり、ボルト頭部7がこのざぐり穴6の内部に収納され
る構造となっている。
【0034】[作用効果]以上の第1の実施の形態で
は、絶縁物1における高電圧導体2への接合面側にざぐ
り穴6を設けており、このざぐり穴6の内部にボルト頭
部7を収納するため、ボルト頭部7と高電圧導体2との
絶縁距離が増えると同時に絶縁物沿面8の絶縁距離も長
くなる。このような第1の実施の形態によれば、ボルト
頭部7とそれに対向する高電圧導体2との間の絶縁物沿
面8の絶縁耐電圧が高くなり、絶縁物1の絶縁信頼性が
向上する。
【0035】(2)第2の実施の形態…請求項2対応 [構成]図2は本発明における第2の実施の形態の断面
図である。第2の実施の形態は、前記第1の実施の形態
の改良例であり、第1の実施の形態におけるざぐり穴6
に代えて、すり鉢状のざぐり穴17が設けられた点に特
徴がある。
【0036】[作用効果]以上の第2の実施の形態で
は、前記第1の実施の形態が持つ作用効果に加えて、次
のような独自の作用効果を得ることができる。すなわ
ち、絶縁物1のざぐり穴17をすり鉢状にしているた
め、仮に金属異物26が発生したとしても、重力の効果
によって金属異物26はざぐり穴17に沿って滑り落
ち、ボルト頭部7とそれに対向する高電圧導体2との間
の絶縁物沿面8から移動する。すなわち、第2の実施の
形態においては、ボルト頭部7付近に金属異物26が残
留することがなく、絶縁物沿面8は高い絶縁耐電圧を確
保することができる。このため、絶縁物1は優れた絶縁
信頼性を発揮することが可能となる。
【0037】(3)第3の実施の形態…請求項3対応 [構成]図3は本発明における第3の実施の形態の断面
図である。第3の実施の形態における絶縁物は、分割可
能な2枚の絶縁物1a,1bから構成されており、その
特徴は、図4、図5に示すように、絶縁物1a,1b同
士の接合面に溝9が複数平行に形成された点にある。こ
の溝9は垂直方向(図4の上下方向)に延びており、絶
縁物1a,1bにおけるボルト穴12を通過するように
なっている。
【0038】[作用効果]以上のような第3の実施の形
態によれば、絶縁物1a,1b同士の接合面に溝9が形
成したので、この溝9を通して絶縁物1a,1bの接合
面へ絶縁ガスを供給することができる。しかも、溝9は
絶縁物1a,1bに形成されたボルト穴12を通過して
いるため、この溝9を通って絶縁ガスは電界の大きいボ
ルト4,5のねじ部周辺へ入り込むことができる。した
がって、絶縁物1a,1b同士の接合面における絶縁物
沿面10の絶縁耐電圧を確実に高めることができ、絶縁
物1a,1bの絶縁信頼性を向上させることができる。
【0039】(4)第4の実施の形態…請求項4対応 [構成]図6は本発明における第4の実施の形態の要部
拡大断面図である。第4の実施の形態は、絶縁物1a,
1bは分割可能に構成されると共に、高電圧導体2,3
にボルト4,5によって固定され、さらにボルト4,5
に滑らかな導体カバー13が取付けられたことを特徴と
している。
【0040】[作用効果]以上のような第4の実施の形
態においては、絶縁物1,1b同士の接合面近傍にボル
ト4,5のねじ部が位置した場合でも、ボルト4,5と
同電位にした滑らかな導体カバー13がボルト4,5の
ねじ部を覆うため、ボルト4,5のねじ部における電界
の増大を防ぐことができる。これにより、絶縁物1a,
1b同士の接合面における絶縁物沿面10の絶縁耐電圧
が高まり、絶縁物1a,1bの絶縁信頼性が向上する。
【0041】(5)第5の実施の形態…請求項5対応 [構成]図7は本発明における第4の実施の形態の要部
拡大断面図である。第5の実施の形態は、絶縁物1a,
1b同士の接合面に段差部15が設けられたことを特徴
とするものである。この段差部15は組み合わさって密
着されて構造となっている。
【0042】[作用効果]以上のような第5の実施の形
態では、絶縁物1a,1b同士の接合面に段差部15を
設けたので、接合面に沿った絶縁物沿面10の絶縁距離
を長くすることができる。したがって、絶縁物1a,1
b同士の接合面における絶縁物沿面10の絶縁耐電圧な
らびに絶縁物1a,1bの絶縁信頼性が向上する。
【0043】(6)第6の実施の形態…請求項5対応 [構成]図8は本発明における第6の実施の形態の断面
図である。第6の実施の形態では,高電圧導体2にボル
ト5が挿通するボルト穴16がすり鉢状に形成されたこ
とを特徴としている。
【0044】[作用効果]以上の第6の実施の形態にお
いては、高電圧導体2に開けられたボルト穴16がすり
鉢状であるため、万が一、ボルト穴16の周辺に金属異
物26が発生しても、金属異物26は重力に従ってすり
鉢状の斜面に沿ってボルト穴16から滑り落ち、ボルト
頭部7付近に対する金属異物26の付着を防ぐことがで
きる。したがって、ボルト頭部7および高電圧導体2間
の絶縁物沿面8の絶縁耐電圧を高めることができ、絶縁
物1a,1bの絶縁信頼性が向上する。なお、絶縁物1
a,1bは分割可能に構成されていなくとも、単一の部
材から構成された絶縁物1であっても良い。
【0045】(7)第7の実施の形態…請求項7対応 [構成]図9は本発明における第7の実施の形態の断面
図である。第7の実施の形態では、前記第6の実施の形
態のボルト穴16に、このボルト穴16の最大径(つま
り高電圧導体2の表面部分)よりも径の小さい穴を有す
る導体板18が取付けられている。
【0046】[作用効果]以上の第7の実施の形態で
は、ボルト穴16の斜面に沿って金属異物26が滑り落
ちても、導体板18が金属異物26を滞留させ、これを
捕獲することができる。したがって、金属異物26が密
閉容器内部に拡散することがなく、高電圧機器全体の絶
縁信頼性が向上する。
【0047】(8)他の実施の形態 なお、本発明は、以上のような実施の形態に限定される
ものではなく、各実施の形態の組合わせなどは適宜選択
自在である。例えば、上記第7の実施の形態における変
形例として、図10に示すように前記第2の実施の形態
(図2参照)と組合わせ、高電圧導体2におけるボルト
穴28に対して導体板18を取付けても良い。また、絶
縁物の分割数は適宜変更可能であり、絶縁物同士の各接
合面に対して溝を設けたり、段差部を設けたりするな
ど、本発明の構成を施せば、同様の作用効果を得ること
が可能である。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、一
連の高電圧導体間に絶縁物が取付けられた高電圧機器に
おいて、絶縁物沿面の絶縁耐電圧を高めることができ、
絶縁信頼性の優れた高電圧機器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態における絶縁物同士
の接合面の正面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態における絶縁物の平
面図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の要部拡大断面図。
【図7】本発明の第5の実施の形態の要部拡大断面図。
【図8】本発明の第6の実施の形態の断面図。
【図9】本発明の第7の実施の形態の断面図。
【図10】本発明の他の実施の形態の断面図。
【図11】密閉型高電圧機器の構成図。
【図12】断路器開放時の等価回路図。
【図13】断路器開放時の波形の説明図。
【図14】従来の絶縁物の断面明図。
【図15】従来の分割構造の絶縁物の断面図。
【図16】従来の分割構造の絶縁物同士の接合面の拡大
断面図。
【符号の説明】
1,1a,1b…絶縁物 2,3…高電圧導体 4,5…ボルト 6…ざぐり穴 7…ボルト頭部 8,10…絶縁物沿面 9…溝 11…空間 12…絶縁物におけるボルト穴 13…導体カバー 14…一連の高電圧導体間に形成されるスペース 15…段差部 16…すり鉢状のボルト穴 17…すり鉢状のざぐり穴 18…導体板 19…電源電圧 20…短絡インピーダンス 21,23…キャパシタンス 22,24…インダクタンス 25…断路器 26…密閉容器 27…計器用変流器 28…高電圧導体におけるボルト穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
    圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、 前記絶縁物は前記高電圧導体にボルトによって固定さ
    れ、 前記高電圧導体に対する前記絶縁物の接合面には前記ボ
    ルトの頭部を収納するざぐり穴が形成されたことを特徴
    とする高電圧機器。
  2. 【請求項2】 前記ざぐり穴はすり鉢状に形成されたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の高電圧機器。
  3. 【請求項3】 絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
    圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、 前記絶縁物は分割可能に構成され、絶縁物同士の接合面
    には溝が形成されたことを特徴とする高電圧機器。
  4. 【請求項4】 絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
    圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、 前記絶縁物は分割可能に構成されると共に前記高電圧導
    体にボルトによって固定され、 前記ボルトには導体カバーが取付けられたことを特徴と
    する高電圧機器。
  5. 【請求項5】 絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
    圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、 前記絶縁物は分割可能に構成され、絶縁物同士の接合面
    には段差部が設けられたことを特徴とする高電圧機器。
  6. 【請求項6】 絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
    圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、 前記絶縁物は前記高電圧導体にボルトによって固定さ
    れ、 前記高電圧導体には前記ボルトを挿通するボルト穴がす
    り鉢状に形成されたことを特徴とする高電圧機器。
  7. 【請求項7】 絶縁ガスを封入した密閉容器内部に高電
    圧導体が絶縁物により支持された高電圧機器において、 前記絶縁物は前記高電圧導体にボルトによって固定さ
    れ、 前記高電圧導体における前記ボルトを挿通するボルト穴
    に、このボルト穴の径よりも径の小さい穴を有する導体
    板が取付けられたことを特徴とする高電圧機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7294000B2 (en) 2006-02-24 2007-11-13 Lear Corporation Adaptable junction box applicable to automotive vehicles

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