JPH04190612A - ガス絶縁電気機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は、ガス絶縁電気機器に係り、特に、ガス絶縁断
路器等の開閉装置を動作させたときに発生する高周波サ
ージを抑制することができるようにしたガス絶縁開閉装
置に関するものである。

（従来の技術） 変電所に用いられる高電圧回路の開閉装置として、近年
、ガス絶縁開閉装置が広く用いられている。このガス絶
縁開閉装置は、母線、遮断器、断路器を初めとして、そ
の他の付属設備を接地金属容器の中に収納し、この接地
金属容器内に封入した安定度の高い不活性、不燃性、無
臭、無害であり、かつ、空気の２〜３倍の絶縁耐力を有
するＳＦ６ガス等の絶縁性ガスで絶縁保持し、高圧回路
の開閉装置としたものである。

このような機器は、一般に同軸構造で、その内部に発生
したサージはほとんど減衰することなく伝搬する。また
、断路器や遮断器の操作により、ガス絶縁開閉装置内に
高周波サージが発生することはよく知られた事実である
。特に、断路器の操作時には、波頭の立ち上がり部分が
３〜５ｎｓで、それに続く数ＭＨｚの高周波振動の最大
ピーク値が常時運転電圧の波高値の２倍以上（２，Ｇｐ
ｕ以上）のサージ電圧が発生し得る。このような急峻な
サージの波頭部分が原因となって、オイルブッーシング
が絶縁破壊事故を起こした例や、サージの波高値が原因
となって断路器極間アークから接地金属容器への地絡事
故を起こした例が報告されている。

また、これらのサージは、ガス絶縁開閉装置の接地系に
誘導され、様々な電波障害や低圧制御回路の破壊事故を
引き起こす原因となっている。したがって、ガス絶縁開
閉装置内に発生する高周波サージを何等かの手段を用い
て抑える必要がある。

第２図は、ガス絶縁開閉装置の母線の一例を示す断面図
であり、接地金属容器１内には、絶縁スペーサ２を介し
て高電圧導体３が支持されると共に、ＳＦ６ガスのよう
な絶縁性ガス４が封入されている。

また、高周波サージを抑制するため例えばアモルファス
合金のような磁性材のフィルム５を、絶縁性フィルム６
と共に高電圧導体３の周囲に多数回巻回し、この磁性材
フィルム５および絶縁性フィルム６を巻回してなる構造
体の空間にエポキシ樹脂７を充填し、その外側に不織布
８を配設し、さらに、その外側に抵抗体９、例えば炭素
粉末を添加した導電性エポキシ樹脂によるコーティング
を施す。

なお、この抵抗体９は、高電圧導体３に電気的に接続さ
れ、磁性材フィルム５の周囲に、抵抗を含む１ターン電
流路を形成している。

一般に、５０Ｈｚや６［ＩＨｚの商用周波数ＡＣに対し
ては、磁性材フィルム５に印加される１ターン電圧は、
数十Ｖ以下の低い値であり、抵抗体９は、シールド効果
を示すことになり、抵抗体９の内部は、すべて同電位に
なると考えられる。これに対し、周波数が数百ＫＨｚか
ら数ＭＨｚの高周波サージでは１ターン電圧が高くなる
が、この電圧は抵抗体９に印加されることになり、ここ
で抵抗体９の抵抗率をほぼ一様にしておくことにより、
電介が一部の微小部分に集中することはなく、電界分布
は均一になり、長い絶縁距離を得ることができる。特に
、この絶縁距離を、同軸構造の接地金属容器１の中心軸
方向にとることができるため、これを長くすることが容
易となり、高電圧導体３が接地金属容器１に対して形成
する電界の向きに対して、１ターン電圧が形成する電界
の向きは、はとんど直角方向となる。

このように、高電圧導体３の周囲に巻回した磁性材フィ
ルム５外側に、抵抗体９を配置することにより、ＡＣに
対しては、シールド効果を示し、磁性材部分には、電界
が印加されなくなり、一方、高周波に対しては、磁性材
部分の周囲に抵抗を有する電流路を形成することになる
ため、１ターン電圧はすべて抵抗体９に印加されること
になることから、効果的なサージ抑制を図ることができ
る。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上述したようなガス絶縁電気機器におい
ては、接地金属容器１の半径方向に高電圧導体３の電圧
が印加されていることになり、抵抗体９において絶縁破
壊が生じた場合、サージ抑制効果が失われると同時に、
最初に進展したストリーマがそのまま接地金属容器１側
に進展していき、地絡事故を引き起こす危険性がある。

したがって、抵抗体９と接地金属容器１との距離を大き
く取ることが望まれるが、場所によっては、その距離を
大きく取ることができない箇所もあり、また、コスト面
においても接地金属容器を大きくすることは好ましくな
い。

本発明は、以上のような欠点を解消するためになされた
もので、その目的は、開閉器の開閉操作に伴う急峻な立
上りのサージを効果的に抑制することができ、信頼性が
高く、小型でかつ安価きしたガス絶縁電気機器を提供す
ることにある。

［発明の構成コ （課題を解決するための手段） 本発明は、絶縁性ガスを封入した接地金属容器内に、絶
縁体で支持された高電圧導体の周りに磁性材から成る構
造体を配設したガス絶縁電気機器において、構造体と接
地金属容器の間に、構造体を覆い、かつ液体と固体の中
間的な粘度特性を有する半固体絶縁物を充填したもので
ある。

（作　用） 半固体絶縁物は、絶縁性ガスに対して高誘電率を示すか
ら、ＣＲのサージ抑制機能が得られ、また、液体と固体
の中間的な粘度特性を有するので、熱膨脹や機械的外力
による歪等に対してクラックが発生しにく（、さらに、
絶縁性ガスより絶縁性能が優れているので、小形化を図
ることができる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。第
１図は、本発明の一実施例の要部を示す断面図である。

同図において、１は接地金属容器、２は絶縁スペーサ、
３は高電圧導体、４は絶縁性ガス、５は磁性材フィルム
、６は絶縁性フィルムでこれらは上述した構成のものと
同様であり、磁性材フィルム５および絶縁性フィルム６
を巻回してなる構造体も、上述した構成のものと同様に
空間にエポキシ樹脂７が充填され、外側に不織布８を配
設し、さらにその外側に炭素粉末を添加した導電性エポ
キシ樹脂のコーティングによる抵抗体９が設けられてい
る。

また、接地金属容器１内には、以上のように構成された
構造体の軸方向外側となる位置にＦＲＰ材より形成され
た仕切板１０．１０を設け、この仕切板＋０．１０、構
造体および接地金属容器１が形成する空間に、例えばシ
リコーンゲルのようなゲル状絶縁物、すなわち半固体絶
縁物１１を構造体を覆うように注入する。ここで、仕切
板１０は、注入した半固体絶縁物１１の熱膨張を許容す
るため変形可能とし、半固体絶縁物１１の注入をするた
めの図示しない開口部（注入後は閉塞する）を設ける。

半固体絶縁物１１は、絶縁性ガス４に対して高誘電率を
示すから、微小ギャップが形成された場合の電界集中を
緩和すると共に、抵抗体９と電気的にＣＲのサージ抑制
機能を得ることができる。

また、半固体絶縁物１１は、絶縁性ガス４より数倍高い
絶縁性能を有しているから、絶縁距離が短くなり、ガス
絶縁電気機器の小形化が可能となる。

さらに、半固体絶縁物１１は、液体と固体の中間的な粘
度特性を有するから、熱膨張や機械的外力による歪等に
対してクラックを生じ難く、その特有の性状により金属
異物等の挙動を防ぎ、加えて絶縁破壊における接地金属
容器へのストリーマ進展を抑制するから、地絡事故の発
生を減少させることができる。

なお、以上は、母線について説明したが、母線以外の断
路器や遮断器等にも実施できることは説明するまでもな
い。

［Ｑ明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、高電圧導体の周り
に配設した磁性材から成る構造体と接地金属容器の間に
半固体絶縁物を充填しているので、開閉器の開閉動作時
に発生する高周波サージ抑制すると共に、半固体絶縁物
の粘度特性により金属異物等の挙動を抑え、絶縁性能を
低下させることなく、小形で信頼性が高く安価としたガ
ス絶縁電気機器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の要部を示す断面図、第２図
は従来のガス絶縁電気機器の要部を示す断面図である。 １・・・接地金属容器 ２・・・絶縁スペーサ ３・・・高電圧導体 ４・・・絶縁性ガス ５・・・磁性材フィルム ｌＯ・・・仕切板 １１・・・半固体絶縁物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 絶縁性ガスを封入した接地金属容器内に、絶縁体で支持
   された高電圧導体の周りに磁性材から成る構造体を配設
   したガス絶縁電気機器において、前記構造体と前記接地
   金属容器の間に、前記構造体を覆い、かつ液体と固体の
   中間的な粘度特性を有する半固体絶縁物を充填したこと
   を特徴とするガス絶縁電気機器。