JP3369319B2 - 抵抗付き断路器 - Google Patents

抵抗付き断路器

Info

Publication number
JP3369319B2
JP3369319B2 JP21363094A JP21363094A JP3369319B2 JP 3369319 B2 JP3369319 B2 JP 3369319B2 JP 21363094 A JP21363094 A JP 21363094A JP 21363094 A JP21363094 A JP 21363094A JP 3369319 B2 JP3369319 B2 JP 3369319B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistor
contact portion
side contact
movable
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21363094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0877887A (ja
Inventor
雅之 福永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP21363094A priority Critical patent/JP3369319B2/ja
Publication of JPH0877887A publication Critical patent/JPH0877887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3369319B2 publication Critical patent/JP3369319B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変電所において使用さ
れる抵抗付き断路器に係り、特に、電気的・機械的に優
れた信頼性を有する抵抗体を備えた断路器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガス絶縁開閉装置は、3〜6気
圧程度のSF6 ガスなどの絶縁媒体を充填した密閉容器
内に、遮断器、断路器、接地開閉器、変流器、計器用変
圧器などの開閉操作に必要な機器を収納して構成されて
いる。これらの機器のうち、断路器の開閉操作は、通
常、遮断器を開いた状態で行われる。このような断路器
の開閉操作に伴ない、断路器サージと呼ばれるサージが
断路器の極間において発生し、ガス絶縁開閉装置内を伝
播するが、この断路器サージは、UHVクラスではガス
絶縁開閉装置の絶縁を脅かす程度に大きくなるため、何
等かの対応が必要となる。
【0003】従来から、このような断路器サージの発生
電圧レベルを抑制することを目的として、図2に模式的
に示すような方式の抵抗付き断路器が考えられている。
この図に示すように、SF6 ガスなどの絶縁媒体を充填
したタンク1内には、可動側接触部2と固定側接触部3
とが同軸線上に配置され、この接触部2,3間に可動接
触子4が配置されており、この可動接触子4が接触部
2,3の軸方向に直線的に摺動することにより、断路器
の開閉が行われるように構成されている。すなわち、可
動側接触部2と固定側接触部3の内周部には、それぞ
れ、可動接触子4と接触するフィンガー5,6が設けら
れており、可動接触子4は、可動側接触部2のフィンガ
ー5と常時接触する一方で、固定側接触部3のフィンガ
ー6と接離可能に構成されている。
【0004】そして、固定側接触部3の周囲には、電界
緩和用の抵抗体シールド7が配置されており、断路器投
入時において可動接触子4と抵抗体シールド7の抵抗接
点8との間にギャップgを有するように構成されてい
る。このギャップgは、断路器の開閉操作途中、可動接
触子4の先端が抵抗接点8の近傍に位置する時刻におい
て断路器極間に再点弧が発生した場合、抵抗接点8と可
動接触子4がフラッシオーバによって通電し、この時刻
においては可動接触子4と固定側接触部3やタンク1と
が絶縁破壊を起こすことのないように、絶縁協調面から
の検討を行って決定される。さらに、この抵抗体シール
ド7は、断路器サージを十分に抑制できる値の抵抗体9
を介して固定側接触部3に接続されている。断路器の開
閉操作途中には、可動接触子4と抵抗接点8との間で再
点弧が複数回発生するが、この時の断路器サージレベル
は抵抗体9によって十分抑制される。この抵抗体9の材
料面、構造面については、現在検討がなされている。
【0005】以上のような方式を採用した従来の抵抗付
き断路器の一例を図8乃至図12に示す。この場合、図
8は断路器全体を示す構成図、図9は図8のA矢視図、
図10は図8の抵抗体の取付け部分の一例を示す構成
図、図11は従来の抵抗付き断路器に使用されるセラミ
ックス抵抗体の一例を示す構成図、図12は図11のセ
ラミックス抵抗体の配置構成の一例を示す平面図であ
る。これらの図面に示す従来の抵抗付き断路器の方式
は、前述した図2の抵抗付き断路器の方式と同様であ
る。
【0006】まず、図8に示すように、SF6 ガスなど
の絶縁媒体を充填したタンク(密閉容器)1内には、可
動側接触部2と固定側接触部3とが上下方向に同軸線上
に配置され、この接触部2,3間に可動接触子4が配置
されており、この可動接触子4が接触部2,3の軸方向
に直線的に摺動することにより、断路器の開閉が行われ
るように構成されている。この可動接触子4は、タンク
1の上部に取り付けられた操作装置10によって、開閉
機構11を介して駆動されるようになっている。すなわ
ち、操作装置10の回転駆動力が、開閉機構11によっ
て回転運動から直線運動に変換され、可動接触子4に伝
達されるように構成されている。
【0007】また、抵抗体シールド7は、可動側接触部
2と固定側接触部3の間に配置され、その内周側端部に
は抵抗接点8が設けられている。この抵抗接点8は、投
入状態では可動接触子4とギャップgを介して対向する
ように構成されている。一方、抵抗体シールド7の外周
側端部の下部には、下方に伸びる複数個の抵抗体9が取
り付けられており、抵抗体9の下端部は、固定側接触部
3の接続部3aに取り付けられている。さらに、可動側
接触部2及び固定側接触部3は、タンク1の上下端部に
対して、それぞれ絶縁筒12によって支持されている。
また、可動側接触部2及び固定側接触部3の側面から
は、接続導体13がそれぞれ水平方向に導出され、絶縁
スペーサ14により外部に引き出されている。
【0008】抵抗体9の配置をより詳細に説明すると、
図9に示すように、抵抗体シールド7の外周側端部の下
部には、下方に伸びる3個の抵抗体9が固定側接触部3
の周囲に等間隔で配置されている。この抵抗体9の本体
部は、図10に示すように、互いに逆向きに巻かれた2
本の抵抗線15a,15bの全体をエポキシ樹脂で注型
して形成されている。図中16は、このようにして形成
されたエポキシ樹脂部16を示している。また、この場
合、抵抗線15a,15bには絶縁被覆が施されてお
り、抵抗線15a,15bは互いに密着状態で巻かれて
いる。
【0009】そして、このようにエポキシ樹脂により注
型された抵抗体9の本体部の両端部には、金具17がエ
ポキシ樹脂部16内に埋め込まれる形で配置されてい
る。この金具17には、抵抗線15a,15bの両端が
ビス18によって締め付けられ、金具17と抵抗線15
a,15bとが電気的・機械的に接続されている。ま
た、金具17の両端部には、ネジ部17aが設けられて
おり、このネジ部17aとボルト19aによって、抵抗
体シールド7及び固定側接触部3の接続部3aに締結さ
れている。すなわち、抵抗体9の両端部の金具17が、
それぞれ抵抗体シールド7の下面及び接続部3aの上面
に接触する状態で、抵抗体シールド7及び接続部3aの
反対面からボルト19aが挿入され、抵抗体シールド7
及び接続部3aを介して、金具17のネジ部17aにね
じ込まれることにより、抵抗体9が抵抗体シールド7及
び固定側接触部3の接続部3aに取り付けられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本来断路器
は、機械的操作を伴なう機器であるため、開閉操作に伴
ない大きな機械的振動が発生し、さらにその操作が多頻
度に及ぶことが考えられる。したがって、上記のように
抵抗体9が金具17の両端部に設けられたネジ部17a
とボルト19aによって、抵抗体シールド7及び固定側
接触部3の接続部3aに締結されている場合には、この
ような機械的振動は図11に示すように、セラミックス
抵抗体21を構成する絶縁ボルト21bと複数層のリン
グ状の抵抗体21aに加わる。そのため操作回数が多数
回に及ぶに従い、絶縁ボルト21bの緩みや抵抗体21
a間の開離といった不具合を発生させ、セラミックス抵
抗体21の電気的・機械的な特性を劣化させる可能性が
ある。
【0011】一方、セラミックス抵抗体21を点検交換
等の理由で取り外す際、ネジ係合部に滞留していた針状
金属異物が外部に落下付着することにより、電気的強度
の著しい低下をまねくことになる。ここでネジを絶縁物
にすることも考えられるが、絶縁物には破損しやすいと
いう欠点がある。
【0012】また、ネジ締結により、セラミックス抵抗
体21と抵抗体シールド7および固定接触部3との通電
を可能にするためには、金属同士を締結する場合と同程
度のトルクを加える必要がある。しかしながらセラミッ
クス抵抗体21は絶縁注型物であるため、万一内部に注
型上の欠陥があった場合、このような高い引張応力を加
えることにより割れやクラック生じる恐れがある。さら
に絶縁物は金属に比べて線膨脹係数が大きいため、常温
で組立てた後、通電により周囲温度が上昇した場合、両
端を固定した状態だと熱応力を生じる可能性がある。す
なわち注型物の線膨脹係数は10-5オーダーであるた
め、仮に抵抗体の長さを1000mmとすると40Kの
温度上昇でも数mmの伸縮量となり、両端の伸びを許容
しないと抵抗体に無理な応力が発生する。その結果、図
11で示すように、絶縁棒15と抵抗体22の膨脹率の
違いから、l1 ≠l2 となる。
【0013】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、電
気的・機械的に安定した抵抗体の接続を維持するととも
に、ガス絶縁開閉装置の制御系や絶縁性能に有害なサー
ジ電圧を一定以下(例えば、1.3pu)に抑えること
が可能な信頼性の高い抵抗付き断路器を提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の抵抗付き断路器は、絶縁媒体を封
入した密閉容器内に、可動側接触部と固定側接触部とが
同軸線上に配置され、前記可動側接触部と前記固定側接
触部の間に可動接触子が配置されると共に、前記固定側
接触部の周囲には抵抗体シールドが配置され、前記抵抗
体シールドの外側端部の下部には抵抗体が配置され、前
記抵抗体シールドが絶縁ロッドにより前記固定側接触部
に固定され、さらに前記可動側接触部と前記固定側接触
部からは接続導体がそれぞれ導出され、絶縁スペーサに
より外部に引き出された抵抗付き断路器において、前記
抵抗体が、エポキシ樹脂で注型された抵抗線を有し、ま
た両端には金属製の接続部が設けられ、かつ少なくとも
一方の端部にはコイル状のばねを取り付けるための窪み
を有し、前記ばねを介して前記抵抗体シールドもしくは
前記固定側接触部に接続されていることを特徴とする。
【0015】請求項2記載の抵抗付き断路器は、請求項
1記載の抵抗付き断路器において、前記抵抗体の接続部
に設けられた前記ばねに、金属箔を巻き付けたことを特
徴とする。
【0016】請求項3記載の抵抗付き断路器は、絶縁媒
体を封入した密閉容器内に、可動側接触部と固定側接触
部とが同軸線上に配置され、前記可動側接触部と前記固
定側接触部の間に可動接触子が配置されると共に、前記
固定側接触部の周囲には抵抗体シールドが配置され、前
記抵抗体シールドの外側端部の下部には抵抗体が配置さ
れ、前記抵抗体シールドが絶縁ロッドにより前記固定側
接触部に固定され、さらに前記可動側接触部と前記固定
側接触部からは接続導体がそれぞれ導出され、絶縁スペ
ーサにより外部に引き出された抵抗付き断路器におい
て、前記抵抗体シールドあるいは前記固定側接触部の抵
抗体接続部分に、前記抵抗体が通過できる穴と着脱自在
の金属製蓋が設けられていることを特徴とする。請求項
4記載の抵抗付き断路器は、絶縁媒体を封入した密閉容
器内に、可動側接触部と固定側接触部とが同軸線上に配
置され、前記可動側接触部と前記固定側接触部の間に可
動接触子が配置されると共に、前記固定側接触部の周囲
には抵抗体シールドが配置され、前記抵抗体シールドの
外側端部の下部には抵抗体が配置され、前記抵抗体シー
ルドが絶縁ロッドにより前記固定側接触部に固定され、
さらに前記可動側接触部と前記固定側接触部からは接続
導体がそれぞれ導出され、絶縁スペーサにより外部に引
き出された抵抗付き断路器において、前記抵抗体に接続
された前記抵抗体シールドと前記可動接触子のギャップ
長を、ギャップ間電圧を定格電圧の30%としたときに
そのギャップで除して20kV/mm以下となる値と
し、前記抵抗体シールド先端に着脱可能な耐アーク性金
属製のリング状平板を設け、前記リング状平板の前記可
動接触子側に前記ギャップ長と同じ半径の円弧を設けた
ことを特徴とする。
【0017】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は次の
通りである。すなわち請求項1記載の発明によれば、抵
抗体をばねで支持することにより、断路器の操作時の振
動による衝撃を緩和することが可能であるばかりではな
く、このばねにより電気的接続も確保される。また、ば
ねの伸縮により抵抗体の注型時の寸法のばらつきや膨脹
による全長の変化を吸収することができる。
【0018】請求項2記載の発明によれば、ばねに通電
可能な金属箔を巻き付けることにより、ばねの両端が短
縮され、サージ電流がばねには流れなくなるため、サー
ジ電流によりばねのコイルの一部が溶着し、その結果ば
ね性が劣化することを防止することができる。
【0019】請求項3記載の発明によれば、抵抗体の交
換が蓋を取外すという簡易な作業で済み、万一抵抗体に
異常が発見された場合にも断路器自体の撤去分解という
面倒な作業を経ずに交換することが可能となる。
【0020】請求項4記載の発明によれば、抵抗体シー
ルドと可動接触子のギャップ間電圧を0.3puとした
ときにギャップ長で除した値を20kV/mmとなる値
とし、なおかつギャップ長g抵抗体シールドの先端部の
半径Rと等しくしたことにより、電界の不平等係数は約
1.32となる。(電気学会技術報告(II部)第98号
の円筒平板の式より不平等係数fは次の式(1)により
求められる。)
【数1】 従って抵抗体シールドの最大電界は26kV/mmとな
り、断路器の使用ガス圧4〜5kg/cm2 ・gでの破
壊電界を越えるため、放電が始まりギャップがつながる
ことによりサージ電圧を1.3pu以下に抑えることが
できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明による抵抗付き断路器の実施例
について、図1〜図7を図面を参照して具体的に説明す
る。なお、図8〜図12に示す従来例と同一部分には、
同一符号を付している。
【0022】(1)全体構成 本発明による抵抗付き断路器の一実施例を図1に、その
模式図を図2に示す。本実施例においては、SF6 ガス
などの絶縁媒体を充填したタンク(密閉容器)1内に
は、可動側接触部2と固定側接触部3とが上下方向に同
軸線上に配置され、この接触部2,3間に可動接触子4
が配置されており、この可動接触子4が接触部2,3の
軸方向に直線的に摺動することにより、断路器の開閉が
行われるように構成されている。この可動接触子4は、
タンク1の上部に取り付けられた操作装置10によっ
て、開閉機構11を介して駆動されるようになってい
る。すなわち、操作装置10の回転駆動力が、開閉機構
11によって回転運動から直線運動に変換され、可動接
触子4に伝達されるように構成されている。さらに、可
動側接触部2及び固定側接触部3は、タンク1の上下端
部に対して、それぞれ絶縁筒12によって支持されてい
る。また、可動側接触部2及び固定側接触部3の側面か
らは、接続導体13がそれぞれ水平方向に導出され、絶
縁スペーサ14により外部に引き出されている。
【0023】また、抵抗体シールド7は、可動側接触部
2と固定側接触部3の間に配置され、その内周側端部に
は抵抗接点8が設けられている。この抵抗接点8は、投
入状態では可動接触子4とギャップgを介して対向する
ように構成されている。一方、抵抗体シールド7の外周
側端部の下部には、下方に伸びる複数個の抵抗体9が取
り付けられており、抵抗体9の下端部は、固定側接触部
3の接続部3aに取り付けられている。
【0024】抵抗体シールド7の基端部には2本の抵抗
体9と、複数本の絶縁ロッド22が配置され、一方、こ
れら抵抗体9と絶縁ロッド22の基部は固定側接触部3
に取り付けられている。
【0025】(2)抵抗体9の構成 前記のような全体構成を有する本実施例の断路器におい
て、抵抗体9は図3に示すような構成を有している。す
なわち、抵抗体9は、各々逆向きに巻かれた抵抗線15
aおよび抵抗線15bの全体を絶縁物であるエポキシ樹
脂16で注型して形成されている。この抵抗体9の両端
には、一部をエポキシ樹脂16で注型された接続部16
a,16bが設けられ、この部分に抵抗線15a,15
bの両端が引き出されている。抵抗体9の一方の端部の
接続部16aには窪み24が設けられ、ばね25の一端
がはめ込まれるようになっている。このばね25のもう
一方の端部は着脱自在に取付けられた蓋26により上か
ら押えられて接続されるようになっている。抵抗体の他
方の接続部16bは固定側接触部3に設けられた穴27
にはめ込まれている。この抵抗体9の直径Dは、抵抗体
シールド7に設けられた穴径D1 より小さくなってお
り、なおかつこの穴の位置は可動側接触部2のシールド
の直径D2 よりも外側に設けられている。また、ばね2
5には金属箔23が巻き付けられており、ばね25には
直接通電しない構造をとっている。
【0026】前記抵抗体9および抵抗体シールド7と可
動側接触子4との構成を図4に示す。このうち図4
(a)は、図1のA−A線の矢視図であり、図4(b)
は固定側の断面図である。抵抗体シールド7の先端に設
けられた耐アーク性金属でできたリング状の抵抗接点8
が、可動接触子4とのギャップgとなるよう取り付けら
れている。ここで抵抗接点8をリング状とすることによ
り、図4(c)が示すように可動接触子4がずれた場合
でも狭い方の隙間g2 はg>g2 となるため、ギャップ
の最大値はgとなる。また、抵抗接点8の可動接触子4
側にはgと等しい長さの半径Rの円弧となっている。
【0027】(3)接続導体13の配置例 前記抵抗体9と固定側接触部3に接続している接続導体
13の配置例を図5に示す。これは、図1のB−B線の
矢視図に相当する。ここでは、絶縁ロッド22が4本の
場合を示す。2本の抵抗体9は1本の接続導体13に対
しそれぞれ90°の位置にくるように配置している。
【0028】(4)ギャップ長の値 一方、抵抗体9を接続した抵抗体シールド7と可動接触
子4のギャップを、ギャップ間電圧0.3pu時にギャ
ップ長gで除した値が20kV/mmとなるようにし、
なおかつ抵抗体シールド7先端の抵抗接点8のRをR=
gとする。
【0029】(5)作用・効果 以上のような構成を有する本実施例の作用は次の通りで
ある。まず、抵抗体21に加わる機械的振動、寸法公差
および熱膨脹による伸縮をばねの伸縮により無力化する
ことができ、なおかつ電気的な接続は確保される。ま
た、ネジによる締結と違い、抵抗体9を取付け取外しす
る際に、SF6 ガスの絶縁性能を著しく劣化させる針状
異物の発生する可能性は極めて低く、抵抗体シールド7
の蓋を外すことで何度でも取外しすることが可能であ
る。また、金具17のばね25を入れる部分を抵抗体2
1の注型物の内側にはめ込むことで、抵抗体21の全長
Lを短くでき、なおかつ抵抗線15a,15b端部の電
界を緩和することができる。また、金属箔23を巻き付
けることによって、ばね25がコイル状であることから
生じるインダクタンスLによって、サージ性の高周波電
圧によるアーク発生を防止することが可能である。
【0030】また、抵抗体9を接続した抵抗体シールド
7と可動接触子4のギャップを、ギャップ間電圧0.3
pu時にギャップ長gで除した値が20kV/mmとな
るようにし、なおかつ抵抗体シールド7先端の抵抗接点
8のRをR=gとすることでギャップ間電界が26kV
/cm以上となるため、ギャップは0.3pu以上の電
圧で放電する。よって、図7が示すように、波頂点でギ
ャップ放電が起こっても、対地サージを1.3pu以下
に抑えることが可能になる。ところで、1100kV定
格電圧のUHV系統では、
【数2】 より、0.3pu=270kVより、270/20=1
3.5mm以下である必要がある。図6に示すように、
抵抗接点8のRを14mmにしてギャップ長を変えて表
面電荷法により電界を計算した結果は13mmで、ギャ
ップ破壊電圧が0.3puとなっており、略同様の結果
が得られる。
【0031】以上のように、本実施例によれば、抵抗体
9には機械的振動や力が加わらないため、機械的にも電
気的にも安定した接続が可能である。特に断路器の開閉
サージは雷のようなインパルス性の過電圧と違って毎開
閉時発生し、必ず断路器の操作振動を伴うため、非常に
安定した接続が要求されるが、本実施例によればそれを
満たすことが可能である。また、ギャップの破壊電圧値
もギャップの寸法をg以下にすることでガス絶縁開閉装
置の制御系や絶縁性能に有害なサージ電圧を一定以下
(1.3pu)に抑えることが可能な信頼性の高い抵抗
付き断路器を提供できる。
【0032】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、抵抗体をば
ねによって支持し、なおかつ抵抗体シールドと可動接触
子のギャップを一定値以下とすることで機械的、電気的
信頼性の高い抵抗付き断路器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抵抗付き断路器の実施例を示す断面
図。
【図2】図1の抵抗体の取付部分を模式的に示す断面
図。
【図3】図1の抵抗体の取付部分の一例を示す断面図。
【図4】図1の抵抗体、抵抗シールド及び可動側接触子
の構成図で(a)は図1のA−A線の矢視図、(b)は
固定側の断面図、(c)は可動接触子とギャップ長の関
係を示す図。
【図5】図1のB−B線の矢視図。
【図6】本発明の実施例の表面電荷法によるギャップ破
壊電圧の計算結果。
【図7】本発明の実施例の断路器開閉時のサージ波形の
模式図。
【図8】従来の抵抗付き断路器の一例を示す断面図。
【図9】図8のA−A線の矢視図。
【図10】図8の抵抗体の取付部分の一例を示す構成
図。
【図11】従来の抵抗付き断路器に使用されるセラミッ
クス抵抗体の一例を示す構成図。
【図12】図11のセラミックス抵抗体の配置構成の一
例を示す平面図。
【符号の説明】
1…タンク(密閉容器) 2…可動側接触部 3…固定側接触部 3a…接続部 4…可動接触子 5…フィンガー 6…フィンガー 7…抵抗体シールド 8…抵抗接点 9…抵抗体 10…操作装置 11…開閉機構 12…絶縁筒 13…接続導体 14…絶縁スペーサ 15a,15b…抵抗線 16…エポキシ樹脂部 16a,16b…接続部 17…金具 17a…ネジ部 18…ビス 19a…ボルト 21…セラミックス抵抗体 21a…抵抗体 21b…絶縁ボルト 22…絶縁ロッド 23…金属箔 24…窪み 25…ばね 26…蓋 27…穴
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−73818(JP,A) 特開 平6−89640(JP,A) 特開 平6−20561(JP,A) 特開 昭63−76221(JP,A) 特開 昭59−194319(JP,A) 実開 平3−116635(JP,U) 特公 昭53−38031(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 31/32 H01H 31/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁媒体を封入した密閉容器内に、可動
    側接触部と固定側接触部とが同軸線上に配置され、前記
    可動側接触部と前記固定側接触部の間に可動接触子が配
    置されると共に、前記固定側接触部の周囲には抵抗体シ
    ールドが配置され、前記抵抗体シールドの外側端部の下
    部には抵抗体が配置され、前記抵抗体シールドが絶縁ロ
    ッドにより前記固定側接触部に固定され、さらに前記可
    動側接触部と前記固定側接触部からは接続導体がそれぞ
    れ導出され、絶縁スペーサにより外部に引き出された抵
    抗付き断路器において、 前記抵抗体が、エポキシ樹脂で注型された抵抗線を有
    し、また両端には金属製の接続部が設けられ、かつ少な
    くとも一方の端部にはコイル状のばねを取り付けるため
    の窪みを有し、前記ばねを介して前記抵抗体シールドも
    しくは前記固定側接触部に接続されていることを特徴と
    する抵抗付き断路器。
  2. 【請求項2】 前記抵抗体の接続部に設けられた前記ば
    ねに、金属箔を巻き付けたことを特徴とする請求項1記
    載の抵抗付き断路器。
  3. 【請求項3】 絶縁媒体を封入した密閉容器内に、可動
    側接触部と固定側接触部とが同軸線上に配置され、前記
    可動側接触部と前記固定側接触部の間に可動接触子が配
    置されると共に、前記固定側接触部の周囲には抵抗体シ
    ールドが配置され、前記抵抗体シールドの外側端部の下
    部には抵抗体が配置され、前記抵抗体シールドが絶縁ロ
    ッドにより前記固定側接触部に固定され、さらに前記可
    動側接触部と前記固定側接触部からは接続導体がそれぞ
    れ導出され、絶縁スペーサにより外部に引き出された抵
    抗付き断路器において、 前記抵抗体シールドあるいは前記固定側接触部の抵抗体
    接続部分に、前記抵抗体が通過できる穴と着脱自在の金
    属製蓋が設けられていることを特徴とする抵抗付き断路
    器。
  4. 【請求項4】 絶縁媒体を封入した密閉容器内に、可動
    側接触部と固定側接触部とが同軸線上に配置され、前記
    可動側接触部と前記固定側接触部の間に可動接触子が配
    置されると共に、前記固定側接触部の周囲には抵抗体シ
    ールドが配置され、前記抵抗体シールドの外側端部の下
    部には抵抗体が配置され、前記抵抗体シールドが絶縁ロ
    ッドにより前記固定側接触部に固定され、さらに前記可
    動側接触部と前記固定側接触部からは接続導体がそれぞ
    れ導出され、絶縁スペーサにより外部に引き出された抵
    抗付き断路器において、 前記抵抗体に接続された前記抵抗体シールドと前記可動
    接触子のギャップ長を、ギャップ間電圧を定格電圧の3
    0%としたときにそのギャップで除して20kV/mm
    以下となる値とし、前記抵抗体シールド先端に着脱可能
    な耐アーク性金属製のリング状平板を設け、前記リング
    状平板の前記可動接触子側に前記ギャップ長と同じ半径
    の円弧を設けたことを特徴とする抵抗付き断路器。
JP21363094A 1994-09-07 1994-09-07 抵抗付き断路器 Expired - Fee Related JP3369319B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21363094A JP3369319B2 (ja) 1994-09-07 1994-09-07 抵抗付き断路器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21363094A JP3369319B2 (ja) 1994-09-07 1994-09-07 抵抗付き断路器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0877887A JPH0877887A (ja) 1996-03-22
JP3369319B2 true JP3369319B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=16642343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21363094A Expired - Fee Related JP3369319B2 (ja) 1994-09-07 1994-09-07 抵抗付き断路器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3369319B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103236370B (zh) * 2013-04-19 2015-03-04 镇江维依埃电工研究所有限公司 四连杆三工位隔离开关
CN111710552B (zh) * 2020-05-14 2021-11-16 河南平高电气股份有限公司 一种动触头基体和三工位隔离接地开关

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0877887A (ja) 1996-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5565236B2 (ja) 真空遮断器、及びスイッチギヤ
WO2015191202A1 (en) Dead tank circuit breaker with surge arrester connected across the bushing tops of each pole
US4460937A (en) Gas-insulated switching apparatus
KR101051230B1 (ko) 에폭시 몰딩 절연형 지중 배선 선로용 다회로 개폐기 및차단기
JP3369319B2 (ja) 抵抗付き断路器
WO2023021842A1 (ja) ガス絶縁開閉装置
JPH10210615A (ja) 受変電設備装置
JP2011055567A (ja) スイッチギヤ及びその製造方法
US3004117A (en) Air-break disconnecting switches
EP4203212A1 (en) Switchgear device and method of assembling thereof
JP3369216B2 (ja) 抵抗付き断路器
JP3408269B2 (ja) 抵抗付き断路器
EP4235721A1 (en) Switching device for electric power distribution
JPH0224927A (ja) 断路器
JPH04262329A (ja) ガス絶縁電気機器
Swindler A comparison of vacuum and SF6 technologies at 5-38 kV
EP0832492B1 (en) Electric insulator and method for manufacturing the same
JPH1075519A (ja) ガス絶縁装置
JPH0591611A (ja) ガス絶縁開閉装置
JPS5939395Y2 (ja) 絶縁操作棒
JPH0729460A (ja) 抵抗付き断路器
JPH0520972A (ja) 開閉機器
JPH0689640A (ja) 抵抗付き断路器
JPH01308114A (ja) ガス絶縁電気機器
JPH11126544A (ja) 電力用ガス遮断器

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071115

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081115

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091115

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101115

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101115

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111115

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121115

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131115

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees