JP2002050609A - 半導体基板の処理方法 - Google Patents
半導体基板の処理方法Info
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- JP2002050609A JP2002050609A JP2000233585A JP2000233585A JP2002050609A JP 2002050609 A JP2002050609 A JP 2002050609A JP 2000233585 A JP2000233585 A JP 2000233585A JP 2000233585 A JP2000233585 A JP 2000233585A JP 2002050609 A JP2002050609 A JP 2002050609A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】反応チャンバ内の水分濃度を制御することによ
り高い選択性をもたらす選択エッチング処理方法を与え
る。 【解決手段】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排
気手段と、圧力制御手段とから成る半導体製造装置を使
って、半導体基板上に成膜された少なくとも2種類の薄
膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエッチン
グ処理を行う半導体基板処理方法において、エッチング
処理は、ガス導入手段によってHFまたはHF+H2Oを反応チ
ャンバ手段内に導入すると同時に排気手段によって排気
し、水分の分圧上昇を抑制するべく反応チャンバ手段内
の圧力を圧力制御手段によって一定に保持する工程から
成る。選択された1種類の薄膜は好適にはSiOF膜であ
る。
り高い選択性をもたらす選択エッチング処理方法を与え
る。 【解決手段】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排
気手段と、圧力制御手段とから成る半導体製造装置を使
って、半導体基板上に成膜された少なくとも2種類の薄
膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエッチン
グ処理を行う半導体基板処理方法において、エッチング
処理は、ガス導入手段によってHFまたはHF+H2Oを反応チ
ャンバ手段内に導入すると同時に排気手段によって排気
し、水分の分圧上昇を抑制するべく反応チャンバ手段内
の圧力を圧力制御手段によって一定に保持する工程から
成る。選択された1種類の薄膜は好適にはSiOF膜であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板の処理方
法に関し、特にフッ素ドープシリコン酸化膜(以下、Si
OF膜という)を犠牲膜とする選択気相エッチング処理方
法に関する。
法に関し、特にフッ素ドープシリコン酸化膜(以下、Si
OF膜という)を犠牲膜とする選択気相エッチング処理方
法に関する。
【0002】
【従来技術】近年、デバイスの高集積化に伴いウエハ上
に付着するパーティクルを減少させることが重要になっ
てきている。これを実現するために気相中で選択された
特定の種類の薄膜のみをエッチングする気相選択エッチ
ングが検討されている。特に、気相のフッ酸(以下、HF
という)をエッチングガスに用いた気相HF処理によれ
ば、酸化膜質によりエッチングレートが大きく変化する
という現象も見出されている。ここに参考文献として組
み込む、Transaction on Electron Device, Vol.37, N
o. 1(1990)の“Gas-Phase Selective Etching of Nativ
e Oxide”と題される論文には、気相HFガス中の水分濃
度を制御することで酸化膜質の違いによりエッチングレ
ートが大きく変化することが記載されている。この中
で、HFガス中の水分濃度を0.1ppm以下の範囲で制御する
ことにより、熱酸化膜上のPSG(リンドープ酸化膜)が
選択除去される得ることが報告されている。この方法は
少ないダメージで特定の膜質の酸化膜を選択エッチング
処理できるという優れた効果を有する。
に付着するパーティクルを減少させることが重要になっ
てきている。これを実現するために気相中で選択された
特定の種類の薄膜のみをエッチングする気相選択エッチ
ングが検討されている。特に、気相のフッ酸(以下、HF
という)をエッチングガスに用いた気相HF処理によれ
ば、酸化膜質によりエッチングレートが大きく変化する
という現象も見出されている。ここに参考文献として組
み込む、Transaction on Electron Device, Vol.37, N
o. 1(1990)の“Gas-Phase Selective Etching of Nativ
e Oxide”と題される論文には、気相HFガス中の水分濃
度を制御することで酸化膜質の違いによりエッチングレ
ートが大きく変化することが記載されている。この中
で、HFガス中の水分濃度を0.1ppm以下の範囲で制御する
ことにより、熱酸化膜上のPSG(リンドープ酸化膜)が
選択除去される得ることが報告されている。この方法は
少ないダメージで特定の膜質の酸化膜を選択エッチング
処理できるという優れた効果を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法にし
たがって酸化膜質の違いを利用して選択エッチングを行
うためには、HF及び水分の濃度を厳密に制御する必要が
ある。上記のように水分濃度を数ppm以下に制御するに
は、供給するHFガスの濃度を極端に低下させなければな
らず、またエッチング反応により生成されたエッチング
チャンバ内壁等に付着する水分を除去する機構も必要と
なるため、プロセス安定性が悪くなると同時にコストが
高くなる。
たがって酸化膜質の違いを利用して選択エッチングを行
うためには、HF及び水分の濃度を厳密に制御する必要が
ある。上記のように水分濃度を数ppm以下に制御するに
は、供給するHFガスの濃度を極端に低下させなければな
らず、またエッチング反応により生成されたエッチング
チャンバ内壁等に付着する水分を除去する機構も必要と
なるため、プロセス安定性が悪くなると同時にコストが
高くなる。
【0004】以下はHFガスを使って気相エッチング処理
する場合の化学反応式を示したものである。 SiOF膜: SiOF+HF=SiF4+H2O BPSG(PSG): SiO2(P2O5)+4HF=SiF4+2H2O SiO2膜: SiO2+4HF=SiF4+2H2O これらの化学反応式からわかるように、HF気相エッチン
グ処理による反応生成物として水が発生する。エッチン
グ処理によって生成された水は気化して反応チャンバ内
の水分濃度を上昇させると同時にチャンバ内のいたると
ころに水滴となって付着する。反応チャンバ内部で露出
している半導体基板表面の他の酸化膜若しくは金属膜等
に水が付着すると、雰囲気中のHFガスと反応してエッチ
ングが生じ、選択性が著しく低下する。その結果、多層
配線において断線若しくはショートが生じ歩留まりが低
下することになる。
する場合の化学反応式を示したものである。 SiOF膜: SiOF+HF=SiF4+H2O BPSG(PSG): SiO2(P2O5)+4HF=SiF4+2H2O SiO2膜: SiO2+4HF=SiF4+2H2O これらの化学反応式からわかるように、HF気相エッチン
グ処理による反応生成物として水が発生する。エッチン
グ処理によって生成された水は気化して反応チャンバ内
の水分濃度を上昇させると同時にチャンバ内のいたると
ころに水滴となって付着する。反応チャンバ内部で露出
している半導体基板表面の他の酸化膜若しくは金属膜等
に水が付着すると、雰囲気中のHFガスと反応してエッチ
ングが生じ、選択性が著しく低下する。その結果、多層
配線において断線若しくはショートが生じ歩留まりが低
下することになる。
【0005】したがって、本発明の目的は、反応チャン
バ内の水分濃度を制御することにより高い選択性をもた
らす選択エッチング処理方法を与えることである。
バ内の水分濃度を制御することにより高い選択性をもた
らす選択エッチング処理方法を与えることである。
【0006】また、本発明の他の目的は、エッチング反
応により生成された水の再結露を防止し、選択性の低下
を防止するとともにプロセス安定性を確保する選択エッ
チング処理方法を与えることである。
応により生成された水の再結露を防止し、選択性の低下
を防止するとともにプロセス安定性を確保する選択エッ
チング処理方法を与えることである。
【0007】さらに、本発明の他の目的は、コストが安
く、歩留まりの低下を防止する選択エッチング処理方法
を与えることである。
く、歩留まりの低下を防止する選択エッチング処理方法
を与えることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る方法は以下の工程から成る。
に、本発明に係る方法は以下の工程から成る。
【0009】本発明に係る、反応チャンバ手段と、ガス
導入手段と、排気手段と、圧力制御手段とから成る半導
体製造装置を使って、半導体基板上に成膜された少なく
とも2種類の薄膜のうち選択された1種類の薄膜につい
てのみエッチング処理を行う半導体基板処理方法におい
て、エッチング処理は、ガス導入手段によってHFまたは
HF+H2Oを反応チャンバ手段内に導入すると同時に排気手
段によって排気し、水分の分圧上昇を抑制するべく反応
チャンバ手段内の圧力を圧力制御手段によって一定に保
持する工程から成る。
導入手段と、排気手段と、圧力制御手段とから成る半導
体製造装置を使って、半導体基板上に成膜された少なく
とも2種類の薄膜のうち選択された1種類の薄膜につい
てのみエッチング処理を行う半導体基板処理方法におい
て、エッチング処理は、ガス導入手段によってHFまたは
HF+H2Oを反応チャンバ手段内に導入すると同時に排気手
段によって排気し、水分の分圧上昇を抑制するべく反応
チャンバ手段内の圧力を圧力制御手段によって一定に保
持する工程から成る。
【0010】好適には、選択された1種類の薄膜はSiOF
膜である。
膜である。
【0011】一方、本発明に係る、反応チャンバ手段
と、ガス導入手段と、排気手段と、から成る半導体製造
装置を使って、半導体基板上に成膜された少なくとも2
種類の薄膜から形成される多層膜のうち選択された1種
類の薄膜についてのみエッチング処理を行う半導体基板
処理方法において、エッチング処理は、ガス導入手段に
よってHFまたはHF+H2Oを反応チャンバ手段内に導入し、
一定圧力で所定の時間保持し、その後排気手段により真
空引きするという作業を所定の回数繰り返す工程から成
る。
と、ガス導入手段と、排気手段と、から成る半導体製造
装置を使って、半導体基板上に成膜された少なくとも2
種類の薄膜から形成される多層膜のうち選択された1種
類の薄膜についてのみエッチング処理を行う半導体基板
処理方法において、エッチング処理は、ガス導入手段に
よってHFまたはHF+H2Oを反応チャンバ手段内に導入し、
一定圧力で所定の時間保持し、その後排気手段により真
空引きするという作業を所定の回数繰り返す工程から成
る。
【0012】さらに、本発明に係る、反応チャンバ手段
と、ガス導入手段と、排気手段と、から成る半導体製造
装置を使って、半導体基板上に成膜された少なくとも2
種類の薄膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみ
エッチング処理を行う半導体基板処理方法において、エ
ッチング処理は、半導体基板の温度を反応チャンバ手段
の内壁温度より0〜50℃高く設定する工程を含む。
と、ガス導入手段と、排気手段と、から成る半導体製造
装置を使って、半導体基板上に成膜された少なくとも2
種類の薄膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみ
エッチング処理を行う半導体基板処理方法において、エ
ッチング処理は、半導体基板の温度を反応チャンバ手段
の内壁温度より0〜50℃高く設定する工程を含む。
【0013】
【発明の実施の態様】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0014】本発明に係る選択気相HFエッチング処理方
法は、反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排気手段
と、圧力制御手段とから成る半導体製造装置を使って、
半導体基板上に成膜された少なくとも2種類の薄膜のう
ち選択された1種類の薄膜についてのみエッチング処理
を行う半導体基板処理方法において、エッチング処理
が、ガス導入手段によってHFまたはHF+H2Oを反応チャン
バ手段内に導入すると同時に排気手段によって排気し、
水分の分圧上昇を抑制するべく反応チャンバ手段内の圧
力を圧力制御手段によって一定に保持する工程から成る
ことを特徴とする。選択される犠牲膜は、好適にはSiOF
膜であるが、これ以外の膜(例えば熱酸化膜上のPSG)
であってもよい。膜の製造方法は具体的には、PE-CVD
(プラズマ励起CVD)、CVD、スパッタまたはSOG(Spin O
n Glass)があるが、これ以外の方法により製造すること
もできる。圧力制御手段は好適には、N2バランサーまた
はスロットルバルブであるが、これ以外の手段を用いる
こともできる。
法は、反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排気手段
と、圧力制御手段とから成る半導体製造装置を使って、
半導体基板上に成膜された少なくとも2種類の薄膜のう
ち選択された1種類の薄膜についてのみエッチング処理
を行う半導体基板処理方法において、エッチング処理
が、ガス導入手段によってHFまたはHF+H2Oを反応チャン
バ手段内に導入すると同時に排気手段によって排気し、
水分の分圧上昇を抑制するべく反応チャンバ手段内の圧
力を圧力制御手段によって一定に保持する工程から成る
ことを特徴とする。選択される犠牲膜は、好適にはSiOF
膜であるが、これ以外の膜(例えば熱酸化膜上のPSG)
であってもよい。膜の製造方法は具体的には、PE-CVD
(プラズマ励起CVD)、CVD、スパッタまたはSOG(Spin O
n Glass)があるが、これ以外の方法により製造すること
もできる。圧力制御手段は好適には、N2バランサーまた
はスロットルバルブであるが、これ以外の手段を用いる
こともできる。
【0015】当該方法において、HFは一定の流量(10〜
1000sccm)で常に反応チャンバ手段に供給されつづけ
る。それと同時にエッチング反応により生成された水分
(気体)のみが排気手段によって排気される。その際、
反応チャンバ内の圧力はN2バランサーまたはスロットル
バルブによって一定(1〜50Torr)に制御される。この
ようにすることで、エッチング反応により生成された水
分の分圧の上昇を抑制することができ、水分が半導体基
板上に再結露することを防止できる。
1000sccm)で常に反応チャンバ手段に供給されつづけ
る。それと同時にエッチング反応により生成された水分
(気体)のみが排気手段によって排気される。その際、
反応チャンバ内の圧力はN2バランサーまたはスロットル
バルブによって一定(1〜50Torr)に制御される。この
ようにすることで、エッチング反応により生成された水
分の分圧の上昇を抑制することができ、水分が半導体基
板上に再結露することを防止できる。
【0016】本発明に係る他の選択気相HFエッチング処
理方法は、反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排気
手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体基板
上に成膜された少なくとも2種類の薄膜から形成される
多層膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエッ
チング処理を行う半導体基板処理方法において、エッチ
ング処理が、ガス導入手段によってHFまたはHF+H2Oを反
応チャンバ手段内に導入し、一定圧力で所定の時間保持
し、その後排気手段により真空引きするという作業を所
定の回数繰り返す工程から成ることを特徴とする。選択
される犠牲膜は、好適にはSiOF膜であるが、これ以外の
膜(例えば熱酸化膜上のPSG)であってもよい。膜の製
造方法は具体的には、PE-CVD(プラズマ励起CVD)、CV
D、スパッタまたはSOG(Spin On Glass)があるが、これ
以外の方法により製造することもできる。
理方法は、反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排気
手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体基板
上に成膜された少なくとも2種類の薄膜から形成される
多層膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエッ
チング処理を行う半導体基板処理方法において、エッチ
ング処理が、ガス導入手段によってHFまたはHF+H2Oを反
応チャンバ手段内に導入し、一定圧力で所定の時間保持
し、その後排気手段により真空引きするという作業を所
定の回数繰り返す工程から成ることを特徴とする。選択
される犠牲膜は、好適にはSiOF膜であるが、これ以外の
膜(例えば熱酸化膜上のPSG)であってもよい。膜の製
造方法は具体的には、PE-CVD(プラズマ励起CVD)、CV
D、スパッタまたはSOG(Spin On Glass)があるが、これ
以外の方法により製造することもできる。
【0017】当該方法は、半導体基板上のキャップ膜の
下層にある犠牲膜を上層のキャップ膜の一部を開口して
エッチングする際に有効である。HFは一定の圧力(1〜5
0Torr)で反応チャンバ内に導入され、所定の時間(1〜
60秒、好適には30〜50秒)保持される。そこでエッチン
グ反応が起こり、所定の時間経過後ただちに真空引きさ
れる。この工程を数回繰り返すことで多層膜内部の水の
分圧の上昇を抑制することができる。また一旦蒸発した
水が半導体基板上へ再結露することを防止することもで
きる。さらに、HFガスがエッチングに寄与する効率を上
げることもできる。
下層にある犠牲膜を上層のキャップ膜の一部を開口して
エッチングする際に有効である。HFは一定の圧力(1〜5
0Torr)で反応チャンバ内に導入され、所定の時間(1〜
60秒、好適には30〜50秒)保持される。そこでエッチン
グ反応が起こり、所定の時間経過後ただちに真空引きさ
れる。この工程を数回繰り返すことで多層膜内部の水の
分圧の上昇を抑制することができる。また一旦蒸発した
水が半導体基板上へ再結露することを防止することもで
きる。さらに、HFガスがエッチングに寄与する効率を上
げることもできる。
【0018】本発明に係る他の選択気相HFエッチング処
理方法は、反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排気
手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体基板
上に成膜された少なくとも2種類の薄膜のうち選択され
た1種類の薄膜についてのみエッチング処理を行う半導
体基板処理方法において、エッチング処理が、半導体基
板の温度を反応チャンバ手段の内壁温度より0〜50℃高
く設定する工程を含むことを特徴とする。選択される犠
牲膜は、好適にはSiOF膜であるが、これ以外の膜(例え
ば熱酸化膜上のPSG)であってもよい。膜の製造方法は
具体的には、PE-CVD(プラズマ励起CVD)、CVD、スパッ
タまたはSOG(Spin On Glass)があるが、これ以外の方法
により製造することもできる。
理方法は、反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排気
手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体基板
上に成膜された少なくとも2種類の薄膜のうち選択され
た1種類の薄膜についてのみエッチング処理を行う半導
体基板処理方法において、エッチング処理が、半導体基
板の温度を反応チャンバ手段の内壁温度より0〜50℃高
く設定する工程を含むことを特徴とする。選択される犠
牲膜は、好適にはSiOF膜であるが、これ以外の膜(例え
ば熱酸化膜上のPSG)であってもよい。膜の製造方法は
具体的には、PE-CVD(プラズマ励起CVD)、CVD、スパッ
タまたはSOG(Spin On Glass)があるが、これ以外の方法
により製造することもできる。
【0019】当該方法は、反応チャンバ手段内で半導体
基板が載置されるサセプタをヒータによって加熱するこ
とにより、半導体基板の温度が反応チャンバ内壁温度
(雰囲気温度)より0〜50℃(好適には0〜30℃)高くな
るように設定するというものである。この際、反応チャ
ンバ内壁温度は20〜200℃(好適には、30〜150℃)に保
持される。この場合下限値は導入したHFと同じ圧力での
水の蒸気圧温度である。このように反応チャンバの内壁
温度及び半導体基板温度を設定することにより、エッチ
ングにより生じた水が半導体基板若しくは反応チャンバ
内壁上に再結露することを防止できる。
基板が載置されるサセプタをヒータによって加熱するこ
とにより、半導体基板の温度が反応チャンバ内壁温度
(雰囲気温度)より0〜50℃(好適には0〜30℃)高くな
るように設定するというものである。この際、反応チャ
ンバ内壁温度は20〜200℃(好適には、30〜150℃)に保
持される。この場合下限値は導入したHFと同じ圧力での
水の蒸気圧温度である。このように反応チャンバの内壁
温度及び半導体基板温度を設定することにより、エッチ
ングにより生じた水が半導体基板若しくは反応チャンバ
内壁上に再結露することを防止できる。
【0020】以上の方法はそれぞれ組み合わせて実施す
ることが可能である。
ることが可能である。
【0021】
【実施例】本発明に係る方法を用いて膜の選択性を調査
する実験を行った。実験に使用したエッチング処理装置
は、反応チャンバと、該反応チャンバ内で半導体基板を
水平に保持するためのサセプタと、該反応チャンバ内に
エッチングガスを導入するためのガス導入手段と、該反
応チャンバを排気するための排気手段と、該反応チャン
バ内の圧力を制御するための圧力制御手段と、該反応チ
ャンバを一定の温度に加熱保持するための保温手段とか
ら成る従来の装置である。
する実験を行った。実験に使用したエッチング処理装置
は、反応チャンバと、該反応チャンバ内で半導体基板を
水平に保持するためのサセプタと、該反応チャンバ内に
エッチングガスを導入するためのガス導入手段と、該反
応チャンバを排気するための排気手段と、該反応チャン
バ内の圧力を制御するための圧力制御手段と、該反応チ
ャンバを一定の温度に加熱保持するための保温手段とか
ら成る従来の装置である。
【0022】実験に使用された膜は、PE-CVDによるSiOF
膜、CVDによるSiN膜、CVDによるSiO 2膜、CVDによるBSG
膜及び熱酸化膜である。
膜、CVDによるSiN膜、CVDによるSiO 2膜、CVDによるBSG
膜及び熱酸化膜である。
【0023】実験は以下の方法で行われた。まず排気手
段によって反応チャンバ内を真空排気する。次に各条件
でエッチング処理を行う。その後、排気手段によって反
応チャンバ内を真空排気し、さらにN2ガスにより反応
チャンバ内をパージする。最後に排気手段によって反応
チャンバ内を真空排気する。このパージと真空排気を数
回繰り返した後、半導体基板を反応チャンバから搬出
し、エッチング量を測定する。
段によって反応チャンバ内を真空排気する。次に各条件
でエッチング処理を行う。その後、排気手段によって反
応チャンバ内を真空排気し、さらにN2ガスにより反応
チャンバ内をパージする。最後に排気手段によって反応
チャンバ内を真空排気する。このパージと真空排気を数
回繰り返した後、半導体基板を反応チャンバから搬出
し、エッチング量を測定する。
【0024】以下に各実施例のエッチング条件を示す。 比較例: 基板温度:室温 HF圧力:6Torr エッチング時間:2分 エッチング方法:HFを反応チャンバ内に導入しそのまま
2分間保持した。 実施例1: 基板温度:室温 HF圧力:6Torr エッチング時間:2分 エッチング方法:HFを反応チャンバに導入しながら同時
に排気し、スロットルバルブによって反応チャンバ内の
圧力を6Torrに保持した。 実施例2: 基板温度:室温 HF圧力:6Torr エッチング時間:30秒×4 エッチング方法:HFを反応チャンバに導入しそのまま3
0秒間保持した後排気する工程を4回繰り返した。 実施例3: 基板を含む反応チャンバ全体の温度:50℃ HF圧力:6Torr エッチング時間:2分 エッチング方法:ヒータにより半導体基板及び反応チャ
ンバ全体を加熱しながらHFを反応チャンバ内に導入しそ
のまま2分間保持した。
2分間保持した。 実施例1: 基板温度:室温 HF圧力:6Torr エッチング時間:2分 エッチング方法:HFを反応チャンバに導入しながら同時
に排気し、スロットルバルブによって反応チャンバ内の
圧力を6Torrに保持した。 実施例2: 基板温度:室温 HF圧力:6Torr エッチング時間:30秒×4 エッチング方法:HFを反応チャンバに導入しそのまま3
0秒間保持した後排気する工程を4回繰り返した。 実施例3: 基板を含む反応チャンバ全体の温度:50℃ HF圧力:6Torr エッチング時間:2分 エッチング方法:ヒータにより半導体基板及び反応チャ
ンバ全体を加熱しながらHFを反応チャンバ内に導入しそ
のまま2分間保持した。
【0025】
【表1】
【0026】表1に実験結果を示す。表の数値は、SiOF
を1とした場合の各エッチング条件における各膜の選択
性を表し、その逆数がエッチング量を表す。
を1とした場合の各エッチング条件における各膜の選択
性を表し、その逆数がエッチング量を表す。
【0027】表1の結果より、本発明に係る方法によれ
ば、従来例に比べいずれの膜種も選択性が約2倍に改善
されていることがわかる。これは、本発明に係る方法に
よってエッチング反応中の反応チャンバ内の水分濃度が
低く制御され、半導体基板上への再結露が防止されたた
めであると考えられる。また、表1において実施例3を
他の実施例と比較した場合、同様に選択性が改善されて
いるのがわかる。これは、半導体基板上への再結露を防
止するのみでも十分に効果があることを示している。し
たがって、実施例3を他の実施例1若しくは2と組み合
わせることによってさらに選択性が改善される可能性が
あると考えられる。
ば、従来例に比べいずれの膜種も選択性が約2倍に改善
されていることがわかる。これは、本発明に係る方法に
よってエッチング反応中の反応チャンバ内の水分濃度が
低く制御され、半導体基板上への再結露が防止されたた
めであると考えられる。また、表1において実施例3を
他の実施例と比較した場合、同様に選択性が改善されて
いるのがわかる。これは、半導体基板上への再結露を防
止するのみでも十分に効果があることを示している。し
たがって、実施例3を他の実施例1若しくは2と組み合
わせることによってさらに選択性が改善される可能性が
あると考えられる。
【0028】
【効果】本発明に係る方法によれば、反応チャンバ内の
水分濃度が低く制御され、選択性が約2倍に改善され
た。
水分濃度が低く制御され、選択性が約2倍に改善され
た。
【0029】また、本発明に係る方法によれば、エッチ
ング反応により生成された水の再結露が防止され、プロ
セス安定性を確保することができた。
ング反応により生成された水の再結露が防止され、プロ
セス安定性を確保することができた。
【0030】さらに、本発明に係る方法によれば、コス
トを安く抑え、歩留まりの低下を防止することができ
た。
トを安く抑え、歩留まりの低下を防止することができ
た。
Claims (11)
- 【請求項1】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排
気手段と、圧力制御手段とから成る半導体製造装置を使
って、半導体基板上に成膜された少なくとも2種類の薄
膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエッチン
グ処理を行う半導体基板処理方法において、前記エッチ
ング処理は、前記ガス導入手段によってHFまたはHF+H2O
を前記反応チャンバ手段内に導入すると同時に前記排気
手段によって排気し、水分の分圧上昇を抑制するべく前
記反応チャンバ手段内の圧力を前記圧力制御手段によっ
て一定に保持する工程から成るところの方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の方法であって、前記選択
された1種類の薄膜はSiOF膜である、ところの方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の方法であって、前記圧力
制御手段は、N2バランサーまたはスロットルバルブであ
る、ところの方法。 - 【請求項4】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排
気手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体基
板上に成膜された少なくとも2種類の薄膜から形成され
る多層膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエ
ッチング処理を行う半導体基板処理方法において、前記
エッチング処理は、前記ガス導入手段によってHFまたは
HF+H2Oを前記反応チャンバ手段内に導入し、一定圧力で
所定の時間保持し、その後前記排気手段により真空引き
するという作業を所定の回数繰り返す工程から成る、と
ころの方法。 - 【請求項5】請求項4に記載の方法であって、前記選択
された1種類の薄膜はSiOF膜である、ところの方法。 - 【請求項6】請求項4に記載の方法であって、前記所定
の時間は1秒〜60秒の範囲の値である、ところの方法。 - 【請求項7】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、排
気手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体基
板上に成膜された少なくとも2種類の薄膜のうち選択さ
れた1種類の薄膜についてのみエッチング処理を行う半
導体基板処理方法において、前記エッチング処理は、前
記半導体基板の温度を前記反応チャンバ手段の内壁温度
より0〜50℃高く設定する工程を含む、ところの方法。 - 【請求項8】請求項7に記載の方法であって、前記選択
された1種類の薄膜はSiOF膜である、ところの方法。 - 【請求項9】請求項7に記載の方法であって、前記反応
チャンバ及び/または前記ガス導入手段が20〜200℃の
範囲で一定に保持される、ところの方法。 - 【請求項10】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、
排気手段と、圧力制御手段とから成る半導体製造装置を
使って、半導体基板上に成膜された少なくとも2種類の
薄膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみエッチ
ング処理を行う半導体基板処理方法において、前記エッ
チング処理は、前記ガス導入手段によってHFまたはHF+H
2Oを前記反応チャンバ手段内に導入すると同時に前記排
気手段によって排気し、水分の分圧上昇を抑制するべく
前記反応チャンバ手段内の圧力を前記圧力制御手段によ
って一定に保持する工程と、前記半導体基板の温度を前
記反応チャンバ手段の内壁温度より0〜50℃高く設定す
る工程とから成る、ところの方法。 - 【請求項11】反応チャンバ手段と、ガス導入手段と、
排気手段と、から成る半導体製造装置を使って、半導体
基板上に成膜された少なくとも2種類の薄膜から形成さ
れる多層膜のうち選択された1種類の薄膜についてのみ
エッチング処理を行う半導体基板処理方法において、前
記エッチング処理は、前記ガス導入手段によってHFまた
はHF+H2Oを前記反応チャンバ手段内に導入し、一定圧力
で所定の時間保持し、その後前記排気手段により真空引
きするという作業を所定の回数繰り返す工程と、前記半
導体基板の温度を前記反応チャンバ手段の内壁温度より
0〜50℃高く設定する工程とから成る、ところの方法。
Priority Applications (6)
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---|---|---|---|
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US09/881,255 US6645873B2 (en) | 2000-06-21 | 2001-06-14 | Method for manufacturing a semiconductor device |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002050609A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101802580B1 (ko) | 2014-06-27 | 2017-11-28 | 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 | 에칭 방법 및 기억 매체 |
-
2000
- 2000-08-01 JP JP2000233585A patent/JP2002050609A/ja active Pending
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