JP2002048932A - 光導波路素子および半導体レーザ装置 - Google Patents

光導波路素子および半導体レーザ装置

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JP2002048932A
JP2002048932A JP2000232914A JP2000232914A JP2002048932A JP 2002048932 A JP2002048932 A JP 2002048932A JP 2000232914 A JP2000232914 A JP 2000232914A JP 2000232914 A JP2000232914 A JP 2000232914A JP 2002048932 A JP2002048932 A JP 2002048932A
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optical waveguide
cladding layer
refractive index
semiconductor laser
core
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Toshiaki Fukunaga
敏明 福永
Toshiaki Kuniyasu
利明 国安
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザ素子と直接結合される光導波路
素子において、光導波路への光閉じ込めを十分に高く
し、直接結合された半導体レーザ素子と光導波路とのモ
ードマッチングを良好にする。 【解決手段】 Siまたは石英からなる基板20上に光導
波路が形成されてなり、この光導波路の端面に半導体レ
ーザ素子が直接結合される光導波路素子101において、
光導波路のコア23の上下にそれぞれ上部クラッド層24、
26、下部第1クラッド層21および下部第2クラッド層22
を形成する。そして上部クラッド層26の上に、コア23よ
りも低屈折率で導波方向に延びるストライプ状の溝を有
する光閉じ込め層28、および、その上に形成されて一部
が前記溝を埋め込む、光閉じ込め層28よりも高屈折率の
埋め込みクラッド層29からなる屈折率導波機構を形成し
て、基本横モード以外のモードを遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光導波路素子に関
し、さらに詳しくは、半導体レーザ素子と直接結合して
用いられる光導波路素子に関するものである。
【0002】また本発明は、このような光導波路素子と
半導体レーザ素子とが直接結合されてなる半導体レーザ
装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来より、Siまたは石英からなる基板
上に光導波路が形成されてなる光導波路素子が種々提供
されている。このような光導波路素子に光を入射させる
光源としては、半導体レーザが用いられる場合も多く、
その場合は特開平10−161165号や同10−25
4001号に示されるように、半導体レーザを光導波路
素子の端面に直接結合させることが広くなされている。
【0004】他方、例えば上記特開平10−25400
1号に示されるように、半導体レーザの発振波長を所定
値に選択、ロックするための手法の1つとして、いわゆ
る光フィードバックが知られている。この光フィードバ
ックは、半導体レーザから発せられたレーザ光をグレー
ティング素子や狭帯域バンドパスフィルタ等の波長選択
素子を介して半導体レーザに再入射させ、選択された波
長で半導体レーザを発振させる技術である。
【0005】この光フィードバックを行なうための上記
グレーティング素子としては、バルク型のグレーティン
グやファイバーグレーティングが用いられることが多い
が、前述したような光導波路素子において光導波路に沿
ってグレーティングを形成してなるものを用いることも
できる。すなわち、そのような構成の光導波路素子にお
いては、光導波路を伝搬する導波光のうちグレーティン
グ周期から定まる特定波長の光のみがグレーティングで
回折するので、例えばこのグレーティングで反射回折し
た光が半導体レーザに戻るようにしておけば、半導体レ
ーザの発振波長を所定値に選択、ロックすることが可能
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の光導波路素
子に半導体レーザを直接結合させてその発振波長を選
択、ロックする場合、半導体レーザと光導波路とのモー
ドマッチング(つまり光導波路における導波光の電界分
布と、半導体レーザの光導波路入射側端面における光強
度分布との整合性)が良好でないと損失が大きくなり、
半導体レーザにフィードバックされる光量が低減して高
出力化することが困難になる。
【0007】特開平9−80247号には、石英系基板
上に形成した光導波路における光閉じ込めを強くして、
半導体レーザとのモードマッチングを良好にするように
した光導波路素子が示されている。この光導波路素子
は、光導波路のコア部分に比較的容易に高屈折率が得ら
れるSiOxNyHzを用い、その周囲にフッ素を添加し
たSiOからなるクラッド層を設け、さらにその周
囲にSiOからなるクラッド層を設けてなるもので
ある。
【0008】しかし上記構成の光導波路素子において
も、コアとその周囲のクラッドとの間の比屈折率差Δn
は2.5%程度で、まだ光閉じ込めが十分とは言えず、そ
のため、そこに半導体レーザを直接結合した場合、半導
体レーザと光導波路とのモードマッチングが良好ではな
いという問題が認められる。したがって、この光導波路
素子を光フィードバックに利用しても、半導体レーザを
高出力化することは困難である。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みて、光導波路へ
の光閉じ込めが十分に高く、直接結合された半導体レー
ザ素子と光導波路とのモードマッチングが良好になされ
得る光導波路素子を提供することを目的とする。
【0010】また本発明は、前述のグレーティングを備
えて半導体レーザ素子に光フィードバックをかける光導
波路素子において、上記のモードマッチングを良好に
し、それによりフィードバック光量を十分に確保して、
半導体レーザ素子の高出力化を実現することを目的とす
る。
【0011】さらに本発明は、上述のような光導波路素
子と半導体レーザ素子とが直接結合されてなる半導体レ
ーザ装置において、高出力化を実現することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による光導波路素
子は、前述したように例えばSiや石英からなる基板上
に光導波路が形成されてなり、この光導波路の端面に半
導体レーザ素子が直接結合される光導波路素子におい
て、光導波路のコアと前記基板との間に、このコアより
も低屈折率の下部第1クラッド層が形成され、前記光導
波路のコアに対して前記基板の反対側に、このコアより
も低屈折率の上部クラッド層が形成され、この上部クラ
ッド層の上に、前記コアよりも低屈折率で導波方向に延
びるストライプ状の溝を有する光閉じ込め層、および、
その上に形成されて一部が前記溝を埋め込む、前記光閉
じ込め層よりも高屈折率の埋め込みクラッド層からなる
屈折率導波機構が形成されて、基本横モード以外のモー
ドを遮断するようになっていることを特徴とするもので
ある。
【0013】上記構成の光導波路素子においては、下部
第1クラッド層とコアとの間にあって該コアに接し、こ
れら下部第1クラッド層とコアとの間の屈折率を有する
下部第2クラッド層が設けられるのが望ましい。
【0014】また上部クラッド層は、前記コアよりも低
屈折率の上部第1クラッド層、および、この上部第1ク
ラッド層とコアとの間にあって該コアに接し、これら上
部第1クラッド層とコアとの間の屈折率を有する上部第
2クラッド層からなり、そして前記光閉じ込め層は、前
記上部第1クラッド層の上に形成されることが望まし
い。
【0015】あるいは、上部クラッド層は1つのクラッ
ド層のみからなり、前記光閉じ込め層がこの1つのクラ
ッド層の上に形成されてもよい。
【0016】また、本発明の光導波路素子においては、
上部クラッド層と光閉じ込め層との間に、該光閉じ込め
層の前記溝をエッチングする際に上部クラッド層に対す
るエッチングを阻止するエッチング阻止層が形成される
のが望ましい。
【0017】また本発明による各光導波路素子におい
て、光導波路のコアの幅は、前記半導体レーザ素子の発
振幅と略等しいことが望ましい。また光導波路の端面に
は、反射防止コートが形成されていることが望ましい。
【0018】さらに、光導波路における導波光の電界分
布は、半導体レーザ素子の光導波路入射側端面における
光強度分布と略等しいことが望ましい。
【0019】また上部クラッド層には、半導体レーザ素
子の発振波長を選択するグレーティングが形成されてい
ることが望ましい。
【0020】このグレーティングは、上部クラッド層が
前述のような上部第1クラッド層と上部第2クラッド層
とから構成される場合には、例えば、上部第2クラッド
層の表面において、コアの延びる方向に沿って周期的に
繰り返す凹凸から形成することができる。
【0021】またこのグレーティングは、上部クラッド
層が1つのクラッド層のみから構成される場合には、こ
のクラッド層の屈折率が前記コアの延びる方向に沿って
周期的に変えられてなるものであってもよい。その際に
は、下部第1クラッド層とコアとの間にあって該コアに
接し、これら下部第1クラッド層とコアとの間の屈折率
を有する下部第2クラッド層が形成された上で、この下
部第2クラッド層にも、上記1つのクラッド層に形成さ
れたものと同様のグレーティングが形成されることが望
ましい。
【0022】そして以上説明した本発明による各光導波
路素子において、前記コアの屈折率は1.75〜2.7
の範囲にあり、前記下部第1クラッド層の屈折率は1.
4〜1.47の範囲にあり、前記下部第2クラッド層の
屈折率が1は48〜1.52の範囲にあり、前記光閉じ
込め層の屈折率は1.4〜1.5の範囲にあり、前記埋
め込みクラッド層の屈折率は前記光閉じ込め層の屈折率
より0.03以上大きい範囲にあることが望ましい。
【0023】屈折率が1.75〜2.7のコア材料とし
ては、Si 、Ta 、HfO 、TiO
およびZrO のうちのいずれかを好適に用いるこ
とができる。また上述の屈折率範囲にある各クラッド層
の材料としては、例えばSiOや、SiO・GeO
や、SiON 等が適用可能である。
【0024】他方、本発明による半導体レーザ装置は、
上述のように上部クラッド層に半導体レーザの発振波長
を選択するグレーティングが形成された本発明の光導波
路素子を用いた半導体レーザ装置であって、半導体レー
ザ素子から発せられた後、前記グレーティングで波長選
択された光が該半導体レーザ素子にフィードバックされ
る構成を有することを特徴とするものである。
【0025】なおこの半導体レーザ装置において、半導
体レーザ素子は、光波長変換素子に入射させる基本波を
発する光源として用いられたものであることが望まし
い。
【0026】
【発明の効果】本発明による光導波路素子は、光導波路
のコアの上下にそれぞれ上部クラッド層、下部第1クラ
ッド層を形成し、上部クラッド層の上に、コアよりも低
屈折率で導波方向に延びるストライプ状の溝を有する光
閉じ込め層、および、その上に形成されて一部が前記溝
を埋め込む、前記光閉じ込め層よりも高屈折率の埋め込
みクラッド層からなる屈折率導波機構を形成して、基本
横モードのみで導波させるようにしたことにより、光導
波路における光閉じ込めが著しく強くて、直接結合され
た半導体レーザと光導波路とのモードマッチングが良好
になされ得るものとなる。
【0027】特に、光導波路のコアを、屈折率が1.7
5〜2.7と著しく高い材料から形成した場合は、 Δn≒(コアの屈折率−クラッドの屈折率)/コアの屈
折率 で定義されるコアとクラッドとの間の比屈折率差Δn
を、前述した特開平9−80247号に示された2.5%
の10倍程度まで高くすることも可能である。それによ
りこの場合は、光導波路における光閉じ込めが特に強く
なるので、上述した効果が特に顕著なものとなる。
【0028】そして本発明の光導波路素子のうち、特に
上部クラッド層に、あるいは上部クラッド層および下部
クラッド層に半導体レーザ素子の発振波長を選択するグ
レーティングを形成して、このグレーティングで波長選
択された光が半導体レーザ素子にフィードバックされる
構成としたものにおいては、上記の通りモードマッチン
グが良好になされることにより、フィードバック光量が
十分に確保されて、半導体レーザ素子の高出力化を実現
可能となる。
【0029】したがって、上述のように半導体レーザ素
子の発振波長を選択するグレーティングが形成された光
導波路素子を用いた本発明の半導体レーザ装置は、フィ
ードバック光量が十分に確保されて、高出力化を達成で
きるものとなる。
【0030】また本発明の光導波路素子において、光導
波路における導波光の電界分布が、半導体レーザ素子の
光導波路入射側端面における光強度分布の光強度分布と
略等しくなっていれば、半導体レーザ素子と光導波路と
のモードマッチングが最大限良好になされるようにな
る。
【0031】以上の通り本発明によれば、単一モードレ
ーザ光の波長安定化を低ロスでコンパクトな光導波路素
子によって行うことができる。また、従来装置において
半導体レーザ素子のモードロックに要していたグレーテ
ィング光学系を省略することができるので、コンパクト
で部品点数の少ない低コストの半導体レーザ光源、さら
にはSHG(第2高調波発生)光源等を提供可能とな
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1の(1)および(2)はそれぞれ、
本発明の第1の実施形態による光導波路素子101の立断
面形状および側断面形状を示すものである。これらの図
を参照して、本実施形態の光導波路素子101をその作製
方法とともに説明する。
【0033】まずSi基板20の上に、TEOS(テトラ
エトキシシラン)とO によるプラズマCVD法によ
り、屈折率1.45のSiO下部第1クラッド層21を
3μm厚に形成し、連続して同様にSiH,N
,N,NHガスを用いてプラズマCVD法によ
り、屈折率1.48のSiON下部第2クラッド層22を
0.05μm厚に形成する。さらにSiH,NHガス
を用いてプラズマCVD法により屈折率1.9のSi
コア層23を0.12μm厚に形成し、連続してその上に
SiH,NO ,N,NHガスを用いてプラ
ズマCVD法により、屈折率1.48のSiON上部第
2クラッド層24を0.08μm厚に形成する。
【0034】その上に、後述する発振波長1.06μmの半
導体レーザの縦モードを選択するグレーティングを形成
するために、厚さ100nm程度の薄膜レジストを形成
し、He−Cdレーザ光源を用いた干渉露光法により周
期Λ=λ/2neff のグレーティングパターンを形
成し、CHF ガスを用いたドライエッチングにより
深さ60nmのグレーティング25を基板の全面または所定
の領域(素子長より短い領域)に形成する。なお上記の
eff は石英光導波路を導波する光の等価屈折率、
λは導波光の波長である。
【0035】次にOプラズマアッシングによってレジ
ストを剥離した後、屈折率1.45のSiO上部第1
クラッド層26を0.2μm厚程度に形成する。その後、イ
オンアシスト蒸着またはスパッタ法によりAl
エッチング阻止層27を10nm厚程度に成膜し、さらにそ
の上に屈折率1.45のSiO光閉じ込め層28を1μ
m厚程度に堆積する。
【0036】次にSiO光閉じ込め層28の上に、導波
方向(共振器長さ方向)に延びる3μm幅のストライプ
溝を有するレジストマスクを通常のフォトリソ法により
形成する。次いで、CHF ガスを用いたドライエッ
チング法またはフッ酸系のエッチング液により、上記レ
ジストマスクが形成されていない中央部分のSiO
閉じ込め層28を、Al エッチング阻止層27がス
トライプ状に露出するまでエッチングする。なおその
際、SiO とAl のエッチング速度の差を利
用して、エッチング深さを高精度に制御することができ
る。
【0037】さらにその上に、屈折率1.5程度のSi
ON上部第3クラッド層29を3μm厚程度に堆積する。
このSiON上部第3クラッド層29の一部は、それより
も低屈折率のSiO光閉じ込め層28のストライプ溝を
埋め込み、それにより、屈折率導波機構が形成される。
ここで、上記SiON上部第3クラッド層29の屈折率並
びにSiO上部第1クラッド層26の膜厚は、基本横モ
ードのみが許容される値とする。
【0038】以上の各層が形成された基板をダイシング
装置によって長さ5mmのバーに切断し、そのバーの両
端面を精密鏡面研磨し、それら両端面に反射率0.1%程
度のARコート30,31を蒸着法によって形成する。さら
にダイシング装置によってバーをチップ状に切断する
と、本実施形態の光導波路素子101が完成する。
【0039】この光導波路素子101は図1に示される通
り、Si基板20の上にSiO下部第1クラッド層21、
SiON下部第2クラッド層22、Siコア層23、
グレーティング25が形成されたSiON上部第2クラッ
ド層24、SiO上部第1クラッド層26、Al
エッチング阻止層27、SiO光閉じ込め層28、および
一部がこのSiO光閉じ込め層28を埋め込むSiON
上部第3クラッド層(埋め込みクラッド層)29がこの順
に形成されてなるものである。
【0040】この光導波路素子101は、上述の通り、S
iON上部第3クラッド層29の一部が、それよりも低屈
折率のSiO光閉じ込め層28のストライプ溝を埋め込
んでなる屈折率導波機構を有することにより、光閉じ込
めが強いものとなっている。この光導波路素子101の使
用形態については後に詳しく説明する。
【0041】なお基板としてはSi基板以外に、石英基
板を用いることもできる。また、Siあるいは石英に
P,B等のドーパントが添加されたものからなる基板を
用いることもできる。
【0042】さらに、光導波路素子を構成するいずれの
層に関しても、上で説明した以外の材料および作製法が
適用可能である。例えばTEOSとO による下部第
1クラッド層は火炎堆積法、上部第1クラッド層はSi
,NO,TMGe(トリメチルゲルマニウム)に
よるSiO・GeO材から形成されてもよい。ただ
し火炎堆積法等の高温成膜法はグレーティング形状の変
形を招いてしまうため、上部第1クラッド層には適用不
可能である。また第2クラッド層を構成するSiON膜
は、成膜条件を変えたSiO膜でも代用可能であり、
コアを構成するSi膜も、Ta ,HfO
、TiO 、ZrO 等で代用することが可能で
ある。
【0043】また本実施形態の光導波路素子は特定発振
波長の半導体レーザのみに限らず、半導体レーザの発振
波長に適応したグレーティング周期を設定することによ
り、種々の発振波長の半導体レーザに対応可能である。
【0044】またコア幅は、半導体レーザに対して単一
横モードの光をフィードバックさせる上では、半導体レ
ーザの発振幅と等しいことが好ましい。そのようなコア
幅は、通常、具体的には2〜5μm程度である。そして
本実施形態では、導波光の上下方向の電界強度分布を完
全に対称とするために下部第2クラッド層を設けたが、
この下部第2クラッド層は必ずしも設けなくてもよい。
【0045】さらに、本実施形態ではAl エッ
チング阻止層27を形成しているが、ドライエッチングを
採用する場合は、このようなエッチング阻止層を形成し
なくても構わない。しかし、エッチング深さをより高精
度に制御する上では、このようなエッチング阻止層を形
成するのが好ましい。
【0046】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図2の(1)および(2)はそれぞれ、本発明の第2
の実施形態による光導波路素子102の立断面形状および
側断面形状を示すものである。これらの図を参照して、
本実施形態の光導波路素子102をその作製方法とともに
説明する。
【0047】まずSi基板40の上に、TEOS(テトラ
エトキシシラン)とO によるプラズマCVD法によ
り、屈折率1.45のSiO下部第1クラッド層41を
1.5μm厚に形成し、連続して同様にTEOS,O
TMGeガスを用いてプラズマCVD法により、屈折率
1.46のSiO・GeO下部第2クラッド層42を
1μm厚に形成する。さらにSiH,NHガスを
用いてプラズマCVD法により屈折率1.9のSi
コア層43を0.12μm厚に形成し、連続してその上にT
EOS,O,TMGeガスを用いてプラズマCVD法
により、屈折率1.46のSiO・GeO上部第2
クラッド層44を1μm厚に形成する。
【0048】その後、イオンアシスト蒸着またはスパッ
タ法によりAl エッチング阻止層47を10nm厚
程度に成膜し、さらにその上に屈折率1.45のSiO
光閉じ込め層48を1μm厚程度に堆積する。
【0049】次にSiO光閉じ込め層48の上に、導波
方向(共振器長さ方向)に延びる3μm幅のストライプ
溝を有するレジストマスクを通常のフォトリソ法により
形成する。次いで、CHF ガスを用いたドライエッ
チング法またはフッ酸系のエッチング液により、上記レ
ジストマスクが形成されていない中央部分のSiO
閉じ込め層48を、Al エッチング阻止層47がス
トライプ状に露出するまでエッチングする。なおその
際、SiO とAl のエッチング速度の差を利
用して、エッチング深さを高精度に制御することができ
る。
【0050】さらにその上に、屈折率1.5程度のSi
ON上部第3クラッド層49を3μm厚程度に堆積する。
このSiON上部第3クラッド層49の一部は、それより
も低屈折率のSiO光閉じ込め層48のストライプ溝を
埋め込み、それにより、屈折率導波機構が形成される。
ここで、上記SiON上部第3クラッド層49の屈折率並
びにSiO・GeO上部第2クラッド層44の膜厚
は、基本横モードのみが許容される値とする。
【0051】次に、例えば発振波長1.06μmの半導体レ
ーザの縦モードを選択するグレーティングを形成するた
めに、エキシマレーザと位相差マスクを用いて、周期Λ
=λ/2neff のグレーティングパターン状の紫外
光を上部第2クラッド層44および下部第2クラッド層42
に照射する。それにより、この紫外光の照射部分の屈折
率が変化して、グレーティング45が形成される。なお上
記neff は石英光導波路を導波する光の等価屈折
率、λは導波光の波長である。
【0052】以上の各層が形成された基板をダイシング
装置によって長さ5mmのバーに切断し、そのバーの両
端面を精密鏡面研磨し、それら両端面に反射率0.1%程
度のARコート50,51を蒸着法によって形成する。さら
にダイシング装置によってバーをチップ状に切断する
と、本実施形態の光導波路素子103が完成する。
【0053】この光導波路素子103は図3に示される通
り、Si基板40の上にSiO下部第1クラッド層41、
グレーティング45を有するSiO・GeO下部第2
クラッド層42、Siコア層43、グレーティング45
を有するSiO・GeO上部第2クラッド層44、A
エッチング阻止層47、SiO光閉じ込め層4
8、および一部がこのSiO光閉じ込め層48を埋め込
むSiON上部第3クラッド層(埋め込みクラッド層)
49がこの順に形成されてなるものである。
【0054】この光導波路素子103は、上述の通り、S
iON上部第3クラッド層49の一部が、それよりも低屈
折率のSiO光閉じ込め層48のストライプ溝を埋め込
んでなる屈折率導波機構を有することにより、光閉じ込
めが強いものとなっている。
【0055】なお本実施形態でも、基板としてはSi基
板以外に、石英基板を用いることもできる。また、Si
あるいは石英にP,B等のドーパントが添加されたもの
からなる基板を用いることもできる。
【0056】さらに、光導波路素子を構成するいずれの
層に関しても、上で説明した以外の材料および作製法を
適用可能である。例えばTEOSとO による下部第
1クラッド層は火炎堆積法から形成してもよい。また下
部第2クラッド層を構成するSiO・GeOは、そ
の表面に周期的に繰り返す凹凸からなるグレーティング
を形成する場合であれば、成膜条件を変えたSiO
でも代用可能である。しかし、下部第2クラッド層の屈
折率を周期的に変えてグレーティングを形成する場合
は、このような代用は不可能である。そしてコアを構成
するSiも、Ta ,HfO ,TiO
,ZrO 等で代用することが可能である。
【0057】また上部第2クラッド層は、TEOS,O
,TMGeガスによるSiO・GeO材に、他
のB,P,Ti,Sn等の添加材を加えて形成してもよ
い。
【0058】また本実施形態の光導波路素子も特定発振
波長の半導体レーザのみに限らず、半導体レーザの発振
波長に適応したグレーティング周期を設定することによ
り、種々の発振波長の半導体レーザに対応可能である。
【0059】またコア幅は、半導体レーザに対して単一
横モードの光をフィードバックさせる上では、半導体レ
ーザの発振幅と等しいことが好ましい。そのようなコア
幅は、通常、具体的には2〜5μm程度である。
【0060】次に図3を参照して、本発明の第3の実施
形態である半導体レーザ装置について説明する。この半
導体レーザ装置は、図1に示した光導波路素子101と基
本横モード発振する半導体レーザ素子60とからなるもの
である。光導波路素子101は図示の通りCuマウント63
上に実装され、同じくCuマウント61上に実装された発
振波長1.06μmの基本横モード発振する半導体レーザ素
子60と直接結合される。この直接結合は、光導波路素子
101のSiコア層23の端面と半導体レーザ素子60
のストライプ64の後端面(図中の左端面で、無反射コー
トが形成されている)とが密接、あるいは微小距離をお
いて近接する状態にして、Cuマウント61とCuマウン
ト63とを互いに固定することによってなされる。
【0061】半導体レーザ素子60のストライプ64の前端
面(図中の右端面で、低反射コートが形成されている)
からは使用光としてのレーザ光65が出射し、一方その後
端面からは、いわゆる後方出射光65Rが出射する。この
後方出射光65Rは光導波路素子101のSiコア層2
3に入射し、そこを導波モードで伝搬する。このときグ
レーティング25(図1参照)において、グレーティング
周期ΛとΛ=λ/2n eff の関係を満たす特定波長
λの光のみが選択的に反射回折し、その回折した後方出
射光65Rが半導体レーザ素子60にフィードバックされ
る。この光フィードバックがなされることにより半導体
レーザ素子60の発振波長は、上記の選択された波長λに
ロックされる。
【0062】光導波路素子101の光導波路は、従来の光
導波路と比べると光閉じ込めが著しく強く、そこでの導
波光の電界分布は、半導体レーザ素子60の後方端面にお
ける光強度分布と略等しい状態となっている。このよう
に極めて良好なモードマッチングが実現されていること
により、半導体レーザ素子60へのフィードバック光量が
十分に確保されて、該半導体レーザ素子60の高出力化が
達成される。
【0063】次に図4を参照して、本発明の第4の実施
形態である半導体レーザ装置について説明する。この半
導体レーザ装置は、図1に示した光導波路素子101と基
本横モード発振する半導体レーザ素子67とからなるもの
である。
【0064】光導波路素子101は図示の通りCuマウン
ト63上に実装され、同じくCuマウント61上に実装され
た発振波長1.06μmの基本横モード発振する半導体レー
ザ素子67と直接結合される。この直接結合は、光導波路
素子101のSiコア層23の端面と半導体レーザ素
子67のストライプ68の前端面(図中の右端面で、無反射
コートが形成されている)とが密接、あるいは微小距離
をおいて近接する状態にして、Cuマウント61とCuマ
ウント63とを互いに固定することによってなされる。な
お半導体レーザ素子67のストライプ68の後端面(図中の
左端面)には、高反射コートが形成されている。
【0065】半導体レーザ素子67のストライプ68の前端
面からは使用光としてのレーザ光65が出射し、このレー
ザ光65は光導波路素子101のSiコア層23に入射
し、そこを導波モードで伝搬する。このときグレーティ
ング25(図1参照)において、グレーティング周期Λと
Λ=λ/2neff の関係を満たす特定波長λの光の
一部が選択的に反射回折し、その回折したレーザ光65が
半導体レーザ素子67にフィードバックされる。この光フ
ィードバックがなされることにより半導体レーザ素子67
の発振波長は、上記の選択された波長λにロックされ
る。
【0066】この場合も、光導波路素子101の光導波路
は光閉じ込めが著しく強く、そこでの導波光の電界分布
は、半導体レーザ素子67の前方端面における光強度分布
と略等しい状態となっている。このように極めて良好な
モードマッチングが実現されていることにより、半導体
レーザ素子67へのフィードバックの効率が高くなるの
で、フィードバック時の光量の損失が少なくなり、該半
導体レーザ素子67の高出力化が達成される。
【0067】次に図5を参照して、本発明の第5の実施
形態である半導体レーザ装置について説明する。この半
導体レーザ装置は、図3に示した構成に光波長変換素子
80が付加されてなるものである。なおこの図5におい
て、図3中の要素と同等の要素には同番号を付し、それ
らについては特に必要のない限り説明を省略する(以
下、同様)。
【0068】本例では、半導体レーザ素子60の前端面側
が導波路型の光波長変換素子80に直接結合されている。
この光波長変換素子80は一例として、非線形光学材料で
ある、MgOがドープされたLiNbO基板81にチャ
ンネル光導波路82が形成され、そしてこのチャンネル光
導波路82に沿って周期ドメイン反転構造83が形成されて
なるものである。
【0069】なお上記光波長変換素子80はCuマウント
84に固定され、このCuマウント84およびCuマウント
63がCuマウント61に固定されている。またCuマウン
ト61はペルチェ素子85の上に固定されている。そしてこ
のペルチェ素子85により、光波長変換素子80、光導波路
素子101および半導体レーザ素子60が所定の温度に温度
調節される。
【0070】半導体レーザ素子60の前端面から出射した
波長1.06μmのレーザ光65は光波長変換素子80の光導波
路82に入射し、そこを伝搬する際に波長が1/2=0.53
μmの第2高調波86に変換される。このとき、周期ドメ
イン反転構造83によって位相整合(疑似位相整合)が取
られる。得られた第2高調波86は光波長変換素子80から
出射し、ビームスプリッタ87を透過した第2高調波86が
所定の用途に使用される。
【0071】ビームスプリッタ87で反射した一部の第2
高調波86は光検出器88に検出され、この光検出器88が出
力する光検出信号SはAPC(Automatic Power Contro
l)回路89に入力される。APC回路89は入力された光
検出信号Sに基づいて半導体レーザ素子60の駆動電流D
を制御し、それにより、第2高調波86の光強度が一定化
される。
【0072】次に図6を参照して、本発明の第6の実施
形態である半導体レーザ装置について説明する。この半
導体レーザ装置は、図4に示した構成に光波長変換素子
80が付加されてなるものである。
【0073】本例では、光導波路素子101の前端面側が
導波路型の光波長変換素子80に直接結合されている。な
お上記光波長変換素子80はCuマウント84に固定され、
このCuマウント84がCuマウント63に固定され、この
Cuマウント63がCuマウント61に固定されている。ま
たCuマウント61はペルチェ素子85の上に固定されてい
る。そしてこのペルチェ素子85により、光波長変換素子
80、光導波路素子101および半導体レーザ素子60が所定
の温度に温度調節される。
【0074】光導波路素子101の前端面から出射した波
長1.06μmのレーザ光65は光波長変換素子80の光導波路
82に入射し、そこを伝搬する際に波長が1/2=0.53μ
mの第2高調波86に変換される。このとき、周期ドメイ
ン反転構造83によって位相整合(疑似位相整合)が取ら
れる。得られた第2高調波86は光波長変換素子80から出
射し、ビームスプリッタ87を透過した第2高調波86が所
定の用途に使用される。
【0075】ビームスプリッタ87で反射した一部の第2
高調波86は光検出器88に検出され、この光検出器88が出
力する光検出信号SはAPC(Automatic Power Contro
l)回路89に入力される。APC回路89は入力された光
検出信号Sに基づいて半導体レーザ素子67の駆動電流D
を制御し、それにより、第2高調波86の光強度が一定化
される。
【0076】次に図7を参照して、本発明の第7実施形
態の半導体レーザ装置200および第8実施形態の半導体
レーザ装置300について説明する。
【0077】一方の半導体レーザ装置200は、図4に示
した半導体レーザ装置と同様に基本横モード発振する半
導体レーザ素子201と、この基本横モード発振する半導
体レーザ素子201の発振波長をロックする光導波路素子2
02とから構成されている。基本横モード発振する半導体
レーザ素子201は発振波長帯が1.5μmのものであり、そ
こから発せられて光導波路素子202により波長が単一化
されたレーザ光203は集光レンズ204で集光されて、光通
信用のErドープ光ファイバ90に信号光として入射す
る。
【0078】他方の半導体レーザ装置300も、図4に示
した半導体レーザ装置と同様に基本横モード発振する半
導体レーザ素子301と、この基本横モード発振する半導
体レーザ素子301の発振波長をロックする光導波路素子3
02とから構成されている。基本横モード発振する半導体
レーザ素子301は発振波長帯が0.98μmのものであり、
そこから発せられて光導波路素子302により波長が単一
化されたレーザ光303は集光レンズ304で集光されて、合
波用の光カップラを構成する光ファイバ91に入射し、こ
の光カップラを介してErドープ光ファイバ90に励起光
として入射する。
【0079】Erドープ光ファイバ90は、上記励起光と
してのレーザ光303が乗り移る部分からErがドープさ
れていわゆる光ファイバ増幅器を構成しており、入射し
たレーザ光303によってErが励起されることにより、
信号光としてのレーザ光203を増幅して遠距離まで伝搬
させる。
【0080】なおErドープ光ファイバ90に入射した励
起光としてのレーザ光303は、分波用の光カップラを構
成する光ファイバ92に乗り移って、上記信号光としての
レーザ光203に乗らないようにErドープ光ファイバ90
内から除かれる。
【0081】この例においては、励起光としてのレーザ
光303の波長を光導波路素子302により単一化して、Er
の吸収ピーク波長と一致させることにより、Erの励起
効率を上げることが可能になる。
【0082】また半導体レーザ装置200は、通常の分布
帰還型半導体レーザよりも高速変調時の波長チャーピン
グが少ないという利点を有するので、長距離通信用の信
号光を発する光源として極めて好適に利用することがで
きる。
【0083】本発明の光導波路素子は、以上説明したよ
うな半導体レーザ装置を構成するのみならず、アレイ型
半導体レーザや光集積回路等の実装にも対応可能であ
る。そして、本発明の光導波路素子を半導体レーザ素子
と組み合わせて発振波長の安定化に用いる場合は、In
P基板上に形成される発振波長1.3〜1.7μm帯の半導体
レーザや、GaAs基板上に形成される発振波長1.1〜
0.6μm帯の半導体レーザに対しても適用可能である。
【0084】他方、本発明による半導体レーザ装置は、
前述した光通信用の信号光源や励起光源として用いる
他、情報・画像処理、計測、医療、印刷の分野での光源
として応用することもできるし、さらには固体レーザの
励起光源や光集積回路等へ適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である光導波路素子の
概略立断面図(1)および概略側断面図(2)
【図2】本発明の第2の実施形態である光導波路素子の
概略立断面図(1)および概略側断面図(2)
【図3】本発明の第3の実施形態である半導体レーザ装
置の概略側面図
【図4】本発明の第4の実施形態である半導体レーザ装
置の概略側面図
【図5】本発明の第5の実施形態である半導体レーザ装
置の概略側面図
【図6】本発明の第6の実施形態である半導体レーザ装
置の概略側面図
【図7】本発明の第7の実施形態である半導体レーザ装
置および第8の実施形態である半導体レーザ装置と、そ
れらの使用形態を示す概略平面図
【符号の説明】
20 Si基板 21 SiO下部第1クラッド層 22 SiON下部第2クラッド層 23 Siコア層 24 SiON上部第2クラッド層 25 グレーティング 26 SiO上部第1クラッド層 27 Al エッチング阻止層 28 SiO光閉じ込め層 29 SiON上部第3クラッド層(埋め込みクラッド
層) 40 Si基板 41 SiO下部第1クラッド層 42 SiO・GeO下部第2クラッド層 43 Siコア層 44 SiO・GeO上部第2クラッド層 45 グレーティング 47 Al エッチング阻止層 48 SiO光閉じ込め層 49 SiON上部第3クラッド層(埋め込みクラッド
層) 60、67、201、301 半導体レーザ素子 61、63、84 Cuマウント 64、68 半導体レーザ素子のストライプ 65、203、303 レーザ光 65R 後方出射光 80 光波長変換素子 81 MgOドープLiNbO基板 82 チャンネル光導波路 83 周期ドメイン反転構造 85 ペルチェ素子 86 第2高調波 87 ビームスプリッタ 88 光検出器 89 APC回路 90 Erドープ光ファイバ 91、92 光ファイバ(光カップラ) 101、103、202、302 光導波路素子 204、304 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA04 LA02 MA07 PA05 PA24 PA30 TA05 TA31 2K002 AB12 CA03 DA06 EA07 FA27 HA20 5F073 AA65 AA83 AB12 AB21 AB25 AB29 EA29 FA14 GA12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に光導波路が形成されてなり、こ
    の光導波路の端面に半導体レーザ素子が直接結合される
    光導波路素子において、 光導波路のコアと前記基板との間に、このコアよりも低
    屈折率の下部第1クラッド層が形成され、 前記光導波路のコアに対して前記基板の反対側に、この
    コアよりも低屈折率の上部クラッド層が形成され、 この上部クラッド層の上に、前記コアよりも低屈折率で
    導波方向に延びるストライプ状の溝を有する光閉じ込め
    層、および、その上に形成されて一部が前記溝を埋め込
    む、前記光閉じ込め層よりも高屈折率の埋め込みクラッ
    ド層からなる屈折率導波機構が形成されて、 基本横モード以外のモードを遮断するようになっている
    ことを特徴とする光導波路素子。
  2. 【請求項2】 前記上部クラッド層が、前記コアよりも
    低屈折率の上部第1クラッド層、および、この上部第1
    クラッド層とコアとの間にあって該コアに接し、これら
    上部第1クラッド層とコアとの間の屈折率を有する上部
    第2クラッド層からなり、 前記光閉じ込め層が、前記上部第1クラッド層の上に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路
    素子。
  3. 【請求項3】 前記上部クラッド層が1つのクラッド層
    のみからなり、 前記光閉じ込め層がこの1つのクラッド層の上に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の光導波路素
    子。
  4. 【請求項4】 前記上部クラッド層と前記光閉じ込め層
    との間に、該光閉じ込め層の前記溝がエッチングされる
    際に上部クラッド層に対するエッチングを阻止するエッ
    チング阻止層が形成されていることを特徴とする請求項
    1から3いずれか1項記載の光導波路素子。
  5. 【請求項5】 前記コアの幅が、前記半導体レーザ素子
    の発振幅と略等しいことを特徴とする請求項1から4い
    ずれか1項記載の光導波路素子。
  6. 【請求項6】 前記光導波路の端面に反射防止コートが
    形成されていることを特徴とする請求項1から5いずれ
    か1項記載の光導波路素子。
  7. 【請求項7】 前記光導波路における導波光の電界分布
    が、前記半導体レーザ素子の光導波路入射側端面におけ
    る光強度分布と略等しいことを特徴とする請求項1から
    6いずれか1項記載の光導波路素子。
  8. 【請求項8】 前記上部クラッド層に、前記半導体レー
    ザ素子の発振波長を選択するグレーティングが形成され
    ていることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記
    載の光導波路素子。
  9. 【請求項9】 前記上部クラッド層が、前記コアよりも
    低屈折率の上部第1クラッド層、および、この上部第1
    クラッド層とコアとの間にあって該コアに接し、これら
    上部第1クラッド層とコアとの間の屈折率を有する上部
    第2クラッド層からなり、 前記グレーティングが、前記上部第2クラッド層の表面
    において、前記コアの延びる方向に沿って周期的に繰り
    返す凹凸からなるものであることを特徴とする請求項8
    記載の光導波路素子。
  10. 【請求項10】 前記上部クラッド層が1つのクラッド
    層のみからなり、 前記グレーティングが、前記1つのクラッド層の屈折率
    が前記コアの延びる方向に沿って周期的に変えられてな
    るものであり、 前記下部第1クラッド層とコアとの間にあって該コアに
    接し、これら下部第1クラッド層とコアとの間の屈折率
    を有する下部第2クラッド層が形成され、 この下部第2クラッド層にも、前記1つのクラッド層に
    形成されたものと同様のグレーティングが形成されてい
    ることを特徴とする請求項8記載の光導波路素子。
  11. 【請求項11】 前記コアの屈折率が1.75〜2.7
    の範囲にあり、前記下部第1クラッド層の屈折率が1.
    4〜1.47の範囲にあり、前記下部第2クラッド層の
    屈折率が1.48〜1.52の範囲にあり、前記光閉じ
    込め層の屈折率が1.4〜1.5の範囲にあり、前記埋
    め込みクラッド層の屈折率が前記光閉じ込め層の屈折率
    より0.03以上大きい範囲にあることを特徴とする請
    求項1から10いずれか1項記載の光導波路素子。
  12. 【請求項12】 請求項8から11いずれか1項記載の
    光導波路素子を用いた半導体レーザ装置であって、 前記半導体レーザ素子から発せられた後、前記グレーテ
    ィングで波長選択された光が該半導体レーザ素子にフィ
    ードバックされる構成を有することを特徴とする半導体
    レーザ装置。
  13. 【請求項13】 前記半導体レーザ素子が、光波長変換
    素子に入射させる基本波を発する光源として用いられた
    ものであることを特徴とする請求項12記載の半導体レ
    ーザ装置。
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