JP2002048899A - コンクリート製貯蔵容器の監視方法、コンクリート製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、および監視システム - Google Patents
コンクリート製貯蔵容器の監視方法、コンクリート製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、および監視システムInfo
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Abstract
(57)【要約】
【課題】コンクリート製貯蔵容器およびキャニスタの健
全性を容易に監視可能な監視装置および監視方法を提供
することにある。 【解決手段】監視装置60は、コンクリートキャスク1
0の排気口28近傍領域にパルスレーザ光を照射するパ
ルスレーザ光源64、検出レーザ光を照射する検出レー
ザ光源66、および受光部68を有している。排気口か
ら排出された気体をパルスレーザ光で走査して励起さ
せ、この励起された気体に検出レーザ光を照射し、照射
のちの検出レーザ光の波長を受光部68によって測定す
る。そして、測定した波長から、励起された気体によっ
て吸収された吸収波長を検出する。この吸収波長に基づ
いて、コンクリートキャスクから排出された気体を特定
し、放射線漏洩の有無を監視する。
全性を容易に監視可能な監視装置および監視方法を提供
することにある。 【解決手段】監視装置60は、コンクリートキャスク1
0の排気口28近傍領域にパルスレーザ光を照射するパ
ルスレーザ光源64、検出レーザ光を照射する検出レー
ザ光源66、および受光部68を有している。排気口か
ら排出された気体をパルスレーザ光で走査して励起さ
せ、この励起された気体に検出レーザ光を照射し、照射
のちの検出レーザ光の波長を受光部68によって測定す
る。そして、測定した波長から、励起された気体によっ
て吸収された吸収波長を検出する。この吸収波長に基づ
いて、コンクリートキャスクから排出された気体を特定
し、放射線漏洩の有無を監視する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射性物質を貯
蔵管理するコンクリート製貯蔵容器、いわゆるコンクリ
ートキャスクの健全性を監視する監視方法、コンクリー
ト製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、およ
び監視システムに関する。
蔵管理するコンクリート製貯蔵容器、いわゆるコンクリ
ートキャスクの健全性を監視する監視方法、コンクリー
ト製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、およ
び監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉の使用済燃料に代表される高放射
性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の
再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再
処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を
行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。この
ような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等
による湿式法、あるいは、キャスク等による乾式法が知
られている。
性物質は、解体処理されるとともに、プルトニウム等の
再度燃料として使用可能な有用物質を回収するため、再
処理される。そして、これらの使用済燃料は、再処理を
行うまでの間、密閉された状態で貯蔵されている。この
ような高放射性物質の貯蔵方法としては、貯蔵プール等
による湿式法、あるいは、キャスク等による乾式法が知
られている。
【0003】乾式法は、水に代わり空気によって自然冷
却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コスト
が低いことから注目を集め、開発が進められている。ま
た、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあ
るが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽す
るコンクリートキャスクは、低コストであることから特
に注目されている。コンクリートは、中性子遮蔽材とし
て優れ、他の遮蔽材よりも安価であるとともに、構造体
として必要な強度が得られる等の利点も備えている。
却を行う貯蔵方法であり、湿式法に比較して運転コスト
が低いことから注目を集め、開発が進められている。ま
た、乾式法に用いるキャスクには種々の構造のものがあ
るが、コンクリート構造物によって使用済燃料を遮蔽す
るコンクリートキャスクは、低コストであることから特
に注目されている。コンクリートは、中性子遮蔽材とし
て優れ、他の遮蔽材よりも安価であるとともに、構造体
として必要な強度が得られる等の利点も備えている。
【0004】一般に、このようなコンクリートキャスク
は、上部および底部が閉塞された筒状のコンクリート容
器を備え、使用済燃料が封入された筒状の金属密閉容
器、いわゆるキャニスタ、をコンクリート容器内に収納
配置することにより、使用済燃料からの放射性物質を遮
蔽している。キャニスタは、上記金属製の容器本体と、
この容器本体内に配置されたバスケットと、を有し、使
用済燃料集合体は、バスケットによって支持された状態
で複数体封入されている。
は、上部および底部が閉塞された筒状のコンクリート容
器を備え、使用済燃料が封入された筒状の金属密閉容
器、いわゆるキャニスタ、をコンクリート容器内に収納
配置することにより、使用済燃料からの放射性物質を遮
蔽している。キャニスタは、上記金属製の容器本体と、
この容器本体内に配置されたバスケットと、を有し、使
用済燃料集合体は、バスケットによって支持された状態
で複数体封入されている。
【0005】また、キャニスタにおいて、容器本体は底
面が閉塞した筒状に形成され、容器本体の上部開口は、
遮蔽板、一次および2次蓋によって閉塞されている。こ
れらの一次蓋および二次蓋は所定の隙間を置いて重ねて
配置されているとともに、それぞれ周縁部が全周に亘っ
て容器本体の内周面に溶接されている。それにより、キ
ャニスタの密閉性を上げている。また、一次蓋と二次蓋
との間の空間は加圧され、ヘリウム等の気体が封入され
ている。
面が閉塞した筒状に形成され、容器本体の上部開口は、
遮蔽板、一次および2次蓋によって閉塞されている。こ
れらの一次蓋および二次蓋は所定の隙間を置いて重ねて
配置されているとともに、それぞれ周縁部が全周に亘っ
て容器本体の内周面に溶接されている。それにより、キ
ャニスタの密閉性を上げている。また、一次蓋と二次蓋
との間の空間は加圧され、ヘリウム等の気体が封入され
ている。
【0006】このように構成されたコンクリートキャス
クでは、上述したコンクリート容器により放射線の遮
蔽、キャニスタにより使用済燃料の密封を担保してい
る。そして、コンクリートキャスクは、高放射性物質を
長期間に亘って安全に、かつ、安定して保管する必要が
あり、長期間に亘って高い放射線遮蔽性能が要求され
る。
クでは、上述したコンクリート容器により放射線の遮
蔽、キャニスタにより使用済燃料の密封を担保してい
る。そして、コンクリートキャスクは、高放射性物質を
長期間に亘って安全に、かつ、安定して保管する必要が
あり、長期間に亘って高い放射線遮蔽性能が要求され
る。
【0007】一方、キャニスタに収納されている使用済
燃料は高温であり、キャニスタが局部的に加熱されて制
限温度を越えると、歪みやクラック等の発生を招く。ま
た、一次蓋や二次蓋の溶接部に溶接欠陥がある場合、あ
るいは、溶接の弱い箇所が経時変化により溶接欠陥とな
った場合、その部分から放射線が漏洩し、健全性を担保
することが困難となる。そこで、貯蔵期間中、キャニス
タの歪みや溶接欠陥等を監視することにより、歪みに起
因するクラックや溶接欠陥の発生を早期に発見し、放射
線の漏洩等を事前に防止することが安全評価上、および
安全保障上望ましい。
燃料は高温であり、キャニスタが局部的に加熱されて制
限温度を越えると、歪みやクラック等の発生を招く。ま
た、一次蓋や二次蓋の溶接部に溶接欠陥がある場合、あ
るいは、溶接の弱い箇所が経時変化により溶接欠陥とな
った場合、その部分から放射線が漏洩し、健全性を担保
することが困難となる。そこで、貯蔵期間中、キャニス
タの歪みや溶接欠陥等を監視することにより、歪みに起
因するクラックや溶接欠陥の発生を早期に発見し、放射
線の漏洩等を事前に防止することが安全評価上、および
安全保障上望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなキャニス
タのクラックや溶接欠陥の発生を監視する方法として
は、例えば、キャニスタをコンクリート容器から取り出
し、種々のセンサ等を用いて放射線の漏洩を検査し、放
射線の漏洩が検出された場合には、キャニスタの各部を
精密に検査してクラックや溶接欠陥を調べる方法が考え
られる。
タのクラックや溶接欠陥の発生を監視する方法として
は、例えば、キャニスタをコンクリート容器から取り出
し、種々のセンサ等を用いて放射線の漏洩を検査し、放
射線の漏洩が検出された場合には、キャニスタの各部を
精密に検査してクラックや溶接欠陥を調べる方法が考え
られる。
【0009】しかしながら、この場合、コンクリート容
器からキャニスタを取り出さなければならず、作業が面
倒であるとともに、大掛かりな設備が必要となる。同時
に、キャニスタを取り出すことにより、落下や衝突によ
るキャニスタの損傷を生じる恐れもある。
器からキャニスタを取り出さなければならず、作業が面
倒であるとともに、大掛かりな設備が必要となる。同時
に、キャニスタを取り出すことにより、落下や衝突によ
るキャニスタの損傷を生じる恐れもある。
【0010】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、健全性に影響を与える放射線の漏洩、
キャニスタの歪みや溶接欠陥の発生等を容易に監視可能
なコンクリート製貯蔵容器の監視方法、キャニスタの監
視方法、および監視システムを提供することにある。
で、その目的は、健全性に影響を与える放射線の漏洩、
キャニスタの歪みや溶接欠陥の発生等を容易に監視可能
なコンクリート製貯蔵容器の監視方法、キャニスタの監
視方法、および監視システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るコンクリート製貯蔵容器の監視方法
は、放射性物質が封入された金属製の密閉容器を収納し
たコンクリート製貯蔵容器からの放射線の漏洩を監視す
るコンクリート製貯蔵容器の監視方法において、上記コ
ンクリート製貯蔵容器から排出された気体をパルスレー
ザ光により走査して上記気体を励起させ、この励起され
た気体に波長可変レーザ光を照射し、上記気体に照射さ
れた上記波長可変レーザ光の波長を測定することによ
り、上記励起された気体に吸収された吸収波長を検出
し、上記吸収波長に基づいて、上記コンクリート製貯蔵
容器から排出された気体を特定し、放射線漏洩の有無を
監視することを特徴としている。
め、この発明に係るコンクリート製貯蔵容器の監視方法
は、放射性物質が封入された金属製の密閉容器を収納し
たコンクリート製貯蔵容器からの放射線の漏洩を監視す
るコンクリート製貯蔵容器の監視方法において、上記コ
ンクリート製貯蔵容器から排出された気体をパルスレー
ザ光により走査して上記気体を励起させ、この励起され
た気体に波長可変レーザ光を照射し、上記気体に照射さ
れた上記波長可変レーザ光の波長を測定することによ
り、上記励起された気体に吸収された吸収波長を検出
し、上記吸収波長に基づいて、上記コンクリート製貯蔵
容器から排出された気体を特定し、放射線漏洩の有無を
監視することを特徴としている。
【0012】また、この発明によれば、上記コンクリー
ト製貯蔵容器の排気口近傍領域を上記パルスレーザ光に
より走査するとともに、上記波長可変レーザ光を上記排
気口近傍領域に照射することを特徴としている。
ト製貯蔵容器の排気口近傍領域を上記パルスレーザ光に
より走査するとともに、上記波長可変レーザ光を上記排
気口近傍領域に照射することを特徴としている。
【0013】更に、この発明によれば、上記密閉容器の
上部から漏洩した気体を、上記コンクリート製貯蔵容器
の上部外面に設けられた捕集部に捕集し、この捕集部を
上記パルスレーザ光により走査するとともに、上記波長
可変レーザ光を上記捕集部に照射することを特徴として
いる。
上部から漏洩した気体を、上記コンクリート製貯蔵容器
の上部外面に設けられた捕集部に捕集し、この捕集部を
上記パルスレーザ光により走査するとともに、上記波長
可変レーザ光を上記捕集部に照射することを特徴として
いる。
【0014】また、この発明によれば、上記コンクリー
ト製貯蔵容器が設置された保管場所の天井に、上記コン
クリート製貯蔵容器から排出された気体を捕集する捕集
部を設け、この捕集部を上記パルスレーザ光により走査
するとともに、上記波長可変レーザ光を上記捕集部に照
射することを特徴としている。
ト製貯蔵容器が設置された保管場所の天井に、上記コン
クリート製貯蔵容器から排出された気体を捕集する捕集
部を設け、この捕集部を上記パルスレーザ光により走査
するとともに、上記波長可変レーザ光を上記捕集部に照
射することを特徴としている。
【0015】上記のように構成されたコンクリート製貯
蔵容器の監視方法によれば、パルスレーザ光および検出
レーザ光を用いて、コンクリート製貯蔵容器から排出さ
れた気体を検出することにより、コンクリート製貯蔵容
器からの放射線漏洩を監視する。これにより、コンクリ
ート製貯蔵容器から金属製密閉容器を取り出す必要がな
く、コンクリート製貯蔵容器の外部から、金属製密閉容
器における溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわ
ち、金属製密閉容器の健全性を監視し、金属製密閉容器
の健全性および放射線漏洩を容易に監視することが可能
となる。また、金属製密閉容器における溶接欠陥あるい
はクラック等の発生を早期に発見し、交換、修理等の適
切な処置を施すことができ、放射線の漏洩等を事前に防
止することが可能となる。従って、コンクリート製貯蔵
容器の健全性および安全性を確実に担保することができ
る。
蔵容器の監視方法によれば、パルスレーザ光および検出
レーザ光を用いて、コンクリート製貯蔵容器から排出さ
れた気体を検出することにより、コンクリート製貯蔵容
器からの放射線漏洩を監視する。これにより、コンクリ
ート製貯蔵容器から金属製密閉容器を取り出す必要がな
く、コンクリート製貯蔵容器の外部から、金属製密閉容
器における溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわ
ち、金属製密閉容器の健全性を監視し、金属製密閉容器
の健全性および放射線漏洩を容易に監視することが可能
となる。また、金属製密閉容器における溶接欠陥あるい
はクラック等の発生を早期に発見し、交換、修理等の適
切な処置を施すことができ、放射線の漏洩等を事前に防
止することが可能となる。従って、コンクリート製貯蔵
容器の健全性および安全性を確実に担保することができ
る。
【0016】一方、この発明に係るキャニスタの監視方
法は、キャニスタを収納したコンクリート製貯蔵容器の
蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、赤外
線カメラにより上記蓋表面の温度分布を所定時間測定
し、上記測定された温度分布の変化に基づいて上記蓋の
歪みおよび溶接欠陥を検出することを特徴としている。
法は、キャニスタを収納したコンクリート製貯蔵容器の
蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、赤外
線カメラにより上記蓋表面の温度分布を所定時間測定
し、上記測定された温度分布の変化に基づいて上記蓋の
歪みおよび溶接欠陥を検出することを特徴としている。
【0017】また、この発明に係る他のキャニスタの監
視方法は、キャニスタを収納したコンクリート製貯蔵容
器の蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、
上記キャニスタの蓋に拡散光を照射し、上記キャニスタ
の蓋で反射した拡散光を撮像してスペックルパターンを
測定し、上記スペックルパターンに基づいて上記蓋の歪
みおよび溶接欠陥を検出することを特徴としている。
視方法は、キャニスタを収納したコンクリート製貯蔵容
器の蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、
上記キャニスタの蓋に拡散光を照射し、上記キャニスタ
の蓋で反射した拡散光を撮像してスペックルパターンを
測定し、上記スペックルパターンに基づいて上記蓋の歪
みおよび溶接欠陥を検出することを特徴としている。
【0018】更に、この発明に係る他のキャニスタの監
視方法は、キャニスタを収納したコンクリート製貯蔵容
器の蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、
上記蓋の溶接部にパルスレーザ光を照射して表面波を発
生させ、上記表面波に検出レーザ光を照射し、反射光の
反射パターンを測定し、上記測定した反射パターンから
上記溶接部の歪みおよび溶接欠陥を検出することを特徴
としている。
視方法は、キャニスタを収納したコンクリート製貯蔵容
器の蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、
上記蓋の溶接部にパルスレーザ光を照射して表面波を発
生させ、上記表面波に検出レーザ光を照射し、反射光の
反射パターンを測定し、上記測定した反射パターンから
上記溶接部の歪みおよび溶接欠陥を検出することを特徴
としている。
【0019】このように構成されたキャニスタの監視方
法によれば、赤外線カメラ、パルスレーザ光、あるい
は、検出レーザ光を用いることにより、キャニスタをコ
ンクリート製貯蔵容器から取り出すことなく、蓋体を外
すだけの簡単な作業により、キャニスタの蓋の温度分
布、スペックルパターン、あるいは反射パターンを検出
し、気体漏洩あるいは蓋の歪み、溶接欠陥の発生、およ
びその発生箇所を検出することができる。
法によれば、赤外線カメラ、パルスレーザ光、あるい
は、検出レーザ光を用いることにより、キャニスタをコ
ンクリート製貯蔵容器から取り出すことなく、蓋体を外
すだけの簡単な作業により、キャニスタの蓋の温度分
布、スペックルパターン、あるいは反射パターンを検出
し、気体漏洩あるいは蓋の歪み、溶接欠陥の発生、およ
びその発生箇所を検出することができる。
【0020】この発明に係るコンクリート製貯蔵容器の
監視システムは、上記コンクリート製貯蔵容器から排出
された気体をパルスレーザ光により走査して上記気体を
励起させるパルスレーザ光源と、所定範囲の波長可変レ
ーザ光を上記気体に照射する検出レーザ光源と、上記気
体に照射された後の上記波長可変レーザ光の波長を測定
し、上記励起された気体に吸収された吸収波長を検出す
る受光部と、上記検出された吸収波長に基づいて、上記
コンクリート製貯蔵容器から排出された気体を特定し、
放射線漏洩の有無を検出する検出部と、を備えたことを
特徴としている。
監視システムは、上記コンクリート製貯蔵容器から排出
された気体をパルスレーザ光により走査して上記気体を
励起させるパルスレーザ光源と、所定範囲の波長可変レ
ーザ光を上記気体に照射する検出レーザ光源と、上記気
体に照射された後の上記波長可変レーザ光の波長を測定
し、上記励起された気体に吸収された吸収波長を検出す
る受光部と、上記検出された吸収波長に基づいて、上記
コンクリート製貯蔵容器から排出された気体を特定し、
放射線漏洩の有無を検出する検出部と、を備えたことを
特徴としている。
【0021】また、この発明に係るキャニスタの監視シ
ステムは、キャニスタの蓋表面の温度分布を所定時間測
定する赤外線カメラと、上記測定された温度分布の変化
に基づいて上記キャニスタからの放射線漏洩の有無を検
出する検出部と、を備えたことを特徴としている。
ステムは、キャニスタの蓋表面の温度分布を所定時間測
定する赤外線カメラと、上記測定された温度分布の変化
に基づいて上記キャニスタからの放射線漏洩の有無を検
出する検出部と、を備えたことを特徴としている。
【0022】また、この発明に係る他のキャニスタの監
視システムは、キャニスタの蓋に拡散光を照射する光源
と、上記蓋で反射した拡散光を撮像してスペックルパタ
ーンを測定する受光部と、上記測定されたスペックルパ
ターンから上記蓋の歪みおよび溶接欠陥を検出する検出
部と、を備えたことを特徴としている。
視システムは、キャニスタの蓋に拡散光を照射する光源
と、上記蓋で反射した拡散光を撮像してスペックルパタ
ーンを測定する受光部と、上記測定されたスペックルパ
ターンから上記蓋の歪みおよび溶接欠陥を検出する検出
部と、を備えたことを特徴としている。
【0023】更に、この発明に係る他のキャニスタの監
視システムは、キャニスタの蓋の溶接部にパルスレーザ
光を照射して表面波を発生させるパルスレーザ光源と、
上記発生した表面波に検出レーザ光を照射する検出レー
ザ光源と、上記溶接部で反射した検出レーザ光の反射パ
ターンを測定する受光部と、上記測定した反射パターン
から上記溶接部の歪みおよび溶接欠陥を検出する検出部
と、を備えたことを特徴としている。
視システムは、キャニスタの蓋の溶接部にパルスレーザ
光を照射して表面波を発生させるパルスレーザ光源と、
上記発生した表面波に検出レーザ光を照射する検出レー
ザ光源と、上記溶接部で反射した検出レーザ光の反射パ
ターンを測定する受光部と、上記測定した反射パターン
から上記溶接部の歪みおよび溶接欠陥を検出する検出部
と、を備えたことを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクの監
視方法および監視システムについて詳細に説明する。
明の第1の実施の形態に係るコンクリートキャスクの監
視方法および監視システムについて詳細に説明する。
【0025】まず、本監視方法および監視システムの監
視対象となるコンクリートキャスクについて説明する。
図1ないし図3に示すように、コンクリート製貯蔵容器
としてのコンクリートキャスク10は、コンクリートに
より形成され遮蔽構造体として機能する容器本体12を
備え、このコンクリート容器内には、キャニスタ14が
収納されている。キャニスタ14は、金属によって形成
されているとともに、両端が閉塞した円筒形状の密閉容
器15を有し、この密閉容器内には、バスケット16に
より支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体
封入されている。これらの使用済燃料集合体18は、例
えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と
放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、
密閉容器15は、封入された放射性物質が外部に漏洩し
ないよう、溶接密閉構造を有している。
視対象となるコンクリートキャスクについて説明する。
図1ないし図3に示すように、コンクリート製貯蔵容器
としてのコンクリートキャスク10は、コンクリートに
より形成され遮蔽構造体として機能する容器本体12を
備え、このコンクリート容器内には、キャニスタ14が
収納されている。キャニスタ14は、金属によって形成
されているとともに、両端が閉塞した円筒形状の密閉容
器15を有し、この密閉容器内には、バスケット16に
より支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体
封入されている。これらの使用済燃料集合体18は、例
えば、原子炉の使用済燃料であり、崩壊熱に伴う発熱と
放射線の発生を伴う放射性物質を含んでいる。そして、
密閉容器15は、封入された放射性物質が外部に漏洩し
ないよう、溶接密閉構造を有している。
【0026】コンクリートキャスク10のコンクート容
器12は、底部の閉塞された円筒形状を有し、例えば、
高さ約6m、直径約4m程度に形成され、また、コンク
リートの壁厚は、約0.9m程度に形成されている。コ
ンクート容器12の上端開口は、外面が炭素鋼板によっ
て覆われたコンクリート製の蓋体20により閉塞されて
いる。この蓋体20は、複数のボルト21により容器本
体12の上端にボルト止めされている。なお、コンクー
ト容器12のコンクリート壁内には、図示しない配筋が
施されている。
器12は、底部の閉塞された円筒形状を有し、例えば、
高さ約6m、直径約4m程度に形成され、また、コンク
リートの壁厚は、約0.9m程度に形成されている。コ
ンクート容器12の上端開口は、外面が炭素鋼板によっ
て覆われたコンクリート製の蓋体20により閉塞されて
いる。この蓋体20は、複数のボルト21により容器本
体12の上端にボルト止めされている。なお、コンクー
ト容器12のコンクリート壁内には、図示しない配筋が
施されている。
【0027】コンクート容器12内には、コンクート容
器の内周面および蓋体20により、円柱形状の収納部2
2が規定されている。そして、この収納部22内にキャ
ニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収納
部22の底面に形成された複数のリブ31上に載置され
ているとともに、コンクート容器12と同軸的に配置さ
れている。また、キャニスタ14は、その外周面がコン
クート容器12の内周面との間に所定の隙間、例えば、
10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22内に収
納されている。
器の内周面および蓋体20により、円柱形状の収納部2
2が規定されている。そして、この収納部22内にキャ
ニスタ14が収納されている。キャニスタ14は、収納
部22の底面に形成された複数のリブ31上に載置され
ているとともに、コンクート容器12と同軸的に配置さ
れている。また、キャニスタ14は、その外周面がコン
クート容器12の内周面との間に所定の隙間、例えば、
10cm程度の隙間を持った状態で、収納部22内に収
納されている。
【0028】そして、キャニスタ14の外周面とコンク
ート容器12の内周面との間の上記隙間により、冷却空
気が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷
却空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に亘
って、かつ、外周面の軸方向全長に亘って形成されてい
る。
ート容器12の内周面との間の上記隙間により、冷却空
気が流れる冷却空気流路24が形成されている。この冷
却空気流路24は、キャニスタ14の外周面の全周に亘
って、かつ、外周面の軸方向全長に亘って形成されてい
る。
【0029】コンクート容器12の底部には複数、例え
ば4つの吸気口26が形成され、また、コンクート容器
12の上端部には、同様に、4つの排気口28が形成さ
れ、それぞれ冷却空気流路24に連通している。4つの
吸気口26は、容器本体12の円周方向に沿って互いに
等間隔離間して設けられ、コンクート容器12の底部外
周面に開口している。また、排気口28は、コンクート
容器12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設け
られ、コンクート容器12の上端部外周面に開口してい
る。
ば4つの吸気口26が形成され、また、コンクート容器
12の上端部には、同様に、4つの排気口28が形成さ
れ、それぞれ冷却空気流路24に連通している。4つの
吸気口26は、容器本体12の円周方向に沿って互いに
等間隔離間して設けられ、コンクート容器12の底部外
周面に開口している。また、排気口28は、コンクート
容器12の円周方向に沿って互いに等間隔離間して設け
られ、コンクート容器12の上端部外周面に開口してい
る。
【0030】これらの吸気口26、排気口28、および
冷却空気流路24は、空気の自然循環冷却によりコンク
リートキャスク10を除熱する除熱部を構成している。
すなわち、吸気口26からコンクート容器12内に導入
された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を通
ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニスタ
14およびコンクート容器12を除熱し冷却する。そし
て、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温した
冷却空気は、排気口28からコンクート容器12の外部
に排出される。
冷却空気流路24は、空気の自然循環冷却によりコンク
リートキャスク10を除熱する除熱部を構成している。
すなわち、吸気口26からコンクート容器12内に導入
された冷却空気としての外気は、冷却空気流路24を通
ってキャニスタ14の周囲を流れ、その間、キャニスタ
14およびコンクート容器12を除熱し冷却する。そし
て、キャニスタ14からの熱によって加熱され昇温した
冷却空気は、排気口28からコンクート容器12の外部
に排出される。
【0031】一方、コンクート容器12の内周面には、
炭素鋼等の金属からなる円筒状のライナ30が設けられ
ている。金属からなるライナ30は、コンクリートに比
較して伝熱性が高く、使用済燃料集合体18から発生し
た熱の伝熱を促進するとともに、使用済燃料集合体18
からの放射線、主としてγ線、を遮蔽する機能を有して
いる。
炭素鋼等の金属からなる円筒状のライナ30が設けられ
ている。金属からなるライナ30は、コンクリートに比
較して伝熱性が高く、使用済燃料集合体18から発生し
た熱の伝熱を促進するとともに、使用済燃料集合体18
からの放射線、主としてγ線、を遮蔽する機能を有して
いる。
【0032】次に、キャニスタ14の構成について詳細
に説明する。図4に示すように、キャニスタ14の密閉
容器15は、下端が閉塞されているとともに上端開口を
有したほぼ筒状の容器本体40を備えている。容器本体
40は、例えばステンレス等の金属によって形成されて
いる。そして、容器本体40内には、バスケット16に
より支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体
封入されている。
に説明する。図4に示すように、キャニスタ14の密閉
容器15は、下端が閉塞されているとともに上端開口を
有したほぼ筒状の容器本体40を備えている。容器本体
40は、例えばステンレス等の金属によって形成されて
いる。そして、容器本体40内には、バスケット16に
より支持された状態で、使用済燃料集合体18が複数体
封入されている。
【0033】容器本体40の上端部内周面には環状の支
持部材42が固定され、この支持部材上には、円盤状の
遮蔽体44が載置され容器本体の上端開口を閉塞してい
る。また、容器本体40の上端部内には、遮蔽体44に
重ねて円盤状の一次蓋48が装着され、容器本体の上端
開口を閉塞している。一次蓋の上端側の周縁部は、全周
に亘って容器本体40の内周面に溶接されている。遮蔽
体44および一次蓋48には、容器本体40内の排気お
よび排水に利用する流路50が形成され、この流路は一
次蓋48に固定された栓体51によって封止されてい
る。
持部材42が固定され、この支持部材上には、円盤状の
遮蔽体44が載置され容器本体の上端開口を閉塞してい
る。また、容器本体40の上端部内には、遮蔽体44に
重ねて円盤状の一次蓋48が装着され、容器本体の上端
開口を閉塞している。一次蓋の上端側の周縁部は、全周
に亘って容器本体40の内周面に溶接されている。遮蔽
体44および一次蓋48には、容器本体40内の排気お
よび排水に利用する流路50が形成され、この流路は一
次蓋48に固定された栓体51によって封止されてい
る。
【0034】更に、容器本体40の上端部内には、一次
蓋48に重ねて円盤状の二次蓋52が装着されている。
二次蓋52の上端側の周縁部は容器本体40の内周面に
溶接され、それにより、二次蓋は容器本体40の上端開
口を閉塞している。
蓋48に重ねて円盤状の二次蓋52が装着されている。
二次蓋52の上端側の周縁部は容器本体40の内周面に
溶接され、それにより、二次蓋は容器本体40の上端開
口を閉塞している。
【0035】このように、容器本体40の上端開口は、
遮蔽体44、一次蓋48、および二次蓋52によって気
密に閉塞されている。これら遮蔽体44、一次蓋48、
および二次蓋52は、例えばステンレス等の金属によっ
て形成されている。
遮蔽体44、一次蓋48、および二次蓋52によって気
密に閉塞されている。これら遮蔽体44、一次蓋48、
および二次蓋52は、例えばステンレス等の金属によっ
て形成されている。
【0036】また、一次蓋48と二次蓋52との間には
複数のスペーサ54が配置され、これら一次蓋と二次蓋
との間に密閉空間55が形成されている。密閉空間55
は所定の圧力に加圧されているとともに、この密閉空間
には検出ガスとして、例えば、ヘリウム(He)が封入
されている。
複数のスペーサ54が配置され、これら一次蓋と二次蓋
との間に密閉空間55が形成されている。密閉空間55
は所定の圧力に加圧されているとともに、この密閉空間
には検出ガスとして、例えば、ヘリウム(He)が封入
されている。
【0037】次に、上記のように構成されたコンクリー
トキャスク10からの放射線漏洩を監視する監視システ
ムについて説明する。図5に示すように、監視システム
は監視装置60を備え、この監視装置60は、放射線漏
洩の有無を監視する方法として、コンクリートキャスク
10から排出された気体を監視し、この気体にキャニス
タ14内から漏洩した気体が含まれているか否かを監視
する。本実施の形態では、ヘリウムの漏洩を検出する。
トキャスク10からの放射線漏洩を監視する監視システ
ムについて説明する。図5に示すように、監視システム
は監視装置60を備え、この監視装置60は、放射線漏
洩の有無を監視する方法として、コンクリートキャスク
10から排出された気体を監視し、この気体にキャニス
タ14内から漏洩した気体が含まれているか否かを監視
する。本実施の形態では、ヘリウムの漏洩を検出する。
【0038】前述したように、キャニスタ14におい
て、一次蓋48と二次蓋52との間に形成された密閉空
間55にはヘリウムが封入されている。そして、キャニ
スタ14が健全な場合、このヘリウムがキャニスタから
漏洩しコンクリートキャスク10の外部に排出されるこ
とはない。
て、一次蓋48と二次蓋52との間に形成された密閉空
間55にはヘリウムが封入されている。そして、キャニ
スタ14が健全な場合、このヘリウムがキャニスタから
漏洩しコンクリートキャスク10の外部に排出されるこ
とはない。
【0039】しかしながら、二次蓋52の溶接部に溶接
欠陥があった場合、経時変化により溶接欠陥が発生した
場合、あるいは、二次蓋にクラック等が発生した場合、
密閉空間55から溶接欠陥部分あるいはクラックを通し
てヘリウムが漏洩し、コンクリートキャスク10の排気
口28から外部に排出される。このような溶接欠陥やク
ラックが発生した場合、キャニスタ14内に収納されて
いる使用済燃料集合体18から放射線がキャニスタ外部
に漏洩する危険性が生じる。
欠陥があった場合、経時変化により溶接欠陥が発生した
場合、あるいは、二次蓋にクラック等が発生した場合、
密閉空間55から溶接欠陥部分あるいはクラックを通し
てヘリウムが漏洩し、コンクリートキャスク10の排気
口28から外部に排出される。このような溶接欠陥やク
ラックが発生した場合、キャニスタ14内に収納されて
いる使用済燃料集合体18から放射線がキャニスタ外部
に漏洩する危険性が生じる。
【0040】そこで、監視装置60は、コンクリートキ
ャスク10の排気口28から排気された気体中における
ヘリウムの有無を検出することにより、キャニスタ14
における溶接欠陥やクラックの発生を監視し、放射線漏
洩を監視する。
ャスク10の排気口28から排気された気体中における
ヘリウムの有無を検出することにより、キャニスタ14
における溶接欠陥やクラックの発生を監視し、放射線漏
洩を監視する。
【0041】詳細に述べると、監視システムは、コンク
リートキャスク10の保管場所の天井等に敷設されたガ
イドレール62を備え、監視装置60は、このガイドレ
ールに沿って移動自在に支持されているとともに図示し
ない駆動源を有し、遠隔操作により所望の位置へ移動可
能となっている。
リートキャスク10の保管場所の天井等に敷設されたガ
イドレール62を備え、監視装置60は、このガイドレ
ールに沿って移動自在に支持されているとともに図示し
ない駆動源を有し、遠隔操作により所望の位置へ移動可
能となっている。
【0042】また、監視装置60は、パルスレーザ光を
出射するパルスレーザ光源64、検出レーザとして、例
えば、590〜600nmの範囲で波長が変化する波長
可変レーザ光を出射する検出レーザ光源66、受光器6
8、および検出部70を備えている。
出射するパルスレーザ光源64、検出レーザとして、例
えば、590〜600nmの範囲で波長が変化する波長
可変レーザ光を出射する検出レーザ光源66、受光器6
8、および検出部70を備えている。
【0043】そして、漏洩監視時、監視装置60は、パ
ルスレーザ光源64から出射したパルスレーザ光によ
り、コンクリートキャスク10の排気口28近傍領域を
走査し、排気口28から排気された気体をパルスレーザ
光により強制的に励起して検出し易い状態とする。同時
に、監視装置60は、検出レーザ光源66から排気口2
8近傍領域に向けて検出レーザ光を出射し、上記パルス
レーザによって励起された気体に照射する。
ルスレーザ光源64から出射したパルスレーザ光によ
り、コンクリートキャスク10の排気口28近傍領域を
走査し、排気口28から排気された気体をパルスレーザ
光により強制的に励起して検出し易い状態とする。同時
に、監視装置60は、検出レーザ光源66から排気口2
8近傍領域に向けて検出レーザ光を出射し、上記パルス
レーザによって励起された気体に照射する。
【0044】上記排出気体に照射された検出レーザ光
は、コンクリートキャスク10の近傍に配置されたミラ
ー72によって監視装置60側に反射され、監視装置6
0の受光部68によって受光される。この受光器68
は、受光した反射光の波長に応じた電圧の信号を出力す
る。そして、検出部70は、受光部68の出力から上記
反射光における後述の吸収波長を検出する。
は、コンクリートキャスク10の近傍に配置されたミラ
ー72によって監視装置60側に反射され、監視装置6
0の受光部68によって受光される。この受光器68
は、受光した反射光の波長に応じた電圧の信号を出力す
る。そして、検出部70は、受光部68の出力から上記
反射光における後述の吸収波長を検出する。
【0045】ここで、パルスレーザ光により励起された
気体に検出レーザ光を照射した場合、検出レーザ光は、
この励起された気体に対応する特有の波長が吸収され
る。そのため、受光器68により受光した検出レーザ光
の波長から吸収波長を検出することにより、上記励起さ
れた気体を特定することができる。
気体に検出レーザ光を照射した場合、検出レーザ光は、
この励起された気体に対応する特有の波長が吸収され
る。そのため、受光器68により受光した検出レーザ光
の波長から吸収波長を検出することにより、上記励起さ
れた気体を特定することができる。
【0046】図6に示すように、パルスレーザ光によっ
て励起された気体にヘリウムが含まれている場合、この
ヘリウムに起因する検出レーザ光の吸収波長は400〜
600nmであり、受光器68の出力は400〜600
nmの範囲で低下する。従って、検出部70によって、
400〜600nmの範囲に受光器出力の低下があるか
否かを検出することにより、コンクリートキャスク10
からヘリウムが排出されていか否か、つまり、キャニス
タ14に溶接欠陥やクラック等の問題が発生してるか否
かを監視し、コンクリートキャスク10からの放射線漏
洩の有無を監視することができる。
て励起された気体にヘリウムが含まれている場合、この
ヘリウムに起因する検出レーザ光の吸収波長は400〜
600nmであり、受光器68の出力は400〜600
nmの範囲で低下する。従って、検出部70によって、
400〜600nmの範囲に受光器出力の低下があるか
否かを検出することにより、コンクリートキャスク10
からヘリウムが排出されていか否か、つまり、キャニス
タ14に溶接欠陥やクラック等の問題が発生してるか否
かを監視し、コンクリートキャスク10からの放射線漏
洩の有無を監視することができる。
【0047】以上のように、第1の実施の形態に係る監
視システムおよび監視方法によれば、パルスレーザ光お
よび検出レーザ光を用いてコンクリートキャスク10の
排気口28から排出されたヘリウムを検出することによ
り、コンクリートキャスクの外部から、キャニスタ14
における溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわち、
キャニスタの健全性を監視し、コンクリートキャスク1
0からの放射線漏洩を監視することができる。これによ
り、コンクリートキャスク10からキャニスタ14を取
り出す必要がなく、キャニスタの健全性および放射線漏
洩を容易に監視することが可能となる。また、キャニス
タ14における溶接欠陥あるいはクラック等の発生を早
期に発見し、交換、修理等の適切な処置を施すことがで
き、放射線の漏洩等を事前に防止することができる。従
って、コンクリートキャスク10の健全性および安全性
を確実に担保することができる。
視システムおよび監視方法によれば、パルスレーザ光お
よび検出レーザ光を用いてコンクリートキャスク10の
排気口28から排出されたヘリウムを検出することによ
り、コンクリートキャスクの外部から、キャニスタ14
における溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわち、
キャニスタの健全性を監視し、コンクリートキャスク1
0からの放射線漏洩を監視することができる。これによ
り、コンクリートキャスク10からキャニスタ14を取
り出す必要がなく、キャニスタの健全性および放射線漏
洩を容易に監視することが可能となる。また、キャニス
タ14における溶接欠陥あるいはクラック等の発生を早
期に発見し、交換、修理等の適切な処置を施すことがで
き、放射線の漏洩等を事前に防止することができる。従
って、コンクリートキャスク10の健全性および安全性
を確実に担保することができる。
【0048】次に、この発明の他の実施の形態に係る監
視システムおよび監視方法について説明する。なお、以
下に説明する他の実施の形態において、上記第1の実施
の形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその
詳細な説明を省略し、異なる部分について詳細に説明す
る。
視システムおよび監視方法について説明する。なお、以
下に説明する他の実施の形態において、上記第1の実施
の形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその
詳細な説明を省略し、異なる部分について詳細に説明す
る。
【0049】図7に示す第2の実施の形態によれば、監
視システムは、コンクリートキャスク10が設置された
保管場所の天井72に設けられた捕集部74を備えてい
る。この捕集部74は、天井Bから上方に突出した凸部
からなり、天井の上面側に開口した窓部を有している。
また、監視装置60は、パルスレーザ光を出射するパル
スレーザ光源64、検出レーザ光としての波長可変レー
ザ光を出射する検出レーザ光源66、受光器68、およ
び検出部70を備えている。そして、パルスレーザ光源
64および検出レーザ光源66と、受光部68とは、天
井72の上面側に設置され、捕集部74の両側に配置さ
れている。
視システムは、コンクリートキャスク10が設置された
保管場所の天井72に設けられた捕集部74を備えてい
る。この捕集部74は、天井Bから上方に突出した凸部
からなり、天井の上面側に開口した窓部を有している。
また、監視装置60は、パルスレーザ光を出射するパル
スレーザ光源64、検出レーザ光としての波長可変レー
ザ光を出射する検出レーザ光源66、受光器68、およ
び検出部70を備えている。そして、パルスレーザ光源
64および検出レーザ光源66と、受光部68とは、天
井72の上面側に設置され、捕集部74の両側に配置さ
れている。
【0050】監視装置60の検出対象となるヘリウムは
空気よりも軽いため、コンクリートキャスク10からヘ
リウムが排出された場合、このヘリウムは天井Bに向か
って上昇し捕集部74に捕集される。
空気よりも軽いため、コンクリートキャスク10からヘ
リウムが排出された場合、このヘリウムは天井Bに向か
って上昇し捕集部74に捕集される。
【0051】そして、漏洩監視時、監視装置60は、パ
ルスレーザ光源64から出射したパルスレーザ光により
捕集部74内を走査し、捕集部内に捕集された気体をパ
ルスレーザ光により強制的に励起して検出し易い状態と
する。同時に、監視装置60は、検出レーザ光源66か
ら捕集部74内に向けて検出レーザ光を出射し、上記パ
ルスレーザによって励起された気体に照射する。捕集部
74を通過した検出レーザ光は、受光部68により受光
され、検出器70によって吸収波長が検出される。
ルスレーザ光源64から出射したパルスレーザ光により
捕集部74内を走査し、捕集部内に捕集された気体をパ
ルスレーザ光により強制的に励起して検出し易い状態と
する。同時に、監視装置60は、検出レーザ光源66か
ら捕集部74内に向けて検出レーザ光を出射し、上記パ
ルスレーザによって励起された気体に照射する。捕集部
74を通過した検出レーザ光は、受光部68により受光
され、検出器70によって吸収波長が検出される。
【0052】このように構成された第2の実施の形態に
係る監視システムおよび監視方法によれば、第1の実施
の形態と同様に、パルスレーザ光および検出レーザ光を
用いて捕集部74内のヘリウムを検出することにより、
コンクリートキャスクの外部から、キャニスタ14にお
ける溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわち、キャ
ニスタの健全性を監視し、コンクリートキャスク10か
らの放射線漏洩を監視することができる。また、コンク
リートキャスク10から排出されたヘリウムは拡散し易
いが、天井72に捕集部74を設けることによってヘリ
ウムを確実に捕集可能となる。従って、捕集部74内の
気体を監視することにより、コンクリートキャスク10
からの放射線漏洩を正確にかつ確実に監視することが可
能となる。
係る監視システムおよび監視方法によれば、第1の実施
の形態と同様に、パルスレーザ光および検出レーザ光を
用いて捕集部74内のヘリウムを検出することにより、
コンクリートキャスクの外部から、キャニスタ14にお
ける溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわち、キャ
ニスタの健全性を監視し、コンクリートキャスク10か
らの放射線漏洩を監視することができる。また、コンク
リートキャスク10から排出されたヘリウムは拡散し易
いが、天井72に捕集部74を設けることによってヘリ
ウムを確実に捕集可能となる。従って、捕集部74内の
気体を監視することにより、コンクリートキャスク10
からの放射線漏洩を正確にかつ確実に監視することが可
能となる。
【0053】図8に示すこの発明の第3の実施の形態に
よれば、監視システムの捕集部74は、コンクリートキ
ャスク10の蓋体20上面に設けられている。また、蓋
体20には捕集通路78が形成され、その上端は捕集部
74に開口し、下端はコンクリート容器12の収納部2
2内に開口している。更に、キャニスタ14の上端部に
は捕集カバー80が被せられ、この捕集カバーの内部は
捕集通路78の下端に連通している。
よれば、監視システムの捕集部74は、コンクリートキ
ャスク10の蓋体20上面に設けられている。また、蓋
体20には捕集通路78が形成され、その上端は捕集部
74に開口し、下端はコンクリート容器12の収納部2
2内に開口している。更に、キャニスタ14の上端部に
は捕集カバー80が被せられ、この捕集カバーの内部は
捕集通路78の下端に連通している。
【0054】一方、監視装置60は、パルスレーザ光を
出射するパルスレーザ光源64、検出レーザ光としての
波長可変レーザ光を出射する検出レーザ光源66、受光
器68、検出部70、およびミラー72を備えている。
パルスレーザ光源64および検出レーザ光源66は一体
的に保管場所の天井Bに支持され、受光部68は独立し
て天井Bに支持されている。また、ミラー72は捕集部
74に隣接して蓋体20上に配置されている。
出射するパルスレーザ光源64、検出レーザ光としての
波長可変レーザ光を出射する検出レーザ光源66、受光
器68、検出部70、およびミラー72を備えている。
パルスレーザ光源64および検出レーザ光源66は一体
的に保管場所の天井Bに支持され、受光部68は独立し
て天井Bに支持されている。また、ミラー72は捕集部
74に隣接して蓋体20上に配置されている。
【0055】上記のように構成された監視システムによ
れば、キャニスタ14からヘリウムが漏洩した場合、こ
のヘリウムは、捕集カバー80によって捕集され、捕集
通路78を通って捕集部74へ送られる。漏洩監視時、
監視装置60は、パルスレーザ光源64から出射したパ
ルスレーザ光により捕集部74内を走査し、捕集部内に
捕集された気体をパルスレーザ光により強制的に励起し
て検出し易い状態とする。同時に、監視装置60は、検
出レーザ光源66から捕集部74内に向けて検出レーザ
光を出射し、上記パルスレーザ光によって励起された気
体に照射する。捕集部74を通過した検出レーザ光は、
ミラー72によって反射されて受光部68に受光され
る。そして、受光部68の出力に基づき、検出器70に
よって検出レーザ光の吸収波長が検出される。
れば、キャニスタ14からヘリウムが漏洩した場合、こ
のヘリウムは、捕集カバー80によって捕集され、捕集
通路78を通って捕集部74へ送られる。漏洩監視時、
監視装置60は、パルスレーザ光源64から出射したパ
ルスレーザ光により捕集部74内を走査し、捕集部内に
捕集された気体をパルスレーザ光により強制的に励起し
て検出し易い状態とする。同時に、監視装置60は、検
出レーザ光源66から捕集部74内に向けて検出レーザ
光を出射し、上記パルスレーザ光によって励起された気
体に照射する。捕集部74を通過した検出レーザ光は、
ミラー72によって反射されて受光部68に受光され
る。そして、受光部68の出力に基づき、検出器70に
よって検出レーザ光の吸収波長が検出される。
【0056】このように構成された第3の実施の形態に
係る監視システムおよび監視方法によれば、第1の実施
の形態と同様に、パルスレーザ光および検出レーザ光を
用いて捕集部74内のヘリウムを検出することにより、
コンクリートキャスク10の外部から、キャニスタ14
における溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわち、
キャニスタの健全性を監視し、コンクリートキャスク1
0からの放射線漏洩を監視することができる。また、キ
ャニスタ14から漏洩したヘリウムを確実に捕集するこ
とができ、捕集部内の気体を監視することにより、放射
線漏洩を正確にかつ確実に監視することが可能となる。
係る監視システムおよび監視方法によれば、第1の実施
の形態と同様に、パルスレーザ光および検出レーザ光を
用いて捕集部74内のヘリウムを検出することにより、
コンクリートキャスク10の外部から、キャニスタ14
における溶接欠陥あるいはクラックの発生、すなわち、
キャニスタの健全性を監視し、コンクリートキャスク1
0からの放射線漏洩を監視することができる。また、キ
ャニスタ14から漏洩したヘリウムを確実に捕集するこ
とができ、捕集部内の気体を監視することにより、放射
線漏洩を正確にかつ確実に監視することが可能となる。
【0057】図9に示すように、この発明の第4の実施
の形態に係る監視システムによれば、監視装置60は赤
外線カメラ82と検出部84とを備え、この赤外線カメ
ラは、コンクリートキャスク10の保管場所の天井等に
敷設されたガイドレール62に沿って移動自在に支持さ
れているとともに図示しない駆動源を有し、遠隔操作に
より所望の位置へ移動可能となっている。
の形態に係る監視システムによれば、監視装置60は赤
外線カメラ82と検出部84とを備え、この赤外線カメ
ラは、コンクリートキャスク10の保管場所の天井等に
敷設されたガイドレール62に沿って移動自在に支持さ
れているとともに図示しない駆動源を有し、遠隔操作に
より所望の位置へ移動可能となっている。
【0058】本実施の形態によれば、上記監視装置60
は、コンクリートキャスク10に収納されているキャニ
スタ14の二次蓋52における気体漏洩および歪み検出
を行なう。この場合、まず、コンクリートキャスク10
のコンクリート容器12から蓋体20を取り外し、キャ
ニスタ14の二次蓋52を露出させる。この状態で、赤
外線カメラ82をコンクリート容器12の上方に移動さ
せ位置決めする。
は、コンクリートキャスク10に収納されているキャニ
スタ14の二次蓋52における気体漏洩および歪み検出
を行なう。この場合、まず、コンクリートキャスク10
のコンクリート容器12から蓋体20を取り外し、キャ
ニスタ14の二次蓋52を露出させる。この状態で、赤
外線カメラ82をコンクリート容器12の上方に移動さ
せ位置決めする。
【0059】そして、赤外線カメラ82により二次蓋5
2表面の温度分布を所定時間測定し、図10に示すよう
に、測定された温度分布に基づき、検出部84により時
間的平均温度分布を検出する。気体の漏洩あるいは二次
蓋の歪み、溶接欠陥等が生じている場合、検出した温度
分布に変化あるいは異常が生じる。従って、温度分布に
変化あるいは異常を監視することにより、気体漏洩ある
いは二次蓋の歪み、溶接欠陥の発生、およびその発生箇
所を検出することができる。
2表面の温度分布を所定時間測定し、図10に示すよう
に、測定された温度分布に基づき、検出部84により時
間的平均温度分布を検出する。気体の漏洩あるいは二次
蓋の歪み、溶接欠陥等が生じている場合、検出した温度
分布に変化あるいは異常が生じる。従って、温度分布に
変化あるいは異常を監視することにより、気体漏洩ある
いは二次蓋の歪み、溶接欠陥の発生、およびその発生箇
所を検出することができる。
【0060】なお、赤外線カメラ82により二次蓋52
表面の温度分布と定期的に測定および検出し、前回の測
定結果と比較することにより、温度分布の変化あるいは
異常を検出するようにしてもよい。
表面の温度分布と定期的に測定および検出し、前回の測
定結果と比較することにより、温度分布の変化あるいは
異常を検出するようにしてもよい。
【0061】このように構成された第4の実施の形態に
係る監視システムおよび監視方法によれば、赤外線カメ
ラ82を用いることにより、キャニスタ14をコンクリ
ートキャスク10から取り出すことなく、蓋体20を外
すだけの簡単な作業により、キャニスタの二次蓋の温度
分布を測定し、気体漏洩あるいは二次蓋の歪み、溶接欠
陥の発生、およびその発生箇所を検出することができ
る。
係る監視システムおよび監視方法によれば、赤外線カメ
ラ82を用いることにより、キャニスタ14をコンクリ
ートキャスク10から取り出すことなく、蓋体20を外
すだけの簡単な作業により、キャニスタの二次蓋の温度
分布を測定し、気体漏洩あるいは二次蓋の歪み、溶接欠
陥の発生、およびその発生箇所を検出することができ
る。
【0062】図11に示すように、この発明の第5の実
施の形態に係る監視システムによれば、監視装置60
は、散乱光としての検出レーザ光を出射する検出レーザ
光源86と、受光部として機能するCCDカメラ88
と、検出部89とを備えている。この監視装置60は、
コンクリートキャスク10の保管場所の天井等に敷設さ
れたガイドレール62に沿って移動自在に支持されてい
るとともに図示しない駆動源を有し、遠隔操作により所
望の位置へ移動可能となっている。
施の形態に係る監視システムによれば、監視装置60
は、散乱光としての検出レーザ光を出射する検出レーザ
光源86と、受光部として機能するCCDカメラ88
と、検出部89とを備えている。この監視装置60は、
コンクリートキャスク10の保管場所の天井等に敷設さ
れたガイドレール62に沿って移動自在に支持されてい
るとともに図示しない駆動源を有し、遠隔操作により所
望の位置へ移動可能となっている。
【0063】そして、上記監視装置60は、コンクリー
トキャスク10に収納されているキャニスタ14の二次
蓋52の歪み検出を行なう。この場合、まず、コンクリ
ートキャスク10のコンクリート容器12から蓋体20
を取り外し、キャニスタ14の二次蓋52を露出させた
後、監視装置60をコンクリート容器12の上方に移動
させ位置決めする。
トキャスク10に収納されているキャニスタ14の二次
蓋52の歪み検出を行なう。この場合、まず、コンクリ
ートキャスク10のコンクリート容器12から蓋体20
を取り外し、キャニスタ14の二次蓋52を露出させた
後、監視装置60をコンクリート容器12の上方に移動
させ位置決めする。
【0064】この状態で、検出レーザ光源86から二次
蓋52の任意の位置に検出レーザ光を照射し、その反射
光をCCDカメラ88により受光して撮像することによ
り、検出レーザ光照射領域のスペックルパターンを検出
する。同様の工程で、二次蓋52の複数箇所についてス
ペックルパターンを検出することにより、図12に示す
ようなスペックルパターン画像を形成する。そして、こ
のスペックルパターン画像に基づいて2次蓋52の歪み
量を判定することにより、気体漏洩あるいは二次蓋の歪
み、溶接欠陥の発生、およびその発生箇所を検出する。
蓋52の任意の位置に検出レーザ光を照射し、その反射
光をCCDカメラ88により受光して撮像することによ
り、検出レーザ光照射領域のスペックルパターンを検出
する。同様の工程で、二次蓋52の複数箇所についてス
ペックルパターンを検出することにより、図12に示す
ようなスペックルパターン画像を形成する。そして、こ
のスペックルパターン画像に基づいて2次蓋52の歪み
量を判定することにより、気体漏洩あるいは二次蓋の歪
み、溶接欠陥の発生、およびその発生箇所を検出する。
【0065】この場合、上記スペックルパターンを所定
の周期で複数回測定し、得られた複数のスペックルパタ
ーン画像を相互に比較して二次蓋52の歪みを検出する
ようにしてもよい。
の周期で複数回測定し、得られた複数のスペックルパタ
ーン画像を相互に比較して二次蓋52の歪みを検出する
ようにしてもよい。
【0066】このように構成された第5の実施の形態に
係る監視システムおよび監視方法によれば、検出レーザ
光を用いることにより、キャニスタ14をコンクリート
キャスク10から取り出すことなく、蓋体20を外すだ
けの簡単な作業により、キャニスタの二次蓋のスペック
ルパターンを形成し、気体漏洩あるいは二次蓋の歪み、
溶接欠陥の発生、およびその発生箇所を検出することが
できる。
係る監視システムおよび監視方法によれば、検出レーザ
光を用いることにより、キャニスタ14をコンクリート
キャスク10から取り出すことなく、蓋体20を外すだ
けの簡単な作業により、キャニスタの二次蓋のスペック
ルパターンを形成し、気体漏洩あるいは二次蓋の歪み、
溶接欠陥の発生、およびその発生箇所を検出することが
できる。
【0067】図13に示すように、この発明の第6の実
施の形態に係る監視システムによれば、監視装置60
は、例えば、波長1064nmのパルスレーザ光を出射
するパルスレーザ光源90、波長532nmの検出レー
ザ光を出射する検出レーザ光源92、検出レーザ光の反
射光を受光する受光部94、および検出部96を備えて
いる。この監視装置60は、コンクリートキャスク10
の保管場所の天井等に敷設されたガイドレール62に沿
って移動自在に支持されているとともに図示しない駆動
源を有し、遠隔操作により所望の位置へ移動可能となっ
ている。
施の形態に係る監視システムによれば、監視装置60
は、例えば、波長1064nmのパルスレーザ光を出射
するパルスレーザ光源90、波長532nmの検出レー
ザ光を出射する検出レーザ光源92、検出レーザ光の反
射光を受光する受光部94、および検出部96を備えて
いる。この監視装置60は、コンクリートキャスク10
の保管場所の天井等に敷設されたガイドレール62に沿
って移動自在に支持されているとともに図示しない駆動
源を有し、遠隔操作により所望の位置へ移動可能となっ
ている。
【0068】そして、この監視装置60は、コンクリー
トキャスク10に収納されているキャニスタ14の二次
蓋52の溶接部に直接レーザ光を照射し、溶接部の歪み
および溶接欠陥を検出する。この場合、まず、コンクリ
ートキャスク10のコンクリート容器12から蓋体20
を取り外し、キャニスタ14の二次蓋52を露出させた
後、監視装置60をコンクリート容器12の上方に移動
させ位置決めする。
トキャスク10に収納されているキャニスタ14の二次
蓋52の溶接部に直接レーザ光を照射し、溶接部の歪み
および溶接欠陥を検出する。この場合、まず、コンクリ
ートキャスク10のコンクリート容器12から蓋体20
を取り外し、キャニスタ14の二次蓋52を露出させた
後、監視装置60をコンクリート容器12の上方に移動
させ位置決めする。
【0069】この状態で、パルスレーザ光源90から出
射したパルスレーザ光により溶接部を全周に亘って走査
し、これと同期して、検出レーザ光源92から出射した
検出レーザ光により溶接部を全周に亘って走査する。二
次蓋52の溶接部において、パルスレーザ光を受けた部
分は膨張、収縮し、それにより、表面波が発生する。そ
して、発生した表面波に検出レーザ光を照射し、その反
射光を受光部94で受光することにより、受光部の出力
に基づいて、図14に示すような、反射光の反射パター
ン、つまり、表面波の周波数を測定する。
射したパルスレーザ光により溶接部を全周に亘って走査
し、これと同期して、検出レーザ光源92から出射した
検出レーザ光により溶接部を全周に亘って走査する。二
次蓋52の溶接部において、パルスレーザ光を受けた部
分は膨張、収縮し、それにより、表面波が発生する。そ
して、発生した表面波に検出レーザ光を照射し、その反
射光を受光部94で受光することにより、受光部の出力
に基づいて、図14に示すような、反射光の反射パター
ン、つまり、表面波の周波数を測定する。
【0070】得られた表面波の周波数を解析することに
より、溶接部の溶接欠陥や歪みを検出する。図14に示
すように、二次蓋52の溶接部に溶接欠陥や歪みが発生
している場合、表面波の周波数にピークとなって現わ
れ、その発生位置を検出することができる。
より、溶接部の溶接欠陥や歪みを検出する。図14に示
すように、二次蓋52の溶接部に溶接欠陥や歪みが発生
している場合、表面波の周波数にピークとなって現わ
れ、その発生位置を検出することができる。
【0071】上記のように構成された第6の実施の形態
に係る監視システムおよび監視方法においても、パルス
レーザ光および検出レーザ光を用いることにより、キャ
ニスタ14をコンクリートキャスク10から取り出すこ
となく、蓋体20を外すだけの簡単な作業により、二次
蓋の溶接部の反射パターンを測定し、二次蓋の溶接欠陥
や歪みの発生、およびその発生箇所を検出することがで
きる。
に係る監視システムおよび監視方法においても、パルス
レーザ光および検出レーザ光を用いることにより、キャ
ニスタ14をコンクリートキャスク10から取り出すこ
となく、蓋体20を外すだけの簡単な作業により、二次
蓋の溶接部の反射パターンを測定し、二次蓋の溶接欠陥
や歪みの発生、およびその発生箇所を検出することがで
きる。
【0072】また、以上のように、第4ないし第6の実
施の形態においても、コンクリートキャスクの外部か
ら、キャニスタ14における溶接欠陥あるいは歪みの発
生、すなわち、キャニスタの健全性を監視および検査
し、放射線漏洩を監視することができる。これにより、
コンクリートキャスク10からキャニスタ14を取り出
す必要がなく、キャニスタの健全性および放射線漏洩を
容易に監視することが可能となる。そして、キャニスタ
14における溶接欠陥あるいは歪み等の発生を早期に発
見し、交換、修理等の適切な処置を施すことができ、放
射線の漏洩等を事前に防止することができる。従って、
コンクリートキャスク10の健全性および安全性を確実
に担保することが可能となる。
施の形態においても、コンクリートキャスクの外部か
ら、キャニスタ14における溶接欠陥あるいは歪みの発
生、すなわち、キャニスタの健全性を監視および検査
し、放射線漏洩を監視することができる。これにより、
コンクリートキャスク10からキャニスタ14を取り出
す必要がなく、キャニスタの健全性および放射線漏洩を
容易に監視することが可能となる。そして、キャニスタ
14における溶接欠陥あるいは歪み等の発生を早期に発
見し、交換、修理等の適切な処置を施すことができ、放
射線の漏洩等を事前に防止することができる。従って、
コンクリートキャスク10の健全性および安全性を確実
に担保することが可能となる。
【0073】なお、第4ないし第6の実施の形態に係る
監視システムおよび監視方法は、いずれも、第1ないし
第3の実施の形態のいずれかと組み合わせて用いること
が望ましい。すなわち、第1ないし第3の実施の形態に
係るいずれかの監視システムおよび監視方法により、キ
ャニスタ14からのヘリウムの漏洩を常時監視し、ヘリ
ウムの漏洩が検出された場合に、第4ないし第6の実施
の形態のいずれかに係る監視システムおよび監視方法に
より、キャニスタ14の二次蓋を厳密に検査し、気体漏
洩あるいは二次蓋の歪み、溶接欠陥の発生、およびその
発生箇所を検出することが望ましい。
監視システムおよび監視方法は、いずれも、第1ないし
第3の実施の形態のいずれかと組み合わせて用いること
が望ましい。すなわち、第1ないし第3の実施の形態に
係るいずれかの監視システムおよび監視方法により、キ
ャニスタ14からのヘリウムの漏洩を常時監視し、ヘリ
ウムの漏洩が検出された場合に、第4ないし第6の実施
の形態のいずれかに係る監視システムおよび監視方法に
より、キャニスタ14の二次蓋を厳密に検査し、気体漏
洩あるいは二次蓋の歪み、溶接欠陥の発生、およびその
発生箇所を検出することが望ましい。
【0074】また、図11に示した第5の実施の形態に
係る監視装置と、図13に示した第6の実施の形態に係
る監視装置とを組み合わせ一体化することも可能であ
る。すなわち、第6の実施の形態に係る監視装置60に
CCDカメラ88(図11参照)を追加し、検出レーザ
光源92を共用することにより、スペックルパターン検
出用の監視装置と、表面波の周波数検出用の監視装置と
を一体に備えた監視システムを構成することができる。
係る監視装置と、図13に示した第6の実施の形態に係
る監視装置とを組み合わせ一体化することも可能であ
る。すなわち、第6の実施の形態に係る監視装置60に
CCDカメラ88(図11参照)を追加し、検出レーザ
光源92を共用することにより、スペックルパターン検
出用の監視装置と、表面波の周波数検出用の監視装置と
を一体に備えた監視システムを構成することができる。
【0075】その他、この発明は上述した実施の形態に
限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能
である。例えば、上述した実施の形態では、監視対象の
漏洩気体としてヘリウムを用いたが、これに限らず、空
気よりも軽い気体、例えば、FPガス等の漏洩を監視す
る構成としても上記と同様の作用効果を得ることができ
る。
限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能
である。例えば、上述した実施の形態では、監視対象の
漏洩気体としてヘリウムを用いたが、これに限らず、空
気よりも軽い気体、例えば、FPガス等の漏洩を監視す
る構成としても上記と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0076】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、コンクリート製の容器本体に接して設けられた光フ
ァイバを有した監視装置によって容器本体の歪みおよび
温度を容易に監視でき、安全性および健全性を長期間に
亘って維持可能なコンクリート製貯蔵容器、およびこれ
を備えた貯蔵システムを提供することができる。
ば、コンクリート製の容器本体に接して設けられた光フ
ァイバを有した監視装置によって容器本体の歪みおよび
温度を容易に監視でき、安全性および健全性を長期間に
亘って維持可能なコンクリート製貯蔵容器、およびこれ
を備えた貯蔵システムを提供することができる。
【図1】コンクリートキャスクを一部破断して示す斜視
図。
図。
【図2】上記コンクリートキャスクの縦断面図。
【図3】図2の線A−Aに沿った断面図。
【図4】上記コンクリートキャスクに収納されたキャニ
スタを一部破断して示す側面図。
スタを一部破断して示す側面図。
【図5】この発明の第1の実施の形態に係る監視システ
ムを概略的に示す図。
ムを概略的に示す図。
【図6】上記監視システムにより測定された受光器出力
と波長との関係を示す図。
と波長との関係を示す図。
【図7】この発明の第2の実施の形態に係る監視システ
ムを概略的に示す図。
ムを概略的に示す図。
【図8】この発明の第3の実施の形態に係る監視システ
ムを概略的に示す図。
ムを概略的に示す図。
【図9】この発明の第4の実施の形態に係る監視システ
ムを概略的に示す図。
ムを概略的に示す図。
【図10】上記第4の実施の形態に係る監視システムに
より得られた温度分布画像を示す図。
より得られた温度分布画像を示す図。
【図11】この発明の第5の実施の形態に係る監視シス
テムを概略的に示す図。
テムを概略的に示す図。
【図12】上記第5の実施の形態に係る監視システムに
より得られたスペックルパターンを示す図。
より得られたスペックルパターンを示す図。
【図13】この発明の第6の実施の形態に係る監視シス
テムを概略的に示す図。
テムを概略的に示す図。
【図14】上記第6の実施の形態に係る監視システムに
より得られた周波数と測定位置との関係を示す図。
より得られた周波数と測定位置との関係を示す図。
10…コンクリートキャクス 12…コンクリート容器 14…キャニスタ 18…使用済燃料集合体 20…蓋体 22…収納部 24…冷却空気流路 26…吸気口 28…排気口 48…一次蓋 52…二次蓋 55…密閉空間 60…監視装置 64、90…パルスレーザ光源 66、86、92…検出レーザ光源 68、94…受光部 70、84、89、96…検出部 74…捕集部 82…赤外線カメラ 88…CCDカメラ
Claims (19)
- 【請求項1】放射性物質が封入された金属製の密閉容器
を収納したコンクリート製貯蔵容器からの放射線漏洩を
監視するコンクリート製貯蔵容器の監視方法において、 上記コンクリート製貯蔵容器から排出された気体をパル
スレーザ光により走査して上記気体を励起させ、 上記励起された気体に波長可変レーザ光を照射し、 上記気体に照射された上記波長可変レーザ光の波長を測
定することにより、上記励起された気体に吸収された吸
収波長を検出し、 上記吸収波長に基づいて、上記コンクリート製貯蔵容器
から排出された気体を特定し、放射線漏洩の有無を監視
することを特徴とするコンクリート製貯蔵容器の監視方
法。 - 【請求項2】上記コンクリート製貯蔵容器の排気口近傍
領域を上記パルスレーザ光により走査するとともに、上
記波長可変レーザ光を上記排気口近傍領域に照射するこ
とを特徴とする請求項1に記載のコンクリート製貯蔵容
器の監視方法。 - 【請求項3】上記密閉容器の上部から漏洩した気体を、
上記コンクリート製貯蔵容器の上部外面に設けられた捕
集部に捕集し、 上記捕集部を上記パルスレーザ光により走査するととも
に、上記波長可変レーザ光を上記捕集部に照射すること
を特徴とする請求項1に記載のコンクリート製貯蔵容器
の監視方法。 - 【請求項4】上記コンクリート製貯蔵容器が設置された
保管場所の天井に、上記コンクリート製貯蔵容器から排
出された気体を捕集する捕集部を設け、 この捕集部を上記パルスレーザ光により走査するととも
に、上記波長可変レーザ光を上記捕集部に照射すること
を特徴とする請求項1に記載のコンクリート製貯蔵容器
の監視方法。 - 【請求項5】上記気体に含まれるヘリウムの有無により
放射線漏洩の有無を監視することを特徴とする請求項1
ないし4のいずれか1項に記載のコンクリート容器の監
視方法。 - 【請求項6】容器本体およびこの容器本体に溶接され容
器本体の上端開口を閉塞した蓋を有し放射性物質が封入
されているとともに、コンクリート製貯蔵容器に収納さ
れた金属製のキャニスタを監視するキャニスタの監視方
法において、 上記コンクリート容器から蓋体を取り外して上記キャニ
スタの蓋を露出させ、 赤外線カメラにより上記蓋表面の温度分布を所定時間測
定し、 上記測定された温度分布の変化に基づいて上記蓋の歪み
および溶接欠陥を検出することを特徴とするキャニスタ
の監視方法。 - 【請求項7】容器本体およびこの容器本体に溶接され容
器本体の上端開口を閉塞した蓋を有し放射性物質が封入
されているとともに、コンクリート製貯蔵容器に収納さ
れた金属製のキャニスタを監視するキャニスタの監視方
法において、 上記コンクリート製貯蔵容器の蓋体を取り外して上記キ
ャニスタの蓋を露出させ、 上記キャニスタの蓋に拡散光を照射し、 上記キャニスタの蓋で反射した拡散光を撮像してスペッ
クルパターンを測定し、 上記スペックルパターンに基づいて上記蓋の歪みおよび
溶接欠陥を検出することを特徴とするキャニスタの監視
方法。 - 【請求項8】上記スペックルパターンを所定の周期で複
数回測定し、これらの複数のスペックルパターンを相互
に比較して上記蓋の歪みおよび溶接欠陥を検出すること
を特徴とする請求項7に記載のキャニスタの監視方法。 - 【請求項9】容器本体およびこの容器本体に溶接され容
器本体の上端開口を閉塞した蓋を有し放射性物質が封入
されているとともに、コンクリート製貯蔵容器に収納さ
れた金属製のキャニスタを監視するキャニスタの監視方
法において、 上記コンクリート製貯蔵容器の蓋体を取り外して上記キ
ャニスタの蓋を露出させ、 上記蓋の溶接部にパルスレーザ光を照射して表面波を発
生させ、 上記表面波に検出レーザ光を照射し、その反射光の反射
パターンを測定し、 上記測定した反射パターンから上記溶接部の歪みおよび
溶接欠陥を検出することを特徴とするキャニスタの監視
方法。 - 【請求項10】上記パルスレーザ光および検出レーザ光
により上記蓋の溶接部全体を走査し、測定された反射パ
ターンから上記溶接部の溶接欠陥を検出することを特徴
とする請求項9に記載のキャニスタの監視方法。 - 【請求項11】容器本体および容器本体に溶接固定され
た蓋を有し放射性物質が封入された金属製のキャニスタ
を収納したコンクリート容器と、上記コンクリート容器
の上端開口を閉塞したコンクリート製の蓋体と、を備え
たコンクリート製貯蔵容器の放射線漏洩を監視するコン
クリート製貯蔵容器の監視方法において、 上記コンクリート製貯蔵容器から排出された気体をパル
スレーザ光により走査して上記気体を励起させ、 上記励起された気体に波長可変レーザ光を照射し、 上記気体に照射された波長可変レーザ光の波長を測定し
て、上記励起された気体に吸収された吸収波長を検出
し、 上記吸収波長に基づいて、上記コンクリート製貯蔵容器
から排出された気体を特定することにより、放射線漏洩
の有無を監視し、 上記放射線漏洩が検出された際、上記コンクリート容器
から蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、 上記キャニスタの蓋に拡散光を照射し、 上記キャニスタの蓋で反射した拡散光の撮像してスペッ
クルパターンを測定し、 上記スペックルパターンから上記蓋の欠陥位置を検出す
ることを特徴とするコンクリート製貯蔵容器の監視方
法。 - 【請求項12】容器本体および容器本体に溶接固定され
た蓋を有し放射性物質が封入された金属製のキャニスタ
を収納したコンクリート容器と、上記コンクリート容器
の上端開口を閉塞したコンクリート製の蓋体と、を備え
たコンクリート製貯蔵容器の放射線漏洩を監視するコン
クリート製貯蔵容器の監視方法において、 上記コンクリート製貯蔵容器から排出された気体をパル
スレーザ光により走査して上記気体を励起させ、 上記励起された気体に波長可変レーザ光を照射し、 上記気体に照射された波長可変レーザ光の波長を測定し
て、上記励起された気体に吸収された吸収波長を検出
し、 上記吸収波長に基づいて、上記コンクリート製貯蔵容器
から排出された気体を特定することにより、放射線漏洩
の有無を監視し、 上記放射線漏洩が検出された際、上記コンクリート容器
から蓋体を取り外して上記キャニスタの蓋を露出させ、 上記蓋の溶接部にパルスレーザ光を照射して表面波を発
生させ、 上記表面波に検出レーザ光を照射し、反射光の反射パタ
ーンを測定し、 上記測定した反射パターンから上記溶接部の欠陥位置を
検出することを特徴とするコンクリート製貯蔵容器の監
視方法。 - 【請求項13】放射性物質が封入された金属製の密閉容
器を収納したコンクリート製貯蔵容器の放射線漏洩を監
視するコンクリート製貯蔵容器の監視システムにおい
て、 上記コンクリート製貯蔵容器から排出された気体をパル
スレーザ光により走査して上記気体を励起させるパルス
レーザ光源と、 所定範囲の波長可変レーザ光を上記気体に照射する検出
レーザ光源と、 上記気体に照射された後の上記波長可変レーザ光の波長
を測定し、上記励起された気体に吸収された吸収波長を
検出する受光部と、 上記検出された吸収波長に基づいて、上記コンクリート
製貯蔵容器から排出された気体を特定し、放射線漏洩の
有無を検出する検出部と、 を備えたことを特徴とするコンクリート製貯蔵容器の監
視システム。 - 【請求項14】上記パルスレーザ光源および検出レーザ
光源は、上記コンクリート製貯蔵容器の排気口近傍領域
にパルスレーザ光および検出レーザ光を照射する位置に
設けられていることを特徴とする請求項13に記載のコ
ンクリート製貯蔵容器の監視システム。 - 【請求項15】上記コンクリート製貯蔵容器の上部外面
に設けられ上記キャニスタの上部から漏洩した気体を捕
集する捕集部を備え、 上記パルスレーザ光源および検出レーザ光源は、上記捕
集部にパルスレーザ光および検出レーザ光を照射する位
置に設けられていることを特徴とする請求項13に記載
のコンクリート製貯蔵容器の監視システム。 - 【請求項16】上記コンクリート製貯蔵容器が設置され
た保管場所の天井に設けられ、上記コンクリート製貯蔵
容器から排出された気体を捕集する捕集部を備え、 上記パルスレーザ光源および検出レーザ光源は、上記捕
集部にパルスレーザ光および検出レーザ光を照射する位
置に設けられていることを特徴とする請求項13に記載
のコンクリート製貯蔵容器の監視システム。 - 【請求項17】内部に収納部を有し上端が開口している
とともに、コンクリートにより形成されたほぼ筒状のコ
ンクリート容器と、上記コンクリート容器の上端開口を
閉じたコンクリート製の蓋体と、を備えたコンクリート
製貯蔵容器の上記収納部に収納され、容器本体およびこ
の容器本体に溶接され容器本体の上端開口を閉塞した蓋
を有し放射性物質が封入された金属製のキャニスタを監
視するキャニスタの監視システムにおいて、 上記キャニスタの蓋表面の温度分布を所定時間測定する
赤外線カメラと、 上記測定された温度分布の変化に基づいて上記蓋の歪み
および溶接欠陥を検出する検出部と、 を備えたことを特徴とするキャニスタの監視システム。 - 【請求項18】内部に収納部を有し上端が開口している
とともに、コンクリートにより形成されたほぼ筒状のコ
ンクリート容器と、上記コンクリート容器の上端開口を
閉じたコンクリート製の蓋体と、を備えたコンクリート
製貯蔵容器の上記収納部に収納され、容器本体およびこ
の容器本体に溶接され容器本体の上端開口を閉塞した蓋
を有し放射性物質が封入された金属製のキャニスタを監
視するキャニスタの監視システムにおいて、 上記キャニスタの蓋に拡散光を照射する光源と、 上記蓋で反射した拡散光を撮像してスペックルパターン
を測定する受光部と、 上記測定されたスペックルパターンから上記蓋の歪みお
よび溶接欠陥を検出する検出部と、 を備えたことを特徴とするキャニスタの監視システム。 - 【請求項19】内部に収納部を有し上端が開口している
とともに、コンクリートにより形成されたほぼ筒状のコ
ンクリート容器と、上記コンクリート容器の上端開口を
閉じたコンクリート製の蓋体と、を備えたコンクリート
製貯蔵容器の上記収納部に収納され、容器本体およびこ
の容器本体に溶接され容器本体の上端開口を閉塞した蓋
を有し放射性物質が封入された金属製のキャニスタを監
視するキャニスタの監視システムにおいて、 上記蓋の溶接部にパルスレーザ光を照射して表面波を発
生させるパルスレーザ光源と、 上記発生した表面波に検出レーザ光を照射する検出レー
ザ光源と、 上記溶接部で反射した検出レーザ光の反射パターンを測
定する受光部と、 上記測定した反射パターンから上記溶接部の歪みおよび
溶接欠陥を検出する検出部と、 を備えたことを特徴とするキャニスタの監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000235805A JP2002048899A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | コンクリート製貯蔵容器の監視方法、コンクリート製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、および監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000235805A JP2002048899A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | コンクリート製貯蔵容器の監視方法、コンクリート製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、および監視システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002048899A true JP2002048899A (ja) | 2002-02-15 |
Family
ID=18727951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000235805A Withdrawn JP2002048899A (ja) | 2000-08-03 | 2000-08-03 | コンクリート製貯蔵容器の監視方法、コンクリート製貯蔵容器に収納されたキャニスタの監視方法、および監視システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002048899A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002116293A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-19 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 使用済燃料貯蔵容器の監視方法、および監視装置を備えた使用済燃料貯蔵システム |
JP2019127258A (ja) * | 2018-01-19 | 2019-08-01 | 三菱造船株式会社 | 船舶の検査方法、船舶の製造方法 |
-
2000
- 2000-08-03 JP JP2000235805A patent/JP2002048899A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002116293A (ja) * | 2000-10-05 | 2002-04-19 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 使用済燃料貯蔵容器の監視方法、および監視装置を備えた使用済燃料貯蔵システム |
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