JP2002048179A - 気体ばね - Google Patents

気体ばね

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JP2002048179A
JP2002048179A JP2001140797A JP2001140797A JP2002048179A JP 2002048179 A JP2002048179 A JP 2002048179A JP 2001140797 A JP2001140797 A JP 2001140797A JP 2001140797 A JP2001140797 A JP 2001140797A JP 2002048179 A JP2002048179 A JP 2002048179A
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piston
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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえば、自転車の用途や走行条件に応じた
最適な乗り心地を実現し得て、その汎用性の向上を期待
し得る。 【解決手段】 シリンダ体1内にロッド体2が出没可能
に挿通されると共に、ロッド体2の基端に連設されるピ
ストン3がシリンダ体1内に摺動可能に収装されながら
シリンダ体1内にピストン側の気室Aとロッド側の気室
Bとを区画し、この二つの気室A,Bを連通する連通路
4を有すると共に、この連通路4中にこれを開閉する切
換バルブ5を有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアや窒素ガス
などの気体を封入しながら固定側と可動側との間に配在
されて振動吸収などに利用される気体ばねの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、近年の自転車の中には、固定
側たる車体側と可動側たる車輪側との間にエアや窒素ガ
スなど気体を封入した気体ばねを装備して、走行中の自
転車に入力される路面振動などを吸収し、走行中の自転
車における乗り心地を向上させるとするものがある。
【0003】そして、そのための気体ばねとしては、こ
れまでに種々の提案があるが、その中で、たとえば、図
8に示す気体ばねにあっては、シリンダ体1内にピスト
ン3で区画される気室Aと、シリンダ体1外の別タンク
T内とされる気室Bとを有してなるとしている。
【0004】そしてまた、この気体ばねにあっては、二
つの気室A,B間に切換バルブVが配在されてなるとし
ており、この切換バルブVの切り換えで二つの気室A,
B間の連通あるいは遮断が選択されるとしている。
【0005】それゆえ、この従来の気体ばねによれば、
気室Aを気室Bに連通するときに、言わば大きい容量に
よる圧縮比の小さいばね力が得られ、気室Aを気室Bと
遮断して気室Aのみとするときに、言わば小さい容量に
よる圧縮比の大きいばね力が得られることになる。
【0006】その結果、この気体ばねを装備する自転車
にあっては、たとえば、ライダーの好みで、走行中の自
転車において、圧縮比の大きいばね力に基づくハードな
乗り心地と、圧縮比の小さいばね力に基づくソフトな乗
り心地とを選択することが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の気体ばねにあっては、同じものを、たとえば、
オフロード用あるいはオンロード用のいずれの自転車に
も装備する場合には、それぞれに最適となるばね力の発
揮を期待できなくなる。
【0008】すなわち、オフロード用の自転車に装備さ
れる気体ばねにあっては、総じて圧縮比の大きいばね力
の発揮が望まれ、したがって、そのためには、気室Aの
容量を小さく設定することが肝要になる。
【0009】それに対して、オンロード用の自転車に装
備される気体ばねにあっては、総じて圧縮比の小さいば
ね力の発揮が望まれ、したがって、そのためには、上記
と異なり、気室Aの容量を大きく設定することが肝要に
なる。
【0010】その結果、上記した従来の気体ばねにあっ
ては、気室Aの容量をオフロード用に設定する場合に
は、オンロード用として使用したときに、ピストンスト
ロークを十分に確保できず、底突き現象を多発させるこ
とになる。
【0011】また、上記と逆に、気室Aの容量をオンロ
ード用に設定する場合には、オフロード用として使用し
たときに、圧縮比の大きいばね力を確保できず、上記と
同様に底突き現象を多発させることになる。
【0012】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、たとえ
ば、自転車における用途や走行条件に応じた最適な乗り
心地を実現し得て、その汎用性の向上を期待するのに最
適となる気体ばねを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明による気体ばねの構成を、基本的に
は、シリンダ体内にロッド体が出没可能に挿通されると
共に、ロッド体の基端に連設されるピストンがシリンダ
体内に摺動可能に収装されながらシリンダ体内にピスト
ン側の気室とロッド側の気室とを区画し、この二つの気
室を連通する連通路を有すると共に、この連通路中にこ
れを開閉する切換バルブを有してなるとする。
【0014】そして、上記した構成において、より具体
的には、切換バルブが連通路を連通状態にする連通ポジ
ションと、連通路を遮断状態にする遮断ポジションとを
有すると共に、二つの気室間にピストン側の気室からの
エアがロッド側の気室に流入することを阻止する一方で
その逆流を許容するチェック弁を有してなるとする。
【0015】また、連通路中に切換バルブと直列する絞
りを有してなるとし、さらには、切換バルブを切り換え
る外部からの入力が自転車における駆動チェーンの緊張
状態を検知するセンサの検知信号に基づいて出力される
電気的信号であるとする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図示した実施形態に基づ
いて、この発明を説明するが、この発明による気体ばね
は、たとえば、自転車(図示せず)に装備されるとし、
図中で上端となる一端が固定側たる自転車における車体
側に連結されると共に、図中で下端となる他端が可動側
たる自転車における車輪側に連結されるとしている。
【0017】それゆえ、図示するところでは、シリンダ
体1が車輪側部材とされ、このシリンダ体1に対して出
没可能に挿通されるロッド体2が車体側部材とされてい
る。
【0018】そして、この気体ばねは、図示するところ
では、空圧シリンダ状に形成されていて、ロッド体2の
図中で下端となる基端に連設されるピストン3がシリン
ダ体1内に摺動可能に収装されながらシリンダ体1内に
気室Aと気室Bを区画している。
【0019】このとき、図示するところでは、気室Aが
シリンダ体1内の図中でピストン3の下方側となるピス
トン側の気室とされ、気室Bがシリンダ体1内の図中で
ピストン3の上方側となるロッド側の気室とされてお
り、各気室A,Bには、エアや窒素ガスなどの適宜の気
体が封入されている。
【0020】また、この気体ばねは、図示するところで
は、シリンダ体1の外部に配在されて上記の二つの気室
A,Bを連通する連通路4を有しており、この連通路4
中には、この連通路4を開閉する切換バルブ5と、この
切換バルブ5に直列する絞り6とを有している。
【0021】このとき、この切換バルブ5は、外部から
の入力で切り換わる連通ポジション5aと、上記の入力
が解除されるときに戻される遮断ポジション5bとを有
してなり、遮断ポジション5bは、気室Aからの気体が
気室Bに流入することを阻止する一方でその逆流を許容
するチェック弁5cを有している。
【0022】それゆえ、この気体ばねにあっては、気室
Aと気室Bにおけるピストン3に対する受圧面積差によ
って、ロッド体2に常時伸長方向の推力が作用している
ことになる。
【0023】ちなみに、このチェック弁5cは、図示し
ないが、切換バルブ5における遮断ポジション5bを単
なる遮断ポジションにする一方で、この遮断ポジション
を迂回するバイパス通路中に配設するとしても良い。
【0024】それゆえ、以上のように形成された気体ば
ねにあっては、ロッド体2がシリンダ体1内に没入する
圧縮作動時に、以下のようにして、圧縮比の異なるばね
力を発揮することになる。
【0025】すなわち、まず、連通路4中の切換バルブ
5が図示する遮断ポジション5bの状態に維持されてい
るときには、シリンダ体1内でのピストン3の下降で気
室Aが圧縮されることでばね力が発揮されることにな
る。
【0026】このとき、この気体ばねにあっては、気室
Aが圧縮されることによる反力、すなわち、ピストン3
を受圧面積にするいわゆる圧縮比の大きいばね力が発揮
される。
【0027】一方、図示しないが、連通路4中の切換バ
ルブ5が連通ポジション5aに切り換るときには、気室
Aと気室Bが連通状態になって気室の容量が大きくなる
と共に、この状態での圧縮作動時には、気室Aと気室B
の気体がロッド体2の断面積を受圧面積にして圧縮され
ることになり、大きい容量による圧縮比の小さいばね力
が発揮されることになる。
【0028】図2は、この発明による気体ばねと図8に
示す従来の気体ばねとにおいて、ロッド体2に作用する
荷重ばね特性を比較して示すものである。ちなみに、当
然のことながら、初期圧力として同じ圧力が封入されて
いる。
【0029】まず、従来の気体ばねでは、単に気室Aの
容量を変化させるだけであるから、気室の容量を気室A
だけとして圧縮比を大きくした場合の荷重ばね特性(図
2中に破線H1で示す)と、気室の容量を気室Aに気室
Bを加えて大きくして圧縮比を小さくした場合の荷重ば
ね特性(図2中に破線S1で示す)との変化幅Y1が後
述する変化幅Yより小さくなる。
【0030】すなわち、上記に対して、この発明では、
気室の容量と受圧面積の両方を変化させるから気室の容
量を気室Aとして圧縮比を大きくすると共に受圧面積を
ピストン3の断面積とした場合の荷重ばね特性(図2中
に実線Hで示す)と気室の容量を気室Aおよび気室Bと
して圧縮比を小さくすると共に受圧面積をロッド体2の
断面積とした場合の荷重ばね特性(図2中に破線Sで示
す)との変化幅Yが上記した従来の気体ばねにおける場
合に比較して著しく大きくなる。
【0031】そして、この発明の場合には、気室B側か
らもピストン3に図2中に実線Nで示す気体圧力が作用
するために、ロッド体2に作用する荷重としては、その
分小さくなるが、荷重ばね特性の変化幅Yは上記した変
化幅Y1より大きくなる。
【0032】以上のように、この発明による気体ばねに
あっては、気室Aが気室Bに連通していないときに発生
されるばね力は、圧縮比が大きくなるのに加えて、気室
Aがピストン3の断面を受圧面にして圧縮されることに
よるばね力になるが、気室Aが気室Bに連通していると
きに発生されるばね力は、圧縮比が小さくなるのに加え
て、ロッド体2の断面を受圧面にして圧縮されることに
よるばね力が発生されることになる。
【0033】その結果、ばね力の変化幅が気室における
容量の変化のみによる従来の場合に比較して、この発明
による場合には、ばね力の変化幅が気室における容量の
変化のみだけでなく受圧面積も変化することになり、ば
ね力の変化幅を大きく設定し得ることになる。
【0034】したがって、この気体ばねが装備される自
転車にあっては、オフロード走行あるいはオンロード走
行のいずれにも好ましいばね力を発揮し得ることにな
る。
【0035】のみならず、上記の効果を得るために、従
来の気体ばねでは、シリンダ体1内の気室Aに対して外
部に配在される気室B、すなわち、別タンクT(図8参
照)を極端に大きくすることになるから、気体ばね全体
の重量を大きくするなどで、自転車への塔載性を低下さ
せ易くなるが、この発明の気体ばねでは、仮に別タンク
構造を採用するとしても、いたずらに重量を大きくせず
して、自転車への塔載性を低下させないことになる。
【0036】ちなみに、切換バルブ5は、多くの場合
に、この気体ばねが装備される自転車がオフロード用に
設定されている場合には、常閉型に設定され、この気体
ばねが装備される自転車がオンロード用に設定されてい
る場合には、常開型に設定されるであろう。
【0037】一方、上記した連通路4中には切換バルブ
5に直列するように絞り6が配設されてなるとし、しか
も、この絞り6は、切換バルブ5が連通ポジション5a
にあるとき、気室Aと気室Bの間を行き交う気体の流れ
に絞り抵抗を与える。
【0038】その結果、切換バルブ5が連通ポジション
5aにあって、荷重ばね特性の小さいばね力、すなわ
ち、ソフトな乗り心地にあるときに、たとえば、自転車
におけるジャンプ後の着地などで気体ばねが大きいスト
ロークで高速圧縮するような場合には、絞り6で大きな
減衰力を発揮することになり、気体ばねにおいて底突き
現象の発現を回避し得ることになる。
【0039】以上のように構成された気体ばねにあって
は、図示するところでは、ピストン3の背面側に、すな
わち、気室B内に位置決められているロッド体2の外周
側に配在されるようにしてこの気室B内に収装される伸
び切りばね7を有してなるとし、気体ばねが最伸長近傍
まで伸長作動すると、この伸び切りばね7がピストン3
に当って最伸長時の衝撃を緩和することになる。
【0040】ところで、以上のように構成された気体ば
ねにあっては、前記したように、図示するところでは、
切換バルブ5に外部からの入力があるときにこの切換バ
ルブ5が連通ポジション5aに切り換わり、この入力が
解除されるときにこの切換バルブ5が遮断ポジション5
bに戻されるように設定されてなるとしている。
【0041】そして、この切換バルブ5への入力は、ラ
イダーの手動操作によるとしても良いが、図示する実施
形態では、外部からの入力が電気的信号からなるとし、
しかも、図3,図4および図5に示すように、この電気
的信号が自転車における駆動輪たる後輪に連繋された後
輪ギヤ8に巻装される駆動チェーン9の緊張状態を検知
するセンサ10からの検知信号に基づいて出力されると
している。
【0042】すなわち、まず、この気体ばねが自転車に
おける後輪側に装備されるとすると、自転車の走行開始
時にライダーがペダルを強く踏み込むためにいわゆる踏
ん張ることを考慮すれば、また、このとき、この気体ば
ねで得られるフワフワ感が上記したライダーの踏ん張り
を妨げる方向に機能することを考慮すると、図3に示す
ように、電気的信号が駆動輪たる後輪に一体的に保持さ
れた後輪ギヤ8に巻装される駆動チェーン9の緊張状態
(図中に実線で示す状態)を検知するセンサ10からの
検知信号に基づいて出力されるとするのが好ましい。
【0043】そして、駆動チェーン9の緊張状態を検知
するセンサ10からの検知信号に基づいて切換バルブ5
に電気的信号が入力されるとき、気体ばねにおいて荷重
ばね特性を大きくするように設定すれば、上記した走行
開始時におけるライダーの踏ん張りがフワフワ感によっ
て妨げられなくなり、ライダーの踏ん張り力をフルにク
ランク11に伝達し、後輪ギヤ8、すなわち、駆動輪た
る後輪を効率良く回動させることが可能になると言い得
る。
【0044】なお、この図3に示すところでは、駆動チ
ェーン9には、たとえば、プーリー10aが接触してい
て、このプーリー10aが駆動チェーン9の緊張で移動
するとき、センサ10がその動作を、すなわち、ストロ
ークしたことを検知するように設定されている。
【0045】それゆえ、このプーリー10aがストロー
クしたことを検知する限りにおいては、図示するところ
に代えて、図4に示すように、リンク10bを介してプ
ーリー10aがストロークしたことをセンサ10が検知
するように設定するとしても良い。
【0046】そして、図3に示す実施の形態は、駆動チ
ェーン9にほぼ直交する方向にセンサ10を配在するス
ペースに余裕がある場合に効果的な配置態様になり、図
4に示す実施の形態は、駆動チェーン9にほぼ直交する
方向にセンサ10を配在するスペースに余裕がない場合
に効果的な配置態様になる。
【0047】そしてまた、図5に示す実施の形態では、
センサ10がプーリー10aの移動量を直接検知し得る
構造に構成されてなると共に、このセンサ10からの信
号がコントローラCで電気的信号に変換されて、これが
切換バルブ5に入力されるように設定されてなるとして
いる。
【0048】ちなみに、図示しないが、前記した図3,
図4に示す実施形態にあっても、センサ10からの信号
がコントローラCで電気的信号に変換されて、これが切
換バルブ5に入力されるように設定されてなるのはもち
ろんである。
【0049】前記したところは、この発明による気体ば
ねを言わば原理的に説明したものであるが、この気体ば
ねは、具体的には、たとえば、図6に示すように形成さ
れるであろう。
【0050】すなわち、この図6に示すところでは、気
体ばねは、車輪側部材たるシリンダ体1内に車体側部材
たるロッド体2が出没可能に挿通されてなると共に、こ
のロッド体2の基端に連設されるピストン3がシリンダ
体1内に摺動可能に収装されながらシリンダ体1内に気
室Aと気室Bを区画してなるとしている。
【0051】このとき、ロッド体2が車体側部材とされ
ることで、このロッド体2の軸芯部に配在されたアクチ
ュエーター12から外部に延在されるハーネス12aに
いたずらに振動などによる負荷をかけることがなく、し
たがって、ハーネス12aのいわゆる疲労を大幅に抑制
できる点で有利となる。
【0052】そして、この観点からすれば、ロッド体2
の軸芯部にアクチュエーター12が配在されるとして
も、このアクチュエーター12にいたずらに振動などに
よる負荷をかけることがなく、したがって、アクチュエ
ーター12のいわゆる疲労を大幅に抑制できる点で有利
となるとも言い得る。
【0053】つぎに、この気体ばねは、ピストン3に上
記の二つの気室A,Bを連通する連通路(符示せず)を
有すると共に、この連通路中にこの連通路を開閉する切
換バルブ5(図1参照)と、この切換バルブ5に直列す
る絞り6(図1参照)としてのオリフィス3aとを有し
てなるとしている。
【0054】このとき、切換バルブ5は、気室Aからの
気体が気室Bに流入することを阻止する一方で、その逆
流を許容するチェック弁5c(図1参照)としてのポペ
ット13を有してなるとしている。
【0055】したがって、たとえば、ピストン3が圧縮
状態に位置しているときに、切換バルブを遮断ポジショ
ン5bに切り換えた場合でも、気室Aにおける気体反力
で気室Bにおける気体がチェック弁5cを介して気室A
に流入することで、気体ばねを最伸長状態に復帰させる
ことが可能になり、元の乗車姿勢を維持できることにな
る。
【0056】また、切換バルブ5が連通ポジション5a
にあって、乗り心地がソフトとされているときに、路面
突起の乗り上げなどで大きい入力がある、すなわち、急
激な圧縮作動が招来される事態になっても、絞り6とし
てのオリフィス3aによる減衰効果の発揮を期待できる
ことになる。
【0057】そして、このポペット13は、ロッド体2
の軸芯部に収装されて外部からの電気的信号の入力時に
駆動する前記したアクチュエーター12によって開閉制
御される、すなわち、アクチュエーター12の駆動軸1
2bに連繋されたカムロッド14の回動で開閉制御され
るとしており、この制御のときに、前記した図1を借り
て説明すれば、連通ポジション5aあるいは遮断ポジシ
ョン5bのいずれかに切り換わるとしている。
【0058】ちなみに、ポペット13は、図示するとこ
ろでは、その背後側に隣設されたコイルばねからなる附
勢ばね13aによって、図中で上昇方向となる前進方向
に附勢されてなるとしている。
【0059】そして、このポペット13は、図示する上
昇状態にあるときに、連通路を閉鎖し、アクチュエータ
ー12によってカムロッド14が回動し、これによって
図中で下降するときに、連通路を開放するように設定さ
れている。
【0060】ところで、この図6に示すところでは、図
中で下端面となるピストン3の受圧面、すなわち、気室
A側の端面に環状のバンプクッション15を有し、同じ
く図中で上端面となるピストン3の背面、すなわち、気
室B側の端面にも前記した伸び切りばね7(図1参照)
に相当する環状のバンプクッション16を有してなると
している。
【0061】このバンプクッション15,16を有する
ことで、この気体ばねの最圧縮時と最伸長時にピストン
3がシリンダ体1に衝突することが回避されることにな
る。
【0062】ところで、上記した図6に示す気体ばねに
あっては、アクチュエーター12の駆動軸12bにおけ
る回動がカムロッド14によってポペット13の上下動
に変換されているが、つぎの図7に示すところでは、ア
クチュエーター12の駆動軸12bの上下動で、ポペッ
ト13を直接上下動し得るとしている。
【0063】ちなみに、この図7に示すところでは、ア
クチュエーター12から延在されるハーネス12aに
は、ロッド体2のロッドヘッド部2aに保持されたコネ
クター12cが連結されてなるとしている。
【0064】その結果、この図7に示す実施形態にあっ
ては、カムロッド14が不要になる点で有利となるが、
さらには、気室Bの容量を図6に示す実施形態の場合に
比較して大幅に大きくしている点で特徴がある。
【0065】以下に、少し説明するが、この実施形態に
よる気体ばねも、基本的には、図6に示すところと同様
の構成を有しているので、その構成が同一となるところ
については、図中に同一の符号を附するのみとして、要
する場合を除き、その詳しい説明を省略する。
【0066】すなわち、この図7に示す実施形態の場合
にも、ロッド体2が中空に形成されていながら軸芯部に
アクチュエーター12を臨在させているが、この実施形
態の場合には、アクチュエーター12の外側に出現する
言わば筒状の空間を気室B1に設定している。
【0067】そして、ピストン3は、この気室B1を気
室Bに連通させる通路3bを有すると共に、この気室B
1を気室Aに連通させる通路3cを有してなるとしてい
る。
【0068】ちなみに、図示するところでは、オリフィ
ス3aは、切換バルブ5(図1参照)を構成するポペッ
ト13の上端部周りに形成されるとしている。
【0069】それゆえ、この実施形態による場合には、
ポペット13を開放することで、気室Aが気室B,B1
に連通し、このとき、気室としての容量が極めて大きく
なって、圧縮比が極めて小さくなって、荷重ばね特性、
すなわち、ばね力が極めて小さくなる。
【0070】そして、この実施形態による場合には、気
室Bがロッド体2内に形成される気室B1に連通してロ
ッド側の気室となるから、気室Bの容量変化がシリンダ
体1に対するロッド体2の出没のみに依存している図6
に示す実施形態の場合に比較して、シリンダ体1の長さ
を小さくでき、結果として、気体ばねにおける長さを小
さくできる点で有利となる。
【0071】ちなみに、図示するところでは、潤滑油含
浸部材17の配在下にダストシール18およびオイルシ
ール19が配在されるとして、いわゆる防錆構造下にロ
ッド体2のシリンダ体1に対する恒久的な摺動性を保障
するとしている。
【0072】前記したところは、この発明による気体ば
ねが自転車に利用される場合を例にして説明したが、こ
の発明が意図するところからすれば、この気体ばねが自
動二輪車あるいは四輪車両に利用されるとしても良く、
その場合の作用効果は、前記したところと同様となるの
はもちろんである。
【0073】また、前記したところは、この発明による
気体ばねが自転車の後輪側に装備されるとして説明した
が、この発明が意図するところからすれば、この気体ば
ねがおよそ二輪車におけるフロントに装備されるとして
も良く、その場合の作用効果も前記したところと同様と
なる。
【0074】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
あっては、ピストン側の気室とロッド側の気室とを連通
する連通路中にこれを開閉する切換バルブを有してなる
から、切換バルブによって連通路が連通状態におかれる
ときには、大きい気室容量となるために圧縮比が小さく
なって荷重ばね特性の小さいばね力が発揮され、走行中
の自転車におけるソフトな乗り心地を得ることが可能に
なり、切換バルブによって連通路が遮断状態におかれる
ときには、小さい気室容量となるために圧縮比が大きく
なって荷重ばね特性の大きいばね力が発揮され、走行中
の自転車におけるハードな乗り心地を得ることが可能に
なる。
【0075】このとき、この気体ばねにあっては、ピス
トン側の気室がロッド側の気室に連通していない状態で
の圧縮作動時には、受圧面積がピストンの断面積とされ
るのに対して、ピストン側の気室がロッド側の気室に連
通している状態での圧縮作動時には、受圧面積がピスト
ンの断面積からロッド体の断面積に変わることから、荷
重ばね特性の変化幅が気室容量の変化のみによる従来の
場合に比較して、気室容量の変化による圧縮比の変化に
加えて、受圧面積の変化によっても制御されることにな
り、ピストンストロークを確保しながら荷重ばね特性の
変化幅を大きく設定し得ることになる。
【0076】そして、上記の効果を得るために、従来の
気体ばねでは、シリンダ体内の気室に対して外部に配在
される別タンクを極端に大きくすることになるから、重
量を大きくするなどで、自転車への塔載性を低下させ易
くなるが、この発明の気体ばねでは、仮に別タンク構造
を採用するとしても、いたずらに重量を大きくせずし
て、自転車への塔載性を低下させないことになる。
【0077】また、切換バルブをロッド体の軸芯部に収
装する場合には、気体ばねの外観を良くしながら気体ば
ね自体を小型化できることになる。
【0078】そして、請求項2に記載の気体ばねにあっ
ては、ロッド側の気室からピストン側の気室への気体の
流れのみを許容するチェック弁を設けたから、切換バル
ブが遮断ポジションにあっても気体ばねを最伸長状態に
維持することが可能になり、したがって、この気体ばね
を自転車に装備する場合には、切換バルブの状態に拘り
なく乗車姿勢を一定に保つことが可能になる。
【0079】また、請求項3に記載の気体ばねにあって
は、切換バルブに直列する絞りを設けたから、ソフトな
乗り心地にあるときに、路面突起の乗り上げなどで大き
な入力がある場合にも、絞りによる減衰効果の発揮を期
待できることになり、自転車における乗り心地を良好に
維持することが可能になる。
【0080】また、請求項4に記載の発明にあっては、
切換バルブへの外部からの入力を電気的信号とし、この
電気的信号が駆動輪に連繋された後輪ギヤに巻装される
駆動チェーンの緊張状態を検知するセンサからの検知信
号に基づいて出力されるとするから、気体ばねが自転車
における後輪側に装備され、また、切換バルブが電気的
信号の入力時に圧縮比の大きいばね力を発揮するように
設定される場合には、自転車の走行開始時にライダーが
ペダルを強く踏み込むときにフワフワ感がなくなり、ラ
イダーの踏ん張り力をフルに活かし得ることになり、効
率良く自転車を走行開始させることが可能になる。
【0081】その結果、この発明によれば、たとえば、
自転車における用途や走行条件に応じた最適な乗り心地
を実現し得て、その汎用性の向上を期待するのに最適と
なる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による気体ばねを原理的に示す図であ
る。
【図2】この発明による気体ばねのばね力を従来の気体
ばねのばね力と共に示す特性図である。
【図3】駆動チェーンとセンサの位置関係を示す原理図
である。
【図4】他の実施の形態による駆動チェーンとセンサの
位置関係を部分的に拡大して示す原理図である。
【図5】同じく他の実施の形態による駆動チェーンとセ
ンサの位置関係を図5と同様に示す図である。
【図6】この発明による気体ばねを具体化した例を示す
縦断面図である。
【図7】この発明による気体ばねを具体化した他の例を
図6と同様に示す図である。
【図8】従来例としての気体ばねを図1と同様に示す図
である。
【符号の説明】
1 シリンダ体 2 ロッド体 3 ピストン 3a オリフィス 3b,3c 通路 4 連通路 5 切換バルブ 5a 連通ポジション 5b 遮断ポジション 5c チェック弁 6 絞り 7 伸び切りばね 8 後輪ギヤ 9 駆動チェーン 10 センサ 10a プーリー 10b リンク 11 クランク 12 アクチュエーター 12a ハーネス 12b 駆動軸 13 ポペット 13a 附勢ばね 14 カムロッド 15,16 環状バンプクッション A,B,B1 気室 C コントローラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ体内にロッド体が出没可能に挿
    通されると共に、ロッド体の基端に連設されるピストン
    がシリンダ体内に摺動可能に収装されながらシリンダ体
    内にピストン側の気室とロッド側の気室とを区画し、こ
    の二つの気室を連通する連通路を有すると共に、この連
    通路中にこれを開閉する切換バルブを有してなることを
    特徴とする気体ばね
  2. 【請求項2】 切換バルブが連通路を連通状態にする連
    通ポジションと、連通路を遮断状態にする遮断ポジショ
    ンとを有すると共に、二つの気室間にピストン側の気室
    からのエアがロッド側の気室に流入することを阻止する
    一方でその逆流を許容するチェック弁を有してなる請求
    項1に記載の気体ばね
  3. 【請求項3】 連通路中に切換バルブと直列する絞りを
    有してなる請求項1に記載の気体ばね
  4. 【請求項4】 切換バルブを切り換える外部からの入力
    が自転車における駆動チェーンの緊張状態を検知するセ
    ンサの検知信号に基づいて出力される電気的信号である
    請求項1に記載の気体ばね
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