JP2002047485A - 帯電防止剤及び制電性樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止剤及び制電性樹脂組成物

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JP2002047485A
JP2002047485A JP2000272315A JP2000272315A JP2002047485A JP 2002047485 A JP2002047485 A JP 2002047485A JP 2000272315 A JP2000272315 A JP 2000272315A JP 2000272315 A JP2000272315 A JP 2000272315A JP 2002047485 A JP2002047485 A JP 2002047485A
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Japan
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fatty acid
antistatic
acid ester
antistatic agent
resin composition
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JP2000272315A
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Masumi Kadobayashi
真澄 門林
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Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電防止効果及びその持続性に優れ、熱可塑性
樹脂に配合した際、優れた表面特性を持つ帯電防止剤、
及びそれを含有する制電性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】本発明は、ジグリセリン脂肪酸エステル
(A)とグリセリンの平均重合度が3〜10であるポリ
グリセリン脂肪酸エステル(B)のポリグリセリン脂肪
酸エステル混合物に、グリセリン脂肪酸エステル(C)
を特定な配合比率で混合した帯電防止剤、及びこの帯電
防止剤を熱可塑性樹脂に配合してなる制電性樹脂組成物
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は帯電防止性能及び、
その持続性に優れ、配合した樹脂組成物において優れた
表面特性を有する帯電防止剤及びそれを含有する制電性
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は加工性が良いことから成
形品、フィルム、シート等に幅広く用いられており、汚
れ付着防止、作業性向上等で帯電防止剤も広く用いられ
ている。例えばポリオレフィン樹脂には、モノグリセラ
イドを主成分とする帯電防止剤が用いられているが、優
れた帯電防止性能を示すが、単独では経時的に表面での
凝集、結晶化により帯電防止効果はなくなってしまう。
また、ドライラミネート等を行った際に、接着強度の低
下をきたす。グリセライドの欠点である白化を解決し、
透明性、アンチブロッキング性等のフィルム適性に優れ
た帯電防止剤としては、脂肪族ジエタノールアミン脂肪
酸エステルの様な溶出が比較的少なく、経時安定性に優
れた組成が有効である。しかし脂肪族ジエタノールアミ
ン脂肪酸エステル単独では効果の発現が遅く、充分な効
果が得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】脂肪族ジエタノールア
ミン脂肪酸エステルに即効性を付与するためにグリセリ
ン脂肪酸エステルが併用されている。しかし充分な効果
を得るための必要量のグリセリン脂肪酸エステルを配合
した場合、単独使用と同様白化現象が起こる。グリセリ
ン脂肪酸エステルの経時変化による凝集、結晶化を防止
するため脂肪族ジエタノールアミンあるいは脂肪酸ジエ
タノールアミドを適量した併用すると、白化現象、ベト
ツキ、ブロッキング等の問題は改善される。しかし脂肪
族ジエタノールアミンや脂肪酸ジエタノールアミドがエ
ステル交換反応の触媒として作用しグリセリン脂肪酸エ
ステルの分解を促進し、その際発生する遊離グリセリン
により加工中の発煙の原因となり、また樹脂に練り込ま
れた後もグリセリン脂肪酸エステルの分解が進行し、経
時的に帯電防止効果が低減する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の欠点を補うために
エステル交換反応を起こさないようアミン、アミド系界
面活性剤を使わずに、ポリグリセリン脂肪酸エステルで
経時安定性を高め、モノグリセライドを適量配合するこ
とによって、優れた表面特性を有する帯電防止剤を見出
し、本発明に至った。
【0005】即ち本発明はジグリセリンと炭素数8〜2
2の脂肪酸のエステル化物であるジグリセリン脂肪酸エ
ステル(A)、グリセリンの平均重合度が3〜10であ
るポリグリセリンと炭素数8〜22の脂肪酸のエステル
化物であるポリグリセリン脂肪酸エステル(B)及び炭
素数8〜22の脂肪酸とグリセリンのエステル化物であ
るグリセリン脂肪酸エステル(C)からなる帯電防止
剤、及びこれを熱可塑性樹脂に配合したことを特徴とす
る制電性樹脂組成物である。
【0006】ポリグリセリン脂肪酸エステルをグリセリ
ン脂肪酸エステルに併用した場合、グリセリン脂肪酸エ
ステルの欠点である表面での凝集、結晶化を防ぐ効果が
あり、白化、持続性を改良が出来る。これは、ポリグリ
セリン脂肪酸エステルで、ジグリセリンとさらに重合度
の上がったポリグリセリンの脂肪酸エステルを併用する
ことにより、より効果が増長され、本帯電防止剤を用い
た制電性熱可塑性樹脂は優れた帯電防止性能、及びフィ
ルム表面特性の安定性を高めることが出来る。また成分
にポリグリセリン脂肪酸エステルを使用しているため、
防曇剤としての効果も期待できる。
【0007】尚、樹脂の種類、成形方法による樹脂の結
晶化度の違いにより、透明性を損なうことの無い範囲内
で、溶出調整剤として無機化合物を併用しても良い。特
に限定されないが、一般的には、シリカ、ゼオライト、
チタン、炭酸カルシウム、タルク、ベントナイト、マイ
カ等が用いられる。その中で特にゲル状シリカ、ゼオラ
イトが良好である。
【0008】本発明で用いられるジグリセリン脂肪酸エ
ステル(A)はジグリセリンと炭素数8〜22の脂肪酸
のエステル化物であり、帯電防止剤における含有率は1
0〜80重量%であり、30〜70重量%が好ましい。
尚、エステル化度はモノエステルが60%以下が好まし
い。モノエステルが60%を越えると、フィルムの白
化、ベトツキを起こしてしまい、経時安定性が悪くな
る。
【0009】ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)はグ
リセリンの平均重合度3〜10のポリグリセリンと炭素
数8〜22の脂肪酸のエステル化物であり、帯電防止剤
における含有率は1〜80重量%であり、10〜50重
量%が好ましい。尚、エステル化度はモノエステルが6
0%以下が好ましい。モノエステルが60%を越える
と、フィルムの白化、ベトツキを起こしてしまい、経時
安定性が悪くなる。
【0010】グリセリン脂肪酸エステル(C)は炭素数
8〜22の脂肪酸とグリセリンのエステル化物であり、
中でもグリセリンステアリン酸エステルが好ましく用い
られる。成分(C)の帯電防止剤における含有率は1〜
50重量%であり、5〜30重量%が好ましい。50重
量%を越えるとフィルムの白化の招いてしまう。尚、エ
ステル化度はモノエステルが50%以上が好ましい。モ
ノエステルが50%以下だと、帯電防止性能の発現性が
悪くなる。
【0011】本発明の制電性樹脂組成物は上記成分の帯
電防止剤を熱可塑性樹脂に0.01〜5重量%配合して
なる物である。熱可塑性樹脂として、特に限定するもの
ではないが、帯電防止性能の発現性より見るとポリオレ
フィンが好ましい。
【0012】
【実施例】帯電防止剤成分として下記表1,2に示す成
分を用い調整した。次いで調整した帯電防止剤を熱可塑
性樹脂であるPEに0.3重量%混合し、押出機にてフ
ィルムを成形した。
【0013】評価方法として成形後20℃、湿度45%
の環境下に保存し、1日後、1ヶ月後の表面固有抵抗値
を測定した。また、フィルム表面評価として、成形40
℃で1ヶ月保管し、表面観察をした。 判定基準 ○:フィルム白化、ブロッキング、ベトツキなし △:フィルム白化、ブロッキング、ベトツキ僅かに見られる。 ×:フィルム白化、ブロッキング、ベトツキ多し (以下余白)
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の効果】本発明の帯電防止剤は帯電防止効果及び
その持続性に優れ、熱可塑性樹脂に配合した際、優れた
表面特性を持つ制電性樹脂組成物が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジグリセリンと炭素数8〜22の脂肪酸の
    エステル化物であるジグリセリン脂肪酸エステル
    (A)、グリセリンの平均重合度が3〜10であるポリ
    グリセリンと炭素数8〜22の脂肪酸のエステル化物で
    あるポリグリセリン脂肪酸エステル(B)及び炭素数8
    〜22の脂肪酸とグリセリンのエステル化物であるグリ
    セリン脂肪酸エステル(C)からなる帯電防止剤。
  2. 【請求項2】成分(A)の含有率が10〜80重量%、
    成分(B)の含有率が1〜80重量%、成分(C)の含
    有率が1〜50重量%である請求項1記載の帯電防止
    剤。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂100重量部に対して、帯電
    防止剤を0.01〜5重量部配合してなる制電性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂がポリオレフィンである請求
    項3記載の制電性樹脂組成物。
JP2000272315A 2000-08-03 2000-08-03 帯電防止剤及び制電性樹脂組成物 Pending JP2002047485A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007126500A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Kao Corp ポリエステル樹脂用帯電防止剤
JP2017179350A (ja) * 2016-03-25 2017-10-05 松本油脂製薬株式会社 ポリオレフィン系樹脂用帯電防止剤、前記帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物並びに前記樹脂組成物を用いたフィルム及び積層フィルム

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007126500A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Kao Corp ポリエステル樹脂用帯電防止剤
JP2017179350A (ja) * 2016-03-25 2017-10-05 松本油脂製薬株式会社 ポリオレフィン系樹脂用帯電防止剤、前記帯電防止剤を含有するポリオレフィン系樹脂組成物並びに前記樹脂組成物を用いたフィルム及び積層フィルム

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