JP2002047308A - 固体触媒成分、エチレン共重合用触媒およびエチレン共重合体の製造方法 - Google Patents

固体触媒成分、エチレン共重合用触媒およびエチレン共重合体の製造方法

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JP2002047308A
JP2002047308A JP2000231903A JP2000231903A JP2002047308A JP 2002047308 A JP2002047308 A JP 2002047308A JP 2000231903 A JP2000231903 A JP 2000231903A JP 2000231903 A JP2000231903 A JP 2000231903A JP 2002047308 A JP2002047308 A JP 2002047308A
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JP2000231903A
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English (en)
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Yoshimitsu Ishihara
吉満 石原
Masakazu Yamamoto
雅一 山本
Kiyotaka Ishida
清孝 石田
Sunao Kono
直 光野
Hisashi Monoi
尚志 物井
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Japan Polyolefins Co Ltd
Original Assignee
Japan Polyolefins Co Ltd
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子供与性化合物を多量に使用するという従
来の化学的手法によらずに、組成分布が狭く、インパク
トや耐環境亀裂(ESCR)等の固体物性の良好なエチ
レン共重合体を製造できる触媒系を提供する。 【解決手段】 (1)マグネシウム化合物(M)とチタン
化合物(T)、所望により電子供与性化合物(D)およ
び/または有機アルミニウム化合物(A)を含む粉末状
の固体成分からなり、30μm以下の粒径の存在比率が
95%以上であることを特徴とする固体触媒成分、(2)
前記固体触媒成分と有機アルミニウム化合物からなるエ
チレン共重合用触媒、および(3)前記触媒を用いるエチ
レン共重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式粉砕または分
級工程を含む物理的手法により微細な粒径に制御した固
体触媒成分、その固体触媒成分を含むエチレン共重合用
触媒、およびその触媒を用いた、組成分布が狭く成形性
の良好なエチレン共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンは種々の分野で用いられて
いるが、フィルム、ブロー、パイプ等の分野で使用され
るポリエチレンには、耐衝撃性、耐環境亀裂(以下、E
SCRと略すこともある。)等の固体物性の優れたもの
が求められている。これら固体物性の要求を満たすため
には、組成分布の狭いポリエチレンが必要となる。従
来、この課題を解決するためには、エーテル類、アルコ
ール類等の電子供与性化合物を触媒成分に使用するなど
の化学的手法が用いられていたが、成形性、重合活性に
問題があった(特開昭56-149405号など)。特に、組成
分布を狭くするためには、電子供与性化合物を多量に使
用する必要があるが、電子供与性化合物で多量に処理し
て得られた触媒で重合したエチレン系重合体は溶融張力
およびスウェル比が小さいため、フィルム成形において
は高速成形時のバブル安定性が十分でない、あるいはブ
ロー成形においてはドローダウンしすぎる等の問題があ
り、改良の余地があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子供与性
化合物を多量に使用して組成分布を狭くするという従来
の化学的手法によらず、新規な手法により高活性な触媒
を調製して成形性が良好で組成分布の良好なエチレン共
重合体を製造することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、固体触媒
成分を微細な粒径分布を有するように制御すること、す
なわち30μm以下の粒径の固体触媒成分の存在比率が
95%以上になるように物理的手法により粒径を制御し
た固体触媒成分を用いることで、組成分布が良好で耐環
境亀裂(ESCR)やインパクト等の固体物性が良好な
エチレン共重合体をファウリングなく製造できることを
見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、 1)マグネシウム化合物(M)およびチタン化合物
(T)を含む粉末状の固体成分からなり、前記粉末状固
体成分は30μm以下の粒径の存在比率が95%以上で
あることを特徴とする固体触媒成分。 2)マグネシウム化合物(M)、電子供与性化合物
(D)およびチタン化合物(T)を含む粉末状の固体成
分からなり、前記粉末状固体成分は30μm以下の粒径
の存在比率が95%以上である前記1に記載の固体触媒
成分。 3)マグネシウム化合物(M)、チタン化合物(T)お
よび有機アルミニウム化合物(A)を含む粉末状の固体
成分からなり、前記粉末状固体成分は30μm以下の粒
径の存在比率が95%以上である前記1に記載の固体触
媒成分。
【0006】4)マグネシウム化合物(M)、電子供与
性化合物(D)、チタン化合物(T)および有機アルミ
ニウム化合物(A)を含む粉末状の固体成分からなり、
前記粉末状の固体成分は30μm以下の粒径の存在比率
が95%以上である前記1に記載の固体触媒成分。 5)湿式粉砕または分級工程を含む方法により、30μ
m以下の粒径の固体成分の存在比率が95%以上になる
ように粒径を制御して得られる前記1ないし4のいずれ
かに記載の固体触媒成分。 6)湿式粉砕または分級工程を含む方法により、粒径3
0μm以下の粒子の存在比率が95%以上になるように
マグネシウム化合物(M)の粒径を制御した後に、電子
供与性化合物(D)、チタン化合物(T)および有機ア
ルミニウム化合物(A)の順序で処理して得られる前記
4に記載の固体触媒成分。
【0007】7)マグネシウム化合物(M)を乾式粉砕
した後、溶媒中で粒径30μm以下の粒子の存在比率が
95%以上になるように湿式粉砕した後、電子供与性化
合物(D)、チタン化合物(T)および有機アルミニウ
ム化合物(A)の順序で処理して得られる前記6に記載
の固体触媒成分。 8)前記1ないし7のいずれかの項に記載の固体触媒成
分(I)、および有機アルミニウム化合物(II)からな
るエチレン共重合用触媒。 9)前記8記載のエチレン共重合用触媒を用いてエチレ
ンとα−オレフィンを共重合させることを特徴とするエ
チレン共重合体の製造方法。
【0008】以下に、本発明の固体触媒成分、エチレン
共重合用触媒およびエチレン共重合体の製造方法につい
て詳しく説明する。 (I)固体触媒成分 (1)固体触媒成分の構成成分 本発明における固体触媒成分は、マグネシウム化合物
(M)、チタン化合物(T)を必須成分とし、必要に応
じて電子供与性化合物(D)、有機アルミニウム化合物
(A)を用いる。 (i)マグネシウム化合物(M)としては、ハロゲン原
子を含む無機マグネシウム化合物が好ましい。具体的に
は下記一般式(1)または(2)で示される化合物が挙
げられる。
【化1】Mg(X1)2 (1) Mg(OH)X1 (2) ここで、X1はハロゲン原子である。好ましくは、一般
式(1)で示されるMg(X1)2であり、具体的にはフッ
化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、ヨウ化マグネシウムであり、特に好ましくは、塩化
マグネシウムである。
【0009】(ii)チタン化合物(T)としては、ハロ
ゲン原子を含むチタン化合物が好ましく、具体的には一
般式(3)または(4)で示される化合物が挙げられ
る。
【化2】Ti(OR1)m(X2)4-m (3) Ti(OR2)n(X2)3-n (4) ここで、R1およびR2は炭素数1〜20のアルキル基、
炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルキ
ル基を有するアリール基、または炭素数6〜20のアリ
ール基を有するアルキル基であり、X2はハロゲン原子
であり、mは0または1〜3の整数であり、nは0また
は1〜2の整数である。
【0010】好ましくは、一般式(3)で示される4価
のチタン化合物である。具体例としては、四塩化チタ
ン、四臭化チタン、四ヨウ化チタンのようなハロゲン化
チタン;テトラメトキシチタン、テトラプロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシチタンの
ようなアルコキシチタン;エトキシチタントリクロリ
ド、ブトキシチタントリクロリド、フェノキシチタント
リクロリド、ジブトキシチタンジクロリド、トリブトキ
シチタンクロリドのようなアルコキシチタンハライドな
どが挙げられる。これらチタン化合物は、一種を単独で
使用することもできるし、二種類以上併用して使用する
こともできる。好ましくはハロゲン化チタン化合物であ
り、特に好ましくは四塩化チタンである。
【0011】(iii)電子供与性化合物(D)として
は、エーテル類、アルコール類、フェノール類、ケトン
類、アルデヒド類、カルボン酸類、エステル類、酸アミ
ド類、酸無水物類等の含酸素化合物や、アンモニア類、
アミン類、ニトリル類等の含窒素化合物やチオール類等
の含硫黄化合物等を例示することができる。
【0012】好ましくは、酸素原子および/または窒素
原子を環に含む複素環式化合物である。さらに好ましく
は、全炭化水素基の炭素数は多くとも32個であり、酸
素原子および/または窒素原子を環に含む4員環ないし
8員環の複素環式化合物である。具体例としては、オキ
セタン、フラン、テトラヒドロフラン、1、3−ジオキ
ソラン、2−メチルオキソラン、2、5−ジメチルオキ
ソラン、3−メチルオキソラン、ピラン、テトラヒドロ
ピラン、2−メチルオキサン、2、6−ジメチルオキサ
ン、モルホリン、2、4、6−トリメチルオキサン、
1、4−ジオキサン、2−メチル−1、4−ジオキサ
ン、ベンゾフラン、クマラン、ベンゾピラン、クロマ
ン、イソクロメン、イソクラマン等の含酸素複素環式化
合物ならびにピリジン、ピリタジン、ピリミジン、ピラ
ジン、トリアジンキノリン、イソキノリン等の含窒素複
素環式化合物が挙げられる。これらの中でも、酸素原子
を環に含む4員環ないし8員環の複素環式化合物が好ま
しく、テトラヒドロフランが特に好ましい。
【0013】(iv)有機アルミニウム化合物(A)とし
ては、一般式(5)で示される有機アルミニウム化合物
である。
【化3】Al(R3)a(X3)3 a (5) ここで、R3は炭素数が多くとも12個の脂肪族、脂環
族もしくは芳香族の炭化水素基であり、X3はハロゲン
原子または水素原子であり、aは1〜3の整数である。
【0014】具体的には、トリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、
トリノルマルブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシ
ルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジノルマルブチルア
ルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロ
ライド、ジノルマルヘキシルアルミニウムクロライド、
ジノルマルオクチルアルミニウムクロライド、エチルア
ルミニウムジクロライド、ノルマルブチルアルミニウム
ジクロライド、ノルマルヘキシルアルミニウムジクロラ
イド、ノルマルオクチルジクロライド、ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、ジノルマルブチルアルミニウムハ
イドライド、ジノルマルヘキシルアルミニウムハイドラ
イド、ジノルマルオクチルアルミニウムハイドライドな
どを挙げることができる。
【0015】これらは有機アルミニウム化合物は、一種
を単独で使用することもできるし、2種以上を併用して
使用することもできる。好ましくは、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノ
ルマルオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムク
ロライド、ジノルマルブチルアルミニウムクロライド、
ジノルマルヘキシルアルミニウムクロライド、ジノルマ
ルオクチルアルミニウムクロライドであり、特に好まし
くは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリノルマルヘキシルアルミニウム、トリノル
マルオクチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロ
ライドである。
【0016】(2)固体触媒成分の調製法 本発明のマグネシウム化合物、チタン化合物を必須成分
とする固体触媒成分は、不活性ガス雰囲気下で、固体触
媒成分中の30μm以下の粒径の固体触媒成分の存在比
率が95%以上になる物理的手法により粒径制御するこ
とにより調製される。重合活性を高くする上では、電子
供与性化合物で処理することが好ましく、さらには電子
供与性化合物および有機アルミニウム化合物で処理する
ことが好ましい。
【0017】また、組成分布と共に成形性を良好にする
ためには、予めマグネシウム化合物中の30μm以下の
マグネシウム化合物の存在比率を95%以上になるよう
にした後、電子供与性化合物で処理し、次いでチタン化
合物で処理し、さらに有機アルミニウム化合物で処理す
る調製手順が好ましい。上記方法で調製した固体触媒成
分は、マグネシウム化合物と電子供与性化合物を一緒に
乾式粉砕(共粉砕)した成分に比べて、触媒として使用
したとき得られる重合体の溶融張力、フローレート比、
スウェル比が高く成形性が良好である。
【0018】さらに活性を高くするためには、マグネシ
ウム化合物を湿式粉砕または分級工程を含む方法で粉砕
し、30μm以下の粒子の存在比率が95%以上になる
ようにした後、電子供与性化合物で処理し、チタン化合
物で処理した後、さらに有機アルミニウム化合物で処理
する調製手順が最も好ましい。なお、本発明の粒径は後
述の実施例の「粒子の存在比率の測定」項に記載の方法
で求めたものである。
【0019】以下に触媒の調製工程についてさらに詳し
く説明する。マグネシウム化合物の乾式粉砕とは溶媒を
加えずに粉砕することを意味する。この乾式粉砕はマグ
ネシウム化合物の表面積を大きくし、結晶化度を低下さ
せることで活性化させることを目的とする。乾式粉砕
は、例えば粉体工学便覧(粉体工学会編:日刊工業社出
版、昭和61年)のV.微流体を取り扱う単位操作の
1.粉砕(P486〜P513)に示されているような
方法で行なう。具体的には、通常室温付近においてボー
ルミル、振動ボールミル、衝撃式粉砕機のごとき粉砕機
を用いて実施する。粉砕時間としては一般に30分以上
でよいが、製造上好ましい範囲は1時間から100時間
である。
【0020】乾式粉砕を行なうことにより、粒径は小さ
くなるが、凝集も同時に進行するために、乾式粉砕のみ
では固体触媒成分中、30μm以下の粒径の固体触媒成
分の存在比率が95%以上にすることは困難である。ま
た、マグネシウム化合物を予め乾式粉砕を行なわなずと
も、本発明で使用できる組成分布の良好なエチレン共重
合体を製造することができるが、活性を高くする点から
予め乾式粉砕を行なったほうがよい。
【0021】本発明において、物理的手法とは分級ある
いは湿式粉砕による機械的な手法を用いて粒子を細かく
する方法をいう。この物理的手法によれば、電子供与性
化合物等を多量に用いる化学的手法による触媒成分と同
等以上の効果を示すように、30μm以下の粒径の粒子
が95%以下になるように分級できる。分級は、粉体工
学便覧(粉体工学会編:日刊工業社出版、昭和61年)
のV.微流体を取り扱う単位操作の2.分級(P514
〜P535)に示されている乾式分級、湿式分級および
ふるい分けがある。
【0022】乾式分級としては、重力分級機、慣性分級
機、遠心分級機、エルボジェット、流動層分級機等の乾
式分級機を用いた方法が挙げられる。湿式分級として
は、重力式の重力沈降槽、機械分級機、水力分級機や、
遠心力式のハイドロサイクロン、遠心分級機などの湿式
分級装置を用いた方法が挙げられる。ふるい分けとして
は、主にバイブレーティングスクリーンとシフタを用い
る方法が挙げられる。
【0023】湿式粉砕は溶媒を使用して粒子を細かくす
る方法であり、粉体工学便覧(粉体工学会編:日刊工業
社出版、昭和61年)のV.微流体を取り扱う単位操作
の1.粉砕(P505 表1.10)に示されているよ
うな湿式高速回転ミルを使用する方法等が挙げられ、デ
ィスク回転型やギャップ内流動等の方式がある。湿式粉
砕を行なうことにより、凝集した粒子を分離でき、30
μm以下の粒径の固体触媒成分の存在比率を95%以上
にすることができる。工業的方法としては、触媒ロスが
少ないこと、工程等も短縮できる点で湿式粉砕による方
法が好ましい。
【0024】湿式粉砕方法は、湿式高速回転ミル(コロ
イドミルやミキサー等)を用い、溶媒中で高せん断状態
で粉砕を行なう。高せん断状態を得るための回転数は、
用いる装置により異なるので一概に規定できないが、例
えばコロイドミルを用いる場合は、1000rpm以上が好
ましく、2000rpm以上がさらに好ましい。この際、粒
度分布測定機等で粒径管理を行ないながら、粒径30μ
m以下の粒子が全粒子中に占める存在比率が95%以上
になるまで湿式粉砕を行なう。また、使用する溶媒とし
ては、マグネシウム化合物と化学的反応を起こさない不
活性溶媒を使用する。具体的には、沸点が10〜300
℃の脂肪族炭化水素(例えばi−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタンなど)、脂肪族環状炭
化水素(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水
素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)など
の有機溶媒が好ましい。
【0025】マグネシウム化合物を電子供与性化合物で
処理する方法としては、不活性溶媒を希釈剤として用
い、電子供与性化合物(D)をマグネシウム化合物
(M)に対するモル比(D/M)が、0.01<D/M<0.
5となるように添加して処理することが好ましい。D/
Mが0.01以下であると重合活性が低く、重合体の粉体性
状が悪い。D/Mが0.5以上であると重合体のスウェル
比や溶融張力が小さく、成形性が良好でない。D/Mと
しては、0.02<D/M<0.4が好ましく、0.05<D/M
<0.3がさらに好ましい。
【0026】処理温度は、一般には−20℃〜200℃
であり、好ましくは0℃〜100℃である。処理時間は
処理温度によって異なるが、一般に1分ないし24時間
であり、好ましくは2分ないし12時間であり、さらに
好ましくは5分ないし6時間である。処理装置として
は、湿式粉砕機以外の装置に湿式粉砕後のマグネシウム
化合物、溶媒を移して撹拌を行ないながら電子供与性化
合物を添加して処理しても良いが、湿式粉砕機中で湿式
粉砕を行ないながら電子供与性化合物を加えて処理を行
なうことが工程を短縮できる点で好ましい。
【0027】チタン化合物で処理する方法としては、不
活性溶媒を希釈剤として、またはチタン化合物を溶媒と
して用い、チタン化合物(T)を、マグネシウム化合物
(M)に対するモル比(T/M)が0.01<T/M<10
となる量で添加して処理することが好ましい。さらに好
ましくは0.1<T/M<5である。チタン化合物の処理
量が少ないと重合活性が低く、チタン化合物の処理量が
多いと不必要なチタン化合物の除去のための洗浄工程が
多く必要となる。
【0028】処理温度は、使用する溶媒、反応圧力によ
って異なるため一概に規定することはできないが、例え
ばn−ヘキサンを溶媒として用いる場合には、0℃〜1
00℃が好ましく、さらに20℃〜80℃が好ましい。
また、n−デカンを溶媒として用いる場合には、0℃〜
150℃が好ましく、さらに20℃〜120℃が好まし
い。処理時間は処理温度によって異なるが、一般に5分
ないし48時間であり、好ましくは10分ないし24時
間であり、さらに好ましくは20分ないし12時間であ
る。
【0029】湿式粉砕機以外の撹拌可能な処理装置にマ
グネシウム化合物(または電子供与性化合物で処理した
マグネシウム化合物)および溶媒を移し、撹拌を行ない
ながらチタン化合物を添加して処理することが好まし
い。湿式粉砕機中で湿式粉砕を行ないながらチタン化合
物を添加して処理を行なっても良いが、チタン化合物が
腐食性を有する場合、湿式粉砕機に耐腐食性のものを選
定しなければならずコスト的に問題がある。
【0030】有機アルミニウム化合物(A)で処理する
方法としては、不活性溶媒を希釈剤として用い、有機ア
ルミニウム化合物(A)を、マグネシウム化合物(M)
に対するモル比(A/M)が0.01<A/M<100とな
る量で添加して処理することが好ましい。処理温度は、
使用する溶媒、反応圧力によって異なるため、一概に規
定することはできないが、例えばn−ヘキサンを溶媒と
して用いる場合には、0℃〜120℃が好ましく、さら
に20℃〜80℃が好ましい。また、n−デカンを溶媒
として用いる場合には、0℃〜150℃が好ましく、さ
らに20℃〜120℃が好ましい。
【0031】処理時間、処理温度によって異なるが、一
般に5分ないし48時間であり、好ましくは10分ない
し24時間であり、さらに好ましくは20分ないし12
時間である。有機アルミニウム化合物(A)での処理後
は、沸点が10〜300℃の脂肪族炭化水素(例えばi
−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ンなど)、脂肪族環状炭化水素(例えばシクロヘキサン
など)、芳香族炭化水素(例えばベンゼン、トルエン、
キシレンなど)などの不活性溶媒を用いて洗浄してもよ
い。
【0032】洗浄温度は、使用する溶媒、反応圧力によ
って異なるため、一概に規定することはできないが、例
えばn−ヘキサンを溶媒として用いる場合には、0℃〜
100℃が好ましく、さらに20℃〜80℃が好まし
い。また、n−デカンを溶媒として用いる場合には、0
℃〜150℃が好ましく、さらに20℃〜120℃が好
ましい。洗浄時間は洗浄温度によって異なるが、一般に
1分ないし10時間であり、好ましくは2分ないし5時
間であり、さらに好ましくは5分ないし2時間である。
【0033】洗浄回数は溶液中の残存金属成分の濃度に
より異なるが、一般に2回以上であり、好ましくは3回
以上実施する。得られた固体触媒成分はスラリー状態で
保管しても良いし、ドライアップ、乾燥等の手法により
固体状態にして保管しても良い。工業的には、ドライア
ップや乾燥等の手法を用いないスラリー状態で保管する
方法が好ましい。
【0034】(II)有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物としては、一般式(6)
【化4】Al(R4)a(X4)3 a (6) で示される有機アルミニウム化合物が使用される。ここ
で、R4は炭素数が多くとも12個の脂肪族、脂環族も
しくは芳香族の炭化水素基であり、X4はハロゲン原子
または水素原子であり、aは1以上3以下の整数であ
る。
【0035】具体例としては、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルヘキシ
ルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジノルマルブチルア
ルミニウムクロライド、ジノルマルヘキシルアルミニウ
ムクロライド、ジノルマルオクチルアルミニウムクロラ
イド、エチルアルミニウムジクロライド、ノルマルブチ
ルアルミニウムジクロライド、ノルマルヘキシルアルミ
ニウムジクロライド、ノルマルオクチルジクロライド、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジノルマルブチル
アルミニウムハイドライド、ジノルマルヘキシルアルミ
ニウムハイドライド、ジノルマルオクチルアルミニウム
ハイドライドなどを挙げることができる。
【0036】これら有機アルミニウム化合物は、一種を
単独で使用することもできるし、2種以上を併用して使
用することもできる。スウェル比を大きくする点から、
一般式(6)において、R4が炭素数4〜8の炭化水素
基、aが0であるトリイソブチルアルミニウム、トリノ
ルマルヘキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルア
ルミニウム等好ましく、さらにトリイソブチルアルミニ
ウムがより好ましい。
【0037】(3)エチレン共重合用触媒 エチレン共重合用触媒は、固体触媒成分(I)と有機ア
ルミニウム化合物(II)を、重合時あるいは重合前に接
触させることにより得られる。固体触媒成分(I)と有
機アルミニウム化合物(II)を接触させる量比は、固体
触媒成分を活性化させる点から、固体触媒成分に含まれ
るチタン(Ti)に対する有機アルミニウム化合物(I
I)に含まれるアルミニウム(Al)のモル比が0.5〜5
00の範囲が好ましく、さらに1〜100の範囲が好ま
しい。
【0038】(4)エチレン共重合体の製造方法 固体触媒成分(I)と有機アルミニウム化合物(II)か
らなる本発明の触媒を用いることにより、溶融張力が高
く、スウェル比が大きく、組成分布が狭く、耐環境亀裂
(ESCR)やインパクト等の固体物性が良好なエチレ
ン共重合体を得ることができる。エチレンとの共重合に
使用されるα−オレフィンとしては、炭素数が多くとも
20個、好ましくは多くとも12個のα−オレフィンで
あり、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン
などが挙げられる。
【0039】得られるエチレン共重合体に占める上記α
−オレフィンの割合は、一般に20モル%以下が好まし
く、特に15モル%以下が好ましい。本発明による重合
方法は特に限定はないが、スラリー重合、溶液重合のよ
うな液相重合法、気相重合法などが可能である。また、
バッチ重合のみならず、連続重合、回分式重合を行なう
方法にも適用できる。
【0040】液相重合法は通常炭化水素溶媒中で実施さ
れる。炭化水素溶媒としては、プロパン、ブタン、イソ
ブタン、ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水
素の単独または混合物が用いられる。重合温度は一般に
0〜300℃であり、実用的には20〜200℃であ
る。重合圧力は、大気圧〜10MPa、好ましくは0.3
〜5MPaである。また、必要に応じて分子量調節のた
めに、重合系に水素などの連鎖移動剤を共存させること
ができる。
【0041】本発明の触媒により、HLMFRが0.001
g/10minからMFRが1000g/10minま
で、密度0.880〜0.970g/cm3までの重合体を製造す
ることが可能である。また、従来の触媒系で製造可能な
エチレン共重合体よりも溶融張力が高く成形性に優れ、
インパクトや耐環境亀裂(ESCR)等の固体物性に優
れたエチレン共重合体を単段重合で生産よく提供でき
る。
【0042】さらに多段重合などのプロセスなどを利用
することにより溶融張力が高く成形性に優れ、インパク
トや耐環境亀裂(ESCR)等の固体物性に優れたエチ
レン共重合体を製造することも可能であり、流動特性を
制御することにより、フィルム、ブロー成形物、パイ
プ、ドラム用のエチレン共重合体を製造することが可能
である。本発明の方法で得られるエチレン共重合体は通
常のポリオレフィンに使用される添加剤や加工法を利用
することができる。他の熱可塑性樹脂と混合して使用す
ることもできる。
【0043】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに詳細に説明する。本発明による固体触媒成分お
よびエチレン共重合体の各種物性の測定方法を以下に示
す。
【0044】1.固体触媒成分の分析 金属成分の分析:固体触媒成分をメタノールと塩酸(1
規定の水溶液)の混合液(メタノール/塩酸=9/1
(vol比))を用いて分解し溶解させ、高周波誘導プ
ラズマ発光分光分析(I.C.P.;日本Jarell-Ash社製)に
より測定した。
【0045】2.粒子の存在比率の測定 下記1)および2)により測定した。 1)粒径0.9〜175μmの粒子の存在比率の測定 日本電子(株)製HELOS SYSTEMを用い、窒素雰囲気下、
ヘキサンスラリー状態のマグネシウム化合物または固体
触媒成分を、循環式で焦点距離を100mmにして、粒
径0.9〜175μmの測定範囲で測定した。ここで、循
環式の測定とは、触媒試料スラリーの分散ユニットとし
てSUCELL(商品名)を用い、分散槽に十分に脱水、窒素
による脱気を行なったヘキサン400mlを加え、SUCE
LLのポンプをスイッチをF側にしてヘキサンを均一に循
環した後、光軸を合せ、リファレンス測定を行なった
後、マグネシウム化合物または固体触媒成分を加えて測
定を行なう方法をいう。
【0046】2)ふるい(150μm以上)によるふる
い分け 粒径150μm以上の粒子の存在比率を測定するため、
窒素雰囲気下で、予め質量を測定しておいたイイダ・マ
ヌファクチャリング社(IIDA MANUFACTURING Co)の標
準ふるい(ふるい目の開き150μm、針金の径104
μm)に、ヘキサンでスラリー状態にした予め質量を測
定しておいたマグネシウム化合物または固体触媒成分を
通した。ふるいを十分にヘキサン洗浄し、乾燥を行なっ
た。再度ふるいの質量を測定し、質量増加分を求めるこ
とで、粒径150μm以上の粒子の存在量を求めた。ふ
るいを通過させる前のマグネシウム化合物または固体触
媒成分の質量と、ふるいの質量増加量から、粒径150
μm以上の粒子の存在比率を求めた。
【0047】3.メルトフローレート(MFR) JIS K−7210の表1、条件7に従い、温度が1
90℃および荷重が2.16kgの条件で測定した。
【0048】4.ハイロードメルトフローレート(HL
MFR) JIS K−7210の表1、条件7に従い、温度が1
90℃および荷重が21.6kgの条件で測定した。 5.ハイロードメルトフローレート(HLMFR)のス
ウェル比 JIS K−7210の表1、条件7に従い、温度が1
90℃および荷重が21.6kgの条件で測定した時に押出
されたストランドの直径を測定し、測定された直径から
オリフィスの内径(2.095mm)を引いた後、オリフィ
スの内径で割った値。
【0049】6.フロ−レイト比(HLMFR/MF
R) JIS−K7210 の条件8(フローレイト比)に従
ったもので、HLMFRをMFRで割った値であり、流
動特性を示す指標となる。 7.密度 JIS K−7112 に従い測定した。
【0050】8.分子量分布(Mw/Mn) WATERS社製GPC装置(150C)を用いて数平均分子
量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を以下の条件で測
定し、Mw/Mnを求めた。 カラム: Shodex−HT806M、 溶媒 : 1,2,4−トリクロロベンゼン、 温度 : 135℃、
【0051】9.CSD(コモノマー・シークエンス・
ディストリビューション) 組成分布を示す指標であり、13C−NMRにより、以下
の条件で測定した。 装置 :日本電子(株)製 JNM−GSX400、 パルス幅 :8.0μsec(フリップ角=40°)、 パルス繰り返し時間:5秒、 積算回数 :5000回以上、 溶媒および内部標準:1,2,4−トリクロロベンゼン/ベンゼン−d6/ヘ キサメチルジシロキサン(混合比:30/10/1)、 測定温度 :120℃、 試料濃度 :0.3g/ml、
【0052】測定で得られたスペクトルを(1)エチレン
/1−ブテン共重合体についてはMacromolecules, 15,
353-360 (1982)(Eric T. Hsieh and James C. Randal
l)、(2))エチレン/1−ヘキセン共重合体について
は、Macromolecules, 15, 1402-1406 (1982)(Eric T.
Hsieh and James C. Randall)の文献に従いトリアド分
率(モル分率)を求めた。その後ダイアド分率(モル分
率)に換算し、次式に従いCSDを求めた。
【数1】CSD=([CC]×[EE])/(1/2([E
C]+[CE]))2 C:コモノマー、E:エチレン、[CC]:コモノマー
(C)が連続したもののモル分率、[EC]および[C
E]:エチレン(E)とコモノマー(C)が交互のもの
のモル分率、[EE]:エチレン(E)が連続したものの
モル分率。CSDの数値が高いとよりブロック的にコモ
ノマーが挿入され、CSDの数値が低いとより交互(ま
たはランダム)にコモノマーが挿入されていることを示
す。CSDが小さいほど組成分布が良好であると言え
る。
【0053】10.ヘキサン抽出量 得られたエチレン共重合体を沸騰ヘキサン中で還流下6
時間抽出し、抽出された重量(ΔW)を元の重合体の重
量(W)で割り100をかけたものであり、質量分率
(%)で表示される。
【数2】ヘキサン抽出量(%)=ΔW/W×100 抽出成分は主に低分子量成分でかつ分岐が多い成分であ
ることから、この量が低いとより高分子量側に分岐が導
入されており組成分布が良好であると言える。
【0054】11.溶融張力 東洋精機製作所(株)製メルトテンションテスターを用
い、樹脂温度190℃、オリフィス径2.095mm、オリ
フィス長さ8mm、押出速度15mm/min、巻き取
り速度6.5mm/minの条件で測定した。なお、上記
3.MFR、4.HLMFR、5.HLMFRのスウェ
ル比、6.HLMFR/MFR、7.密度、11.溶融
張力は、エチレン系重合体に、添加剤として、酸化防止
剤(イルガノックスB225,チバガイギー社製)を0.
2%加えて、ラボプラストミル(東洋精機製作所
(株))にて190℃、窒素雰囲気下で7分間混練した
後測定した。
【0055】実施例1: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2(丸安工業社
製)200gを振動ボールミル用の容器(ステンレス
製、円筒型、内容積1L、直径10mmのステンレス性
ボールミルを見かけ容積で60%充填)に入れた。これ
を振幅が10mm、振動数が30Hzの振動ボールミル
に取り付け、12時間乾式粉砕を行なった。得られた乾
式粉砕物中の粒径30μm以下の存在比率は79%であ
った。次に得られた乾式粉砕物のうち23.0g(Mg:2
44mmol)を、窒素雰囲気下で内容積約1Lのガラ
ス製ボトル(型番BV−1)を有する湿式粉砕機(商品
名:OSTERIZER BLENDERS,米国サンビーム社製)(型番
OB−1)に入れてヘキサン300mlを加え、高せん
断状態(回転数16800RPM)で10分間湿式粉砕を行
なった。このとき得られたマグネシウム化合物中の粒径
30μm以下のものの存在比率は100%であった。
【0056】さらに湿式粉砕を行ないながら4.0ml
(49mmol)のテトラヒドロフランを加えた。湿式
粉砕を行ないながら室温で10分間接触させた。得られ
た固体成分を500mlフラスコに入れ、撹拌しながら
TiCl4(和光純薬工業社製:純度99質量%以上)
27ml(Ti:244mmol)を加えた。撹拌しな
がら室温で2時間反応させた。次にヘキサン洗浄を10
回行なった。さらに、撹拌しながらジエチルアルミニウ
ムクロライド(東ソーアクゾ社製)26.9ml(244m
mol)を加え、室温で1時間撹拌した。次にヘキサン
洗浄を3回行なった。得られた固体触媒成分中の粒径3
0μm以下のものの存在比率は99%であった。また、
固体触媒成分にはTiが3.8%、Mgが14.6%含まれて
いた。
【0057】[重合]内容積1.5リットルの撹拌機付き
ステンレス製オートクレーブにトリイソブチルアルミニ
ウム0.5mmol、イソブタン600ml、1−ヘキセ
ン16gを加え、撹拌を行ないながら、80℃に昇温
し、水素分圧がオートクレーブに設置してある圧力計の
ゲージ圧力で0.1MPaとなるように水素を導入した。
上記で調製した固体触媒成分20mgを少量のヘキサン
でスラリーとした後、エチレンで加圧してオートクレー
ブ中に導入し重合開始した。エチレン分圧がオートクレ
ーブに設置してある圧力計のゲージ圧力で0.2MPaと
なるようにエチレンの供給を続けながら30分間重合を
行なった。重合開始30分後、エチレンの供給を停止し
た後、撹拌を停止し、オートクレーブ内の未反応ガスを
排出し、重合を停止した。オートクレーブ内にはファウ
リングは認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せずす
べて粉体として得られた。エチレン共重合体を60℃で
4時間真空乾燥し、132gのエチレン共重合体を得
た。触媒の重合活性および得られたエチレン共重合体に
ついて測定したメルトフローレート(MFR)、ハイロ
ードメルトフローレート(HLMFR)、フローレイト
比(HLMFR/MFR)、HLMFRのスウェル比、
溶融張力、密度、分子量分布(Mw/Mn)、ヘキサン
抽出量、コモノマー・シークエンス・ディストリビュー
ション(CSD)の結果を表1に示す。
【0058】実施例2: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2(丸安工業社
製)200gを振動ボールミル用の容器(ステンレス
製、円筒型、内容積1L、直径15mmのステンレス性
ボールミルを見かけ容積で60%充填)に入れた。これ
を振幅が10mm、振動数が30Hzの振動ボールミル
に取り付け、48時間乾式粉砕を行なった。得られた乾
式粉砕物中の粒径30μm以下のものの存在比率は82
%であった。次に得られた乾式粉砕物のうち23.0g(M
g:244mmol)を、窒素雰囲気下で内容積約1L
のガラス製ボトル(型番BV−1)を有する湿式粉砕機
(商品名:OSTERIZER BLENDERS ,米国サンビーム社
製)(型番OB−1)に入れてヘキサン300mlを加
え、高せん断状態(回転数16800RPM)で10分間湿
式粉砕を行なった。
【0059】このとき得られたマグネシウム化合物中の
粒径が30μm以下のものの存在比率は100%であっ
た。さらに湿式粉砕を行ないながら4.0ml(49mm
ol)のテトラヒドロフランを加え、湿式粉砕を行ない
ながら室温で10分間接触させた。得られた固体成分を
500mlフラスコに入れ、撹拌しながらTiCl4
7ml(Ti:244mmol)を加えた。撹拌しなが
ら室温で2時間反応させた。次にヘキサン洗浄を10回
行なった。さらに、撹拌しながら1.0mol/Lのトリ
イソブチルアルミニウム(東ソーアクゾ社製)のヘキサ
ン希釈液122ml(122mmol)を加え、室温で
1時間撹拌した。次にヘキサン洗浄を3回行なった。得
られた固体触媒成分中、粒径30μm以下のものの存在
比率は100%であった。また、固体触媒成分にはTi
が4.0%、Mgが14.8%含まれていた。
【0060】[重合]上記で得られた固体触媒成分18
mgを使用したこと以外は、すべて実施例1と同様の条
件、方法で重合を行なった。オートクレーブ内にはファ
ウリングした事実は認めらず、エチレン共重合体に塊は
存在せずすべて粉体として得られた。エチレン共重合体
を60℃で4時間真空乾燥し、147gのエチレン共重
合体を得た。触媒の重合活性および得られたエチレン共
重合体について測定した各種物性の値を表1に示す。
【0061】実施例3: [重合]実施例2で得られた固体触媒成分18mgを使
用し、1−ヘキセンの代わりに1−ブテンを10gを加
えた他は、すべて実施例1と同様の条件、方法で重合を
行なった。オートクレーブ内にはファウリングした事実
は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せずすべて粉
体として得られた。生成したエチレン共重合体を60℃
で4時間真空乾燥し、140gのエチレン共重合体を得
た。触媒の重合活性および得られたエチレン共重合体に
ついて測定した物性値を表1に示す。
【0062】実施例4: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2200gを振動
ボールミル用の容器(ステンレス製、円筒型、内容積1
L、直径15mmのステンレス性ボールミルを見かけ容
積で60%充填)に入れた。これを振幅が10mm、振
動数が30Hzの振動ボールミルに取り付け、48時間
乾式粉砕を行なった。得られた乾式粉砕物中、粒径30
μm以下のものの存在比率は82%であった。次に得ら
れた乾式粉砕物のうち23.0g(Mg:244mmol)
を、窒素雰囲気下で内容積約1Lのガラス製ボトル(型
番BV−1)を有する粉砕機(商品名:OSTERIZER BLEN
DERS,米国ンビーム社製)(型番OB−1)に入れてヘ
キサン300mLを加え、高せん断状態(回転数16800
RPM)で10分間湿式粉砕を行なった。このとき得ら
れた湿式粉砕物中、粒径30μm以下のものの存在比率
は100%であった。
【0063】得られた固体成分を500mlフラスコに
入れ、撹拌しながらTiCl427ml(Ti:244
mmol)を加え、撹拌しながら室温で2時間反応させ
た。次にヘキサン洗浄を10回行なった。得られた固体
触媒成分中、粒径30μm以下のものの存在比率は10
0%であった。また、固体触媒成分にはTiが1.4%、
Mgが16.8%含まれていた。
【0064】[重合]上記で得られた固体触媒成分18
mgを使用し、水素分圧を0.2MPaにした他は、すべ
て実施例1と同様の条件、方法で重合を行なった。オー
トクレーブ内にはファウリングした事実は認めらず、エ
チレン共重合体に塊は存在せずすべて粉体として得られ
た。エチレン共重合体を60℃で4時間真空乾燥し、4
0gのエチレン共重合体を得た。触媒の重合活性および
得られたエチレン共重合体について測定した物性値を表
1に示す。
【0065】実施例5: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2(丸安工業社
製)200gを振動ボールミル用の容器(ステンレス
製、円筒型、内容積1L、直径15mmのステンレス性
ボールミルを見かけ容積で60%充填)に入れた。これ
を振幅が10mm、振動数が30Hzの振動ボールミル
に取り付け、48時間乾式粉砕を行なった。得られた乾
式粉砕物中、粒径30μm以下のものの存在比率は、8
2%であった。次に得られた乾式粉砕物のうち23.0g
(Mg:244mmol)を、窒素雰囲気下で内容積約
1Lのガラス製ボトル(型番BV−1)を有する湿式粉
砕機(商品名:OSTERIZER BLENDERS,米国サンビーム社
製)(型番OB−1)に入れてヘキサン300mlを加
え、高せん断状態(回転数16800RPM)で10分間湿
式粉砕を行なった。このとき得られたマグネシウム化合
物中の粒径30μm以下のものの存在比率は100%で
あった。
【0066】得られた固体成分を500mlフラスコに
入れ、撹拌しながらTiCl4(東ソーアクゾ社製)2
7ml(Ti:244mmol)を加えた。撹拌しなが
ら室温で2時間反応させた。次にヘキサン洗浄を10回
行なった。さらに、撹拌しながら1.0mol/Lのトリ
イソブチルアルミニウム(東ソーアクゾ社製)のヘキサ
ン希釈液122ml(122mmol)を加え、室温で
1時間撹拌した。次にヘキサン洗浄を3回行なった。得
られた固体触媒成分中の粒径30μm以下のものの存在
比率は100%であった。また、固体触媒成分にはTi
が1.2%、Mgが15.9%が含まれていた。
【0067】[重合]上記で得られた固体触媒成分20
mgを使用した他は、すべて実施例1と同様の条件、方
法で重合を行なった。オートクレーブ内にはファウリン
グした事実は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せ
ずすべて粉体として得られた。エチレン共重合体を60
℃で4時間真空乾燥し、47gのエチレン共重合体を得
た。触媒の重合活性および得られたエチレン共重合体に
ついて測定した物性値を表1に示す。
【0068】実施例6: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2(丸安工業社
製)200gを振動ボールミル用の容器(ステンレス
製、円筒型、内容積1L、直径15mmのステンレス性
ボールミルを見かけ容積で60%充填)に入れた。これ
を振幅が10mm、振動数が30Hzの振動ボールミル
に取り付け、48時間乾式粉砕を行なった。得られた乾
式粉砕物中、粒径30μm以下のものの存在比率は82
%であった。
【0069】次に得られた乾式粉砕物のうち23.0g(M
g:244mmol)を、窒素雰囲気下で内容積約1L
のガラス製ボトル(型番BV−1)を有する湿式粉砕機
(商品名:OSTERIZER BLENDERS,米国サンビーム社製)
(型番OB−1)に入れてヘキサン300mlを加え、
高せん断状態(回転数16800RPM)で10分間湿式粉
砕を行なった。このとき得られたマグネシウム化合物中
の粒径30μm以下のものの存在比率は100%であっ
た。さらに湿式粉砕を行ないながら4.0ml(49mm
ol)のテトラヒドロフランを加え、湿式粉砕を行ない
ながら室温で10分間接触させた。得られた固体成分を
500mlフラスコに入れ、撹拌しながらTiCl4
7ml(Ti:244mmol)を加えた。撹拌しなが
ら室温で2時間反応させた。次にヘキサン洗浄を10回
行なった。
【0070】[重合]上記で得られた固体触媒成分18
mgを使用した他は、すべて実施例1と同様の条件、方
法で重合を行なった。オートクレーブ内にはファウリン
グした事実は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せ
ずすべて粉体として得られた。エチレン共重合体を60
℃で4時間真空乾燥し、107gのエチレン共重合体を
得た。触媒の重合活性および得られたエチレン共重合体
について測定した物性値を表1に示す。
【0071】実施例7: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2(丸安工業社
製)23.0g(Mg:244mmol)を、窒素雰囲気下
で内容積約1Lのガラス製ボトル(型番BV−1)を有
する湿式粉砕機(商品名:OSTERIZER BLENDERS,米国サ
ンビーム社製)(型番OBー1)に入れてヘキサン30
0mlを加え、高せん断状態(回転数16800RPM)で
10分間湿式粉砕を行なった。このとき得られたマグネ
シウム化合物中の粒径30μm以下のものの存在比率は
100%であった。
【0072】さらに湿式粉砕を行ないながら4.0ml
(49mmol)のテトラヒドロフランを加え、湿式粉
砕を行ないながら室温で10分間接触させた。得られた
固体成分を500mlフラスコに入れ、撹拌しながらT
iCl427ml(Ti:244mmol)を加えた。
撹拌しながら室温で2時間反応させた。次にヘキサン洗
浄を10回行なった。さらに、撹拌しながらジエチルア
ルミニウムクロライド26.9ml(244mmol)を加
え、室温で1時間撹拌した。次にヘキサン洗浄を3回行
なった。得られた触媒中の粒径30μm以下のものの存
在比率は99%であった。また、固体触媒成分にはTi
が3.1%、Mgが19.5%が含まれていた。
【0073】[重合]上記の固体触媒成分19mgを使
用した他はすべて実施例1と同様の条件、方法で重合を
行なった。オートクレーブ内にはファウリングした事実
は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せずすべて粉
体として得られた。エチレン共重合体を60℃で4時間
真空乾燥し、46gのエチレン共重合体を得た。触媒の
重合活性および得られたエチレン共重合体について測定
した物性値を表1に示す。
【0074】実施例8: [固体触媒成分の調製]無水MgCl2230g(M
g:2.44mol)および40ml(0.49mol)のテト
ラヒドロフランを振動ボールミル用の容器(ステンレス
製、円筒型、内容積1L、直径10mmのステンレス性
ボールミルを見かけ容積で60%充填)に入れた。これ
を振幅が10mm、振動数が30Hzの振動ボールミル
に取り付け、12時間乾式粉砕を行なった。得られた乾
式粉砕物中の粒径30μm以下のものの存在比率は70
%であった。次に得られた乾式粉砕物のうち23.0g(M
g:244mmol)を、窒素雰囲気下で内容積約1L
のガラス製ボトル(型番BV−1)を有する湿式粉砕機
(商品名:OSTERIZER BLENDERS,米国サンビーム社製)
(型番OB−1)に入れてヘキサン300mlを加え、
高せん断状態(回転数16800RPM)で10分間湿式粉
砕を行なった。このとき得られたマグネシウム化合物中
の粒径30μm以下のものの存在比率は99%であっ
た。
【0075】得られた固体成分を500mlフラスコに
入れ、撹拌しながらTiCl427ml(Ti:244
mmol)を加え、撹拌しながら室温で2時間反応させ
た。次にヘキサン洗浄を10回行なった。さらに、撹拌
しながらジエチルアルミニウムクロライド26.9ml(2
44mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。次にヘ
キサン洗浄を3回行なった。得られた固体触媒成分中の
粒径30μm以下のものの存在比率は99%であった。
また、固体触媒成分にはTiが4.2%、Mgが14.0%が
含まれていた。
【0076】[重合]上記の固体触媒成分17mgを使
用した他はすべて実施例1と同様の条件、方法で重合を
行なった。オートクレーブ内にはファウリングした事実
は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せずすべて粉
体として得られた。エチレン共重合体を60℃で4時間
真空乾燥し、102gのエチレン共重合体を得た。触媒
の重合活性および得られたエチレン共重合体について測
定した物性値を表1に示す。
【0077】比較例1: [固体触媒成分の調製]実施例1で得られた、粒径30
μm以下のものの存在比率が79%であるMgCl2
乾式粉砕物23.0g(Mg:244mmol)を、窒素雰
囲気下で500mlのフラスコに入れ、ヘキサン300
mlを加えて撹拌しながら4.0ml(49mmol)の
テトラヒドロフランを加えた。撹拌を行ないながら室温
で10分間接触させた。
【0078】得られた固体成分を500mlフラスコに
入れ、撹拌しながらTiCl427ml(Ti:244
mmol)を加えた。撹拌しながら室温で2時間反応さ
せた。次にヘキサン洗浄を10回行なった。さらに、撹
拌しながらジエチルアルミニウムクロライド26.9ml
(244mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。次
にヘキサン洗浄を3回行なった。得られた固体触媒成分
中の粒径30μm以下のものの存在比率は75%であっ
た。また、固体触媒成分にはTiが3.7%、Mgが18.4
%含まれていた。
【0079】[重合]上記の固体触媒成分15mgを使
用した他は、すべて実施例1と同様の条件、方法で重合
を行なった。オートクレーブ内にはファウリングした事
実は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せずすべて
粉体として得られた。エチレン共重合体を60℃で4時
間真空乾燥し、157gのエチレン共重合体を得た。触
媒の重合活性および得られたエチレン共重合体について
測定した物性値を表1に示す。
【0080】比較例2: [固体触媒成分の調製]実施例1で得られた、粒径30
μm以下のものの存在比率が79%であるMgCl2
乾式粉砕物23.0g(Mg:244mmol)を窒素雰囲
気下で500mlのフラスコに入れ、ヘキサン200m
lを加えて撹拌しながら99ml(1220mmol)
のテトラヒドロフランを加えた。撹拌を行ないながら室
温で2時間処理し、ヘキサン洗浄を3回行なった。撹拌
しながらTiCl427ml(Ti:244mmol)
を加え、撹拌しながら室温で2時間処理させた。次にヘ
キサン洗浄を10回行なった。さらに、撹拌しながらジ
エチルアルミニウムクロライド26.9ml(244mmo
l)を加え、室温で1時間撹拌し処理した。次にヘキサ
ン洗浄を3回行なった。得られた固体触媒成分中の粒径
30μm以下のものの存在比率は90%であった。ま
た、固体触媒成分にはTiが2.7%、Mgが12.2%含ま
れていた。
【0081】[重合]上記の固体触媒成分15mgを使
用した他は、すべて実施例1と同様の条件、方法で重合
を行なった。オートクレーブ内にはファウリングした事
実は認めらず、エチレン共重合体に塊は存在せずすべて
粉体として得られた。エチレン共重合体を60℃で4時
間真空乾燥し、60gのエチレン共重合体を得た。触媒
の重合活性および得られたエチレン共重合体について測
定した物性値を表1に示す。
【0082】
【表1】 本発明の固体触媒成分を使用した触媒によれば、ヘキサ
ン抽出量が少なく、CSDが小さい組成分布の狭いエチ
レン共重合体を製造することができるのに対して(実施
例1〜8)、乾式粉砕後、30μm以下の存在比率が9
5%以上に粒径制御しない場合、本発明品よりもヘキサ
ン抽出量が高く組成分布が広いこと(比較例1)から本
発明の効果は明らかである。また、電子供与性化合物を
加えた場合(実施例2)、電子供与性化合物を加えない
場合(実施例4、5)よりも活性が高く、より好ましい
ことがわかる。
【0083】さらに、乾式粉砕を行なった場合(実施例
2)は、乾式粉砕を行なわない場合(実施例7)よりも
活性が高く、より好ましいことがわかる。マグネシウム
化合物(M)を乾式粉砕し、粒径制御した後に電子供与
性化合物(D)を加えて触媒調製を行なった場合(実施
例2)の方が、マグネシウム化合物(M)と電子供与性
化合物(D)を共粉砕して触媒調製を行なった場合(実
施例8)に比べてスウェル比、フローレート比、溶融張
力が大きいことから、マグネシウム化合物(M)を乾式
粉砕し、粒径制御した後に電子供与性化合物(D)を加
えて触媒調製を行なうことが成形性を良好にする点で好
ましいことがわかる。
【0084】
【発明の効果】湿式粉砕または分級工程を含む物理的手
法により粒径制御した本発明の固体触媒成分を用いたエ
チレン共重合触媒により組成分布の狭いエチレン共重合
体を効率よく製造することができる。
【0085】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエチレン系重合用触媒、その製造方法
およびその触媒を用いるエチレン共重合体の製造方法の
一例にかかるフローチャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 清孝 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社研究開発センター内 (72)発明者 光野 直 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社研究開発センター内 (72)発明者 物井 尚志 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社研究開発センター内 Fターム(参考) 4J028 AA01A AB01A AC04A AC05A AC06A AC07A BA00A BA01A BA01B BB00A BB01A BB01B BC15A BC15B BC16A BC16B BC17A BC17B BC27A BC27B CA15A CA16A CA22A CA42A CB22A CB25A CB27A CB42A CB47A CB50A CB52A CB53A CB54A CB57A CB62A CB66A CB68A CB74A CB77A DB01A DB03A DB10A EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB09 EB10 EC02 FA02 FA04 FA07 GA07 GA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム化合物(M)およびチタン
    化合物(T)を含む粉末状の固体成分からなり、前記粉
    末状固体成分は30μm以下の粒径の存在比率が95%
    以上であることを特徴とする固体触媒成分。
  2. 【請求項2】 マグネシウム化合物(M)、電子供与性
    化合物(D)およびチタン化合物(T)を含む粉末状の
    固体成分からなり、前記粉末状固体成分は30μm以下
    の粒径の存在比率が95%以上である請求項1に記載の
    固体触媒成分。
  3. 【請求項3】 マグネシウム化合物(M)、チタン化合
    物(T)および有機アルミニウム化合物(A)を含む粉
    末状の固体成分からなり、前記粉末状固体成分は30μ
    m以下の粒径の存在比率が95%以上である請求項1に
    記載の固体触媒成分。
  4. 【請求項4】 マグネシウム化合物(M)、電子供与性
    化合物(D)、チタン化合物(T)および有機アルミニ
    ウム化合物(A)を含む粉末状の固体成分からなり、前
    記粉末状の固体成分は30μm以下の粒径の存在比率が
    95%以上である請求項1に記載の固体触媒成分。
  5. 【請求項5】 湿式粉砕または分級工程を含む方法によ
    り、30μm以下の粒径の固体成分の存在比率が95%
    以上になるように粒径を制御して得られる請求項1ない
    し4のいずれかに記載の固体触媒成分。
  6. 【請求項6】 湿式粉砕または分級工程を含む方法によ
    り、粒径30μm以下の粒子の存在比率が95%以上に
    なるようにマグネシウム化合物(M)の粒径を制御した
    後に、電子供与性化合物(D)、チタン化合物(T)お
    よび有機アルミニウム化合物(A)の順序で処理して得
    られる請求項4に記載の固体触媒成分。
  7. 【請求項7】 マグネシウム化合物(M)を乾式粉砕し
    た後、溶媒中で粒径30μm以下の粒子の存在比率が9
    5%以上になるように湿式粉砕した後、電子供与性化合
    物(D)、チタン化合物(T)および有機アルミニウム
    化合物(A)の順序で処理して得られる請求項6に記載
    の固体触媒成分。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかの項に記載
    の固体触媒成分(I)、および有機アルミニウム化合物
    (II)からなるエチレン共重合用触媒。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のエチレン共重合用触媒を
    用いてエチレンとα−オレフィンを共重合させることを
    特徴とするエチレン共重合体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4880481B2 (ja) * 2004-02-13 2012-02-22 トータル・ペトロケミカルズ・リサーチ・フエリユイ 触媒粒子の寸法制御
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KR102009005B1 (ko) 2012-03-28 2019-10-23 토소 화인켐 가부시키가이샤 작은 입자 직경을 갖는 고체상 폴리메틸알루미녹산 조성물의 제조방법

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