JP2002046274A - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

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JP2002046274A
JP2002046274A JP2000236886A JP2000236886A JP2002046274A JP 2002046274 A JP2002046274 A JP 2002046274A JP 2000236886 A JP2000236886 A JP 2000236886A JP 2000236886 A JP2000236886 A JP 2000236886A JP 2002046274 A JP2002046274 A JP 2002046274A
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ink jet
jet recording
electrode
recording head
mim
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JP2000236886A
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Hideyuki Sugioka
秀行 杉岡
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな電力を供給して駆動した際の、MIM
素子への悪影響を低減する。 【解決手段】 基板23上に、絶縁性薄膜24が形成さ
れた下電極5が形成されており、その上に、上面が水平
な第2の絶縁層24が形成されており、さらにその上
に、上電極6が形成されている。これらによって、対向
する下電極5と上電極6との間に絶縁性薄膜24および
第2の絶縁層91が挟まれたMIM素子1が形成されて
いる。MIM素子1は、下電極5と上電極6との両電極
が、MIM素子1の周辺で段差のない、平板状である。
これにより、大きな電力を供給した時に、MIM素子1
周辺部に局所的な発熱が生じないようになっており、局
所的な発熱によるMIM素子1への悪影響を低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ、特に、発泡現象を利用してインクを吐出させる
バブルジェット(登録商標)プリンタなどに用いられる
インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】バブルジェット記録方式とは、発熱体を
用いて流路内の液体を局所的に加熱することにより気泡
を発生させ、発泡時に発生する高い圧力を利用して、液
滴を微細な吐出口から押し出して吐出させ、記録紙など
の被記録媒体に付着させて記録を行う記録方式である。
バブルジェット記録方式の記録に用いられるインクジェ
ット記録ヘッドは、一般に微細な吐出口と流路、および
流路内に設けられた発熱体とを備えている。
【0003】このようなインクジェット記録ヘッドを用
いてより高精彩な画像記録を行うためには、微小な液滴
を高密度に吐出させる技術が要求される。そのため、微
細な流路と微細な発熱源を形成することが基本的に重要
となる。それゆえ、バブルジェット記録方式のインクジ
ェット記録ヘッドに関しては、その構造の単純性を活か
し、フォトリソグラフィー技術を駆使して高密度ヘッド
を作成する方法が提案されている(例えば、特開平08
−15629号公報などを参照)。また、微小な液滴を
吐出可能なように液滴の吐出量を調整するため、端部に
比べ中央部の発熱量が大きい発熱体が提案されている
(特開昭62−201254号公報参照)。
【0004】インクジェット記録ヘッドに用いられる発
熱体としては、通常、厚さ0.05μm程度の窒化タン
タル薄膜抵抗体が用いられ、これに通電した時に発生す
るジュール熱で液体の発泡を行う。このような抵抗発熱
体には、通常、キャビテーションによる抵抗発熱体表面
の損傷を防止するために、0.8μm程度のSiNなど
の絶縁体を介して厚さ0.2μm程度のTaなどの金属
からなる耐キャビテーション層が配置されている。
【0005】また、特開昭64―20151号公報に
は、基板上に、複数の縦配線と複数の横配線とを設け、
両者の複数の交点部分に、順方向の通電により発熱する
整流素子を設けたことを特徴とした、マトリクス状に並
べて配置された吐出口を有する、いわゆるマルチノズル
インクジェット記録ヘッドが開示されている。また、特
開昭57―36679号公報には、基板上に、順方向の
通電により発熱可能であり、逆方向には通電できないダ
イオードを複数個マトリクス状に配列し、このダイオー
ドを発熱体としたインクジェット記録ヘッドが開示され
ている。
【0006】また、特開平05―185594号公報に
は、ヘッド基板にダイオードと、それに接続され、マト
リクス状に配置された、発熱体としての電気熱変換素子
とを設けて、この電気熱変換素子を選択的に駆動できる
構成としたり、同一基板上にシフトレジスタ部、ラッチ
部、論理回路などからなるロジック回路と、それに接続
された電気熱変換素子とを形成して選択駆動できる構成
としたインクジェット記録ヘッドが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクジェット
記録ヘッドの多くは、発熱素子とダイオードやロジック
回路部などとを半導体プロセス(例えば、イオン注入な
どの方法)によってシリコン基板上に同時に作り込んで
製造するように構成されている。このような半導体プロ
セスを用いた製造方法では、比較的吐出口の数が少ない
インクジェット記録ヘッドを製造する場合には、コンパ
クトな構成のものを、単一の工程で製造できるという利
点がある。しかし、例えば記録紙の紙幅いっぱいの長さ
を有する、いわゆるフルマルチヘッドでは、その長さは
12inch(約30cm)あり、このような広範囲に、半導
体プロセスにより一体的に必要な素子を形成しようとす
ると、通常のシリコンウェハーを使うことが難しくな
る。したがって、フルマルチヘッドを半導体プロセスを
用いて製造しようとした場合には、製造コストが高くな
ってしまう危惧がある。
【0008】そこで、従来用いられているような半導体
プロセスを用いることなく製造可能な非線形素子を用い
て、マトリクス状に配置された発熱素子を選択的に駆動
する回路を構成することができれば、フルマルチヘッド
のような長尺なインクジェット記録ヘッドを低コストで
提供できる可能性がある。
【0009】非線型素子としては、従来から液晶用に用
いられているMIM(Metal Insulator Metal)素子が
知られている。これは、極性に依らず、低い電圧を印加
した時の抵抗値が、高い電圧を印加した時の抵抗値に比
べて高い値を示すMIM型の電気特性を有する非線形素
子である。
【0010】図9に、従来のマトリクス状に並べて形成
されたMIM素子801の模式図を示す。図9(a)は
MIM素子1の部分の断面図を示しており、図9(b)
は平面図を示している。このMIM素子801は、上面
に下部層822が形成された基板823上に、下電極8
07を縦に並べて複数形成し、その後その表面に絶縁性
薄膜824を形成し、その上に上電極806を横に並べ
て複数形成することで製造できる。このようにしてMI
M素子801が、両電極の交点にマトリクス状に並んで
複数形成されている。上電極806は、下電極805に
交差して、その上に重ねて形成されており、したがっ
て、MIM素子801周辺部分に段差を有して屈曲して
いる。
【0011】このMIM素子801を液晶に用いる場
合、通常1W/m2程度の電力密度を生じる電力が供給
される。これに対して、バブルジェット記録方式のイン
クジェット記録ヘッドにおいて、発熱素子には約0.1
GW/m2以上の電力密度を生じる電力を供給する必要
がある。そこで、 MIM素子801を発熱素子の選択
駆動に用いる場合には、従来は供給されることがなかっ
た多量の電力をMIM素子801に、またはMIM素子
801を介して供給する必要がある。
【0012】このような多量の電力を、従来の、図9に
示すようなMIM素子801に供給した場合、上電極8
06に段差があることによって生じるエッジ部で抵抗が
高くなるなど、MIM素子801周辺部の抵抗にばらつ
きが生じることがあり、その場合、局所的に電流が集中
して局所的な発熱が生じる危惧がある。このような局所
的な発熱が生じると、MIM素子801を構成する部材
に悪影響が生じたり、MIM素子801の電気特性が変
動したりするなど、MIM素子801に悪影響が生じる
危惧がある。
【0013】そこで本発明の目的は、バブルジェット記
録方式のインクジェット記録ヘッドの、マトリクス状に
配置した発熱素子の選択駆動用の非線形素子について、
大きな電力密度を生じる電力を供給した際に、MIM素
子周辺の段差部やエッジ部での局所的な発熱によって生
じる、非線形素子への悪影響を低減することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は、非線形素子を
マトリクス状に配置した発熱素子の選択駆動用の回路に
用いることにより、長尺なインクジェットヘッドを低コ
ストで提供できるようにすることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明によるインクジェット記録ヘッドは、インク
を吐出するために利用される熱エネルギーを発生する発
熱手段と、発熱手段を駆動するための、MIM型電流電
圧特性を有する非線形素子であって、絶縁性薄膜と絶縁
性薄膜を挟持する第1の電極および第2の電極とを持つ
非線形素子とを有し、第1の電極と第2の電極の双方
が、少なくとも非線形素子内および非線形素子の周辺部
で、段差のない、実質的に平板状であることを特徴とす
る。
【0016】MIM型の電気特性を有する非線形素子を
用いることにより、縦電極と横電極との交点に両電極に
接続してこの非線形素子を配置した、比較的簡素な構成
の回路で、マトリクス状に並んだ発熱手段の選択駆動を
行うことができる。すなわち、このような構成の回路で
は、複数の縦電極の内の1つと複数の横電極の内の1つ
とに互いに逆極性の電圧を印加することで、この縦電極
と横電極との交点の発熱手段のみに電流を流して、この
発熱手段を選択的に駆動することができる。
【0017】このような非線形素子を構成する第1の電
極または第2の電極が、非線形素子の周囲で段差がある
構造を有している場合には、段差があることによって生
じるエッジ部で抵抗が高くなるなど、非線形素子周辺部
の抵抗にばらつきが生じることがあり、その場合、局所
的に電流が集中して局所的な発熱が生じる危惧がある。
そこで、第1の電極と第2の電極の双方を、少なくとも
非線形素子内および非線形素子の周辺部で、段差のな
い、実質的に平板状にすることにより、局所的な発熱を
防止でき、局所的な発熱により非線形素子を構成する部
材に悪影響が生じたり、非線形素子の電気特性に変動が
生じるなど、非線形素子に悪影響が生じることを防止で
きる。
【0018】このような非線形素子としては、基板上に
配置された下電極と、下電極上に配置された絶縁層と、
絶縁層上に配置された上電極とを有するMIM素子を好
適に用いることができ、この絶縁層を、少なくともMI
M素子の周囲で、実質的に水平な上面を有する構造にす
ることにより、下電極と上電極との両電極共、 MIM
素子の周囲で段差の無い真っ直ぐな構造にすることがで
きる。
【0019】絶縁層を、流動性を有する材料からなる部
材を塗布しそれを焼成して形成すれば、材料の流動性に
より絶縁層上面を高精度に水平にすることができる。
【0020】さらに、下電極の表面に、下電極を陽極酸
化して得られる絶縁性薄膜を形成することにより、上電
極と下電極との間を、両電極間のショートが発生しない
ように、前述の絶縁層と絶縁性薄膜とによって良好に隔
てるようにできる。
【0021】非線形素子は、それ自体を発熱手段として
用いることができる素子であり、非線形素子を発熱手段
として用いることにより、その周辺にその他の電力を消
費する素子を配置する必要が無いため、投入エネルギー
を発泡用のエネルギーとして効率的に利用できる。
【0022】また、発熱手段としては、非線形素子に直
列接続されている抵抗発熱体を設けてもよい。この場
合、特に、前述のように非線形素子がMIM素子であ
り、前述のような絶縁層を有する構成である場合、抵抗
発熱体を絶縁層上に上電極に接続して配置した構成とす
ることができる。このような構成とした場合、絶縁層が
抵抗発熱体の蓄熱層として機能し、したがって、抵抗発
熱体付近を効果的に昇温させ、吐出液体を効率的に発泡
させることができる。また、抵抗発熱体と基板との間に
絶縁層が配置されるので、抵抗発熱体の発熱による基板
の昇温を抑制し、基板上に配置されたMIM素子の加熱
を抑制して、加熱による悪影響を低減できる。
【0023】または、抵抗発熱体を基板上に下電極に接
続して配置し、絶縁層によって抵抗発熱体上を覆った構
成としてもよい。この場合、絶縁層が抵抗発熱体の保護
層として機能するので、新たに保護層を設ける必要がな
い。さらに、絶縁層上面の、抵抗発熱体の上方の位置に
は、抵抗発熱体の駆動時に気泡が形成されるので、ここ
に耐キャビテーション膜を配置することにより、キャビ
テーションによる絶縁層への悪影響を低減することがで
きる。耐キャビテーション膜は上電極と共に一体的に形
成するようにでき、このようにすることで、製造コスト
を高くすることなくキャビテーション膜を構成できる。
【0024】本発明によるインクジェット記録ヘッドに
用いられるMIM型電流電圧特性を有する非線形素子
は、前述のようにマトリクス状に並んで配置された発熱
手段を選択的に駆動するのに好適に用いることができ
る。そこで本発明は、発熱手段に電圧を印加するための
マトリクス回路を有し、マトリクス回路が、マトリクス
電極を有するインクジェット記録ヘッドに好適に適用で
きる。そして非線形素子をマトリクス電極の交点に配置
することで、マトリクス状に並んで配置された発熱手段
を好適に選択駆動するようにできる。
【0025】本発明は、熱エネルギーによりインクに膜
沸騰を生起させて、インクを吐出するインクジェット記
録ヘッドに好適に適用できる。
【0026】本発明によるインクジェット記録装置は、
記録媒体の被記録面に対向して、インクを吐出するイン
ク吐出口が設けられている前述のようなインクジェット
記録ヘッドと、記録媒体の搬送手段とを少なくとも具備
することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。
【0028】(実施例1)図1〜3に本発明の実施例1
のインクジェット記録ヘッドの模式図を示す。図1は、
MIM素子1付近の部分断面図を示している。図2は、
部分的な平面図を示している。図3は、MIM素子1の
部分の模式的回路図を示している。なお、図2には、吐
出口形成部材52については一部のみを示している。図
3には、吐出液滴9を記載して、MIM素子1が吐出液
滴9を吐出させるために発熱を生じる素子であることを
示している。
【0029】このインクジェット記録ヘッドには、上面
に下部層22が形成された基板23上に、極めて薄い絶
縁性薄膜24で被覆された下電極(縦電極)5が縦に複
数並んで配置されている。下電極5が配置された基板2
3上には、絶縁層91が配置されている。絶縁層91の
上面は、実質的に水平になっている。絶縁層91上に
は、上電極(横電極)6が横に複数並んで配置されてい
る。上電極6の上面には保護層601が形成されてい
る。このようにして、下電極5と上電極6とが交差する
位置には、下電極5と上電極6と両者の間に配置された
絶縁性薄膜24および絶縁層91とから構成されるMI
M素子1が形成されている。
【0030】このようにMIM素子1がマトリクス状に
形成された基板23には、不図示の吐出液体供給系から
供給される吐出液体を基板23上に導く吐出液体供給孔
54が、各MIM素子1の近くに開口されている。基板
23上には、複数の穴と溝とを有する吐出口形成部材5
2が配置されており、これらの穴と溝とによって、吐出
液体供給孔54から供給された吐出液体を各MIM素子
1付近に導く流路31と、各MIM素子1の上方に開口
した吐出口53とが形成されている。
【0031】次に、このインクジェット記録ヘッドの動
作について説明する。
【0032】まず、不図示の吐出液体供給手段から、吐
出液体供給孔54を介して吐出液体を導入し、流路31
内に満たす。この状態で、不図示の電圧印加手段により
下電極5と上電極6との間に所定の電圧を印加すると、
MIM素子1に電流が流れ、MIM素子1が発熱する。
MIM素子1の発熱により、MIM素子1上方の液体が
加熱されて発泡し、この際発生する圧力により、吐出口
53から吐出液体が押し出され、吐出液滴9が吐出され
る。この吐出液滴9を被記録媒体に付着させることによ
り、記録が行われる。
【0033】MIM素子1は、極性に依らず、高電圧で
は低い抵抗値を示し、低電圧では高い抵抗値を示す、M
IM型の電気特性を有する非線形素子である。そこで、
下電極5の1つ、例えばj番目の電極Yjに+V0/2の
電圧を印加し、上電極6の1つ、例えばi番目の電極X
iに−V0/2の電圧を印加することにより、マトリクス
状に配置されたMIM素子1のうち、電極XiとYjの交
点に位置するものに、十分に発熱させる電流を生じさせ
る電圧V0を印加して選択的に駆動することができる。
この際、電極XiまたはYjを構成要素とするその他のM
IM素子1には、 前述の電圧V0よりも小さい電圧V0
/2が加わるが、前述のように、MIM素子1は低い電
圧を加えた時の抵抗が大きいので、これらにはほとんど
電流が流れず発熱しない。
【0034】このように、良好に選択駆動を行えるよう
にするのに好ましいMIM型の電気特性を図4に示す。
同図に示すように、MIM素子1の電気特性は、吐出液
体を発泡させるのに必要な熱エネルギーを発生する際に
発熱素子に流れる電流の絶対値I0を与えるMIM素子
1への印加電圧+V1と−V2との絶対値の比(V1
2)が0.5以上2以下の値であり、かつ、+V1
2、−V2/2の電圧を印加した時にMIM素子1に流れ
る電流の絶対値がI0/10以下であることが好ましい。こ
のようなMIM型の電気特性を有する素子の代表的なも
のとしては、MIM素子の他、バリスタなどがある。
【0035】本実施例において、マトリクス状に並んだ
MIM素子1の選択駆動は、上電極6を情報側電極とし
て、これに画像情報に対応して電圧を印加し、下電極5
を走査側電極として、これに走査用の電圧を印加して行
う。すなわち、まず画像情報に対応してY1列で画素を
形成すべき位置のXiの上電極6に電圧を印加し、同時
にY1の下電極5に電圧を印加する。これによりY1列の
MIM素子1のうち、選択されたものを駆動して吐出液
滴9を吐出させ、すなわち画像情報に応じて、吐出液滴
9を吐出させる必要がある吐出口53から吐出液滴9を
吐出させ、残りの吐出口53からは吐出させないように
選択駆動し、この列の記録を行う。次に、Y2列につい
て、同様に選択駆動を行う。これを繰り返して、全ての
MIM素子1を対象にして選択的に駆動を行う。
【0036】本実施例のインクジェット記録ヘッドで
は、このように下電極5と上電極6とに選択的に電圧を
印加することで、マトリクス状に並んだMIM素子1を
選択的に駆動できる。そのため、選択駆動の制御をする
ドライバ部分をマトリクス状のMIM素子1配置部分、
すなわち発熱素子群の部分から分離して設けることがで
き、インクジェット記録ヘッド内にドライバ部分を作り
込まなくても済むので、ヘッドの構成を簡素にできる。
また、MIM素子1は、Si基板を用いた半導体プロセ
スによらずに製造できるので、本実施例のインクジェッ
ト記録ヘッドは、フルマルチヘッドのような長尺なヘッ
ドであっても、安価な非Si基板を用いて容易に大量生
産することができ、低コストで製造できる。
【0037】次に本実施例のインクジェット記録ヘッド
の製造方法について説明する。
【0038】基板23としては、結晶軸<111>、厚
さ約0.625mmのSi基板を用いた。この基板23
上に下部層22として、厚さ約2.75μmのSi熱酸
化膜を形成した。次に、下部層22上に、下電極5とし
て、厚さ約300nmのTa薄膜を、約10-2Torr
(1.3Pa)程度のArガス雰囲気中でRF(高周
波)スパッタ法により形成した。次に、この下電極5
を、約0.8重量%のクエン酸水溶液中でメッシュ状白
金電極を陰極として用いて陽極酸化法によって酸化し、
絶縁性薄膜24として、表面に厚さ約20nmのTa2
5薄膜を形成した。次に、この上に、絶縁層91とし
て、厚さ約300nmの非感光性のポリイミド前駆体を
含む有機材料をスピンコートし、これを約300℃で1
0分間焼成してポリイミド膜を形成した。この際、ポリ
イミド前駆体を含む有機質材料としては、流動性を有す
るものを用い、その流動性により上面が実質的に水平に
なるようにした。したがって、MIM素子1となる部
分、すなわち下電極5の上面での絶縁層91の厚みは約
12nmである。次に、上電極6として、厚さ約23nm
のタンタル薄膜を、下電極5と同様にRFスパッタ法に
よって形成した。次に、上電極6上に、0.8μmのS
iN薄膜と230nmのTa薄膜の積層体の構成の保護
層601を形成した。このように、下電極5を陽極酸化
して絶縁性薄膜24を形成し、その上に、上電極6を交
差して形成することで、マトリクス状に並んだ複数のM
IM素子1を容易に製造できる。
【0039】MIM素子1は、平面形状が実質的に正方
形であり、その大きさは約65.08μm×約65.0
8μmである。したがって、MIM素子1の面積は約4
235μm2であり、下電極5と上電極6との間に約3
3.5Vの電圧を印加した時の素子抵抗は約265Ωで
あった。すなわち、約33.5Vの電圧を印加した時、
MIM素子1に約126mAの電流が流れ、MIM素子
1内には電力密度1GW/m2の電界が形成された。こ
の時のMIM素子の消費電力は約4.235Wであり、
この電力が熱に変換され、吐出液体を良好に加熱し発泡
させることができた。
【0040】本実施例のインクジェット記録ヘッドのM
IM素子1は、それを構成する上電極6が、MIM素子
1の周辺で段差が無い平板状の構造を有していることを
特徴とする。すなわち、下電極5が形成された基板23
上に、上面が実質的に水平な絶縁層91を形成し、その
上面に上電極5を形成することにより、MIM素子1を
構成する下電極5と上電極6との両電極共、MIM素子
1周辺部で実質的に平坦な平板状の構造にしている。こ
のような構造にすることで、従来のMIM素子に見られ
るような、電極の段差部やエッジ部に生じる局所的な発
熱を防止でき、局所的な発熱によって生じる、MIM素
子の構成部材への悪影響や、MIM素子の電気特性の変
動を防止できる。そこで、このMIM素子1には、悪影
響を生じることなく比較的高い電力を供給することがで
きるので、小さなMIM素子1に高い電力を供給して比
較的狭い範囲で多量の熱を発生させ、吐出液体を良好に
発泡させることができる。
【0041】この際、絶縁層91を、流動性を有する材
料を用いそれを焼成して形成することにより、形成時に
形成材料の流動性によって、上面が高精度に水平になる
ようにでき、上電極6を高精度に真っ直ぐ水平に形成す
ることができる。
【0042】また、本実施例のインクジェット記録ヘッ
ドのMIM素子1には、下電極5と上電極6との対向電
極間の絶縁層として、絶縁性薄膜24と絶縁層91との
複合層を設けており、両電極間のショートを良好に防止
できる。また、本実施例では、MIM素子1を発熱手段
として用いており、その周辺にその他の電力を消費する
素子を配置する必要無いので、投入エネルギーを発泡用
のエネルギーとして効率的に利用できる。
【0043】(実施例2)図5,6に、本発明の実施例
2のインクジェット記録ヘッドの模式図を示す。図5
は、MIM素子1付近の部分断面図を示している。図6
は、MIM素子1の部分の模式的回路図を示している。
なお図7には、吐出液滴9を記載して、抵抗発熱体2が
吐出液滴9を吐出させるために発熱を生じる素子である
ことを示している。これらの図において、実施例1と同
様のものについては、同一の符号を付し説明を省略す
る。
【0044】本実施例のインクジェット記録ヘッドは、
実施例1とほぼ同様の構成を有するMIM素子1に直列
接続された抵抗発熱体2を吐出液体を発泡させる発熱手
段としたものである。
【0045】抵抗発熱体2は、絶縁層91上に配置され
ており、MIM素子1部分から延びている上電極6bに
接続されている。抵抗発熱体2の、上電極6bが接続さ
れた部分の反対側には、情報電極7が接続されている。
平面的に見ると、情報側電極7は、ここから下電極5に
平行な方向に延びている部分と、この部分が接続されて
いる、上電極6bが延びる方向に並んだ各抵抗発熱体2
について共通の、上電極6bが延びる方向に延びている
部分とをさらに有している(不図示)。
【0046】基板23には、各抵抗発熱体2の近くに吐
出液体供給孔54bが開口されている。基板23上に
は、複数の穴と溝を有する吐出口形成部材52bが配置
されており、これによって、抵抗発熱体2の上方の位置
に開口した吐出口53bと、吐出液体供給孔54bから
吐出口53bに連通する流路31bとが形成されてい
る。抵抗発熱体2上には保護層611が形成されてい
る。
【0047】本実施例の、マトリクス状に並んだ抵抗発
熱体2は、情報側電極7と下電極5とに電圧を印加して
選択的に駆動することができる。すなわち、電圧が印加
された情報側電極7と下電極5とに接続された抵抗発熱
体2に、MIM素子1を介して電流が流れ、この抵抗発
熱体2が選択的に駆動される。この際、接続された情報
側電極7と下電極5との片方にのみ電圧が印加された抵
抗発熱体2には、この抵抗発熱体2に接続されたMIM
素子1に小さな電圧しか加わらないためにほとんど電流
が流れず、駆動されない。本実施例では、情報側電極7
に画像情報に対応して電圧を印加し、下電極5を走査側
電極として、これに走査用の電圧を印加して選択駆動を
行うようにした。
【0048】次に本実施例のインクジェット記録ヘッド
の製造方法について説明する。
【0049】基板23としては、結晶軸<111>、厚
さ約0.625μmのSi基板を用いた。この基板23
上に下部層22として、厚さ約2.0μmのSi熱酸化
膜を形成した。次に、絶縁層22上に、下電極5とし
て、厚さ約300nmのTa薄膜を、約10-2Torr
(1.3Pa)程度のArガス雰囲気中でRF(高周
波)スパッタ法により形成した。次に、この下電極5
を、約0.8重量%のクエン酸水溶液中でメッシュ状白
金電極を陰極として用いて陽極酸化法によって酸化し、
絶縁性薄膜24として、厚さ約32nmのTa25薄膜
を形成した。次に、絶縁層91として、厚さ約300μ
mの非感光性のポリイミド前駆体を含む有機材料をスピ
ンコートし、これを約300℃で10分間焼成してポリ
イミド膜を形成した。この際、ポリイミド前駆体を含む
有機質材料としては、流動性を有するものを用い、その
流動性により上面が実質的に水平になるようにした。し
たがって、MIM素子1となる部分、すなわち下電極5
の上面での絶縁層91の厚みは約12nmである。次
に、上電極6bおよび情報側電極7として、厚さ約23
nmのタンタル薄膜を、下電極5と同様にRFスパッタ法
によって形成した。次に、抵抗発熱体2として、厚さ約
0.05μmの窒化タンタル薄膜を形成した。次に抵抗
発熱体2上に、0.8μmのSiN薄膜と230nmの
Ta薄膜との積層体の構成の保護層611を形成した。
このように、下電極5を陽極酸化して絶縁性薄膜24を
形成し、その上に、上電極6bを交差して形成すること
で、マトリクス状に並んだ複数のMIM素子1を容易に
製造できる。
【0050】本実施例において、抵抗発熱体2は実質的
に正方形とし、その大きさは25μm×25μm、面積
約625μm2とした。抵抗発熱体2の素子抵抗は53
Ωであった。MIM素子1は実質的に長方形とし、その
大きさは84.5μm×20000μm、面積約169
0000μm2とした。このように、本実施例では、M
IM素子1の、不要な温度上昇を小さく抑えられるよう
に、その面積を大きなものにした。 MIM素子1の面
積は、抵抗発熱体2の面積の約2704倍である。下電
極5と上電極6bとの間に6.7Vの電圧を加えたとき
の、 MIM素子1の素子抵抗は53Ωであった。
【0051】そこで、本実施例では、下電極5と情報側
電極7との間に約13.4Vの電圧を印加することによ
り、MIM素子1と抵抗発熱体2とのそれぞれに約6.
7Vづつの電圧が印加され、約126mAの電流を流し
て抵抗発熱体2を発熱させることができる。
【0052】この時、MIM素子1と抵抗発熱体2とで
消費される電力は約0.847Wであり、この消費電力
が熱に変換される。MIM素子1に生じる電界の電力密
度は約0.5MW/m2、抵抗発熱体部2に生じる電界
の電力密度は約1.355GW/m2である。これによ
り、抵抗発熱体2の部分では、吐出液体を加熱し、発泡
させるのに十分な発熱を生じさせることができる。一
方、MIM素子1の部分でも発熱が生じるが、その単位
面積あたりの発熱量は抵抗発熱体2の単位面積あたりの
発熱量の約2704分の1と小さなものであり、温度上
昇を小さく抑えることができる。
【0053】本実施例では、MIM素子1を発熱体とし
て用いるのではなく、マトリクス状に並んだ抵抗発熱体
2の選択駆動回路に用いた構成のインクジェット記録ヘ
ッドを示した。このような構成のインクジェット記録ヘ
ッドについても、その構成を、以上説明したように比較
的簡素なものとでき、また、半導体プロセスによらずに
製造できるので、実施例1と同様に、フルマルチヘッド
のような長尺なヘッドであっても、非Si基板を用いて
容易に大量生産し、低コストで製造できる利点がある。
【0054】また、本実施例に用いられているMIM素
子1についても、 MIM素子1を構成する下電極5と
上電極6との両電極共、 MIM素子1周辺部で実質的
に真っ直ぐに延び、段差の無い構造になっており、局所
的な発熱の発生を抑制して、MIM素子1に悪影響が生
じることを抑制できる。
【0055】また、抵抗発熱体2が絶縁層91に接して
配置されているため、抵抗発熱体2を駆動した際に生じ
る熱の一部が絶縁層91内に蓄えられる。すなわち、絶
縁層91が抵抗発熱体2の蓄熱層として機能し、抵抗発
熱体2付近を効果的に昇温させ、吐出液体を効率的に発
泡させることができる効果がある。本実施例の構成で
は、新たに蓄熱層を設ける必要がないので、製造コスト
を高くすることはない。
【0056】また、抵抗発熱体2と基板23との間の間
隔が、絶縁層91が介在することで広くなっており、抵
抗発熱体2で生じる熱の、基板23への伝達を抑制し、
基板23の昇温を抑制できる。これによって、MIM素
子1で生じる不要な熱を効率的に基板23に逃がすよう
にでき、MIM素子1が昇温することによって電気特性
にばらつきが生じたり、 MIM素子1の構成部材に悪
影響が生じたりすることを抑制できる。
【0057】(実施例3)図7に、本発明の実施例4の
インクジェット記録ヘッドの模式的断面図を示す。同図
において、実施例1,2と同様のものについては、同一
の符号を付し説明を省略する。
【0058】このインクジェット記録ヘッドでは、基板
23上に形成された下電極5cが抵抗発熱体2まで延び
ている。情報側電極7cは、下電極5cと対向するよう
に基板23上に形成されており、抵抗発熱体2は、基板
23上に、下電極5cと情報側電極7cとの間に、両者
に接触するように形成されている。下電極5cの、抵抗
発熱体2との接続部には、絶縁性薄膜24が形成されて
いない部分があり、下電極5cは、絶縁性薄膜24を介
さずに抵抗発熱体2に接続されている。情報側電極7c
は、上電極6cに交差する方向に延び、この方向に並ん
だ各抵抗発熱体2に接続された共通接続部分となってい
る。本実施例では、マトリクス状に並んだ抵抗発熱体2
は、上電極6cを走査側電極として、上電極6cと情報
側電極7cとに電圧を印加することにより選択的に駆動
される。絶縁層91は、これら下電極5cと抵抗発熱体
2と情報側電極7cとを覆うように形成されている。
【0059】絶縁層91の、抵抗発熱体2の上に位置す
る部分には、抵抗発熱体2の発熱によって気泡が生じ
る。そこで本実施例では、この部分にTa膜からなる耐
キャビテーション膜92を形成し、絶縁層91へのキャ
ビテーションによる悪影響を防止するようにした。この
耐キャビテーション膜92は、上電極6cと一括して形
成でき、製造コストを高くすることなく構成できる。
【0060】本実施例の構成では、絶縁層91が抵抗発
熱体2の保護層として機能する。したがって、抵抗発熱
体2の保護層を新たに設ける必要がないので、製造コス
トを高くすることなく、保護層を有する構成にできる。
【0061】(その他の実施例)次に、上述した各実施
例で示したインクジェット記録ヘッドを搭載したインク
ジェット記録装置の一例の模式図を図8に示す。
【0062】このインクジェット記録装置は、駆動回路
403により駆動制御される紙送りローラ405で被記
録媒体である紙406を搬送する構成となっている。ま
た、制御部404により制御されるインクジェット記録
ヘッド407は、その各吐出口が、搬送されてくる紙4
06に対向するように設けられており、制御部404か
らの信号に応じて各吐出口からインクを吐出し、紙40
6上に画像を形成する。インクジェット記録ヘッド40
7へのインクはインクタンク402から供給される。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット記録ヘッドの発熱体、または発熱体の選
択駆動用回路に用いられる、MIM型の電気特性を有す
る非線形素子、特にMIM素子について、絶縁性薄膜を
挟んで対向して配置された電極が、非線形素子の周辺付
近で、段差のない、実質的に平坦な平板状に形成するこ
とで、MIM素子の局所的な発熱の発生を抑制して、M
IM素子の構成部材に悪影響が生じたり、MIM素子の
電気特性に変動が生じるなど、MIM素子に悪影響が生
じることを抑制できる。
【0064】また、MIM素子を用いることにより、マ
トリクス状に並んで配置された発熱体を選択駆動可能
な、簡素な構成のインクジェット記録ヘッドを容易に構
成でき、また、MIM素子は半導体プロセスを用いない
で容易に製造できるので、比較的長尺なインクジェット
記録ヘッドを、安価な非Si基板を用いて低コストで製
造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のインクジェット記録ヘッド
の模式的断面図である。
【図2】図1のインクジェット記録ヘッドの模式的平面
図である。
【図3】図1のインクジェット記録ヘッドの模式的回路
図である。
【図4】好ましいMIM型電気特性を示すグラフであ
る。
【図5】実施例2のインクジェット記録ヘッドの模式的
断面図である。
【図6】図5のインクジェット記録ヘッドの模式的回路
図である。
【図7】実施例3のインクジェット記録ヘッドの模式的
断面図である。
【図8】本発明のインクジェット記録ヘッドを搭載し
た、本発明のインクジェット記録装置の一例を示す模式
図である。
【図9】従来のMIM素子を示す模式図である。
【符号の説明】
1、801 MIM素子 2 抵抗発熱体 5,5c,805 下側電極 6,6b,6c、806 上側電極、 7,7c 情報側電極 9 吐出液滴 22 下部層 23,823 基板 24、824 絶縁性薄膜 31,31b 流路 52,52b 吐出口形成部材 53,53b 吐出口 54,54b 吐出液体供給孔 91 絶縁層 92 耐キャビテーション膜 402 インクタンク 403 駆動回路 404 制御部 405 紙送りローラ 406 紙 407 インクジェット記録ヘッド 601,611 保護層 822 下部層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するために利用される熱エ
    ネルギーを発生する発熱手段と、 該発熱手段を駆動するための、MIM型電流電圧特性を
    有する非線形素子であって、絶縁性薄膜と該絶縁性薄膜
    を挟持する第1の電極および第2の電極とを持つ非線形
    素子とを有し、 該第1の電極と該第2の電極の双方が、少なくとも前記
    非線形素子内および前記非線形素子の周辺部で、段差の
    ない、実質的に平板状であるインクジェット記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記非線形素子の前記第1の電極および
    前記第2の電極が、それぞれ上電極および下電極であ
    り、該下電極は基板上に配置され、該下電極上には絶縁
    層が配置され、前記上電極は該絶縁層上に配置されてお
    り、前記非線形素子が前記上電極と前記下電極と前記絶
    縁層とを有するMIM素子であり、 前記絶縁層の上面が、少なくとも前記MIM素子の周囲
    で実質的に水平である、請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層が、流動性を有する材料から
    なる部材を塗布しそれを焼成して形成した層である、請
    求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記下電極の表面に、該下電極を陽極酸
    化して得られる絶縁性薄膜が形成されている、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記発熱手段が前記非線形素子である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記
    録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記発熱手段が、前記非線形素子に直列
    接続されている抵抗発熱体である、請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記絶縁層上に配置されており、前記上
    電極に接続されている抵抗発熱体を前記発熱手段として
    有する、請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記基板上に配置されており、前記下電
    極に接続されている抵抗発熱体を前記発熱手段として有
    し、前記絶縁層が前記抵抗発熱体上を覆っている、請求
    項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  9. 【請求項9】 前記絶縁層上面の、前記抵抗発熱体の上
    方の位置に耐キャビテーション膜を有する請求項8に記
    載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記発熱手段に電圧を印加するための
    マトリクス回路をさらに有し、該マトリクス回路が、マ
    トリクス電極を有する、請求項1〜9のいずれか1項に
    記載のインクジェット記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記非線形素子が、前記マトリクス電
    極の交点に位置する、請求項10に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 前記熱エネルギーによりインクに膜沸
    騰を生起させて、インクを吐出する、請求項1〜11の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 記録媒体の被記録面に対向して、イン
    クを吐出するインク吐出口が設けられている、請求項1
    〜12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドと、記録媒体の搬送手段とを少なくとも具備すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6736490B2 (en) 2002-03-29 2004-05-18 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording head and non-linear electrical element

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