JP2002046225A - 親水性部材の表面保護構造 - Google Patents

親水性部材の表面保護構造

Info

Publication number
JP2002046225A
JP2002046225A JP2000237192A JP2000237192A JP2002046225A JP 2002046225 A JP2002046225 A JP 2002046225A JP 2000237192 A JP2000237192 A JP 2000237192A JP 2000237192 A JP2000237192 A JP 2000237192A JP 2002046225 A JP2002046225 A JP 2002046225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrophilic
water
coating agent
hydrophilic member
soluble coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000237192A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Kikuchi
満 菊地
Kenkichi Sakai
謙吉 酒井
Motoyasu Miyao
元泰 宮尾
Takayuki Kato
隆之 加藤
Hiroto Hasuo
博人 蓮生
Yoshiyuki Nakanishi
義行 中西
Yoichi Maeda
陽一 前田
Masayuki Oba
正行 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2000237192A priority Critical patent/JP2002046225A/ja
Publication of JP2002046225A publication Critical patent/JP2002046225A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Mirrors, Picture Frames, Photograph Stands, And Related Fastening Devices (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性部材が使用を開始されるまでに、他
の部材から発生するガスや揮発成分、あるいはチリ、埃
等が親水性表面に付着することを防止し、かつ物理的な
接触から保護することで、使用開始時に親水性部材の親
水性を確実に発現させる。 【解決手段】 表面が親水性に加工された親水性部材
1の該表面に、保護材として、親水性の構造をもつ親水
性モノマーまたはポリマーからなる水溶性コ−ティング
剤2を塗布し、水溶性コーティング剤2の親水基の一部
を、前記親水性部材1の表面に接する面とは反対側に配
向した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は親水性部材の表面保
護構造に関する。
【0002】
【従来の技術】親水性部材の表面を保護するには、従
来、梱包材や緩衝材を用いてクラフト紙や粘着剤付フィ
ルムで表面を保護し、同時に緩衝材を併用し、直接表面
が接触されないように工夫する手段が取られていた。し
かしこの方法では、梱包時に手間がかかるというだけで
なく、ガスや揮発成分による汚染を防ぐこと、例えば梱
包材や緩衝材に付着しているシリコーン系離型剤や、シ
ーリング剤の硬化時に発生するシランモノマー等の撥水
性揮発物質による親水性表面の汚染を防ぐ、といったガ
スバリア性を保持する事は出来なかった。揮発成分によ
っては親水性表面と強固に化学結合してしまい、撥水性
を示し、洗剤等で洗浄しても除去することはできなくな
ってしまう。
【0003】また、これらの欠点を補うために、最近で
はポリオレフィン系のPE、PET、PP等を基材とし
てアクリル系、合成ゴム系、ホットメルトなどの粘着剤
をつけた養生フィルムを直接親水性部材の表面に貼り付
けるという手段が取られている。しかしこの方法では、
親水性部材の形状が平坦なものに限られるという欠点
や、ガスによってはフィルムを透過してしまったり、ま
た実際の使用開始時にフィルムを引き剥がして除去する
際、フィルムの粘着剤が親水性部材の表面に残るという
不具合が生じて、親水性部材の親水性を阻害するという
欠点があった。これは親水性部材の親水性が高いほど発
生し易く、重大な問題と言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の状況を
鑑み、親水性部材が使用を開始されるまでに、他の部材
から発生するガスが透過せず、平坦な形状以外のものに
も使え、揮発成分、あるいはチリ、埃等が親水性表面に
付着することを防止し、かつ物理的な接触から保護し、
使用開始時には水洗のみで水溶性コーティング剤が除去
できる事から、親水性部材の親水性を確実に発現させる
ための保護構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用・効果】上記課題を
解決する為に本発明における親水性部材の表面保護材
は、表面が親水性に加工された親水性部材1の該表面
に、保護材として水溶性コ−ティング剤2を塗布した親
水性部材の表面保護構造において、前記水溶性コ−ティ
ング剤2が、親水性の構造をもつ親水性モノマーまたは
ポリマーであって、水溶性コーティング剤2の親水基の
一部を、前記親水性部材1の表面に接する面とは反対側
に配向したことを特徴とする。親水構造をもつ親水性モ
ノマーまたはポリマーであれば、親水基全てが親水性部
材1の表面だけに配向してコーティング面は撥水性にな
ってしまうという事はなく、コーティング面は親水性で
水がすぐになじみ、保護材が容易に水で除去可能であ
る。好ましくは、水溶性コーティング剤2がα澱粉(糊
化澱粉)、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、
ポリビニルアルコールの少なくともひとつ以上を含むこ
と事により、水溶性コーティング剤2はガスを透過せ
ず、曲面形状でも使用でき、加えて水洗洗浄のみで水溶
性コーティング材2を除去する事ができる。
【0006】更に好ましくは、水溶性コーティング剤2
の表面に第二の保護材3を貼る事により、水溶性コーテ
ィング剤2の表面を保護する事ができ、親水性部材1の
親水性を保護することが確実に向上し、親水性部材1の
機能を十分発揮させることができる。
【0007】本発明の構成は、前記親水性部材1を防曇
性または防汚性のガラス、鏡、樹脂、保護板、フィル
ム、タイルとすることで上記の効果を更に有効に発揮す
る。また、鏡、なかでも浴室に設置する鏡を親水性部材
とすることは、上記保護部材の効果を図る上において最
も効果的である。なぜなら、浴室鏡は浴室の施工工程に
おいて、壁材の保護フィルムをはがすときに発生するガ
ス、施工時のチリや埃にさらされる場合が多く、また物
理的接触からも保護が必要だからである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図1に
基づき説明する。図1及び図2は本発明の実施形態に係
る親水性部材の保護材の構成を示す断面図である。図1
は、親水性部材1の表面にコーティング剤2をコーティ
ングした構成を示し、また図2は、さらにその表面に第
二の保護材3を貼り付けた構成を示している。
【0009】親水性部材1は、親水性を基本物性とし
て、防曇、防汚(防臭、防カビ、抗菌を含む)などの機
能も有する部材である。部材は特に限定されないが、例
えばガラスや鏡、フィルム、樹脂等の光透過あるいは反
射を要求される部材、タイル等の防汚性の建材などが挙
げられる。
【0010】水溶性コーティング材2は、親水構造をも
つ水溶性物質を利用することで、弾かれることなく、親
水性部材の表面全体に塗布することが可能で、かつ容易
に除去可能なので適当である。また、一般に親水性表面
は負に帯電していることが多く、水酸基、カルボキシル
基、スルホン酸基、硫酸エステル基、ポリオキシエチレ
ン鎖、又はこれらの塩等の親水構造をもつ親水性モノマ
ーまたはポリマーであれば、親水基全てが親水性部材1
の表面にだけ配向してコーティング面は撥水性になって
しまうという事はなく、コーティング面は親水性で水が
すぐになじみ、容易に水で除去可能である。
【0011】このような親水性コーティング剤の例とし
て、α澱粉(糊化澱粉)、陰イオン界面活性剤、非イオ
ン界面活性剤、ポリビニルアルコール、多価アルコール
などが挙げられるが、α澱粉は乾燥時に表面が固化し、
水をかければ溶解するので取り扱いが容易であり特に望
ましい。
【0012】上記親水性コーティング剤2で親水性部材
1の表面を保護することにより、他部材からのガスや揮
発成分、チリ、埃等が直接親水性部材1の表面に付着す
る事を防ぐ事ができる。ここで、固体又は液体の撥水材
料が直接親水性部材の表面に接触し、しかも強固な強さ
で押し付けられるような特殊な状況下では、コーティン
グ剤が剥がされたりして親水性部材1の表面が侵される
可能性がある。このような場合には、さらに表面を保護
する手段として、図2に示すようにコーティング剤2の
表面にさらに第二の保護材3を貼りつけることで完全に
保護することができる。第二の保護材3は吸水性に優
れ、かつ湿潤時も十分に引張強度を有するものであれば
良く、例えばクラフト紙や透水性のフィルムなどが挙げ
られる。
【0013】(実施例1)紙張りタイルユニットに広く
利用されているα澱粉糊を水で希釈し、水溶性コ−ティ
ング剤2を得た。このコ−ティング剤を防曇性機能を有
する鏡の表面に塗布し、その後乾燥機にて80℃で5分
間加熱し、乾燥させた。
【0014】(実施例2)陰イオン界面活性剤を主成分
とする水溶性コ−ティング剤を、親水性に加工された自
動車用のドアミラーに塗布し、乾燥機にて40℃で2〜
3分間半硬化させた後に、透水性のフィルムを貼り、再
度100℃で2〜3分間加熱し硬化させた。
【0015】(比較例1)防曇性機を有する鏡の表面に
厚み35ミクロンのアクリル系の粘着剤付PPフィルム
をラミネーターにて全面に貼りつけた。
【0016】(比較例2)親水性に加工された自動車用
のドアミラーに同じく厚み35ミクロンのアクリル系の
粘着剤付PPフィルムをラミネーターにて全面に貼りつ
けた。
【0017】上記実施例と比較例の鏡及びドアミラーを
倉庫にて常温で1ヵ月保管した。
【0018】実施例1及び比較例1の鏡は、倉庫より取
り出した後にユニットバス中で他の浴槽等と共に施工を
行い、さらにそのまま1ヵ月放置した。なお、浴槽の施
工にはシリコンシーリング材を標準量使用した。一ヶ月
後、実施例1の鏡は水洗いして糊を除去し、比較例1の
鏡はフィルムを剥がして実際に機能を比較したところ、
実施例1は親水性を有し防曇性を発揮したのに対し、比
較例1は親水性がなく防曇性を発揮しなかった。
【0019】実施例2及び比較例2のドアミラーは、倉
庫より取り出した後に自動車に取り付けた。実施例2の
ドアミラーは水洗いして水溶性コーティングを除去し、
比較例2のドアミラーはフィルムを剥がして実際に機能
を比較したところ、実施例2は親水性を有していたのに
対し、比較例2は完全に水をはじいてしまった。
【0020】
【発明の効果】以上から本発明の構成によれば、他の部
材から発生するガスが透過せず、平坦な形状以外のもの
にも使え、揮発成分、あるいはチリ、埃等が親水性表面
に付着することを防止し、かつ物理的な接触から保護
し、使用開始時には水洗のみで水溶性コーティング剤が
除去でき、容易に、親水性部材の親水性機能を確実に発
現させることができる親水性部材の表面保護構造が提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の断面図である。
【図2】本発明の第二の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1…親水性部材 2…水溶性コ−ティング剤 3…保護材
フロントページの続き (72)発明者 加藤 隆之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 蓮生 博人 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 中西 義行 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 前田 陽一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 大場 正行 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 3B111 AA01 AC01 AC03 BE01 CA03 4F006 AA11 AA31 AB03 AB20 AB32 AB64 AB66 AB69 BA10 CA04 CA05 4F100 AD01A AG00A AJ07B AK01A AK01B AK21B AK54 AL05B AR00A AT00C BA02 BA03 BA10A BA10C CA18B CB01B DG10 GB08 JA20B JB05A JB05B JB09B JC00 JD02 JL06A JL07A 4G059 AA01 AB01 AC18 FA13 FA25 FA29 FB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が親水性に加工された親水性部材1
    の該表面に、保護材として水溶性コ−ティング剤2を塗
    布した親水性部材の表面保護構造において、 前記水溶性コ−ティング剤2が、親水性の構造をもつ親
    水性モノマーまたはポリマーであって、 水溶性コーティング剤2の親水基の一部を、前記親水性
    部材1の表面に接する面とは反対側に配向したことを特
    徴とする親水性部材の表面保護構造。
  2. 【請求項2】 前記水溶性コーティング剤2がα澱粉
    (糊化澱粉)、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性
    剤、ポリビニルアルコールの少なくともひとつ以上を含
    む事を特徴とする請求項1に記載の親水性部材の表面保
    護構造。
  3. 【請求項3】 前記水溶性コーティング剤2の表面に第
    二の保護材3を貼ったことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の親水性部材の表面保護構造。
  4. 【請求項4】 前記親水性部材1が、防曇性または防汚
    性のガラス、鏡、樹脂、保護板、フィルム、タイルの何
    れかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の親
    水性部材の表面保護構造。
JP2000237192A 2000-08-04 2000-08-04 親水性部材の表面保護構造 Pending JP2002046225A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000237192A JP2002046225A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 親水性部材の表面保護構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000237192A JP2002046225A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 親水性部材の表面保護構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002046225A true JP2002046225A (ja) 2002-02-12

Family

ID=18729095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000237192A Pending JP2002046225A (ja) 2000-08-04 2000-08-04 親水性部材の表面保護構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002046225A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006127290A3 (en) * 2005-05-26 2007-08-23 Biotechnology Res & Dev Corp Hydrophilic coatings for hydrophobic substrates
JP2011088355A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Fujifilm Corp 複合フィルム及び電子部品の製造方法
JP2019130667A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 リンテック株式会社 親水性シート

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006127290A3 (en) * 2005-05-26 2007-08-23 Biotechnology Res & Dev Corp Hydrophilic coatings for hydrophobic substrates
JP2011088355A (ja) * 2009-10-22 2011-05-06 Fujifilm Corp 複合フィルム及び電子部品の製造方法
JP2019130667A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 リンテック株式会社 親水性シート
JP7083651B2 (ja) 2018-01-29 2022-06-13 リンテック株式会社 親水性シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7341789B2 (en) Stain resistant protective film and adhesive sheet having the same thereon
CA2284080C (en) Sheet for protecting paint films of automobiles
CN102046553B (zh) 玻璃的临时保护
JP5623017B2 (ja) 支持体を被覆する方法、および担体支持体
WO2001076867A2 (en) Adhesive sheet and floor surface covered structure
JP4580263B2 (ja) 光触媒ハードコートフィルム
AU2001257110B2 (en) Adhesive sheet and adhesion structure
JP2002046225A (ja) 親水性部材の表面保護構造
JP5702072B2 (ja) 窓貼り用積層フィルム
WO2013011947A1 (ja) 透明粘接着剤層付飛散防止部材
WO2019082201A2 (en) SELF-ADHESIVE WALLPAPER WITH REDUCED ADHESIVE MATERIAL AND WATER-SOLUBLE FILM
JP4014284B2 (ja) ハードコートフィルム
TW200925232A (en) Water system adhesive
JP2001260597A (ja) 転写フィルム
JP4783113B2 (ja) 装飾・防犯フィルム
FR3074513B1 (fr) Procede de rehabilitation par recouvrement d'une surface carrelee
JP3048092B2 (ja) タイル用化粧シート
WO2023190740A1 (ja) 外貼り用ウィンドウフィルム
JP3035247U (ja) 装飾材
JP2011206940A (ja) 保護フィルム付き光触媒シート
JP2003025479A (ja) 光触媒機能を有するハードコートフィルム
NL2016772B1 (en) A mirror comprising a glass laminate and a method for manufacturing same
US20170334169A1 (en) Self-Adhesive Polymer Film Surface Protection System
JPH04142930A (ja) 剥離性を有する防曇フィルムの製造方法
JPH01282400A (ja) クリーンルーム用壁紙